- 独学でSEを目指す前に知っておくべきこと
- 独学でSEを目指すときに有効な勉強方法
- SEを独学で目指すときにスキルを証明できる資格
- 独学での勉強が難しい言語・分野
- プログラミングを独学で学ぶメリット・デメリット
- SEになるメリット・デメリット
- SEの平均年収と収入を上げる方法
- SEに関するよくある質問
- まとめ
独学でSEを目指す前に知っておくべきこと
SE(システムエンジニア)を目指して独学をはじめる前に、SEの仕事に必要な基本的な知識を得ておきましょう。基本的な知識を習得することで、転職活動が有利に運びます。たとえば、SEの仕事内容や必要なスキル、目指す際のロードマップなどを知っておくと、学習ビジョンが見えやすいです。本章では、独学でSEを目指す前に知っておくべきことについて解説します。
関連記事:SE(システムエンジニア)になるには?独学の方法や資格を解説
SE(システムエンジニア)の仕事内容とは
SEはシステム開発における上流工程を担う仕事です。システム開発の上流工程とは、クライアントからニーズをヒアリングし、システムの設計を行うところまでを示します。
企業や担当する事業によっても変わりますが、基本的には次の流れで業務が進みます。
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1.要件定義(ソフトウェアの概要決定)
2.基本設計(ソフトウェアの大枠の設計)
3.詳細設計(プログラミングにおける細かな設定)
4.テスト・評価
SEはシステムに詳しくない人とのやりとりも発生する仕事です。
関連記事:
システムエンジニア(SE)とは?仕事内容・年収・なり方などを解説
SE(システムエンジニア)とは?仕事内容・年収・役立つ資格などをわかりやすく解説
SE(システムエンジニア)に必要な知識・スキル
SEに求められるスキルについて確認しておきましょう。SEには、主に以下のスキルが必要になります。
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・プログラミングスキル
・システムの設計スキル
・論理的思考力(ロジカルシンキング)
・コミュニケーションスキル
・プレゼンテーションスキル
・情報処理の基礎知識
・ライティングスキル
このうち、「プログラミングスキル」や「論理的な思考能力」、「情報処理の基礎知識」については独学が可能です。ただし、プログラミングについては「開発環境を自宅に用意できること」が前提となります。たとえば、Javaなどのプログラミング言語はJDKと呼ばれる開発環境のインストールや環境設定などが必要となるため、初心者は環境構築でつまずいてしまうことも珍しくありません。
一方、環境構築なしでプログラミングできる言語もあります。Webサイトやサーバーサイドプログラムに広く使われている「JavaScript」は、テキストエディタとブラウザさえ用意できれば、自宅でも開発作業が可能です。ドキュメントや基礎的な構文も広く公開されているため、書籍やインターネットを参照しながらスキルを高められるでしょう。
ただし、独学で身につけられるスキルであっても、一度は専門機関で教育を受けたほうが良い場合もあります。独学では見落としがちな基礎部分を身につけ、SEとして成長するための土台を構築しやすいからです。
関連記事:SEに必要な7つのスキル|関連職種からスキルアップの方法まで紹介
ライティングスキルが必要な理由
普段の業務におけるメールやチャットツールでのコミュニケーションはもちろんのこと、要件定義書やプログラム仕様書など、SEが文章(ドキュメント)を作成しなければならないケースは多いです。
これらのドキュメント類は、クライアントやプログラマーに自分の意図を伝えるために重要な役割を果たすため、分かりやすい文章や表現方法にまとめるのもSEとしてのスキルに含まれるのです。
IT・エンジニア初心者は独学前にロードマップを知るのも大切
IT・エンジニアの初心者は、独学前にロードマップを作成してから学習を進めましょう。SEを目指すためのロードマップは、ひとつのパターンとは限りませんが、具体的には次のような流れがあります。
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1.基礎知識の習得2.プログラミング言語の習得
3.フレームワークやライブラリの習得
4.システム設計やアーキテクチャの習得
5.実務経験の積み重ね
