SE(システムエンジニア)の概要から就職・転職後のキャリアパスまでわかりやすくご紹介SE(システムエンジニア)とは?仕事内容・スキル・年収などを解説

最終更新日:2022年11月30日

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IT産業の市場拡大に伴い、SE(システムエンジニア)の需要は年々高まっています。2022年に発表されたAdecco Group Japanによる『全国の小中学生1,800人を対象にした「将来就きたい仕事」に関する調査』でも、男子中学生の将来就きたい職業2位、男子小学生の将来就きたい職業4位に「エンジニア・プログラマ―」が選ばれるなど、若い世代からも人気のある職種です。このように注目度の高い職種ということもあり、SEに興味を持っている方も多いのではないでしょうか?

本記事では、SEに興味を持つ方、SEになりたい方に向けて、SEの概要や分野別の種類、仕事内容、必要なスキル、年収や需要状況、SEとなって活躍するためにしておきたいことなどについて解説します。

参照: 全国の小中学生1,800人を対象にした「将来就きたい仕事」に関する調査

 

SE(システムエンジニア)とは

「SE(システムエンジニア)」という言葉は聞いたことがあっても、そもそもどのような仕事を担う職種なのか、詳しいことまでは分からない方も多いのではないでしょうか。SE(システムエンジニア)とは、言葉のとおりシステム開発全般に携わる職種です。その仕事内容は多岐にわたるため、後ほどの「SE(システムエンジニア)の仕事内容」にて詳しく解説します。

ここでは、誤解されがちなプログラマーとの違いや、近年耳にすることの多くなった「社内SE」との関係性について詳しく解説します。

プログラマーとの違い

プログラマーは、システム開発におけるプログラミングを専門に行う職種です。顧客と接する機会は少なく、SEが作成した設計書に沿ってプログラミングを行います。

一般的な傾向として、最初はプログラマーとして経験を積み、その後、SEとしてステップアップしていきます。SEとプログラマーの関係でよく例えられるのが、建築士と大工です。建築士は家の設計を行い、大工は設計図を元に家を建てます。同じように、SEはシステムの設計を行い、プログラマーは設計書に従ってシステムを実装します。

社内SEとの違い

最も大きな違いは扱うシステムが自社外、自社内のいずれに向けて提供するのかという点になります。

一般的なSEはシステム開発の設計を担う職種で、クライアントに向けてシステムを提供します。一方、社内SEは自社が利用するIT全般に関する業務を行います。

社内SEは、自社内のIT利活用の全般に対し業務を行うため、一般的なSEよりも広い範囲の業務を担う人材であることが多いです。ITシステムの企画から設計、製造、外部発注、運用・保守、IT機器の管理などをトータルに実施します。

企業のバックオフィス業務が抱えている課題は多く、一般的にはそれらの中でどのような課題を解決したいのかを具体化し、SEと相談しながら要件定義を行っていきます。

たとえば「残業時間が多く長時間労働が蔓延している」という経営課題があった場合、業務効率化にどのようなツールが求められるのかを検討したり、勤怠管理システムを刷新して残業時間が全社員に可視化できるような仕組みも必要でしょう。

しかし、システム開発会社のSEはあくまでも社外の人間であり、必要とされるシステム開発の方向性が決まらない限りは対応できません。一方で、社内SEはその名の通り社内の人間であるため、会社の課題を当事者としてどのように解決するのかも含めてさまざまな提案を行います。いわば社内のコンサルティングのような役割も担いながら、専門的なスキルを生かしてシステム開発に取り組んでいく人材でもあるのです。

下記記事では、ヘルプデスクやITコンサルタントとの違いも解説していますので、気になる方はぜひ確認してみてください。

関連記事:
社内SEとSEの違い
社内SEとヘルプデスクの違い
ITコンサルタントとSEの違いとは?仕事内容・役割・経験などから解説

SE(システムエンジニア)の仕事内容

ここでは、SEの具体的な仕事内容について解説します。SEは以下の開発工程に沿って仕事を進めていきます。

SEの仕事内容についてより具体的に知りたい方はぜひ下記記事も合わせてご参照ください。

関連記事:SE(システムエンジニア)の仕事内容

要件定義

最初に顧客(自社サービスを開発する場合は関係部署)にヒアリングを行い、顧客がどのようなシステムを求めているかを明確にする工程を要件定義と言います。要件定義では、顧客企業の課題や実現したい事をヒアリングし、システムでどのように解決するかを検討します。

