CCNAの資格概要を解説!難易度や勉強方法も紹介

最終更新日:2024年10月10日

CCNA(Cisco Certified Network Associate)とは、大手ネットワーク機器メーカーであるシスコシステムズ(Cisco Systems)が認定する、シスコ技術者認定のアソシエイトレベルに相当する資格です。シスコ技術者認定の資格は世界中で知名度が高く、CCNAを取得することで海外でも通用するネットワークエンジニアであることを示せます。

この記事では、スキルアップ・キャリアアップを目指すネットワークエンジニアやネットワークエンジニアへの転職を検討している方に向けて、CCNAの出題範囲や難易度、資格の詳細、取得するメリットなどを解説しています。

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この記事のまとめ

  • CCNAとは、大手ネットワーク機器メーカーのシスコシステムズが認定するネットワークエンジニア向け資格のアソシエイトレベル
  • CCNAの取得には、ネットワークの基礎への理解や基本的なIPアドレス指定の知識、シスコ製品の実装および管理経験が推奨される
  • CCNAを取得するメリットは、ネットワークやシスコ製品に関する基礎知識を習得できることと、知名度が高く転職などでアピールポイントとなること
  • CCNAを活かせる職種例として、ネットワークエンジニアやクラウドエンジニア、インフラエンジニアがある

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CCNAとはどのような資格?

CCNA(Cisco Certified Network Associate)は、アメリカの大手ネットワーク機器メーカーのシスコシステムズが認定する「シスコ技術者認定」のうちの1つです。この資格を取得することで、ネットワークに関する基礎的な知識や、シスコシステムズ社の製品などに関する知識・技術があることを証明できます。ここでは、CCNAとはどのような資格かを解説します。

シスコ技術者認定とは

シスコ技術者認定資格は、4つのグレードに分かれており「エントリー」「アソシエイト」「プロフェッショナル」「エキスパート」の順番に難易度が上がります。CCNAは、この4つのレベルのうち「アソシエイト」に属します。

以前はCCNAに該当する試験が8種類ありましたが、2020年2月に試験内容が改定され、2024年09月時点では1つに統合されています。

CCNAは有効期限が3年で資格の更新が必要

IT系の資格は、公的機関が認定する国家資格などと民間企業が認定するベンダー資格があり、CCNAはベンダー資格に該当します。ベンダー資格は一定期間ごとに更新の手続きが必要な場合が多く、CCNAは3年の有効期限の前に更新が必要です。

CCNAの認定に有効期限がある理由は、資格の内容に最新性が求められる情報が含まれ、知識の更新が必要なためです。その分、CCNAの保有者は最新の知識をもつことが保証されます。

認定の更新には複数の方法があり、シスコの提供するトレーニングなどの継続教育を受けて再認定を受けることが方法の一つです。また、同じ試験や上位の試験を受けて合格することでも認定の更新を受けることができます。

CCNAの更新は必須ではありません。キャリアの長いエンジニアなら、CCNAの有効期限が切れても、十分なスキルが身についているはずです。スキルを資格で示す機会がなければ更新手続きを実施する必要はないでしょう

一方、実務経験から長期間離れ、エンジニアとしてのスキルを客観的に証明したい場合は更新が必要でしょう。その場合、一度CCNAを取得しているのであれば、再び受験料を支払う必要はありません。

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CCNAの資格概要

CCNAの取得を検討している方は、まず試験の概要をチェックしましょう。試験についての情報は変更になる場合もあるので、受験する前に公式サイトで確認することをおすすめします。

試験日 祝日を除く月~土曜日 (試験会場により異なる場合があります)
試験会場 全国100か所以上のテストセンターまたはオンライン試験(自宅、会社など)
申し込み受付期間 試験を希望する日の前日まで選択可能
受験料 42,600円(税込)
試験時間 120分
出題形式 CBT方式
試験範囲 ・ネットワークの基礎
・ネットワークアクセス
・IPコネクティビティ
・IPサービス
・セキュリティの基礎
・自動化とプログラマビリティ
合格率・合格点 非公開

以下では、CCNAの資格概要について詳しく解説します。

試験日

CCNAは、試験日の指定はありません。基本的には、祝日を除く月~土曜日ですが、試験会場により、異なる場合があります。また、受験時間も試験会場により異なるため、事前に確認が必要です。キャンセルや日程の変更は、基本的に試験日の24時間前までとなっています。

