- SEが転職先を選ぶときのポイント
- SEを辞めたいと考える理由
- SEが面接で成功するためのポイント
- SE(システムエンジニア)におすすめの転職先
- SEからの転職でよくある失敗例と対応策
- SEの転職先に関するよくある質問
- まとめ
SEが転職先を選ぶときのポイント
転職先を選ぶにはいきなり求人を探すよりも、ある程度転職先を絞り込んだ方が目的の企業を効率よく探すことができます。その際、押さえるべきポイントがいくつかあります。これを押さえておかないと、求人を探すだけで時間を費やしてしまい、いつまでも転職活動を進めることができません。転職先を選ぶには、以下の4つのポイントを押さえておきましょう。
目標を明確にする
まず重要なのは、将来のキャリア目標を明確にすることです。これは、今後自分がどのような技術を身につけたいか、どのようなプロジェクトに携わりたいか、または特定の業界で働きたいか、といったキャリアプランを具体的に描くことを意味します。
例えば、より上流工程に携わりたい場合は、ITコンサルタントを選ぶとよいでしょう。そうなると、転職先はコンサルタントファームに絞られます。
このように、目標を明確にすることで、自分に合った企業やポジションを見つけやすくなります。
自分の経験やスキルを整理する
自分の経験やスキルを整理することは、転職活動において非常に重要です。単純に持っている資格や携わったプロジェクト名を羅列するのではなく、細かいところまできちんと整理しましょう。
具体的には、どのようなプロジェクトでどんな成果を出したのか、どの技術や言語を使いこなせるのか、といった内容を洗い出します。これは、履歴書や職務経歴書の作成、面接での自己PRに直結します。自分自身の中でも、転職先を定める方針や自己アピールのポイントなどを考える際に役立つ情報です。
職種と企業を調査する
転職後に自分がなりたい職種や、自分が転職したい企業については徹底的に調査しておきます。企業の文化、業界の動向、職種に求められるスキルセットなどを調査し分析することで、自分に合った転職先を見つけることができます。また、企業のレビューサイトや業界のニュースをチェックしておくとよいでしょう。
可能な限り調査しておくと、転職時のミスマッチを防ぐことにも繋がります。
異業界SEを目指す場合、自身のスキル・経験と共通点がある会社を選ぶ
SEは、開発対象のシステムによって顧客の業務知識を習得することがあります。例えば、金融業向けのシステムを開発していた場合は金融業についての知識、物流業向けのシステムに携わっていた場合は物流に関する知識などがあり得るでしょう。
また、システム開発ではセキュリティ対策のスキルは、重要なスキルのひとつです。このような金融系知識やセキュリティスキルを保有する場合、スキルを活かせる業界はメガバンクや地方銀行、証券会社などがある金融業界となるでしょう。
金融業界では、AI投資などの資産運用システムや社内システムなどを、自社開発する企業もあります。そのような企業であれば、SEの業務である設計や開発、運用などが行えます。
他の業種、業界に関する知識やスキルを持つ場合も、適した転職先を考えるとマッチしやすくなります。
転職エージェントを活用するのも一つの手
転職エージェントは、転職活動をサポートしてくれるサービスです。基本的に、転職者側は無料で利用できるので、積極的に活用しましょう。
転職エージェントは、専門のキャリアアドバイザーがスキルや経験に合った求人を紹介してくれるだけでなく、履歴書の添削、面接対策、条件交渉など、転職活動のさまざまな面でサポートしてくれます。特にIT業界に特化したエージェントを選ぶと、より適切なアドバイスが得られるでしょう。
SEを辞めたいと考える理由
SEを辞めたいと考える理由は、個人によって異なりますが、共通してあがりやすい理由もいくつかあります。ITエンジニアという仕事が自分に適していないため辞めたいというケースや所属組織に不満があるケースなどがあり得るでしょう。
ここでは、SEがつらいと感じる理由や、転職を考えるべきタイミングについて紹介します。もし自身がSEを辞めたいと考えているのであれば、今一度その理由を整理するのにお役立てください。辞めたいと考える理由は、転職先を志望する理由とも表裏を成すため、重要なポイントです。
関連記事:システムエンジニア(SE)のやりがい10選!大変なことも解説
常に勉強しスキル向上に励む必要がある
SEに限らずITエンジニアは、日々進化するIT技術をいち早くキャッチアップし、スキルアップに励まなければなりません。業務と並行して自己啓発も行わなければいけない状況に疲れてしまい、辛いと感じることもあります。学習やスキル向上は、周囲からやらされていると感じると継続することは大きなストレスとなります。
スキル・キャリア構築への不満
スキル・キャリアの構築は現場を経験することで得られれば理想ですが、必ずしも自分が望む通りになるとは限りません。現場によっては、自分が望むスキルがなかなか身につかなかったり、キャリア構築ができない場合もあります。
例えば、ネットワーク技術を身につけネットワークエンジニアを目指そうと思っても、システム開発を請け負う企業で働き続けていては、思うようにスキルは身に付きません。このように、スキル習得が思うようにいかない、望む経験ができない点は、きついと感じるところといえます。
長時間労働の常態化
SEの主な仕事であるシステム開発では、納期が近づくと残業が多くなる傾向にあります。リリース時は状況によっては残業が続く可能性もあり、生活リズムが崩れやすくなります。そのため、納期が近づいたりスケジュールが遅延したりする状況では、ライフワークバランスが悪くなりがちです。
関連記事:IT人材の不足 - システムエンジニアの人手不足はなぜ起こる?
