SEのキャリアパスとは?キャリアパスの具体例を詳しく解説

最終更新日:2024年6月21日

SE(システムエンジニア)として働いていく上で、今後のキャリアパスやキャリアプランを考えておくことは非常に重要です。なぜなら、IT業界は日進月歩の世界であり、求められる人材の要件は流動的だからです。

この記事では、SEのキャリアパスの考え方と、今後需要が高まる職種の概要と求められるスキルを解説します。今後SEとして働くことを考えている方、SEからの次のステップとしてキャリアアップを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

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この記事のまとめ

  • SEのキャリアパスは幅広く、自分に合った選択肢を考えることが重要
  • まずはどのようなキャリアパスがあるのかを知ることで、適切な判断ができる
  • 市場のニーズをその都度把握していくと、キャリアパスの選択がより合理的になる

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SEがキャリアパスを考える必要性

SEがキャリアパスを考える必要性


SE(システムエンジニア)にはどのようなキャリアパスがあるかを詳しく見ていくに先立って、なぜ早い段階からキャリアプランを立てる必要があるのかを解説します。

キャリアプランを立てるべき理由として以下が挙げられます。

  • ・技術職としてのキャリアの選択肢が増えているため

    ・早い時期からのキャリア形成が将来に影響するため

    ・自分に合った働き方を選択するため

    ・ワークライフバランスを実現させるため

関連記事:SE(システムエンジニア)とは?仕事内容・年収・役立つ資格などをわかりやすく解説

技術職としてのキャリアの選択肢が増えているため

現在の業界で引き続き活躍したい場合、スペシャリストやプロジェクトマネージャーを目指すルートがあるでしょう。異なる業界でチャレンジしたい場合、新たな技術群の出現によって、有望とされる新職種も次々と登場しています。近年、オンライン・オフラインの自主学習のルートの充実化に伴い、他業界への転職が強力なキャリアパスの1つになるなど、キャリアの選択肢が増えています。

いずれにせよ、異なるポジションに求められるスキルは異なるため、早い段階からの習得が転職時・昇進時の競争力につながります。したがって、早い段階から計画を立てて実行することはキャリアアップを成功させるコツといえるでしょう。

関連記事:SEに就職するには|企業の種類や、未経験から目指す方法とは

早期のキャリア形成が今後に影響するため

SEにはスペシャリストやプロジェクトマネージャーなどさまざまなキャリアパスがあります。しかし、それぞれ必要なスキルが異なるため、若いうちにどのようなスキルや経験を蓄積してきたかが重要になります。

たとえば、データベースやネットワークなど特定の分野に特化した仕事を経験してきた人は、その道のスペシャリストを目指すのがスムーズです。今からプロジェクト全体をまとめるプロジェクトマネージャーを目指そうと思っても、早い段階から経験してきた人に比べると、道は困難です。

そのため、スムーズに望んだ職種にキャリアアップできるよう、将来の自分を早めに検討しておきましょう。その際は、必要なスキルや経験が身につくキャリアパスを選択することが、とても大切です。

自分に合った働き方を選択するため

SEの職務範囲が広がっているため、さまざまな職種へのキャリアパスが存在します。

たとえば、プログラム開発においては、システムやアプリケーション以外にAIやIoT、VR/ARなどが注目されています。ITインフラにおいては、データベース、ネットワーク以外にクラウドが期待されており、SEのキャリアパスの選択肢は増えているといえるでしょう。

今まではSEからプロジェクトリーダー、プロジェクトマネージャーというキャリアパスが一般的でしたが、今では多くのキャリアパスを選択できます。そして、それぞれの職種ごとに仕事内容や働き方も異なります。

多様な働き方があるため、それぞれの職種でどのような仕事や働き方があるかを理解し、自分に合った働き方を選択することが大切です。

ワークライフバランスを実現させるため

SEとして働き続けていく中で、仕事と生活のバランスを考慮することが大切です。特に女性は結婚・出産を経験する可能性があるため、仕事と生活をどう両立させるか、出産後仕事をどうしていくかを考える必要があります。

早い段階からキャリアパスを考えておけば、そうした人生の転機が起こっても柔軟に対応できます。仕事と生活をうまく両立させ、より良い人生を歩むためにも、早めに計画を立てると良いでしょう。

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SEのキャリアパスを考える上での4つのポイント

SEがキャリアパスを考える上でのポイント


ここからは、SE(システムエンジニア)のキャリアパスを考える際に押さえておくべき5つのポイントを解説します。

SEの人材不足が問題となっている背景から、業界のIT人材は徐々に増えてきています。今後も継続して増え続けると考えられますが、数多くのSEの中で他者との競争に勝ち理想のキャリアパスを実現するには、早いうちから計画的に将来について考える必要があります。

理想の実現のためには、周りに流されないストイックさを持ち、ほかのSEに比べて市場価値の高い人材になれるよう意識すると良いでしょう。特に、今後の市場動向を推測し、先を見据えて新たな技術に注目したり今のスキルを磨いたりする姿勢が大切です。

ポイント1:まずは自己分析をする

SEは、システムやアプリケーションを設計・開発する仕事を行う職種です。しかし、どのようなシステムやアプリケーションを設計・開発するかによって、仕事内容や求められるスキルが大きく異なります。そのため、自分がどういう仕事をしたいのかを冷静に分析することが大切です。

たとえば、AIやIoTのプログラムを開発するのと、ITインフラを構築・運用するのとでは、仕事内容や必要なスキルは大きく異なります。そのため、何も考えずにSEを目指すと、自分が望む仕事に就けなかったり、不得意な仕事をすることになったりするなど、本来望んでいたものとのギャップが生まれます。

