データベースエンジニアの仕事内容と、今後活躍できる分野も解説しますデータベースエンジニアの将来性と主なキャリアパス

最終更新日:2022年11月10日

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近年、データベースのパッケージ化が進み、より利用しやすくなりました。それにより、データベースの設計、構築および運用を主な業務とする従来のデータベースエンジニアの需要は、減少しつつあります。

しかし、データベースの技術が不要になることはありません。従来のデータベース技術に加え、データサイエンス、データ分析を活用したコンサルティングスキル、セキュリティに関する知識とスキルなどを取得したエンジニアの需要は高まっています。

この記事では、データベースエンジニアの将来性と主なキャリアパスについて解説します。データベースエンジニアの将来性について知りたい方は、この記事を参考にしてみてください。

データベースエンジニアとは

データベースエンジニアとは、データベースの設計や構築、運用、保守を主な業務とするエンジニアです。システム開発では、データベースの設計や構築を担当します。システムリリース後は、データベースの運用やセキュリティ、障害対応などの業務に携わります。またデータの流出やデータベースへの不正アクセスを防ぐ、セキュリティ対策業務を担うこともあります。

データベースを専門に扱うデータベースエンジニアは、国内では少ないといわれています。ビッグデータにも対応できるデータベースエンジニアの需要は、今後ますます高まることでしょう。

データベースエンジニアの仕事内容

データベースエンジニアの仕事内容は、データベースのシステム設計や構築、保守・運用、管理、セキュリティ対策などを行います。データベースエンジニアの仕事内容は、以下の3つに分類されます。
 

  • 1・データベースの設計

    2・データベースの構築

    3・データベースの保守運用


これら3種類の仕事内容から、データベースエンジニアの職種は3つに分類されます。最適なデータベースの開発・設計をする「ソフトウェアエンジニア」は、そのひとつです。またデータベースが動くインフラの構築・管理をする「ハードウェアエンジニア」も、分類される職種のひとつです。データベースの運用・管理をする「運用系エンジニア」が残りのひとつになります。

それぞれの詳しい仕事内容については「データベースエンジニアとは」にて詳しく解説しています。また、「データベースエンジニアの仕事内容|必要なスキルと知識、学習方法も解説」では「設計・開発」「管理」「保守運用」といった段階別に紹介しています。データベースエンジニアの詳しい仕事内容について知りたい方は、ご覧ください。

設計

データベースエンジニアの仕事内容のひとつとして、データベースの設計があります。設計では、システムの要件を読み解き、必要なデータを見つけ出します。次にそのデータを、具体的にどのような形式で格納するかを検討します。その後、データの冗長性をなくすなど、テーブルの正規化をします。

この流れを「テーブルの設計」と呼びます。この工程はシステム開発では、欠かせないものです。

構築

データベースエンジニアの仕事内容のひとつとして、データベースの構築があります。データベースの構築には、「Microsoft SQL Server」や「Oracle Database」、「My SQL」などを使います。

これらデータベースの特性を理解して、システム要件に対して最適なデータベースを選ぶことも、データベースエンジニアの仕事です。

保守運用

データベースエンジニアの仕事内容のひとつとして、データベースの保守運用があります。開発したデータベースが円滑に動作するように、サーバーの効率化や最適化を行います。またデータベースに対し、アクセス権の管理やバックアップをして運用をしていきます。

また保守運用の大切な業務には、データバックアップ時の保守業務やデータベースの障害発生時の調査・対応などもあります。

データベースエンジニアの将来性

データベースエンジニアの需要は、ディープラーニングや機械学習などAI関連技術の発達にともない、高まっています。重要性の高まるビッグデータを管理できるような、大規模データベースの設計・開発ができるデータベースエンジニアの将来性は高いといえます。その一方で、データベースの運用保守・管理を専門的な仕事とするデータベースエンジニアの求人は減少傾向にあります。

データベースは、クラウドやAI、ビッグデータ、DXなどの技術が進んでも消滅することはありません。なぜならば、データベースはあらゆるITシステムのバックエンドだからです。そのため、クラウド全盛の時代でもデータベースはシステムの裏側で動作しています。ビッグデータ、AIのような先端技術も、データベースの技術によって支えられています。

