IT業界?それとも他業界?SIerのSEが幸せになる転職先とは?SEの転職先を業界・職種で徹底解説

最終更新日:2020年9月8日

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SE(システムエンジニア)は、需要・将来性ともに高い職種のひとつです。一方で、業務負荷の高さや長時間労働といった問題が発生しがちな職種ともいえます。そのため、ワークライフバランスやキャリアチェンジを理由に、転職を希望する人材が存在します。一般的にはIT業界内の別ポジションへ転職するケースが多いでしょう。しかし、ITがどの分野でも必要とされる現代では、異業界への転職も珍しくありません。ここでは、SIerに勤務するSEが転職を決意する理由や、選択しうる転職先の候補などについて解説します。

1. SEを辞めたくなるとき~転職を決意する理由とは?

まず、SEが転職を検討する、もしくは決意する理由について整理してみましょう。

SEの「ここがつらい」

長時間労働の常態化
IT業界は、いわゆる「デスマーチ(何らかの問題から事実上、プロジェクト計画が破たんした開発案件)」や、過剰な顧客要求、突然の仕様変更などの影響から、深夜残業が常態化した時代がありました。

例えば、「要件定義の段階で顧客と自社側に認識の齟齬があり、それがテストフェーズの終盤で判明した」というレベルになると、要件定義・基本設計・詳細設計・実装・テストの全工程で手戻りが発生するため、当初予定していた工数の3割~5割増しの工数が必要になります。一方で納期は変わらないため、現場のSEは帳尻を合わせるために長時間労働が発生します。

スキル・キャリア構築への不満
自身のスキル・経験や転職市場の動向を冷静に俯瞰した結果、「今の業務では成長できない」と判断し、転職を志す人材が多いようです。例えば、仕事内容が「障害対応」や「不具合対応」「定型化した保守業務」などに集中しすぎると、「経験は得られるものの、付加価値の高いスキルは身に付かない」といった状態に陥ります。

特に若手人材はスキル・キャリアの構築に敏感であり、「給与よりもスキル・キャリアに繋がる仕事」を求める傾向が高いようです。これは、後述の「SEが転職を決意する理由ベスト3」の結果からも明白です。

高まり続ける業務負荷
近年、IT業界では、システムの肥大化と老朽化が問題視されています。大手企業や老舗企業の一部では、長年培った業務上のノウハウをシステムが吸収し続けた結果、「社内の誰一人として全体像を把握していないシステム」ができあがってしまうことがあるからです。こうしたシステムでは、「レガシーなオンプレミス部分」と「追加したクラウド部分」などが絡み合ってシステムが複雑化し、軽微な改修を加えるだけでも膨大な影響調査が必要になることもあります。

一方、IT活用が一般化した現代では、ほんの数十分のダウンタイムが人々の生活や企業の信用に悪影響を及ぼすため、SEは常に細心の注意を払って業務にあたらなくてはなりません。高まる業務負荷に、耐えられなくなるケースもあるようです。

客先常駐の精神的負荷
「常に顧客の目がある」ことの精神的負荷は、想像以上に大きいものです。SEは、こうしたストレスにさらされながらタイトな開発スケジュールを遵守しなくてはならないため、労働時間以上に疲労が溜まってしまうようです。また、数年おきに顧客が変わるため、評価の基準が曖昧で、人事評価を積み上げにくいというデメリットもあります。

ライフワークバランスが実現しにくい
働き方改革の影響から、「仕事とプライベートのバランス」を真剣に考える人材が増えています。度を越した長時間労働や深夜残業は、健康リスクや生活の質(QOL)の低下を招きます。先輩SEの過酷な働き方から将来の自分を想像し、転職を決意するケースは少なくないようです。

SEが転職を決意する理由ベスト3

SEの転職理由を、実際のデータからまとめてみましょう。以下は、レバテックキャリアの調査から、ITエンジニア・クリエイターの転職理由ベスト3を抜粋したものです。

ITエンジニア・クリエイターの転職理由
1位……キャリアアップ(35.2%)
2位……仕事内容への不満(27.3%)
3位……労働条件が悪い(11.5%)

キャリアと仕事内容への不満が全体の6割以上を占めており、多くのSEが「キャリア、スキル、経験」が積める企業への転職を望んでいることがわかります。また、労働条件の問題も重要なトピックであることから、「キャリアを積みやすく、働きやすい」ことが重視されているようです。

参考:レバテックキャリア「ITエンジニア動向総まとめ-データで見るレバテック-」

2. SEの転職先候補となる職種

次に、SIerのSEからの「転職先候補」を、「IT業界」と「それ以外の業界」に分け、網羅的に紹介します。何の戦略も無くSEから転職したとしても、全ての不満を解決することは難しいでしょう。選択肢を整理したうえで優先順位をつけ、できるだけ多くの可能性を見据えながら転職活動を行ってみてください。