キャリアパスを考える最初の手順として、現在持っているスキルや経験、今後目指す目標などをしっかり分析し、それに合った仕事ができるように、方向性を決めましょう。

ポイント2:今後重要性が増すIT分野で活躍する

SEとしてこの先長く活躍するには、今後需要が高まる領域の職種を把握した上でキャリアパスを設計することが大切です。経済産業省が平成28年に公表したIT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果(p.5)では、今後特に重要性が増す、または需要が伸びる先端技術として以下を挙げています。

  • ・ビッグデータ

    ・IoT

    ・人工知能

現状も上記の状況は変わっておらず、需要が伸びている分野です。数年前の予測通りに上記の技術が伸びていて、今後も続伸していく想定です。

関連記事:SEの将来性と市場需要|経済産業省のデータをもとに考察

ビッグデータ

クラウド環境の充実やネットサービスの進化に伴い、国や企業によって膨大な量のデータが収集、蓄積されるようになりました。平成29年時点の総務省の平成29年版 情報通信白書|情報通信白書刊行から50年〜ICTとデジタル経済の変遷〜(p.52)では、ビッグデータの活用が生産性向上や新たな需要の掘り起こしにつながるとしていました。

最新の令和5年の総務省の令和5年版 情報通信白書|新時代に求められる強靱・健全なデータ流通社会の実現に向けてではビッグデータを活用した情報通信技術について大きく取り上げられています。データインフラ社会の形成においても、ビッグデータはなくてはならないものといえるでしょう。

またビッグデータを活用したICTにも注目が集まっています。データ活用から一歩踏み込んで、人と人を技術によってつなぐことに注力されているといえるでしょう。令和5年の情報通信白書では、情報通信分野の課題解決のためにICT政策に力を入れているとしています。

たとえば「デジタル田園都市国家構想の実現に向けた取組」が挙げられます。現状は基盤構築や人材確保を行っている段階です。地域の暮らしや産業をデジタルの力で支え、地方からでも世界とつながりやすくすることなどが狙いです。

IoT

IoTとは「物理的なモノ(物体)のインターネット」です。物体に、リアルタイムな情報や周囲の状況を感知し、通信し、何かしらの作用を施す技術が埋め込まれている状態を指しています。IoTは幅広い分野で活用が進んでいます。

人工知能

一般的な定義において、人工知能研究の歴史は大きく3段階に分けられています。2024年4月現在で起きているAIブームは、機械学習とディープラーニングを代表とした第3次ブームです。

近年、ビッグデータの活用の進展を背景に、人工知能の認知度が高まり、その適用領域も拡大しています。また、AIの作動には膨大なコンピューターリソースが必要です。人工知能の発展はクラウドサービスの拡大や、機械学習機能を提供するオープンソースソフトウエア(OSS)の普及にも大きく寄与しているといわれています。

ポイント3:既存技術でも需要が伸びる分野で活躍する

既存技術を活かして働く場合も、需要が伸びる分野で働いたほうがキャリアパスの形成に有効です。では、需要が伸びる分野にはどのようなものがあるのでしょうか。

今後需要が伸びるとされている分野には、以下が挙げられます。

  • ・クラウドコンピューティング

    ・情報セキュリティ

    ・モバイル端末

クラウドコンピューティング

クラウドコンピューティング(クラウド・クラウドサービス)とは、「クラウドサービスプラットフォームから直接インターネットを介しコンピューティング、ストレージ、データベース、アプリケーションなど多種多様なITリソースをオンデマンドで利用できるサービス」の総称です。

クラウドサービスを利用することで、ハードウェア導入に伴う初期の多額の投資などが削減できます。また、メンテナンス、容量計画などの作業も必要なく、リソースの削減につながるため、多くの企業において導入が進められています。

情報セキュリティ

大規模な個人情報漏洩事件がメディアを賑わせる中、情報セキュリティの向上は各企業にとって切迫した課題になっています。経済産業省が2023年に発行した情報セキュリティ白書2023によると、2022年のサイバーセキュリティ関連従事者は約38.8万人と推定され、前年よりも40.4%増加しています。しかし、サイバーセキュリティ人材の不足は5.6万人で、前年よりも37.9%不足数が増加している状況です。

これには、IT・セキュリティベンダーなどの専門的なセキュリティ人材、企業情報システム部門などのセキュリティ人材以外に、DXを推進する中でセキュリティ人材が求められる領域が広がっていることが大きな要因と推測されます。

モバイル端末

次世代移動通信システム「5G」の商用サービス提供が開始された中、超高精細な映像や拡張現実(Augmented Reality:AR)、仮想現実(VR)の市場規模は驚異的な成長を遂げています。これらのインフラに対応できる人材育成が急務となっているため、あらゆる端末やネットワーク、ビッグデータなどを扱える高いスキルを持つSEの需要は高まる一方です。

ポイント4:自分に合った働き方で働く

近年、働き方の多様化が進み、自分らしく働くことが注目されるようになりました。システムエンジニアとして自身のキャリアパスを選択する上で、将来性のある業界だけでなく、自分が長く、継続的に活躍できる働き方を見つけることも極めて重要です。

技術を探求してスペシャリストを目指すか、それともマネジメント技術を身につけてマネージャーを目指すか、あるいはフリーランスとして独立するかなど、さまざまな選択肢が挙げられます。この部分の内容については、後節で改めて詳しく解説します。

