ITスペシャリストとは?仕事内容や資格|効果的な学習方法も紹介

最終更新日:2024年3月11日

ITスペシャリストとは、ITスキル標準(ITSS)が定める6つの専門分野のいずれかにおいて、レベル3以上を満たすエンジニアのことを指します。ITスペシャリストは、肩書きとしては誰でも名乗ることはできます。しかし、対外的な信頼性を得るためには、IPAなどの資格を取得したほうがよいでしょう。また、これらの資格を取得するプロセスで、専門分野についての知識を深めることができます。そのため、スキルアップにつながり大変有益です。

この記事では、ITスペシャリストの仕事に興味がある若手エンジニアの方に向けて、ITスペシャリストの概要や役立つ資格の詳細、資格の勉強方法、キャリアパスなどを解説します。

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この記事のまとめ

  • ITスペシャリストとは、ITSSが定める6つの専門分野のいずれかで、レベル3以上の資格を取得しているエンジニア
  • ITスペシャリストの条件は資格なので、実務経験や実践的なスキルは関係ない
  • ITスペシャリストになることで特定の分野の専門家のような扱いになり、プロジェクトで重宝される存在になれる

ITスペシャリストとは

ここでは、ITスペシャリストの概要について解説します。

ITスペシャリストとは、ITスキル標準(ITSS)が定める6つの専門分野のいずれかにおいて、レベル3以上を満たすエンジニアのことを指します。ITスキル標準とは、IT業界で活躍するエンジニアの能力を明確化・体系化した指標で、プロフェッショナルなエンジニアの教育・訓練などに役立つ「ものさし」のようなものです。

ITスキル標準で定める専門分野は、システム管理/セキュリティ/データベース/アプリケーション共通基盤/ネットワーク/プラットフォームの6つの分野があります。また分野ごとに「レベル」という指標が設定されています。ITスペシャリストを目指すためには、6つの専門分野のいずれかにおいて、レベル3以上を満たす必要があります。レベル1〜3までの評価は、情報処理技術者試験に合格することで判定されます。

このように、エンジニアのスキルレベルはIPAが主導して定義してきました。近年ではIPAの資格を持っていなくても、特定の領域に高い技術力を持っていれば、ITスペシャリストと呼ばれる傾向もあります。

ITスペシャリストの専門分野と各領域での仕事内容

ITスペシャリストはその専門知識を用いて、システム開発の要件定義工程から運用に関わる一連の流れの中で、技術的サポートを行うことが主な仕事内容となります。ITスペシャリストはその専門知識を用いて、システム開発の要件定義工程から運用に関わる一連の流れの中で、技術的サポートをおこなうことが主な仕事内容となります。そのためITスペシャリストは、基本的なITスキルを持ち合わせつつ、専門分野に特化したスキルセットを保有していることが望ましいとされています。

具体的な仕事内容としては、そのITスペシャリストが保有しているスキル内容によって異なり、データベース管理やネットワーク構築、セキュリティ管理など多岐に渡ります。ITSSにおいて、その専門分野は以下の6つに区分されています。

プラットフォーム

プラットフォーム分野は、システム開発やアプリケーション開発のベースになります。OSやミドルウェアの設計から運用までが当てはまります。

システム構築の枠組みになるのが、プラットフォームです。プラットフォームに関するすべてを担い、システム基盤にトラブルが発生しないようにすることが主な仕事です。ほかにも、システムリリース後の運用管理やトラブル対応なども行います。

システム

システム全体に関わることが、主な仕事になります。システムの設計から構築・運用までを担います。その際には、ハードウェアやソフトウェア、アプリケーションなどの導入にも携わります。またシステムの稼働チェックやシステム障害の対応なども、業務に含まれます。

セキュリティ

セキュリティシステムやコンポーネントの設計・構築・運用を、セキュリティ分野では行います。セキュリティ対策の失敗で、機密情報の漏えいや不正アクセスなどが起これば、企業の社会的信用が失墜してしまいます。そのため、企業はセキュリティ対策に力を注いでいます。

ネットワーク

企業のネットワークの設計・構築・運用を、ネットワークの分野では行います。現代の企業では、ネットワークは情報のやりとりに必須です。ネットワーク環境を快適にして、安定した通信を提供するのが主な仕事です。

