サイバーセキュリティのおすすめ資格10選!難易度と勉強方法も紹介

最終更新日:2024年1月16日

サイバーセキュリティとは、Webサイトやコンピューターを安全に利用していくための対策のことです。不正アクセスや改ざん、情報漏えいなど、サイバーセキュリティ面で気をつけるべきことは多岐に渡ります。近年のサイバー攻撃増加を受け、今後あらゆる企業でサイバーセキュリティに長けた人材が求められるようになるでしょう。

本記事では、サイバーセキュリティに関する資格の取得を検討している方へ向け、サイバーセキュリティ関連の資格の概要や勉強方法、取得のメリットについて紹介します。

この記事のまとめ

  • サイバーセキュリティに関する資格には、大きく分けて国家資格、公的資格、民間資格の3種類が存在する
  • サイバーセキュリティ関連の資格の対策には、公式問題集や公式参考書などを使った学習が有効である
  • サイバーセキュリティの資格を取得するメリットとして、昇進や昇格がしやすくなる、客観的にスキルの証明ができる、就職/転職で有利になりやすいなどの点が挙げられる

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サイバーセキュリティに関する資格10選とそれぞれの難易度

本記事で紹介するサイバーセキュリティに関する資格は以下の10種類です。

  • 1. 情報処理安全確保支援士試験

    2. 情報セキュリティマネジメント試験

    3. SPREAD情報セキュリティサポーター能力検定

    4. SPREAD情報セキュリティマイスター

    5. 情報セキュリティ管理士認定試験

    6. 公認情報セキュリティマネージャー(CISM)

    7. 個人情報保護士認定試験

    8. AWS認定セキュリティ

    9. シスコ技術者認定

    10. (ISC)²資格

これらは、国が認定する「国家資格」、社団法人や財団法人といった機関が認定している「公的資格」、民間企業が認定する「民間資格」の3つに大きく分けられます。以下でそれぞれの資格の特徴や難易度について紹介します。

国家資格

まずは、国家資格に認定されているサイバーセキュリティ関連の資格を紹介します。国家資格とは、国の法律に基づいて認定されている資格であるため、一定の社会的地位が保証される信頼性の高い資格です。

ここでは、「情報処理安全確保支援士試験」と「情報セキュリティマネジメント試験」について解説します。

1. 情報処理安全確保支援士試験

情報処理安全確保支援士は、サイバーセキュリティ領域では国内初となる国家資格です。近年のサイバー攻撃増加を受けて、サイバーセキュリティに携わるための専門知識と実践的なスキルを持つ人材の確保・育成を目的に制度化されました。

情報処理安全確保支援士に期待されるのは、知識とスキルを用いて各企業・組織内の情報システムを安全に保つこと、サイバーセキュリティに対する調査や分析、およびその結果を踏まえたアドバイスをすることなどです。

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)によって実施される情報処理安全確保支援士試験に合格し、所定の登録を行うことで、「情報処理安全確保支援士(登録セキスぺ)」となります。

出題範囲は、情報セキュリティの技術や運用、開発管理、法的要求事項など幅広い分野にわたるのが特徴です。午前と午後に分けて行われ、それぞれ選択式・記述式となっています。

合格率は例年20%前後となっており、非常に難易度の高い試験であるため、取得することで高い評価を得られます。

情報処理安全確保支援士試験の試験概要は以下のとおりです。

試験名 試験時期 合格率 受験費用
情報処理安全確保支援士試験 春季(4月)秋季(10月)の年2回 21.9%(令和5年度合計) 7,500円
科目 出題形式 試験時間 問題数/解答数
午前Ⅰ 多肢選択式(四肢択一) 9:30~10:20(50分) 30問/30問
午前Ⅱ 多肢選択式(四肢択一) 10:50~11:30(40分) 25問/25問
午後 記述式 12:30~15:00(150分) 4問/2問
2. 情報セキュリティマネジメント試験

情報セキュリティマネジメント試験は、主に企業などの組織において情報セキュリティの管理や運用を担う人材を認定する国家資格です。情報システム担当者は、組織からの情報漏えいを防ぐことはもちろん、セキュリティインシデントが発生した際の適切な対応もできなければなりません。

