ITコンサルタントの資格16選をスキル別に紹介します

最終更新日:2024年6月28日

ITコンサルタントに必須の資格はありません。コンサルティング業務自体は、誰でも可能です。そのため、専門的なスキルや知識があることを証明しにくい職種といえます。ITコンサルタントがスキルや知識を客観的に証明するには、資格制度を活用するのがいいでしょう。また資格制度を使ってスキル習得して、ITコンサルタントを目指すことも可能です。

本記事では、ITコンサルタントへの転職を検討している方や目指す方に向けて、ITコンサルタントの転職におすすめの資格と求められるスキルを解説します。

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この記事のまとめ

  • ITコンサルタントへの転職におすすめの資格と求められるスキルについて解説
  • ITコンサルタントには、必須の資格はないが、専門的なスキルや知識があることを証明するのに資格制度を活用するのが有効
  • ITコンサルタントに求められるスキルには、IT技術の知識・経験、経営に関する専門知識、ロジカルシンキング、コミュニケーション力などがある

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ITコンサルタントとは

ITコンサルタントとは、企業の経営課題をIT技術を用いて解決に導く職種のことです。クライアントからヒアリングを行い、経営課題を見つけ出し、経営課題を解決するために最適なITシステムを提案することが主な仕事です。提案が認められた際には、プロジェクトの進行を支える役割も担います。そのため、ロジカルシンキングやコミュニケーション力なども求められます。

関連記事:ITコンサルタントの仕事内容を解説|必要なスキルや年収も紹介

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スキル別!ITコンサルタントの仕事で役立つ資格16選

ITコンサルタントにとって、必須の資格はありません。しかし資格を取得することで、第三者に対してスキルの証明ができます。またITコンサルタントとしての信頼性をアピールできるなど、資格の取得は大いに役立ちます。また今後、ITコンサルタントを目指す方も、効率的に知識やスキルを習得するためにも資格の取得は役立ちます。
ここでは、ITコンサルタントの仕事で役立つ資格をスキル別で紹介します。

IT関連の知識・スキルが証明できる資格6選

ITコンサルタントが経営課題を解決するには、専門的なIT関連の知識が必要です。IT関連の知識とスキルを証明する資格として、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験、ITストラテジスト試験などの高度情報処理技術者試験があります。また、Oracle Master、LPIC、CCNAなどのベンダー資格も重要です。本項では、IT関連の知識・スキルが証明できる資格6選を紹介します。

1.基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、IPA(情報処理推進機構)が実施する国家試験です。ITエンジニアを目指す方や若手エンジニアに、人気の資格試験です。試験では、ITエンジニアとして必要な基礎的な知識やスキルが問われます。資格勉強をすることで、ITの基礎的な知識を習得できるだけでなく、基礎的な経営やマネジメントについても学べます。また2023年4月から、試験が通年化されています。

試験日 通年 ※CBT(Computer Based Testing)方式
受験料 7,500円(税込)
合格率 約35%程度
問題形式 科目A試験 多肢選択式(四肢択一)60問
科目B試験 多肢選択式20問
受験環境 全国の試験会場
2.応用情報技術者試験

応用情報技術者試験は、IPA(情報処理推進機構)が実施する国家試験です。高度IT人材を目指す方向けの資格試験で、基本情報技術者試験の上位に位置付けされています。試験では、ITの深い知識やスキルだけでなくマネジメントや経営戦略についても問われます。

試験日 年2回(4月・10月)
受験料 7,500円(税込)
合格率 約20%程度
問題形式 午前:多肢選択式(四肢択一) 午後:記述式
受験環境 全国の試験会場
3.ITストラテジスト試験

ITストラテジスト試験は、IPA(情報処理推進機構)が実施する国家試験です。試験では、企業のIT戦略に関する知識やスキルが問われます。また戦略の考案や分析などの問題も出題されます。ITスキル標準 (ITSS)レベル4の難易度の高い試験であり、合格者はIT戦略・マーケティング分野の高いスキルがあることを証明できます。令和4年度春期のITストラテジスト試験の合格率は、14.8%でした。
ITストラテジスト試験の学習をすることで、事業環境や業務環境の調査・分析や、ビジネスモデルの提案、情報システム戦略の企画・提案・推進、評価などを適切に行うためのスキルが身につきます。
ITストラテジスト試験は認知度の高い国家資格であり、ITコンサルタントとして取得しておきたい資格のひとつです。


