SIerからWeb系企業への転職を成功させるには?難易度や成功例

最終更新日:2024年6月28日

クライアント企業に常駐して、大人数で大規模システムの一端を担うSIerやSESと、小さな組織でサービスを作り続けるWeb系企業では、その働き方やエンジニアに求められる資質が大きく異なります。

実際のニーズとして、SIerやSESからWeb系へとキャリアチェンジを希望するエンジニアは非常に多いです。そこで実際にレバテックキャリアを利用して、SIerやSESからWeb系への転職を成功させた2名のエンジニアの事例をもとに、それぞれを担当したキャリアアドバイザーに転職の経緯や成功のポイントなどを聞いてみました。

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この記事のまとめ

  • SIer・SESや未経験からWeb系企業への転職は、国内のIT人材不足やWeb業界の成長の影響で十分に可能と言える
  • Web系職種への転職に成功する人は、「自発的な行動ができる」「学習意欲が高い」「自己管理能力がある」などの特徴がある
  • SIer・SESや未経験からのWeb系企業に転職する場合には、キャリアパスや転職理由の深掘りを行い、企業の求める人材像とのマッチングが重要

SIer・未経験からでもWeb系への転職ができる理由

SIer・SES・未経験からでも、Web系のエンジニアへの転職は可能です。その主な理由として、日本国内でのIT人材の不足と、その中でもWeb系人材の需要が高いことがあげられます。

日本のIT人材の不足は近年に限らず、以前より指摘されている問題です。2019年の経済産業省の委託事業「- IT 人材需給に関する調査 -調査報告書」では、2018年時点で22万人のIT人材が不足しており、2030年には最大で79万人が不足する見込みであることを報告しています。

その後の独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の調査「デジタル時代のスキル変革等に関する調査(2021年度)」でも、事業会社・IT企業の両者ともに90%前後が「量」「質」ともにIT人材が不足していると回答しており、IT人材の不足は継続的な課題となっています。

また、総務省による令和3年度「ICTの経済分析に関する調査」では、情報通信産業の実質国内総生産推移がまとめられています。情報通信産業の各分類の中でもWeb系人材の活躍するインターネット附随サービス業は、表象開始した2005年よりほぼ右肩上がりの上昇を見せており、Web系人材の需要の高さを裏付けるデータとなっています。

関連記事:SIerから転職したい理由とは?おすすめのタイミングと成功の条件

SIer・未経験はWeb系に転職できないとされる理由

SIer・SESからWeb系への転職は、一部では「転職できない」とも言われています。その理由としては、教育環境やスキル・思考が重要視されることなどがあげられます。ここでは、SIer・SESからWeb系には転職できないと言われる理由を解説します。

関連記事:未経験からWeb業界へ転職する方法を職種別に解説

人材を育成する教育環境が整っていないため

SIer・SESは以前からあり、人材を育成する教育環境が整っています。その一方で、Web系企業は即戦力を求める傾向が強く人材採用枠が少ないため、教育環境が整っていない企業が多いです。教育環境が整っていないことから、転職が難しいと言われています。

しかしながら、実際にはSIerやSESで培った技術に関する知識やスキルが邪魔になることはありません。独力でスキルのキャッチアップや向上が図れれば、OJTをしながらWeb系企業に必要なスキルを習得して活躍することが可能です。

関連記事:新卒エンジニア必見!IT・Web系の技術勉強会&探せるサービスまとめ

少数精鋭で個のスキルや思考が重要視されるため

Web系の企業の多くは、SIerやSESのような多人数のエンジニアで構成されておらず、少数のチームで構成されています。開発において起きる問題については、多くの場合、自ら解決しなければなりません。このような少人数で構成されるチームでは、個人のスキルや思考が重要視される傾向があるため、SIerやSES出身者にとっては、難しいとされています。

しかし、この理由もSIer・SES・未経験からのWeb系への転職ができないことの裏付けにはなりません。SIerなどの仕事でも、多人数のチームでの成果をあげる際のスキルとともに、個のスキルや思考を使う機会があり、その比重の変化に対応できれば特に問題がないためです。

