- 【初心者向け】データベースエンジニアにおすすめの資格
- 【経験者向け】データベースエンジニアにおすすめの基本資格
- クラウド特化DBエンジニアにおすすめの資格
- DBエンジニアからスキルアップ時におすすめの資格
- データベースエンジニアに必要な知識・スキル
- データベースエンジニアは将来性が見込まれる職種
- まとめ
【初心者向け】データベースエンジニアにおすすめの資格
これからデータベースエンジニアを目指す初心者には以下の資格取得がおすすめです。
基本情報技術者
基本情報技術者試験はIPAが主催する国家資格です。SEやプログラマーなどシステム開発者としての基礎知識を問う内容の試験であり、情報処理の専門知識や論理的思考力が含まれます。IT業務未経験の人、IT初心者の人は、まずこの資格の取得を目指しましょう。
試験日程 | CBT方式で年間を通して随時実施 |
受験料 | 7,500円(税込) |
実施場所 | 全国複数箇所 |
難易度 | IPA資格の中では比較的優しく、 「ITSSのキャリアフレームワークと認定試験・資格」 とのマッピングではレベル2に該当 |
勉強時間目安 | 開発経験3年程度で50時間以上程度 |
評価 | 「基礎力の養成」を目的とした内容 データベースを含む情報処理の基礎を 理解していることの証明になる |
応用情報技術者
応用情報技術者はIPAが主催する国家資格で、基本情報技術者の上位資格です。経験3~7年程度のITエンジニアを対象としており、ソフトウェアやネットワーク、DBなど、情報システムの開発・運用全般に関する知識が問われます。基本情報技術者と同様、広範囲に渡ってスキルを持っていることの評価につながります。
試験日程 | 4月、10月 |
受験料 | 7,500円(税込) |
実施場所 | 全国複数箇所 |
難易度 | 比較的高く、前述のマップでは 「レベル3」に該当 |
勉強時間目安 | 開発経験3~5年で100時間以上程度 |
評価 | 特にSIerへの転職では評価の対象に なりやすい。 |
ORACLEMASTER-Bronze-
ORACLE MASTERは、世界最大級のデータベースソフトウェアベンダー「オラクル社」のDB製品「Oracle Database」を用いた構築・運用・チューニングに関する資格です。レベルは、Bronze、Silver、Gold、Platinumの4段階に分かれています。
まずはBronzeの取得を目指すと良いでしょう。BronzeはORACLE MASTERの中でも入門的な位置づけの試験です。データベースの一般的な知識およびOracle Database製品に関する知識が問われます。特にSQLはデータベースエンジニアにとって重要な言語であるため、必ず理解しておきましょう。
試験日程 | 随時 |
受験料 | 37,730円(税込) |
実施場所 | 日本各地にあるピアソンVUEテストセンター |
試験時間 | 120分 |
出題数 | 70問 |
合格ライン | 65% |
難易度 | レベル1に該当 |
評価 | オラクル社製DBに対する最低限の知識を 保有しているという評価が得られる |
【経験者向け】データベースエンジニアにおすすめの基本資格
データベースエンジニア経験者で、なおかつ汎用性の高い資格を取得したい人には以下の資格がおすすめです。
ORACLEMASTER
ORACLE MASTERのBronzeはデータベースエンジニア未経験者におすすめということでしたが、Silver以降は経験者におすすめです。それぞれのレベルについて解説していきます。
Silver
Silverはデータベース運用管理業務を行うための実践的な知識が問われます。具体的にはテーブルやビューなどのスキーマオブジェクトの管理、SQLPlusやSQLDeveloperなど各種ツールの使い方、データベースインスタンスの管理、ユーザーやロール、権限の管理などがあります。ある程度の実務経験があると良いでしょう。
試験日程 | 随時 |
受験料 | 37,730円(税込) |
実施場所 | 日本各地にあるピアソンVUEテストセンター |
試験時間 | 120分 |
出題数 | 72問 |
合格ライン | 0.6 |
難易度 | 比較的低く、レベル2に該当 |
評価 | データベース運用担当者向けの資格であり、 日常的な運用管理作業を行えるだけの スキルを保有しているという評価が得られる |
Gold