以下では、これらのロードマップの流れについて解説していきます。
関連記事:SEに就職するには|企業の種類や、未経験から目指す方法とは
1.基礎知識の習得
ロードマップの最初の段階は、基礎知識の習得です。SEを目指すためには、仕事に必要なITの基礎知識を身につける必要があります。SEに必要な基礎知識としては、プログラミング言語やネットワーク、データベース、OSなどに関する知識などがあります。これらの基礎知識を習得することで、SEに転職するための第一歩となります。
2.プログラミング言語の習得
SEの仕事では、プログラミングを行うこともあります。そのため、プログラム言語の習得は、SEを目指すためには欠かせません。SEに求められるプログラム言語としては、JavaやPython、Ruby、C#、PHPなどが挙げられます。プログラム言語を習得することは、システム開発において、システム開発プロジェクトのメンバーとのコミュニケーションにも役立ちます。
3.フレームワークやライブラリの習得
SEには、Webアプリケーション開発やデータ解析などで使用されるフレームワークやライブラリの知識も必要です。代表的なものとしては、Spring Framework、Ruby on Rails、Django、NumPy、Pandas、TensorFlowなどが挙げられます。フレームワークやライブラリが活用できるようになれば、業務効率が向上します。そのため、SEになるために習得しておきたい知識といえます。
4.システム設計やアーキテクチャの習得
システム設計やアーキテクチャの知識も、SEを目指すためには習得しておきたい知識です。SEは、システム設計やより土台のアーキテクチャにも携わることがあります。UMLやER図などの図解ツールを使用して、システムの全体像を把握する能力があるとより良いです。システム設計やアーキテクチャの知識が習得できれば、より上流の工程を目指すことが可能です。
5.実務経験の積み重ね
SEになるには、実務経験を積むことが不可欠です。インターンシップやアルバイト、個人プロジェクトなどを通じて、実践的なスキルを身につけることが重要です。
以上が基本的な流れですが、絶対的なものではありません。たとえば、設計やアーキテクチャは後にして、ある程度プログラミングができるようになった時点で実務経験を積んでいくケースも多いでしょう。
独学でSEを目指すときに有効な勉強方法
独学でSEを目指すときに有効な勉強方法としては、以下が挙げられます。
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・参考書を用いて学習する・自宅PCに開発環境を用意し企画/設計/開発まで行う
・無料/有料の動画学習サイトを利用する
・資格取得を通して身につける
・ハローワークの職業訓練を活用する
本章では、独学でSEを目指すときに有効な勉強方法について解説します。
関連記事:未経験でSEに転職するには?年齢別のポイントや年収、実際の働き方を解説
参考書を用いて学習する
書籍を用いた勉強は独学の王道ともいえる方法です。ただし、同じ書籍を何度も読み返しながら、疑問点やつまずきをクリアする忍耐強さが求められます。
この1冊ですべてわかる 新版 SEの基本(山田隆太、日本実業出版社)
SEという仕事の概要や心構え、実務の流れなどを総合的に解説している書籍です。
令和06年 イメージ&クレバー方式でよくわかる かやのき先生の基本情報技術者教室(栢木厚、技術評論社)
IT業界への登竜門ともいえる資格のひとつ「基本情報技術者試験」の内容を、わかりやすく解説した書籍です。
自宅PCに開発環境を用意し企画・設計・開発まで行う
自宅で開発環境を用意できれば、独学へのハードルが一気に下がります。特にプログラミング初学者は、ソースコードを書けば書いただけ上達する傾向があるため、身近なところに開発環境を構築するメリットは大きいでしょう。また、自分でアプリの企画、設計、開発(実装)までを一貫して体験することにより、実務経験に近い内容を学ぶことができます。
無料/有料の動画学習サイトを利用する
自宅で開発環境を用意できれば、独学へのハードルが一気に下がります。特にプログラミング初学者は、ソースコードを書けば書いただけ上達する傾向があるため、身近なところに開発環境を構築するメリットは大きいでしょう。また、自分でアプリの企画、設計、開発(実装)までを一貫して体験することにより、実務経験に近い内容を学べます。
初学者に役立つ動画学習サイト
