初めて外資系SIerへの転職を考えている方、必見です!外資系SIerに転職するには?年収相場やメリットやデメリットも解説

最終更新日:2022年7月28日

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外資系SIerは、海外に本拠を持つ日本法人であり、日本市場向けに大規模なシステム開発を展開してきました。多様な職場環境で成果に報いる文化を好む人には適した転職先と言えるでしょう。外資系SIerは企業の成り立ちによっていくつかの種類に分けられます。

それぞれ特徴や仕事内容が異なるため、違いをよく理解した上で転職活動を行うべきです。本記事では、これまでのスキルを生かして実力主義の企業で自分を試したい、年収が高い企業に行きたいと考えている現役エンジニアの方に向け、外資系SIerの種類や、そこで働くメリットとデメリット、転職する際の対策について紹介します。

1. 外資系SIerとは?

SIer(System Integrator、エスアイヤー)について簡単に解説します。SIerは一般的に中規模~大規模のシステム開発案件を受注し、顧客企業に対して業務分析・要件定義・設計・開発・運用などのサービスを提供します。官公庁から金融業・製造業まで、あらゆる業界でSIerがIT化を支援してきました。

外資系SIerは、海外のIT企業が日本法人を設立したもので、日本市場向けにSI(System Integration)のサービスを展開する企業を指します。日本企業の海外進出を支援したり、海外の技術を日本企業へ導入したりするシステム開発案件が多く見られます。内資のSIerに比べると、世界規模に標準化された技術やプロセス、あるいは本社に影響された企業文化などの点で違いがあります。

関連記事:SIの仕事内容|SIerの種類、開発工程ごとの業務を徹底解説

2. 外資系SIerの種類

外資系SIerは、その企業の成り立ちによって、企業文化や強みが異なってきます。海外で開発されたソフトウェアを日本企業へ導入したり、海外にいる人員を活用してオフショア開発を支援したりと、さまざまなサービスが提供されています。以下では、外資系SIerの代表的な種類について説明します。

コンサルティング系

コンサルティングファームがSI部門を設置したり、逆にIT企業がコンサルティング企業を買収したりしてできたSlerで、経営戦略やIT戦略の立案に強みを持ちます。システム開発は、経営や業務にまつわる課題を解決するために行われるので、システムを構築する前にコンサルティングを実施するケースが多く見られます。コンサルティングの結果を踏まえ、システムのあるべき姿を描き、それを実現するよう開発を進める流れです。

ソフトウェア系

法人向けソフトウェアの導入と、それに関連したシステム開発を手掛ける企業を指します。例えば、ERP(統合基幹業務システム)を導入する際には、業務分析から要件定義、そしてソフトウェアのカスタマイズ開発といった工程が必要です。

ハードウェア系

大手のIT機器メーカーが、自社が強みとするサーバー製品やネットワーク製品を活用しながら、そこで稼働するソフトウェアの提供やシステム開発のサービスを行います。また、提供するIT機器に関連して、インフラの運用・保守といったサービスも手掛けます。

関連記事:SIerから転職を希望する理由と問題点-理想のキャリアを叶える転職の仕方-

3. 外資系SIerで働くメリットとデメリット

外資系企業に対しては、成果主義や高収入といった印象を持つ人も多いのではないでしょうか。このような企業文化を心地よいと感じる人もいれば、そうでない人もいるものです。転職後のミスマッチを防ぐためにも、外資系SIerで働くメリットとデメリットを理解しておきましょう。

メリット1:高い技術力と標準化されたプロセス

外資系SIerでは、グローバルに標準化されたソリューションやプロセスに触れることができます。深い業界知識に基づいたベストプラクティスが含まれているので、これらを理解すれば自身のスキル向上にもつながります。また、世界規模のプロジェクトに携われる可能性もあるでしょう。日本企業の海外進出を支援したり、海外の技術を日本企業へ導入したりする案件に興味がある人に向いています。

メリット2:国際プロジェクトに携われるというやりがい

外資系企業のプロジェクトは国際規模です。そのため資金額も大きく、その点でやりがいを感じられる方もいるでしょう。また国際プロジェクトでは多国籍の人材が参画しています。多国籍の人種とのかかわりで価値観が広がる、将来的により世界規模で動ける人材に成長できる、といったメリットにもつながります。