試験会場

試験会場は、全国100か所以上のテストセンターから選択可能です。試験会場は全国的に設置されているので、自宅や会社の近くのテストセンターで受験できる可能性が高いでしょう。ただしどちらかというと都市部に集中しているので、地方在住の方は受験のために、長時間の移動が必要になる可能性もあります。

また、オンライン受験も可能になっています。オンライン試験は自宅や会社などで受験することが可能です。Webカメラの設置や安定したインターネットの接続状況など、要件がいくつかあるため事前に確認しておきましょう。

申し込み受付期間

CCNAの申し込み受付期間は、試験を希望する日の前日まで選択可能です。いろいろなIT関連資格と比較すると、かなり融通が利くのではないでしょうか。本業で忙しい方も受験しやすいといえるでしょう。ただし試験会場の予約状況を考慮して、早めに申し込むことをおすすめします。遅くなると予約に空きがなく、申し込めない可能性があります。

受験料

CCNAの受験料は、42,600円(税抜)です。オンライン受験では、クレジットカード決済にも対応しています。テストセンターで受験の場合は、現金での支払い対応を行っているケースもあります。IT関連の資格は、数千円で受験できる資格から数十万円かかる資格まで幅広いです。CCNAは比較的受験料が高いといえるため、念入りに準備しましょう。

試験の所要時間

CCNAの試験時間は、120分です。試験開始15分前には、試験準備を完了する必要があります。そのため、時間に余裕をもって試験に臨みましょう。アンケートやチュートリアルにむけ15~20分ほど多めの時間が設定されています。

試験は選択問題に加え、筆記試験もあります。1つの問題に時間を使いすぎないように、時間配分をして回答することが大切です。勉強の段階で、時間配分の練習もしておくのがおすすめです。

出題形式・試験範囲

CBT(Computer-Based Testing)方式という出題形式が採用されています。これは解答用紙ではなくパソコン上で回答を行う形式の試験です。

また、試験範囲は大きく以下の6つに分けられています。得点配分も合わせて確認しておきましょう。

カテゴリ 割合
ネットワークの基礎 20%
ネットワークアクセス 20%
IPコネクティビティ 25%
IPサービス 10%
セキュリティの基礎 15%
自動化とプログラマビリティ 10%

合格率・合格点

CCNAの合格率・合格点は、公式では公開されていません。合格者の体験情報などを参考にする限りでは、2020年の改定前は合格率は50%前後と言われていました。改定後は25〜30%という声もあります。また、合格者は約75%の850点ほどを獲得しているようです。合格率も合格点も詳細は公開されていないので、あくまでも過去のデータを集めた推測になります。

再受験ポリシー

CCNA試験において、初回の受験で不合格となった場合、同じ科目の2回目の受験は、前回の試験日から5日後の翌日から可能となります。もしPCのフリーズなどにより受験が適切に行えなかった場合は、別の日程で再受験ができます。

一度不合格になった場合、すぐに受験を考えるのではなく、初回の受験で解けなかった分野の復習や演習問題の解き直しなどの対策を十分に行ってから再受験を検討しましょう。

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CCNAの資格取得に必要なスキルや知識

CCNAはネットワークに関する資格であるため、ネットワークの知識が必要となります。受験にあたって前提条件はないですが、下記3つが推奨されています。

  • ・1年以上のシスコソリューションの実装及び管理経験

    ・基本的なIPアドレス指定の知識

    ・ネットワークの基礎に関する深い理解

ここでは、これらのCCNAの取得に必要なスキルや知識について解説します。

シスコソリューションの実装および管理経験

シスコソリューションの実装および管理経験は、実際に現場でCisco製のネットワーク機器を設置・操作したことがある人であれば、ポートの設定のコマンドなどはイメージできるでしょう。また、ネットワークの変更や追加時の管理経験も活かせます。

CCNAはネットワーク全般の知識に加え、Cisco製品に関する知識も問われる資格のため、Cisco製品についても知っておく必要があります。

基本的なIPアドレス指定の知識

Cisco製品に限らず、基本的なIPアドレスに関する知識が必要になります。グローバルアドレスとプライベートアドレスの違いなど、基本的な知識を網羅しておきましょう。

ネットワークの基礎となる知識のため、CCNAの資格への対策だけでなくITエンジニアとして広く必要な知識です。

ネットワークの基礎への理解

ネットワークの基礎への理解を深めるためには、多くの学習時間が必要になります。TCP/IPモデルやVLANなどの専門用語を初めて学ぶ人にとっては、ネットワークの基礎は難しく感じるかもしれません。ネットワークエンジニアとして活動している人の場合は、復習程度で十分と考えられます。