動画学習サイトは、独学でSEを目指すときの心強い味方です。動画は文字に比べて時間あたりの情報量が多く、イメージを掴みやすいという特徴があります。「何から手を付けて良いのかわからない」といった初学者であれば、一度は経験しておきたい学習方法です。以下では、初学者でも役立つ動画学習サイトを紹介していきます。
ドットインストール
ドットインストールは「3分動画でマスターする」というコンセプトのもと、短時間で効率よくプログラミングを学べるように工夫されたサイトです。環境構築から学習でき、初心者でもわかりやすくプログラミングを学習できます。基本的なプログラミングだけでなく、Web開発やアプリケーション開発まで幅広く対応しているのが特徴です。プレミアム会員になると、より多くの授業が受講できます。
Udemy
UdemyはPythonをはじめとした、さまざまなプログラミング言語を学習できる、世界最大級の動画学習サイトです。現役のエンジニアが動画で講義を行ってくれるため、実際に手を動かしながら学習ができます。学習内容も初心者向けから上級者向けまで幅広く、自分の学習目的に合った学習素材を見つけることが可能です。また、講師に質問ができる点も魅力です。
資格取得を通して身につける
資格試験に合格することで、自分自身の実績にもスキルアップにもつながります。また面接でITの知識を堂々と話すことができるようになるでしょう。さらに、資格取得に失敗しても、資格支援のサポートや補助金制度を設けている会社もあります。
独学でSEを目指す場合は特に勉強の方向性がズレてしまう可能性もあるので、資格取得という明確な指標があれば大きく脱線することは少ないでしょう。
ハローワークの職業訓練を活用する
独学でSEを目指すには、ハローワークの職業訓練も検討するといいでしょう。職業訓練校は企業に所属していない未経験の人材でも、無料でスキルを身につけるための教育を受けられる公的機関です。資格取得や転職を目標とした実務に近い教育を行うコースもあるため、最寄りの職業訓練校のカリキュラムを検索してみても良いでしょう。
SEを独学で目指すときにスキルを証明できる資格
SEになるのに資格は必須ではありません。しかし、独学で資格を取得できれば、基礎知識や適性があることを対外的に証明しやすくなります。
また、資格取得のために勉強を進める中で、情報処理や分野ごとの基礎知識、論理的な思考能力が鍛えられるでしょう。資格取得という明確な目標が、モチベーション維持に役立つというメリットもあります。
以下では、SEに関する知識やスキルを証明できる、代表的な資格を7つご紹介します。まずは各資格の概要を表でご確認ください。
資格名 | 資格概要 |
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ITパスポート | IT関連の基礎を学べる |
基本情報技術者 | IT関連基礎の中でもさらに踏み込んだ技術的な内容 |
応用情報技術者 | 得意分野に特化するなど、よりITの深い内容 |
システムアーキテクト試験 | システムアーキテクトに特化した高難易度の内容 |
CCNA | ネットワークに関する基礎 |
LinuC | LinuxOSの基礎 |
ORACLEMASTER | ORACLEのデータベースに関する基礎 |
ITパスポート
ITパスポートは、独立行政法人 情報処理推進機構(以下IPA)が行っている国家資格の一つです。プログラミングに関する内容というよりもIT全般の基礎知識が問われるような出題内容です。
ITパスポート単体での資格取得で証明できるスキルとしては「ITの基礎が分かる」という範囲に留まるため、転職活動においてはあまり役に立つケースが少ないということは覚えておきましょう。
基本情報技術者
基本情報技術者は、ITパスポートと同じくIPAが行っている国家資格の一つです。SEの登竜門として知名度の高い資格であり、一部プログラミング言語についての出題も含まれていることから、ITパスポートよりも難易度が高いことで知られています。
未経験者が基本情報技術者の資格を持ってSEとして転職活動に臨むと、意欲やスキルの面で他の未経験者と差別化を図れるでしょう。
応用情報技術者
応用情報技術者試験は、情報処理推進機構(IPA)が取り扱うIT技術に関連する国家試験です。基本情報技術者試験の上位に位置づけられており、技術分野だけでなく、経営やマネジメントについても出題されます。すでに基本情報技術者の資格を持っている人がさらなるステップアップとして取得するケースが多いようです。