データベース

データベース分野では、アプリケーションやシステムのデータが格納されるデータベースの設計や構築を行います。効率的なデータベースを作成し、安定した運用を目指します。

アプリケーション基盤

アプリケーション基盤は、アプリケーションの土台にあたる部分です。アプリケーション基盤分野では、システムに合ったソフトウェアの選定やツールの開発・導入などを行います。またシステムの意図を汲み取り、最適なフレームワークを作ります。

ITスペシャリストに定義されるスキルレベルとは

ITスペシャリストとは、ITスキル標準(ITSS)が定める6つの専門分野のいずれかにおいて、レベル3以上を満たすエンジニアのことを指します。ITスキル標準(ITSS)で定義されたレベルは、レベル1〜7まであります。求められるスキルはレベル別で、以下のとおりです。


  • ・レベル7 国内のハイエンドプレイヤーかつ世界で通用するプレイヤー

    ・レベル6 国内のハイエンドプレイヤー

    ・レベル5 企業内のハイエンドプレイヤー

    ・レベル4 高度な知識と技能

    ・レベル3 応用的知識と技能

    ・レベル2 基本的知識と技能

    ・レベル1 最低限求められる基礎知識


また経済産業省と情報処理推進機構(IPA)が、高度IT人材のキャリアとスキルを定義した「共通キャリア・スキルフレームワーク」を2008年に策定しました。2014年には「i コンピテンシ ディクショナリ」が発表されています。「i コンピテンシ ディクショナリ」では、企業のITを用いた業務と、IT人材の能力やスキルが体系化されています。主に企業の人材育成に、活用されています。

参考:

ITスキル標準(IPA 独立行政法人 情報処理推進機構)

共通キャリア・スキルフレームワーク(IPA 独立行政法人 情報処理推進機構)

i コンピテンシ ディクショナリ(IPA 独立行政法人 情報処理推進機構)

ITスペシャリストとITゼネラリストの違い

ITスペシャリストと対比されやすい職種として、ITゼネラリストが存在します。ITスペシャリストは、専門分野に特化したスキルセットを保有しています。それに対して、ITゼネラリストはIT技術に関わる幅広いスキルを持ち、さまざまな仕事にオールマイティに対応することが求められます。

プロジェクトマネージャーなどの管理ポジションの人は、ITゼネラリストとしての能力を求められることが多くなります。

難易度順!ITスペシャリストを目指す上で役立つ国家資格

ここでは、 ITスペシャリストを目指す際に役立つ国家資格を紹介します。紹介する資格の難易度は、合格率を基準にしています。資格のなかには、スキルをある程度持っている方が受験する資格もあります。そのため、難易度は参考程度に考えてください。

各資格の解説に併せて、該当資格関連の求人情報も掲載しています。気になる方は、チェックしてみてください。

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、IT業務に必要な基礎的な知識があることを証明する資格です。ITエンジニアとしての登竜門と呼ばれており、新人エンジニアにまずこの資格を取得するよう勧める企業が多くあります。2023年4月から通年試験に変更され、試験方法もCBT方式(コンピュータを用いて回答する試験)になりました。

受験料 試験日程 合格率
7,500円(税込) 春期試験(4月頃)、秋期試験(10月頃) 令和4年度秋期試験:34.8%

>基本情報技術者試験の関連求人を探す

関連記事:ITエンジニアにおすすめの資格26選|難易度も解説

応用情報技術者試験

応用情報技術者試験は、ITエンジニアとして業務を遂行するために必要な技術があることを証明する資格です。基本情報技術者試験が上位者の指導のもと業務を遂行できるレベルを証明するのに対し、応用情報技術者試験は独力で業務を遂行できるレベルを証明します。そのため、基本情報技術者試験と比較して、レベルが一段上がります。応用情報技術者試験は午後試験で記述式が採用されており、エンジニアとして必要な日本語能力も試される試験となっています。

受験料 試験日程 合格率
7,500円(税込) 春期試験(4月頃)、秋期試験(10月頃) 令和4年度秋期試験:24.3%

>応用情報技術者試験の関連求人を探す

関連記事:システムエンジニアに役立つ資格17選|取得するメリットも紹介

情報処理安全確保支援士試験

情報処理安全確保支援士試験は、サイバーセキュリティに関するスキルと知識を証明する資格です。暗号化技術やサイバー攻撃対策といった基礎内容から、セキュアプログラミング、ネットワークまで幅広い知識が問われます。