客先常駐の精神的負荷
契約や担当業務にもよりますが、システムエンジニアは勤務場所が客先常駐となることもあります。客先常駐での勤務では、自社勤務の場合と異なり、不慣れな環境により精神的負荷を感じることもあります。就労時と勤務条件が違うことは、精神的にも物理的にもストレスとなり、それが長期化、常態化してしまった場合などは、辞めたい理由となるでしょう。
給料・年収アップのため
期待する給料・年収が得られないことも、辞めたい理由として一般的です。給料・年収が辞めたい理由となる場合には、複数のパターンが存在します。
そもそも所属企業の昇給制度や業績などの条件により昇給が望めない場合、十分な給与を得るためには他の企業に転職することを考えるでしょう。また、先に挙げたキャリア構築が希望通りにいっていない場合も給料・年収はプラン通りにならず、やはり辞めて次の会社を探そうと考えるかもしれません。
また、自分の考えている仕事の成果と企業の評価が一致しないと考えるケースもあります。どんなに働いても給料に反映されない、責務と収入が釣り合わないと考えた場合も、自分の考える責務に対する対価が得られる企業への転職が理想となるでしょう。
その他の、福利厚生面や働き方に関する制度などの条件不一致も給料とは直接的には関連しないものの、関連して辞めたくなる理由にあげられることがあります。
関連記事:システムエンジニア(SE)の平均年収は?キャリアアップの方法も紹介
「停滞感」は転職を考えるべきタイミング
SEが転職を考えるべきタイミングとして、停滞感を感じたときが挙げられます。同じプロジェクトを2年以上続けていて、エンジニアとして成長している実感がないという方は、転職を考える時期が来ているのかも知れません。なぜなら、エンジニアの転職ではスキルが重視されるからです。しかも、年齢が上がるごとに要求されるスキルは高くなります。つまり「成長」が求められるのです。
スキルの成長が停滞したままだと、転職市場が求めるスキルに対して、相対的な実力が下がっていってしまいます。転職のタイミングを逃すと、このギャップが大きくなり転職の成功が難しくなります。成長を続けるために環境を変えるというのも一つの選択肢です。
また、ライフワークバランスが悪い状況や、精神的負荷が重なる状況が続き、上司や同僚に相談しても改善されない場合も、転職を検討したほうがよいでしょう。
SEが面接で成功するためのポイント
SEが転職先を探すときは、業界を事前に検討することが大切です。また、IT業界以外への転職であれば、今までの経験や知識・スキルが活かせる職場を検討するといいでしょう。ここでは、SEが転職するときに候補となる業界について解説します。ご紹介するポイントは以下の4点です。
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・同業界のSEに転職する場合、定量的・客観的な視点で成果をアピール
・異業界のSEに転職する場合、自身のスキル・経験と共通点がある会社を選ぶ
・異業界の異業種に転職する場合、自己アピールを工夫
・社内SEに転職する場合、募集条件を満たすスキルや業務知識をアピール
入念に準備する
SEの面接に成功するためには、入念な準備が不可欠です。聞かれたことに対して明確に回答できるよう、ある程度質問は想定しておくとよいでしょう。事前に履歴書や職務経歴書の詳細を把握し、自分の経験やスキルを具体的に説明できるようにしておくことが重要です。
また、応募先企業の事業内容、業界の動向、求められる技術や資格についてもリサーチしておくことは必須です。
同業界のSEに転職する場合、定量的・客観的な視点で成果をアピール
SE経験をそのまま活かして転職するのであれば、IT業界が最初に考えられることでしょう。IT業界なら、職種や仕事内容に関する知識があらかじめあるため、戸惑うことも他業種と比較して少ないです。
同業界のSEとして転職する場合には、前職での成果がそのままアピールポイントとなります。成果を定量的・客観的に伝え、転職先での活躍に直接つながることをアピールしましょう。
異業界のSEに転職する場合、自身のスキル・経験と共通点がある会社を選ぶ
同じSEでも、異業界に転職する場合には、転職先には自身のスキル・経験が活かせる会社を選ぶことがおすすめです。自分のスキルと経験が活かせない転職先と比べて、スキルと経験が活かせる転職先の方が客観的にレベルの高い企業まで通用します。せっかく同じSEという職種を選ぶのであれば、少しでも好条件の転職先を選べるよう工夫するべきでしょう。