SIerとWeb系の違い

SIerとWeb系とでは、業務の性質に大きな違いがあります。Web系への転職を考えている場合、両者の違いを十分に理解し、業務に適応するための対策が重要です。

SIerとWeb系の主な違いには、開発のスピード感や開発手法、プロジェクトの規模などが挙げられます。また、開発で使用するプログラミング言語や技術が異なる点も理解することが大切です。本章では、SIerとWeb系の違いについて詳しく解説します。

開発のスピード感の違い

SIerとWeb系とでは、開発のスピード感に違いがあります。SIerでは大規模プロジェクトが主流で、開発期間が1年を超えることも少なくありません。

これに対し、Web系では企画からリリースまでのスピードが早い文化が根付いています。場合によっては、開発からリリースまで数週間というスピード感が求められることもあります。

開発手法(アジャイル型・ウォーターフォール型)の違い

開発手法もSIerとWeb系とでは、大きく違います。SIerが手がけるのは、主に企業向けの大規模システム開発で、プロジェクトの進行は納期が明確に定められ、計画的に進められることが一般的です。

開発方法はプロジェクトによって異なりますが、多くの場合はウォーターフォール型開発でシステム開発が行われています。

Web系における開発は、サービス内容が変化することも多く、スピーディーな開発が求められます。そのため、小規模で実装とテストを繰り返すアジャイル型開発が好まれる傾向です。

規模の違い

SIerの場合、大規模なプロジェクトが主流です。そのため、開発内容ごとにチームが結成されるケースが多くあります。

一方で、Web系での開発は、比較的小規模で行われることが多いです。開発からテストまでの間に役割分担が変わることもあり、開発メンバーには多岐にわたるスキルが求められます。このような環境では、開発メンバー間のコミュニケーションが重要になります。

使う言語・技術の違い

SIerのシステム開発では、システムの安定性が重視されるプロジェクトが多いため、過去に実績があるプログラミング言語や技術が選ばれます。この理由は、未検証の最新技術を採用することが潜在的なリスクを招く可能性があるためです。安定稼働が求められるシステムであるほど、確かな実績と予測可能な技術が好まれます。

それに対し、Web系では技術革新がビジネスの成長のために重要と考える傾向があり、新しい技術の採用に対して積極的です。このような文化は、技術への好奇心や挑戦意欲を持つエンジニアにとって、非常に魅力的に見えるでしょう。

Web系職種・仕事内容例と未経験からの転職難易度

Web系の代表的な職種について、主な仕事内容と未経験からの転職難易度を下記の表にまとめています。なお、SIerやSESで数年の実務経験がある方の場合は、経験を活かした転職活動が可能なため転職難易度は下がる傾向にあります。

職種 主な仕事内容 転職する場合の難易度
PdM (プロダクトマネージャー) Webサービス全体のマネジメント、責任者
Webディレクター Webサイト構築のディレクション、マネジメント
Webデザイナー Webサイトのデザイン、コーディング
Webプログラマー
Webエンジニア※
Webサイト、システム、サービスのアプリケーション設計、開発、テスト、運用保守
Webコーダー
(マークアップエンジニア)
Webサイトのコーディング

※Webエンジニアについては、フロントエンドエンジニア、クライアントサイドエンジニア、サーバーサイドエンジニア、SREエンジニアなどの詳細な職種をまとめて記載しています。

SIerからのWeb系企業への転職成功例

SIerからのWeb系企業への転職成功例を知ることは、今後の転職活動のためにも重要です。今回は「SESで3年ほど勤務後、大手Web系企業へ転職成功した方の例」と「自社サービスという転職軸で転職成功した方の例」の2つの転職成功例を紹介します。