こちらもCCNAの資格対策としてだけではなく、ネットワークエンジニアならば必須の知識といえます。

関連記事:ネットワークエンジニアになるには?必要なスキルや資格も紹介

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CCNAの資格取得に向けた勉強方法

ネットワークの専門知識が求められるCCNAですが、より短期間で資格取得を目指すためには、効率的な勉強方法を知ることが重要です。

ここでは、CCNAの取得に向けた勉強方法を紹介します。また、それぞれの勉強方法に役立つ書籍や学習サイトも併せて紹介していきます。自分に合う勉強方法を見つけ、資格取得を目指しましょう。

関連記事:ネットワークエンジニアに必要な勉強内容とその学習方法

書籍で学ぶ

CCNA合格に向けて、多くの参考書や問題集などの書籍が出版されています。ネットワークの勉強が初めての方は、参考書を一通り読み込み、CCNAの試験範囲を全体的に網羅すると良いでしょう。

注意点として、2020年の改訂により大きく試験範囲などが変更されています。それ以降の試験制度に対応した書籍を選択してください。

CCNAのおすすめの参考書は、以下の3冊になります。

『シスコ技術者認定教科書 CCNA完全合格テキスト&問題集 [対応試験]200-301 』(翔泳社、林口裕志、浦川晃、中道賢)
CCNAの参考書としておなじみのシリーズで、2020年からの改定後CCNA試験に対応した最新版です。初めてCCNA試験に挑戦する人や、ウィークポイントが克服できず悩んでいる人、効果的な勉強を実践し最短距離で合格を目指したい人に最適な1冊です。

一般的な参考書と同様に詳しい解説を網羅していることはもちろんですが、問題集も付属しているため、この1冊で十分合格が目指せるほど充実した内容となっています。

『1週間で CCNAの基礎が学べる本 第3版 (徹底攻略) 』(インプレス、宮田かおり)
CCNA参考書では、ランキングの上位に入る人気の書籍です。初心者向けの参考書で、短期間に基礎固めをするためには最適です。もちろん、2020年に改定されたCCNA試験に対応しており、試験範囲が拡大された後も短期間で効率的に学べるような工夫がされています。

本書でCCNAの基礎が習得できた後は、問題集を解いて実践力を高めていくと良いでしょう。

『マスタリングTCP/IP 入門編(第6版)』(オーム社、井上直也、村山公保、竹下隆史、荒井透、苅田幸雄)
CCNAに限らず、ネットワークの基礎を学習する上で、重宝されている参考書です。TCP/IPの基礎知識を網羅しており、分かりやすい図解やイラストも多用されています。

CCNAに合格しネットワークエンジニアとして活躍できるようになった後も、基礎知識を振り返るために常備しておきたい、まさに保存版ともいえる参考書です。

練習問題やチュートリアルを活用する

CCNAの出題範囲を参考書などで学習し終えたら、次は練習問題を解いて試験に慣れましょう。過去問や想定問題集の繰り返しの実施も有効な試験対策です。CCNAの試験勉強におすすめの練習問題は以下になります。

公式サイトの練習問題・チュートリアル

シスコ認定試験については、チュートリアルのビデオが公開されています。実試験に近い形式で設問などを確認することが可能です。

また、シスコシステムズではCCNA Routing and Switching v3.0の練習問題として学習コンテンツを公開しています。CCNA Routing and Switchingは旧試験ですが、現在のCCNAにおいても範囲に含まれているため、実践力を高める意味では大いに役立つことでしょう。PCはもちろん、スマートフォンやタブレット端末からでもアクセスできるため、スキマ時間も効率的に勉強できます。

他にも、有料の学習コースImplementing and Administering Cisco Solutions (CCNA) v1.0がシスコシステムズにより提供されています。講義、ハンズオンラボ、自習が組み合わされており、CCNA獲得までの効率的な学習が可能です。

徹底攻略Cisco CCNA問題集 [200-301 CCNA]対応

『(模擬問題、スマホ問題集付き)徹底攻略Cisco CCNA問題集[200-301 CCNA]対応』(インプレス、株式会社ソキウス・ジャパン)
2020年からの新CCNAに対応した問題集です。688ページにもおよぶボリュームで、ネットワークの基礎からTCP/IP、IPv6、無線LAN、仮想化やセキュリティ機能まで幅広く網羅しています。また、スキマ時間を有効に活用できるよう、スマホで手軽に閲覧できる問題集も付いており、この1冊で合格が十分狙えるほどの充実度です。表紙の色から、通称「黒本」と呼ばれています。

