SEとSIの違いをはじめ、求められるスキル・知識などSIの基本がわかるSIの仕事内容|SIerの種類、開発工程ごとの業務を徹底解説

最終更新日:2020年10月28日

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SI(システムインテグレーション)は、銀行システム、工場の生産管理システム、店舗の在庫管理システムなどさまざまなシステムの要件定義・設計・開発・運用を行うサービスです。SIサービスを提供している企業をSIer(エスアイアー)またはシステムインテグレーターと呼び、SIerは顧客からシステム開発の依頼を受け、設計、開発、運用・保守までを請け負います。

この記事では、SIの概要、仕事内容、求められる知識・スキルについて解説します。

1. SIとは

まず、SIの概要を解説します。
 
SIは、システムの要件定義から開発、運用まで請け負うサービスのことで、システムインテグレーション(System Integration)の略称です。社員数1万人以上の大企業から数人の中小企業までさまざまな規模のSI企業があります。
 
ハードウェアからソフトウェアまで、幅広い製品を持っているSI企業であれば1社でSIが完結してしまうこともありますが、多くの場合はハードウェアメーカー、ソフトウェア会社、通信キャリア、システム運用支援会社などさまざまな企業と協力して開発を行います。

SIとSEの違い

SIと混同しやすい言葉として「SE」があります。SEはシステムエンジニア(System Engineer)の略称です。SIがサービスを指す言葉であるのに対し、SEは職種を指す言葉となっています。SEはシステム開発において、要件定義、設計、開発、運用・保守を担います。

2. SIの分類

次に、SIの分類について解説します。
SIはメーカー系、ユーザー系、独立系、外資系と主に4つに分類されています。

メーカー系

ハードウェアの開発からソフトウェア開発、システム開発まで幅広いサービスを提供しているSI企業をメーカー系と言います。代表的な企業に日立、NEC、富士通などがあります。メーカー系は大企業が多く、1次請けした案件(プライム案件)を自社もしくは自社の子会社で開発するケースが多いです。系列企業の製品を使った開発が中心となります。

ユーザー系

企業の情報システム部門が独立し、親会社からの案件だけでなく他の企業からの案件も請け負う形態のSI企業をユーザー系と言います。NTTデータ、野村総合研究所などが該当します。ユーザー系も大企業が多いSI企業です。

独立系

親会社を持たず独立してSI事業を行う形態のSI企業を独立系と言います。代表的な企業は、富士ソフトや大塚商会、日本ユニシスなどがあります。独立系は、関連企業の製品に縛られない開発が行える点に強みを持っています。

外資系

グローバルマーケットでSI事業を行う企業で、マイクロソフト、IBM、オラクル等が該当します。これらの企業のサービスを使って開発するにはライセンスが必要なケースが多くあり、ライセンスの取得・維持にはお金が掛かります。これらの会社が直接システム開発を行うケースは少なく、多くの場合はライセンスを持つ企業が開発を担当します。

3. SIの仕事内容

次にSIの仕事内容について解説します。
 
システム開発において、要件定義、設計、開発、運用と工程をわけ、順を追って開発を進める手法を「ウォーターフォール型」と呼びます。ウォーターフォール型の前半で行う要件定義と設計工程を「上流工程」と呼び、後半で行う開発・運用工程を「下流工程」と呼びます。
 
上流工程は顧客のヒアリングを行って要件定義書や設計書を作成し、下流工程ではプログラミングやテスト、運用実務などを行います。SI業界では大手SIerが上流工程を担当し、下流工程を中小SIerに外注するケースが多く、企業規模によって仕事内容が異なります。
(もちろん、中小企業でも上流工程に携われる企業もあります)
 
以下では、各工程について解説を行います。

要件定義

顧客がどのような目的でシステムを必要としているかヒアリングを行い、システムに必要な機能や性能などを定義する工程です。システム化の対象業務を洗い出し、業務処理の手順やシステムの操作、入出力要件などを整理して要件定義書としてまとめていきます。ウォーターフォール型の開発では後戻りすることが難しいため、非常に重要なフェーズです。経験豊富なSEやコンサルタントが主に担当します。