IT関連の資格の中でも知名度が高く、また合格率は20%ほどしかないため、応用情報技術者の資格を保有していることで転職活動においては大きな武器となるでしょう。
システムアーキテクト試験
システムアーキテクト試験も情報処理推進機構(IPA)が取り扱う国家試験のひとつです。基本情報技術者試験や応用情報技術者試験よりも難易度が高く、情報処理技術者試験の中でも最高難度である「高度区分試験」にカテゴライズされています。
システムアーキテクトに関連する業務をスムーズに遂行するための知識とスキルを問われる試験のため、事業におけるシステム戦略をしっかりと理解し、システムの構想段階から業務モデル全体を把握できる能力が必要です。
取得することでエンジニアとして大きくステップアップもでき、年収のアップにもつながりやすいでしょう。
CCNA
CCNAは、コンピュータネットワーク機器開発の大手として知られる米Cisco社による認定資格です。国家資格ではなく、IT関連製品を製造・販売しているベンダーが主催している民間資格制度のことをベンダー資格と呼び、CCNAもそのベンダー資格の一種です。
CCNAはCisco Certified Network Associate(シスコ認定ネットワークアソシエイト)の略であり、Cisco製品やネットワーク関連技術の基礎的なスキルを証明できます。
LinuC
LinuCは、Linuxの認定試験を実施しているNPO法人LPI-Japanが提供する民間資格です。 2018年から提供が始まった認定資格で、現在のITトレンドとして欠かせない「クラウド」を扱うエンジニアが身につけておくべきスキルを証明できるものとして、サーバーエンジニアを中心に注目が集まっています。
LinuCにはレベル1からレベル3まで存在するので、まずはレベル1の取得から取り組むのがおすすめです。
ORACLE MASTER
ORACLE MASTERは、データベース管理システム(Oracle Database)を提供するオラクル社による認定資格・ベンダー資格です。日本国内だけでなく世界的に高いシェアを誇っているOracle Databaseについての知識のほか、一般的なデータベースの運用や管理スキル、SQLの習熟度などを証明できます。
データベースエンジニアとしてのキャリアを築きたい方におすすめの資格です。レベル別に「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」と分かれており、上位の資格をいきなり受けることはできません。まず最初に「ORACLE MASTER Bronze」から受講することになります。
独学での勉強が難しい言語・分野
すべてのスキルが独学で勉強可能という訳ではありません。独学での勉強が難しい言語や分野が一部存在するため、講座に通うか業務を通じてスキルを身に着けたほうが良いといえます。独学での勉強が難しい言語・分野としては、パッケージソフト内で使用される言語やビジネススキルなどがあります。本章では、独学での勉強が難しい言語・分野について解説します。
一部の固有言語
パッケージソフトの中でだけ動作するような固有言語の中には、独学が不可能なものもあります。例えば、SAP社のERPパッケージで使われる言語「ABAP」は、そもそもERPパッケージを個人で導入することが難しいという点から独学が難しいです。
SAP社が主催する有料のスクールや講座で学ぶか、パッケージ導入を請け負っている企業に入社して身につけるしかありません。
ビジネススキル
プレゼンテーションスキルやコミュニケーションスキルなど、エンジニアに限らずどのような職種でも重要になるビジネススキルについても、独学で磨くのは難しい分野です。ただしこれらビジネススキルは、SE未経験者であっても他業界での経験を積み磨いていけます。
資格での証明は難しいですが、ビジネススキルは業種問わず転職においての武器になるため、職務経歴書や面接のタイミングで積極的にアピールしていきたいところです。
プログラミングを独学で学ぶメリット・デメリット
SEを独学で目指すとき、プログラミング学習は挫折しやすいポイントといえるでしょう。言語ごとに異なるルールや表現、仕様などを理解しつつ、自分なりに正解を探らなくてはならないからです。プログラミングを独学で習得できれば、SEへの大きな一歩になります。そこで、プログラミング学習における、独学のメリットとデメリットを整理してみましょう。
