社内SEとSEの違いを仕事内容・求められるスキル・年収で比較社内SEとSEの違い

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同じSE(システムエンジニア)でも、社内システムの開発や運用を担う「社内SE」と、顧客向けのシステム開発を担う「SE」では、仕事内容や求められるスキルなどに大きな違いがあります。この記事では社内SEとSEの違い、それぞれの仕事内容や求められるスキルについて解説します。

1. 社内SEとSEの違い

社内SEとSEの違いについて、まずは仕事内容や必要なスキル、年収の観点で比較し、大まかに整理します。

仕事内容

・社内SE…社内システムの開発・運用・管理、ベンダーマネジメント、IT予算管理、IT資産管理など
・SE…主にクライアントから受託したシステムの開発(要件定義、設計、開発、テスト)、運用、保守など

必要なスキル

・社内SE…システム開発スキル、システム運用・保守スキル、予算管理スキル、ベンダーマネジメントスキルなど
・SE…システム開発スキル、システム運用・保守スキル
 
両者ともシステム開発および運用・保守スキルが求められますが、社内SEの方がより広範なスキルが求められます。

年収

・社内SE…400万円〜800万円程度(※)
管理職(IT部門長)になると1,000万以上の年収になることもあります。

・SE…400万円〜1,000万円程度(※)
アーキテクチャの設計スキルやプロジェクトマネジメントスキル(リーダー職の経験)、高度なデータベーススキル(設計、構築、チューニング)、インフラ構築スキルなどを持っていると評価が上がる傾向にあります。また、AIを搭載したアプリケーションの設計など先端技術系の設計スキルがあるSEも高い評価を得やすいでしょう。
 
※参考:レバテックキャリア掲載の求人情報(2019年10月時点)

2. 社内SEの詳細な仕事内容

続いて、2つの職種の仕事内容をより詳しく解説していきます。まずは社内SEについてです。
 
ひとり情シスという言葉があるように、中小企業の社内SEの場合、以下の仕事をひとりで担当するケースがあります。年商数十億円以上の規模の会社になるとこのケースは稀で、多くの場合は開発チーム、運用チーム、ヘルプデスクといった具合に分業されています。

IT予算管理

自社のITシステムを維持・運営するために必要な予算計画を策定し、計画に沿って執行します。経営戦略や社内課題、システムやインフラの期限などをもとに優先順位をつけ、何にいくら投資していくのか計画を立案するため、コンサルタントに近いスキル(業務分析スキル、ITロードマップ作成スキル、経営層への提案スキル、会計知識)が求められます。IPAのITストラテジスト試験やITコーディネーター試験でスキル習得すると良いでしょう。

IT企画

業務効率化やコストダウン、経営戦略を実現するためのシステム導入などを目的にIT企画を行います。IT予算の策定と密接に関わるため、予算策定の時期を見据えて取り組みます。こちらもコンサルタントに近いスキルが求められます。

システム開発

社内システムの開発を行います。SIerのように、プロジェクトマネージャーやプログラマー、システムエンジニアとった職種で分業されないケースも多く、開発するシステム規模にもよりますが、ひとりで要件定義から設計、開発、テスト、導入まで担当するケースも珍しくありません。システム開発全般のスキル(設計、プログラミング、テスト)が求められます。実際の開発で実務経験を積むとともに、IPAの基本情報技術者試験や応用情報技術者試験、システムアーキテクト試験などでスキルと知識を習得すると良いでしょう。
 
また、社内SEはシステム基盤となるインフラの設計および構築も担当します。よって、インフラ(ネットワーク、サーバー、データベース、OS、セキュリティなど)のスキルも必須です。シスコ技術者認定やLinuc、オラクルマスターなどの資格制度を活用してスキル習得を計りましょう。

システム運用・保守

インフラやソフトウェア、複合機などのIT機器の運用・保守を行います。
インフラやソフトウェアの稼働状況やIT機器の整備などを通して、ユーザー部門にIT環境を提供します。インフラ(サーバー、ネットワーク、OS、セキュリティ)の構築スキルおよびインフラ製品を扱うスキルが求められます。システム運用・保守スキルもシスコ技術者認定やLinucなどのベンダー資格でスキルを習得することができます。また、システム運用の世界標準となっているITILファンデーション資格も有効です。