また、試験分野に応じて章が分かれているため、自分自身のウィークポイントが可視化され効率的な試験対策を講じやすくなります。

学習サイトで学ぶ

CCNAの試験の雰囲気や難易度を確かめてみたい方には、勉強サイトを活用する方法もあります。サイトを利用した学習には、スキマ時間を活用した学習ができることやコストをかけずに学習をはじめられるなどのメリットがあります。気軽にCCNAにチャレンジしたい方におすすめです。

ここでは、おすすめのCCNAの勉強サイトを紹介します。

CCNAイージス

CCNAイージス』は、その名の通りCCNAに特化した試験対策サイトです。ネットワークの基礎からシスコデバイスの操作、ルーティングの基礎、ネットワークセキュリティ、IPv6、無線LANまですべてを網羅しており、各分野の練習問題も含めてすべて無料で利用できます。

また、効果的な勉強方法や参考書の情報など、試験に役立つ情報も提供されているため、このサイトに記載されてある内容を理解すれば、CCNAの一発合格も可能になるでしょう。

Ping-t

Ping-t』はCCNAをはじめとしたネットワーク分野の学習サイトです。ユーザー登録さえ行えばほとんどのコンテンツを無料で利用でき、PCやスマートフォン、タブレット端末で利用できます。

シスコデバイスのコマンド集や問題集など情報が豊富で、実際にCCNAに合格したユーザーの体験記も掲載されています。自分の勉強方法に不安がある方は、参考になる情報が見つかるかもしれません。

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CCNAの難易度と資格取得にかかる勉強時間の目安

CCNAはアソシエイトレベルではあるものの、難易度は低くありません。1年以上の実務経験のあるエンジニアが対象者に想定されていることから、合格にはネットワークなどのインフラ分野におけるエンジニアとしての基礎レベルの知識とスキルを保有している必要があるでしょう。

CCNA資格の取得には、試験対策としての勉強が必要です。2020年の試験内容改定後、試験が1つに集約されたことから、試験範囲が広くなっているため、必要な勉強時間も増加しています。

CCNAの資格取得にかかる勉強時間は、初学者とエンジニア経験者で異なります。また、ITエンジニア経験者とネットワークエンジニア経験者でも違いがあります。

ここでは、CCNAの取得にかかる勉強時間の目安を初心者、ITエンジニア経験者、ネットワークエンジニア経験者の場合に分けて解説します。

初心者の場合は300時間以上

ネットワークの基礎知識が無い初心者にとっては、ネットワークの基礎から体系的に学習をしていく必要があり、難易度は高いといえます。基礎知識がなければ、応用的な内容も理解ができません。さらに、シスコ製品の実機に触れたことがない場合、問題がイメージしづらく、理解に時間がかかるでしょう。シスコ独自のコマンドの実行なども、シミュレーターで試す必要があるため、学習には300時間以上かかる可能性があります。

ITエンジニアとしての経験がある場合は200時間ほど

ITエンジニアとしての経験がある場合は、大体200時間ほどの勉強時間が必要です。初心者に比べれば学習は容易になりますが、それでも難易度は低くありません。

シスコ製品の使用経験がある場合は、シスコ製品の独自仕様やネットワークの基礎の知識があるでしょう。しかし、技術の背景、原理などの理解度合いの確認のためにも、基礎部分から復習することをおすすめします。実務経験がある分、勉強内容がイメージしやすく、内容が理解しやすいでしょう。

ネットワークエンジニアの経験があれば100時間程度

ネットワークエンジニア経験者の場合、ネットワークに関する基礎的な知識はすでに理解しているため、体系的に学ぶというより、苦手分野や業務で携わらない分野に対する重点的な試験対策が必要です。したがって、難易度は相対的に下がり、試験対策にかかる時間として大体100時間程度が目安とされています。

業務経験があっても、分野によって経験に差があり、知識が薄い分野もあるでしょう。特にシスコの製品に業務で触れていない場合には、対策が必要です。そのような苦手分野を重点的に勉強していくと、CCNAの合格が見えてくるでしょう。