IT業界の中での転職先候補

同業他社のSE(SIerからSIerへの転職)
同業他社への転職は、「純粋に給与・待遇面のアップを狙う」場合に適しています。職種は同じSEであっても、役職が付与されたり、リーダークラスに抜擢されたりといったケースです。SEという仕事への適性を自覚しており、スキル・キャリアの向上意欲があれば、挑戦してみるべきかもしれません。

また、SIerは「得意とする業界」や「顧客が多い業界」に違いがあるため、「今までは製造業のプロジェクトが多かったが、今後は金融系の開発プロジェクトに参加したい」という具合に、異業界の開発経験を積みたいケースにも適しています。

IT人材は慢性的に不足しており、「実績や実力のあるSEは、1人でも多く確保したい」というのが企業の本音でしょう。他社の評価軸で自らの市場価値を知る良い機会かもしれません。ただし、SIerのSEという枠組みは同じですから、長時間労働や残業の解消を優先する場合には注意が必要です。

自社開発企業のSE、カスタマーサポート
自社開発企業とは、「自社でビジネスの企画・開発・実装・運営までを一貫している企業」を指します。クラウドサービスやWebサービスを展開する企業などが該当するでしょう。こうした企業への転職は、「やりがい」や「腰を据えた働き方」などを重視する場合におすすめです。自社製品・サービスの開発に携わるため、じっくりと仕事に取り組めるほか、外販メインのSIerに比べると上司や同僚とのコミュニケーションも活発です。

ただし、転職先企業が採用する技術に対し、一定以上のスキル・実績が必要になります。これはカスタマーサポートであっても同様です。特にBtoBビジネスを展開する企業の場合は、技術文書の作成や高度な問い合わせへの対応、現地対応など、開発経験が必要となる業務があるからです。

コンサルティングファーム
「キャリア・年収アップ」に対する意欲が特に強い場合におすすめの転職先です。職種としては、「ITコンサルタント(ジュニアクラス)」「パッケージ導入コンサルタント」や「PMO(メンバークラス)」などがメインになるでしょう。SEと同等以上の長時間労働になる可能性が高いものの、はっきりと給与ベースが上がるため、モチベーションを保ちやすい傾向にあります。

ただし、コンサルティングファームは、「業務・業界特化系」「戦略・総系」という具合に棲み分けがあり、それぞれサービス内容が異なります。業務・業界特化系コンサルティングファームは、IT活用を前提とした業務効率化・業務プロセス改革などを主戦場とします。一方、戦略・総合系の場合は経営戦略立案のサポートや新規事業の立ち上げなどが主なサービスであり、必ずしもITを活用するとは限りません。

SEからの転職先としては、業務・業界特化系のコンサルティングファームが選ばれる傾向にあります。現代の業務効率化・業務プロセス改革にはIT活用が必須であり、さまざまなツールの開発やパッケージ導入が頻繁に行われているからです。

ユーザー系企業のSE、運用保守サポート
ユーザー系企業は、外販メインのSlerからの転職先として比較的メジャーな候補のひとつです。「給与アップよりも腰を据えて長く働きたい」という安定志向の人材に適しています。

ユーザー系企業とは、「事業会社のIT子会社」など、グループ会社のIT化を担う専門企業のことです。商流としては内販(顧客が親会社やグループ会社との取引)がメインになるため、外販(親会社やグループ会社以外の企業との取引)メインのSIerに比べると業務負荷は低く、労働時間も短くなる傾向にあります。また、常に一定数の受注が見込めることから経営が安定しており、「高給とまではいえないものの、安定して働きやすい」といった企業が多いことも特徴です。

フリーランス
顧客選択や休暇の自由度・ワークライフバランスなどを重視する場合は、フリーランス(個人事業主)として独立することもあります。IT業界は、案件ありきで随時人材が集められる「プロジェクト型ビジネス」が多いため、フリーランスでも活躍しやすいことが特徴です。大規模なプロジェクトにアサインされれば、数か月~数年単位で仕事を受注することも難しくありません。

また、企業に所属しないために「自社での業務」や「休暇取得の制限」なども無く、実力さえあれば、フリーランスとして「社員時代以上の収入と余暇」の両立を実現しやすい働き方です。ただし、仕事が途切れたり単価が不当に引き下げられたりというリスクもあるため、交渉や営業といった別のスキルが必要になることもあります。

営業職
IT業界でSEからキャリアチェンジ・キャリアップを目指す場合におすすめです。営業職は人材確保や受注案件の調整で、PMやPMOなどと連携することが多いため、「手を動かす現場」以外の仕事を経験できるからです。近年は、開発経験を持つ営業人材も増えており、決して例外的なパターンではありません。SE時代に培った開発スキル・経験をもとに提案・商談・見積もりを行えるため、顧客からの信頼を得やすいという特徴があります。

