Webディレクターの業務内容は業種ごとに傾向が異なるWebディレクターとは?仕事内容や求められるスキルについて

最終更新日:2022年9月2日

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Webディレクターとは進行管理や品質管理など、Webサイト制作の現場において指揮を執る職種です。

インターネットの登場以来、Webは広がり続けており、Webサイトは今や巨大なメディアとなっています。スマートフォン、タブレット端末が普及したことにより、Webサイトはさらに人々に身近な存在となっており、社会インフラの一種といっても過言ではありません。

増加を続けるWebサイトの構築において、Webディレクターは不可欠な存在であり、IT業界の中でも今後さらに需要が増加する職種として注目されています。Webディレクターに興味があるが、実際に目指すかどうか悩んでいるディレクター未経験者の方に向け、Webディレクターの仕事内容や将来性、キャリアパスなどについて解説します。

Webディレクターの仕事内容

Webディレクターの仕事内容は、Webサイトを作ることです。Webサイトの作成は、大きくは企画・提案と制作・公開に分けられます。Webディレクターはこのすべての工程に携わり、場合によっては他業務を兼任する場合もあります。また、制作以降の工程では、実作業に加えてサイト作成チームの管理も重要な業務となります。Webディレクターの仕事内容を大枠でご紹介していきます。

企画・提案

企画・提案は、制作するWebサイトの目的を定め、どのようなWebサイトにするのか具体的な計画を立て、クライアントに示すフェーズです。クライアントから具体的な目標が示されることもあれば、「自社のWebサイトへのアクセスが増えない」という課題ベースの要望を出される場合もあります。要望ベースのクライアントに向けては、「SEO対策を意識したコンテンツを充実させる」などの方針を固め、企画書としてクライアントに提案します。

プロジェクト管理・制作

提案した企画についてクライアントから承諾を得た後、制作のフェーズに入ります。制作段階ではWebディレクターが実業務を行うのではなく、デザイナーやエンジニア、ライターといった専門の担当者をアサインし、プロジェクトチームとして制作を進めていく方法が一般的です。Webディレクターはチームの作業進捗や成果の品質を管理する役割を果たします。

ただし、場合によってはデザイナーが不在であったり、ライターがいても編集者が不在であったりというケースも多いため、そのような場合にはWebディレクター自らが実務をこなすケースもあります。このため、Web制作に関する幅広い実務をこなせるWebディレクターが、現場で重宝されます。

企画に沿ったデザイン・内容のWebサイトが構築できたら、いよいよインターネット上に公開する段階に移ります。単にCMSにデータを投入すれば良いというだけではなく、公開する内容に誤りがないか、不適切な表現がないかなども注意が必要です。

WebディレクターはWebサイトの内容に対して責任を持つ立場でもあります。特に最近では、インターネット上の不適切なコンテンツが原因で炎上に発展するケースも多く、最悪の場合企業イメージの低下を招くおそれもあります。作成したWebサイトにおいてトラブルが発生しないよう、公開前に内容を精査することも仕事に含まれます。

「Webサイトのディレクション全般」が業務内容

Webディレクターの仕事の目的は、対象となるWebサイトの品質を高め、集客し、利益等につなげることです。厳密に言えばWebサイト以外のものを扱う場合もありますが、Webサイトが対象となる場合が多いです。

そして、このWebサイトをより良いものにするために全体のディレクションを行います。各メンバーへの指示出しや管理業務が中心にはなりますが、人が足りない場合や連携がうまくいかない場合などはWebディレクター自身も実作業を行う場合があります。実作業とは、コンテンツのライティング、サイトのプログラミング、デザイン作成などです。

Webディレクターは所属する会社や業種で役割が異なることも

仕事内容に記載したとおり、Webディレクターの業務は非常に広範囲にわたります。

しかし、実はすべてのWebディレクターが、上記に記載した仕事を行っているわけではありません。所属する会社や業種等により、Webディレクターの仕事内容や役割は変わってきます。

本項では、所属する企業の業種などによるWebディレクターの役割の違いについて記載します。

広告媒体の場合

広告媒体におけるWebディレクターは、掲載する広告が効果的に活用されることを目的としたWebサイトを作成することがミッションとなります。このため、Webマーケティングに関連する役割も担います。

プロダクトやサービスのLP作成を主業務とする場合

LP(ランディングページ)の作成を主に行うWebディレクターの場合は、重要視するポイントは集客およびユーザーお問い合わせやサービス申し込みなどのアクションに導くことです。このアクションに結びつけるためには、コンテンツ内容やユーザビリティを考慮したサイト設計、運用が大切になります。マーケティングおよびUI/UXに関する役割を果たすことが求められます。