情報セキュリティマネジメント試験はITを利活用する担当者を対象とした試験で、情報処理技術者のようなITエンジニアを認定する資格とは異なります。そのため、情報セキュリティマネジメント試験の受験対象者はIT部門以外にも多岐にわたり、業務で個人情報を扱う部門や機密情報を扱う部署などの担当者も含まれます。

情報セキュリティマネジメント試験は例年4月と10月の2回実施されていましたが、令和5年度から随時試験が実施されるようになりました。

情報セキュリティマネジメントにおいて、情報システムの企画、開発、運用のセキュリティ確保の知識が求められます。この資格は、業界・職種を問わず、個人情報を扱う業務に従事する人々にとって、取得しておくべき価値のあるものであり、セキュリティ関連資格の中でも、入門レベルの資格とされています。

情報セキュリティマネジメント試験の試験概要は以下のとおりです。

試験名 試験時期 合格率 受験費用
情報セキュリティマネジメント試験 随時実施 73.8%(令和5年11月) 7,500円
科目 出題形式 試験時間 問題数/解答数
科目A 多肢選択式(四肢択一) 120分 (2科目まとめて実施) 60問/60問
科目B 多肢選択式

公的資格

次に、公的機関が認定している資格について紹介します。公的機関とは公共のために業務を行う機関のことで、社団法人や財団法人などを指すことが多いです。

サイバーセキュリティに関する公的資格としては「SPREAD情報セキュリティサポーター能力検定」「SPREDAD情報セキュリティマイスター能力検定」「情報セキュリティ管理士認定試験」「公認情報セキュリティマネージャー」「個人情報保護士認定試験」などがあります。

ここでは5つの資格について詳しく紹介します。

3. SPREAD情報セキュリティサポーター能力検定

SPREAD情報セキュリティサポーター能力検定は、一般財団法人草の根サイバーセキュリティ推進協議会(Grafsec)が実施している公的資格です。SPREAD情報セキュリティサポーター能力検定に合格し、一般会員としてGrafsecに入会することでサポーターに登録されます。

そもそもSPREAD情報セキュリティサポーターとは、インターネットを安全に利用できるようさまざまなアドバイスを提供する相談相手です。地域や組織内などのコミュニティにおいて、情報セキュリティの意識向上を図ったり、リテラシー向上にも貢献できたりします。

SPREAD情報セキュリティサポーター能力検定は、制限時間50分で多肢選択式の問題が出題されます。

「セキュリティに関する水先案内人」として、地域のITサポートを提供するボランティアスタッフや、企業でITサポート業務に従事する人々が取得する資格です。ITの専門家である必要はなく、広範な人々が取得することができるため、その難易度は初級レベルといえるでしょう。

SPREAD情報セキュリティサポーター能力検定の試験概要は以下のとおりです。

試験名 試験時期 合格率 受験費用
SPREAD情報セキュリティサポーター能力検定 年2回 非公開 4,000円
試験方式 出題形式 試験時間 問題数 合格ライン
オンライン受験 四肢択一 50分 50問 70%
4. SPREAD情報セキュリティマイスター能力検定

SPREAD情報セキュリティマイスター能力検定は、SPREAD情報セキュリティサポーター能力検定と同じく一般財団法人草の根サイバーセキュリティ推進協議会(Grafsec)が実施しており、サポーター能力検定の上位資格です。マイスター能力検定を受験するためには、サポーター能力検定に合格し、Grafsecに入会する必要があります。

SPREAD情報セキュリティマイスター能力検定は、制限時間45分で多肢選択式の問題が出題されます。

SPREAD情報セキュリティマイスター能力検定の試験概要は以下のとおりです。

試験名 試験時期 合格率 受験費用
SPREAD情報セキュリティマイスター能力検定 年2回 非公開 6,000円
試験方式 出題形式 試験時間 問題数 合格ライン
オンライン受験 四肢択一 45分 30問 70%
5. 情報セキュリティ管理士認定試験

情報セキュリティ管理士認定試験は、一般財団法人全日本情報学習振興協会が運営する資格制度です。当資格の取得者は、サイバーセキュリティに通じた管理者・指導者としてふさわしい知見を保有しているものとみなされます。

職種を問わず、サイバーセキュリティの意識を高めるためには、総合的な情報セキュリティの知識が必要です。情報セキュリティに関する広範な知識が問われるため、当試験もおすすめの資格といえます。オンライン受験、会場受験、CBT受験と3つの受験方法から選べるのも良さの一つです。