GoldはOracle Database固有の専門的な知識に加え、高い運用管理スキルが問われます。具体的にはマルチテナント環境の構成および管理、Grid Infrastructure、Oracle Restart、バックアップ・リカバリ、パフォーマンスチューニングなどが挙げられます。Goldまで取得すると、Oracle Database全般について高いスキルを持っているという評価が得られるでしょう。
なお、Goldを受験するためにはSilverに合格している必要があります。
試験日程 | 随時 |
受験料 | 37,730円(税込) |
実施場所 | 日本各地にあるピアソンVUEテストセンター |
試験時間 | 120分 |
出題数 | 68問 |
合格ライン | 0.57 |
難易度 | 比較的高く、レベル3に該当 |
評価 | Oracle Database固有の幅広く高度なスキルを 保有しているという評価が得られる |
Platinum
PlatinumはOracle Databaseを扱う最高峰の資格であり、エンジニアの中でも特に高いスキルを証明できます。試験は2日間(移行試験は1日間)の実技試験となっており、Goldまでの知識はもちろん、実際にタスクを実行できなければいけません。トラブルシューティングも含め、十分な実務経験が必要です。
Oracle Databaseだけでなくデータベースエンジニアとしても最高峰の資格であり、高い評価が得られます。
試験日程 | 不定期(スケジュールは公式Webサイトにて公開) |
受験料 | 255,750円(税込) |
実施場所 | JTP株式会社 品川トレーニングセンタ |
試験時間 | 9:30~17:30※実技試験は2日間、移行試験は1日間 |
出題数 | 非公開 |
合格ライン | 非公開 |
難易度 | 最高難易度レベル4に該当 |
評価 | Oracle Database最高峰のスキルを保有していることが評価され、 データベースエンジニアとしても特に高い評価が得られる |
データベーススペシャリスト試験
データベーススペシャリスト試験はIPAが主催している国家資格で、高度専門職向けの資格です。午前午後4部構成の試験であり、さらに記述式の問題があることから、試験対策は必須です。最大の難関とされる「午後2試験」は10ページ超の問題が出題されるため、普段から長文読解に慣れておく必要があります。
試験日程 | 10月第2日曜日 |
受験料 | 7,500円(税込) |
実施場所 | 全国複数箇所 |
難易度 | 最高難易度のレベル4に該当 |
勉強時間目安 | 100~300時間程度 |
評価 | 転職活動においても評価される可能性が高い |
OSS-DB技術者認定資格
OSS-DB技術者認定資格は、LinuCの提供元として知られる特定非営利活動法人LPI-Japanが主催する資格試験です。PostgreSQLを用いたデータベース開発・運用管理に関する知見を問う試験で、特定のベンダーに依存しない知識を習得することできます。
難易度別に「Silver」「Gold」の2試験が用意されており、Silverは小規模データベース、Goldは中〜大規模データベース向けの試験です。
Silver
Silverはオープンソースデータベースについて基本的なスキル、小規模なデータベースの運用やそれを利用した開発についても問われます。そのため、この資格を所有することで実務的なスキルを有していることの証明になります。対象のDBとしてPostgreSQLついて問われるため、実際に使用しておくとよいでしょう。
試験日程 | 随時 |
受験料 | 16,500円(税込) |
実施場所 | 全国複数箇所 |
難易度 | レベル2に該当 |
勉強時間目安 | 3ヶ月~半年程度 |
評価 | PostgreSQLを使用したプロジェクトでは 一定の評価を得られる |
Gold
Goldはオープンソースデータベースについて応用的なスキルを有していることが評価されます。大規模データベースの運用管理、PostgreSQLの内部構造やパフォーマンスチューニング、トラブルシューティングについて問われます。合格のためには、PostgreSQLの実務経験があると良いでしょう。
また、合格の認定条件にも注意が必要です。OSS-DB Exam Goldは、受験の際には、OSS-DB Silver認定を保有している必要はありません。しかし、合格者として認定されるには、OSS-DB Exam Goldに合格しただけでなく、有意なOSS-DB Silverの認定を受けている必要があります。