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SEのキャリアパス例1:今後需要が高まる職種へ転職する

今後需要が高まる職種の概要と必要なスキルを詳しく解説していきます。現在需要がある分野でも、数年後にどうなっているのか予測するのは簡単ではありません。仮に、自分が携わっている分野が今後衰退していくとしたら、SEとしてのキャリアパスに大きく影響するでしょう。

そこで、将来的に需要が高まる領域で通用する人材となれるよう準備を進めていく必要があります。SEから目指せるキャリアパスのうち、今後の需要に期待される職種は複数あります。

データサイエンティスト

データサイエンティストは、購買履歴や顧客情報など企業に蓄積されたビッグデータからビジネスに活用する知見を見い出し、事業改革のための方向性・意思決定をサポートする職種です。

求められるスキル
  • ・プログラミングスキル

    ・分析、統計スキル

    ・ITシステム構築スキル

    ・コンサルティングスキル

    ・コミュニケーションスキル など

データ抽出・分析するシステムがある場合は、プログラミングスキルやシステムの構築スキルは必須ではありませんが、ベースとなる基礎レベルは押さえておく必要があります。

分析モデルや統計モデルを作る際は大量のデータを扱うため、機械学習を用いることもあります。これらを構築する際はPythonやRなどのプログラミング言語を使うケースが多いでしょう。

また、大量のあらゆるデータを分析し事業の問題点を洗い出したり新たなビジネスモデルを構築したりするため、エンジニアスキルに加えてコンサルティングスキル(ビジネス企画力や提案力)も求められます。

役立つ資格


データ分析で統計学の理論を応用すると、大量データから必要な情報を抽出し信憑性のある分析をするのに役立ちます。また、データサイエンスは領域を問わないため、さまざまな業界で活用されています。たとえば、アクチュアリーといった金融分野でのキャリアパスを望む場合には、アクチュアリー資格試験がおすすめです。情報処理技術者試験では、ITの基礎から専門的な知識まで複数の試験が実施されています。

関連記事:
データサイエンティストに必要なスキル|スキルチェックの仕方も紹介
データサイエンティストになるには?目指し方や必須スキルを解説

IoTエンジニア

今後重要性が増す技術の1つであるIoTは、家電から医療機器まで、あらゆる分野への応用が期待されてる分野です。そして、IoTエンジニアは、エアコンや医療ベッドをはじめ、あらゆるデバイスにセンサーと通信機能を組み込み、セキュリティやテストも担当するエンジニアです。IoTエンジニアは、家電業界や医療業界、物流業界など幅広い業界を支えるポジションとして需要が高まっていくでしょう。

求められるスキル

・組み込み開発に関する知識

・プログラミングスキル

・セキュリティスキル

・ハードウェアの知識

・ネットワークの知識

・人工知能、ビッグデータの知識 など

IoTエンジニアには、上記のように非常に広範な知識とスキルが求められます。

プログラミング言語は、C言語やC++、Javaなどを扱うケースが多いです。また、開発はMicrosoft AzureやAWSが提供するIoT開発プラットフォーム(PaaS)などを利用して行うケースが多いため、使いこなせるようになっておくと良いでしょう。

関連記事:SEに必要な7つのスキル|関連職種からスキルアップの方法まで紹介

役立つ資格

IoTシステム技術検定試験は基礎、中級、上級の3つのレベルが存在し、IoTに関する基礎知識からビジネスモデルの設計・構築・運用における技能を測る試験です。ビッグデータやAIの知識も問われます。IoTに特化した資格は数少ないため、SEからIoTエンジニアへのキャリアパスを検討するなら取得しておくと良いでしょう。

関連記事:IoTエンジニアは未経験から転職可能?年収や将来性は?

AIエンジニア

AIエンジニアは、ディープラーニングや機械学習といった技術をさまざまな分野で応用するAI(人工知能)開発に携わるエンジニアです。代表的な例には、医療業界の画像解析AIや、顧客のネット上での行動、購買履歴などから嗜好性を分析するAIなどがあります。

求められるスキル
  • ・ソフトウェア開発の全般知識

    ・プログラミングスキル

    ・AIに関するフレームワークの知識、スキル

    ・数学の知識

    ・データの解析知識 など

AIエンジニアには、ソフトウェア開発やセキュリティ、テストなどの知見・スキルが求められます。AIを開発するプログラミング言語としては、PythonやC言語、Javaなどが代表的です。また、AI開発の際はソフトウェア開発と同様にレームワークを多用します。よって、TensorFlowやKerasなどの代表的なフレームワークを扱うスキルが必須です。

役立つ資格

E資格とは、AIプログラムに用いられるディープラーニングの理論や実装するための技能を認定する資格です。深層モデルの最適化やニューラルネットワーク、画像・物体の認識などについて幅広く出題されるため、挑戦するだけでもAIエンジニアに必要なスキルが学べます。取得すれば専門的なスキルを証明できるので、SEからAIエンジニアへのキャリアパスが開けるでしょう。

関連記事:AIエンジニアとは?仕事内容やなるために必要なスキル、年収を解説

クラウドエンジニア

クラウドエンジニアとは、クラウドサービスを活用してインフラの構築や運用、保守を行うエンジニアです。ITシステムのインフラは、従来のオンプレミス型からクラウドへと急速に移行してきています。ITインフラはITシステムに必要不可欠であり、クラウド化の潮流に伴いクラウドエンジニアの需要も拡大しています。

