Web業界の仕事とは?代表的な企業や職種9選を紹介します!

最終更新日:2023年10月4日

Web業界(インターネット業界)は、インターネットが普及してから年々成長を続けている業界です。Webサイトを閲覧して知りたい情報を得たり、ネットショップを利用したりとWeb業界が提供するサービスの利用が当たり前となりました。

Web業界にはテレビで紹介されるようなベンチャー企業も多く、Web業界の仕事に興味を持っている人も多いのではないでしょうか。Web業界といっても多くの職種があり、さまざまなキャリアパスが考えられます。
この記事では、Web業界に興味がある方に向け、業界を構成する職種とその仕事内容について解説します。

この記事のまとめ

  • Web業界とはWeb上で法人や個人に向けてサービスを行う全般のビジネスを指し、年々拡大する市場を持つ
  • 一方でIT業界とは「IT=情報技術」を活用したビジネス全般を指し、各種開発などコンピューターに関係するほぼすべてのビジネスを指す言葉である
  • Web業界はさまざまな仕事が存在し、未経験からでも参入しやすい職種と専門的な知識と経験が必要な職種に分かれている

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Web業界とは

Web業界(インターネット業界と同一のものとして以下記載します)とは、インターネットの世界を介して法人や個人に向けてサービスを提供し、その対価を貰うことをビジネスとしている業界です。

身近なところで例を挙げると、最近流行している動画やスポーツ中継などをWebで閲覧できるサブスクリプションサービスやコンビニなどで使えるQRコード決済サービス、商品をオンライン上で購入できるECサイトなどは、Web業界のビジネスとして分類できます。

関連記事:未経験からWeb業界へ転職する方法を職種別に解説

Web業界の仕事の魅力

人によって魅力的に映る部分は違うという前提のうえでの一般論ですが、Web業界で働くことの魅力としてよくいわれるのは「パソコンとインターネット環境で完結できる(ことが多い)」という点です。

オフライン(対面)の必要性が他業界よりも少ないことから、昨今増えつつあるリモートワークについても他業界より導入が進んでいます。もちろん企業のルールにもよりますが、在宅ワーカーやノマドワーカーのような働き方に憧れている方も多いのではないでしょうか。

また、後ほどご紹介するWeb業界の各職種については、フリーランスとして活躍している人も多く、ライフスタイルに合わせたキャリアプランを描きやすい点も魅力といえるでしょう。

Web業界の市場規模と今後の展望

総務省では上記のようなビジネスを「インターネット付随サービス業」と分類しており、年に1回のペースで「情報通信白書」という資料で国内生産額などをまとめています。

情報通信白書 令和3年版」によると、2019年におけるインターネット付随サービス業の国内生産額は4.1兆円。情報通信産業という大きな分類の中における経済規模比率としてはまだ低いものの、2005年~2019年の年平均成長率は9.1%と他の部門と比べても高い成長率を誇っており、市場規模は年々増加傾向にあることが分かります。

内訳としては、ウェブコンテンツ配信業が全体の30%ほどの売上高を占めており、ショッピングサイト・オークションサイト運営業(約17%)、課金・決済代行業(約7%)がそれに続く形です。

2020年には新型コロナウイルスによる在宅時間が増えた影響を受け、これらインターネット付随サービス業の需要や売上は、2023年現在でさらに伸びていることが予想されます。アフターコロナ・ウィズコロナという言葉が広がっていることも追い風に、Web業界はさらなる市場成長が期待できる業界です。

Web業界の代表的な9つの仕事

Web業界には多様な職種が存在します。ここでは代表的な9つの職種に関して解説します。

1. Webデザイナー

WebサイトをはじめとするWebサイトのデザインを担当するWebデザイナー。センスが必要な専門職ですが、基本的な作業を把握し知識を身につけることで、未経験者でも目指しやすいWeb関連職種です。

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Webデザイナーは将来性がない?後悔しないために知るべきこと
Webデザイナーに必要なスキル・スキルマップとは

Webデザイナーの仕事内容

Webデザイナーは、WebサイトやWebサービスの制作において配色やサイトレイアウト、フォントの選定といったデザインを主に担当します。見た目だけでなく視認性や回遊性といったユーザビリティも含めてデザインを作成することが求められます。作成するサイトはコーポレートサイトやECサイトなど様々です。