ベンダーマネジメント

ベンダーに開発や運用、保守を委託する場合にベンダーの選定や進捗管理、品質管理を行います。ベンダー評価スキルおよびプロジェクトマネジメントスキルが求められるでしょう。資格制度はないため、実務を通じて学ぶか、書籍やセミナーでの学習となります。

IT資産管理

社内で利用しているハードウェアやソフトウェア、ネットワーク機器などのIT資産を管理します。具体的には、パソコンやサーバーなどのハードウェアの台数やソフトウェアやミドルウェアのライセンス数、期限、会計上の資産状況(減価償却の残高など)を管理し、予算計画に反映させます。会計スキル(財務三表の知識)が求められます。ビジネス会計検定などの試験や書籍から知識を習得すると良いでしょう。

ヘルプデスク

社内システムやIT機器に関する問い合わせの対応をします。社内業務の知識、社内システムの操作方法に関する知識が必要です。これらは業務をとおして身につけていくことになります。

3. SEの詳細な仕事内容

続いて、SEの仕事内容と必要なスキル、役立つ資格について解説します。
SEは社内SEと異なり、アプリケーション担当やインフラ担当、ネットワーク担当といった具合に分業されているケースが多いでしょう。企業や開発規模によっては、アプリケーションとインフラをひとりのSEが担当することもあります。

上流工程(要件定義、基本設計)

システム開発における上流工程は、SEのメイン業務となります。最初にクライアントの要件をヒアリング・整理して要件定義書を作成します。要件定義結果をクライアントと合意した後は、要件別にどのような機能にするか設計して設計書に落としていきます。
 
そのため、システム開発全般の知識(ソフトウェア、サーバー、ネットワーク、セキュリティ、OS、ミドルウェア、プログラミング言語、システム開発手法など)と要件定義スキル、基本設計スキルは必須です。実務経験を積んで身につけるほかに、IPAの基本情報技術者試験や応用情報技術者試験、システムアーキテクト試験などの資格制度を活用しながらスキルや知識を学ぶこともできます。
 
また、将来的にプロジェクトマネージャーやリーダー職を目指すのであれば、PMPやプロジェクトマネージャ試験をとおしてプロジェクトマネジメントスキルを身につけることが大切です。

下流工程(プログラミング、単体テスト、結合テスト、総合テスト)

企業によってはSEが結合テストや総合テストに加えて、プログラミングや単体テストなどを担当するケースもあります。そのため、プログラミングスキルおよびテストスキル(テスト技法の知識とテスト実施スキル)が求められます。
 
プログラミングは、SI企業の場合は社内研修で学べることも多いですが、そういった研修がない場合はプログラミングスクールや独学で学習する必要があります。テストスキルについては、JSTQB認定テスト技術者資格やIT検証技術者認定試験といった民間資格を活用した学習が効率的です。

システム運用・保守

案件にもよりますが、ソフトウェアの納品時に運用設定(バックアップやリブート、監視ソフトの設定など)や運用・保守業務が作業範囲に入っている場合があります。このようなケースでは、運用設計およびクライアントへの提案、運用マニュアルの作成なども業務として発生します。そして、システム稼動から数ヶ月間、客先に常駐してシステム安定化の支援を行います。
 
そのため、運用対象となる製品を扱うスキルが求められます。具体的には、サーバースキル(LinuxやWindows Server)やネットワークスキル(Cisco)、データベーススキル(OracleやSQL Server、MySQLなど)となるケースが一般的です。製品別に資格制度があるため、資格を活用してスキル習得すると良いでしょう。客先に常駐する際は、クライアントによる面接やスキルチェックが行われることも多いため、スキル証明にも役立ちます。

4. まとめ

この記事では、社内SEとSEの違いを仕事内容や必要なスキルの観点で比較・解説しました。同じシステムエンジニアという職種ですが、両者では仕事内容や求められるスキルに大きな違いがあります。ビジネス(経営や各部門の業務)に近い場所で仕事をしたいのであれば社内SE、開発を主に行っていきたいのであればSEが合っているといえるでしょう。自身の志向性を明確にした上で職種を選ぶことが大切です。

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