関連記事:ITストラテジスト合格に必要な勉強時間は?学習法やポイントも解説

試験日 春期(4月)
受験料 7,500円(税込)
合格率 約15%程度
問題形式 午前:多肢選択式(四肢択一) 午後:記述式
受験環境 全国の試験会場
4.Oracle Master

Oracle Masterは、日本オラクル社が運営する「Oracle Database」の管理スキルを認定する民間資格です。試験では、データベースの運用・管理やSQLの知識を問う問題が出題されます。「Oracle Database」は世界トップシェアを誇っており、試験に合格することで「Oracle Database」の管理能力をアピールできます。
Oracle Masterは「Bronze(ブロンズ)」「Silver(シルバー)」「Gold(ゴールド)」「Platinum(プラチナ)」の4つのグレードがあり、ブロンズから順に取得をしていきます。またシルバー以上のグレードは、国外で実施されているCestification Program(OCP)との連携により世界基準の資格になります。

  Bronze(ブロンズ) Silver(シルバー) Gold(ゴールド) Platinum(プラチナ)
試験日 随時実施 随時実施 随時実施 随時実施
受験料 【会場試験】37,730円
【オンライン試験】14,630円 ※共に税込み
左同 左同 左同
合格率 非公開 非公開 非公開 非公開
問題形式 CBT方式(マウス選択問題)40問 CBT方式(マウス選択問題)90問 CBT方式(マウス選択問題)80問 実技試験または移行試験
受験環境 全国の試験会場または オンライン試験 左同 左同 左同
試験時間 90分 150分 120分 2日(移行試験は1日)
5.LPIC

LPICはNPO法人Linux「LPI」の日本支部が運営する、Linuxに関するスキルや知識を認定する民間資格です。国際的に認められている資格試験であり、200カ国以上のエンジニアが受験しています。資格取得後の満足度89%(LPI公式発表)であり、Linuxの運用・トラブル対応などさまざまな場面で知識が活用できると実感されています。

  LPIC-1 LPIC-2 LPIC-3<
試験日 随時実施 随時実施 随時実施
受験料 15,000円 左同 30,000円
合格率 非公開 非公開 非公開
問題形式 CBT方式(マウス選択、キーボード入力) 約60問 左同 左同
受験環境 全国の試験会場 左同 左同
試験時間 60分✕2試験 90分✕2試験 90分✕3試験
6.CCNA

CCNAは、ネットワーク機器の世界トップシェア企業であるシスコシステムズ社が運営する、ネットワークに関する知識やスキルを認定する民間資格です。ネットワーク分野では最も有名な資格であり、世界共通基準とされています。

試験日 随時実施
受験料 336,000円(税抜)
合格率 非公開
問題形式 CBT方式(コンピュータ入力) ※出題数はグレードによる
受験環境 全国のピアソンVUE試験会場
試験時間 1科目90分

CCNAは5つのグレードがあり、難易度下位から「エントリー」「アソシエイト」「プロフェッショナル」「エキスパート」に分かれています。さらに各グレードは、業界・業種に合わせて、以下の9分野に分かれています。

1. ネットワーク設計(デザイン)

2. Routing & Switching(ルーティング&スイッチング)

3. Cloud(クラウド)

4. Collaboration(コラボレーション)

5. Data Center(データセンタ)

6. Industrial(インダストリア)

7. Security(セキュリティ)

8. Service Provider(サービスプロバイダー)

9. Wireless(ワイヤレス)

Routing & Switchingが最も人気の試験であり、受験者の人数も多くなります。Routing & Switchingについて、以下の表にまとめました。

問題形式 CBT方式(コンピュータ入力) ※出題数はグレードによる
試験時間 1科目90分
受験料 336,000円(税抜)
受験環境 全国のピアソンVUE試験会場

プロジェクトマネジメントスキルを証明できる資格6選

プロジェクトマネジメントスキルとは、プロジェクトを円滑に完了させるために必要なスキルです。プロジェクトの目標達成のために、計画を立ててコントロールするプロジェクトマネジメントスキルは、ITコンサルタントにも求められます。
プロジェクトマネジメントスキルを証明できる資格を取得することで、ITコンサルタントとしての仕事の幅も広がることでしょう。ここでは、プロジェクトマネジメントスキルを証明できる資格を紹介します。