キャリアパスや転職を通じて振り返った際のポイントなどを詳細に記載していますので、これからWeb系への転職を検討している方に参考にしていただきたい内容です。

SESで3年ほど勤務後、大手Web系企業へ転職成功した方の例

文系の大学を卒業し、新卒で金融系に就職したAさん。エンジニアではない職種からキャリアがスタートしたものの、業務でシステムを触る機会が多く次第に「自分がシステムを作る側になって社会貢献したい」と考えるようになりました。

一念発起で未経験可の実装経験が積めるSESの求人に応募し、無事転職に成功。Spring Bootなどのフレームワークも使ったJavaの実装業務だけでなく、要件定義の業務経験も約3年積むことができました。Aさんは、ご本人の自頭の良さや自己研鑽への意欲の高さもあり、エンジニアとしてのスキルを着実に身につけ成長し続けました。

関連記事:Webデザイナーの志望動機の書き方|書き方のポイントを例文つきで紹介

社会貢献への実感とPMへのキャリアパスを求め転職

Aさんは目指すキャリアパスが明確で、「より社会貢献の実感のあるプロダクトに携わりつつ、プロジェクトマネジメントもできるようになりたい」という思いから、転職活動を開始しました。

キャリアアドバイザーはSIerの選択肢も提案しましたが、かつて自分がユーザーとして利用し、助けられたと感じたアプリを開発したとある大手Web系企業への意向が最初から強かったそうです。その折、タイミング良く当該企業からのバックエンドエンジニア募集(自社EC系プロダクトの開発)が出たため、早速Aさんに連絡し、選考に進むことになりました。

企業が求めるスキル要件から見た評価としては、Aさんのエンジニアとしての技術力は「それほど高くない」というのが当初の企業側の評価だったようです。しかし、英語力など技術面以外の部分の評価やキャリアアドバイザー側の推薦もあり、Aさんは無事1次面接に進むことになりました。

数年の実務経験を積むなど計画性を持った会社選びが大切

SIerやSESからWeb系への転職の場合、スキルの乖離がネックになり苦戦するケースが多いです。20代後半〜30代前半までのWeb系企業への転職においては、即戦力枠として実装スキルが評価されやすいですが、特にSIerに所属しているとマネジメント寄りのスキルが伸びやすい傾向にあるからです。

今回のAさんのケースではマインド面での評価が中心となりました。ただ、前提としてJavaの実装経験があったからこそ選考の土台に乗れたといえます。したがって、Web系企業への転職を目指している方でも、スキル面でのネックを感じている場合は、実装経験を積めるSIerやSESへの転職を挟んでから、再度Web系企業へチャレンジする選択肢もあることを覚えておいてほしいです。

企業選びにおいては、年収や就業環境など人によって重視するポイントが異なります。苦戦が続いた場合には、内定が出やすい(出た)企業に心惹かれてしまうかもしれませんが、自分のキャリアプランから逆算して「この会社では、キャリアを実現するために必要な経験を積めるか」という点も判断軸として是非持っておくことをおすすめします。

自社サービスという転職軸で転職成功した方の例

Bさんはエンジニアとして就職し、Java一本でキャリアを築いてきました。仕事ではサードパーティーAPIを使った連携・開発なども手掛けてきました。

キャリアアップという軸だけでなく、「自社サービスに携わりたい」という強い思いを抱き、40代になろうとしていた時期に転職を決意。約1年半の転職活動期間を経て、Web系のベンチャー企業への転職に成功しました。

関連記事:
Webディレクターの志望動機の書き方のコツを例文付きで徹底解説
SIerの志望動機の書き方と例文|書く時のポイントと注意点も解説

年齢による適正スキルとのギャップはほかのスキルで補う

BさんはSI企業で長年働き、リーダーとしても活躍してきましたが、プロジェクトとの相性もあったのか、一昔前と比べて「裁量が弱くなった」と感じるようになりました。そのため、自社サービスを提供するWeb系企業に転職することで、裁量を持って特定のプロダクトの成長にコミットするというやりがいを重視していました。

