未経験からサーバーサイドエンジニアに転職する方法

最終更新日:2024年7月17日

サーバーサイドエンジニアとは、Webアプリケーション開発において、主にサーバー側の処理を実装するエンジニアです。サーバーサイドでは主にユーザーの目に見えない部分の処理を行います。一方で、フロントエンドでは画面に出力される部分やデータのやり取りを行う処理を担当する場合が多いです。

近年では、サーバーサイドのプログラミングだけでなく、DB設計やサーバー構築といったインフラ業務が行えるサーバーサイドエンジニアの需要も高まっています。この記事では、未経験からサーバーサイドエンジニアを目指す方に向けて、未経験から目指す方法や求められるスキルと知識、需要と将来性、年収などについて解説します。

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この記事のまとめ

  • サーバーサイドエンジニアは、サーバー側で動作する処理の設計やプログラム開発、データの管理など、ユーザー側から見えない部分を担う
  • サーバーサイドエンジニアとサーバーエンジニアは別物で、前者はサーバーで動作するシステムの開発を、後者はサーバー自体の処理を担当する
  • 未経験からサーバーサイドエンジニアになるには、同職種に特化した知識とスキルを磨くと良い

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サーバーサイドエンジニアとは

 

サーバーサイドエンジニアとは、Webアプリケーションの開発などにおいて、サーバー側で動作する処理の設計やプログラミング、データ管理などを担当する職種です。主にサーバー側の処理を実装するのが仕事ですが、近年ではデータベースの設計やサーバーの構築のスキルも求められてきています。

似た職種として「バックエンドエンジニア」が挙げられますが、サーバーサイドエンジニアと同義と捉えて問題ないでしょう。一方で、「サーバーエンジニア」は職種名が似ていますが別物です。サーバーサイドエンジニアはサーバー側の処理を中心に実装し、サーバーエンジニアはサーバー自体の設計や構築、運用・保守を行うため、仕事内容が異なります。また、サーバーサイドエンジニアと対義の意味で知られる職種は「フロントエンドエンジニア」です。
ここでは、サーバーサイドエンジニアの概要や具体的な仕事内容、フロントエンドエンジニアとの違いについて解説します。サーバーサイドエンジニアの仕事に興味がある方や転職を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

関連記事:サーバーサイドエンジニアとは?仕事内容や資格、勉強方法などを紹介

サーバーサイドエンジニアの概要

サーバーサイドエンジニアとは、Java、PHP、Rubyなどのプログラミング言語を用いて、Webアプリケーションのロジック部分を構築するエンジニアです。ロジック部分はサーバー上で動作するプログラムであり、検索処理、データ登録処理、データ更新処理、計算処理などが代表的なロジックとなります。これらのロジックはアプリケーション開発に必須であり、それぞれの処理を担当するサーバーサイドエンジニアは重要な存在です。

サーバーサイドエンジニアの仕事内容

サーバーサイドエンジニアは、Webサービスやアプリケーションにおいて、サーバー側の構築、バグの修正、保守運用などユーザー側から見えない部分の処理・実装をするのが主な仕事内容です。具体的な作業内容は企業によって異なります。また、Webサイトなど小規模な開発においては、クラウドサーバーの構築やデータベース設計、プログラムのリリース、フロント開発など、幅広い業務を任される場合もあります。

構築

構築とは、サーバーサイドの開発環境を整備することです。主にサーバーエンジニアのメイン業務ですが、サーバーサイドエンジニアの仕事の1つでもあります。特にシステムのサーバー側の処理を担当するケースが多いですが、ときにはサーバー自体を構築する場合もあります。

バグの調査・修正

システムのバグの調査・修正は、サーバーサイドエンジニアの重要な業務の1つです。サーバーサイドはフロントエンドに比べて、メインの処理を担当しています。そのため、バグが生じやすい領域です。

また、システムのサーバーサイドだけではなく、サーバー自体のバグの調査や修正も必要となる場合があります。最近は、幅広い業務を担当できるフルスタックエンジニアが求められる傾向があります。サーバーサイドやサーバーそのものの修正を行えると、エンジニアとしての活躍の幅が広がるでしょう。

保守運用

保守運用とは、システムが安定稼働するように不具合に対処しつつ運用することです。また、システムの構築やバグの調査・修正と同様に、サーバーサイドだけでなくサーバー自体の保守運用を行う場合もあります。

基本的にサーバーの保守運用はサーバーエンジニアの役割ですが、特に小規模なシステムを扱っているプロジェクトでは、サーバーサイドエンジニアがサーバーの保守運用も行う場合があります。

サーバーサイドエンジニアとフロントエンドエンジニアの違い

システムは基本的に、サーバーと各端末で構成されます。スマートフォンやパソコンからサーバーにアクセスすることでシステムが使用できる仕組みです。サーバーサイドエンジニアの業務では、主にサーバー側の処理を実装し、フロントエンドエンジニアは画面に出力される部分やサーバーとのデータのやり取りを担当します。

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未経験でもサーバーサイドエンジニアになれる?