1.ITILファンデーション

ITILファンデーションは、英国商務省により出版されたITサービスマネジメントにおける成功事例(ITIL)の、知識が問われる世界共通の資格試験です。この資格を取得することで、ITサービスマネジメントに関する知識があることを証明できます。合格率は非公開ですが、おおよそ40%程度といわれています。

試験日 随時実施
受験料 43,890円(税抜)
合格率 非公開
問題形式 4肢択一式、CBT方式40問
受験環境 全国のピアソンNUE試験会場 プロメトリックス試験会場orオンライン試験
試験時間 60分
2.プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル(PMP®)

PMP®は、米国のプロジェクトマネジメント協会PMI(Project Management Institute)により運営されている国際資格です。プロジェクト管理の国際的なモデル事例集であるPMBOKに基づいて、プロジェクト管理に関する知識やスキルを認定します。試験では、PMBOKの基礎知識やプロジェクトの立ち上げから計画、実行、管理、終結といったフェーズ別の知識も問われます。
この試験に合格することで、プロジェクトマネジメント分野においてITSSレベル3以上のスキルがあることを証明できます。

試験日 随時(ピアソンVUEのサイトで予約)
受験料 PMI会員405ドル(再受験275ドル) PMI非会員555ドル(再受験375ドル)
合格率 非公開
問題形式 4択問題
受験環境 全国の試験会場
試験時間 4時間
3.プロジェクトマネジメント・コーディネーター資格試験(PMC)

プロジェクトマネジメント・コーディネーター資格試験(PMC)は、特定非営利活動法人日本プロジェクトマネジメント協会(PMAJ)による認定資格です。この試験に合格することで、P2M(プログラム&プロジェクトマネジメント)標準ガイドブックにおける、プロジェクトマネジメントに関する体系的知識があることを証明します。

試験日 各奇数月(PMAJのサイトに掲載)
受験料 17,000円(税込)
合格率 約70%程度
問題形式 四肢択一方式
受験環境 全国の試験会場
試験時間 75分
4.プロジェクトマネジメント・スペシャリスト(PMS)

プロジェクトマネジメント・スペシャリスト(PMS)は、特定非営利活動法人 日本プロジェクトマネジメント協会(PMAJ)が認定する資格試験です。プロジェクトマネジメント・コーディネーター資格試験(PMC)の上位にあたる試験になります。またPMP(R)資格やプロジェクトマネージャ試験(PM)を持っている方は、試験の一部が免除されます。

試験日 2月・6月・10月
受験料 22,500円(税込)
合格率 約50%程度
問題形式 四肢択一方式
受験環境 全国の試験会場
試験時間 150分
5.プログラムマネジャー・レジスタード(PMR)

プログラムマネジャー・レジスタード(PMR)は、特定非営利活動法人日本プロジェクトマネジメント協会(PMAJ)が認定する資格試験です。プロジェクトマネジメント・スペシャリスト(PMS)の上位資格試験になります。試験の対象は、実務経験が3年以上のうえPMSを取得している方になります。

試験は、一次試験と二次試験に分かれています。一次試験は、書面審査や課題論述試験、面談審査があります。二次試験は、筆記試験とワークショップを実施します。

試験日 一次試験11月
二次試験1月
受験料 一次試験55,000円
二次試験165,000円
合格率 約76%程度
問題形式 論文、面談、ワークショップによる実践力評価
受験環境 全国の試験会場
試験時間 課題論述試験(一次試験):3時間
一次面談:30分程度
二次筆記試験:1問あたり20分程度(2~3問出題)
最終面談:30分程度
6.プロジェクトマネージャ試験(PM)

プロジェクトマネージャ試験(PM)は、IPA(情報処理推進機構)が実施する国家試験です。知名度の高い試験であり、プロジェクトの現場をマネジメントするスキルと知識が問われます。試験に合格することにより、プロジェクトの管理や計画立案・予算や納期・品質などのプロジェクトに関わるスキルがあることを証明します。またITコンサルタントに必要な、プロジェクトマネジメント能力があることをアピールできます。

試験日 秋期(10月)
受験料 7,500円(税込)
合格率 12〜14%程度
問題形式 午後Ⅰは記述式、午後Ⅱは論述式
受験環境 全国の試験会場
試験時間 午前Ⅰ(50分)、
午前Ⅱ(40分)、
午後Ⅰ(90分)、
午後Ⅱ(120分)