試験内容は、総論やコンピューターに関する一般的な知識、各種脅威への対策方法などです。制限時間は120分で、4つのカテゴリーそれぞれで70パーセント以上得点することが認定条件となります。
情報セキュリティ管理士認定試験の試験概要は以下のとおりです。

試験名 試験時期 合格率 受験費用
情報セキュリティ管理士認定試験 年4回 46.9%(過去平均) 11,000円
試験方式 出題形式 試験時間 問題数 合格ライン
オンライン受験 選択式 120分 非公開 70%
会場受験 マークシート
CBT受験 CBT方式
6. 公認情報セキュリティマネージャー(CISM)

公認情報セキュリティマネージャーは、情報システムコントロール協会(ISACA)によって創設された国際的な資格です。情報セキュリティのマネジメントに特化した資格であり、主にセキュリティマネージャーやセキュリティ担当役職者、セキュリティコンサルタントを対象に制度化された試験となっています。

また、試験に合格しただけではCISMの認定を受けることはできません。CISMの認定には、ISACAが定める職業倫理規定を遵守し、5年以上の実務経験が必要となります。そのため、セキュリティ管理の経験者でスキルアップを目指す方におすすめの資格です。

試験内容は、情報セキュリティガバナンスやインシデント管理、セキュリティプログラムの開発管理など多岐にわたります。制限時間4時間で150問を回答し、800点中450点以上で合格となります。

公認情報セキュリティマネージャー(CISM)の試験概要は以下のとおりです。

試験名 試験時期 合格率 受験費用
公認情報セキュリティマネージャー 随時実施 非公開 非会員:US$760
試験方式 出題形式 試験時間 問題数 合格ライン
オンライン受験 四肢択一 240分 150問 450/800点
会場受験
7. 個人情報保護士認定試験

個人情報保護士認定試験は、一般財団法人全日本情報学習振興協会が開催する試験です。IT系の資格というよりは、法律系の資格として区分されることが多いです。試験項目が個人情報保護に特化していることから、ほかの法律系資格と比べれば難易度は低めといえます。

業種を問わず個人情報を扱う業務に従事する方は、取得がおすすめです。

試験問題は、個人情報保護の総論(課題Ⅰ)と個人情報保護の対策と情報セキュリティ(課題Ⅱ)の、大きく2つに分けられます。課題Ⅰ、Ⅱともに50問ずつ出題されます。多肢選択式で、制限時間は、課題Ⅰと課題Ⅱをあわせて150分です。

個人情報保護士認定試験の試験概要は以下のとおりです。

試験名 試験時期 合格率 受験費用
個人情報保護士認定試験 年4回 37.3%(過去平均) 11,000円
科目 出題形式 試験時間 問題数 合格ライン
課題Ⅰ 多肢選択式 150分 (2科目まとめて実施) 50問 各70%
課題Ⅱ 多肢選択式

民間資格

次に、民間の企業が実施している資格について解説します。民間資格だからといってレベルが低いわけではありません。自身が担当しているシステムが利用しているサービスの資格を保有することで、現場ですぐに活用できる知識が身につくため、おすすめです。

ここでは「AWS認定セキュリティ」「シスコ技術者認定」「ISC2資格」について解説していきます。

8. AWS認定セキュリティ

AWS認定セキュリティは、Amazonが提供するクラウドコンピューティングサービスであるAWS(Amazon Web Services)のシステムを安全に運用するための知識を問う問題が出題されます。セキュリティやアクセス管理、データ保護、インシデント対応など、AWSのセキュリティに関連する幅広い分野の知識が必要とされます。

実務経験がなくても受験可能ですが、2年以上のAWS実務経験者を対象としており、難易度は高めです。多肢選択式で制限時間は170分です。

類似する資格として、Microsoft Azure Security TechnologiesMicrosoft Certifiedが挙げられます。これらはMicrosoftのクラウドコンピューティングサービスに特化した資格です。そのため、AWSを使用している開発現場ではAWS認定セキュリティの評価が高く、Microsoftを使用している現場ではMicrosoft資格の評価が高くなります。