そして、必要な機能や要件を洗い出し「要件定義書」としてまとめます。要件定義書には、業務処理手順、システムの操作法、利用するデータ、障害発生時の対応など細かく記載していきます。要件定義で顧客の要望を正確に汲み取れないと、開発を一からやり直す場合もあるため、大変重要な工程です。

設計

要件定義書に基づいて、システムの設計を行います。設計は「基本設計」と「詳細設計」に分かれます。基本設計では、システムのあるべき姿をイメージしながら、画面の表示や操作方法、帳票の仕様やデータの入出力等の大枠を決めていきます。詳細設計では、基本設計で定めた仕様をプログラムの観点でより詳細に設計していきます。

開発

プログラマーが詳細設計書に従って、プログラミングを行います。チームで定めたプログラミング作法やコーディング基準に則ってコードを書いていきます。コードを作成した後はコードレビューやデバッグを行います。SEは、プログラマーから提起される課題解決方法を検討する、プログラマーの進捗とソフトウェア品質を管理するなどサポート役として従事します。

テスト

設計書通りにシステムが正しく動作するか確認し、システムの品質を評価します。テストには、単体テスト、結合テスト、総合テストと複数の種類があります。

単体テストはモジュール単位で行うテスト、結合テストはモジュールを結合して行うテスト、総合テストは完成したシステムを利用して問題なく稼働するか確認するテストです。単体テスト、結合テストはプログラマーやテストエンジニアが担当し、総合テストはSEが担当する場合が多いでしょう。また、品質管理もSEの仕事です。

運用・保守

システムは開発すれば終わりではありません。開発した後、正常に稼働しているか確認したり、システムの改善を行ったりします。システムの利用に必要な作業を「運用」と呼び、機能を追加したり改修を行ったりすることを「保守」と呼びます。運用・保守もSEの大切な仕事です。

SE(システムエンジニア)に求められるスキル

SEの仕事内容は多岐にわたるため、求められるスキルも多様です。以下では、ITに関するスキルとソフトスキルに分けて、SEに求められるスキルを解説していきます。ソフトスキルとはコミュニケーションなど人間関係のスキルを指します。

関連記事:SE(システムエンジニア)に必要なスキルとは?

ITに関するスキル

SEとして仕事をするには、ITに関する幅広い知識が必要です。IT知識・スキルは「テクノロジー系」「マネジメント系」「ストラテジ系」の3つに大別することができます。

テクノロジー系

テクノロジー系は、アルゴリズム等の基礎理論、ハードウェアおよびソフトウェアに加え、データベース、ネットワーク、セキュリティといった知識・技術です。また、各開発工程に関する知識もテクノロジー系に分類されます。

マネジメント系

マネジメント系は、プロジェクトマネジメントに関する知識・スキルなどです。プロジェクトマネジメントとは、各工程の作業を円滑に遂行する手法のことで、体系化された知識として「PMBOK」というものがあります。

PMBOKには、コストマネジメント、品質マネジメント、人的資源マネジメントといった10の知識エリアがあり、分厚い書籍になるほど情報量が多いフレームワークです。

ストラテジ系

ストラテジ系は、企画や分析スキル、業務知識といったものです。顧客の求めるシステムを開発するには、顧客の業務について知り、業務を分析する必要があります。例えば、会計システムを開発する際、会計に関する知識がなければシステムを設計することは難しいでしょう。

ソフトスキル

SEにはITに関するスキルだけでなく、ソフトスキルも求められます。

プロジェクトは一人で行うものではなく、チームで進めていくことが一般的です。そのため、チームのメンバーと円滑に仕事を行うためのコミュニケーションスキルが必要になります。また、要件定義ではヒアリング力が、企画提案時にはプレゼンテーションスキルが求められますし、さらにはチームを引っ張る場面ではリーダーシップ力を発揮する必要があるでしょう。