未経験者でもサーバーサイドエンジニアになることは可能です。プログラミング経験があればなおさら、業界未経験でもチャンスは十分にあるといえるでしょう。また、プログラミング経験がなくても、サーバーサイドエンジニアになれないわけではありません。

未経験でスキルがない状態でも、サーバーサイドエンジニアとして採用される可能性はあります。ただし、これはポテンシャル採用の場合なので、狭き門といえます。未経験から目指す場合は、独学でスキルを身につけてから転職活動に望むほうが有利です。

実際に、レバテックキャリアがインタビューをしたサーバーサイドエンジニアの男性は、営業職から未経験でサーバーサイドエンジニアへと転職をしました。

S.Tさん(26歳 男性)/ 独立系SIer勤務

 

~~中略~~

 

─営業職からITエンジニアというキャリアは珍しいですね。転身のきっかけは何だったのでしょうか?

 

営業職に就いたものの、そもそも自分は人と話すことが苦手なんだ、と気づきまして……(笑)。

もちろん営業ノルマのプレッシャーもありましたが、特に人間関係が難しく、顧客に高圧的な態度を取られることもしばしばありました。そのストレスが転職を考える大きな理由になりましたね。

とはいえ当時は営業以外のスキルを持ち合わせていなかったので、何かしら専門性の高い技術を身につけないとまずいぞ、と焦っていまして。そういった理由からプログラミングを学び、エンジニアに転職しました。

【転職体験記】26歳、元営業マンのITエンジニアが語るキャリアの転機より抜粋

30代以降はサーバーサイドエンジニアにはなりにくい?

一定レベル以上の知識とスキルがあり、企業が求める人物像とマッチしていれば、業界未経験、プログラミング未経験でも、年齢によらず採用される可能性が高いです。ただし、30代以降で完全未経験となると長期キャリアの形成などの観点で採用されにくい傾向があります。

一方で、20代の場合は同じ未経験でも有利になりやすいです。企業側としては育成コストは掛かるものの、育てたあとに長く活躍してもらうことを想定をしているからです。

30代以降の未経験からサーバーサイドエンジニアになるには、それなりのスキルを身につける必要があります。企業に就職してからスキルを身につけるのは難しいので、独学やスクールでスキルを習得したり、可能であれば個人で仕事を請け負って実績を積んだりするのがおすすめです。

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未経験からサーバーサイドエンジニアを目指す方法

未経験からサーバーサイドエンジニアを目指すには、まずはITスキルを身につけるのがおすすめです。加えて、関連する資格を取得すればスキルの証明となるでしょう。ある程度年齢を重ねている場合は、スキルを事前に身につけておかなければ、採用してもらえない可能性が高くなります。サーバーサイドエンジニアに何が求められるのかを理解し、関連する知識やスキルをアピールできるのが望ましいです。

スキルを身につけたあとは、ポートフォリオを作成しましょう。さらに転職エージェントを活用すれば転職のサポートが受けられるので、よりスムーズにサーバーサイドエンジニアを目指せます。

プログラミングスクールに通ってスキルを培う

未経験からサーバーサイドエンジニアを目指すには、最初にプログラミングスキルを身につける必要があります。そのためには、プログラミングスクールや参考書を使って学習すると良いでしょう。また、資格取得を目指すのもおすすめです。

その後は、転職活動に向けてポートフォリオを作成しましょう。転職活動の際には、転職エージェントを活用すると成功率が上がります。ここでは、未経験者におすすめのプログラミングスクールを紹介します。

無料のプログラミングスクール

学習コストが気になる方には、無料のプログラミングスクールがおすすめです。無料で受講できるため、コストを気にすることなく学習できるメリットがあります。また、提携している企業への就職支援も行っています。

