将来のビジョンを描いておく重要性を解説しますWebデザイナーのキャリアパスと必要なスキルとは?

最終更新日:2022年8月26日

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Webデザイナーは、グラフィックデザインやコーディングによってWebページを制作する職種です。通常、キャリアの最後までWebデザイン専任というケースは少なく、Webディレクターなどの職種にキャリアアップすることが多いでしょう。

理想のキャリアを実現するには、どのようなキャリアパスが存在し、実現のためにどのようなスキルが必要なのかを把握することが大切です。この記事では、Webデザイナーから将来どのようなキャリアを選択したいのか考えている方に向けて、Webデザイナーの仕事内容を振り返るとともに、その先のキャリアパスと必要なスキルについて解説します。

Webデザイナーがキャリアパスを考えるべき理由

WebデザイナーはWeb業界の進化とともに成長してきた職種ですが、比較的新しい仕事であることから、将来のキャリアパスが見えにくい職種とも言えるでしょう。

Web制作に関する仕事は、Webデザイナー以外にも、WebディレクターやWebマーケターなどさまざまです。現在Webデザイナーとして働いている方にとってキャリアパスを考えることは、身に付けるスキルを見極めて、自分らしく働いていくために必要なことといえるでしょう。

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今のスキルや経験と比較してビジョン実現に何が必要か明確になる

キャリアパスを考えることで、現在所有しているスキルや経験と、将来のキャリアに必要なスキルや経験を比較して、新しいキャリアにおけるビジョン実現に必要なものが明確になります。Webデザイナーから別の職種にキャリアアップするために、新しく身に付けるべきスキルや知識が明確になれば、それらを身に付けるための道筋を立てやすくなります。

明確にすることで自己研磨に向けた行動・選択をしやすくなる

将来のキャリアに必要なスキルや経験を明確にすることで、そのキャリアを実現するための自己研磨に向けた行動・選択がしやすくなります。

たとえばフロントエンドエンジニアを目指すのであればプログラミングスキルが必要ですし、Webディレクターを目指すのであればマネジメントスキルが必要になるでしょう。

Webデザイナーとして漫然とスキルを磨くのではなく、キャリアパスをしっかりと考えて明確にすれば、そのキャリアを実現するために取るべき行動が決まってくるのです。

転職時に入社後のミスマッチが減る

自分でキャリアパスをしっかりと考えておけば、転職時に入社後のミスマッチを減らすこともできます。キャリアが明確であるほど自分に相応しい会社を適切に選択できるようになるからです。

Webデザイナーのキャリアパスの描き方とは

Webデザイナーが今後のキャリアパスを描く場合、しっかりと準備しているかどうかで、そのキャリアを実現できるかどうかが決まります。自分にとって何が最適なキャリアであり、そのためのアピールポイントは何であるのか考えておきましょう。具体的なキャリアパスの描き方の手順は以下の通りです。

キャリアの棚卸しや自己分析を行う

まずこれまでのキャリアの棚卸しと自己分析を行いましょう。キャリアの方向性には大きく分けて「スペシャリスト」と「マネジメント」の2つがあります。スペシャリストはこれまでの専門性を高めて生かしていくキャリアであり、マネジメントはプロジェクト管理などを担うキャリアです。

どちらか一方に決めるのが難しい場合は、無理に一つに絞る必要はありません。自分の適性や興味を考慮して、ある程度の方向性を決めるだけで十分です。

目指したいポジションを考える

持っているスキルや経験と自分が興味のある分野を考慮して、将来目指したいポジションを考えましょう。キャリアアップには「どのような企業で働くのか」と「どのような業務に従事するのか」という2つの軸があります。

また現在のキャリアと目指すべきキャリアの両方で生かせるスキルや経験があれば、それは目指したいポジションにおいて大きな強みとなります。目指したいポジションで生かせそうなスキルや経験がない場合は、それらのスキルや経験の獲得が今後の課題であることが分かるでしょう。

目指したいポジションを実現する方法を練る

最後に目指したいポジションを実現する方法を練ります。現在のポジションと目指したいポジションにギャップがなければ、即戦力としての採用が見込めますが、一般的には何らかのギャップがあることが通常です。

もしスキルや経験が足りないのであれば、現在の会社でそれらを身につけるのも一つの方法です。あるいは、それらのスキルや経験を身につけるために別の会社に転職して不足を補うのもおすすめです。その場合、最終的に目指すポジションを実現するために、何度かの転職をくり返すのも、経験を積む意味では効果的です。