受験料 試験日程 合格率
7,500円(税込) 春期試験(4月頃)、秋期試験(10月頃) 令和4年度秋期試験:19.2%

>情報処理安全確保支援士資格の関連求人を探す

ネットワークスペシャリスト試験

ネットワークスペシャリスト試験は、ネットワークに関する専門性を証明する資格です。TCP/IPやLANといった基礎内容から、ネットワーク設計やネットワークセキュリティなど幅広い知識が問われます。

受験料 試験日程 合格率
7,500円(税込) 春期試験(4月頃) 令和4年度秋期試験:17.4%

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エンベデッドシステムスペシャリスト試験

エンベデッドシステムスペシャリスト試験は、組込みシステム開発の専門性を証明する資格です。コンピュータやシステムの構成要素といった基礎内容から、ソフトウェア設計やハードウェア設計など、設計者に求められる幅広い内容が出題されます。組み込みエンジニアに特化した唯一の国家資格のため、取得して損はありません。

受験料 試験日程 合格率
7,500円(税込) 秋期試験(10月頃) 令和4年度秋期試験:18.3%

>エンベデッドシステムスペシャリストの関連求人を探す

プロジェクトマネージャ試験

プロジェクトマネージャ試験は、プロジェクトマネジメントに関する専門性を証明する資格です。予算管理やスコープ管理、リソース管理などプロジェクトマネジメントの全領域が出題されます。

受験料 試験日程 合格率
7,500円(税込) 秋期試験(10月頃) 令和4年度秋期試験:14.1%

>プロジェクトマネージャ資格の関連求人を探す

関連記事:プロジェクトマネージャーに役立つおすすめの資格と難易度や勉強方法を解説

データベーススペシャリスト試験

データベーススペシャリスト試験は、データベースに関する専門性を証明する資格です。正規化やER図といった基礎内容からデータベース設計、データベースセキュリティなどが出題されます。

受験料 試験日程 合格率
7,500円(税込) 秋期試験(10月頃) 令和4年度秋期試験:17.6%

>データベーススペシャリストの関連求人を探す

システム監査技術者試験

システム監査技術者試験は、情報システムの監査に関する知識を問われる資格です。情報システムや組込みシステム、通信ネットワークなど幅広い領域に関する監査知識が問われます。システム監査は上場企業にのみ義務付けられていますが、内部統制に関する知識など上場企業以外のエンジニアにも役立つ内容です。

受験料 試験日程 合格率
7,500円(税込) 秋期試験(10月頃) 令和4年度秋期試験:15.9%

>システム監査技術者の関連求人を探す

ITストラテジスト試験

ITストラテジスト試験は、経営戦略やIT戦略に関する知識を証明する資格です。IT技術に関する基礎的な内容からビジネスモデルや会計知識、経営戦略まで幅広い知識が問われます。エンジニアというよりは、ITコンサルタントに近い内容です。

受験料 試験日程 合格率
7,500円(税込) 春期試験(4月頃) 令和4年度秋期試験:14.8%

>ITストラテジストの関連求人を探す

関連記事:ITストラテジストの年収相場は?どの業態で資格を活かすか

システムアーキテクト試験

システムアーキテクト試験は、システム開発の上流工程に携わる、上級ITエンジニアを対象とした資格です。試験では、上流工程で必要な業務分析や業務知識を問われます。スキルレベルは、レベル4の難関試験です。

受験料 試験日程 合格率
7,500円(税込) 春期試験(4月頃) 令和4年度秋期試験:15.0%

>システムアーキテクト試験の関連求人を探す

ITサービスマネージャ試験

ITサービスマネージャ試験は、ITサービスに関しての知識と実践能力が問われる資格です。ITサービスをユーザーに提供・管理する人材を対象としています。スキルレベルは、最高難度のレベル4になります。

受験料 試験日程 合格率
7,500円(税込) 春期試験(4月頃) 令和4年度秋期試験:13.6%

>ITサービスマネージャ試験の関連求人を探す

ITスペシャリストを目指す上で役立つベンダー資格

ここでは、ITスペシャリストを目指す上で役立つベンダー資格について解説します。各資格の解説に併せて、該当資格関連の求人情報も掲載しています。気になる方は、チェックしてみてください。

オラクルマスター(ゴールド/プラチナ)

オラクルマスターは、Oracle Databaseに関する専門スキルを証明する資格です。世界シェアNo.1のデータベース製品であり、さまざまなシステムで利用されています。資格は、ブロンズ/シルバー/ゴールド/プラチナの4種類があります。ゴールドとプラチナ資格は、非常に評価が高い資格です。データベーススペシャリストを目指す人はぜひ取得を目指しましょう。

