社内SEへの転職は難しい?仕事内容や求められるスキルを解説

最終更新日:2024年3月8日

社内SEは、ITエンジニアの転職市場で人気の職種です。しかし、人気の職種であるため「希望通りの社内SEに転職できない」「自身のスキルが周囲と差別化できない」「仕事内容への理解が不十分」と悩む声も多いです。

この記事では、社内SEの転職の倍率や求められるスキル・経験について詳しく解説します。社内SEへの転職を検討されている方、ゆくゆくは社内SEとして活躍したいと考えている方は、今後のキャリアを考える上で参考にしてみてください。

この記事のまとめ

  • 社内SEは、社内デバイスのトラブル対応 やIT資産管理 、ITセキュリティ管理、基幹システム管理、社内システム開発管理などを行う職種
  • 社内SEは人気が高く、競争倍率も約5倍と転職が難しい
  • 自らが手掛けたシステムの成果を目の当たりにできるため、仕事に対する達成感や充実感を得やすい
  • 平均年収は約512万円で全職業の平均年収よりも高め
  • IT化/DX化を迫られる企業も多く、将来性と需要は高い

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社内SEとは

社内SEとは、主に企業の情報システム部門でITに関する仕事を行う職種、または自社内で使うシステムや自社サービスの開発に携わる人材を指します。このように、企業によって任される仕事は大きく異なるため、社内SEへの転職を希望しているエンジニア自身も、入社後の仕事内容を正しく理解できていないことは珍しくありません。まずは、社内SEの仕事内容を確認しておきましょう。

関連記事:社内SEとは?仕事内容、必要なスキル、役立つ資格も解説

一般的な社内SEとは、企業の情報システム部門担当

一般的に社内SEというと、企業内の情報システム部門の担当者を指しています。仕事内容としては、主に以下の5つが挙げられます。

  • ・パソコン/スマートフォンのトラブル対応

    ・IT資産管理

    ・セキュリティ管理

    ・基幹システム管理

    ・社内システム開発、管理

「パソコン/スマートフォンのトラブル対応」でいうと、会社で支給されているパソコンやスマートフォンに問題が起こった際に、社内SEが解決に当たります。

「IT資産管理」は会社のスマートフォンやパソコン、ルータをはじめとしたネットワーク機器、サーバーなど、ITに関連するあらゆる資産を管理する仕事です。会社が契約しているツールやソフトに年間どのくらいのコストがかかるのか、削減できるポイントはないかも社内SEが考えます。

社内の「セキュリティ管理」とは、たとえば業務で使用するクラウドサービスの利用許可や、会社からのアクセスを禁止するWebサイト設定など、会社のセキュリティポリシーを決めることが該当します。

「基幹システム管理」、「社内システム開発・管理」とは、社員が使用するシステムの開発や管理です。社内システムを新規で開発する場合は、要件定義や設計などの上流工程のみを社内SEが担当して、下流工程は協力会社に外注することが多いです。

関連記事:社内SEに必要なスキル|SEとの違いや役立つ資格も解説

一部企業では「自社内開発エンジニア」を社内SEと呼ぶことも

一般的に社内SEが担当するシステム開発や管理業務は、名前の通り「社内向き」です。しかし、一部の企業では「自社サービス開発」も社内SEの仕事に含んでいることがあります。

たとえば、この記事を掲載しているレバテックキャリアのサイトも自社サービスに含まれますが、これは一般ユーザーに向けたもの、すなわち「社外向き」のものです。本来はこういったサービス開発を担当する職種は、社内SEではなく「自社内の開発エンジニア」といった方が正しいでしょう。

このように社内SE業務の境界線が曖昧になっているのは、IT業界における慢性的なエンジニア不足が影響しています。そのため、社内SEの業務範囲がどんどん広がっていき、企業によって担当する仕事が全く違う、といったことが起こりやすくなります。

求職者もこれらの実情を把握していないので、意思をしっかり固めていないと本人がどんな仕事を求めているのか、それは社内SEになれば叶えられるのかを判断しづらい部分があります。

関連記事:
社内SEの将来性は?仕事内容や平均年収とキャリアパスも紹介
社内SEのキャリアパス|具体例やキャリアアップ転職のコツを解説

社内SEの年収

エンジニアは全国的に見れば年収が高い傾向にあり、年収アップを前提とした転職活動をしている人も多いでしょう。また、希望する社内SEの仕事に就けたとしても将来的に年収アップを希望する方がほとんどです。

レバテックキャリアの社内SEの求人を見ると、平均想定年収は約600万円です。想定年収が低いものだと280万円、高いものだと1,600万円の求人があります。以下では、社内SEに転職した場合の一般的な年収について解説します。

平均年収は約512万円

厚生労働省が発表している令和4年度賃金構造基本調査によると、情報システム(社内SE)が該当するソフトウェア作成者の平均年収は約512万円となっており、日本人全体の平均年収よりも、やや高い水準にあります。

※所定内給与額×12ヶ月+年間賞与にて計算

社内SEは所属する企業や業務内容によって年収は大きく異なり、IT戦略やIT監査対応など、企業の経営に影響を与える立場だと年収1,000万を超えるケースもあります。また、外資系企業や大手持株会社の情報システム部門も比較的高年収が提示される傾向にあります。