異業界の異業種に転職する場合、自己アピールを工夫
自動車や電機など製造業であれば、設計・プログラミングスキルを活かすことができます。製造業では、製造・発注・生産などのデータを、システム管理をして行っています。これらの管理システムは、自社開発しているケースもあります。また、製造業はワークライフバランスが取りやすい業種ともいわれています。
異業界の異業種にチャレンジする場合、前職での経験やスキルは直接的にはアピールポイントとはなりません。しかしながら、自己アピールができなければ採用は難しいです。そこで、ヒューマンスキルや前職での経験やスキルを普遍化する工夫が必要となります。
ITの知識やスキルを人材育成に役立てたいと考えている方には、教育業界への転職をおすすめします。SEとして経験した知識やスキルを、プログラミングスクールなどのIT系専門学校や企業研修、セミナーなどで活用できます。特に高い専門知識があれば、高年収も期待できます。
社内SEに転職する場合、募集条件を満たすスキルや業務知識をアピール
事業会社の社内SEへの転職を目指す場合には、転職先の企業が求める人材像をしっかり把握し、自身のスキルとマッチしていることが重要になります。基本的に社内SEの募集は即戦力として働ける人材が求められることが多く、必要とされるスキルは企業や組織ごとにピンポイントに指定されることが多いです。
逆の視点で考えれば、市場で高い評価を受けるスキルは持っていなくとも、募集条件で定められるスキルや業務知識を持っている人材であれば有利です。したがって、自分の保有スキルと募集されている人材の条件がマッチする募集を見つけることが転職を成功させる鍵となります。
学習意欲を見せる
面接では、技術的なスキルだけでなく、新しい技術やトレンドを学ぶ意欲のアピールも重要です。つまり、現在のスキルだけでなく、目標に向かって今後も学習を継続し、将来性のある人間であることをアピールするのです。
特にSEという職種は、常に最新の技術が求められる傾向が強いため、自己学習や最新の技術トレンドに対する関心をアピールすることが有効です。
過大なアピールをしない
自分の能力や経験を正確に伝えることは大切ですが、過大なアピールは避けるべきです。現在の状況からは実現が困難なものや、実際のスキルや経験に合わない過大な自己PRは、信頼を損なう原因となります。自己評価を適切に行い、実際の経験や成果をもとに説明できるよう準備しておきましょう。
SE(システムエンジニア)におすすめの転職先
本項では、SEとしての転職先例を紹介します。
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IT業界内での転職先候補
・自社開発企業のWebエンジニア
・外資系企業のSE
・大手SIer、SES
・コンサルティングファーム
・フリーランス
・営業職
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IT業界から別業界・異業種への転職先候補
・別業界のSE(金融・製造業など)
・事業会社の経理、事務職
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IT業界の中での転職先候補
IT業界ではSEの経験を十分に発揮することができ、さまざまな職へキャリアチェンジすることも可能です。そのためにもまずは、どんな職種ならSEのスキルを活かすことができるのか確認しましょう。
自社開発企業のWebエンジニア
自社でWebサービスを提供している企業は、IT業界でも近年伸びている分野といえます。Web技術を持ち、それを活かしたいエンジニアにとって望ましい転職先です。
自社内開発を行っている企業にWebエンジニアとして転職する場合、Webアプリケーションの設計や構築が主な業務となります。SEとして働いていた際にはコードを触る機会が少なかったとしても、転職先ではプログラミングを実施することには注意が必要です。また、SIとWebでは開発において重視するポイントやスピード感に違いがあるため、この点も考慮しておきましょう。
また、開発者ではなく自社開発企業のカスタマーサポートも、SE経験を活かした転職先になります。
こうした企業への転職は「やりがい」や「腰を据えた働き方」などを重視する場合におすすめです。自社製品・サービスの開発に携わるため、じっくりと仕事に取り組めるほか、外販メインのSIerに比べると上司や同僚とのコミュニケーションも活発です。