受験料 試験日程 合格率
Gold DBA 11g:22,260円
Gold認定に必要な講習:約210,000円~430,000円
随時 非公開

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AWS認定

AWS認定は、アマゾンWebサービスに関する資格です。クラウドサーバーに関する資格やAWSサービスを使ったアプリケーション開発に関する資格など、さまざまな種類があります。AWSはクラウドサービスシェアNo.1であり、AWSを扱えるエンジニアのニーズは年々上がっています。企業によってはIPAの資格よりも評価が高い場合もあります。Web学習ツールや公開講座が提供されているため、勉強しやすい環境もあります。

受験料 試験日程 合格率
12,100円~33,000円(税込) 随時 非公開

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関連記事:AWS認定資格で年収アップは可能?転職における市場価値とは

Microsoft Azure認定試験

Microsoft Azure認定試験は、クラウドサービスであるMicrosoft Azureのスキルと知識を証明する資格です。Azureは、クラウドサーバーからWindowsアプリの開発ツール、VBの開発プラットフォームなどさまざまなツールが提供されています。中でもクラウドサーバーはAWSと並んで高いシェアがあります。インフラ領域のスペシャリストを目指す人は取得すると良いでしょう。

受験料 試験日程 合格率
12,500円か21,103円(税込) 随時 非公開

>Azureの求人を探す

関連記事:Microsoft Azure認定資格とは?難易度一覧も

Google Cloud 認定資格

Google Cloud 認定資格は、Googleが提供するクラウドサービスであるGoogle Cloudに関する専門性を証明する資格です。AWSと比較するとクラウドサーバーのシェアは落ちますが、Androidなど、Google独自のOS上で動くアプリケーションが開発できるなどの強みがあります。仕事で使う場合は取得を目指すとよいでしょう。

受験料 試験日程 合格率
75ドル~200ドル(税込) 随時 非公開

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ITSSの専門分野・レベルに対する資格の早見表

ITSSの専門分野、レベルは複数あるのでどれを取得すべきか迷う人も多いでしょう。そこで、レベル別の早見表にまとめました。

ITSSの分野・レベルの資格早見表



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ITスペシャリストに関する資格の勉強方法

ITスペシャリストに関連する資格を獲得するためには、日々の学習が必要です。ここでは、ITスペシャリストに関する資格の勉強方法について解説します。

書籍で学ぶ

IT関連の資格には、そのほとんどに対策のための書籍が用意されています。特にIPAが運営する資格試験である、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験を解説した書籍は多くあります。うまく書籍を選んで活用することで、効率的なスキルアップを図ることができます。
試験対策としては、書籍を読み込むことは当然重要です。それにあわせて、過去問題を実際に解いて、不明点を解消するために書籍を辞書的に活用する方法が効果的です。

関連記事:Javaの資格一覧と各認定試験の難易度やおすすめの書籍も紹介

アプリで学ぶ

Google PlayやApp Storeでは、資格試験のためのアプリが数多く登録されています。こうしたアプリの優れた点は、スキマ時間に学習することができることです。自分のスマホを使って、時間つぶしの代わりにアプリを立ち上げて学習するだけで、学習に差がつきます。

こうしたアプリは、書籍の特典としてついてくるケースもあります。書籍を選ぶときは、アプリの有無も注意してみるようにするとよいでしょう。

オンライン講座で学ぶ

インターネット上には、動画を見ながら資格試験対策ができるコンテンツが、数多く用意されています。Youtubeなどを利用して、無料で配信されているものもあります。体系的に知識を身に着けたい場合は、有料のコンテンツもおすすめです。オンライン講座サイトの大手であるUdemyでは、IT資格試験対策オンラインコースがあります。ITスペシャリストを目指す方であれば、関連する講座が多くあるため、チェックしてみてください。

参考:Udemy IT資格コース

ITスペシャリストを目指すメリット

ここでは、ITスペシャリストを目指すメリットを紹介します。

高額な年収を得られる可能性がある

技術力をつけ、ITスペシャリストとして認められるようになると、通常よりも高い報酬をもらえる傾向にあります。ITスキル標準で定義されているレベルが、上になるほど高い報酬をもらえる傾向にあります。

ITSSレベル別の平均年収

経産省が発表している情報では、ITスキル標準のレベルに応じた平均年収は以下のとおりです。(※)