Bさんが希望していたWeb系企業の選考では、Bさんの年齢とスキルのバランスが「実装などの技術力に長け、マネジメント経験が少し不足している」と評価されていました。ただ、キャリアアドバイザーから見ると、Bさんのコミュニケーション能力や技術力には申し分ないものです。そのため、BさんがJavaの実装スキルが要視される求人にエントリーすることを勧め、Web系以外の求人にも応募することを提案しました。それらの求人であれば、早い段階から多くの企業から引き合いがあったのではないかと考えていました。

ただ、キャリアアドバイザーはBさんの希望を尊重し、長期にわたりコミュニケーションを取りながら、Web系の求人が現れた場合には迅速にご紹介するスタイルでサポートを提供し続けました。

実装人材不足のタイミングで見事スキルマッチ

Web系の求人を待ち続けているときに、toB向けにクラウドサービスを提供しているとあるWeb系ベンチャー企業から「自社サービスのバックエンドの実装(Java)ができる人材がいないか」という相談を受けました。当時その事業所でのエンジニア数はわずか3名でした。サービスのグロースのためにエンジニアの増員が必要なフェーズで、Bさんの履歴書をお見せしたところ、

「上流の経験もありつつ、手を動かせる。Salesforce APIを使った連携の実務経験がある」

という2点が非常にスキルマッチしており、面接へ進むことになりました。2回の面接を経て、無事に内定。「サービス理解度が高く、サービス視点を持っているように感じた。スキル的にも問題ない」と企業側からの印象も良く、Bさんとしても選考を通して「自社サービスに携われることはもちろん、ベンチャーの価値観も自分に合うと感じた」と良い印象を持ったそうで、相思相愛の結果となりました。

その後、キャリアアドバイザーがBさんに状況を伺ったところ、ベンチャー企業ゆえの忙しさはあるものの、Javaの経験を活かした自社サービスの開発と改善というやりたい業務内容ができて充実しているという答えが返ってきたとのことです。

SIer・未経験でWeb系への転職を成功させる秘訣

SIer・SES、未経験からWeb系への転職を成功させるには、いくつかの重要なポイントを抑えておく必要があります。面接時の姿勢やアピールなど、転職を成功させる秘訣を知っていれば、転職活動を有利にできるからです。SIer・SES、未経験からWeb系への転職を成功させる秘訣は、以下のようなものがあります。

1. 面接では正直に

面接では実務レベルの知識・経験を求められるため、つけ焼き刃の勉強ではすぐにボロが出てしまいます。自分が知らないことを素直に言える勇気を持ちましょう。そして、足りない部分を補うための他のスキルやマインドを提示することが大切です。

2. 転職理由、キャリアパスを深掘りする

転職理由やキャリアパスの質問を通じて、採用側は「この人はどれだけ自社のプロダクトに熱量を持って取り組んでくれるだろうか」という定性的要素も見定めます。5W1Hのフレームワークなども活用し、「浅い」と思われないように準備が大事です。

3. 謙虚な姿勢を大切に

Web系への転職を成功させるためには、謙虚な姿勢を大切にすることも重要です。「SIer」と「Web系」では、文化や慣習がまったく異なります。「正しい」か「正しくない」かではなく、年齢に関係なく相手に歩み寄りながら自ら環境に適応する努力を心がけましょう。謙虚な姿勢を大事にすることで、円滑なコミュニケーションが可能になります。

4. スピードと確実さの両立がカギ

Web系の開発においては、特にスピードが重視されます。限りある時間の中で、できるだけバグを出さないことが求められるため、SIerで養った信頼性は非常に重要なポイントです。

スピード感を持ちながらも、信頼性の高いシステムを構築できる能力は、Web系の開発の現場で非常に重宝されるでしょう。そのため、スピードと確実さの両立がカギとなります。

5. 短期間での転職に拘らない

Web系企業の求人数は、SIerやSESに比べると少なく、求職者にとっては望む企業の求人に出会うことが難しいかもしれません。そのため、転職活動には時間がかかるかもしれませんが、あきらめずに粘り強く取り組むことが重要です。