ECサイトの場合

ECサイトのWebディレクターは、ECサイトのサービス構築・運営の管理責任者の役割を果すことが多いです。Webマスターとも呼ばれます。製造部門や営業部門と連携し、サイト運営を支えるチームの責任者となります。

受託Web制作会社の場合

クライアントからの受注内容に沿ってWebサイト制作を行う企業に在籍するWebディレクターは、Webデザイナーやコーダー、ライターなどのWebサイトを実際に制作するメンバーを率いる役割です。Webサイトを作成するプロジェクトチームの現場責任者といえます。

関連記事:未経験からWebディレクターになるには?転職のポイントを解説

Webディレクターのやりがい

各個人によって変わりますが、下記のような点がWebディレクターのやりがいとしてあげられます。

  • ・自分の率いたチームの仕事がWebサイトとして実を結ぶ

    ・作ったWebサイトが多くの人に参照される

    ・Webサイトの出す成果により、仕事の結果が分かりやすい

    ・チームのまとめ役として仕事を全うする達成感

Webディレクターに求められるスキル

Webディレクターは、専門部署や他者の仕事を監督する役割を担っています。その中で必要とされるスキルは、ネットワークやマーケティング等の幅広い知識の他、実際に手を動かして物を作る「制作スキル」、職務を行う上で必要な「ビジネススキル」、他のメンバーとの円滑な関係を維持するための「ヒューマンスキル」などが挙げられます。仕事が広範囲に渡るため、幅広いスキルが求められるポジションです。

制作関連スキル

Webサイトを構築するうえで不可欠なのは、なんといっても技術的なスキルです。管理業務がメインだから技術は不要、というわけではありません。技術的な知見がなければ的確な指示が出せないことはもちろん、自ら実作業を行う場合もあるからです。では具体的にどのような制作スキルがあるのか、ご紹介していきます。

ワイヤーフレーム作成

ワイヤーフレームとはWebページのレイアウトを決めるための設計図のことです。ワイヤーフレームを作るためには、Webページのデザインを把握していることと、それを簡易的に図で作成するスキルが必要になります。

Webデザイン

Webデザインは、Webページの最適なデザインを考え、それをプログラミングによって形にするスキルのことです。たとえば各項目がどのような配置になっているとユーザーが使いやすいかを考え、それをHTML、CSSなどの言語で作っていくということです。

コンテンツ制作

Webにおけるコンテンツとは、主にWebサイトにある記事を指します。どのようなコンテンツがあればベストかを分析し、それにもとづいた記事を自分でも執筆できるスキルが必要です。

コーディング(HTML,CSSほか)

Webデザインのスキルと重複しますが、コーディングスキルも重要です。考えたWebデザインをコーディングで実現するということです。特にHTMLとCSSはWebページの表面を作る言語なので、Webディレクターにとっても基本スキルと言えるでしょう。さらにJavaScriptが扱えると、Webページに動的な要素を追加できます。

UI・UXの知識

UIはユーザーインターフェース、UXはユーザーエクスペリエンスの略です。UIは顧客視点でWebサイトが使いやすいかどうかということで、UXは最終的に顧客がどれだけ満足できるものになっているかということです。そのためUIとUXはセットで考えられます。

上で挙げたWebデザインもこのUI・UXを高めるものである必要があるので、UI・UXの知識はWebディレクターにとって重要です。

SEO

SEOはSearch Engine Optimizationの略で、日本語では検索エンジン最適化と言われます。Googleの検索エンジンにWebサイトを評価してもらい、アクセス数を増やす施策です。SEOの方法としては、サイト内の導線をわかりやすくする、ユーザーからの需要のあるキーワードでコンテンツを作る、コンテンツの質を上げる、などがあります。

ユーザー満足度が向上すればGoogleからの評価が上がり、さらにアクセスしてくれるユーザーが増えるという循環が生まれます。つまり上でご紹介したコンテンツ制作やWebデザインもSEOの一つで、Webディレクターは企画から実作業までできるスキルを保有しているとより良いです。

ヒューマンスキル

プロジェクトチームのけん引役として、またクライアントと実作業者の間に立つポジションとして、Webディレクターにはヒューマンスキルが重要となります。

コミュニケーション能力

クライアントはもちろんですが、社内外の関係者とも良好な関係性を構築できるようコミュニケーション力は不可欠です。クライアントは抽象的な課題を挙げてくることが多く、Webディレクターはそれをできるだけ具体的に定義し直し、解決の糸口を探っていく必要があります。