このように、SEはITに関する知識や技術だけでなく、ビジネスパーソンとして必要なソフトスキルを磨くことも大切です。

コミュニケーションスキル

コミュニケーションスキルは同じ職場で働くプログラマーやデザイナーなどとの連携のために不可欠であると同時に、クライアントとの打ち合わせやヒアリングの際にも重要な要素となります。

十分なコミュニケーションスキルが身についていないと、顧客が伝えたい内容を正確に理解できず、全く異なる要件定義書を作ってしまう可能性もあるでしょう。要件定義が遅れれば遅れるほど納期も逼迫し、現場で働くプログラマーやデザイナーなどに大きな負担をかけることになります。クライアントの伝えようとしている真意を汲み取り、それを言葉や文章にできるコミュニケーションスキルはSEにとっては極めて重要な要素なのです。

また、現場で働くプログラマーやデザイナーとも連携がとれていないと、作業の進捗が正確に把握できず、プロジェクトに支障をきたすこともあります。コミュニケーションが苦手なプログラマーやデザイナーもいますが、SE自ら積極的に声を掛け、気軽にコミュニケーションが取れて意思疎通がしやすい環境を作ることも重要な仕事のひとつなのです。

協調性

システム開発の現場は一見すると個人がそれぞれ自分のペースで作業をしているように思われがちですが、実際にはチームワークが求められる現場でもあります。

システム開発はモジュールごとに設計や開発の担当者を割り当てていたり、コーディングのミスやバグを他の担当者が修正するケースも少なくありません。もし自分一人だけしか理解できないような設計をすると、後でそのプログラムを見る人は理解しずらく、修正にも膨大な時間を要してしまいます。

また、SEとして複数の担当者を取りまとめて効率的にプロジェクトを進めるためにも、積極的に強力したくなるような協調性が求められます。あまりにも傲慢で自分のミスを認めないような人がSEにいると、現場の担当者はモチベーションが低下しプロジェクトそのものが停滞することもあるのです。

SE(システムエンジニア)の仕事に役立つ資格

資格制度を活用した学習は、体系的に必要な知識・スキルを身につけられるのがメリットです。ここでは、代表的な資格を紹介します。

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験はIPAが行っている情報処理技術者試験の一つで、経済産業省の認定する国家資格です。ITに関する知識が網羅的にカバーされており、SEを目指す上で登竜門的な試験にあたります。上位資格として、「応用情報技術者試験」や、さらに上位の「高度情報処理試験(領域別に複数試験が存在)」などがあります。

基本情報技術者試験はプログラマーの多くが目指す試験でもあり、最低限のプログラミングスキルやIT関連の専門知識を有していることを証明できます。未経験からSEを目指すのであれば、その第一歩として基本情報技術者試験の合格に向けて勉強してみましょう。

ORACLE MASTER

ORACLE MASTERは大手データベースベンダーのオラクル社が主催するデータベースのスキル認定を行う資格試験です。オラクルのデータベース製品は、商用リレーショナルデータベース業界のディファクト・スタンダードであり、この試験の勉強をすることでデータベースの基礎知識・スキルだけでなく業界標準のデータベースを扱えるようになります。

ただし、基本情報技術者試験とは異なり、机上の勉強だけでは合格することは非常に難しい試験です。Oracle製品の価格は極めて高額ですが、1ヶ月無料で利用できる体験版が提供されているため、これを活用して集中的に勉強することがおすすめです。

シスコ技術者認定

シスコ技術者認定はネットワーク製品大手のシスコが提供する資格制度です。エントリー、アソシエイト、プロフェッショナル、エキスパートとレベル別に資格が分かれており段階的に学習しやすい環境が整っています。

特にネットワークエンジニアのSEを目指している方にとっては必須ともいえる資格です。未経験から目指すのであれば、まずはエントリー、アソシエイトレベルの合格を目標に勉強してみましょう。プロフェッショナル、エキスパートレベルの資格は、実務経験を積みながら目指す方が多いです。