経営に関する専門知識を証明するのに役立つ資格2選

ITコンサルタントは経営戦略の課題解決を目指すために、経営に関する専門的な知識の習得が必要です。ここでは、経営に関する専門知識を証明するのに役立つ資格を紹介します。

1.中小企業診断士

中小企業診断士は、中小企業に対する経営上の助言や支援を行う専門家であることを証明する国家資格です。コンサルタント業に携わる方が多く取得しており、経営戦略や経済学、運用管理、財務・会計など、IT分野に限らず経営全般に関して知識が問われます。1次試験、2次試験の合格率は20%程度で、試験全体では約3〜5%程度の難関試験です。
ITスキル標準(ITSS)の対象外になりますが、情報システムも現代企業の経営課題のひとつとして試験科目にあります。また筆記試験や現場研修もあるため、知識だけでなく応用力も身につきます。中小企業診断士の試験を通じて、コンサルティング能力を高めることもできるでしょう。

試験日 一次試験:8月上旬の2日間
二次試験:10月
受験料 14,500円(税込)
合格率 約3〜5%程度
問題形式 一次試験:四肢択一または五肢択一 二次試験:筆記および口述
受験環境 札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡・那覇・金沢・四国の試験会場
試験時間 一次試験1日目:午前60分✕2 午後90分✕2
一次試験2日目:午前60分✕2 午後90分✕1
二次試験筆記試験 80分✕4
二次試験口述試験 10分程度
2.ITコーディネータ

ITコーディネータは、特定非営利活動法人ITコーディネータ協会が主催する資格試験です。経済産業省推進資格で、IT活用に向けた助言・支援を行える人材であることを証明します。試験では、IT経営のための経営戦略やIT資源調達、導入、ITサービス活用といった実務的な内容が問われます。

ITスキル標準(ITSS)では、レベル4以上に該当する高いスキルを持つ人材に分類されます。ITコーディネータ協会の発表によると、合格率は60〜70%程度です。また筆記試験の合格後、6日間のケース研修が行われます。

試験日 通年 ※CBT(Computer Based Testing)方式
受験料 19,800円(税込)
合格率 約60〜70%程度
問題形式 多岐選択問題
受験環境 全国の試験会場
試験時間 120分

ロジカルシンキングを証明するのに役立つ資格2選

ロジカルシンキングとは結論と根拠に物事を分けて、論理的な関係性を捉えながら物事を把握する思考法です。ロジカルシンキングは実務を通して身につける方法が一般的ですが、資格を受験することで体系的かつ効率的にスキルや知識を身につけることも可能です。ここでは、ロジカルシンキングを証明するのに役立つ資格を紹介します。

1.ロジカルシンキングマスター認定試験

ロジカルシンキングマスター認定試験は、日本生活環境支援協会が運営する検定試験です。IT分野に特化した試験ではなく、論理的思考力を高めることを試験の目的としています。そのためITコンサルタントだけでなく、キャリアコンサルタントやファイナンシャルプランナーなど幅広い職種から需要があります。試験は偶数月に開催され、70%以上の正答率で合格認定されます。

試験日 年6回(偶数月中旬)
受験料 10,000円(税込)
合格率 約60〜70%程度
問題形式 指定の解答用紙に解答、その後返信用封筒で解答用紙を送付
受験環境 在宅受験
試験時間 120分
2.CompTIA Project+

CompTIA Project+はCompTIA(Computing Technology Industry Association)が主催する、プロジェクトマネジメントのスキルと知識を評価する試験です。CompTIAは、国際的にIT関係の政策提案などを行っている業界団体です。プロジェクトマネジメント分野において、ITスキル標準(ITSS)レベル3以上のスキルがあることを証明できます。

試験ではプロジェクトマネジメントの基礎のほか、プロジェクトの遅延やステークホルダーとのコミュニケーションなど、現場で生じる問題の対処なども問われます。

試験日 随時(ピアソンVUEのサイトで予約)
受験料 46,284円(税込)
合格率 非公開
問題形式 単一/複数選択
受験環境 全国の試験会場
試験時間 90分

ITコンサルタント未経験者向けのおすすめ資格

ITコンサルタントには、必須の資格はありません。しかしITコンサルタント未経験者は、資格を持っておくとITコンサルタントへの転職が有利に運べます。ITコンサルタント未経験者向けのおすすめ資格としては、以下の資格があります。