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CCNAを取得するメリット

CCNAの資格を取得することでどのようなメリットを得られるのでしょうか。CCNAはネットワークエンジニアにとっては登竜門的な資格になっており、新入社員にCCNAの取得を必須としている企業も少なくありません。見方を変えれば、それだけCCNAは取得メリットが大きいということです。

以下では、代表的なメリットについて詳しく説明していきます。

知名度が高いため能力をアピールしやすい

ネットワーク資格はプログラミングなどの資格に比べると汎用性が高く、また実務に直接的に役立ちやすいです。そのため、企業からの評価にもつながりやすい傾向があります。そしてCCNAはネットワーク資格の中でもスキル習得や評価アップに役立ちます。だからこそ多くの企業が経験の浅いネットワークエンジニアに対してCCNAの取得を推奨していたり義務付けていたりします。

プロジェクトへのアサインや転職活動の際にも、知識とスキルを示してアピールすることが可能です。

関連記事:ネットワークエンジニアへの転職方法!ポイントやキャリアパスも紹介

ネットワークやシスコ製品に関する基礎知識が身につく

資格取得の勉強を通じて、ネットワークやシスコ製品に関する基礎知識が身につくこともメリットです。シスコ社の製品は、ネットワーク構築の現場で多く使用されています。実践的な知識が身につくことは、業務の効率化やミスの減少にもつながります

また、試験は幅広い分野から出題されるため、苦手分野についても学習する必要があり、網羅的に知識を身につけることができます。業務の中で得た知識についても、整理して理解度を高めることに役に立ちます。

会社によっては資格手当がつく場合がある

ネットワークなど高度なスキルが求められる職場では、従業員のスキルアップが重要な課題となっています。そのため、CCNAなどの資格取得を推奨する会社も多くあります。会社によっては、指定の資格を取得すると手当が支給されることもあり、実質的な年収アップも期待できるでしょう。昇給や昇格の条件として資格の取得が設定されている場合もあります。

関連記事:ネットワークエンジニアの年収相場は?仕事内容・年齢別に解説

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CCNAの資格取得後におすすめの資格

CCNAを取得した後に目指す資格として、シスコ技術者認定の上位資格やネットワークスペシャリスト試験があります。

上位のシスコ認定資格やネットワークスペシャリスト試験は、CCNAと比較すると難易度が非常に高く、より深い知識が必要となる資格です。CCNAを取得し、基礎的なネットワークの知識やスキルを身につけた後は、より専門的なネットワークスペシャリストを目指すことをおすすめします。

CCNP、CCIEシリーズ

シスコの技術者認定資格には、CCNAなどのアソシエイトの上位にプロフェッショナル、エキスパートというレベルが存在します。それぞれCCNP、CCIEとよばれ、カテゴリ別に複数の資格が提供されています。

CCNPはCisco Certified Network Professionalの略称で、3~5年の該当分野での業務経験があるエンジニアが対象者像です。

CCIEはCisco Certified Internetwork Expertの略称で、5~7年の該当分野での業務経験があるエンジニアが対象者像です。

ネットワークスペシャリスト試験(NW)

ネットワークスペシャリスト試験(NW)は、IPA(情報処理推進機構)が実施するネットワーク技術者向けの国家試験です。ITスキル標準(ITSS)のレベル4に該当するため、難易度は高いです。試験に合格することで、ネットワークの高度な専門知識を持ち、ネットワークの企画や要件定義、構築、運用などを担うエンジニアであることを証明できます。

NW試験は、ネットワークの企画や設計、構築、運用などの幅広い領域にわたる知識が求められます。取得することで、ネットワーク技術者としてより上位のポジションへのキャリアアップやプロジェクトへのアサインなど、活躍の場を広げることができます。

関連記事:ネットワークスペシャリストの年収は?難易度や合格率も解説

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CCNAの資格を活かせる職種例

CCNAの資格を活かせる職種は、ネットワークに関する技術職です。

代表的な例として「ネットワークエンジニア」「クラウドエンジニア」「インフラエンジニア」などが挙げられます。

以下では、それぞれの職種の概要とCCNAがどのように活かせるか詳しく説明していきます。取得を検討している方は参考にしてみてください。

ネットワークエンジニア

ネットワークエンジニアとは、コンピュータ間を繋ぐネットワークシステムの構築や保守を行う職種です。ネットワークの構築には、ネットワークやハードウェアの知識が必要とされます。ネットワークエンジニアはインフラエンジニアの一種で、ネットワークに特化していることが大きな特徴です。