ただ、このような上流工程を担当する高年収求人は数としては少ないです。社内SEでもっとも募集が多いのは、ヘルプデスク業務や基幹システムの運用管理が主な業務の求人です。

社内SEの仕事内容

社内SEは、主に社内システムやネットワーク、ハードウェアの管理を担当し、社内インフラを整備します。具体的には、アカウントやライセンスの管理、ソフトウェアなどの更新、インフラのメンテナンスを定期的に行い、業務が効率よく回るように適切な維持管理をするポジションです。もちろん、社内システムに問題があった場合のヘルプデスクの役割や、社内の問題・課題に対し、業務効率化のためのサービスや仕組みの導入を提案する役割も担います。

また、自社開発を行う企業においては社内SEがプロジェクトの企画・開発に関わることも少なくありません。そのほかにも、企業によってさまざまな業務を担当する場合があるため、そのことを念頭に置いておくと良いでしょう。

社内SEのやりがい

社内SEの業務は多岐にわたるため、あらゆる場面で頼られることが多く、人の役に立つ実感を得やすいといえます。IT技術を学び続け、あらゆる場面に対処できるスキルを身につける必要がありますが、その分、企業の成長に貢献できるというやりがいもあります。自らが手掛けたシステムの成果を目の当たりにできるため、仕事に対する達成感や充実感が得やすいでしょう。

企業規模にもよりますが、社内SEは上流工程に携われる場合もあります。社内SEとしての実力と経験を磨き上げ、IT業界でさらなるキャリアアップを目指せる可能性も考えられるでしょう。

関連記事:社内SEの仕事・転職に役立つおすすめ資格16選

社内SE(情報システム部門)への転職が難しい理由

社内SEへの転職は、エンジニア経験がある人でも難しいといわれており、転職を考える際には、業界の競争倍率、仕事内容、スキルレベルなど、さまざまなことを考慮する必要があります。また、社内SEの担当業務は幅広く、企業によって業務内容が違う場合もあるため、転職先候補を絞ることも容易ではありません。

あらゆる要因が重なり合って社内SEへの転職を難しくさせています。とはいうものの、これらの要素を1つずつ理解し、適切に対策できれば社内SEへの転職活動もしやすくなるでしょう。社内SEの転職はなぜ難しいのか、その具体的な理由を以下で解説していきます。

関連記事:社内SEとSEの違い|仕事内容や必要スキルを徹底比較

職種としての人気が高いため、競争が激しい

社内SEは、転職先候補として人気が高く、第2候補または第3候補として考えている人も多いため、競争率が非常に高い職種です。求人があったとしても、企業が設ける募集枠は少人数であるケースが多いです。少ない枠に多くの人材が殺到するので、社内SEへ転職するには、スキルや経験など数々の厳しい条件をクリアする必要があるでしょう。

年齢に伴い、求人企業の採用条件が厳しくなる

今後のポテンシャルに期待できる20代~30代前半は経験が浅くても採用される可能性もあります。一方で実務経験が豊富で即戦力となれる場合を除いて、経験の浅い30代後半、40代が採用される確率は低いといえます。企業は社内SE育成のためのコストを捻出できない背景から、採用後すぐに現場で活躍できる人材を求めるケースが多いです。

また、実務経験がある場合においても、現場から離れている期間が長かったり、直近での実務経験がなかったりすると採用されにくい傾向があります。

業務内容が入社企業によって異なるため、転職活動がやりにくい

社内SEのメイン業務は社内のインフラ管理やネットワーク機器などのトラブルへの対処ですが、すべての企業で業務が統一されているわけではありません。企業によって社内SEが担当する役割は異なることが多いため、転職活動をする上で候補とする企業の選別が難しいと感じる人もいます。仕事内容が異なれば、それに見合ったスキルや条件も変わります。

このような要因で転職活動がスムーズに進まないことも、難易度が高く感じられる理由の1つでしょう。

■レバテック キャリアアドバイザーからの一言
もともと非IT企業の社内SEで働いていた私の所感として、社内SEへの転職は難しいイメージがあります。

社内SEは、需要がそこまで大きくないことから、採用枠が少ない企業が多いです。なかでも非IT事業会社の社内SEは特に少なく、大手の企業でも新卒で10名ほどしか取らないケースもあります。

また、社内SEから別のITエンジニア職へと転職する方がそこまで多くない点も、求人の募集が少ない理由の一つになっていると思います。
別の職種へ転職する方が少ない理由としては、主に下記が挙げられます。

・クライアントワークが基本ないため、リモートワークを採用している企業が多い。
・勤務地が固定されていることが多く、ライフプランを設計しやすい。
・関わる人が社内の方なので、融通がきく場合が多く仕事をしやすい。

こうした理由から、働きやすさを感じている方が多い傾向にあると考えられます。

年齢で見る社内SEへの転職のアピールポイント

社内SEへの転職事情においては、年齢が合否に影響する場合があります。実務経験があり、即戦力となれる人材は採用されやすいですが、そのような方でも年齢制限はあるのでしょうか。「面接で落ちたのは年齢が原因?」と考える方も多くいます。そこで30代半ば、40代以降の社内SEへの転職にフォーカスし解説します。