  • ・基本情報技術者試験

    ・ITコーディネータ

    ・CompTIA Project+


これらの資格は、ITコンサルタントにとって基礎的な知識があることのアピールになります。ITコンサルタント未経験者の方は、資格を取得してITコンサルタントへの転職を目指してみましょう。

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ITコンサルタントの仕事で役立つ資格の難易度一覧

ITコンサルタントの仕事で役立つ資格を「未経験者向け」「中級者向け」「経験者向け」の3つに分けて難易度の一覧表を作成しました。ITコンサルタント向けの資格取得の参考にしてください。

難易度 資格名
未経験者向け 基本情報技術者試験
ITコーディネータ
CompTIA Project+
ITILファンデーション
中級者向け 応用情報技術者試験
Oracle Master
LPIC
CCNA
プロジェクトマネジメント・コーディネーター資格試験(PMC)
プロジェクトマネジメント・スペシャリスト(PMS)
プログラムマネジャー・レジスタード(PMR)
経験者向け ITストラテジスト試験
プロジェクトマネージャ試験(PM)
プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル(PMP®)
中小企業診断士

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ITコンサルタントに関する資格を取得するメリット

ITコンサルタントには、高度なITスキルや知識が必要とされます。スキルや知識を証明するには、高い難易度の資格を取得するといいでしょう。資格を取得することで、その分野の専門家としての証明かつアピールができます。

資格取得の勉強をすることで、経営などの知識が身につくこともあります。それにより、現在の仕事が改善されて評価につながるケースもあります。また転職の際にも、資格の保有がアピールポイントにも繋がります。

関連記事:ITコンサルタントの将来性とは?仕事内容や年収も紹介

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ITコンサルタントに最もおすすめの資格はITストラテジスト

ITストラテジストは、ITコンサルタントに最もおすすめな資格です。この資格では、情報技術を活用した経営改革や製品の経営管理を体系的に学べます。ITコンサルタントとして、高度なIT専門性と経営知識を兼ね備えていることを証明できます。

ITストラテジストは、IT系国家資格の中でも最も難易度が高く、合格率は約14%です。しかし、この資格を取得することで、市場価値を高め、ITコンサルタントを目指す方にとっても有利になります。そのため、資格取得に挑戦する価値は十分にあります。

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ITコンサルタントへの転職を目指す方におすすめの方法

ITコンサルタントへの転職を目指すための学習方法には、さまざまな方法があります。まずは、本記事で紹介している資格取得を目指して勉強することです。そのためには、スクールやeラーニング、または独学で学習することになります。本章では、ITコンサルタントへの転職を目指す方におすすめの方法を紹介します。

資格取得を目指して勉強する

ITコンサルタントへの転職を目指すには、着実にキャリアを積み上げていく必要があります。自身の専門性やスキルを高めるために、上記で紹介したような資格取得を目指して勉強をするのがいいでしょう。資格を取得することで、ITコンサルタントへの転職を有利に運べます。

スクールで学ぶ

ITコンサルタントへの転職を目指す方法のひとつに、専門のスクールで学ぶ方法があります。ITコンサルタントの業務を専門的に教育しているスクールでは、未経験の方でも理解できるようにカリキュラムが組まれています。そのようなスクールで、必要なスキルや知識を身につけるといいでしょう。

ITコーディネータケース研修

ITコーディネータケース研修とは、ITコーディネータ協会が運営している研修コースです。研修実施形態は、集合開催形式とオンライン開催形式があります。研修内容は6日間の集合研修(オンライン型を含む)とe-ラーニングによる個人学習になります。ITコーディネータケース研修の研修費用は22万円(税込)です。

ITコーディネータケース研修に参加することで、体系的かつ効率的に知識を身につけることができるでしょう。独学が苦手な方や不安な方には、ITコーディネータケース研修はおすすめの方法といえます。

eラーニングで学ぶ

e-ラーニングは「スクールに通う時間を確保することが難しいが体系的に学びたい」という方に、おすすめの方法です。自宅で手軽に学習できるため、研修開催場所が遠方な方や移動が難しい方でも安心して学習ができます。

富士通ラーニングメディア

富士通ラーニングメディアは、国内最大規模の企業向けeラーニングです。プロジェクトマネジメントやIT経営など、ITコンサルタントに関連する講座が多数あります。またeラーニングだけでなく、集合研修もあります。