グラフィックソフトで作成したデザインをサイトに反映するコーディングまで担当することもあります。クライアントニーズを満たすため、近年ではモバイルを含めたレスポンシブデザインが主流であることなど、常にトレンドの情報を追いかけることが重要です。

Webデザイナーに必要なスキル

Webデザイナーは、デザインに関する知識、Adobeなどのグラフィックソフト操作スキル、フロントエンドのコーディングスキル(HTML・CSS)、Adobeなどのグラフィックソフトの操作に精通していることは必須です。仕事によっては、仕様書やデザインデータの通りに正確にコーディングするスキルも求められるでしょう。

Webデザイナーの平均年収

レバテックキャリアが保有するWebデザイナー求人のデータから計算すると、Webデザイナーの平均年収は570万円ほどです。下限340万円から、上限は1500万円を超すような求人例もあります。

Webデザイナーの将来性

インターネット広告やホームページ制作などの現場で活躍することの多いWebデザイナーですが、電通が行った「2021年(令和3年)日本の広告費」によると、インターネット広告の市場はコロナ禍でも成長を続け、ついにマスコミ四媒体(テレビ・ラジオ・新聞・雑誌)の広告費を超えました。このことからも、Webデザイナーの需要はしばらく続くと考えられます。

2. Webマーケター

Web上でビジネス戦略を行う場合に欠かせないプロモーションを行うWebマーケター。深い業界知識と必要な情報を選び取るセンスやアンテナが必要です。

Webマーケターの仕事内容

Webマーケターとは、企業によって解釈が異なる場合がありますが、インターネットを活用したプロモーション活動に従事する職種のことをいいます。Webマーケティングのさまざまな技術やサービスを用いて商品の宣伝や販売を行い、集客やブランド認知向上、売上につなげることが役割です。

オフラインのマーケティングと違って、Webマーケティングは訪問者数や成約率、ページ滞在時間などのあらゆる状態を数字で計測できるため、検証や改善が容易である点がメリットです。代表的なWebマーケティングの施策としては、検索エンジンに上位表示する施策であるSEOや、検索連動型広告やディスプレイ広告などの、有料の出稿媒体を活用するインターネット広告があります。

ほかにも、TwitterやInstagramを活用したSNSマーケティング、Webアクセス解析からのデータ分析などの業務があります。また、CRMツールの代替として、LINEの公式アカウントを活用したリストマーケティングも取り入れられています。

3年前の技術が役に立たないといわれるほど変化の激しい分野であるため、常に新しい情報を仕入れて身につけることが重要です。

関連記事:例文あり!Webディレクターの志望動機の書き方のコツを徹底解説

Webマーケターに必要なスキル

Webマーケターには、各種インターネットマーケティングに関する知識と技術、戦略設計力、分析力、ロジカルシンキングなどのスキルが必要です。Google AnalyticsやGoogle AdWordsといったマーケティング用ツール、レポーティングのためのExcelが使いこなせることが必須です。

関連記事:Webディレクターに将来性はない?今後の需要やスキルアップする方法

Webマーケターの平均年収

レバテックキャリアが保有するマーケティング求人のデータからマーケターの平均年収を計算すると、下限平均は約410万円、上限平均は約640万円という結果でした。Webマーケターという職種で飛び抜けて高い年収を得ている方は稀ですが、下限平均が高く収入的には安定しやすい職種といえるでしょう。

Webマーケティング業界の将来性

Webデザイナーの項でインターネット広告市場の拡大について取り上げましたが、インターネット広告業界はWebマーケターとも密接な関連性があります。近年、SNSマーケティングや動画マーケティングが注目されているように、トレンドとなるプラットフォームの移り変わりは激しいですが、Webマーケティングという仕事がなくなることは考えづらく、Webマーケターも将来性のある職種といってよいでしょう。

3. Web系エンジニア

Webコンテンツ全般のシステム開発・保守を行うWeb系エンジニア。Webサービス開発用の言語をクライアントの要望に合わせて使いこなす必要があり、将来性の高い職業のひとつです。