関連記事:社内SEが「楽な職種」といわれる5つの理由

ポテンシャルで転職しやすい年齢は30代半ばまで

ポテンシャル採用は、即戦力としてではなく、その人の潜在能力や将来性に期待して採用することを指します。入社後に自分の経験をどのように活かせるのか、企業に対してどのような貢献ができるのかなど、意欲や自身の強みを積極的にアピールできると良いです。

ただし、社内SEとしてポテンシャルで転職しやすい年齢は30代半ば、上限目安としては37歳前後です。それ以上の年齢になると、企業内で管理職のポジションに就くことが多くなってくるため、求められるスキル・経験が一段と高くなったり、そもそも社内SEで管理職を募集していなかったりして、求人の数が少なくなります。

40代以上は+αの専門性が求められる

年功序列制度は過去の文化になりつつありますが、依然として年代が上がるほどスキルや経験値が高くなり、給与や年収も高くなる傾向にあることはいうまでもありません。当然、企業が40代の人材を雇用すればそれなりの人件費がかかるため、人件費に見合う専門性の高いスキルや技術を持つ人材が求められます。

40代以上の社内SEに期待される役割は、即戦力であることはもちろんのこと、プロジェクトマネジメントや組織マネジメント、役員などの経営陣との折衝などです。とはいえ、これらの経験が浅いという場合でも、金融や物流など特定の業界での上流経験が豊富な場合、求人企業のニーズとマッチすれば、その専門性が評価されて採用に至るケースはあります。

関連記事:社内SEとヘルプデスクの違い

年齢に見合った成果をアピールするのが大切

採用を断られる理由で多いのは「年齢に見合った成果をあげていない」「年齢に見合ったキャリアではない」と判断されているからです。内容は人それぞれですが、自分の年齢や経験に基づいた適切なアピールができなければ効果的ではありません。では、具体的にどのようなことをアピールすれば良いのでしょうか。次のような内容を意識して転職活動に望んでみましょう。

チームであげた成果をアピールする

個人のスキルや成績は重要ですが、それ以上に重要なのはチームの成果です。チームでの成果をアピールできれば、適切なコミュニケーションがとれることやプロジェクトに必要とされる技術や知識についても盛り込めるため、企業の注目を引きやすいです。また、チームリーダーの経験があれば、リーダーとして解決した課題や成果についてもアピールできると効果的でしょう。

社外評価・上司評価をアピールする

「現在の上司や顧客から高く評価されているのか?」という点は採用担当者の評価の参考になります。そのため、書類選考や面接では社外評価や上司評価など、客観的な評価も含めるようにしましょう。たとえば、社外評価ではイベントでの登壇実績、社内評価では社内表彰・昇格スピードなどについてアピールできると良いです。

転職後に活躍できることをアピールする

採用担当者は「高いスキルを自社で発揮できる人」を採用したいと考えています。40代以上なら「即結果を出せるか」という目線で見られます。これまでの成果は、会社の看板や仕組みで上手くいったのではないことを説明できるようにしましょう。スキルや経験をアピールするだけでなく、入社後に具体的にどのような貢献ができるかもあわせて伝えられるとより評価されやすいです。

関連記事:社内SEが簿記を取得するメリットは?勉強方法なども紹介

社内SEが人気の理由

なぜ社内SEはエンジニアから高い人気があるのでしょうか。これまでの業務経験が活かせる、働き方が一定でライフワークバランスが取りやすい、将来性が高いといったメリットがあるのは確かですが、社内SEとしての経験がない人にとってはイメージしにくいかもしれません。ほかの職種とも比較しながら、社内SEが人気の理由について詳しく見ていきましょう。

関連記事:社内SEになるには?求められるスキルや資格を解説

Slerからの転職先としての魅力

客先常駐で働くSIerが社内SEへの転職を志望する理由としてよく挙がるのは、次のような内容です。

  • ・社内SEだと勤務場所が変わらないから

    ・ユーザーとの距離が近いから

    ・応募先の企業や業界そのものが好きだから

プロジェクト単位で常駐先が変わることや、自分の手掛けたシステムがどのように使われているのか分からないことから転職を考える方は多いです。また、SIerは顧客からの発注に対してシステムを開発するので、なかなか自分でスケジュールをコントロールしにくい部分があります。一方、社内SEであれば、開発するのは自社内のシステムなのでスケジュール調整がしやすく、残業も少ないのではないか、というイメージがあるようです。

また、応募先の企業・業界そのものが好きで事業の成長に貢献したい、という理由で志望する方も一定数います。この理由は採用を行う企業側も納得感を得やすく、良い印象を持ちやすい傾向があります。

SESからの転職先としての魅力

SIerと同様に、SESからの転職先としても社内SEは人気です。プロジェクト単位で常駐先が変わる点や、エンドユーザーや市場からの反応が見えにくい、スケジュールをコントロールしにくいといった点からSIerと同様の志望理由が考えられるでしょう。また、SESは上流工程に関わる機会が少なく、開発やテストといった下流工程が主になります。