独学のメリット
独学によるプログラミングの学習は、学習費用を安く抑えられることが大きなメリットです。また、自分の好きなタイミングで無理なく学習できることも、独学の魅力といえます。さらに、自分に適性があれば、数ヶ月で即戦力としてのレベルに達する可能性もあります。
需要の高いプログラミング言語の多くは、自宅で開発環境の構築ができることも独学に有利な点です。そして、一定のプログラミング知識があれば、未経験者でもIT業界への参入がしやすいというメリットもあります。
独学のデメリット
独学にはメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。独学のデメリットとしては、プログラミングには適性が必要で、それがなければ挫折しやすいという点があります。さらに、独学では学習計画を立てるのが難しく、これがデメリットとなる場合があります。
また、初歩的な部分で間違いをおかしやすく、解決するまでに長い時間がかかることがあります。そして、難しい問題に直面した際、アドバイスやヒントを提供してくれるメンターや指導者がいないため、モチベーションの維持が難しいこともデメリットに挙げられます。
SEになるメリット・デメリット
SEの仕事には、さまざまなメリットがあります。その反面、デメリットを感じることも少なくはありません。SEの仕事に対するメリットやデメリットを事前に把握することは、転職活動を行う重要な判断材料となります。本章では、SEになるメリット・デメリットについて解説します。転職後のミスマッチを防ぐためにも、ぜひとも参考にしてください。
関連記事:社内SEとSEの違い|仕事内容や必要スキルを徹底比較
SEになるメリット
システム開発で上流工程を担うSEになることで、さまざまなメリットを得られます。主なメリットとしては、自分次第でスキルアップでき活躍領域を広げられることがあります。また、SEの仕事はやりがいを感じやすいこともメリットのひとつです。以下では、SEになるメリットについて、それぞれ具体的に解説していきます。
自分次第でスキルアップでき活躍領域を広げられる
自分次第でスキルアップでき活躍領域を広げられる点は、SEになるメリットとして挙げられます。SEはスキルアップの自由度が高く、さまざまなプログラミング言語やフレームワークを学んで強みを増やしていくことが可能です。また、自分が得意とする分野や興味を持っている分野に特化して仕事をすることもできるため、比較的自分の希望に合う形で活躍領域を広げていくことができます。
やりがいを感じやすい
やりがいを感じやすいことも、SEになるメリットのひとつです。SEがコードを書いて開発したシステムは、形に残ります。そのため、達成感ややりがいを感じやすい仕事と言えるでしょう。また自分が作ったシステムが多くの人々の役に立っていることもわかるので、その点でもやりがいを感じられるはずです。
関連記事:システムエンジニア(SE)のやりがい10選|大変なことも解説
SEになるデメリット
SEの仕事には、さまざまなメリットがありますがデメリットも存在します。SEになるデメリットには、プロジェクトの納期により開発スケジュールが厳しくなることが、よく挙げられます。また、SEに求められるスキルは幅広く、継続した学習が必要な傾向にある点もデメリットと感じる方がいます。以下では、SEになるデメリットについて解説します。
納期によりスケジュールが厳しい場合がある
SEが携わるシステム開発プロジェクトは、厳しめの納期が設定されていることが多いです。そのため、開発する機能の変更やトラブルが発生した際には、納期に間に合わせるために、残業や休日出勤が増えるケースがあります。ワーク・ライフ・バランスを重視する方にとっては、スケジュールが厳しいことがデメリットに感じるでしょう。
求められるスキルは幅広く継続した学習が必要な傾向にある
IT技術は日進月歩で進化しSEが身につけるべきスキルも常に変化しているため、SEは常に新しい技術を学び続け、自己研鑽を継続する必要があります。学習や努力が好きな人にとっては楽しくやりがいがありますが、なるべく楽をしたい、学習したくない、といった思考だと仕事が辛くなるかもしれません。
SEの平均年収と収入を上げる方法
独学でSEを目指す方にとって、SEの平均年収は転職を決める重要な要素となります。SEの年収は、所属する企業や経験・スキルによって異なります。また、SEとして働く際に、どのようにして収入を上げるのか把握しておくことも大切です。本章では、SEの平均年収と収入を上げる方法について具体的に解説していきます。