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Webデザイナーの仕事内容

ここではWebデザイナーの仕事内容を解説します。

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サイトの要件定義

クライアントの要望をヒアリングして、サイトの要件を整理します。サイトの目的、ターゲット層、必要なコンテンツなどを明確にします。サイトの要件をまとめた後、クライアントに提示して合意を得ます。

ページ構成の検討

サイトの要件を元に、Webページの構成やレイアウトを決定していきます。タイトル、本文、写真、ヘッダー、フッターなどを配置したワイヤーフレーム(設計図)を作成し、クライアントやチームと共有します。ワイヤーフレームをベースとして詳細を詰めていきレイアウトを確定します。

デザイン

作成したワイヤーフレームを元に、PhotoshopやIllustratorなどのグラフィックソフトを使用してデザインを行います。ロゴの作成、バナーの作成、画像の加工など、サイトのターゲット層に訴求できるイメージを制作します。

コーディング

Illustratorなどで作成したイメージを、HTML・CSSを使用してコーディングし、サイトに配置します。HTML・CSSはマークアップ言語と呼ばれるもので、Webサイトの構造や装飾を指定する際に使う言語です。タイトル、本文、画像などの配置をHTMLで記述し、CSSで文字の大きさや色などを指定します。

Webデザイナーのキャリアパスと必要なスキル

Webデザイナーのキャリアパスとして6つの職種を取り上げ、それぞれの職種の概要と必要なスキルについて解説します。また、Webデザイナーがこれらのキャリアパスを目指しやすい理由、スキルや知識の共通点、経験が活かせるポイントなどについても説明します。

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アートディレクター

概要

アートディレクターは、Webに限らず雑誌、広告、テレビなどにおけるビジュアル表現の責任者です。企画立案、スタッフの指揮・監督、スケジュール管理などマネジメント色の強い職種です。デザインに関する業務を統括する立場であるため、Webデザイナーとして培ったスキルをそのまま活かすことができます。

スキル

ビジュアル表現の責任者であるため、デザインスキルが必須です。また、スタッフに的確な指示を出し、進行を管理するディレクション能力が求められます。顧客との交渉やプレゼンを行うこともあるので、コミュニケーション力やプレゼンテーションスキルも大切です。

年収

アートディレクターの年収は300~800万円程度となっています。数年以上のディレクション経験や業界経験年数が多くなるほど、年収も高くなる傾向にあります。

Webディレクター

概要

Webディレクターは、Webサイトの制作・進行・運営を統括する責任者です。デザイナー、エンジニア、ライターなど制作に関わる人を指揮・監督し、進行を管理します。Webデザイナーとして経験を積んだ後、Web系のマネジメント職としてキャリアアップしやすい職種です。

スキル

品質管理、進行管理、人員管理などのマネジメントスキルが必要です。また、制作チームを統括する立場であるためリーダーシップも求められます。デザインスキルよりもヒューマンスキルが重視される職種です。

年収

Webディレクターの年収は350~800万円程度となっています。月間数万人以上が利用するような大規模なWebサイトの制作経験などがある人は高い年収が望めます。

Webプロデューサー

概要

Webプロデューサーは事業計画に責任を負う職種です。具体的には、Webサイトのコンセプト設計、人員計画の立案、プロモーション戦略などを担当します。また、年間予算を策定したり、サイトの運用方針を決定したりします。Webディレクターとして経験を積んだ後、Webプロデューサーを目指すキャリアが一般的です。

スキル

事業計画を立案するには、担当するWebサイトでいかに収益を上げるかを考え、そのために行うべき施策は何かを判断する経営者的な視点が必要になります。また、顧客との折衝などコミュニケーションスキルが求められる場面も多いでしょう。Webサイトの予算計画や改善計画の立案など、経営的な視点も必要で、高いビジネススキルが求められます。

年収

Webプロデューサーの年収は400~900万円程度となっています。Webディレクターと同様に、大規模サイトの構築経験など実績が多いほど高く評価されます。

UIデザイナー

概要

UI(ユーザーインターフェース)を設計する職種です。デザインだけでなくユーザーの操作性(ユーザビリティ)を考慮したサイト設計を行います。UI設計の後、ワイヤーフレームなどの制作へと進みます。Webデザイナーのスキルが活かしやすいため、目指しやすいキャリアパスの一つと言えるでしょう。

スキル

ボタンを見やすく適切な位置に配置するなど、ユーザビリティを向上させる設計スキルが必要です。テストを行ってユーザビリティを検証し、問題点を見つけて改善を行うスキルも求められます。また、より良いUIを設計するため、クライアントやユーザーに調査を行う調査力も重要です。