しかし、プログラミングを学んだあとに望まない企業への就職を勧められる可能性もあるので注意が必要です。無料で学べるプログラミングスクールは、受講した人材を提携企業へ紹介することで経営が成り立っています。このような背景から、学びたい内容を学べなかったり自身で就職先を選べなかったりする可能性があるため、事前に下調べと検討が必要でしょう。

KENスクール

KENスクールは、JavaやC言語、PHPなどが学べるプログラミングスクールです。就職・転職サポートも提供しています。個別指導体制なので、分からないことがあっても気軽に質問ができるため、未経験でも学びやすい環境といえます。また、スクールでパソコンを無料開放しており、自宅にパソコンやソフトウェアなどの環境が無い方でも安心です。

レバテックカレッジ

レバテックキャリアの姉妹サービスレバテックカレッジは、現役大学生/大学院生を対象としたプログラミングスクールです。未経験の方も、企業の新卒採用で評価される実践的なスキルを3ヵ月間で身につけることができ、 修了後はエンジニア新卒市場の知識が豊富なキャリアのプロが内定獲得までサポートします。

参考書などを使い独学で勉強する

参考書などを使って独学をすれば、あまり費用をかけずにスキルが身につくのでコストパフォーマンスが良いです。また、自分のスキルレベルに合わせて参考書を選ぶことができ、体系的に学習できるメリットもあります。書籍による学習は自分のペースで学習できるため、仕事の都合でスクールに通えない方に向いています。

いちばんやさしい Python入門教室

『いちばんやさしい Python入門教室』(ソーテック社、大澤 文孝)は、プログラミング初心者に向けた「Python」の入門書です。プログラムの根本概念、基礎知識、基本文法を丁寧に正確に解説します。さらに、「数当てゲーム」などを例に実際に手を動かしながら、学習した内容が確実に身につくよう編集されています。豊富なカラー図解とイラストが多用されているため、ビギナーに分かりやすい本です。

独習JSP&サーブレット 第3版

『独習JSP&サーブレット 第3版』(翔泳社、山田 祥寛)は、「JavaによるWebアプリ開発」の定番の入門書です。サーバサイドでJavaの開発を行う場合、必ずJSP&サーブレットを利用していくことになります。本書ではJSP&サーブレットの基礎知識からデータベース連携、便利なライブラリの使い方まで、1つずつ丁寧に解説しています。実際の開発現場で欠かせないセキュリティ対策についても触れています。

資格の取得を目指しながら勉強する

サーバーサイドエンジニアに必須の資格はありませんが、資格取得に取り組むことで自身の知識となり、また客観的な評価も得られます。サーバーサイドエンジニアにおすすめの資格として、以下が挙げられます。

サーバー関連、エンジニア向け全般、OS関連、データベース関連など、さまざまな資格があります。プログラミング関連の資格もありますが、自分が入社したい企業やプロジェクトで扱っているものでないとあまり役立たない傾向があります。上記の資格はサーバーサイドエンジニアにとって汎用性が高いため、優先して取得すべきでしょう。

転職活動に向けてポートフォリオを作る

ポートフォリオとは、「作品集」であり、システム開発の実績やエンジニアとしての力量を評価してもらうために作成したWebサイトやアプリケーションなどです。ポートフォリオがあることによって、開発可能なシステムや技術的な知識の範囲を具体的に示せます。

転職エージェントを活用する

プログラミングスクールや独学でスキルを身につけたら、転職エージェントを通じて未経験者向けの求人を探しましょう。その際に知っておくと良いポイントは2つあります。

まず、新規開発案件よりも既存システムの保守運用のポジションを狙うのがおすすめです。保守案件はじっくりと学びながら仕事に取り組めるため、未経験者に向いています。

また、SES(エンジニア派遣)やSIerの案件は未経験者向けのものが多いので、その分チャンスがあるといえます。働き方などをよく確認した上で転職先として検討してみると良いでしょう。

プログラミング未経験ならまずは保守運用からスタートする

保守運用とは、すでに作成されたシステムを維持しメンテナンスする仕事です。システムの稼働状態を保ち、もし障害が発生した場合でも迅速に復旧対応を行います。

未経験者には、新規開発業務よりも既存のシステムをメンテナンスする保守運用業務の方が適しています。なぜなら、既存システムの設計やコードを手本としてシステム開発の方法を学べるからです。最初は保守運用の要員として開発に携わり、スキルを身につけていくのが良いでしょう。