マイクロソフト認定資格

マイクロソフト認定資格はMicrosoft社の提供するソフトウェアやサービスに関する専門的なスキルを有していることを証明する資格です。誤解されがちな資格として「マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)」がありますが、これはOffice製品を扱うスキルを問う外部企業による認定資格であり、マイクロソフト認定資格とは別物です。

マイクロソフト認定資格には「アソシエイト」「エキスパート」「デベロッパー」「スペシャリスト」の4レベルがあり、それぞれ専門分野ごとに複数の試験が存在します。事前に特定の資格を保有していないと取得できない資格も存在するため、段階的に上位資格を目指す必要があります。

Linux技術者認定資格

Linux技術者認定資格は「LinuC」と「LPIC」という2つの種類が存在し、いずれもLinuxに関するスキルを問う資格です。そもそもLinuxとはサーバー向けに利用されることの多いOSのひとつで、WindowsやMacOSといった市販のOSに比べて極めて自由度の高いものです。しかし、自由度が高いということは設計や利用において考慮が必要な点が増え、セキュリティリスクが高まることの裏返しでもあり、専門的なスキルも要求されるのです。

Linux技術者認定資格である「LinuC」と「LPIC」の違いは、「LinuC」が日本国内向け、「LPIC」が世界共通の基準となっていることです。どちらが優れているというものではなく、「LinuC」も「LPIC」も保有していればLinuxの専門的なスキルを有していることが証明されます。特にサーバーエンジニアやネットワークエンジニアなどのインフラ系のSEを目指す方にはおすすめの資格といえるでしょう。

システムアーキテクト試験

システムアーキテクト試験とは、情報システムの構造を設計する際に全体の最適化を担う高度な専門技術を持ったエンジニアに最適な資格です。具体的には情報システムに求められる要件を分析し、最適なアーキテクチャの検討・選定や保守・運用計画を検討する、システム開発を主導するスキルを問う資格といえます。

特にシステム開発の上流工程を担う人にとってはスキルの証明となり、SEとして実務経験を積んだうえで転職する際などに高い効力を発揮します。一般的な情報システム開発だけではなく、組込みシステムやIoTを活用したシステム開発のスキルも問われるため、SEとして幅広い業界を見てみたい方にとってもおすすめの資格です。

SE(システムエンジニア)になるためには何をしたら良い?

SEには、ITに関するスキルとソフトスキルが必要であることを先述しました。これからSEになる場合には、これらのスキルを習得、向上させていく必要があります。

いずれのスキルも重要なことに変わりないのですが、この中でも学習範囲が広く習得に時間がかかるのがITに関するスキルの向上です。SEの作る最終的な納品物はプログラムを組み合わせて作るシステムやアプリケーション、サービスであり、その基礎となるプログラミングを習得することから始めましょう。その後、テストや設計など関連した領域のスキルを習得していくのが効率的な学習方法となります。

とはいえ、SEになる際に全てのスキルを備えている人はほとんどいません。SEとなった後に、OJTにより身に着ければ間に合うことも多いため、まずは素養としてITに関する幅広い知識とプログラミングからとりかかると認識しておきましょう。

関連記事:
SEに就職するには|企業の種類や、未経験から目指す方法とは
SE(システムエンジニア)になるには?独学の方法や資格を解説
独学による勉強でSE(システムエンジニア)を目指す方法

SE(システムエンジニア)に必要な知識を身につける勉強法

前項で紹介したとおりSEになるにはスキルの習得が不可欠です。本項ではSEに必要なIT技術関連スキルの身につけ方について紹介します。限られた時間の中で効率よく知識を習得するために、書籍や資格、スクールなどを有効活用することがポイントとなります。

書籍を活用する

書籍での学習はもっとも費用を抑えた学習方法と言えるでしょう。基礎レベルから上級者向けまで幅広く書籍が出版されていますので、自分のレベルに合わせて書籍を選択しましょう。ここでは、基礎レベルの書籍を紹介します。