設計

要件定義書を元にシステムの設計を行う工程です。設計といっても幅広く、ハードウェア設計やデータベース設計、業務設計、プログラミング設計(詳細設計)などさまざまな設計を行います。SEが主に担当します。

開発

設計工程で作成した設計書をもとにプログラミングを行います。コーディング基準に従い、採用したプログラミング言語でコードを書きます。コードを書いた後はコードレビューを行い、必要に応じてデバッグを行います。主にプログラマーが担当する工程ですが、企業によっては設計者が開発も担当することがあります。

テスト

プログラムのバグを発見し、設計書通りに動作するか確認する工程です。テストには、プログラムコードを1行ずつテストする単体テスト、クラスやモジュールをつなげて行う結合テスト、UIからユーザーが利用するケースを実行して行う総合テスト、性能を検証するパフォーマンステストなどがあります。テストを専門に行うテストエンジニアという職種がありますが、多くの場合はプログラマーとSEが担当します。案件によっては、性能やセキュリティ性のテストを専門会社に依頼するケースもあります。

運用・保守

顧客が問題なくシステムを利用できるよう、稼働状況の監視や利用状況に応じたチューニングを行う工程です。システムに問題が生じた場合には、応急対応・恒久対応を行います。システムリリース直後は開発会社が担当するケースが多いですが、安定稼動後はBPO企業が担うことも多くあります。

4. SI企業で働く際に求められる知識とスキル

最後にSI企業で働く際に求められる知識とスキルについて解説します。

システム開発に関する知識・スキル

SIの業務を行うためには、要件定義から開発、運用・保守と幅広い工程の知識・スキルが必要です。要件定義では、顧客のヒアリングと提案を行うため、コミュニケーションスキルや提案力、顧客の業務に関する知識が必要です。
 
設計では、業務の流れを示すデータフロー図や、データベースの構造を示すER図などを作成するので、設計手法に精通している必要があります。開発・テスト工程では、プログラミング言語やフレームワークを使用するスキル、テストツールの利用、開発フローを構築するといったことが求められます。
 
運用・保守では、サーバーやネットワークに関する知識や、障害を検知してシステムを改善するスキルなどが必要になります。
 
このように幅広い知識とスキルが求められますが、基礎知識は国家資格である基本情報技術者試験が網羅していますので、この資格を通して習得すると良いでしょう。スキルは書籍やスクールでの学習 に加え、OJTで身につけるのが一般的です。

テクノロジーに関する知識・スキル

システムを開発するには、テクノロジー全般に関する知識が必要です。具体的にはメモリやプロセッサなどコンピューターに関する知識、OSやミドルウェアなどソフトウェアに関する知識が欠かせません。また、サーバーや、ネットワーク、データベース、セキュリティに関する知識とスキルも求められます。これらすべてのスキルを求められることはありませんが、基礎知識は求められます。これらについても基本情報技術者試験で学習することができます。

プロジェクトマネジメントスキル

プロジェクトマネジメントとは、システム開発の各工程における作業を円滑に遂行するための管理手法です。スケジュール管理、予算管理、リソース管理、品質管理、リスク管理などさまざまな管理対象があります。プログラマーや若手エンジニアには必須のスキルではありませんが、リーダー職以上を目指すのであれば必須スキルと言えるでしょう。

5. まとめ

この記事では、SIの概要、仕事内容、求められる知識・スキルについて解説しました。SIといっても、企業によって携わる工程や求められる知識・スキルが異なります。よって、どのような業務に携わりたいか明確にした上で働く企業を選ぶことが重要です。
幅広い知識とスキルが求められますが、資格制度やスクールを活用することで効率的に身につける事ができるでしょう。

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