SESやSIerは未経験向けの求人が多め

未経験者の場合、SES(エンジニア派遣)やSIerを転職先候補にいれるのもおすすめです。SESやSIerの案件には、未経験者向けのものが多くあります。未経験から始めてもサーバーサイドエンジニアとしての経験や実績を積み上げることで、その後の選択肢が広がります。そのため、転職先の企業の候補として、SESやSIerを加えると良いでしょう。

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サーバーサイドエンジニアがやりがいを感じる場面

サーバーサイドエンジニアが仕事でやりがいを感じる場面は多々あるでしょう。その中でもよく聞くのは、「自分が携わったアプリがユーザーに使われたとき」や「自分が作ったアプリが実際の業務に活用されたとき」などが多いです。

未経験の場合は、業務に不慣れだったり1つの仕事をやり遂げられるようになるまで時間がかかったりするため、はじめはやりがいを感じにくいといえます。しかし、経験を積む中で次第に自信がつき、担当できる業務が増えていくことでやりがいを感じる場面も多くなっていくでしょう。

ここでは、サーバーサイドエンジニアがやりがいを感じる場面について紹介します。

自分が携わったアプリがユーザーに使われたとき

自身が携わったアプリケーションに対しユーザーから反響があったときは、やりがいを感じる瞬間でしょう。サーバーサイドエンジニアが作成したアプリケーションは、世の中にリリースされます。たとえば、Webアプリケーションやスマートフォンアプリであれば、多くの消費者に触れることになります。アプリを利用したユーザーから意見が寄せられる場合もあり、良い意見をもらえるとより一層嬉しさを感じるでしょう。

自分が作ったアプリが実際の業務に活用されたとき

企業の業務を支えていることを実感できるのも、サーバーサイドエンジニアがやりがいを感じる場面といえます。業務用のアプリを開発した場合、実際の業務でそのアプリが使われます。現代では、多くの企業業務の根幹にアプリがあるため、アプリなしでは業務が成り立たない場合も少なくありません。

そして、サーバーサイドエンジニアはアプリの主要な処理を実装するため、作成したアプリが企業を支えているといっても過言ではありません。企業業務に役に立っていることをやりがいと感じる方は多いでしょう。

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サーバーサイドエンジニアが「きつい」と感じるとき

サーバーサイドエンジニアがきついと感じるタイミングは、新しい技術の調査・習得が必要になったときやトラブル発生の際に即時対応を求められたとき、夜勤シフトのときなどが挙げられます。また、そのような場面できついと感じるのは、自身のスキル不足や現場の緊迫した作業環境、疲れが溜まりやすいシフトなどが原因として考えられるでしょう。

ここでは、サーバーサイドエンジニアがきついと感じる場面についてそれぞれ解説します。

新しい技術の調査・習得が必要になったとき

サーバーサイドエンジニアの仕事は、設計、実装、テストなど、幅広い分野に渡ります。それぞれの分野で必要とされる知識の専門性も高く、システムの品質を維持するために必要な知識やスキルを習得するのは容易ではありません。現場で通用するスキルがなければサーバーサイドエンジニアとしての仕事もままならないでしょう。必要なスキルと分かっていても簡単に習得できない現実に直面し、「きつい」と感じる方もいます。

トラブル発生の際に即時対応を求められたとき

サーバーサイドエンジニアは責任の大きい職種です。もし、サーバー上のデータが消失するなどのトラブルが発生すれば、顧客に重大な損害を与えかねません。万一、システム障害が発生した場合には正確かつ速やかな対応が必要です。そのような期待・要求を重荷に感じてしまう可能性もあります。いつもの仕事の雰囲気とは異なり、緊張感が漂う環境下で迅速な作業が求められるため、きついと感じやすいでしょう。

夜勤シフトのとき

サーバーサイドエンジニアは開発だけでなく、保守・運用も担当します。サーバーのメンテナンスなどはユーザーの業務時間を避けて休日の夜間に行うのが一般的なため、休日出勤や夜勤が発生する可能性があります。日勤と夜勤が組み合わさるような不規則な勤務の場合は、生活リズムが乱れやすく、疲れも溜まりやすいです。その状況が続けば仕事で集中力やモチベーションが保てなくなり、きつく感じることもあるでしょう。

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サーバーサイドエンジニアに求められるスキルと知識

サーバーサイドエンジニアには、さまざまなスキルと知識が求められます。具体的にはプログラミングスキルやフレームワーク・データベース・サーバーの知識とスキル、開発ツールやセキュリティの知識などがあります。また、人と関わる上でのコミュニケーション力も大切なスキルです。