また、Webサイトの制作にあたっては、デザイナーやエンジニアなどさまざまな担当者がチームになって取り掛かりますが、全てが社内の人間とは限りません。場合によっては取引先企業やフリーランスのエンジニア、デザイナーに協力を仰ぐケースもあるため、さまざまな立場の人とスムーズにコミュニケーションをとりながら仕事を進めていく必要があります。

リーダーシップ

Webディレクターはプロジェクト体制の管理者として、チームを率いて成果を出す仕事です。管理も重要な業務ですが、チームをまとめ、前進させるリーダーシップを持つことも求められます。

調整力

Webサイト作成のプロジェクトには様々な関係者が登場します。クライアントはもとよりWebデザイナー、コーダー、ライターなどのプロジェクトチームのメンバー、営業部門や所属企業の上司など立場の違う関係者を繋ぎ合わせる調整も重要な仕事となります。

ビジネススキル

Web制作をビジネスとして行う上で重要となるのがビジネススキルです。品質の高いWebサイトを納期とコストを守って制作し、企業に利益をもたらすためには、クリエイティブな能力だけでなく、仕事として成立させるスキルが必要となります。

マネジメントスキル

Web制作における人員、納期、進捗などを管理するスキルはWebディレクターにとって必須です。

開発するWebサイトの規模によっても、求められるデザイナーやエンジニアの数、スキルは異なります。要件を的確に把握したうえで、必要な人材をアサインすることはWebディレクターに求められる基本的なマネジメントスキルといえるでしょう。

Webサイトの制作にあたっては、クライアントが希望する納期に間に合わせるよう、レイアウトやデザイン、サイト内に掲載する文章や写真などの素材も用意しなければなりません。そこで、やらなくてはいけないことをリストアップしてタスクを洗い出し、タスクごとにスケジュールを設定し、各担当者に作業を割り振ります。

この段階のスケジュール設計が甘いと、万が一進捗に遅れが生じた場合に後の工程にも影響を及ぼす可能性もあります。そのため、余裕をもったスケジュールを設計できることはもちろん、随時進捗を確認し遅れを生じさせない管理能力も求められます。

プレゼンテーションスキル

企画の内容そのものは良くても、クライアントに理解してもらえなければ仕事に結びつきません。Webディレクターはクライアントに対して企画のプレゼンテーションを行います。企画の良さや魅力を伝えるプレゼンテーションスキルが求められます。

経営関係のスキル

Webディレクターは、クライアントのビジネスに成果をもたらすWebサイトを作る仕事です。Webサイトが最大の効果を発揮するということを突き詰めると、経営的な観点が必要となります。

経営者目線で物事を考え、クライアントや自社の経営状態を理解し、それに合わせてどういった利益が得られるのか、マーケットにどのような影響をおよぼすのかなどを提案ができるスキルも求められます。

関連記事:Webディレクターに必要なスキル

Webディレクターの適正について

どの職種にも言えることですが、性格や能力から適性があります。ではWebディレクターの適性はどのようなものか、向いている人、向いていない人の特徴をそれぞれご紹介します。

Webディレクターに向いている人

Webディレクターの大きな特徴として、他のWeb職種間の管理、調整役になるということです。そのため、臨機応変に動くことや随時コミュニケーションを取ることが求められます。一つの制作作業に集中することもあるのですが、業務の中心は顧客や制作メンバーとやり取りし、プロジェクトを最適な形に導くことです。

そのため、交渉が得意、マルチタスクが得意、臨機応変に対応できる、漏れなくきちんと仕事を進められる、といった方がWebディレクターに向いています。

Webディレクターに向いてない人

Webディレクターに向いていない人は、ひとことで言うなら職人気質が強すぎる人です。具体的には、一つの作業に集中しすぎる、コミュニケーションを取るのは好きではない、こだわりが強すぎる、といったことが挙げられます。

上記のような特徴は作業担当者としてはプラスに働くことも多いですが、Webディレクターとして働くにはマイナスに働くことが多いでしょう。ただし実務能力が高いからWebディレクターに向いていないというわけではありません。

未経験からWebディレクターになるには

Web業界のデザイナーやエンジニアといった職種からならば、Web制作に必要な工程や仕事等をある程度把握しているため、Webディレクターの経験がなくとも受け入れられやすい傾向があります。

Web業界未経験の場合は、直接Webディレクターを目指すのは難易度が高くなります。この場合は、WebデザイナーやWebエンジニア、Webコーダー、アシスタントディレクターとして経験、スキルを積み、その後のキャリアとして目指すとよいです。

志望動機の書き方のポイント

志望動機は採用担当者の知りたい情報を網羅する必要があります。具体的には、なぜその企業なのか、なぜWebディレクターなのか、本当にWebディレクターとしてやっていけるのか、などです。これらを説明するためには、前職までの経験や自分のスキルとあわせてアピールする必要があります。