6. サービス視点を持つこと

SIerやSESが要求されるのは「顧客の要望通りのシステムを作成し、納品すること」であるのに対し、Web系企業は「より優れたプロダクトを開発し、問題を発見して改善すること」です。利用者に向けて、使いやすさや価値を提供するサービス提供者としての視点を持つ必要があります。

7. 飛び込む勇気

Web系への転職を成功させるには、未経験でもWeb業界に飛び込む勇気が大切です。応募要項などを確認した上で、技術面に懸念があっても、それを補う強みがあれば企業からの評価が変わることもあります。Web系企業への転職を決意したら、恐れずに第一歩を踏み出しましょう。

8. 技術面のキャッチアップを積極的にする

Web系企業への転職では、実務経験のほかに自主的にスキルを磨いているかを問われることがあります。Web系企業では、技術の進化が速く、新しいフレームワークや開発手法などが次々と生まれています。そのため、技術面のキャッチアップを積極的にすることは、Web系企業への転職では大切です。

9. 継続的に短いスパンで運用・改善できるスキルをアピールする

Web系企業では、提供するサービスに対し継続的に短いスパンで運用・改善のサイクルを回します。SIerやSESの実務経験で、きれいなコードを書くことや変更点をドキュメントに記録するなど積極的に行っている方もいます。そのようなスキルは、Web系企業へのアピールにもなります。

関連記事:未経験からWebディレクターになるには?転職のポイントを解説

10. ユーザー目線での課題発見・解決力や提案力をアピールする

Web系への転職を成功させるには、ユーザー目線での課題発見や解決力、提案力をアピールできるかが重要です。Web系の開発業務では、ユーザー目線での開発が強く求められます。

その理由は、Webサービスの世界では、利用者が使いにくさを感じるとすぐに離れてしまうリスクがあるためです。転職活動では、ユーザー目線の姿勢や問題解決に積極的に取り組む姿勢をアピールするようにしましょう。

11. 継続的な運用・改善を見据えた行動をアピールする

継続的な運用・改善を見据えた行動をアピールすることも、Web系への転職活動では必要です。Web系のサービスは、単にリリースすることで完結するものではありません。リリース後も継続的な運用と改善が求められます。

SIerでの勤務経験がある方であれば、「他のエンジニアのためにわかりやすいコードを書く」や「細かい変更点をドキュメントに記録する」といった行動を意識していることでしょう。これらの取り組みは、常に改善を求められるWeb系企業での仕事において、強力なアピールポイントとなるはずです。

Web系のエンジニアへの転職で求められる知識・スキル・経験

Web系エンジニアへの転職を目指す場合、理解しておくべき知識・スキル・経験がいくつかあります。これらを把握できれば、知識やスキルの習得など、転職活動の対策にも役立ちます。その結果として転職活動の成功率を高めることができるでしょう。本章では、Web系のエンジニアへの転職で求められる知識・スキル・経験について解説します。

関連記事:Webデザイナーに必要なスキル・スキルマップとは

知識・スキル

フロントエンドエンジニアやサーバーサイドエンジニアなど、Web系への転職で目指す職種によって、求められる知識やスキルは異なります。以下では、フロントエンドエンジニアとサーバーサイドエンジニア、それぞれの職種で必要な知識・スキルを解説します。
 

関連記事:Webエンジニアに資格はいらない?おすすめの試験や対策方法

フロントエンドエンジニア

Webサイトを構築するためには、JavaScriptやHTMLなどのスクリプト系のプログラミングスキルが必要です。Web画面を構築するため、使い勝手の良いユーザーインターフェースを構築するスキルも求められます。

関連記事:JavaScriptとは?基本の書き方を初心者にわかりやすく解説

サーバーサイドエンジニア

Webサイトのアプリケーションをサーバー側で構築するため、PHPやPython、RubyなどWeb系でよく利用される言語のプログラミングスキルが必要です。Webで入力されたデータをデータベースなどと連携させるため、データベースやトランザクション制御などサーバー関連の知識・スキルも求められます。