未経験から目指す場合は、はじめから難しい技術や応用的なスキルを習得するのは難しいため、基礎から堅実に身につけていくのが良いでしょう。

ここでは、サーバーサイドエンジニアに求められるスキルと知識について解説していきます。

関連記事:サーバーサイドエンジニアに必要なスキルは?資格や勉強方法まで解説

プログラミングスキル

サーバーサイドエンジニアになるためには、サーバーサイドのロジック部分を構築するプログラミング言語の習得が必須です。サーバーサイドの代表的な言語には、RubyやPHP、Java、Pythonがあります。また、Web、組み込み、業務系などの開発領域によって主に使われる言語が異なり、案件ごとに使用する言語は変わります。携わりたい開発領域のイメージを持った上で身につける言語を選択しましょう。

フレームワークの知識とスキル

フレームワークとは、開発でよく使われる機能や処理を利用しやすい部品として提供するものです。フレームワークをうまく活用することで、プログラムの入力ミスや開発工数を減らせます。代表的なものには、RubyのRuby on RailsやPHPのLaravelがあります。近年では、フレームワークを使った開発が一般的で、必須スキルとなっているため、プログラミングスキルと併せて習得を目指しましょう。

開発ツールの知識

アプリケーション開発は、開発を効率化するためにさまざまなツールを利用します。たとえば、プログラミングを行う統合開発環境(IDE)や、プロジェクト全体のプログラムを管理するソース管理ツールなどがあります。これらを使いこなすスキルが必須となっている案件もあるため、必要に応じて身につけておきましょう。

データベースの知識とスキル

データベースの知識とスキルも、サーバーサイドエンジニアには求められます。サーバーサイドの開発では、データベースと接続する処理も多く実装します。その際に使う言語がSQLと呼ばれるデータベース操作言語です。データベースの知識とスキルの習得は比較的難しくはないので、未経験の場合でも学びやすい領域といえます。プログラミング言語と併せて学んでおきましょう。

サーバーの知識とスキル

アプリケーションは、アプリケーションサーバーやデータベースサーバー上で動作します。そのため、サーバーサイドエンジニアは、それぞれのサーバーの役割や種類などの基本的な知識が必要です。これらは、プログラミングができなくても、基本設計まで行えるエンジニアを目指す場合には必須です。

また、言語によってはLinuxなど特定のサーバーOS上で開発するものがあります。開発環境を構築する際にOSのコマンド操作が必要となるので、必要に応じて学んでおきましょう。

セキュリティの知識

アプリケーション開発で使用するデータベースサーバーには、住所や氏名、クレジットカード情報などの個人情報が格納される場合があります。このような情報を保護する仕組みを構築するためには、セキュリティの知識が欠かせずサーバーサイドエンジニアとしても必要なスキルです。

一般的に、セキュリティ仕様はリーダークラスのエンジニアが設計しますが、セキュリティ対策はどのような開発でも必要なので、SSLやファイアウォール、暗号化などの仕組みを勉強しておくのが望ましいです。

業務で関わる人とのコミュニケーション力

サーバーサイドエンジニアの仕事には、業務で関わる人とのコミュニケーション力が重要です。ITエンジニアのイメージは、プログラミングコードを書くだけと思われがちですが、実際にはそうではありません。

プログラムのコードを書く時間が多いのは事実ですが、業務ではチームメンバーや上司とのコミュニケーションが必要です。たとえば、トラブルやバグが発生した場合には、現状報告や進捗状況、対応方法などを関係者に報告する必要があります。

サーバーサイドエンジニアの評価において重要なのは、システムトラブルなどの緊急事態があったときの対応力です。緊急事態でも冷静かつ適切に対応できる能力が、サーバーサイドエンジニアのスキル評価につながります。

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サーバーサイドエンジニアにおすすめの言語

サーバーサイドエンジニアがWebアプリケーション開発に用いる言語として、PHPとRubyが挙げられます。PHPやRubyは、サーバーサイドで多く使われるプログラミング言語です。WebアプリケーションやWebサービスのほとんどがPHPやRubyを使って作成されています。そこで、サーバーサイドエンジニアにおすすめの言語であるPHPとRubyの特徴を紹介します。