特にIT業界は技術や働き方が最先端であることも多いですが、国内のIT企業だとあくまでも国内の最先端にしか触れられません。外資系SIerなら世界の最先端情報が入ってきやすいため、技術、働き方、国際的な価値観などに興味のある方にとって楽しい環境になるでしょう。

メリット3:成果に応じた評価

外資系SIerでは、年功序列よりも、実績によって評価される制度が多く見られます。意欲を持って積極的に仕事へ取り組めば、年齢・性別に関わらず活躍できる舞台が用意されていると言えます。さらに、世界規模で標準化された人事制度によって、年収や福利厚生・研修の機会が優れているのもメリットです。

デメリット1:海外本社に権限が集中しがち

日本市場へ事業を展開する目的で設立された日本法人は、一般的に海外本社の指示に従わざるを得ません。海外本社に権限が集中しているため、日本法人だけで経営方針を決めることができないのです。日本法人の状況に関わらず、部門ごと他社へ売却されてしまったり、分社化されたりするケースも見受けられます。希望する部署や役職があったとしても、海外本社の意向によっては、そのキャリアパスが叶わない恐れがあります。

デメリット2:「安定したポジション」は存在しない

日本企業でも年功序列や終身雇用がなくなりつつありますが、外資系企業にはもともとそういったものはありません。上下関係は緩く、また在籍期間が長くなれば成果をだしていなくても在籍できるということはありません。

成果に応じて報酬が上がりやすい一方で、逆に言えば成果を出さないと契約を切られる、切られなくても報酬が下がるといったことが往々にして起こりえます。一長一短ですが、安定を望む方には外資系企業はあまり合っていないと言えます。

関連記事:SIerの将来性は?今後10年でSIerは本当に凋落するのか

4. 外資系SIerの年収相場

外資系SIerの年収レンジは400万円~1500万円、「SE・プログラマ(顧客向けシステムの開発・実装)」の平均年収が約600万円となっています。この数字から言えることは、外資系SIerの年収は幅が広いですが、平均的に高いということです。

成果を出した場合の年収は高く、1,000万円を超えます。では成果を出さなかったら生活できないほどの給与になるのかというと、そんなことはありません。成果を出していない場合でも、日本企業と同等か、それに近い程度の報酬は得られるでしょう。

ただし契約を更新できない可能性があるので、外資系企業に在籍する限り、高収入を望んでいない場合も成果を出し続ける必要があります。

5. 外資系SIerに転職する際の対策

外資系SIerは多様な職場環境や好待遇から、転職先として魅力を感じる人も多いでしょう。転職を成功させるには、事前の対策が必要です。以下では、外資系SIerへ転職する際に実施するべき対策や、身につけておくとよいスキルについて説明します。

システム開発経験

外資系SIerへ技術職として転職する際には、これまでのシステム開発の経験が評価されます。特に、大手の外資系SIerは業務分析や要件定義といった上流工程を担当する場合が多いため、上流工程を担当した経験があると望ましいでしょう。コンサルティング系の外資系SIerでは、開発を担当する業界での業務知識が重宝される場合もあります。

プロジェクト参画経験

外資系SIerでは大規模プロジェクトを統括する役割を担うケースが多く見られます。そのため、大規模案件に参加した経験があると望ましいです。チームで開発工程を進めていく中で発揮した進捗管理や課題解決のスキルは、大規模プロジェクトでは欠かせません。小規模のチームであっても、プロジェクト管理を担当してきた経験は評価されやすいでしょう。

語学力

企業や役職、担当する案件によっては英語のスキルが求められます。日本市場で長く事業を営んでいる日本法人では、普段の案件は日本語で十分かもしれません。しかし、グローバルな案件に配属されたり、社内の文書が英語で書かれていたりする場合があるので、英語に苦手意識を持っていると入社後に苦労する恐れがあります。

企業分析と自己分析

外資系Slerと一口に言っても、企業によって文化は異なります。例えば、米国本社の企業はより成果主義の傾向が強く、欧州本社の企業は個人主義の色合いが強いと言われます。外資系企業への適性を見極めるためにも、転職を検討する際には自己分析をしっかりと行いましょう。転職エージェントから各企業の情報を収集することも可能です。