データベース専門のエンジニアの仕事は、減少傾向にあります。しかし、データベースやデータベース周辺の技術や知識があるエンジニアは、将来性があるといえます。データベースエンジニアは、自身が持つデータベースの知識やスキルに加えて、周辺のプログラミング等のITスキル・知識を身につけることが重要です。それによりデータベースエンジニアとしての、需要に応えることができます。

データベースの設計・構築を専門とするデータベースエンジニアは、DBの設計、構築が発生する大規模プロジェクトなどで、今後も需要が高まることが予測されます。優れたスキルを持つデータベースエンジニアならば、将来もデータベースエンジニアとして生き残ることでしょう。

データベースエンジニアの現在の需要

2022年10月18日時点で、レバテックキャリアにてデータベースエンジニア職の求人を検索すると、193件の転職・求人情報が該当します。データベースの技術を持ったスペシャリストに対して、一定の需要が存在しているといえます。

プロジェクトマネージャー(PM)やプロジェクトリーダー(PL)のポジションや上流工程に対応できるデータベースエンジニアが、求められる求人が多い傾向です。また大規模データを扱うシステム、データの抽出と分析スキルなど高い技術力も求められています。

今後データベースエンジニアが活躍できる分野

ここでは、今後データベースエンジニアが活躍できる分野について紹介します。

データベースソフトメーカーでソフトウェア開発に携わる

データベースソフトウェアは、代表的なものではOracleSQL ServerPostgreSQLMySQLなどがあります。これら多くのデータベースソフトウェアが、ITシステムに使われています。これらのソフトウェアは機能の修正や改善などのために、アップデートし続ける必要があります。

データベースソフトメーカーは、自社のソフトウェア開発者として、高度なデータベーススキルを持つエンジニアを求めています。そのためデータベースソフトメーカーは、データベースエンジニアが活躍できる企業です。

データベースソフトウェアの開発では、データベースの設計、構築の経験やデータベースの構造に関する高度な知識、データベースに関する新たな技術を学ぶ向学心などを活かすことができます。

SIerでデータベース構築に携わる

近年はデータベースのパッケージ製品化が進んでいます。それでも大規模なシステム開発では、データベースの性能や効率を高めるために、データベースの設計・構築を行う案件も多くあります。

大手SIerでは、金融系や官公庁系などの大規模システム案件を扱うことが多くあります。そのため、SIerはデータベースエンジニアが活躍できる場所といえるでしょう。また大規模なシステム開発では、チームを組んで業務を進めることもあり、プロジェクトマネジメントスキルも必要になります。

SIerでデータサイエンス基盤の構築に携わる

SIerをはじめITベンチャーなどの企業は、データサイエンス基盤の構築を担っています。データサイエンス基盤は、IoTやWebシステム等の外部のシステムからデータを収集、蓄積して、整理、分析するための仕組みです。

データベースは、ビッグデータやAIによる機械学習にも利用されています。データサイエンス基盤の構築をするSIerやITベンチャーなどでは、データベースエンジニアが活躍できることでしょう。

一般企業事業会社でエンジニアとしてデータベースの運用や管理を担当する

一般企業事業会社の情報システム部門のエンジニアとして、データベースの運用や管理を担当することも、データベースエンジニアが活躍する選択肢といえるでしょう。一般企業事業会社では、データベース専門のエンジニアというポジションは少ないです。しかし、データベースエンジニアとしてのスキルを活かしてシステムの運用、管理を効率的に行うことで、付加価値があるエンジニアとして活躍が期待できます。

今後のデータベースエンジニアに求められるスキル・知識

データベースの設計・構築および運用・保守、管理を主な業務とする、従来のデータベースエンジニアの需要は減少傾向です。しかしデータベースエンジニアの将来性が無いということではありません。

近年注目されているデータサイエンスやデータ分析、セキュリティの知識やスキルを身につけることで、市場価値を大きく高めることができるでしょう。

データサイエンススキル

データサイエンティストは、世界的に需要が高まっている職種のひとつです。データサイエンティストとは、企業内に蓄積されているさまざまなデータ(購買履歴や顧客情報など)を分析して、新規サービスの立案や既存サービスの改善提案を行う職種です。従来のデータベースエンジニアはデータベースの設計、構築などが主な業務です。一方、データサイエンティストはデータを収集し、分析、活用することが求められます。

