コンサルタント職の仕事内容や求められるスキルと知識、転職成功のために今日からできることITコンサルタントへの転職で必要なスキルと経験、目指す人がやるべきこと

最終更新日:2020年10月19日

レバテックキャリアは
ITエンジニア・Webクリエイター専門の転職エージェントです

SEやPM・PLがキャリアアップを図る際、選択肢のひとつに挙がることの多いITコンサルタント。企業の経営課題を解決に導く重要なポジションゆえ、採用ハードルの高い職種ですが、具体的にはどのようなスキルや経験が求められるのでしょうか。

この記事では、レバテックキャリアの法人営業担当・髙橋哲也とキャリアアドバイザー・西澤貫が、ITコンサルタントへの転職を成功させる上で知っておくべきポイントについて解説します。ITコンサルタントを目指す上で、今日から実践できる具体的なスキルや知識の習得方法についても紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

髙橋 哲也(たかはし てつや)
SIerやITコンサルティング会社、事業会社を多く顧客に持つレバテックキャリアの法人営業担当。企業が求めるエンジニア像をヒアリングし、求職者には面接対策などを通して転職支援を行っている。ほっとする瞬間は、転職を支援したエンジニアとのランチ面談で、その人が転職先で楽しく働いていることが伝わってくるとき。

西澤 貫(にしざわ とおる)
年間200人以上のエンジニアのカウンセリングを担当する、キャリアコンサルタント国家資格を保有するレバテックキャリアのアドバイザー。求職者が自身の強みを活かして働ける企業を提案するため、カウンセリングは転職相談に留まらず人生相談に発展することも。株式会社リクルートキャリアが主催する「GOOD AGENT AWARD 2017」で特別賞を受賞。 西澤 貫の紹介ページはこちら

1. ITコンサルタントとは

まずは、ITコンサルタントの仕事内容について説明します。広義にはITコンサルタントの一種に含まれる、その他コンサルタント職種との業務範囲の違いについても解説しますので、自身のキャリアを考える上で参考にしてください。

ITコンサルタントは、ITで企業の経営課題を解決する人

髙橋:ITコンサルタントとは、平たく言うとユーザー企業が抱えている経営課題に対して、ITを用いた解決方法を提案する人を指します。たとえば、とある小売企業に「注文から納品までのリードタイムを短くしたい」という課題があったとします。その課題を、ITで解決することになった際に登場するのがITコンサルタントです。

ITコンサルタントは、「ITを活用して、注文から納期までのリードタイムを短くする」というミッションを達成するために、ITでどのような改善を行うことができるか、どの手段を用いるべきかを詳細に調査し、RFP(提案依頼書)にまとめてユーザー企業に提案します。

ITコンサルタントと協力しながら業務を進める職種に、より上流の意思決定を行う「戦略コンサルタント」のほか、自社のパッケージやサービスを活かした業務改善提案をする「ERPコンサルタント」や「CRMコンサルタント」、「SCMコンサルタント」といった導入コンサルタント職があります。

これらの職種は、明確に業務内容が分かれているわけではないので棲み分けが難しいのですが、大枠は以下のような図で関係性を説明することができます。

戦略コンサルタント

企業の経営企画と一体となり、今後の経営戦略の提案を行うポジション。具体的には、全社的な経営方針に影響を与える事業計画や、新規事業の立案などを行う。ユーザー企業(経営層)にヒアリングを行い、ITに関わらずあらゆる角度から企業が抱える問題・課題を発見し、仮説・検証を繰り返した後に最終的な戦略を立案する。

ITコンサルタント

戦略コンサルタントが設定した経営課題に対して、ITを用いた解決策の提案や、ITの投資・活用方法についての戦略を考える職種。ユーザー企業が所属する業界の業務知識や業務フローを深く理解した上で、現状のシステムが抱える課題の洗い出しを行い、改善すべき点の見極めや、ITという大きな枠組みの中で最適な解決手段を導き出す。