ただし、転職先企業が採用する技術に対し、一定以上のスキル・実績が必要になります。これはカスタマーサポートであっても同様です。特にBtoBビジネスを展開する企業の場合は、技術文書の作成や高度な問い合わせへの対応、現地対応など、開発経験が必要となる業務があるからです。
外資系企業のSE
給与・収入面の理由を重視した転職の場合は、外資系のシステム開発企業へSEとして転職することも選択肢の一つです。外資系の企業では、一般に実力重視の評価制度を持つとされ、年齢や職場での勤続年数などにとらわれず、成果に対する報酬を得られることが大きなポイントです。
一方で、高いレベルの技術力が求められ、業務もハードだといわれる場合も多いです。働き方やワークライフバランスにポイントを置いた転職の場合には注意が必要となります。
大手SIer、SES
SEにおすすめの転職先としては、大手SIer(システムインテグレーター)やSES(システムエンジニアリングサービス)が挙げられます。これらの企業では、大規模なプロジェクトに関わる機会が多く、技術力の向上やキャリアアップを目指すことができます。
SEのスキルを活かして、より上流工程やプロジェクトマネジメントの業務に携わりたいと考えている人におすすめです。また、安定した経営基盤を持つ企業が多く、長期的なキャリア形成に適しています。
コンサルティングファーム
「キャリア・年収アップ」に対する意欲が特に強い場合におすすめの転職先です。職種としては「ITコンサルタント(ジュニアクラス)」「パッケージ導入コンサルタント」や「PMO(メンバークラス)」などがメインになるでしょう。SEと同等以上の長時間労働になる可能性が高いものの、はっきりと給与ベースが上がるため、モチベーションを保ちやすい傾向にあります。
ただし、コンサルタントは「業務・業界特化系」「戦略・総合系」という具合に棲み分けがあり、それぞれサービス内容が異なります。業務・業界特化系コンサルタントは、IT活用を前提とした業務効率化・業務プロセス改革などを主戦場とします。一方、戦略・総合系の場合は経営戦略立案のサポートや新規事業の立ち上げなどが主なサービスであり、必ずしもITを活用するとは限りません。
SEからの転職先としては、業務・業界特化系のコンサルタントが選ばれる傾向にあります。現代の業務効率化・業務プロセス改革にはIT活用が必須であり、さまざまなツールの開発やパッケージ導入が頻繁に行われているからです。
フリーランス
顧客選択や休暇の自由度・ワークライフバランスなどを重視する場合は、フリーランス(個人事業主)として独立することもあります。IT業界は、案件ありきで随時人材が集められる「プロジェクト型ビジネス」が多いため、フリーランスでも活躍しやすいことが特徴です。大規模なプロジェクトに参加できれば、数か月~数年単位で仕事を受注することも難しくありません。
また、企業に所属しないために「自社での業務」や「休暇取得の制限」なども無く、実力さえあれば、フリーランスとして「社員時代以上の収入と余暇」の両立を実現しやすい働き方です。ただし、仕事が途切れたり単価が不当に引き下げられたりというリスクもあるため、交渉や営業といった別のスキルが必要になることもあります。
営業職
営業職は、SEからキャリアチェンジ・キャリアアップを目指す場合におすすめです。営業職は人材確保や受注案件の調整で、PMやPMOなどと連携することが多いため「手を動かす現場」以外の仕事を経験できるからです。
近年は、開発経験を持つ営業人材も増えており、決して例外的なパターンではありません。SE時代に培った開発スキル・経験をもとに提案・商談・見積もりを行えるため、顧客からの信頼を得やすいという特徴があります。
また、SE業務は上流工程に近づくほど「ヒアリング」「折衝」「プレゼンテーション」など、営業職の要素が強くなります。したがって、上流工程の経験が十分にあれば、転職先企業から興味を持たれるようになるでしょう。具体的な職種としては、SES企業の営業職や、SIerの営業職などがあります。
関連して選択肢となるのがセールスエンジニア職です。プリセールスとも呼ばれます。セールスエンジニアはシステムエンジニアと営業職の中間にあたる職種で、営業の商談を技術的知識を持ってフォローすることが主な業務となります。エンジニアとしての技術力を活かしつつ、営業側の業務ができる仕事です。
IT業界から別業界・異業種への転職先候補