6. 外資系SIerの企業例 - アクセンチュア株式会社

アクセンチュアは外資系SIerの中では知名度が高く、IT関連のプロジェクト全般に事業の幅を広げています。世界120ヵ国以上に対してサービス展開をしており、社員数は50万人を超えています。どのプロジェクトにおいても、実作業に着手するよりは上流工程でコンサル業務を行うことが多いです。そのため、アクセンチュアを外資系コンサル会社と考えている方も多いはずです。

アクセンチュアのイメージとして、スピード感がある、仕事熱心、問題解決能力の高い社員が多い、といったイメージがあるでしょう。これに関しては、イメージ通りのはずです。しかしこれと同時に、社員同士が蹴落としあっている、競争が激しい、というイメージもあるかもしれません。

これに関しては事実ではなく、アクセンチュアには助け合う風土があります。興味がある方は以下のページもご参照ください。

アクセンチュア株式会社の企業情報
Webベンチャーから大手外資系コンサル「アクセンチュア」に転職して良かった6つのこと

7. 外資系SIerの求人例

外資系SIerの求人例をご紹介します。

【セールスエンジニア】最終的な提案書や設計資料の作成、導入サポート

想定年収:400~1,500万円
雇用形態:正社員

<具体的な業務内容>
・お客さまのリクエストの要件や整理
・提案に必要となる情報収集と、これに基づく提案戦略インプットの作成(例えば、製品やサービスの機能比較、方法論の比較、TCOの整理など)
・要件に応じた最適なソリューション選定と提案

【仕事の特色】
<ポジションの魅力>
■最終キャリアパス
Globalレベルでの戦略的協業の策定や立案を行うリード

■身につけられるスキルや知識
エコシステムパートナーの製品・サービスの知識、交渉力、マーケティング力、会計やプロジェクトリーダーに関する知識

【応募要件】
<キャリア志向>
・アプリケーションからサービスまで幅広い技術分野に興味を持ち、エコシステムパートナーと新たな市場を作っていきたい方
・総合的な製品技術やスキルを身につけたいと考えている方
・クライアントの思いや考えを読み、論理的/技術的に製品やその技術を売り込むスキルを身につけたい方

<言語>
・日本語:ネイティブレベル
・英語:中上級程度

<スキル/経験>
・Cloud、RPA/IoT、DevOps、Analytics、Security&Resilience、などのいずれかのアプリケーション経験(知識、実務経験がある方)
・Presales or Alliance経験
・英語力(最低限のビズネスコミュニケーションができると望ましい)

<仕事のマインド>
・新しい物好き、勉強好きな方
・論理的、技術的な思考が好きな方
・内外とのコミュニケーションが得意な方
・オーナーシップを持って、積極的に取り組んでくれる方

【インフラ系コンサルタント 】インフラ/アプリケーションアウトソーシング案件立上げ・運用業務移行フェーズ

想定年収:400~1,500万円
雇用形態:正社員

<具体的な業務内容>
オフショアを活用した運用業務引き継ぎの計画・推進・管理、サービス管理プロセスの設計とサービス管理ツール(ServiceNow)導入や、フィリピン・中国など国内外のデリバリセンターとのネットワーク構築やセキュリティ設計等の作業環境構築など、担当作業範囲は多岐にわたります。

【応募要件】
<スキルなど>
・ビジネスレベルの英語能力(TOEIC 600以上相当)
・プロジェクト管理、チーム管理、サービス管理経験
・オフシェア活用経験

<仕事のマインド>
・コミュニケーション能力が高い方
・タスク管理力/自己管理力がある方
・チャレンジすることを楽しめる方
・多文化環境での活動が得意な方

8. まとめ

外資系SIerは実力主義、国際的、成果を出せば高い報酬を得られる、といった特徴があります。仕事へのモチベーションが高く、チャレンジ精神のある方には合っているでしょう。ただし、安定性があるわけではない、コミュニケーションは避けられない、といった特徴もあります。

日々忙しい中でモチベーションを維持するのは大変な面もあるかもしれませんが、高い報酬や自己成長を求める方は国内SIerよりも合っているでしょう。

関連記事:「SIerからWeb系」転職成功者が語る7つの秘訣

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