そのため、要件定義や基本設計などの上流工程の経験を積むためにキャリアアップしたい、責任と裁量を持って事業の成長に貢献したい、などの理由でSESから社内SEへの転職を志望する方も多いです。

関連記事:未経験から社内SEになるための6つのポイントとは

DX化でエンジニアを必要とする企業が増え、将来性がある

IT化・DX化を迫られる企業が多く、エンジニアに求められることも増えてきている点も、社内SEが人気である理由の1つです。社内リソースを活用してクラウドやセキュリティ、AIなど最新の技術を取り入れていくことは、エンジニアにとってやりがいにつながっていくでしょう。

また、企業側の意向として、IT活用への投資を積極的に行うことで知見のある人材を確保し、独自のノウハウを蓄積していきたいという傾向が強まっています。そのため、社内SEは将来性のある職種といえます。

リモートワーク対応なども、社内SEの対応範囲となっているため、その点からも社内SEの活躍できる場面は多くなっているといえます。技術力の高い人材は重宝され、評価も上がっていくことから、収入面での高待遇も期待できるでしょう。

社内SEの転職先事例

社内のITインフラを担う社内SEは、特定の業界に限らず幅広く必要とされる職種です。とはいえ、業界や事業内容によって求められる仕事内容が異なるのも事実です。そこで、分かりやすい例として「製造業」「金融・保険業」「Web・IT系」の3つを取り上げ、それぞれで働く社内SEの仕事内容や役割などを紹介します。

製造業の社内SE(情報システム部門)

製造業は、ほかの業界に比べ「ITを取り入れるハードルの高さ」「経営視点と現場視点での課題が異なり折り合いを付けるのが難しい」という理由から、IT化・DX化が遅れています。そのため、多くの場合において、既存システムと向き合いつつ企業のペースに合わせた社内のITインフラ改善・運用を推進していくことになるでしょう。

製造業で主に導入されているシステムは、「ERP(統合管理システム)」「SCM(流通管理システム)」「CRM(顧客管理システム)」の3つです。一方でグローバル化(海外拠点など)が進んでいる業界でもあるため、ほかの業界では身につけにくいスキルを得られる点も特徴です。

金融・保険業の社内SE(情報システム部門)

ここでいう金融とは、大分類した銀行や証券会社などです。金融業界や保険業界は直接的にユーザーのお金を取り扱う業種であることから、1つの不具合が会社の社会的信用に大きな影響を与えます。

そのため、設計や開発のフェーズでは慎重さや綿密さが求められる一方で、運用保守におけるトラブル時にはスピード感を持って解決にあたることが求められます。社会インフラを支えるという責任感ややりがいがあり、社内SEの中でも、金融・保険業の社内SEは比較的高い年収を得やすい傾向にあります。

Web・IT系企業の社内SE(情報システム部門)

一部の企業では、「自社サービスの企画・開発」も社内SEの仕事に含まれますが、このケースによく該当するのがWeb・IT系企業の社内SEです。社内インフラに関する業務が社内SEの仕事と認識している方からすると、入社後の仕事内容にギャップが出ることがあるので、求人を見る際には注意しましょう。

また、Web・IT系企業は基本的にIT投資に積極的であることが多いです。そのため、最新のシステムに触れる機会が多く、社内でIT投資への提案もしやすいというのが特徴です。一方で技術トレンドを追い続ける必要性が高くなるため、この点を苦に感じない方に向いています。

他職種から社内SEへの転職事例

社内SEが未経験である場合、特に「自分のキャリアやスキルで希望する企業に転職できるのか」という不安を感じる方が多いでしょう。しかし、未経験からの転職事例はあります。社内SEへ転職できた方はどのような対策をしていたのか、成功事例をいくつか紹介します。また、キャリアアドバイザーが転職成功のポイントを解説していますので、参考にしてみてください。

関連記事:社内SEの志望動機の書き方は?ポイントと例文も解説

【社内SEへの転職成功】Aさん29歳・男性

【転職前】SIer(サーバーサイドエンジニア)
【転職後】不動産(社内SE)

現職で自分の裁量による仕事をコントロールしにくいことから、働き方の改善を希望していました。また、保守フェーズの役割が多く、上流部分を経験できないことも理由でした。自分で仕事をコントロールでき、企画フェーズから携わりたいとの思いがあり、社内SEへの転職活動を始めました。

転職成功のポイント:スキルの棚卸し・キャリア形成のパターン提示・念入りな面接対策
【担当したキャリアアドバイザーのコメント】

開発エンジニアとしてC#の使用経験やデータベース周りの知見があり、さらに20代ではあるものの小規模のPM経験もあり、折衝能力やマネジメントスキルもアピールできる点でした。

ご本人のやりたい軸「開発よりも上流工程のスキルを磨いていきたい」、「ワークライフバランスを維持しながら市場価値もあげていきたい」を踏まえ、企業の選定を行いました。社内SEの中でも上流工程が中心で、DXに力を入れたい・IT投資をおしまない企業といった観点で、転職先の企業をご紹介いたしました。