ありきたりな内容だと採用担当者に響かないので、きちんと筋が通っていることと同時に自分オリジナルのものになっているかどうかをよく考えなければなりません。

関連記事:Webディレクターの志望動機の書き方やポイントを徹底解説|例文あり

Webディレクター未経験でも応募できる求人例

◆IT・通信

【業務内容】
◆オウンドメディアのディレクター業務
新規事業から既存メディアの改善までを行うディレクター業務です。
エンジニア、デザイナー、マーケター、営業を繋ぐポジションとなります。
ツールを用いてメディアのアクセス分析を行い、サイトの改善も行います。

【求められるスキル・経験】
以下のいずれかに該当する方
・WebディレクターとしてUI/UX改善経験2年以上
・求人サイト/ECサイトなどの運用/改善経験
・Webサービス事業会社でのプロジェクトマネジメントの経験
・ITコンサル、SIerでの上流工程業務経験

【想定年収】
500~700万円

【勤務地】
東京都

Webディレクターの転職・求人情報>

Webディレクターの将来性

インターネットに関する統計を行っているInternet Live Statsによると、2022年7月15日時点でインターネット上のWebサイトの数は19億6729万を超えるとされています。統計を開始した2000年より2018年を除き、Webサイトの数は上昇傾向にあります。今後もWebサイトそのものの必要性は下がることなく、Webサイトを作成するWebディレクターの将来性があるといえる一因となります。

「Webディレクターはなくなるのでは」と言われる理由

Webディレクターは、制作は行わない、制作メンバーが代替可能、スキルがよくわからない、といった理由からなくなると言われることもあります。また他のWeb職種同様に、AI等に代替される可能性も指摘されるでしょう。

実際のところ、制作側のスキルを持っておらず、管理業務としても事務的な作業しか行っていない場合Webディレクターは不要とも言えるでしょう。ただし制作スキルを持って足りない部分を自分でも穴埋めできる、知識、コミュニケーション能力、管理能力が高く顧客や制作メンバーの調整役、リード役になっている、といった場合Webディレクターの存在価値は大きいです。

また業務範囲が広く曖昧な部分も対応しなければならないためAIによる代替は難しいでしょう。マネジメントスキルと制作スキルを磨くことで、プロジェクトに必要なWebディレクターになることができるはずです。

関連記事:Webディレクターの将来性

Webディレクターの平均年収・給与

レバテックキャリアにて登録されている転職・求人情報のうち、職種「Webディレクター」に該当するデータは109件ありました(2022年7月15日時点)。これらの案件の年収は、500~1,000万円程度の幅になっており、平均すると650万円程度が相場と言えます。

Webディレクターは所属する企業の業界により仕事内容が変わり、特にプロダクトマネージャーに近い分野の場合に高い年収となる傾向が見られました。

また、厚生労働省の職業情報提供サイト「jobtag」によると、Webディレクターの就業者数は243,990人、平均年収は584.4万円、平均月収は25.9万円、平均年齢は43.3歳となっていました。

Webディレクターの仕事で活かせる資格

Webディレクターの仕事において、スキルを示し役立つ資格について紹介します。

Webディレクション試験(資格名:Webディレクター)

Webディレクション試験(資格名:Webディレクター)は社団法人 全日本能率連盟登録資格 Web検定により実施されている資格試験です。プロジェクトを成功に導く「Webディレクション」のスキルが問われます。Web制作の工程管理はもちろん、要件を導き出すための現状分析、プロジェクト企画、サイト全体の情報構造設計、集客施策立案、実施まで、Webディレクターとして幅広く実践的な専門知識を問う内容となっています。

Webクリエイター能力認定試験

Webクリエイター能力認定試験は、WWWで利用される技術の世界的な標準化を図るW3Cに完全準拠した、マークアップスキルを測定する認定試験です。サーティファイによって運営されています。Web標準に完全準拠したスキルを測定するもので、Web制作に必須のHTML、CSSのコーディングに関するスキルを示せます。

ウェブデザイン技能検定

ウェブデザイン技能検定は国家検定制度である技能検定制度の一つです。厚生労働省より指定された特定非営利活動法人インターネットスキル認定普及協会により実施されています。実技および学科試験により、ウェブデザインに関する知識・技能、実務能力等が問われる試験です。3級から1級までのレベルに分かれており、Web制作系のWebディレクターに必要なスキルを示すことができます。