ERPコンサルタント

ERP(エンタープライズ・リソース・プランニング)パッケージの提案・導入を通して、ユーザー企業の各種業務を効率化させ、業務改革を実現させる。ERPコンサルタントはユーザー企業が抱える業務課題を明確にし、課題を解決するために必要なITシステムの要件定義や設計、開発、納品までのプロジェクトを先導する。基本的には、既存のERPパッケージやサービスをカスタマイズする形での提案を行う。

CRMコンサルタント

ユーザー企業が抱えている顧客関連の業務課題に対して、顧客維持戦略の立案やマルチチャネル(広告、メール、SNS、テレマーケティング)を活用したコミュニケーション戦略の策定、チャネルの最適化など、CRM(コンテンツ・リレーションシップ・マネージメント)に関連する業務プロセスやシステムの改善などを提案する。基本的には、既存のCRMパッケージやサービスをカスタマイズする形での提案を行う。

SCMコンサルタント

ユーザー企業が抱えているサプライチェーン(仕入れから販売に至るまでのプロセス)関連の業務課題に対して、SCM(サプライチェーン・マネジメント)戦略の立案やSCM業務の整理・再構築、SCMツールの構築・導入支援、SCMのアウトソーシングなどを行い、ユーザー企業の課題解決と収益改善を図る。基本的には、既存のSCMパッケージやサービスをカスタマイズする形での提案を行う。

髙橋:今回の例でいうと、たとえばITコンサルタントが「配送システムを見直すことでリードタイムを短くする」という解決策を提示し、ユーザー企業にその提案が受け入れられたとします。

するとITコンサルタントは、サプライチェーンの専門家であるSCMコンサルタントに具体的な改善案の提案を依頼します。依頼を受けた複数のSCMコンサルタントは、ITコンサルタントの提案内容をもとにRFPの作成を支援するための提案を行い、コンペに勝つことで提案が採用されます。

ITコンサルタントが導き出した解決策によって依頼先は異なり、ERPパッケージで改善を図るのがよいと判断すればERPコンサルタントに、コミュニケーション戦略の見直しをするのであればCRMコンサルタントに改善提案の依頼をします。

また、そもそもの経営課題の設定、「ITを活用して、注文から納品までのリードタイムを短くする」ことでユーザー企業の業務改善・収益改善ができると判断するのは、ITコンサルタントではなく戦略コンサルタントになります。

西澤:ITコンサルタントや戦略コンサルタント人材を募集するのは、主にコンサルティングファームです。ERPやCRMといった導入コンサルタントの場合は、コンサルティングファームに加え、比較的大規模なSIerやパッケージベンダーからも求人が出ています。

SIerやパッケージベンダーが自社内に導入コンサルタント職を置いているのは、最終的にユーザー企業に納品するシステム開発の案件を受注するためです。

ユーザー企業はシステム開発の委託先を選定する際、複数のSIerやパッケージベンダーにRFPに沿ったシステム設計書の作成を依頼し、コンペを実施します。

コンサルティングから開発までの一連のプロジェクトを進める中で、最も大きなお金が動くのはシステム開発のフェーズです。そのため、自社にコンサルタントを配置しておくことで、RFP作成支援の段階で自社の開発体制や技術を活かした提案を行い、システム開発までを一貫して受注できる体制を整えているんです。

2. ITコンサルタントに求められるスキル・知識

続いて、ITコンサルタントとして転職する上で必要なスキルについて解説します。

ベースとして必要なのは、論理的思考力

髙橋:ITコンサルタントは、ユーザー企業全体の収益に影響を与えるような提案を行う職種であるため、幅広いスキルが高いレベルで求められます。主に必要となるスキル・知識は以下のとおりです。

・論理的思考力(ロジカルシンキング)
・分析力
・プレゼンテーション能力
・顧客折衝力
・(ユーザー企業が属する)業界知識
・アーキテクチャ設計力


西澤:これらの中でも、論理的思考力は特に重要なスキルです。ITコンサルタントに必要な能力はたくさんありますが、それらを効率よく身につけ磨いていけるかは、ベースとして論理的思考力があるかどうかにかかっています。仕事に限らず、物事を構造化して考えるということを日常的にやっている人でないと、なかなかITコンサルタントとして活躍するレベルの論理的思考力は身につかないと思います。