IT業界から別業界・異業種へ転職するという方法も、SEからの転職では選ぶことができます。異業界・異業種への転職を目指す場合、SE業務で培った経験を活かせる職種を選択しましょう。今ではあらゆる業界でITが使われているので、SEでの経験がきっと役立つことでしょう。
別業界のSE(金融・製造業など)
SEには「得意とする業界」や「顧客が多い業界」に違いがあります。「今までは製造業のプロジェクトが多かったが、今後は金融系の開発プロジェクトに参加したい」というような、異なる業界の開発経験を積みたいケースにも適しています。
社内SE(事業会社の情報システム担当など)
社内SEは、IT業界以外への転職としてメジャーな選択肢です。「自己裁量」や「マネジメントスキルの習得」を重視した転職に適しているでしょう。また、仕様や要件の決定権を自社(もしくは自分)が持つことから、しわ寄せの対象になりにくく、結果として長時間労働や深夜残業が減るといったメリットもあります。
社内SEは、プロジェクトの最上流を担当する機会がある職種です。上流工程の仕事がしたいと思われている方には、魅力的な職種といえます。社内SEは、転職の際に要求される技術力・スキル・経験は企業によってさまざまです。開発プロジェクトの上流〜下流まで一貫した経験があれば、転職を有利になります。
社内SEについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考になります。
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社内SEとSEの違いは?仕事内容や必要スキルを徹底比較
社内SEに必要なスキル!SEとの違いや役立つ資格も解説
事業会社の経理、事務職
事業会社の経理・事務職への転職は「IT業界から離れたい」「SEの仕事が合わない」といった場合に選択されることが多いようです。近年は、バックオフィス系の職種であっても、一定以上のITリテラシーを求められるケースが増えています。こうした求人では、officeソフトを使ったドキュメント作成に加え、VBAやスクリプト系言語を駆使した業務効率化ツールの作成が、求められることもあります。したがって、SE時代のプログラミング・開発スキルが評価される可能性があります。
ただし、人事・給与・社会保障に関する知識の習得が必要になるでしょう。こうした知識を補強しつつ、自己の経験・スキルと相手方企業の業務に共通点を見出し、うまくアピールできるかが転職成功の鍵になります。
地方公務員
安定した身分や給与、職場環境を最優先に考える場合は、公務員や団体職員も転職先の候補になります。近年、地方自治体を中心に社会人経験者採用が活発化しており、年齢制限も大幅に緩和されています。また、ごく少数ではあるものの「情報システム担当」の募集が見受けられるため、SE経験が強みになることもあるでしょう。
ただし、公務員試験に合格する必要があるため、仕事と試験対策を両立させなくてはなりません。公務員試験は決して簡単ではなく、対策には数か月〜半年程度を要します。特にSE業務と関連性の薄い「教養試験」や「小論文」は、ゼロから勉強しなおす覚悟が必要になるでしょう。
SEからの転職でよくある失敗例と対応策
SEとして長らく働いていた場合、転職先が決まっても求められるスキルや年齢などのギャップに苦しみ、結果として転職に失敗したというケースも少なからず存在します。
ここでは、SEからの転職活動でよくある失敗ケースを紹介します。失敗パターンをあらかじめ把握しておくことで、同じ轍を踏まないよう注意しましょう。
年齢がネックで苦戦する
SEの転職では年齢に伴って求められるスキルが高くなります。そのため、転職を後回しにすると年齢が高くなって、ハードルが上がってしまう可能性があります。後先考えずに転職するのは良くありませんが、転職を後回しにして状況が悪くなってしまうのは避けたいものです。転職を検討している方は早めに行動すると良いでしょう。
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未経験からブリッジSEを目指す方法!求められるスキルとは
希望条件と必要なスキルにギャップがある
十分なスキルが身についていないのに転職を決断し、後で後悔するケースもあります。自分の能力を過大に評価すると、自分の市場価値を見誤ることになります。また、希望の職種で求められるスキルと自分のスキルにギャップがある場合、転職を成功させるのは困難です。