初心者におすすめの書籍

『この1冊ですべてわかる 新版 SEの基本』(山田 隆太、日本実業出版社)
SEの仕事内容や必要なスキルなどがまとめてあります。コミュニケーション等のソフトスキルについて多くの解説があります。

Webサービスを利用する

プログラミング学習ではWebサービスを利用することができます。SEはプログラミングを行わない場合も多々あるのですが、プログラミングスキルは設計を担当する上で必須です。無料から学習することができるサービスがほとんどなので、まずは試しに使ってみることをおすすめします。

代表的なWebサービスとしては「Progate」と「ドットインストール」があります。

ProgateはWebサイト上でプログラムを記載し動作させながら学習をするコンテンツを提供しています。スマホアプリとしても提供されており、プログラミングの基礎を効率的に学ぶ際には最適です。1つのカリキュラムが数分〜10分程度で終わるようになっているため、通勤時間や就寝前のわずかな時間も有効に活用できます。

ドットインストールは動画によるプログラミングの解説がメインで、各3分程度の動画により短いスパンで学習可能です。C言語やC++などのプログラミング言語にも対応しています。

過去に書籍を購入してみたものの途中で挫折してしまった方や、まずは無料で手軽に勉強する方法を試してみたいという方にはWebサービスの活用が最適といえるでしょう。

スクールに通う

スクールの良いところは、学びやすいよう体系化されたコンテンツで学習できることと、疑問点を専門家に直接聞けるなどのサポートを受けられることです。資格取得対策やエンジニア向けの就職支援を行っているスクールもあるため、学習分野に合わせてスクールを探してみてください。

SEになるための勉強法についてより詳しく知りたい方は、ぜひ下記記事も合わせてご参照ください。

関連記事:SE(システムエンジニア)になるには?独学の方法や役立つ資格を解説

SE(システムエンジニア)として活躍するために必要なこと

SEとして活躍している人をみると、いくつかの性質を持っているケースが多く見られます。本項では、この性質について紹介します。これらの性質は適性として捉えられがちですが、トレーニングや意識を変えることで身に着けることが可能です。

常に冷静に対処できる

SEの仕事は常にトラブルと隣り合わせです。システム開発プロジェクトでは、小さな問題が多数発生し、それを一つづつ解決していくことがSEの職務でもあります。

問題の発生に対し、慌てることなく、他人事とせずに冷静に対処できることはSEにとって重要な性質です。SEとして働く間に身につくものでもありますが、普段から心がけることで冷静さを保つ訓練をしておくとよいでしょう。

論理的思考力が高い

SEの扱うシステムは、小さなプログラムを組み合わせて構成されています。そして、それぞれのプログラムをさらに細かく分解していくと、コンピュータに対する命令を積み上げて複雑な処理を実現しています。つまり、システムは小さな命令を大量に組み合わせて構成されているのです。

システムを設計する仕事は、小さな理屈を積み重ねて、大きな仕組みを作り上げる仕事と言い換えることができます。このため、論理的に理屈を組み合わせる論理的思考力がSEにとっては重要視される考え方なのです。

向上心が強い

SEの扱うIT技術は現在も技術の進歩が続いており、システムやアプリケーションに最新の技術を取り入れることが価値を生み出しています。SEには技術の進歩に伴い、学習を行い、知識を拡大し続けることが求められます。学習し続けることが必要なため、技術への強い興味と向上心を持っていることが重要な資質となります。

SE(システムエンジニア)のキャリアパス

SEはプログラマーの次のステップとして目指す方が多いですが、SEとして経験を積んだ後はどのようなキャリアパスが考えられるのでしょうか。SEとして経験を積んだエンジニアは、システム開発にかかわる基本的なスキルやマネジメントスキルも身についているため、さまざまなキャリアパスに進むことができます。

たとえばシステム開発の現場に近いところで経験を積みたい場合は「ITスペシャリスト」として活躍できるほか、マネジメントが得意でさらなる上流を目指すのであれば「プロジェクトマネージャー」になる道もあるでしょう。さらには、会社を独立してフリーランスのエンジニアとして生きていく道もあります。