髙橋:たとえば採用面接では、現職がSEの求職者に対して「担当プロジェクトでこの開発手法を選んだのはなぜですか?」「技術選定を行う際の基準を教えてください」といった質問を面接官から投げかけられることがあります。そのときに合理性のある回答ができるか、そもそも担当プロジェクトで解決すべき課題が見えているか、といった点は非常に細かくチェックされます。

実際、「質疑における理解力や説明力が乏しい」ことが理由で採用がお見送りになるケースはとても多いんです。正解のない問いに対して、論理立てて相手が納得できるように説明をすること、突き詰めればこれはITコンサルタントの仕事そのものと言っても過言ではないです。

西澤:また、コンサルティングを行う上で解決すべき問題・課題がどこにあるのかを判断し、どのような策を講じるかを考えるには分析力が欠かせません。SWOT分析やPEST分析といったビジネスフレームワークは一通り使いこなせるようになっておいた方がいいですね。

その上で、ユーザー企業に自分の考えをわかりやすく伝え、提案を受け入れてもらうにはプレゼンテーション能力や顧客折衝力といったスキルが必要になります。

髙橋:さらに、専門的なスキルでいうと、ユーザー企業が所属している業界の知識は身につける必要があるでしょう。ITで経営課題を解決するといっても、各業界におけるIT標準や業務プロセスは異なります。それらを正しく理解しておかないと、最適な提案を行うことはできないからです。

西澤:アーキテクチャ設計力については、ITコンサルタント自身が必ずしもコードを書ける必要はありませんが、システムの設計図は書けた方がいいです。ITコンサルタントはユーザー企業に提案を行う際にRFPを作成しますが、RFPに記載するシステムの要求仕様を明確にするには、システム全体の構成を理解している必要があります。

3. ITコンサルタントを目指す上で役立つ経験

続いて、ITコンサルタントへの転職を目指す上で、経験しておくべき職種や業務内容について解説します。

要件定義や基本設計、RFPの作成経験があるとステップアップしやすい

髙橋:繰り返しになりますが、ITコンサルタントの仕事はユーザー企業の課題に対して、ITを用いた最適な解決策の提示と、実行支援を行うことです。たとえ、以前に同業他社へのコンサルティングで同じような課題を解決したことがあったとしても、各企業が置かれている状況は千差万別です。

ヒアリングや調査を通して企業の現状と課題を正確に把握し、何を解決すべきなのか、どのような手段を用いるべきなのか、といったことをゼロから考えていきます。

ITコンサルタントへの転職を希望されるのは、現職がシステムエンジニア(SE)やPM・PLであることがほとんどです。そのため、システム開発において以下に挙げる上流工程の経験があると、ステップアップしやすい傾向にあります。

RFPの作成経験
・要件定義の経験
・基本設計の経験


これらは、開発するシステムで何を実現したいのか、そのためにどんなシステムを作るのか、といったシステム開発の全体像を定めるものなので、業務を遂行する上での考え方はITコンサルタントに通じるものがあります。要件定義やRFPの作成ではユーザー企業の要望を的確に捉えて要件にまとめる力が必要ですし、基本設計ではその要件をアーキテクチャに落とし込む力が必要です。

SEやPM・PLポジションの方であれば、現職でこれらの業務に携わることはできるはずなので、積極的に経験を積んでいきましょう。

現職がプログラマーの場合は、まずはSEにキャリアアップを

西澤:ITコンサルタントへの転職を希望される方の中には、現職がプログラマーで、開発業務をメインで担当されている方も時々いらっしゃいます。

その場合、プログラマーからいきなりITコンサルタントを目指すのは現実的ではないので、まずはSEやPL・PMにステップアップすることから始めましょうとアドバイスを行っています。

先ほど紹介したような上流工程の経験を積んでいく必要があるので、転職先としてはSEとして基本設計まで行えるベンダー企業か、PM・PLポジションまでキャリアアップできる可能性のある企業を提案していますね。