データサイエンティストの具体的な業務は、PythonやRといった言語を使ったデータ解析モデルの構築や、データを収集・抽出してデータ分析をするなどがあります。プログラミングスキルやSQL、データベースを扱うスキルが求められるため、データベースエンジニアが目指しやすい職種といえます。

データベースエンジニアとデータサイエンティストは、技術スキルが重複している部分が多くあります。そのため、データベースエンジニアとしての知識や経験を活かせます。データサイエンティストとして、必要なビジネス企画スキルや統計学の知識などは、データサイエンティスト向けの講座や書籍から習得可能です。

経営課題に対するデータ分析を活用したコンサルティングスキル

ビジネス環境の変化で経営者がシステム部門に求める役割も変わっています。従来のシステム部門はシステムの設計から開発や運用を行い、業務の効率化を推進することが主な業務でした。しかしクラウドの時代になり、システムの調達や運用の労力が低くなりつつあります。

近年の企業では、IT技術を用いたDXの推進が課題となっています。システム部門のメンバーには、IT技術と業務を組み合わせて、新たな価値を生み出すことが求められます。今後、データ分析をベースとした企画や改善提案などが、システム部門の業務として加わることでしょう。データを有効に活用し、ビジネスに生かすための企画や方策を立てるスキルがあれば、コンサルティング方面の業務にもつながります。

セキュリティに関する知識とスキル

データベースエンジニアの業務には、セキュリティ対策を施した設計書の作成や実装したデータベースのセキュリティ対策の実施などがあります。そのため、データベースエンジニアには、セキュリティ対策の知識とスキルが必要です。またデータの暗号化やSQLインジェクション、セキュリティ性を担保するためのプログラミング技術の知識も必要になります。

将来性のあるデータベースエンジニアを目指すために、必要なスキルに関しては「データベースエンジニア転職で成功するには?必要なスキルや年収を解説」でも詳しく解説しています。今後もデータベースエンジニアとして活躍したい方には、参考になるでしょう。

また、スキルの証明として資格を取得するのもおすすめです。データベースエンジニアが取得するとよい資格については「未経験からデータベースエンジニアを目指す方法」にて紹介しています。

データベースエンジニアの転職に役立つ資格

ここでは、データベースエンジニアの転職に役立つ資格を紹介します。

データベーススペシャリスト試験

データベーススペシャリスト試験は、IPA(情報処理推進機構)が実施している国家試験です。この資格を取得することで、データベースの設計や開発、管理や運用に関する高いスキルがあることを証明します。

2021年度のデータベーススペシャリスト試験の合格率は17.1%であり、難易度の高い試験といえます。

データベーススペシャリスト試験は、10月の第2日曜日が実施予定日です。試験は「午前Ⅰ」「午前Ⅱ」「午後Ⅰ」「午後Ⅱ」の4つに分かれています。

オラクルマスター

オラクルマスターは、オラクル社が提供しているベンダー資格です。この資格を取得することで、データベースのスペシャリストとして必要な知識とスキルを体系的に学べます。オラクルマスターの認定資格はレベル別に「Bronze」「Silver」「Gold」「Platinum」に分類されています。

またデータベースエンジニアに必要なSQLのスキルが証明できる「Silver SQL」も取得するといいでしょう。

OSS-DB

OSS-DBは、特定非営利活動法人エルピーアイジャパン(LPI-Japan)が主催する、オープンソースデータベース(OSS-DB)に関する技術力と知識を認定する民間資格です。この資格を取得することで、システム設計・開発・運用に関するスキルを持つエンジニアであることをアピールできます。

オープンソースのデータベースであるProgateSQLに、特化した試験であることも特徴です。業務でProgateSQLを扱うデータベースエンジニアの方は、取得するといいでしょう。

OSS-DBは、レベル別にSilverとGoldの2つのランクがあります。IT業界未経験者であればSilverを、3年程度の実務経験があるデータベースエンジニアならば、Goldを受験することがおすすめです。

データベースエンジニアの平均年収

2022年10月18日時点で、レバテックキャリアに登録されているデータベースエンジニアの求人・転職情報から20件を抽出し、年収の最小値と最大値の中間値の平均を算出すると、データベースエンジニアの年収は460~818万円と試算できました。