面接前には十分な情報提供とともに面接対策を行い、最終的に不動産系企業の内定を獲得することができました。

【社内SEへの転職成功】Bさん38歳・男性

【転職前】SIer(PM)
【転職後】化学(社内SE)

現職で慢性的に人が足りず、一年以上も土日出勤を頻繁に続けていたことから、ワークライフバランスを整える働き方を希望していました。また、PMだけでなく技術の部分にも携わりたいとの思いから、社内SEへの転職活動を始めました。

転職成功のポイント:スキルの棚卸・叶えたい希望条件の深堀り・念入りな面接対策

【担当したキャリアアドバイザーのコメント】
大規模基幹系システムのPM経験をもち、技術スタックもJava(Spring)をメインに、クラウド周りの知見もある方でした。
当初は、残業時間の抑制のみを重視されていましたが、残業を抑制したその先にご本人のやりたい軸が何なのかを棚卸し、単にPMをやるだけではなく、アーキテクチャ領域にも触れていきたいといった思いをお持ちでした。そのため、企画やベンダーコントロールのみを行うのではなく、技術領域にも触れられる企業をご紹介いたしました。

面接前には十分な情報提供とともに面接対策を行い、最終的に化学系企業の内定を獲得することができました。

 

社内SEへの転職で失敗する人の共通点

社内SEは人気の職種である一方で、転職に成功しても入社後に早期退職してしまう、思っていた職務内容ではなく意欲を喪失してしまうなど、結果的に失敗してしまう人も一定数います。転職の失敗によってその後のキャリア形成にも悪影響を及ぼしかねないため、転職を検討する際は、下調べをした上で覚悟を持って望むことが大切です。以下に社内SE転職で失敗する人の共通点をまとめました。1つずつ見ていきましょう。

想定していたよりも残業が多く、疲弊してしまう

「残業が少ない」ことが社内SE人気の1つの理由でしたが、実際は必ずしも「社内SE=残業が少ない」とはいえません。自社システムであっても納期前に稼働が上がることはよくあることであり、企業によっては社内SEの業務範囲が広いために業務過多になり、残業が多くなるケースもあります。結果的に前職よりも残業が多くなってしまい、疲弊して退職する方も中にはいます。

入社前イメージと実際の業務内容にギャップがある

社内SEの役割や裁量の大きさは企業によって異なります。現職の主な業務内容が下流工程の場合、IT戦略や社内システム開発の企画立案といった「上流工程が経験できること」を社内SEの志望理由として挙げる方もいますが、これらの業務を担当できるかどうかは各企業の方針や社風によります。

実際に、システム開発の上流工程に携われると思っていたのに、入社してみたらヘルプデスクや社内調整などの業務がメインで早期退職してしまったという方も少なくありません。

業務内容を求人票だけで判断するのは難しいのが実情です。求人票内で「AI活用」や「DX推進」など先端の技術やビジネスモデルへの取り組みを掲げていたとしても、社内の実態と乖離していることがあるからです。業務内容について不明点がある場合は、採用面接の場で「平均的な1日の業務スケジュール」や「社内SEが担当する主な業務内容やミッション」などを質問してみると良いでしょう。

社内SE以外の業務でやりたい仕事が圧迫される

転職先によって社内SEは総務に配属されることも多いです。その場合、切れた電球の取り換えや設備保全といった、IT以外の業務に大きな時間を割くことがあります。総務としての仕事が常にあるため、社内SEとしての仕事が思うようにできず満足しにくい場合もあるでしょう。

また、エンジニアが自分1人もしくは少人数だと社内のインフラ整備やシステム開発、ヘルプデスクといった幅広い業務を任されるので、希望している業務だけをすることはできません。社内SEとして1つの仕事だけを極めるのは難しいといえます。

コミュニケーションを上手くとれない

業務によっては、ITの知見が少ない人へシステムについて説明をする機会もあります。専門用語を分かりやすく説明するのは簡単ではなく、折衝能力が必要です。不具合が発生したときも、納得がいくように説明しなければなりません。

SEは黙々と業務をこなすイメージがあるかもしれませんが、一般的なSEと比べて社内SEは人を相手にする業務が多いです。コミュニケーションが苦手な人だと精神的な負担を感じやすく、1人で仕事をしたい人にはあまり向かないでしょう。

将来のキャリアプランが見えない

社内SEは稼働中のシステムの保守や運用などを行いますが、自ら開発に携わる機会は少ないです。そのため、新しい技術やスキルが身につきにくい傾向にあります。また、業務範囲が多岐にわたることから、システムエンジニアよりも技術面を学ぶ機会が減ってしまいます。転職後のキャリアプランもある程度イメージしながら転職活動を進めていけば、入社後のギャップも少ないでしょう。

社内SEに求められるスキル・経験とは?