「今の自分のスキルで応募できる求人は、どのようなものがあるのか?」などの疑問を感じたら、転職エージェントに相談してみると良いでしょう。また、早い段階で転職エージェントに相談し、実際の求人例を確認することでスキルギャップを把握しやすいです。まずはスキルのギャップを生まないように情報収集を行いましょう、
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SEから異業種へのギャップに苦労する
自分が転職する目的や転職の軸をしっかり持っていないと、面接の場などで志望動機や自己アピールなどがブレてしまう可能性が大きくなります。その結果、採用に至らずに転職活動で苦労するケースがあります。このようなことにならないためにも、自分が転職する目的を明確にして、決してブレない転職の軸を持つことが重要です。
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システムエンジニアの志望動機の書き方!例文付きでポイントを解説
SE(システムエンジニア)の職務経歴書を攻略!書き方のポイントを紹介
一人で転職活動をしている
一人で転職活動を行うと、情報の偏りや市場の理解不足に陥る可能性があります。これにより、不利な条件での転職や、実際に転職した後に想定したものと異なる業務に従事することも起こりえます。その結果、キャリアに合わない企業に就職することになってしまいます。
この対策として、転職エージェントの活用が有効です。専門のエージェントは、市場の情報提供、キャリア相談、面接対策など、転職活動をトータルでサポートしてくれます。
SEの転職先に関するよくある質問
SEの転職先に関するよくある質問に回答します。
転職は多くの人にとって一大イベントです。可能な限り失敗を避けたいのが正直なところでしょう。また、SEの転職では培ったスキルと経験を活かすことも重要です。
よくある質問と回答から疑問を解決して、IT業界内の転職や異業種・異業界への転職など、自身の希望に沿った転職に繋げてください。
Q1. SEに向いてない人におすすめの転職先は?
SEに向いていないと感じている方におすすめの転職先は以下の点です。
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・プリセールス(セールスエンジニア)
・ITコンサルタント
・社内SE
「SEに向いていない」と感じる理由によって、おすすめの転職先は変わってきます。
技術を活かしてシステム開発を行うのではなく、人とコミュニケーションをとることを重視したいという方は、プリセールスやITコンサルタントを目指すとよいでしょう。開発に直接携わらないものの、SEで培った要件定義や論理的思考力が活かせるためおすすめです。
また、社外の人と直接会話することをできるだけ避けたいと考えている人は、社内SEがおすすめです。
Q2. SEから転職する場合、第二新卒となるのは何歳までですか?
SEなど職種を問わず、一般的に第二新卒は「新卒から3年以内に転職した方」を指す言葉です。そのため、大学卒の方は25歳前後までの方が該当します。保有スキルや職歴とは関係なく、ポテンシャル採用が行われる条件も近似していると考えてください。
Q3. SEはどうして激務なのですか?
SEが激務となる場合がある理由には、プロジェクトの納期が近づくと長時間労働になりやすいことがあげられます。クライアントの要望に応じたカスタマイズや、不具合の修正に追われるケースもその理由の一つです。また、技術の急速な進化への対応も一因でしょう。
近年では、働き方改革によってワークライフバランスを重視する文化が根付いている企業も増加中です。
まとめ
この記事では、転職を考えている現役SEの方に向けて、SEとしての転職先例や異業種への転職先例、転職を決意する理由、転職を考えるべきタイミングなどについて解説しました。
SEは現在の日本で需要・将来性ともに高い職種です。しかし、業務負荷の高さや長時間労働といった問題を抱えることも事実です。そのため、ワークライフバランスややりがい、自己の適性などを見直しつつ、転職する人材が一定数存在します。その中には、IT業界以外の職業に転職する方も存在します。
転職を考えている現役SEの方は、この記事を参考にして、転職活動をスタートしてみてはいかがでしょうか。
ITエンジニアの転職ならレバテックキャリア
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