求められるスキル
  • ・インフラ全般の知識とスキル

    ・各種パブリッククラウドを扱うスキル

    ・プログラミングスキル

    ・DevOpsの知識 など

クラウドサービスを使ったインフラ構築であっても、サーバーやネットワーク、ミドルウェア、セキュリティなどのインフラ全般の知識とスキルが必須です。なぜなら、構築先がオンプレミスかクラウドかという違いがあるだけで、扱うサーバーOSやネットワーク、ミドルウェア、セキュリティソフトなどはオンプレミスと大きく変わらないからです。

また、AWS、Microsoft Azure、GCPなど各パブリッククラウドの設定ツールを駆使するスキルやインフラ設定を能率化するためのプログラミングスキルなどが求められるでしょう。

役立つ資格
  • ・AWS 認定クラウドプラクティショナー

    ・Associate Cloud Engineer

    ・Microsoft Certified Azure Fundamentals

SEのキャリアパスの可能性を大きく広げているクラウド領域では、AWSやMicrosoft Azureなどのクラウドプラットフォームの知識が欠かせません。また、クラウドエンジニアを募集している企業では、それらを扱った経験や実務レベルのスキルを求められるケースが多いため、関連する資格の取得はメリットが大きいといえます。

関連記事:
クラウドエンジニアの需要が高い理由を解説!将来性や年収も紹介
Microsoft Azure認定資格とは?難易度一覧も
クラウド時代のインフラエンジニアに求められるスキルや資格

セキュリティエンジニア

情報漏洩などのセキュリティリスクが高まる中、セキュアプログラミングやセキュリティシステムの運用を行うセキュリティエンジニアの需要も年々高まっています。また、企業だけでなく防衛省や各種政府機関でも国の機密情報を守る職種として高い需要があります。

求められるスキル
  • ・情報セキュリティマネジメントスキル

    ・セキュリティに関する法令や規格の知識

    ・インフラセキュリティの知識、スキル

    ・セキュリティシステムの知識、スキル

    ・セキュリティプログラミングスキル など

セキュリティエンジニアは、大きくコンサルタント領域と技術領域に分けられます。コンサルタント領域では、セキュリティ規定の立案・法令への対応などが仕事内容です。技術領域では、ITシステムにおけるサイバー攻撃の調査・分析、セキュリティ対策などが該当します。

役立つ資格


「情報処理安全確保支援士試験」と「情報セキュリティマネジメント試験」はどちらもIPAが実施する国家資格試験です。企業のセキュリティ全般をつかさどるセキュリティエンジニアとして、これらの資格を取得することで信頼性や評価につながりやすくなります。

「CompTIA Security+」はセキュリティスキルを認定するグローバルな資格のため、国外でもキャリアパスを広げていきたい方にはおすすめです。

関連記事:
セキュリティエンジニアとは?仕事内容や必要なスキルを解説
セキュリティエンジニアになるには?必要なスキルや知識も紹介
セキュリティエンジニアに役立つ資格とスキル|取得難易度も解説

インフラエンジニア

インフラエンジニアとは、サーバーやネットワーク、データベースなどのインフラの構築や運用、保守を行うエンジニアです。クラウドが普及する前から、主にオンプレミス型でITインフラを構築するエンジニアのことを指します。

サーバーはサーバーサイドエンジニア、ネットワークはネットワークエンジニアといった、それぞれに特化した職種が存在しますが、一括りにインフラエンジニアと呼ばれる場合もあります。その点では、クラウドエンジニアもインフラエンジニアの1つといえます。

ITインフラはITシステムに必要不可欠であり、クラウドが急速に普及しているとはいえオンプレミス型のシステムもまだ多く残っており、インフラエンジニアも引き続き高い需要があります。

求められるスキル
  • ・インフラ全般(ハードウェア、ネットワーク、ミドルウェア、OS、セキュリティなど)の知識とスキル

    ・各種パブリッククラウド(AWS、Microsoft Azure、GCPなど)を扱うスキル

    ・プログラミングスキル(インフラ設定をコード化するスキル)

    ・DevOpsの知識 など

求められるスキルはクラウドエンジニアと同じですが、オンプレミス型ではサーバーやネットワーク機器などのハードウェア関連のスキルが必要です。クラウドは仮想環境ですが、オンプレミス型は物理環境であるため、機器の設置や故障に対する対応も求められます。

役立つ資格


上記の資格はインフラエンジニアの業務全般で役立つ資格です。「LinuC」は多くの企業でサーバーOSとして扱われているLinuxのスキルを認定する資格で国内での認知度が高いです。「シスコ技術者認定」は主にネットワークに関する知識、「オラクル認定資格」はOracle Databaseを扱うスキルを認定するため、インフラに関わるエンジニアが習得しておきたい内容といえます。

関連記事:
インフラエンジニアに役立つ資格11選!各難易度と概要も紹介
インフラエンジニアに必要なスキルは?知識、資格まで徹底解説
インフラエンジニアになるには?必要なスキルや資格とは

AR/VRエンジニア

ARは「拡張現実」、VRは「仮想現実」を意味し、私たちが生活する空間に人工物を表示させる技術です。AR/VRはゲームなどのエンタメ分野だけでなく、医療業界・教育業界などでも活用が期待されています。まだまだ伸びしろのある領域なので、キャリアパスの候補として考えるSEも少なくないでしょう。

求められるスキル
  • ・ソフトウェア開発の全般知識(ソフトウェア開発手法、セキュリティ、テスト技法など)