PHP

PHPはサーバーサイドで用いられる代表的なスクリプト言語です。Webページを動的に生成することが特徴といえます。ほかのプログラミング言語と比較すると、文法や仕様などが簡単で習得しやすい言語です。特にWebアプリの開発で使用頻度が高く、WordPressのようなCMSでも使われています。

Ruby

Rubyは、日本人によって開発されたオブジェクト指向のプログラミング言語です。PHPと同様に、サーバーサイドの開発でよく使われています。また、Rubyはスマートフォンアプリケーション開発やスクレイピングなどにも使用されます。ほかにも、ECサイトやSNSの開発にも使われる言語です。シンプルで初心者にも理解しやすい文法が特徴のため、プログラミング未経験者がはじめに学ぶ言語としても適しています。

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サーバーサイドエンジニアの需要と将来性

Webアプリケーション開発などにおいて、重要なポジションであるサーバーサイドエンジニアですが、その需要と将来性も目指す上で気になる部分でしょう。

サーバーサイドエンジニアが携わるシステムなどは長期運用される傾向が多く、それに伴い職種の需要も続くと考えられます。AI技術の進歩やクラウド移行などでサーバーサイドエンジニアの仕事内容が変化する可能性がありますが、状況に応じてスキルアップしていけるかどうかが将来性を左右するといえます。

ここでは、サーバーサイドエンジニアの需要と将来性について解説します。

サーバーサイドエンジニアの現在の需要

サーバーサイドエンジニアの主な仕事は、サーバー側のシステム開発やデータ処理などです。システム自体は長期運用される場合が多く、基本的には劣化しません。しかし、長期運用するためには、サーバーサイドエンジニアによるメンテナンスや改修が必要です。メンテナンスは、新しいソフトウェアの導入やバージョンアップ、環境整備などを行います。

これらのメンテナンスや改修がある限り、サーバーサイドエンジニアの需要がなくなることはないでしょう。

サーバーサイドエンジニアの将来性

サーバーサイドエンジニアの需要は今後も続くと考えられます。アプリやサーバーの技術革新が起こらない限り、サーバーサイドエンジニアの仕事が減少することはないでしょう。

AI化が進展しているため、サーバーサイドエンジニアの仕事に変化が生じる可能性があります。クラウド移行によってサーバーサイドエンジニアの技術が変化したように、AI化が進めばより多くの仕事がAIに代替される可能性があります。そのため、技術の変化に合わせてスキルアップできるサーバーサイドエンジニアを目指しましょう。

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未経験可のサーバーサイドエンジニアの転職求人例

未経験からサーバーサイドエンジニアへの転職を考えるとき、どのようなスキルが必要か、どのような開発ツールや言語を扱えれば良いか、業界経験がなくても応募できるかなど、押さえるべき要点はたくさんあります。それらを手間を掛けずに知るには、実際の求人情報を参考にするのがおすすめです。

ただし、サーバーサイドエンジニアといってもスキル要件や扱う技術が異なる場合があります。その中から希望に合った求人情報を探しやすくするために、具体的に目指したい領域、使用したい言語などをあらかじめ決めておくと良いでしょう。

ここでは、レバテックキャリアの公開求人情報より、未経験可のサーバーサイドエンジニアの求人例を紹介します。サーバーサイドエンジニアを目指している方は、ぜひ参考にしてみてください。

【アプリケーションエンジニア】

【業界】
小売

【業務内容】
グループを支えるシステムの設計、開発、保守業務
・基幹系/情報系システムの機能拡張、保守
・新規サービス、新システムの企画、提案、構築
・生体認証、AI、RPAなどの新技術の導入の検証 など

【取り扱う技術】
・Java
・SQL

【求められるスキル・経験】
・オープン系開発言語(Javaなど)の開発経験3年以上
・SQLなどのRDBMSを利用した開発経験3年以上
・システムの要件定義、システム化の検討/見積の経験
・基幹系または情報系システム開発/保守経験(BtoBおよびBtoC)
・情報収集が早い方

【歓迎要件】
・AWS環境で稼働するWebアプリケーション開発経験
・アプリアーキ、アプリインフラ、DBAを担当した経験
・フレームワークの比較検討導入、開発の経験
・客先でシステム提案ができるレベルのITの知識
・5人以上のチームリード、プロジェクト管理の経験
・流通/小売系のシステム開発経験