AWS認定セキュリティの試験概要は以下のとおりです。

試験名 試験時期 合格率 受験費用
AWS認定セキュリティ 随時実施 非公開 US$300
試験方式 出題形式 試験時間 問題数 合格ライン
オンライン監督付き試験 複数選択 または 複数応答 170分 65問 非公開
テストセンター
9. シスコ技術者認定

シスコ技術者認定は、米国のネットワーク機器メーカーであるシスコシステムズ社が実施するベンダー試験です。エントリー向けの「CCT」やアソシエイト向けの「CCNA」、プロフェッショナル向けの「CCNP」などにランク付けされており、受験者のレベルに応じて受験できます。

試験内容はネットワークの基礎や機器の設定など多岐にわたり、サイバーセキュリティに関する内容も含まれます。また、CCNPやCCIEといった上位の認定資格になると、情報セキュリティに特化した認定試験も存在します。

シスコ技術者認定は高い専門性を証明する資格であり、企業で情報セキュリティを専門に担うエンジニアから人気です。

シスコ技術者認定試験の試験概要は以下のとおりです。

試験名 試験時期 合格率 受験費用
シスコ技術者認定試験 随時実施 非公開 US$125~1,900
10.ISC2資格

ISC2資格とは、米国の(ISC)² が実施している資格で、情報セキュリティのプロフェッショナル向けに資格要件が定義されています。国際的に最も権威のあるセキュリティプロフェッショナルの認定資格とされており、難易度が非常に高く、試験時間も6時間と非常に長いため、資格取得には努力が必要です。

資格は「CSSLP」「SSCP」「CCSP」「CISSP」に分類され、中でもCISSPは情報セキュリティ分野におけるリーダーとしての証明に役立ちます。

いずれの資格も、カントリーフリー、ベンダーフリーを掲げており、グローバルな活躍が求められるこれからの時代に即した専門的な資格といえるでしょう。

これから情報セキュリティの資格を取得する方は、まずはCSSLPから目指してみるのがおすすめです。

ISC2資格の試験概要は以下のとおりです。

試験名 試験時期 合格率 受験費用
CSSLP 随時実施 随時実施 US$599
SSCP US$249
CCSP US$599
CISSP US$749

サイバーセキュリティに関する資格の勉強方法

サイバーセキュリティに関する資格試験に合格するためには勉強方法がとても重要です。国家資格から民間資格まで10個紹介してきましたが、それぞれの資格で効果的な勉強法は異なります。

資格試験の勉強を始める前に、まず試験範囲を確認しましょう。ほとんどの場合、試験公式サイトに表記されています。また、試験によっては認定テキストや過去問、試験に向けたオンライン授業などが案内されている場合もあるため、試験に臨む前に情報収集が必要です。

ここでは、今回紹介してきた資格試験について、それぞれの勉強法を詳しく解説します。

関連記事:セキュリティエンジニアになるための効果的な勉強方法

1. 情報処理安全確保支援士試験

IPA公式サイトに、情報処理安全確保支援士試験のシラバスが公開されています。このシラバスは、認定にあたって要求される知識およびスキルを明確に規定した資料です。

学習する目的、具体的な学習内容も記されているため、シラバスを参考に勉強するのが良いでしょう。ただし記載内容は、適宜追加や変更、削除などが行われることがあるので、注意しながら参照しましょう。

また、過去問題も公式サイトで配布されているため、試験の練習として取り組むのが良いでしょう。

2. 情報セキュリティマネジメント試験

国家資格である情報セキュリティマネジメント試験は、試験対策の参考書が多数販売されています。まずは参考書を読んで理解してから、過去問題を解いていくのが効率的といえるでしょう。

過去問題はIPAのWebサイトでも公開されているほか、詳しい解説も含めた専門のサイトも数多く公開されているため、参考にしてみましょう。

情報セキュリティマネジメント試験は、参考書と過去問題を解いて綿密な試験対策を行っていれば、IT業界未経験者であっても合格が難しい試験ではありません。

3. SPREAD情報セキュリティサポーター能力検定

Grafsecの公式サイトでは、出題範囲や勉強方法に関する質問に対して、「Grafsecが推奨する書籍を中心に、その時々の情報セキュリティの話題も含めて出題します」と記載されています。そのため、SPREAD情報セキュリティサポーター能力検定に合格するためには、公式テキストをもとにした勉強がおすすめです。