独学で勉強する

独学で勉強することも、ITコンサルタントへの転職を目指す方法のひとつです。独学での勉強は、人によって向き不向きがありますが、自分のペースで学べるなどメリットもあります。独学で勉強する際には、教材選びが重要になります。教材が自分に合っていないと、勉強に挫折する可能性が高まります。以下では、おすすめの書籍を紹介します。

おすすめ書籍

独学で勉強するためには、効果的に学習できる書籍(教材)が重要です。ここでは、ITコンサルタントへの転職を目指す方が取得すべき資格に関する、おすすめの書籍を紹介します。

『令和06年 イメージ&クレバー方式でよくわかる かやのき先生の基本情報技術者教室 』(栢木 厚 、技術評論社)
基本情報技術者試験のテキストで、図や表を多用して各知識が解説されています。サーバーやネットワーク、OSの役割や、システムやプログラムの動作する仕組みなど、ITに関する基礎知識が体系的に学習できます。

『2023-2024 基本情報技術者 科目A試験対策書』(アイテックIT人材教育研究部 )
基本情報技術者試験の科目A対策の解説書です。基本情報技術者試験の科目A範囲をカバーしており、出題ポイントを効率良く把握して、合格に必要な知識が習得できる構成になっています。

『2023-2024 基本情報技術者 科目Bの重点対策』(アイテックIT人材教育研究部 )
基本情報技術者試験の科目B対策の解説書です。試験の8割を占めるアルゴリズムとプログラミングの対策を図を交えて解説した1冊です。出題範囲にあるAI・データサイエンスの問題も網羅しています。

『ITC試験合格を目指す方のための「ITコーディネータ資格試験対策本」』(井上 正和)
ITコーディネータ資格試験の試験対策テキストです。「IT経営推進プロセスガイドラインVer.3.1」の基本原則・プロセスと試験テクニックに絞って解説されています。図表や要約も多く使われており、イメージしやすい構成になっています。

『実務で役立つIT資格CompTIAシリーズ Project+テキスト PK0-004対応版』(TAC出版)
CompTIA Project+試験(PK0-004)の受験対策テキストです。プロジェクトの立ち上げから、プランニング、実行、承認、サポート、完了までの流れを解説しています。節ごとに穴埋め問題、章末には選択式の問題があり、学習の確認ができます。

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ITコンサルタントに求められるスキル

ITコンサルタントには、クライアントの経営上の課題を解決するために多様なスキルが必要です。これには、IT分野の深い知識と経験、経営に関する専門知識が含まれます。加えて、ロジカルシンキングや優れたコミュニケーション能力が求められます。さらに携わる業界に関する知識も求められます。本章では、ITコンサルタントに求められるスキルについて解説します。

関連記事:
ITコンサルタントに必要なスキルを基礎・領域別に紹介
ITコンサルタントに必要なスキル

IT技術の知識・経験

ITコンサルタントは、企業の経営課題をIT関連の知識やスキルを用いて、解決に導く提案をする職種です。そのため、IT関連の技術的な知見は必須のスキルです。ITにはシステム開発やネットワーク、セキュリティなど、さまざまな分野が存在します。最近では、クラウドやAI、IoTといった先進技術も大きなトレンドになっています。

システム開発のプロフェッショナルであるプログラマーやSEは、ネットワークやセキュリティなどの分野に関しては専門外というケースも少なくありません。ITコンサルタントは特定の分野や領域に特化するのではなく、ITに関わる広範囲の知識や経験が求められます。

関連記事:ITコンサルタントにプログラミングスキルは必要?具体例から解説

経営に関する専門知識

ITコンサルタントの仕事は、主に経営層から経営課題のヒアリングをして、解決に導く提案をすることです。そのため単に技術的な知見だけではなく、経営に関する専門知識も求められます

財務や会計、マーケティング、人材および組織マネジメントなど、ITコンサルタントに求められる知識は広範囲です。

ロジカルシンキング

ロジカルシンキングは、論理的思考とも呼ばれる思考法です。ITコンサルタントは経営課題を解決に導く際に、物事を体系立てて考える必要があります。結果の裏にある原因や要因を、正確に把握することが解決への糸口となるからです。

ロジカルシンキングのスキルが低いと、解決策を提案し実行したとしても効果が出ない可能性があります。有効な解決策を導き出すためにも、ロジカルシンキングはITコンサルタントにとって不可欠なスキルです。