経験

Webエンジニアへの転職においては、チームでの開発経験やアジャイル開発の経験が評価されます。これらの経験がある場合は、転職時に積極的にアピールすることが重要です。以下では、これら2つの経験について詳しく解説します。

チームでの開発経験

Web系のシステム開発の多くは少人数かつアジャイル開発で進めます。メンバーと随時対話しながら、修正を加えて進めるため、コミュニケーションスキルが必要です。さらに仕様変更に対する意見なども求められるため、受け身の開発だけでなく、元の仕様に対しての積極的な提言姿勢も求められます。

チームでの開発経験は、このWeb系の現場の環境での活躍が可能かどうかの判断基準となります。

アジャイルでの開発経験

Web系の開発にはアジャイル開発手法が多く使われます。アジャイル開発は、スピードを重視し工程を反復する中で仕様の変更を行いながら開発する手法です。

業務システム開発で多く使われる、順序を追って最初から最後まで進むウォーターフォール開発とは進め方が大きく異なるため、アジャイル開発の経験があるとWeb系への転職に有利になるでしょう。

SIer、Web系エンジニアの違い

SIer・SES、Web系エンジニアの仕事は、それぞれの仕事内容に違いがあります。それぞれの仕事は開発内容や開発言語、開発手法も異なるため、理解しておきましょう。ここでは、SIer・SESとWeb系エンジニアの仕事の違いについて解説します。

各エンジニアの仕事内容の違い

SIer・SES、Web系エンジニアの仕事には、どのような違いがあるのでしょうか。仕事内容の違いを知ることは、転職活動においても重要です。ここでは、各エンジニアの仕事内容について具体的に紹介します。

職種 SIerエンジニア SESエンジニア Web系エンジニア
職種概要 ・SIerに所属
・顧客から受託したシステム開発を専門に行う
・人事や会計、販売など業務システムの開発が多い
・プロジェクト規模は大きい傾向
・一般的に「エンジニアリングのスキル
・労働力を顧客に提供する」ビジネスモデルであるSES企業に属する
・自社や他社の提供するWebサービスやWebサイトの構築
・運営に継続的に携わるエンジニア
仕事内容 ・システム開発には確実な納期と信頼性が求められ、顧客と同意した仕様通りに正確に構築する
・プロジェクトマネージャーの指示の下でシステム開発を行い、それぞれの役割を果たす
・クライアントからみて、システム開発や保守において「一部工程のみリソースをアウトソーシングしたい」というニーズに合致するサービスを提供する
・多くの場合、契約のもとクライアント企業に常駐し、エンジニアとしての知見を発揮する
・Webサイト、Webサービスの設計・プログラミングやテスト、運用業務
・ディレクターからの指示書やデザイナーが作成したデザインに従い、設計、開発、テストを行う
・要件定義・基本設計などの上流工程から保守までWebサービス全般に関してが業務対象になるケースもある

関連記事:Webデザイナーとは?仕事内容や他職種との違い、未経験からの目指し方も紹介

仕事の具体的な違い

SIerエンジニアとSESエンジニア、Web系エンジニアの仕事の具体的な違いは、どのようなものがあるでしょうか。それぞれ開発内容や開発手法、使用言語などに違いがあります。以下では、具体的な違いについてまとめました。

  SIer・SES Web系
開発内容 ・開発対象の企業や社会の根幹をなす業務システムでは堅牢性や確実性が求められる

・ミスが起きないように慎重さと正確性がシステム開発で重視される
・Web上の通販サイトやモバイルアプリ、Webサービスなどの開発

・比較的小規模で短期間で開発する事が多く、スピードが求められる
開発手法 ・主にウォーターフォール開発。要件定義、設計、実装、テストと各工程で担当を分け、順次前工程で決まった内容に基づいて工程を進める。基本的に前の工程に戻ることはなく、都度品質を確認する