これらの求人・転職情報では条件として、上流工程のスキルやデータ分析のスキル、マネジメントのスキルなどが求められることに注意が必要です。今後もデータベースエンジニアとして、将来性のある仕事を続けるには、付加価値のあるスキルを身につけることが重要です。

データベースエンジニアの求人例

データベースエンジニアの求人例として、以下のような求人があります。

【業界】
◆IT・通信/サービス

【業務内容】
データベース構築のマスターDBの構築

【求められるスキル・経験】
・大規模サービスのDBアーキテクチャ検討、設計の経験
・論理データモデルの設計、構築経験

【想定年収】
◆500~800万円

【福利厚生】
◆健康保険 / 厚生年金 / 雇用保険 / 労災保険 / 通勤手当 / 慶弔休暇 / 有給休暇

【勤務地】
◆東京都

データベースエンジニアの経験を活かしたキャリアパス

ここでは、データベースエンジニアとしての経験、スキルを活かして目指すことのできるキャリアパスについて紹介します。

プロジェクトマネージャー

システム開発現場の経験が豊富なデータベースエンジニアは、プロジェクトの責任者であるプロジェクトマネージャーが、目指したいキャリアパスのひとつになります。プロジェクトマネージャーを目指すには、プロジェクトリーダーとしての成果を積み上げることが大事です。

また、プロジェクトの計画から設計、開発、リリースといった各工程の業務を熟知して、プロジェクトマネジメントスキルを身につけることも重要です。またプロジェクトマネージャーには、ビジネスとしてシステム開発を考える経営的視点も必要になります。

プロジェクトマネージャーの将来性が気になる方は「プロジェクトマネージャーの転職市場状況について」で詳しく解説しています。こちらを参考にしてください。

データベースコンサルタント

データベースエンジニアとしての経験と知識を活かして、データベースコンサルタントを目指すキャリアパスもあります。

データベースコンサルタントは、データベースのスペシャリストの中でも、上位の職種とされています。データベースコンサルタントの仕事は、データベースの導入から運用までを提案することなどです。そのため、データベースソフトウェアに関する知見、データベース運用の経験、クラウド環境を利用したデータベースの活用などの知識が必要になります。

高度な知識とスキルが要求されるデータベースコンサルタントへの転職は、競争率が厳しいと予測されます。

データサイエンティスト

データサイエンティストも、データベースエンジニアのキャリアパスのひとつです。データサイエンティストは、データの収集、整理、分析により有用なデータを見つけ出し、企業の経営戦略などを提案する職種です。データサイエンティストには、ビッグデータに関するスキル、データ分析スキル、ビジネスでのデータ活用を行うスキルなどが必要です。

そのため、データベースエンジニアとして得た知識とスキルに加えて、さらなるスキル、知識の習得が必要になります。データサイエンティストは、将来性の高いデータベースに関わる職種といえるでしょう。

データサイエンティストに求められるスキル」や「データサイエンティストの定義、仕事内容、スキル、転職する方法を解説」ではデータサイエンティストについて詳しく解説しています。こちらもご覧ください。

フリーランス

近年はフリーランスで働く、データベースエンジニアも増えています。フリーランスではスキルや実績次第では、収入の増加が期待できます。その反面、案件が獲得できないと収入が下がるリスクもあります。また確定申告などの業務を全て自分で行う必要があったり、会社員にはない苦労もあります。

フリーランスとして働くには、フリーランス専門のエージェントサイトに登録することで、案件獲得が効率的になります。エージェントサイトに登録することで、営業の手間が少なくなり、自分に合った仕事を紹介してくれるメリットがあります。

まとめ

この記事では、データベースエンジニアの将来性と主なキャリアパスについて解説しました。データベースの設計、構築および運用を主な業務とする従来のデータベースエンジニアの需要は、減少傾向にあります。

今後、データベースエンジニアが活躍するには、データサイエンス、データ分析を活用したコンサルティングスキル、セキュリティに関する知識とスキルなどを取得するといいでしょう。

データベースエンジニアとして将来も活躍したい方は、この記事を参考にスキルを磨くことをおすすめします。

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