社内SEの転職で見られる失敗するポイントを押さえた上で、どのような人材が社内SE向きなのかを考えていきましょう。社内SEの業務範囲は広く、一部の専門的な知識を深く身につけるというよりも幅広く対応できるオールラウンダーなスキルが好ましいです。また、社内SEとして身につけておくと強いアピールポイントとなる経験もあります。

社内SEに求められるスキルや経験をチェックしていきましょう。

好まれるのはオールラウンダーなスキルを持つエンジニア

社内SE求人の採用条件は厳しいことが多く、どの求人でも以下のスキルが求められます。

  • ・ステークホルダーとの折衝能力

    ・コミュニケーション能力

    ・上流から下流までのシステム開発スキル

まず、ステークホルダーとの折衝能力やコミュニケーション能力は必須です。社内SEの業務を進める上で、必ずやらなければならないのが社内調整です。調整業務を滞りなく進めるにはこれらのスキルが不可欠になります。

それでいて、社内SEはエンジニアとしての技術力も求められます。社内SEになると自分で手を動かすことは少なくなりますが、要件定義書や設計書の作成のほか、開発業務を外注した際のベンダーコントロールなども担当します。
社内SEになるには、上流から下流までの一通りの開発スキルが必要です。

特定の業界に対する興味・関心も重要なポイントに

志望理由の話にもつながりますが、社内SEの採用ではさまざまなスキルだけでなく、「企業が属する業界への興味、関心があること」も求められます。たとえば小売系企業だと、エンジニアであっても一定期間店舗に立って販売の仕事をする場合がありますが、エンジニアにも現場への理解を深めて欲しいという希望から実施されるものです。

現場への理解があれば、社内システムを設計するときにも、どのような機能が役に立つのかを自分で考えることができるので、必然的にアウトプットの質も変わってきます。入社前の時点で業界や事業に詳しくある必要はないですが、興味を持てない人は社内SE向きとはいえません。

評価されるのは上流工程の経験。社内SE未経験でも転職は可能

社内SE求人ではスキルとマインドが求められるので、前職で以下のような職種・ポジションを経験していた人であれば、比較的転職もしやすくなります。

  • ・ITコンサルタント

    ・プロジェクトマネージャー(PM)

    ・システム開発における上流工程

社内SEの業務には社内折衝やベンダーコントロールが発生するため、それに近い業務経験であるITコンサルタントやPM、システム開発における上流工程の経験があると有利になります。これらの経験がある人は、たとえ社内SEとしての経験は未経験であったとしても求められるスキルが似ているため、企業側も入社後に活躍できるイメージを持ちやすいです。

担当業務によっては、資格の保有が評価につながることもある

自身のスキルを対外的に証明する上で資格が役立つ場合もあります。スキルや知識のレベルをアピールすることができるため、資格を保有していない人に比べると有利です。また、資格を持っていることで、ある程度の業界知識があることも証明できるでしょう。入社後にどのような業務に携わるかによって評価される資格も変わってくるので、自身の望むキャリアに合わせて取得を目指すことをおすすめします。

社内SEに役立つ資格

下記のような資格を持っていると、転職時のアピールに有効です。社内SEを目指すのであれば、資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。
社内SEに役立つ資格

資格名 役立つシーン
ITストラテジスト試験 企業のIT戦略の策定
情報処理安全確保支援士試験 セキュリティ関連業務
システムアーキテクト試験 システムの上流工程
ITサービスマネージャ試験 社内システムの運用管理
システム監査技術者試験 システム監査への対応

社内SEに限ったことではありませんが、中途採用で重視されるのは資格ではなく実務経験です。資格があるからといって必ずしも採用されるわけではないため、あくまでも+αのアピールポイントと捉えるのが良いでしょう。

社内SEを本気で目指したい人がやるべきこと

ここまで社内SEの仕事内容や求められるスキル・経験、年収など、転職を考えている人が気になるであろうポイントについて解説してきました。ハードルが高いといわれる社内SEへの転職ですが、それでも目指したいと考えるエンジニアは、具体的にどのようなアクションを起こせば良いのでしょうか。社内SEを目指すためにやるべきことをまとめました。

プログラマーは、上流工程を経験することがファーストステップ

ITコンサルタントやPMの経験が既にある方であれば、そのまま転職活動を進めても問題ないでしょう。しかし、これまでプログラマー経験しかなく、上流工程を経験したことがないという方であれば、まずは「大手SIerやプライムベンダーにおける上流工程の経験」あるいは「システム開発プロジェクトにおけるリーダー経験」を積む必要があります。

これらが経験できる企業に転職をするか、現職でPMやPLなど、プロジェクト全体を見渡せるポジションに就くためのアクションを起こしましょう。

ITを活用した「コスト削減」の実績を作る

社内SEの転職では「コスト削減」に成功した実績のある人は強いです。担当プロジェクトのコストを把握した上で、より安く質の高いものを作るためにどんな工夫をしたのか、自分の言葉で語れるようになっておくと良いでしょう。

コスト削減には以下2つの観点があります。

  • ・生産性の向上

    ・運用費用の削減

「生産性の向上」であれば、「RPAを活用した業務効率化」や「クラウド化による既存システムの見直し」などの実績があれば評価の対象となります。

「運用費用の削減」は「パソコンやスマートフォンなどのIT資産の運用コスト削減」や「基幹システムの運用・保守にかかる固定費用の削減」などがそれにあたります。後者は現職が社内SEでなければ経験しづらい内容ですが、クライアント企業に運用コスト削減を提案し採用された経験などがあれば、立派なアピールになるでしょう。