つまり、受験時にはSilverの認定を受けている必要はないものの、Goldの認定を受けるには結果的にSilverの認定が必要になるということです。
試験日程 | 随時 |
受験料 | 16,500円(税込) |
実施場所 | 全国複数箇所 |
難易度 | データベーススペシャリスト試験やORACLE MASTERのGold と比べればハードルは低く、レベル3に該当 |
勉強時間目安 | 半年~1年程度※OSS-DB Silverの認定取得が前提 |
評価 | PostgreSQLに対する十分なスキルを有していることが評価される |
クラウド特化DBエンジニアにおすすめの資格
クラウド特化DBエンジニアにおすすめの資格を紹介します。データベースエンジニアにとってもクラウド技術は重要ですが、人それぞれ優先順位は異なるでしょう。すでに基本的なデータベーススキルが身についていて、今後クラウドスキルを高めていきたい人には以下の資格がおすすめです。
AWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイト
AWS(Amazon Web Services)は、Amazonが提供しているクラウドサービスの総称です。AWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイトは、AWSの利用者(AWSサービスを活用する職種)向けの認定資格です。
試験日程 | 随時 |
受験料 | 20,000円(税別) |
実施場所 | 自宅か全国各地にある試験センター |
難易度 | レベル2程度 |
勉強時間目安 | 30時間程度 |
評価 | AWSの評価が上がっているので業務や 転職市場で役立つ可能性が高く、 試験のコストパフォーマンスが高い |
Microsoft認定資格(AzureDatabaseAdministratorAssociate)
Microsoft認定資格(Azure Database Administrator Associate)は、AzureのSQL Serverベースのデータサービスの設計スキルを認定する資格です。Azure SQL Databaseの設計や実装、運用・管理、パフォーマンスの最適化など、SQL Serverを利用するAzureサービスの管理者としての知識を問う問題を中心に出題されます。
試験日程 | 好きな日時を選択 |
受験料 | 21,102円(税別) |
実施場所 | 自宅もしくは全国各地のテストセンター |
難易度 | レベル3に該当 |
勉強時間目安 | これまでの経験によって異なる |
評価 | 合格にはAzure SQL Serverの知識だけでなく オンプレミスのデータベースの知識も必要であり 難易度が比較的高いことから、取得することで 今後ますます役立つ可能性が高い |
GoogleCloud認定(ProfessionalCloudDatabaseEngineer)
GoogleCloud認定(Professional Cloud Database Engineer)は、Google Cloudデータベースについての知識が問われる資格です。データ処理システムの設計、開発、運用監視の能力が評価されます。
試験日程 | 好きな日時を選択 |
受験料 | 200ドル(税別) |
実施場所 | 自宅もしくは全国各地のテストセンター |
難易度 | ― |
勉強時間目安 | 100時間程度 |
評価 | 合格にはGoogle Cloud データベースの知識だけでなく NoSQLなどの幅広い知識が必要であり難易度が 比較的高いことから、取得することで 今後ますます役立つ可能性が高い |
DBエンジニアからスキルアップ時におすすめの資格
ここではデータベースエンジニアからキャリアアップするのに役立つ資格を紹介します。データベースエンジニアからの代表的なキャリアパスは、ITコンサルタントとプロジェクトマネージャです。データベースエンジニアからITコンサルタントやプロジェクトマネージャを目指すためにおすすめの資格は以下です。
ITストラテジスト試験
ITストラテジスト試験は基本情報技術者試験、応用情報技術者試験と同じくIPAが主催する国家資格の1つで、その中でも最難関と称される試験です。システム開発において経営課題の解決をIT技術を用いて企画、計画の立案を行うコンサルティングスキルが問われます。
ITコンサルタントやCIO、CTOを目指す人におすすめの資格です。
試験日程 | 4月第3日曜日 |
受験料 | 7,500円(税込) |
実施場所 | 全国複数箇所 |