    ・プログラミングスキル

    ・3Dモデルの作成スキル、知識 など

AR/VRエンジニアは、AR/VR技術を用いたサービスの設計や3Dモデルを動かすためのプログラミングを主な仕事としており、使用するプログラミング言語はC#やC++などです。立体的な映像を出力するため、3Dモデルの作成方法に関する知識や3DCADを扱うスキル欠かせません。

役立つ資格


「VR技術者認定試験」は、VR技術者としての技能を認定する試験です。AR/VRエンジニアの業務に役立つ数少ない資格のため、業界の先駆けとして早い段階で取得しておけばキャリアパスとして選択する際に優位になりやすいでしょう。

また、VRに関連してCGの分野を学ぶのも有効です。CGはVRを構成する要素の1つでもあるため、「CGクリエイター検定」もおすすめです。

セールスエンジニア

セールスエンジニアは、営業活動を行うITエンジニアです。営業と共に行動し、製品の説明や技術サポートを行いながらセールス活動に貢献する職種です。主に自社の製品やサービスの販売について顧客に対して説明・提案し、また顧客からのニーズを開発チームへ連絡します。

求められるスキル
  • ・自社製品・サービスに対する深い知識、スキル

    ・プレゼンテーション能力

    ・コンサルティングスキル(ビジネス企画力・提案力)

セールスエンジニアは、自社製品について顧客に分かりやすく説明し、質問に対して適切に回答できなければなりません。顧客からの信頼を得て商談を有利に進めるために、丁寧な対応が行えることが大切です。

役立つ資格


ITストラテジスト試験は、企業の経営課題や企業活動の方針のもとIT技術によって事業改革・最適化などに寄与する人材に適しています。企業に対してビジネスの改革を推進していくセールスエンジニアの業務に活用できる内容が学べ、信用の担保にもなります。

セールススキル検定は、セールス活動におけるスキルをスコアによって可視化し、レベルを認定する試験です。セールスコンピテンシー(能力)が測られるため、上位級の認定を受けられれば営業活動での自信につながるでしょう。

社内SE

社内SEとは、主にIT企業以外の業種の会社の中のSEです。IT業界以外の企業なので、社内SEは間接部門ということになります。直接的に売り上げに貢献するのではなく、間接的に、社内のシステムを運用する立場です。

求められるスキル

社内SEは社内のシステムを運用する立場なので、社員のIT機器に不具合があれば対応したり、ベンダー企業の対応をしたりといったことが必要です。IT技術だけでなく、マルチに幅広く調整できるスキルが求められます。

IT技術に関しては、システムやソフトウェアなどを扱う企業でSEとしての業務経験があると良いです。一定のITスキルがあり、社員やベンダー企業とやり取りできるスキルがあれば社内SEとして活躍できます。

役立つ資格

社内SEに役立つ資格として、以下が挙げられます。


社内SEは、特定の分野に特化した技術が求められることは少ないです。たとえば、特定の言語で開発を行う、データベースに関する高いスキルが必要になる、といったことはあまりありません。

そのため、幅広い範囲を網羅した資格を取得するのがおすすめです。さらに、今後の社内SEにとっては、セキュリティ分野の資格があると実用的です。社内のセキュリティは年々重要性を増しており、コロナ禍でリモートワークが進んだ結果、よりその傾向は顕著になっています。

社内SEは幅広い範囲を網羅した国家資格や、セキュリティ分野の資格を取得すると良いです。

Webエンジニア

Webエンジニアは、Web開発を行う職種です。フロントエンドを担当しているエンジニアもいれば、サーバーサイドを担当しているエンジニアもいます。さらに、フロントエンドとサーバーサイドの両方ができるフルスタックエンジニアもいます。以上を踏まえ、Webエンジニアにはどのようなスキルが求められ、どのような資格が役立つのか紹介します。

求められるスキル

Webエンジニアに求められるスキルとして、以下のようなものが挙げられます。

  • ・プログラミングスキル

    ・データベーススキル

    ・セキュリティスキル

    ・LAMPスキル

使用するプログラミング言語は、HTML、CSS、JavaScript、PHP、Ruby、Pythonなどが挙げられます。フロントエンドとサーバーサイドの両方の言語が含まれます。

Webサービスの裏側にあるデータベースを扱うスキルも重要です。SQLのスキルがあると、サーバーサイドの言語の中にSQLを埋め込んだコードを書いてデータベースを操作できます。

セキュリティは、年々特に重要度が上がっているため、システム開発時は考慮すべきでしょう。万が一セキュリティ事故が起こると、自身や在籍している企業、クライアントに責任問題が生じます。

LAMPは以下の頭文字を取った用語です。

  • ・Linux(サーバーOS)

    ・Apache(Webサーバー)

    ・MySQL(リレーショナルデータベース管理システム)

    ・PHP/Perl/Python(オブジェクト指向プログラミング言語)

これらはWebエンジニアにとって使用頻度が高いスキルなので、需要があります。

役立つ資格

Webエンジニアに役立つ資格として、以下が挙げられます。


汎用性が高いのは、情報処理技術者試験です。担当するプロジェクトに関わらず、幅広く役立つでしょう。プログラミング言語系に関しては、実際に使用する言語の資格を取得するのがおすすめです。

プロジェクトによって使用している言語が異なるため、関連する言語の資格を取得することで評価されやすくなります。

ITコンサルタント

ITコンサルタントは、顧客が抱える経営課題や経営戦略に対して、ITを用いた解決策や施策の提案及び実施支援を行う職種です。顧客の業務を把握し、隠れた課題を洗い出し、ITシステムの導入により課題解決、改善を図るのが主な仕事です。