需要の高いスキルを身につける

社内SEの採用傾向では、スペシャリストやサービス開発経験者など、DX推進を目的とした採用が増えています。そのため、AIやクラウド、データサイエンス、セキュリティなど、需要の高いスキルを習得しておくと転職活動の際に大きな武器になるでしょう。ただし、IT業界の動向は変化が激しいため、業界の需要を常にキャッチアップし、対応できるスキルを身につけていくことが大切です。

社内SEになればやりたいことができるのか確認することも大切

転職後も長期的にキャリアを積むためには、実際の業務内容と求職者の志向性がマッチしているかどうかが大切なポイントです。そのため、社内SEの仕事内容や役割を今一度確認し、社内SEになることで自分のやりたいことが実現できるのか考えてみましょう。

転職後のギャップが小さければ小さいほど、やりがいをもって長く働けます。転職前の不明点や悩みは早めに解決し、将来のビジョンを具体的に計画できればミスマッチを防げるでしょう。

社内SEの求人例

転職時の社内SEに求められるスキルや人物像をより具体的にイメージできるよう、以下にいくつか求人例を挙げました。応募段階ではないという人であっても、実際の求人を見れば現時点での経験やスキルと比較することによって新しい発見があるかもしれません。求人によって求められるスキル・経験にも幅があるので、応募前には必ず確認するようにしましょう。

ヘルプデスク業務がメインの求人例

老舗化学メーカーの社内IT業務全般やヘルプデスクを主な業務とする社内SEの求人です。

【想定年収】
330~540万円

【業務内容】
・社内IT業務全般及びヘルプデスク
・サーバーおよびネットワーク運用、管理
・クライアントPCがの運用、管理
・システム課内庶務業務(備品発注、管理や書類作成等)

【求められるスキル・経験】
・企業でのIT部門勤務経験者、もしくは、ITベンダーでのSE担当経験者
・WAN‐LANネットワーク構築運用経験
・クライアントPC500台以上の運用管理経験
・臨機応変に対応できる方
・さまざまな職種の人と関わり、やり取りができる方

基幹システム管理がメインの求人例

社内情報システム部門にて、社内基幹システムの運用〜改善、開発を行う社内SEの求人です。

【想定年収】
420~570万円

【業務内容】
・社内基幹システムのシステム運用保守、改善業務
・業務改善のためのシステム開発
・ヘルプデスク業務
・自社システムの再構築等

【求められるスキル・経験】
・社内SEの経験
・システムエンジニアとしての実務経験(業界・開発環境不問)
・主体性や能動性のある方

社内システム開発・管理がメインの求人例

社内SNS・社内ブログ等の情報共有システムや、社内向け業務システム、自社パッケージとの連携システムなど、新しい自社サービス、自社パッケージ関連の開発を中心とする社内SEの求人です。

【想定年収】
400~1,600万円

【業務内容】
・社内情報共有システム社内SNS、社内ブログの開発
・社内向け業務システムの開発
・自社パッケージ連携サービスの開発
・新規自社サービスの開発

【求められるスキル・経験】
・Webアプリケーション開発実務経験1年以上
・積極性、向上心のある方
・新しい技術に興味・関心がある方
・チームワークを大事にされる方

IT戦略などの上流工程がメインの求人例

会社や経営層、事業部門が実現したい未来に向けて、戦略的な基幹・業務システム構築を行う社内SEの求人です。

【想定年収】
600~1,200万円

【業務内容】
・会社/事業の成長を見据えた基幹システムやIT戦略の立案、実行、推進、運用
・チームマネジメント/プロジェクトマネジメント
・予算管理(経営陣との折衝含む)
・各事業部門や各管理部門との調整
・ベンダーコントロール、協力会社を含めたプロジェクト管理

【求められるスキル・経験】
・事業会社における基幹システムの導入/開発/運用
・ベンダーとして基幹システム、ERPシステムなど導入
・自分から積極的にコミュニケーションをとっていける方
・働く人に寄り添ったサポートができる方
・真摯で正直に仕事に取り組める方

社内SEの求人で見る3つのポイント

社内SEの転職活動において、働き方・仕事内容・組織風土など、重点を置くポイントによって選択すべき求人が異なります。事前に社内SEについての理解を深めておき、自分のイメージを固めておくと求人も探しやすいです。ここでは、社内SEの求人を探す場合に、どういった点に注目すべきかを3つのポイントにまとめました。1つずつチェックしていきましょう。

1.社風が合っているか

企業の経営方針や雰囲気を知り、自分に合うかどうかを判断することも大切です。たとえば、社内SEは企業によって残業が多いところもあればほとんどないところもあります。ワークライフバランスを重視して働きたいのであれば、残業が少ない求人や年間を通じた働き方が想像がしやすい求人がおすすめです。この場合、大手金融機関や官公庁などの求人がマッチするといえます。