関連記事:
Webエンジニアが転職を成功させるには?6つのステップで解説
SIer・SESからWeb系企業への転職を成功させる7つの秘訣

Web系エンジニアの仕事内容

Webエンジニアは、WebサイトやWebサービスに関連するシステムの開発・保守を主に行う仕事です。Webサービスとは、Google ChromeやFirefoxなどのブラウザを通じて、ユーザーにサービスを提供するシステムのことをいいます。身近なものにはECサイトのショッピングカート機能や、FacebookやTwitterなどのSNS、動画配信サービスなどが挙げられます。

Webエンジニアは、JavaScriptを用いたフロント開発、RubyやPHPを用いたサーバーサイドの開発などに携わります。担当する領域によって、フロントエンドエンジニアやサーバーサイドエンジニアのように職種が分けられるケースが多く、案件によってはHTMLやCSSを用いてデザインコーディングに携わるケースもあります。

Web系エンジニアに必要なスキル

Webエンジニアに必要なスキルは、Webサービス開発用の言語を用いたプログラミングスキル(PHP・Ruby・JavaScriptなど)です。案件によってはサーバー構築を任されるケースもあります。データベース連携するWebサービスがほとんどでありSQLなども求められます。

Web系エンジニアの平均年収

レバテックキャリアが保有するフロントエンドエンジニア求人とサーバーサイドエンジニア求人のデータからWeb系エンジニアの想定年収をそれぞれ計算すると、フロントエンドエンジニアは544万円~1260万円となり、サーバーサイドエンジニアは550万円~1500万円です。下限はほとんど変わりませんが、サーバーサイドの方が若干ながら年収上限のポテンシャルが高いことが伺えます。

Web系エンジニアの将来性

WebサイトやWebサービスを支えるWeb系エンジニアの需要は、現在既に高い状況ですが将来的にも有望です。自動化やAIの発達による将来性への懸念の声もありますが、保守や改修のようにそもそも自動化が難しい業務もあり、仕事内容が変化していく可能性はあるものの、エンジニアが不要になる将来は現状考えづらいといって良いでしょう。

4. Webライター

Webサイト上のテキスト、キャッチコピーやネーミングを行うWebライター。多彩なコンテンツにAIにはできない感情や人の行動を促す文面を加える仕事であるため、今後も市場拡大が期待される職業です。

Webライターの仕事内容

Webライターとは、Webサイト上の文章を書く仕事です。主にWebサイトのコラム記事や広告記事など幅広いジャンルのライティングを行います。
特定のジャンルに限ったWebライターもいますが、ジャンルを絞らず文章を請け負うこともあり、比較的幅広い知識が必要となります。また、文章力は前提として検索エンジンや集客SEOの知識、Googleアルゴリズムの理解などWebサイトや関連コンテンツの専門知識も必要です。
WebディレクターやWebデザイナーがWebライターを兼任する場合もあり、Webライターのみの求人は比較的少ない印象があります。

Webライターに必要なスキル

Web上での集客を意味するWebマーケティングの知識、情報収集能力が大切なスキルです。記事作成にはテキストエディタやオンラインエディタも使用するため、素早く記事を作成する能力も求められるでしょう。
ライティングのみを行うWebライターは少なく、基礎的なコーディングスキルやプログラミング知識、Webデザイン能力があると重宝されます。

関連記事:Webデザイナーの仕事内容とは?未経験からの目指し方も紹介

Webライターの平均年収

レバテックフリーランスのWebライター求人を参考にすると、年収平均はおよそ300万です。時給2,000円~/週3日の案件もあれば、記事単価が10万円を超える案件もあり、年収の幅でいうと相当広いのがWebライターの年収の特徴です。

Webライターの将来性

WebコンテンツのテキストはAIでも作成可能です。しかし、コンテンツにテキストを載せる目的が「SNSでシェアされたいため」「特定の人に向けたPR」「実際の体験や対話を掲載する記事」など多種多様にある限り、人が作成したライティングにAIが勝ることは現状すぐには考えられないといわれています。AIは正しい記事は作成できても、人の感情までは書き起こせないからです。
仮にAIがライティングを担うようになっても、最終チェックや修正を行うのはWebライターです。AIを導入するのに積極的な企業がいないこと、修正や既存記事の見直しをするリライトがあるという点で、Webライターの将来性は決して低くないと考えられます。