レベル 対象者 平均年収
レベル1 新人・初級者レベル/仕事に慣れ始めたレベル 437.8万円
レベル2 上位者の指導のもとに仕事ができる若手人材レベル 499.2万円
レベル3 独立して仕事ができる中堅人材レベル 576万円
レベル4 部下を指導できるチームリーダーレベル 726.1万円
レベル5 社内での指導者・幹部レベル 937.8万円
レベル6 国内で著名なレベル 1129.9万円

レベル1〜3までの年収は上昇幅が50万〜100万と緩やかです。ITスペシャリストの定義に含まれるレベル4以降は、年収の上昇幅は大きく、1レベルごとに150〜200万円と大きく上がります。このようにITスペシャリストは、非常に高い報酬を得られる可能性があります。

※参考:経済産業省「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果(平成29年8月21日)」P.7

関連記事:ネットワークスペシャリストを目指す人向け|年収やキャリアプランを徹底解説

就職・転職や案件の獲得がしやすくなる

現在ITエンジニアは人材不足が顕著であり、レベル3以上でなくても仕事に就きやすい状況です。そのため、高い技術力を持つITスペシャリストの場合は、特に望む仕事に就職・転職がしやすいといえるでしょう。そのなかでも、セキュリティやプラットフォームに強いスペシャリストは、経済産業省が人材不足の解消に育成に力を入れるほど高い需要があります。これらの人材は、仕事に困ることがないと言っても過言ではありません。

もちろん、どの職種においてもコミュニケーション力は求められます。ITコンサルタントやプロジェクトマネージャーなど、顧客とのコミュニケーションが多い職種以外は、一般的なビジネスマナーができるレベルで問題ありません。

やりがいがあり達成感を得やすい

ITスペシャリストは高度な知識、スキルを持ってプロジェクトに貢献する立場です。自分自身が成長できるやりがいと達成感、プロジェクトに貢献できるやりがいと達成感などがあります。また自身のスキルで課題を解決していくことは、ゲームのような面白さがあり、それもやりがいや達成感につながってくるでしょう。

ITスペシャリストのキャリアパス

ITスペシャリストのキャリアパスは、ITエンジニアとして経験を積むところからスタートします。プログラマーやネットワークエンジニアより、現場で仕事する職種がいいでしょう。現場でさまざまな開発工程を経験することで、自分の得意分野も見つかります。また資格取得やスキルアップをすることも重要です。

技術・開発チームのリーダーであるテックリード(リードエンジニア)を経験して、ITスペシャリストになるケースもあります。ITスペシャリストを経て、プロジェクトマネージャやITアーキテクトにステップアップすることも可能です。また全ての工程を1人でこなせる、フルスタックエンジニアになるルートもあります。ほかにも、フリーランスエンジニアを目指す方もいます。

ITアーキテクトは、営業職のように別の業種に転職する志向性があります。一方でITスペシャリストは、職人的な立ち位置でITの仕事を極める方が多い傾向です。この点が、両者のキャリアパスの違いといえます。

ITスペシャリストに関するよくある質問

ITスペシャリストに関するよくある質問と回答を紹介します。

Q1. ITスペシャリストとは何ですか?

ITスペシャリストとは、ITSSの6つの分野の中でレベル3以上の資格を一つでも取得しているエンジニアを指します。レベル3以上で6つの分野に該当しないITSS資格もあります。6つの分野に該当しない資格を取得した場合はITスペシャリストにはなりませんが、同等の評価が得られます。

Q2. ITスペシャリストになるにはどうしたら良いですか?

ITスペシャリストになるには、ITSSの6つの分野の中でレベル3以上の資格を取得することです。実務経験がなくても、資格を取得すればITスペシャリストになれます。

Q3. ITスペシャリストとSEの違いを教えてください

ITスペシャリストはITの中でも特定の分野に特化した存在です。一方で、SEはシステム開発全般を行う職種です。ITスペシャリストとして特定の分野の高い知識、スキルを有しながら、SEとして幅広い開発に対応できる人材もいます。

まとめ

この記事では、ITスペシャリストの仕事に興味がある若手エンジニアの方に向けて、ITスペシャリストの概要や役立つ資格の詳細、資格の勉強方法、キャリアパスなどを解説しました。ITスキル標準レベル3以上のITスペシャリストになれば、業務上でも転職でもチャンスは大きく広がります。ITスペシャリストに興味がある方は、資格取得にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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