Webディレクターのキャリアパス

Webディレクターから別の職種に転職したり、独立したりすることが可能です。ただし別職種に転職する場合もWebディレクターは専門職というよりはマネジメント職なので、スパッと完全に辞めるというよりは必要であればWebディレクターとしての役割も果たせるが、キャリアアップや他にやりたいことがあるから別職種に就く、といった考え方がおすすめです。

制作会社から事業会社へ転職

制作会社のWebディレクターから、事業会社のWebディレクターに転職するケースです。Webディレクターが対象にするサービスは主にWebサイトですが、Webサイトには必ずコンテンツが存在します。コンテンツの中身は、Webサイトを所有する企業が取り扱っている商品やサービスです。

つまり、企業が取り扱っている商品やサービスに詳しいことはWebディレクターとして強みになるのです。他のWebディレクターとの差別化も図れるので、事業会社に転職して特定の商品、サービスに特化するWebディレクターもいます。

事業会社から制作会社へ転職

上の例とは逆に、事業会社のWebディレクターから制作会社のWebディレクターに転職するケースもあります。事業会社のWebディレクターは、もともと別職種で入社し、企業で需要があったからWebディレクターになった、といったケースも多いでしょう。

働いているうちにWebの仕事への関心が強くなり、制作会社で働くことで多くのWebサイトに携わりたくなるといったことが考えられます。事業会社では基本的に自社サイトしか扱いませんが、制作会社では複数の事業会社から受託してWebサイト制作を行います。いろいろなWebサイトに触れることはWebディレクターとしてのスキルアップに役立つでしょう。

同業種への転職

ひとことにWebディレクターと言っても、待遇や実際に行っている業務内容は幅が広いです。そして同業種であっても違いがあります。そのため、待遇ややりたい仕事などの観点から同業種に転職するケースもあります。

たとえばWeb制作に携わる職種としてはエンジニア、ライター、デザイナーなどがありますが、すべてのWebディレクターがこれらの職種の方を網羅的にディレクションするとは限りません。そのため、開発寄りはデザイン寄りのディレクションを担当したい、といった理由で転職する場合があります。

関連記事:Webディレクターへの転職を成功させる方法

Webプランナー、Webプロデューサー

WebプランナーはWebサイト全体の企画を行う職種で、Webプロデューサーは顧客と要件定義を行ってプロジェクト自体を企画する職種です。つまりWebプランナーもWebプロデューサーもWebディレクターより上流工程に位置します。

そのため、Webディレクターから上流工程を目指してWebプランナーやWebプロデューサーに転職するケースがあります。ただしこれらの職種は業務が重複している部分も多く、またプロジェクトによって役職名も異なります。

役職名で考えるよりは、実体として何をやっているのかで判断することをおすすめします。そのうえで、上流工程を目指していくのはキャリアアップの選択肢として有効です。

Webマーケター

WebマーケターはWebサイトを分析し、成功させるための提案や施策を行う職種です。分析手法としては、ツールを用いる方法や、マーケティングのノウハウを用いるものがあります。Webディレクターがマネジメント寄りの職種であるのに対し、Webマーケターはコンサル寄りの職種と言えるでしょう。

Webサイトの分析や問題解決が好き、今後伸びるWebサイトを作るためのスキルを身につけていきたいなどの場合はWebマーケターへの転職が有効です。

フリーランスとして独立

Webディレクターはフリーランスとして独立しやすい職種です。最近だと、フルリモートで働いているフリーランスのWebディレクターも多いでしょう。業務内容としては会社員のWebディレクターと基本的に同じで、会社に仲介料を取られない分フリーランスの方が報酬は高くなる傾向があります。

注意点としては、案件が途切れる可能性があることや、案件によって求められるスキルが大幅に異なることです。たとえば特定の開発環境での開発経験があって、なおかつマネジメント経験もある人材が募集されている場合や、デザインスキルを持つWebディレクターが募集される場合などがあります。

つまり、フリーランスのWebディレクターとして案件を受けるためにはマネジメントスキルと合わせて制作の実作業スキルも持っていた方が良いということです。

関連記事:Webディレクターの転職白書 - キャリアアップ方法を解説

まとめ

WebディレクターはWebサイトの企画から制作、公開に至るまでのプロジェクトチームを管理する仕事です。ただし事務的な管理だけでなく、マーケティング、UI/UX、サービス管理などが含まれます。

Web制作のプロジェクトでは、デザイナーやエンジニア、ライターなどのスタッフを集めて行うことが一般的であり、Webディレクターはスタッフをまとめてプロジェクトを牽引する役割を果します。

そのためプロジェクト全体に関する知見を持ち、クライアントやプロジェクトメンバーなどの人の間に入るためのヒューマンスキルも必要とされます。

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