SEの平均年収
厚生労働省が提供するjob tag(日本版O-NET)を参照すると、SE(Webサイト開発)の平均年収は505.2万円でした。国税庁が発表した令和4年分民間給与実態統計調査によると給与所得者の平均年収は458万円であり、給与所得者の平均年収よりもSEの平均年収は、高い水準にあるといえます。ただし、SEの場合はスキル次第で年収が大幅に変わります。
関連記事:システムエンジニア(SE)の平均年収|キャリアアップの方法も紹介
SEの収入アップ方法
SEが年収をアップするためには、さまざまな方法があります。SEが収入をアップさせる方法のひとつは、リーダーやプロジェクトマネージャーなどを目指すことです。また、給与水準が高い外資企業に入社することで、収入アップが期待できます。そのほかにも、付加価値の高いスキルを身につけることで、収入アップを目指すことも可能です。以下では、SEの収入アップ方法について解説します。
リーダーやプロジェクトマネージャーなどを目指す
リーダーやプロジェクトマネージャーを目指すことが挙げられます。これらのポジションに就くことで、給与水準は大幅にアップする可能性が高いでしょう。IT業界は一般的に上流工程の方が給与が高いからです。
SEの中で積極的にリーダーの役割を担い、その後プロジェクトマネージャーを目指すルートが王道となっています。
関連記事:SEのキャリアパスとは?キャリアパスの具体例を詳しく解説
外資企業に入社する
外資企業に入社することでも収入はアップします。SEに限らず、外資企業は平均的に給与水準が高いです。外資系企業の中でも特にグローバルな案件に携わることができれば、より収入は上がっていくでしょう。
実力主義の傾向が強いので、外資系企業の中で実績を残していけば稼げる可能性があります。
関連記事:SE(システムエンジニア)におすすめの転職先を業界・職種別に解説
付加価値の高いスキルを身につける
SEの収入アップ戦略として、付加価値の高いスキルを身につける方法もあります。技術はもちろん、語学や海外でのビジネス経験なども対象です。営業力やコミュニケーションスキルといった汎用的なスキルもSEとしての差別化戦略には有効といえます。技術に特化したり、技術的な知識を土台にコンサルティングを行ったりして収入アップにつなげることも可能です。
関連記事:SEの将来性と市場需要|経済産業省のデータをもとに考察
SEに関するよくある質問
独学でSEを目指したいと考えている方は、どのような方法でSEを目指すか悩まれることも多いでしょう。独学でSEを目指す方からよくある質問としては、SEに求められるスキルや独学におすすめの勉強方法、転職までにかかる勉強時間についてなどがあります。
本章では、これらのSEに関するよくある質問に回答します。よくある質問を確認し疑問を解消してから独学に励んだ方が、集中して取り組めるでしょう。
Q1. SEに求められるスキルについて教えて下さい
プログラミングスキルやシステムの設計スキル、論理的思考力(ロジカルシンキング)、コミュニケーションスキル、プレゼンテーションスキル、情報処理の基礎知識などが挙げられます。
Q2. 独学でSEを目指す際におすすめの勉強方法を教えてください
書籍や動画学習サイトを活用することで、自分で知識を身につけられます。自宅PCに開発環境を用意して、企画、設計、開発(実装)までを一貫して体験することにより、実務経験に近い内容を学べるでしょう。
Q3. SEとして転職するまでにどれくらいの勉強時間が必要ですか?
SEとして転職する場合、独学では一般的に約18.3ヶ月(1日平均3時間30分)ほどの勉強時間が必要になるといわれます。ただし、勉強時間は学習者のITリテラシーや習得したい言語の難易度によって異なります。
まとめ
SEに求められるスキル、独学の勉強方法、資格などを解説しました。IT業界未経験者であっても、独学でSEを目指すことは可能です。ただし、自分の適性に自信がなく、モチベーションが維持しにくいと感じた場合は、スクールなど教育機関の活用も視野に入れていきましょう。
状況に応じて最適な勉強法を選択し、SEを目指してみてはいかがでしょうか。
関連記事:SE(システムエンジニア)の職務経歴書テンプレート|職種別の書き方のポイントも紹介
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