年収

UIデザイナーの年収は300~700万円程度となっています。
新規サービスの設計経験だけでなく、既存サービスの改善経験などもあると評価が上がる傾向にあります。

UXデザイナー

概要

UXデザイナーはUIデザイナーの上位職種です。UX(ユーザーエクスペリエンス)であるユーザー体験をWebサイトに設計します。企業によっては「UI/UXデザイナー」と前述したUIデザイナーとまとめられることがあります。

スキル

ユーザー体験を設計する仕事であることから、基本的なデザインのスキルは必須です。使いやすさに加えて、心地よさや快適さなどの実装するスキルも必要とされ、さらにSEOやWebサイトの分析など、マーケティング的な視点も欠かせません。

年収

弊社が運営するクリエイター向け案件サービス「レバテッククリエイター」より引用すると、UXデザイナーの年収は530~870万円程度です。一般的なデザイナーの平均年収が426万円程度であることから、UXデザイナーの年収は高水準であることが分かります。

フロントエンドエンジニア

概要

フロントエンドエンジニアは、HTML、CSS、JavaScriptなどを使用してWebサイトのフロントエンドを実装する職種です。Webデザイナーとしてのスキルを活用することで、デザインから動的なサイトの実装まで行える人材になることができます。

スキル

HTML、CSS、JavaScriptなどのコーディングスキルが必要です。ライブラリやフレームワークを駆使し、デバッグ、テスト、パッケージ管理、ソースコード管理などを行うスキルも必要です。

年収

フロントエンドエンジニアの年収は350~800万円程度となっています。月間数万人以上が利用する大規模ECサイトの構築経験やフロントエンド開発経験が多いほど評価が上がる傾向にあります。

フルスタックエンジニア

概要

フルスタックエンジニアとは、WebデザインからプログラミングまでWeb制作の全ての工程を一人で手掛けられるオールマイティなエンジニアのことです。マルチエンジニアとも呼ばれることがありますが、正確な定義はありません。

スキル

JavaScriptやPHPなどのプログラミングスキルやMySQLなどのデータベースのスキル、WindowsやLinuxなどのOSのスキル、AWSのようなクラウドのスキルなど、フルスタックエンジニアには非常に多くのスキルが求められます。

年収

フルスタックエンジニアの年収は350~850万円程度です。通常のエンジニアより高い年収が見込めますが、実際にはフルスタックエンジニアの定義が不明瞭であることと、非常に幅広いスキルと知識が要求されることから、年収幅は広めです。

Webマーケター

概要

Webマーケターは、広告運用や市場の調査、自社サービスのマーケティング施策の立案・改善などのマーケティング活動を担当する職種です。新規ユーザー数やコンバージョン率などの目標値を設定し、マーケティングを行って目標値を達成することを目指します。Webデザイナーのスキルとは直接的には紐づきませんが、Web業界の知識を活かすことでWebマーケターへキャリアチェンジする事もできるでしょう。

スキル

ページビュー数、セッション数、アクティブユーザー数などWebサイトを解析するスキルが必要です。また、検索結果に上位表示させるためのSEO(検索エンジン最適化)や、コンバージョン率を向上させるLPO(ランディングページ最適化)などを行うスキルも求められます。

年収

Webマーケターの年収は300~700万円程度となっています。担当していた予算規模が多かったり、予算に対してコンバージョン率やPVが高かったりと実績が豊富なほど年収は高くなるでしょう。

コンサルタント

概要

コンサルタントはWeb制作における改善点をクライアント視点からアドバイスする職種です。Web制作の知識に加えて、経営や財務などのビジネススキルも要求されるため、Webデザイナーから直接コンサルタントを目指すのは困難かもしれません。WebディレクターやWebプロデューサーなど上位職に就いてから、段階的にステップアップしていく方法が現実的です。

スキル

コンサルタントには、経営・財務・マーケティング・マネジメントなどのスキルが必要です。それに加えて、クライアントの潜在的なニーズを聞き出すコミュニケーション能力や、ロジカルシンキングなどのビジネススキルも求められます。

年収

レバテックキャリアの求人データを参考にすると、コンサルタントの想定年収は700~1300万円程度です。Web業界において上流工程にあたる職種であり、求められるスキルの多彩さやレベルの高さなどの理由で、非常に高い年収が見込めます。

まとめ

この記事では、Webデザイナーのキャリアパスについて詳しく解説しました。Webデザイナーのキャリアパスにはさまざまなものがありますが、キャリアパスによって必要となる経験やスキルも異なります。そのため、理想のキャリアパスを実現するためには、できるだけ早い段階で今後のキャリアについて検討し、必要なスキルの習得に時間をかけるようにしましょう。また、Web業界は技術の変化が激しいため、新しい技術を積極的に身に付けていく姿勢も大切です。

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