システム開発における最上流工程を行う職種だけに、求められるスキルも高度ですがその分年収も高く、やりがいのある職種です。

求められるスキル

・ITシステム構築スキル

・論理的思考力

・プレゼンテーション能力

・コンサルティングスキル(ビジネス企画力・提案力)

・マネジメントスキル

・英語力

説得力のあるコンサルティングを行うためには、顧客からの説明に耳を傾け分析するだけでなく、自身がもつITスキルをもとにITシステムを提案・説明できる能力が求められます。また、提案が採用されプロジェクト化された場合では、その遂行を支援するためのマネジメントスキルも必要です。外資系企業へ転職するなら、技術文書などを読み解く英語力が必須でしょう。

役立つ資格


IT技術を駆使して企業の課題を解決に導いたり、システムの導入・改革を支援したりするには「ITストラテジスト試験」や「ITコーディネータ試験」などが役立ちます。試験に挑戦するだけでも、経営課題やIT戦略などに対し、どのような知識・手法を用いてどのように活かすかが学べます。

「中小企業診断士試験」は、中小企業の経営コンサルティングに特化した国家資格であり、高難易度といわれています。しかし、取得すると企業の成長戦略に寄与する専門家として評価され、信用が飛躍的に上がるだけでなく今後のキャリアの幅も大きく広げられるでしょう。

関連記事:SE(システムエンジニア)になるには?独学の方法や資格を解説

フルスタックエンジニア

フルスタックエンジニアは何にでも対応できるエンジニアです。幅広い言語を使用して多種多様なソフトウェア開発ができ、インフラの設計や構築も自分でできる職種です。

SEのスキルはフルスタックエンジニアのスキルの一部といえます。SEからフルスタックエンジニアを目指すことで対応できる案件の幅が広がり、結果的に収入アップにつながりやすいでしょう。最近は特にフルスタックエンジニアへの需要が高まっています。

求められるスキル
  • ・フロントエンド制作スキル

    ・サーバーサイド開発スキル

    ・インフラ構築スキル

    ・スマホアプリ開発スキル

    ・データベース構築スキル

フルスタックエンジニアは、あらゆる領域・分野を担当するSEの役割をカバーできるスキルレベルである必要があります。そのため、フロントエンドやサーバーサイド、データベース、ネットワーク、アプリケーション開発などの複数スキルを習得し、かつ現場で貢献できる高い技術力も持ち合わせていなければなりません。

役立つ資格

フルスタックエンジニアは求められるスキルが幅広く、資格より実務経験が重要視されます。そのため、フルスタックエンジニアを目指して取得すべき資格は特にありません。情報処理系、言語系、データベース系、インフラ系の資格を取得していると、一部の業務で役立ちます

テストエンジニア

テストエンジニアはほかのエンジニアが開発したシステムのテストを行います。不具合の抽出までが担当で、そこからの改善方法の提案や実施は業務に含まれない場合が多いです。テスト計画書はExcelなどで作成する場合が多く、事務的な仕事も多いのが特徴です。

求められるスキル
  • ・テストを正確に実施するスキル

    ・テスト計画書を作成するスキル

    ・基礎~中級レベル程度のITスキル

基本的なIT知識やシステムの仕組み、ソフトウェアなどに関する知見を備えている必要があります。また、正確にテストを行うために技法やツールを扱うスキル、計画書作成のための文書作成スキル
が求められます。

役立つ資格


最低限のIT知識と文書作成スキルを習得するためには上記の資格が有効です。ただし、基礎レベルだけでは満足せず、より上位の資格に挑戦するとSEとしてのキャリアパスも広がりやすいです。

IT関連の資格は複数あるため、基礎を押さえたあとはほかのスキルの習得していくとスキルアップにつながります。たとえば、「基本情報技術者試験」を突破したあと、応用的なITスキルが問われる「応用情報技術者試験」に挑戦し合格すればスキルレベルがワンランク向上します。

ブリッジSE

ブリッジSEは海外に開発を外注するオフショア開発で日本と海外の橋渡し役になるSEです。SEといっても開発ではなく、メインで担当するのはマネジメントになります。異なる文化にも適応しながらスムーズにコミュニケーションをとっていきます。

求められるスキル
  • ・英語などの外国語スキル

    ・マネジメントスキル

    ・システムに関する知識、理解

ブリッジSEは、外注先に合わせた言語スキルが必要になる場合があります。特に、世界共通語である「英語」のスキルは必須でしょう。また、システム全般の知見やプロジェクトの進捗などを適切に管理するマネジメント力が求められます。

役立つ資格

TOEIC

TOEFL

応用情報技術者試験


ブリッジSEとして円滑に業務を進めるために必要な英語スキルを養える「TOEIC」や「TOEFL」を活用するのがおすすめです。たとえば、「TOEIC」ではスコア500点程度が目安とされているので、まずはそのレベルを目標とするのが良いでしょう。また、ITスキルの証明となる「応用情報技術者試験」も取得しておくのがおすすめです。

ブロックチェーンエンジニア

ブロックチェーン技術を駆使し、システム開発やアプリケーション開発などを行うエンジニアです。ブロックチェーンは高い安全性と分散型台帳が特徴です。仮想通貨に関わる開発だけでなく、食品・自動車部品のトレーサビリティ、著作権の管理システム、臨床試験のモニタリングなどさまざまな業界で活用され始めています。