また、SE業務は上流工程に近づくほど「ヒアリング」「折衝」「プレゼンテーション」など、営業職の要素が強くなります。したがって、上流工程の経験が十分にあれば、転職先企業から興味を持たれるようになるでしょう。具体的な職種としては、SES企業の営業職や、SIerの営業職などがあります。

IT業界以外の転職先候補

社内SE(事業会社の情報システム担当など)
社内SEは、IT業界以外へ転職先としてメジャーな選択肢です。「自己裁量」や「マネジメントスキルの習得」を重視した転職に適しているでしょう。また、仕様や要件の決定権を自社(もしくは自分)が持つことから、しわ寄せの対象になりにくく、結果として長時間労働や深夜残業が減るといったメリットもあります。

前述のユーザー系企業への転職と似ている部分が多いものの、こちらは「事業会社本体の情報システム部門」であることから、上流工程に携わる機会が増えるでしょう。転職の際に要求される技術力・スキル・経験は企業によってさまざまです。開発プロジェクトの上流~下流まで一貫した経験があれば、転職を有利になります。

事業会社の経理、事務職
事業会社の経理・事務職への転職は、「IT業界から離れたい」「SEの仕事が合わない」といった場合に選択されることが多いようです。近年は、バックオフィス系の職種であっても、一定以上のITリテラシーを求められるケースが増えています。こうした求人では、officeソフトを使ったドキュメント作成に加え、VBAやスクリプト系言語を駆使した業務効率化ツールの作成が求められることもあります。したがって、SE時代のプログラミング・開発スキルが評価される可能性があるわけです。

ただし、人事・給与・社会保障に関する知識の習得が必要になるでしょう。こうした知識を補強しつつ、自己の経験・スキルと相手方企業の業務に共通点を見出し、うまくアピールできるかが転職成功の鍵になります。

地方公務員
安定した身分や給与、職場環境を最優先に考える場合は、公務員や団体職員も転職先の候補となり得ます。近年、地方自治体を中心に社会人経験者採用が活発化しており、年齢制限も大幅に緩和されています。また、ごく少数ではあるものの「情報システム担当」の募集が見受けられるため、SE経験が強みになることもあるでしょう。

ただし、公務員試験に合格する必要があるため、仕事と試験対策を両立させなくてはなりません。公務員試験は決して簡単ではなく、対策には数か月~半年程度を要します。特にSE業務と関連性の薄い「教養試験」や「小論文」は、ゼロから勉強しなおす覚悟が必要になるでしょう。

3. SEから別職種への転職でおさえるべきポイント

次に、SEから別職種への転職のポイントを解説します。ここでは、「同業他社かつ同職種」「異業界かつ同職種」「異業界かつ異職種」の3パターンで解説します。

同業他社へSEとして転職する場合

純粋に年収・キャリアアップを目指しやすいパターンです。ただし、同業ゆえに技術的スキルのチェックは厳しく、経験やスキルが不足している場合は希望年収に届かない場合もあります。また、ポジションを上げる転職や「二次請けからプライムベンダー」のように商流を上げる転職の場合は、定量的・客観的な視点で成果をアピールすることが大切です。

例えば、「製造業のサプライチェーンシステム構築プロジェクトにおいて、在庫調整機能の開発を10日前倒しで終了させ、カットオーバー後も不具合が発生しなかった。」
「業務効率化ツールを開発した結果、顧客企業の運用・保守業務がスリムになり、TCOが10%削減された」といった具合に、数値などを用いた具体的なアピールを行いましょう。このとき、「5W1H」を意識し、「エピソード」として語ることができれば、より訴求力が増します。

異業界でSEとして転職する場合

SEとしてのスキル・経験が、応募先企業の求める人物像にマッチするかが最大のポイントです。さらにこのパターンでは、業界特有の知識が重視され、技術力のみでは採用に至らないこともあります。特に金融や医療など、専門性の高い分野では基礎的な用語の知識や業務知識が必要とされるでしょう。転職活動を短期間で終わらせたい場合は、自己のスキル・経験とわずかでも共通点がある業界を選びたいところです。

異業界で異なる職種の場合

前述の転職先候補の例で言えば「事業会社の経理、事務職」や「地方公務員」などが該当します。このパターンは、それまでのスキル・経験が評価されない「ゼロベースでの転職活動」になる可能性が高いため、「SE時代に何を学び、それが次の仕事にどう役立つのか」を提示する必要があるでしょう。すなわち、他の2パターンに比べて「自己アピール」の難易度が高いのです。また、公務員試験を目指す場合などは、書籍や予備校など外部リソースの活用も積極的に行うべきです。

4. まとめ

SEは現在の日本で需要・将来性ともに高い職種です。しかし、業務負荷の高さや長時間労働といった問題を抱えることも事実です。そのため、ワークライフバランスややりがい、自己の適性などを見直しつつ、転職する人材が一定数存在します。その中には、IT業界以外の職業に転職する方も存在します。

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