5. Webディレクター

Webディレクターはある程度のWeb関連職種からなるメンバーをまとめ、現場の指揮を執る監督的な役割を持ちます。現場側とクライアント側の双方の落としどころを見つけ、Webにまつわる制作を目的に向かって進めることが主な仕事内容です。

関連記事:
Webディレクターに必要なスキルを徹底解説|求められる24コのスキルとは
Webディレクターとは?仕事内容や求められるスキルについて
Webディレクターの転職状況|成功のコツやキャリアパス例も
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Webディレクターの仕事内容

WebディレクターはいわばWebサイト制作やWebサービス開発における現場監督のような存在です。クライアントからヒアリングしたニーズをもとに企画を立てて調整を行い、メンバー選定やスケジュールの仕様を決定してプロジェクトを立ち上げます。営業に代わって、現場目線で予算の交渉や契約を行う場合もあります。

プロジェクトが立ち上がったらスケジュールに従って、上記でご紹介したWebデザイナー、Webマーケター、Webエンジニアなどから構成されるチームを率いて、プロジェクト全体を進行・管理します。納品前には、クライアントから求められているニーズを満たせているか品質の最終チェックを行うのもWebディレクターの仕事です。

Webディレクターに必要なスキル

Webディレクターに必要なスキルは、Web全般の知識、コミュニケーションスキル、言語スキル(文章力)、ロジカルシンキング、統率力、企画力、提案力、交渉力、問題解決能力、財務の知識、著作権をはじめとしたWeb表記の法律知識、プロジェクトマネジメントスキルなど多岐にわたります。

デザインやプログラミングなどの実務スキルは必要ありませんが、プロジェクトを監督する立場上、Webに関する豊富な知識が必要です。一般的には、WebデザイナーやWebエンジニアが経験を積んでから目指すパターンの多い職種です。

関連記事:未経験からWebディレクターになるには?転職のポイントを解説

Webディレクターの平均年収

レバテックキャリアが保有するWebディレクター求人のデータからWebディレクターの平均年収を計算すると、約600万円という結果になりました。Webディレクター兼プロジェクトマネージャーといった求人は高年収になりやすい傾向があります。

Webディレクターの将来性

Webサイト、Webサービスの進化スピードは目覚ましく、競合他社に遅れを取らないために(もしくは先んじて優位に立つために)は定期的に改修を行う必要があります。

実際に手を動かすのはデザイナーやエンジニアですが、各タスクを取りまとめる舵取り役であるWebディレクターは後述のWebプロデューサー、Webプランナーと同様に自動化やAIでは代用が難しい存在であり、今後も必要不可欠であるといえるでしょう。

6. Webプロデューサー

Webディレクターが現場監督としての役割を持つなら、Webプロデューサーは全体の責任者という立場を持ちます。クライアントとのやり取りも増えるため、多角的な視点でWebプロジェクトを進める必要があります。

Webプロデューサーの仕事内容

WebプロデューサーはWebサイト制作やWebサービス開発のプロジェクトの責任者です。クライアントの要望をくみ取り、制作すべきWebサイトの企画を考えて顧客に提案します。Webディレクターの仕事とも重複する部分もあり、プロジェクトによっては、WebディレクターがWebプロデューサーの業務を兼任することもあります。

Webプロデューサーに必要なスキル

Webプロデューサーに必要なスキルは、Webディレクターとそれほど変わりません。しかし、WebプロデューサーはWebディレクターよりも上流工程を担当するため、広い視野が必要となるでしょう。

たとえば、プロジェクトの企画立案やクライアントとのコミュニケーション、プロジェクトの予算管理などを行えるスキルが必要です。それに加えて、顧客のビジネスを深く理解し、収益を上げるために必要な経営者視点が重要です。

Webプロデューサーの平均年収

レバテックキャリアが保有するWebプロデューサー求人のデータから平均年収を計算すると、約700万円という結果になりました。Webディレクターよりも上流工程を担当することから、より平均年収も高くなる傾向にあります。