【想定年収】
400~1,000万円

【勤務地】
東京都

【バックエンドエンジニア】

【業界】
・IT、通信
・サービス

【業務内容】
AWSを用いたサーバーサイドアプリケーションの設計、実装
・クラウドアプリケーションに関する設計、構築、運用
・ビッグデータ分析基盤に関する設計、構築、運用
・モバイルアプリケーションに関する開発 など

【求められるスキル・経験】
<経験>
・コンピュータサイエンスに関する学士号または同等レベルの実務経験
・エンジニアリングチームでのソフトウェア開発の実務経験

<マインド>
・技術やものづくりが好きな方
・チームで取り組むことを意識できる方
・チャレンジ精神が旺盛な方

【歓迎要件】
<経験>
・テックリードの経験
・ステークホルダーとの仕様調整の経験
・技術イベントでの登壇経験

<サーバーサイドアプリケーション開発能力>※いずれか
・Python/Node.jsのプログラミング言語を使用した開発
・Java、Spring Bootを使用した開発
・Scala、Play Frameworkを使用した開発
・サーバーレスアーキテクチャによるシステム開発

<資格>
・AWS認定試験を合格されている方、大歓迎

【想定年収】
450~1,000万円

【勤務地】
東京都

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サーバーサイドエンジニアの年収

レバテックキャリアの求人情報(2024年5月時点)からサーバーサイドエンジニアの年収を算出しました。サーバーサイドエンジニアの平均年収は約734万円です。ただし、求人によって年収の差が大きく、高いもので2,000万円、低いもので300万円前後です。そのため、平均年収も高めの結果となっています。

多くの募集は年収400〜900万円程度で高いスキルを持っていれば1,000万円以上の年収も目指せる職種です。未経験可のサーバーサイドエンジニアの求人の場合は、300万円程度ですが、スキルアップとともに年収も徐々に上げていけるでしょう。

関連記事:サーバーサイドエンジニアの年収実態|仕事内容や転職のポイント

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サーバーサイドエンジニアに関するよくある質問

未経験からサーバーサイドエンジニアに転職を検討する方には、さまざまな疑問を持つ方がいるでしょう。レバテックキャリアに寄せられる質問では、サーバーサイドエンジニアとほかのエンジニア職との違い、具体的な仕事内容、適性などに関する内容が多いです。そこで、これらの質問に以下で回答します。未経験・経験者問わず多い質問なのでぜひ目を通してみてください。

Q1. サーバーエンジニアとサーバーサイドエンジニアの違いは?

サーバーエンジニアは、Webサイトやシステム向けサーバーの設計、構築、保守運用を行う職種です。一方サーバーサイドエンジニアは、サーバー側のシステム開発やデータ処理、サーバーの環境構築や保守が仕事です。前者はサーバー自体に関する役割を担当し、後者はサーバーで動作するシステムの開発を担う点が違います。

Q2. サーバーサイトエンジニアの仕事内容は?

サーバーサイドエンジニアの仕事内容は、Webアプリなどのサーバー側で動作する処理の設計やプログラム開発、サーバー側で扱うデータの管理です。主にユーザー側から見えない部分を担います。例として、Webサイトのログイン機能や登録機能、決済処理機能などはサーバーサイドエンジニアの仕事になります。

Q3. サーバーエンジニアに向いているのはどのような人ですか?

サーバーエンジニアに向いているのは、ITと機械に興味がある方です。日常的にサーバーなどの機器に接し、サーバーの負荷予測やメモリ割り当て、CPU稼働率の監視が求められるため、この分野に魅力を感じる方に向いています。また、IT技術の進歩や新技術の情報をキャッチアップしていける方だとより適しています。

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まとめ

本記事では、未経験からサーバーサイドエンジニアになりたい方に向けて、目指す方法や求められるスキルと知識、需要と将来性、年収などについて解説しました。

未経験からサーバーサイドエンジニアに転職するためには、プログラミングスクールや参考書を使った独学などで知識やスキルを習得するのが良いです。プログラミングスクールは、未経験者を対象としたスクールもあり、挫折しにくい工夫がされていたり初学者向けのコンテンツが用意してあったりするため、選択肢の1つとしておすすめです。

未経験からでも着実にスキルを身につけていけば、サーバーサイドエンジニアへ転職は可能といえます。転職事情から考えても、未経験者の採用も積極的に行われているためチャンスは十分にあります。サーバーサイドエンジニアの仕事に興味を持たれた方は、この記事を参考にサーバーサイドエンジニアへの転職を目指してみてはいかがでしょうか。

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この記事の監修

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