2023年12月現在、推奨されている書籍として、内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)発行「インターネットの安全・安心ハンドブックVer 5.00」が紹介されています。内容を理解し、しっかりと頭に入っていれば決して難しい試験ではありません。

4. SPREAD情報セキュリティマイスター能力検定

SPREAD情報セキュリティマイスター能力検定を受験するためには、すでにSPREAD情報セキュリティサポーター能力検定に合格している必要があります。先にSPREAD情報セキュリティサポーター能力検定の勉強をしているので、そこに知識を上乗せする形で学習を進めます。

情報セキュリティマイスター能力検定も、試験勉強の推奨書籍として、「インターネットの安全・安心ハンドブックVer 5.00」が指定されているため、活用するのが良いでしょう。

5. 情報セキュリティ管理士認定試験

情報セキュリティ管理士認定試験には公式テキスト、公式問題集が用意されています。公式テキストは、「最短突破 情報セキュリティ管理士認定試験 公式テキスト」、公式問題集は「情報セキュリティ管理士公式問題集」です。どちらもAmazonや楽天市場などで販売されています。

テキストと問題集を購入して問題を解けるようにしておけば合格が目指せるでしょう。

6. 公認情報セキュリティマネージャ(CISM)

公認情報セキュリティマネージャ(CISM)は参考書や過去問題集として販売されているものが少なく、有効な勉強法を見つけ出すのに苦労する方も多いようです。

公式サイトではが有料で販売されているほか、サンプルの試験問題集などもオンラインで販売されているようです。

また、認定トレーナーによるオンラインでの試験準備コースもありますが、こちらは日本語ではなく英語での解説となります。

7. 個人情報保護士認定試験

個人情報保護士認定試験には、通信講座や講習会が用意されています。これらを利用する方法もありますが、受講料などのコストや隙間時間で自分のペースで勉強しやすいなどの理由から独学が一般的です。独学用に一般財団法人全日本情報学習振興協会が出版する公式テキスト公式問題集があります。テキストと問題集はAmazonや楽天市場で購入可能です。

8. AWS認定セキュリティ

AWS認定セキュリティは、Amazonが公式に学習動画や問題集や資料を用意しています。ただし、すべて無料で利用できるわけではなく、有料のサービスもあるため注意が必要です。また、紙媒体のテキストや問題集はAmazonや楽天市場で売られています。自分に合った教材を選ぶのが良いでしょう。どの教材を使用しても、しっかりやりこむことで合格に必要な知識が身につきます。

9. シスコ技術者認定

シスコ技術者認定はベンダー資格のなかでも知名度が高いため、試験対策用の専門書籍や過去問題集が数多く販売されています。ただし、ネットワーク機器の設定方法などが出題されるため、書籍や過去問題集を解くだけでは試験対策が不十分であることも多いです。

そのため、シスコ技術者認定の試験対策講義を実施する専門スクールに通う受験者も存在します。実機を使ったネットワーク機器の設定方法は自宅での学習が難しいものの、専門のスクールに通えば効率的にスキルを身につけられます。

公式の参考書などは出ていませんが、民間企業による対策本は複数出版されているので、自分にあった参考書で勉強するのが良いでしょう。

10.ISC2資格

ISC2資格はCISSPやCCSPなどの資格ごとにトレーニングコースや公式問題集が販売されており、それをもとに学習することで合格を目指せます

基本的な勉強方法としては一般的なIT関連資格と同様で、トレーニングコースを一通り受講した後、公式問題集を繰り返し解いて理解を深めていくというものです。

たとえばCISSP用の公式問題集は1,000問以上の過去問題が収録されており、これを解いていくことで試験全体の傾向や有効な対策が見えてきます。また、公式問題集はAmazonや楽天ブックスなど多くのサイトで扱っていますが、いずれも電子書籍のみでの提供となっているため注意が必要です。

紙媒体の書籍としては販売されていないため、タブレット端末やスマートフォン、PCなどのデバイスが必須となります。

また、英語版ではあるものの、(ISC)² Corporateから公式ガイドブックが公開されています。
Official (ISC)2® Guide to the ISSAP® CBK ((ISC)2 Press)