7. Webプランナー

クライアントから要望を聞き取り、Web的戦略を立てるのがWebプランナーです。制作するWebサイトへの深い理解が必要となり、Webディレクターが兼任する場合も多い仕事となります。

Webプランナーの仕事内容

Webプランナーは、クライアントの要望やイメージを元に、制作するWebサイトやWebサービスのプランを立てる職種です。立場的には、WebプロデューサーとWebディレクターの間に存在するイメージです。Webディレクターよりもクライアントよりの仕事といえるでしょう。

しかし、Webプランナーという職種で分けることは日本ではあまり少なく、会社やプロジェクト規模次第で上記業務を営業かWebディレクターが担当するケースが多いです。

Webプランナーに必要なスキル

WebプランナーはWebサイトやWebサービスをプランニングする職種ですので、Webサイト全般の知識が必要です。場合によってはクライアントの要望をヒアリングすることもあるので、それにふさわしいコミュニケーション能力も求められるでしょう。

Webプランナーの平均年収

レバテックキャリアが保有するWebプランナー求人のデータから平均年収を計算すると、約530万円という結果になりました。前述の通りWebプランナーという職種自体がそれほど認知されていなく、WebディレクターがWebプランナーの業務を兼務することも多いです。そのため、Webディレクターの平均年収とほぼ変わらないと考えて差し支えありません。

8. Webオペレーター

WebオペレーターとはWebサイトの運用・管理を行います。サイトの情報更新や顧客とのやり取りがメインであるため、場合によっては常駐型のWeb関連職種に当たります。

Webオペレーターの仕事内容

主な仕事内容はWebサイトの情報更新や不具合対応、カスタマー窓口などで、サイト全体の運用や管理を行います。Webオペレーターが開発やスタートアップに立ち会うことはなく、ほとんどの場合で既存Webサイトと関わります。
Webオペレーターは企業によって業務内容の違いが大きく、事前に仕事内容を確認する必要があります。必須スキルは必要なく、マニュアルさえあれば始められる未経験からでも参入しやすい職種です。

Webオペレーターに必要なスキル

必要なスキルとしては、問い合わせに答えられるためのWeb制作に関する知識、基本的なパソコン操作など、難しい技術は求められません。また、Webサービスによっては対応時間が決められていることもあり、ライフワークバランスが取りやすい職種でもあります。

Webオペレーターの平均年収

Webオペレーターは業務委託やアルバイト・パート採用が多く、時給換算すると始めたばかりのオペレーターで1,200~1,800円が相場といわれています。年収換算すると250~350万円となり、副業や時短で働きたい人向けの仕事といえるでしょう。

9. Webコーダー

たとえばWebライターが作成したテキスト、Webデザイナーの制作した画像やデザインなどを、Web上で閲覧できるように記述(コーディング)するのがWebコーダーの仕事です。
詳しい仕事内容や必要なスキルを紹介します。

Webコーダーの仕事内容

主な業務内容として、コーディング作業や文章構造の設計、制作ページのデバッグなどが挙げられます。コーディングにはHTMLやCSSの知識が必要であり、バグを見つけて修正もすることから、コーディングの知識が必要不可欠です。
Webエンジニアとの違いは、Webコーダーが「コーディングをする」のに対してWebエンジニアは開発業務にも携わります。Webコーダーとしての経験を積み、Webエンジニアに転身する人も多いです。

Webコーダーに必要なスキル

最近では視覚的に操作できる記述不必要なWebツールも増えつつありますが、クライアントの細かな要望に答えられるコーディングスキルの高いWebコーダーは市場価値も高いです。基本的なコーディングスキルに加えて、SEOやWeb制作の知識があるとWebコーダーとしての活躍の場を広げられます。
また、バグを修正するデバッグも仕事内容に含まれるため、コンテンツ管理の知識・スキルも必要です。

Webコーダーの平均年収

レバテックキャリアが保有するWebコーダーの求人データから平均すると、およそ500万円が平均年収です。求人の中には年収800万を超えるものもあり、コーディングだけでなくWebエンジニアとしての仕事も任せられるようになると、年収アップが期待できます。