難易度 | 最高難易度のレベル4に該当 |
勉強時間目安 | 100~300時間程度 |
評価 | ITコンサルタントとして高いスキルを 有していることが評価される |
プロジェクトマネージャ試験
プロジェクトマネージャ試験はIPAが主催する国家資格で、システム開発プロジェクト遂行の責任者であるプロジェクトマネージャが求められる知識を問う内容の試験です。プロジェクトマネージャはプロジェクトの計画・実行、全体管理を行う職種であるため、マネジメントに関するスキルが問われます。
試験日程 | 10月第3日曜日 |
受験料 | 7,500円(税込) |
実施場所 | 全国複数箇所 |
難易度 | 最高難易度のレベル4に該当 |
勉強時間目安 | 100~300時間程度 |
評価 | プロジェクトマネジメントにおける高い スキルを有していることが評価される |
データベースエンジニアに必要な知識・スキル
データベースエンジニアへの転職を検討する前に、データベースエンジニアに必要な知識・スキルについて確認しておくことは重要です。「もっと早くから対策しておけばよかった」「こんなはずじゃなかった」といった事態を避けられるためです。
たとえば、足りていない要素を転職活動の前に把握できれば、早い段階から知識やスキルを補うための対策を取れます。データベースエンジニアに必要な知識・スキルは以下です。
SQLやストアドプロシージャなどのデータベースの知識・スキル
データベースエンジニアはデータベースを扱うので、データベースに関する知識とスキルが必須です。具体的には、SQLを書ける、データベースの仕組みや全体設計を理解している、といったことが挙げられます。
コミュニケーションスキル
データベースエンジニアを含めて、エンジニアにはコミュニケーションスキルが必要です。プロジェクト内、他部署、クライアントなどとコミュニケーションを取る必要があるからです。特にエンジニアの仕事の性質上、細かい連携が必要になるので、細部で認識がズレないように正確にコミュニケーションを取るスキルが必要でしょう。
論理的思考力
データベースの設計や構築は論理的な作業なので、論理的思考力が求められます。SQLのコードは覚えれば感覚的に扱えるものですが、全体構造を効率的にするためには矛盾や無駄が生じないように組み立てていくことが重要です。この点はデータベースだけでなく、プログラミングなどでも同じです。
製品知識
データベースを構築したり操作したりする際、そのデータベースはなんらかの製品です。具体的には、Oracle Database、Microsoft SQL Server、PostgreSQL、MySQLなどを使用するケースが多いです。扱い方は概ねどの製品も同じですが、細部で違いはあります。そのため、それぞれの製品知識を身につけておくと、設定や操作などの細かい部分で役立つでしょう。
データベースエンジニアは将来性が見込まれる職種
データベースエンジニアは将来性が見込まれる職種です。その理由の一つとして、ビッグデータの収集、分析の重要性が増していることが挙げられるでしょう。たとえば小売業の場合、期間ごとの商品の売上、顧客行動、年齢層などのデータを収集、分析してマーケティングに活用するのが一般的となりました。
これらのことから、特にスキルを活かしてデータをビジネスに活用できるようなデータベースエンジニアはより需要が高まると考えられます。
データベースエンジニアの将来性についてより詳しく知りたい人は、以下の記事をご確認ください。
関連記事:データベースエンジニアの将来性と主なキャリアパス
まとめ
データベースエンジニアが取得すべき資格は、現状のスキルレベルや今後のキャリアプランによって異なります。データベースエンジニアに関係する資格は複数あり、それぞれレベルや内容が異なるからです。
たとえば初心者向けの資格もあれば経験者向けの資格もあり、また古くからある資格もあればクラウドに特化した資格もあります。そのため自身のスキルや今後目指していく方向性をよく検討し、取得すべき資格を決めてください。
またデータベースエンジニアは将来性が期待される職種です。幅広い業種でビッグデータの収集や分析が重要になるからです。たとえば小売業は売上や顧客行動を分析して、商品の研究や発注数の決定に役立てています。
資格を取得し、なおかつ企業のニーズに対応していけるデータベースエンジニアを目指すことでより将来性は高まるでしょう。
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