市場規模の拡大とともに需要が高まっており、現場で活躍できるブロックチェーンエンジニアが求められているため、SEからのキャリアパスとして期待できる職種といえます。

求められるスキル

ブロックチェーンエンジニアには、一般的なSEに求められるスキルに加えて、ブロックチェーンの専門的な知見が必須です。プログラミングスキルやシステム、ソフトウェア、ネットワークプロトコル・暗号技術などの仕組みを理解している必要があります。

役立つ資格


「暗号通貨技術検定」は、ブロックチェーンの概要・技術に関する資格です。暗号技術とは、金融機関を介すことなく通貨のやり取りを行える仕組みです。この検定は、2024年4月1日現在、ブロックチェーンに関する唯一の資格のため、取得しておくのが望ましいでしょう。

あわせて、システム開発やアプリケーション開発の基礎となる「基本/応用技術者試験」も取得しておくべき資格です。

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SEのキャリアパス例2:自分に合った働き方を選ぶ

キャリアパスの選択肢に正解はありません。人によって働き方の理想は異なります。さまざまな職種の仕事内容と現状のスキル領域・レベルなどを照らし合わせ、自分に合った働き方を目指してキャリアパスを考えることが重要です。また、職種によって適性があるため、そういった観点からも今後のキャリアパスを検討してみると良いでしょう。

ITスペシャリストとして活躍する

ITスペシャリストとは、ITスキル標準(ITSS)が定義する6つの専門分野(システム管理/セキュリティ/データベース/アプリケーション共通基盤/ネットワーク/プラットフォーム)のうち、いずれかの分野において、「レベル3以上」を満たすエンジニアのことを指します。公式的なレベル評価は情報処理技術者試験に合格することで判定されています。

技術のブラッシュアップに深い関心を持ち、現場にいることが楽しく感じられる人にはITスペシャリストへの道をおすすめします。 ITスペシャリストを目指すメリットは、より高い報酬が得られたり他職種・フリーランスへ転身したりしやすいことなどです。

ITスペシャリストになるメリット・デメリット

SEとしての知見やスキルを突き詰めてITスペシャリストになれれば、専門性の高いエンジニアとして評価が得られます。中途半端に複数の分野に広く浅く携わるよりは、1つの道を極めているほうが市場価値がある人材といえます。

ただし、業界動向による需要の変動や世代交代といった不測の要因によって、そのポジションを保つことが難しくなる可能性は否定できません。そういった一定のリスクに対する覚悟は必要でしょう。

 

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プロジェクトマネージャーとして活躍する

SE(システムエンジニア)はシステムの設計や開発を担当するのに対し、プロジェクトマネージャーはプロジェクト計画の立案やリソース管理、リスク管理、ステークホルダー管理など、主に全体のマネジメントを担う職種です。

SEがプロジェクトマネージャーを目指すには、上流工程の経験やマネジメント経験を積むことが大事です。

関連記事:
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SEからプロジェクトマネージャーになるには|年収や業務内容を比較

プロジェクトマネージャーになるメリット・デメリット

プロジェクトマネージャーは、プロジェクトを統括する立場のため、責任が重い分プロジェクトが成功した際の達成感や仕事のやりがいを感じやすいといえます。また、全体管理を担う経験は、経営層や管理職などのより上位職への道が開ける可能性があるでしょう。

一方で、実際に手を動かして開発に携わりたい方や技術力を活かせる仕事がしたい方にとっては、好ましくないキャリアパスです。リーダーシップやコミュニケーションが必須となるので、そういったことが苦手な方にとってはデメリットに感じる場合があります。

ジェネラリストとして活躍する

ジェネラリストは幅広く対応できるエンジニアのことです。エンジニア以外のマネジメント職種なども含めてジェネラリストと呼ぶ場合もあります。フルスタックエンジニアと一部重複しますが、ジェネラリストはフルスタックエンジニアに比べるとスキル要件のレベル設定が低めです。

フルスタックエンジニアはどの分野でも高いパフォーマンスレベルを目指しますが、ジェネラリストは幅広い分野でそこそこのレベルの対応ができるイメージです。

ジェネラリストになるメリット・デメリット

ジェネラリストになると、担当できる領域が広がるため、周囲から頼りにされる存在となれるでしょう。そのため、評価につながり年収アップが期待できるメリットがあります。

しかし、ジェネラリストを目指すには、仕事で習得するスキルだけでなく幅広い分野の知識を向上させる必要があります。また、担当する領域が広く、業界動向や最新技術に合わせた知識のアップデートが欠かせません。IT業界のトレンドの移り変わりや技術は頻繁に変化するため、広い領域をカバーし続けるのがつらく感じる場面もあるでしょう。

フリーランスとして独立する

SEとして企業で一定の経験を積み、スキルを身につけてから、フリーランスに転身するキャリアパスもあります。エンジニアとしての高いレベルの技術力が求められるほかに、自己管理能力や自己営業力も同時に問われます。

スキルに自信があり、成果に直結することに魅力を感じる人には向いている道といえるでしょう。

フリーランスになるメリット・デメリット

フリーランスは企業に管理されない働き方なので、自分の理想の働き方が実現しやすいキャリアパスといえます。また、実力や業界との人脈がある場合はスムーズに案件を受注しやすく、成功すれば自分の能力に応じた報酬を得られるメリットもあります

一方で、案件がなければ収入は一気にゼロになってしまうリスクがあります。さらに、企業から継続して仕事を請けたり、新しい企業とつながったりするためには、自身の営業力と実力を示せるだけの何かがなければ難しいでしょう。企業に属する会社員に比べて、自己努力が必須な点と不安定な面が多いのはデメリットといえます。