4. ITコンサルタントになりたい人が今日からやるべきこと

前章では、ITコンサルタントを目指す上で役立つ経験について解説しましたが、要件定義や基本設計などの上流工程は、やりたいからといってすぐに経験できるものではありません。

そこで、上流経験のないSEの方に向けて、ITコンサルタントへの転職を成功させるために今日からできること・やるべきことを解説します。

(1)ITコンサルタントの仕事内容を正しく理解する

西澤:当たり前に思われるかもしれないですが、まずはITコンサルタントの仕事内容を正しく把握して、自分のやりたいこととフィットしているかどうかを見極めることが重要です。

ITコンサルタントを志望している方の中にも、本当にやりたいことが実現できるのは別の職種、具体的には社内SEやPM、プリセールスである場合がよくあります。たとえば「ユーザーとの距離が近い場所で働きたい」というのが一番の志望動機であれば、社内SEでもそれは叶えることができます。

髙橋:ITコンサルタントの仕事内容は記事の冒頭で紹介しましたが、ユーザー企業が抱える課題の洗い出しや改善点の見極めを行うには、非常に泥臭い作業を根気強く続ける必要があります。

たとえば、宅配業者の業務改善を行うITコンサルタントは、配達トラックに1ヶ月間同乗して、配送業務を経験しながら課題を見つけようとします。小売企業であれば、実際に店舗に立って現場スタッフの業務の進め方を把握したり、売れる人と売れない人の違いを見つけるためにスタッフにヒアリングを行ったりします。

そうやって長い時間をかけて現場への理解を深めながら進めていく仕事なので、ここでもし「客先常駐では働きたくない」といったような要望が出てくるのであれば、別職種の方がマッチしているかもしれません。

(2)担当しているシステム開発の全体像を俯瞰的に捉える

西澤:現職がSEであっても、今すぐに要件定義や基本設計といった上流工程を担当できない方も多いと思います。そういった方に今日から始めてほしいのは、ご自身が携わっているシステム開発の全体像を、俯瞰して捉えようとする動きです。

「自分が開発している機能はシステム全体のどの部分に当たるのか」、「技術選定はどのようにして行われたのか」といった情報は、上流工程を担当しているエンジニアに確認をすればわかるはずです。

髙橋:実際にITコンサルタントとして採用される方は、担当したプロジェクトに関してどのような質問を投げかけられても、わかりやすく説明することができています。

このスキルは一朝一夕で身につくものではないので、日頃から視座を高く持って業務に取り組むことが大切です。

(3)希望する業界の業務知識を身につける

西澤:ユーザー企業の業務フローや業務知識も、今日から学び始めることができる内容です。書籍やインターネット、勉強会を活用してもいいですし、実務を通して身につけるなら、ユーザー企業に直接質問して情報を収集してもいいと思います。

たとえば金融業界であれば、銀行システムやクレジットカードシステムの仕組みは書籍やオンライン講座でも学ぶことが可能です。業務知識を習得しておくと、各システムの関連性も理解できるようになりますから、コンサルティングを行う際に課題の発見もしやすくなります。

細かい業務フローは企業ごとに異なりますが、業界ごとに共通するフローも多く存在するので、各業界ごとの前提知識を身につけておくことはITコンサルタントに転身する際のアドバンテージになります。

5. ITコンサルタントへの転職ならレバテックキャリア

レバテックキャリアは、IT・Web業界のエンジニアやクリエイターを専門とする転職エージェントです。最新の技術情報や業界動向に詳しいキャリアアドバイザーが、一人ひとりの希望に寄り添いながら転職を成功させるためのアドバイスを行います。

この記事を読んで、ITコンサルタントに転職したい、あるいは将来的にITコンサルタントとしてのキャリアを築きたいとお考えの方は、ぜひ一度レバテックキャリアにご相談ください。内定実績から紐解く採用ポイントの共有や、実際の質問内容をもとにした面接対策などを通して、あなたの転職活動をサポートします。

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