CCNAの取得に必要な、ネットワークやシスコ製品の知識は、ネットワークエンジニアの仕事に活かせます。そのため、ネットワークエンジニアへの就職や転職の際にも、CCNAは知識やスキルのアピールになります。

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クラウドエンジニア

クラウドエンジニアは、AWSやAzure、Google Cloudなどのクラウドを用いて、システムを構築する職種です。オンプレミス型のサーバーから、クラウドサーバーへの移行が急速に進む中、需要の高いエンジニアといえます

クラウドエンジニアは、サーバーなどのハードウェアに直接触れる機会は少ない職種です。しかし、クラウドサービス上で仮想ネットワークの構築を行うため、クラウドエンジニアにもネットワークやハードウェアの知識を身につけることは大切です。仮想技術の利用には、物理的なインフラに関する知識が前提となるためです。

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インフラエンジニア

ほかにもCCNA資格を活かせる職種の一つとして、インフラエンジニアがあります。インフラエンジニアは、ネットワークおよびサーバーなどのシステムインフラストラクチャの設計、構築、管理、トラブルシューティングなどを担当します。

CCNA資格を持つことで、ネットワークの基礎知識やスキルを習得し、ネットワークインフラストラクチャの構築と運用において重要な役割を果たすことができます。

具体的には、ネットワーク機器(ルータ、スイッチ、ファイアウォールなど)の設定や管理、ネットワークトポロジの設計、ネットワークセキュリティの実装などを担当します。また、ネットワークの監視、パフォーマンスの最適化、障害の解決なども重要な業務です。インフラエンジニアは、企業や組織のスムーズなネットワーク運用を確保し、安定性とセキュリティを維持する役割を果たします。

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CCNAに関するよくある質問

ネットワークエンジニア向けの資格であるCCNAに関して、よくある質問と回答を紹介します。

あらかじめCCNAについて疑問を解消しておき、資格取得のための勉強に集中できる状況を整えましょう。勉強を始める際には、どのような内容を学ぶのかや、学習範囲の大枠、資格体系などを把握しておくと、より効率的な学習が可能です。

Q1. CCNAの試験料はいくらですか?

CCNAの試験費用は42,600円(税抜)です。試験会場での受験とオンライン受験の間で試験費用の違いはありません。オンライン受験ではクレジットカード支払いも可能です。試験料は他のIT関連資格と比較して安くはありませんので、十分な試験準備をして受験することをおすすめします。

Q2. CCNAは誰でも受験可能ですか?

CCNAの受験に前提条件はなく、経験や年齢による制限もないため、誰でも受験することが可能です。ネットワークに触れた経験がない人でも勉強次第で合格できる可能性があります。公式サイトでは「シスコ ソリューションの導入と管理の経験が 1 年以上あることが推奨されます」としています。

Q3. CCNAの資格取得の難易度を教えてください

CCNAの難易度は初心者には高く、ネットワークエンジニアにはあまり高くないといえるでしょう。シスコ技術者認定の中でも、「アソシエイト」に分類され、難易度的には下から2番目に位置しています。ネットワークに関する基礎的な知識が問われるため、しっかりとおさえておきましょう。

Q4. ネットワークスペシャリストとCCNAの違いは何ですか?

CCNAとネットワークスペシャリストではターゲット像が違います。ネットワークスペシャリストはベンダーフリーな国家資格であり、ITスキル標準のレベル4に該当する難易度の高い資格です。一方、CCNAはシスコシステムズ社が運営するベンダー資格であり、基礎的な内容が問われるため、ネットワーク入門者に適した資格です。

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まとめ

この記事では、スキルアップを目指すネットワークエンジニアに向けて、CCNAの出題範囲や資格の詳細、資格を取得するメリットなどを解説しました。

CCNAは、ネットワークに関する資格では、知名度が高い資格です。2020年2月の改定後は、試験範囲が拡大したため、幅広い知識が求められます。今回紹介した参考書や問題集、勉強サイトなどを効果的に活用することで、短い準備期間での合格も不可能ではありません。この記事を参考に、CCNAの取得を目指してみてはいかがでしょうか。

CCNAを取得することで、ネットワークエンジニアとしてのキャリアにおいて有利な位置を築くことができます。また、求人市場での競争力が高まり、より多様な仕事の機会を得ることができるでしょう。さらに、CCNAはCCNPやCCIEなどの上位資格の取得へのステップとしても重要な役割を果たします。ぜひ、CCNA取得を目指してみてください。

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この記事の監修

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