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目指すキャリアパスを実現するためには

目指すキャリアプランを検討したら、それを実現するための方法を考えていきます。

SEを続ければ実現できる場合や、必要なスキルを補うために転職も視野に入れる必要がある場合など実現方法はさまざまです。また、理想的なキャリアパスへの道筋は、これまでの経験職種によってはスムーズに実現できたり逆に時間がかかったりします。いずれにせよ、目標設定に向けた計画的な行動を地道に積み重ねていくことが大切です。

ここからは、具体的にキャリアパスを実現させるために押さえるべきポイントを解説します。

関連記事:独学による勉強でSE(システムエンジニア)を目指す方法

いつまでに何をするか目標までのプランを明確にする

キャリアパスを実現するための具体的なスケジュールを明確にしましょう。つまりキャリアプランをいつまでに実現させるか、ゴールを明確にします。そして、ゴールから逆算して必要な作業とその期間なども細かく決めていきます。

たとえば、クラウドエンジニアを目指すのであれば、インフラ関連のスキルとクラウドに関する知識・スキルが必要です。半年後にクラウドエンジニアになると決めたら、最初の3ヶ月でインフラ関連のスキルを、残りの3ヶ月でクラウドに関するスキルを身につける、といった内容です。

必要スキルを身につける

自己分析により、現在の自分が持っているスキルと、キャリアパスを実現するために足りないスキルを把握し、必要なスキルを身につけましょう。書籍や学習サイトを使って独学で身につける、プログラミングスクールを利用して身につける方法などが考えられます。

ほかにも、知識を身につけるために関連する資格の取得に挑戦するのも良いでしょう。具体的な目標が決められるだけでなく、資格取得により相応のスキルを対外的にアピールすることにもつながります。

関連記事:未経験でSEに転職するには?年齢別のポイントや年収、実際の働き方を解説

転職も視野に入れる

目指す職種が自社内に用意されておらず、キャリアパスの実現が困難な場合は、転職も視野に入れる必要があります。その場合は、自分がもつスキルと求人情報から求められるスキルを比較し、理想のキャリアパスが実現できる企業を選択しましょう。

転職先の企業で評価を得るためにも、事前に十分なスキルを身につけておくことが大切です。自分が持つスキルと求められるスキルが合致しない企業を選択すると、転職後に苦労してキャリアパスの実現が困難になります。そのため、転職後も実務をこなせるだけの十分なスキルの習得を考慮しておきましょう。

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情報収集をし続ける

SEがキャリアパスを実現するためには、情報収集の習慣づけが大切です。IT技術の進歩や業界のトレンドなどは変化が早く、現場で取り入れる技術もいつ変わるか分からないからです。また、それに伴ってキャリアパスの実現に必要なスキルも変化する可能性があるといえます。キャリアパス実現のためにも、日頃から最新情報や流行をキャッチアップし、必要に応じてキャリアプランの軌道修正が必要です。

理想のキャリアパスが実現できた場合でも、業界動向の変化に影響されずに活躍していくためには情報収集を習慣化し継続していくと良いでしょう。

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SEのキャリアパスに関するよくある質問

SEから目指せるキャリアパスは豊富ですが、その分「自分にとってどのような職種が良いか」「どうやって自分の理想を現実にするか」といった問題に直面する人も少なくありません。目指すキャリアパスによって将来の年収も変わってくるため、慎重に検討する必要があるでしょう。

SEキャリアパスに関するよくある質問と回答を紹介するので、参考にしてください。

Q1. SEが今後目指せるキャリアパスは何ですか?

プログラマからSEを経て、スペシャリストを目指すパターンが多いです。スペシャリストとは、特定分野で高いスキルを有するエンジニアです。ほかのキャリアパスだと、たとえばスキルを活かしてITコンサルタントやプロジェクトマネージャーになる人もいます。

Q2. SEがキャリアパスを設定するメリットはありますか?

SEがキャリアパスを設定することで目的が明確化されます。そうすると目指す道も見えてくるため、適切な努力を積み重ねやすくなるでしょう。また、SEがキャリアアップする上では主体的な勉強が欠かせません。目的を持つことで、主体的な行動が習慣化されるメリットもあります。

Q3. キャリアパスとキャリアプランの違いは何ですか?

キャリアパスとキャリアプランの違いは、対象を狭義とするか広義とするかです。キャリアパスは身につけたいスキルや目指す職種などによってそれぞれ具体的な傾向があります。一方で、キャリアプランは働き方の理想、その先にある人生の理想などより大きな視点で考えられる傾向です。

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まとめ

この記事では、SEのキャリアパスとして考えられる職種のうち、今後需要の高まる職種の特徴と、その職種を目指す上で必要なスキルを解説しました。

SEのキャリアパスを考える上では、今後の市場動向を加味してスキルを習得していくことが重要です。特に、先端技術やセキュリティを扱うIT人材の需要は非常に高く、これらの領域のスキルを習得できれば高い報酬と安定したキャリアを築きやすくなるでしょう。

また、業界で長く活躍し続けるためには、自分に合った働き方を見つけることも大事です。技術を研鑽してスペシャリストを目指すか、マネジメント技術を身につけて、マネージャーを目指す、あるいはフリーランスとして独立する、など選択肢はさまざまです。

自分の適性を見極め慎重に意思決定をすることは、後悔しないキャリアパスを選ぶ上で非常に重要といえます。

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