・近年ではアジャイルも取り入れられており、プロジェクトに適した手法を選択する
・主にアジャイル開発。短いサイクルで要件定義、設計、実装、テスト、リリースの工程を何度も繰り返す。トライ&エラーのサイクルで機能性や品質を高める。
使用言語・技術 ・安定性を重視するため、最新技術は避け、枯れた技術を採用する傾向

・使用する言語も新しさより、安定した言語、バージョンを優先するケースが多い
・積極的に最新技術を取り入れる。最新技術により、新たなサービスが生まれ、ビジネスで優位に立つ可能性があるため。特にスタートアップでは、その傾向が強い

・最新技術の採用はエンジニアのモチベーション向上にもつながる
プロジェクトチーム ・開発規模が大きいケースが多く、プロジェクトチームは大規模で役割が細分化される。プロジェクトマネージャー、システムエンジニア、プログラマー、テスターなどのメンバーが属する ・小規模で各担当者が業務範囲を兼務するケースが多い傾向
資料管理 ・各種仕様、変更履歴や開発情報は、資料で管理するケースが一般的 ・少人数で担当を兼務して進めるため情報は属人的になりがちな傾向がある。作成する資料は最小限
担務 ・担当工程のエンジニアとして、仕様に沿って高品質のシステム開発を専任で行う傾向が強い

プロジェクトマネージメント:プロジェクトマネージャー、プロジェクトリーダー、PMO
上流工程他:システムエンジニア
設計・実装:プログラマー テスト:テスター、テストエンジニア
・チームに属するエンジニアは、担当範囲のシステム開発に加えて、アジャイル開発でのプロジェクトルールの変更企画や、場合によってはプロジェクトマネジメントも担当するなど、幅広い視野が求められる

関連記事:
Web業界の仕事とは?代表的な企業や職種9選を紹介
Webディレクターとは?仕事内容や求められるスキルについて

SIer、Web系エンジニアの年収の違い

SIer、SES、Web系エンジニアの年収の違いをレバテックキャリアの掲載情報をもとに、それぞれの職種で30件を抽出し、年収の上限、下限の中間値の平均を取って平均年収を算出しました。(2024年3月17日時点)

職種 平均年収
SIer 799万円
SES 684万円
Web系エンジニア 670万円

レバテックキャリアに掲載されている募集では、Web系エンジニアの平均年収は670万円でした。SIer・SESエンジニアの年収と比較して、高い傾向にあります。自社サービスを持つ企業では、エンジニアは重要なポジションと考えられており、好待遇が用意されるケースが多いといえます。

Web系エンジニアのなかでも、マネジメントスキルを持っていたり、フルスタックエンジニアとして活躍していたりするとさらに年収が高くなる傾向があります。

関連記事:外資系SIerの企業例9選!年収、メリットやデメリットも解説

Web系のエンジニアの将来性

近年、Web系エンジニアのニーズは増加傾向で、将来性は高いです。5Gネットワークの本格化に伴うモバイル端末数の増加・高機能化でWebサイトやWebアプリの開発が増えてもいて、ニーズは引き続き継続すると考えられます。

さらに、この分野は常に新しい技術が必要とされるため、最先端のスキルを習得することで安定したキャリアを築いていけるでしょう。

関連記事:
Webエンジニアの将来性は?活躍し続けるためのスキルも解説
Webデザイナーは将来性がない?後悔しないために知るべきこと

各業界のメリット・デメリットを把握しておくことも大切

各業界のメリット・デメリットを把握しておくことも、転職では大切な要素です。SI業界・Web業界それぞれにメリットもデメリットもあります。ここでは、各業界のメリット・デメリットについてまとめました。

  メリット デメリット
SI業界 ・BtoBが多く安定している
・大規模開発や継続的運用が多く業務の変化が少ない
・多くの人とプロジェクトを遂行するやりがいがある
・非効率と思われる内容でも周囲に合わせなければならない場面がありがち
・新しい技術の採用については保守的な傾向にある
Web業界 ・企画やマーケティングに関わるチャンスがある
・最新技術を積極的に取り入れている場合が多い
・柔軟な働き方を採用している会社が多い
・技術の刷新サイクルが早い
・スキルのない人は収入を上げにくい
・仕事がAIやロボットに代替される可能性がある