Web業界が扱う主なサービス

Web業界に属する企業が提供しているサービスは、主に以下の8つに分類されます。インターネットを日常的に使っている人にとって、馴染みのない言葉もあるでしょう。順番に一つずつ解説していきます。

Web広告

検索結果や各Webサイト、SNSなどWeb上に表示される広告は一括りにすると「Web広告」と呼ばれます。広告主ないしは広告主から委託された代理店などの第三者が運用しており、テキストや画像、動画などさまざまな形式の広告が存在します。

eコマース

「Amazon」「楽天市場」などに代表される、いわゆるインターネット通販(電子商取引)のサービスがeコマースと呼ばれます。最近では決済機能や顧客管理機能だけを提供するようなサービスも登場しており、個人規模のWebサイトでもインターネット通販のサービスを提供できるようになりました。

SNS

SNSはソーシャル・ネットワーキング・サービスの略で、インターネットを介し他者との交流ができるプラットフォーム(Webサービス)のことを指します。古くはmixi、現在でいうとTwitterやFacebook、Instagram、TikTokがSNSの代表例としてよく挙げられますが、広義で捉えると動画や配信を通じて交流ができるYouTubeもSNSの1種といえるでしょう。

ソーシャルゲーム

前述のSNSをプラットフォームとして提供されるゲームはソーシャルゲームと呼ばれます。SNSアカウントと連携することで、SNSで利用しているプロフィールをゲーム上でも利用することができ、多くのゲームにチャットやランキングなど、他者との交流ができる機能が付いているのが特徴です。

eラーニング

eラーニングとは、インターネットを介した学習サービス全般を指します。たとえば、Web業界の職種の一つであるWeb系エンジニアには、プログラミング言語のスキルが必要になりますが、eラーニングのサービスが発展したことで、分厚い本を読まずともPCやスマートフォンで学習ができるようになりました。

電子書籍

電子データ化されることで、PCやスマートフォンで読むことができる書籍を電子書籍と呼びます。Amazon Kindleや楽天Koboに代表されるように、eコマースを通じて書籍の電子データを購入することで、電子書籍リーダーを使って読むことができます。

ポータル

ポータルとはインターネットを利用する時の入口になるWebサービス全般を示す言葉です。ポータルには複数の種類があります。

総合ポータルサイト ニュースや天気、ファイナンスなどのあらゆる情報を網羅的にまとめたサイト
例:Yahoo!Japan、MSN Japan
検索ポータルサイト 世界中の情報を検索することができる、検索エンジンが代表的なサービス
例:Google、Yahoo!、Bing
業種特化ポータルサイト 特定のジャンルに絞って運営されているサイト
例:食べログ、ホットペッパービューティー、楽天トラベル
キュレーション

キュレーションサービスとは、ウェブ上のコンテンツを、ある特定のテーマや切り口で読みやすくまとめたものを指します。たとえば、男性向けであれば「MENDY」、女性向けであれば「MERY」、ニュース系の「Gunosy」、ビジネス系の「NewsPicks」、ライフスタイル系の「LOCARI」などがあります。

未経験からWeb業界の仕事へ転職するには

誰しもが最初は未経験での転職です。ただし、未経験でも転職しやすい職種もあれば、Web業界における一定以上の経験が求められやすい職種もあり、自分が望んだ職種に一発で転職できるとは限りません。その解説も含め、未経験からWeb業界の仕事に転職するためのポイントについてお伝えします。

関連記事:新卒エンジニア必見!IT・Web系の技術勉強会&探せるサービスまとめ

未経験から転職しやすい職種

当記事でご紹介した職種の中でも、WebデザイナーやWeb系エンジニア、Webライターは未経験者でも中途で転職しやすい職種です。転職に必要なスキルを身につけ、実績を作り、成果物として提出できるポートフォリオを準備しておきましょう。

未経験からの転職は難しい職種

WebディレクターやWebプロデューサー、Webコーダーは、Webサイト制作やWebサービス開発に関する幅広いスキルや知識が求められるため、未経験可の中途求人は少ない傾向にあります。

これらの職種を希望している方は、Web業界の第一歩として、まずはWebデザイナーやインフラエンジニア、コーダーとして転職し、現場での実践を積んでから目指すことを検討すると良いでしょう。