しかし、どの道を選ぶにしてもIT業界のエンジニアとして生き残っていくのであれば、つねに新しいテクノロジーや業界動向に目を向けておかなければなりません。近年ではクラウドの活用に関するスキルが急速に重要性を増しました。さらには、AIやIoT、ビッグデータ関連のニーズが高まりつつあります。ビッグデータの解析にはデータサイエンティストの人材が不可欠であるほか、AIのシステム開発にはAIエンジニアの需要も拡大するでしょう。

これまで培ってきた経験やスキルにあぐらをかいてスキル習得を止めるのではなく、つねに探究心をもって市場価値の高い人材を目指すことが極めて重要なポイントといえます。

関連記事:
SEのキャリアパスとは?キャリアプランの具体例を詳しく解説
SE(システムエンジニア)からプロジェクトマネージャーを目指す方法

SE(システムエンジニア)の平均年収

厚生労働省の職業情報提供サイトjobtag(日本版O-NET)によると、SEを含む職業分類「ソフトウェア開発技術者」の平均年収は523万円(出典:令和3年賃金構造基本統計調査)です。すべての給与所得者の年間平均給与461万円(令和2年国税庁の調査)を上回っており、比較的高収入が望める職種といえそうです。

SE(システムエンジニア)の求人例

SEのなかでも一般的なアプリケーション開発を担うエンジニアの例をもとに、年収や業務内容、スキルなどを紹介します。

【想定年収】
・400~1,000万円

【業務内容】
・開発チームのマネジメント業務
・開発案件の設計、試験および保守業務
・社内システムの要件定義、追加開発および効果検証

【求められるスキル・経験】
・MySQLなどのRDBMSを用いたWebアプリケーションの開発経験
・Java、C#、JavaScript、Python などのスキル
・顧客および社内でのコミュニケーション能力
・新しいテクノロジーへの興味・関心
・開発を楽しみ、柔軟に対応できる力

開発するアプリケーションによっても求められるプログラミング言語のスキルは異なり、たとえばウェブアプリケーション開発の案件となるとHTMLやCSS、PHPといったスキルが必須となります。

また、AIやビッグデータの需要の高まりを受け、PythonやSQLに関連したスキルが求められる求人案件も増えているため、未経験からSEを目指すのであれば自分自身の武器としてスキルを身につけておくのもおすすめです。

SEの求人・転職情報

SE(システムエンジニア)の将来性について

情報システムやネットワーク、さらには情報デバイスなどに使用される組込みシステムまで、私たちが日常生活を送るうえでIT関連のテクノロジーは欠かせないものとなりました。

そもそもSEという職業は数十年前まで一般的なものではなく、需要も限定的でした。しかし、とりわけ2000年代に入ってから、パソコンやインターネット、そしてスマートフォンが爆発的に普及してからはSEの需要は一気に増大し、IT業界を志望する学生も増えてきています。

AIによってエンジニアの業務は大幅に効率化され、やがてSEという職業はなくなるのではないかといった声もあります。しかし、既存で運用している情報システムを根本的に見直し、新しいシステムに移行するのは極めて手間がかかり、難易度も非常に高いです。そのような背景を考えても、SEという職業の重要性はさらに増していき、社会インフラを支える存在になると考えられます。

関連記事:SEの将来性と市場需要|経済産業省のデータをもとに考察

まとめ

本記事では、SEの概要や分野別の種類、仕事内容、必要なスキル、年収や需要状況について解説しました。

SEは幅広い知識・スキルが求められますが、ものづくりに携わる職種としてやりがいを感じる人が多い仕事でもあります。また、IT技術者は需要の高さから平均年収も高い傾向にありますので、将来性がある職種と言えます。

SEを目指す場合には、広範なITに関する知識とプログラミングなどの技術的スキルがバックボーンとして必要となります。すべてをSEになる前に習得する必要はありませんが、SEを目指す場合には習得に取り組んでみてください。

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