関連記事:
SESの客先常駐|メリット・デメリットやSIerとの違い
SIerの将来性は?今後なくなると言われる理由と市場価値
Webデザイナーのキャリアパス9選!必要なスキルも紹介します

SIer・SESからWeb系への転職に関するよくある質問

SIerやSESの分野からWeb系への転職を考えている方には、さまざまな疑問や不安があるでしょう。このような転職に際してよく聞かれる質問には、転職を成功させるために気をつけるべきことやWeb系に転職するメリット、SIerとWeb系で求められるスキルの違いなどが挙げられます。

さらに、未経験からWeb系エンジニアに転職することの可能性や、未経験からWeb系に転職して成功する人の特徴に関する質問も多く寄せられます。本章では、SIerやSESのエンジニア、未経験からWeb系の職種への転職について、よくある質問と回答をまとめました。転職の検討にご利用ください。

Q1. 転職を成功させるために気をつけるべきことは何ですか?

SIerでの仕事とWeb系での仕事の違いを認識したうえで、足りない点を補う努力をすべきです。転職活動の際は、企業の調査を入念に行ったうえで、謙虚なマインドを持ちましょう。入職に向けて、読書で知識蓄積を行うだけでなく、サーバー構築からWebサイト作成を実践して準備してください。

Q2. Web系に転職するメリットは何ですか?

転職成功者が語るところによると、自分が手掛けた仕事を直接ユーザーに届け、リアクションをもらえることがやりがいになっているそうです。また、SIerにいた頃よりもスピード感を持って仕事に携われ、緊張感を楽しめるという意見もあります。

Q3. SIerとWeb系で求められるスキルの違いは何ですか?

SIerではクライアントのリクエストに答えてプロダクトやサービスを納品する場合が多いので、相手の要望を的確に理解するコミュニケーション能力が重要視されます。一方Web系企業では、担当業務によって完全に分業されている場合が少なく、オールマイティーなスキルが求められる場合が多いです。

Q4. 未経験からWeb系エンジニアに転職できますか?

未経験からでもWeb系エンジニアに転職することは可能です。できればポートフォリオを作り、転職するために必要なスキル、意欲、行動力をアピールすることで、採用されやすい傾向にあります。

Q5. 未経験でWeb系への転職に成功する人の特徴は何ですか?

未経験でWeb系への転職に成功する人の特徴としては、自ら積極的に学ぶ姿勢を持ち、常に成長を追求する高い意欲を持つことが挙げられます。また、コミュニケーション能力や自己管理能力が高い人も転職に成功しやすい傾向があります。

まとめ

SIer・SESや未経験からWeb系企業への転職は、人材を育成する教育環境や個人のスキルを重視する傾向などの要因で難しいと言われてきましたが、そのようなことは無く転職の事例も多数あります。SIer・SESからWeb系企業への転職を成功させるには、面接時の姿勢や転職理由のアピールなど、転職を成功させる秘訣の把握が重要です。もちろん、Web系企業に転職したい熱意があれば、躊躇せずにチャレンジすべきといえます。

この記事では、SIerからWeb系に転職したいと考えているエンジニアに向けて、SIer・SESからWeb系への転職成功のために必要な知識・スキル・経験や将来性、メリット・デメリットなども解説しました。Web系の仕事に興味がある方は、この記事を参考にWeb系への転職を目指してみてはいかがでしょうか。

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大学卒業後、大手金融機関にてキャリアをスタートし、富裕層を対象に融資業務や金融商品の販売を中心とした個人営業に従事。
その後「人生の大きな分岐点に立ち合いその人の生活を豊かにしたい」という思いからレバレジーズに入社。レバテックキャリアのキャリアアドバイザーとして業務に携わり、入社5ヶ月目には月間支援数No.1を獲得した。
現在も、20代から50代まで幅広い層のITエンジニア・クリエイターの転職支援を行っている。

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