志望動機の解像度を上げる

未経験の場合、経験者と比べると業務に直結するスキル面ではどうしても見劣りしてしまうため、志望動機でのアピールは重要なポイントになります。しかし、熱意ばかりが先行して志望動機が抽象的な内容になってしまうと、「自社への志望度がそこまで高くないのでは?」という印象を採用担当に与えてしまいがちです。


  • ・なぜその業界/職種で働きたいと思ったのか

    ・数あるWeb業界の会社の中で、なぜその会社を志望したのか

    ・現在のスキルや経験をどのように活かせるか

    ・将来、Web業界で自分がどうなりたいか(キャリアプラン)


の4つについて押さえつつ、具体的なエピソードも交えて志望動機を伝えられるようにすると、より好印象を与えやすくなります。

業界研究を入念に行う

志望動機の解像度を上げるためには、自分の意向やスキルを振り返ることも大事ですが、業界研究を入念に行うことも大事です。ここでいう「業界」はWeb業界という大きな枠組みではなく、ECやSaaS、インターネット広告など「志望する企業がビジネスを行っている業界」を指しています。

自分の志望する業界については、業界研究として


  • ・現在の市場規模

    ・業界の課題

    ・将来の展望

    ・最新ニュース


の4つを最低限押さえておき、志望動機を考えるというステップを踏むことをおすすめします。

参考 :
『情報通信白書』(総務省)
『電子商取引実態調査』(経済産業省)
『日本の広告費』(電通)

キャリアプランを明確にする

ここまでの話を踏まえた上で、志望動機の書き方やそもそもの会社選びにあたっては、キャリアプランを明確にしておく必要があります。Web業界は技術革新のスピードが目覚ましく、トレンドとなる分野やスキルも移り変わりが激しいため、描いたキャリアプラン通りに5年後、10年後と歩みを進められるとは限りません。

しかし、「将来のことは分からないからあまり考えないようにする」というのはおすすめできません。採用担当はキャリアプランの「実現可能性」よりも「一貫性・論理性」を重視して見ることが多いです。

そのため、将来的にキャリアプランが変わる可能性があることは当然として、現時点でのキャリアプランから逆算して「~であることから、まず●●の実務経験を積みたいと考えました」といった形に落とし込めると、その職種に就きたい理由として説得力が上がるでしょう。

Web業界に関するよくある質問

Web業界に関するよくあるQ&Aを解説します。Web業界への知識を深めるためにも、一つずつチェックしていきましょう。

Q1. Web業界への転職は文系からでもできますか?

文系からの転職も可能です。Web業界は出身学部や学歴、年齢、性別による差はなく、未経験からも比較的転職しやすい業界といえます。

Q2. Web業界は残業が多いって本当ですか?

働く業界や業種次第といえます。制作会社や代理店などはクライアント事情に合わせて動く必要があるため、残業が多くなりやすい傾向にあると考えられます。

Q3. Web系の職種だと在宅で仕事ができますか?

Web系の職種は在宅によるリモートワークがしやすいといえます。一部のクライアントによっては対面での打合せを希望される企業もいるため、窓口に近い職種に関しては、出社の可能性もあります。

Q4. Web業界とIT業界の違いは?

ITとはInformation Technologyの略語であり、直訳すれば「情報技術」ということになります。
IT業界とは、システム開発やアプリケーションの開発、スマートフォンアプリやゲームなど、コンピュータに関係するほぼすべてのビジネスを包括的に指す言葉です。

Web業界もコンピュータを活用する業務という点ではIT業界といえるでしょう。IT業界という大きな枠組みの中に、Web業界という業種が含まれているイメージであり、その点においてWeb業界とIT業界は区別されることが多いです。

まとめ

Web業界は多岐にわたる職種が存在し、市場の拡大が年々見られる注目の分野です。一見なじみが薄いと思われるかもしれませんが、Web関連職種の中には未経験からでも入りやすいものも存在します。
リモートワークもしやすく、従来の働き方の常識を覆すWeb業界。自分にぴったりの仕事を見つけたら、まずは業界知識を学び今後のキャリアプランに活かすとよいかもしれません。

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この記事の監修

レバテックキャリア編集部

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