サイバーセキュリティの資格を取得することで得られるメリット

サイバーセキュリティ関連の資格を取得するメリットを知っておくことで、資格取得に対するモチベーションを維持することができます。

職種や業種によっても細かい部分は異なりますが、多くの業界に共通するメリットとして「昇進・昇格がしやすい」「スキルの証明ができる」などがあります。

下記ではこのメリットをより詳しく紹介します。資格取得を検討している方は参考にしてみてください。

昇進や昇格がしやすくなる

セキュリティ関連の専門的な資格を持っていると、その知見やスキルが評価されて社内での昇進や昇格につながりやすくなります

IT分野とは関係のない会社だからといって資格を取得するメリットがないわけではありません。たとえば、情報セキュリティ部門の担当者が退職した場合、専門的な資格をもっている社員が後任として選ばれることもあるでしょう。もともとIT関連のエンジニアを志望していたものの、現在は異なる職種に就いている方も、資格を取得することによって本来希望していた部署や役職に異動できる可能性があります。

関連記事:【2023年最新】セキュリティエンジニアの年収や将来性をチェック

客観的にスキルの証明ができる

資格があれば客観的にスキルを証明できます。

書類や口頭でスキルをアピールすることは可能です。しかし、サイバーセキュリティのスキルはプログラミングスキルと比べるとポートフォリオを提出しにくいため、資格がないと明確に提示するのが困難です。

資格さえあればほかのアピールがいらないというわけではありませんが、資格があることで書類や口頭でアピールした内容の裏付けになります。

就職・転職で有利になりやすい

情報セキュリティはあらゆる企業でニーズが高く、非IT分野の企業であってもさまざまなシステムが活用されています。サイバーセキュリティについて専門的な知識がある人材の価値は高く、就職や転職活動においても有利になりやすい傾向があります

IT業界が未経験であっても、独学で難易度の高い資格を取得した実績があれば、その熱意ややる気が評価されることもあるでしょう。現在従事している業務や、志望する会社の業務に直接的に関係しないとしても、サイバーセキュリティ関連の資格を取得しておくことは転職市場で有利に働くでしょう。

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フリーランスになった場合でもアピールしやすい

フリーランスで仕事をするにあたって、資格の保有は信頼度にもつながります。資格取得はもちろん必須ではありませんが、独立した後で安定した仕事を請け負うためには、客観的に評価できる資格やスキルを持っていたほうが良いでしょう。

過去に従事してきた業務やプロジェクトなど、実務経験をアピールする場合も多いですが、より客観的に評価できる材料としてサイバーセキュリティ関連の資格は極めて有効な存在です。

サイバーセキュリティの資格に関するよくある質問

サイバーセキュリティの資格取得を検討している方にとって、セキュリティの三大資格や最難関の資格、セキュリティエンジニアの年収相場などについて知りたい方が多いようです。

ここではサイバーセキュリティの資格に関するよくある質問に答えていきます。類似の疑問を持つ方は参考にしてみてください。

Q1. セキュリティの三大資格は?

(ISC)²の「CISSP」、ISACAの「CISA」、SANSの「GIAC」は世界的にセキュリティの三大資格として認知されています。アメリカ国防総省の情報に関わる職員や取引先には、先述の資格取得が義務付けられています。

Q2. 情報セキュリティの最難関資格は?

国内で実施されている情報セキュリティに関する試験において、最難関といわれているのが情報処理安全確保支援士です。情報処理技術者向けの試験の中でも、一番レベルの高いレベル4に位置しています。合格率も低く、令和5年度の合格率は21.9%でした。

Q3. セキュリティエンジニアの年収相場は?

セキュリティエンジニアの年収相場を2023年12月時点のレバテックキャリアの求人を参考に算出すると、500~980万円になります。掲載されている求人を見ると、年収1,000万円を超える求人も多く存在するため、スキルや経験を磨けば高年収も目指せるでしょう。

まとめ

この記事では、サイバーセキュリティ関連の資格取得を目指している方に向けて、おすすめの資格10選を紹介しました。サイバーセキュリティ関連の仕事をするのに資格が必須というわけではありませんが、資格を保有していることでスキルの客観的な証明につながります。

さまざまなレベルの資格があるため、自身に合ったレベルの資格から挑戦していくのが良いでしょう。また、資格取得をゴールにするのではなく、資格取得を通じてサイバーセキュリティのスキルを身につけることが重要です。

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