コミュニケーション力

ITコンサルタントとして円滑に業務を進めるには、コミュニケーション力は必須のスキルです。クライアントとのコミュニケーションを重ね、経営課題や要望を正確にヒアリングすることが、ITコンサルタントには求められます。

提案内容を分かりやすく説明する力も必要ですが、相手の話を正確に理解することは信頼獲得につながる重要な要素です。

関連記事:ITコンサルタントからの転職|転職先例や面接のポイント

携わる業界に関する知識

経営課題を解決するために、その業界に特化した知識や知見が求められることもあります。ITコンサルタントはIT分野の専門家ですが、ITの知識だけでは根本的な経営課題の解決につながらないケースも多くあります。そのため、携わる業界に関する業界全体の動向や知識が必要になります。

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他職種からITコンサルタントへのキャリアステップ方法

他職種からITコンサルタントへキャリアステップする場合、前の職種によってキャリアステップ方法が異なります。例えば、SEやIT営業の経験者の場合と、他業種からの完全な未経験者の場合では、転職の方法が異なります。本章では、他職種からITコンサルタントへのキャリアステップ方法について詳しく解説していきます。

関連記事:ITコンサルタントのキャリアパスとは?キャリアプラン・キャリアアップの具体例

SEから目指す方法

SEとITコンサルタントは、どちらもシステム開発プロジェクトに携わる職種ですが、役割と仕事内容に違いがあります。ITコンサルタントはSEよりも上流工程の業務を行うため、SEからITコンサルタントを目指す方は多くいます。

SEの経験は、顧客の要求に応じたソリューション提供やベンダー選定、システム開発のコーディネートなどに役立ちます。そのため、SE経験者の採用ニーズは高く、ITコンサルタントへの転職に有利です。

関連記事:ITコンサルタントの年収が高い理由や転職活動のポイントを徹底解説

IT営業から目指す方法

IT営業は、ITに関する専門知識を用いて、営業活動を行う職種です。IT営業としての経験は、ITコンサルタントとしての論理的思考力やマネジメント、コミュニケーション能力の習得にも役立ちます。業務で使うスキルが重なるため、IT営業からITコンサルタントへのキャリアチェンジはスムーズに行える可能性があります。

他業種から未経験で目指す方法

ITコンサルタントへの転職は、特定の資格が必須ではありません。他業種から未経験で、ITコンサルタントを目指すことも可能です。しかし、ITの専門知識やプロジェクトマネジメント、経営知識など、さまざまなスキルが必要になります。

そのため、他業種から未経験で目指す場合、資格取得や勉強、関連する業務経験を積むことが転職を成功させるために重要です。また、ロジカルシンキングやコミュニケーション力も欠かせません。

関連記事:未経験からITコンサルタントになるには?書類選考・面接対策も解説

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ITコンサルタントに関するよくある質問

最後にITコンサルタントに関するよくある質問について、回答をまとめました。
ITコンサルに向いている人や業務コンサルとの違いなどに関してよく質問されます。自分自身が疑問に思っていることに近い質問があれば、ぜひ参考にしてみてください。

Q1. ITコンサルに向いている人は?

ITコンサルタントに向いているのは、課題解決に対してやりがいや面白さを感じる人です。クライアントのビジネス上の課題や課題を抱えるプロジェクトに対して、戦略的なアプローチや解決策を提案することに喜びを見出すことができる人はITコンサルタントに向いています。

関連記事:ITコンサルタントになるには?役立つ資格や向いている人の特徴とは

Q2. ITコンサルタントと業務コンサルの違いは?

業務コンサルタントの役割は、経営戦略を深く理解し、それに基づいて業務プロセスとフローを改善することです。一方、ITコンサルタントは、情報技術に特化した専門家であり、企業や組織におけるITインフラストラクチャやソフトウェアの導入、システムの改善、セキュリティ対策など、IT関連の問題や課題に焦点を当てます。

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まとめ

この記事では、ITコンサルタントへの転職におすすめの資格と求められるスキルについて解説しました。ITコンサルタントには、必須の資格はありません。そのため、ITコンサルタントを名乗ることは誰でも可能です。そのためITコンサルタントに業務を依頼したい企業は、慎重にITコンサルタントを選びます。
このような背景から知識・スキル証明に資格を取得することは、信頼性を高める上で非常に有効です。これからITコンサルタントに転職を目指す方は、是非とも紹介した資格の取得を検討してみてください。

関連記事:ITコンサルタントの志望動機の書き方|経歴や業界別の例文も紹介

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