求人情報をチェックすることはもちろんですが、社風を感じるための情報が少ない場合があります。転職を希望する企業のWebサイトを見ることも社風を感じるための参考の1つになるでしょう。

2.業務内容は希望のものか

開発やインフラを希望する場合は、担当業務として携わることができるか、求人内容をよく確認しましょう。大企業になればなるほど各種基幹の業務システムやWebアプリケーションを活用しているケースが多く、これらのアプリ・ツールの開発が必須となります。

また、社内SEは社内システム開発や保守運用、改善も担います。システム運用では、安定性のあるもの、セキュリティに優れたものが求められます。大企業となれば複数部署から要望が出るため、その対応で他部署との連携を求められることもあり、難易度が高くなることもあります。さらに、社内ネットワークや情報インフラ保守も社内SEの仕事です。

このように社内SEの業務内容は多岐にわたるため、社内SEの求人であっても業務内容が希望にそぐわないことも想定されます。求人を1つずつ順に見ていくのではなく、まずは自分がやりたい業務に絞って探してみると良いでしょう。

3.ITへの投資意識があるか

IT戦略によって、生産性や競争力を高めていきたい企業が増えてきています。それに伴い、社内SEはIT戦略を立案し推進していく役割を担います。たとえば、情報システムを活用して効率化を提案したり、ITシステムについて経営層からの相談に乗るなども社内SEの重要な仕事です。

企業がITへの投資に消極的だと、社内SEとしての業務や提案も制限され、自分が思うように業務を進められない可能性があります。そのため、転職先企業の将来性を見据えた「経営陣のIT投資への意識が高いか」という観点も大事なポイントです。

社内SEに関する質問

社内SEは転職のハードルが高いがゆえに、興味はあっても不安になり諦めてしまう人も少なくありません。不安になる人の傾向としては、社内SEについての理解が足りなかったり疑問点を残したままである点が原因であることが多いです。社内SEになれるスキルや実務経験を持っているのであれば、そのような理由で転職を諦めてしまうことはもったいないことです。

そこで社内SEについてよくある質問をまとめました。疑問を1つでも多く解決し、社内SEの転職活動をスムーズに進めていきましょう。

Q1. 社内SE職とは何ですか?

自社システムの構築・保守やネットワーク機器などの社内インフラの整備を担当し、ITを活用しながら社内業務の効率化を図る業務や提案を継続的に担うのが社内SEです。システムの不具合があった場合も社内SEが対応します。専門性の高い知識と技術、コミュニケーション能力などを必要とします。

Q2. 社内SE1年目で身につけたほうが良いスキルはなんですか?

社内SEで評価されるのは、オールラウンダーなスキルを持つエンジニアです。システム開発スキルのみならず、早いうちにステークホルダーとの折衝能力やコミュニケーション能力を身につけておくと良いでしょう。また、業界動向は常にチェックし、需要に合わせた資格取得も積極的に検討するとキャリアを積んでいく上で役立ちます。

Q3. 社内SE転職でよく見る失敗理由はなんですか?

早期退職につながる理由として多く挙げられるのは、「就労時間が予想以上に長い」「想定していたものと転職後の業務内容のギャップが大きい」ことです。この2つの失敗を避けるためには、転職前の情報収集が非常に重要です。転職における疑問点や不安点がある場合もなるべく早めに解消しておきましょう。

Q4. 30代未経験から社内SEになることはできますか?

エンジニア経験のある方であれば、30代未経験でも社内SEへ転職できる可能性はあります。しかし、エンジニア未経験の場合は、実務経験がない上にポテンシャル採用を狙うとしてもアピールできる材料が少ないため、現実的に厳しいです。時間はかかりますが、まずは関連職種にて経験を積み、段階的に目指していくのが良いです。

Q5. 社内SEの給与相場はいくらですか?

社内SEの平均年収は約512万円です。しかし、企業によって年収が大きく異なる場合があるため、一概にはいえません。レバテックキャリアの求人を見ても、約280万円~約1,600万円と金額の幅が大きいことが分かります。これらの数字は参考程度とし、希望する求人がある場合は随時自分の目で確かめる必要があります。

まとめ

社内SEはほかのエンジニア職に比べて、ワークライフバランスが調整しやすいことから、転職の競争倍率が高く、狭き門となりがちです。しかし、職務経歴書の作成や面接の対策と準備をしっかりと行い、社内SEに求められる経験やスキルを適切にアピールできれば転職成功の確率は上がるといえます。

より転職成功率を上げるために、的確なアドバイスがもらえたり面接対策ができる転職相談サービスを活用するのも良いでしょう。社内SEは転職難易度が高いので、事前にとれる対策は多いほうが有利です。

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この記事の監修

レバテックキャリアアドバイザー 原プロフィールはこちら

大学卒業後、大手素材メーカーの情報システム部門の社内SEとして業務に従事。
Javaをメインに要件定義から一貫して経験し、Salesforce導入プロジェクトやDX推進プロジェクトにも参画。
その後、レバレジーズに入社し、現在は、キャリアアドバイザーのリーダーとして11名のメンバーのマネジメントに従事しながら、自身もプレイヤーとして活動している。
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