- JavaScriptとは
- JavaScriptに将来性があると考えられる理由
- JavaScriptの将来性を危惧する意見
- JavaScriptの転職事情
- JavaScriptの需要状況
- JavaScriptを用いた仕事で役立つ資格
- JavaScriptの学習方法
- まとめ
- JavaScriptに関するQ&Aはこちら
JavaScriptとは
そもそも、JavaScriptとはどのようなプログラミング言語なのでしょうか。ここでは、JavaScriptの概要を解説します。
関連記事:JavaScriptとは?Web業界で価値が高い理由について
概要
JavaScriptとは、オブジェクト指向スクリプト言語に分類されるプログラミング言語です。主にWebサイト制作やWebアプリケーション開発などに、利用されています。JavaやC++と構文が似ているため、これらの経験者であれば比較的容易に習得できるでしょう。
できること
JavaScriptは非常に汎用性が高く、できることは多岐にわたります。JavaScriptができることを、ここでは解説します。
Webサイト作成
JavaScriptは、一般的にWebサイト作成で活用されています。HTMLやCSSで作成されたサイトに、JavaScriptを用いて動きをつけます。例としては、マウスを置くと表示されるメニューや、画面のスクロールに合わせてついてくるサイドメニューなどがあります。
JavaScriptを使ったWebサイト作成では、プログラミングスキルに加えて、デザインの経験があると仕事に役立ちます。
関連記事:Web業界・インターネット業界の仕事とは?IT業界との違いなど
Webアプリ開発
Webアプリケーション開発でも、JavaScriptは使用されています。Webプリケーションのフロントエンドだけでなく、バックエンドでもJavaScriptは利用されます。
RubyやPHPなどのプログラミング言語と連動することで、最新の情報を表示したり、データ処理を行って、結果を表示に反映させるなどができます。具体的なWebアプリとしては、GoogleスプレッドシートやGmail、YouTubeなどがあります。
スマホアプリ開発
JavaScriptは、パソコンやスマートフォンなど複数のプラットフォームの利用に対応しています。専用のプログラミング言語の知識がなくても、JavaScriptが使えればスマホアプリの開発に携われます。そのため、JavaScriptの需要は増加しています。
ゲーム開発
JavaScriptは、Webサイトの作成やWebアプリ開発だけでなく、ゲーム開発でも使用されています。
ライブラリやフレームワークが豊富なJavaScriptは、工数を少なく開発できるため、採用されることがあります。
ブロックチェーン開発
JavaScriptは、ブロックチェーン開発にも応用されています。ブロックチェーンは、複数の端末に同様の情報を保持させる必要があるため、JavaScriptの特性が活きる分野といえるでしょう。
JavaScriptに将来性があると考えられる理由
ここでは、JavaScriptの将来性について考察します。以下の理由から、現時点では将来性が高い言語であると考えられます。
関連記事:JavaScriptの将来性とは?需要状況を解説
Web系のフロント開発において世界標準のポジションである
JavaScriptを利用したWebサイトやWebサービスは、現代のトレンドとなっています。JavaScriptは、Web系のフロント開発において世界標準のポジションです。現時点では、シェアを分けるような言語も存在しません。そのため、JavaScriptの需要は、今後もますます加速していくと予想されます。
あらゆるWebアプリに活用されている
JavaScriptはWebアプリケーション開発において、フロントとサーバーサイド双方に活用できる汎用性の高い言語です。RubyやPHP、Javaなどの他の言語と、組み合わせての開発も可能です。また、JavaScriptのみでもWebアプリケーションのサーバーサイドを開発できます。
開発環境も充実しているため、JavaScriptはあらゆるWebアプリケーション開発に活用できます。多くの既存サービスにJavaScriptが組み込まれているため、新規開発だけでなく改修などの場面でも広く使用されます。
幅広い分野に利用でき、汎用性が高い
Webサイトの開発からゲーム開発まで幅広く利用されているJavaScriptですが、特に汎用性が高い理由は、スマートフォンやPCなどプラットフォームを選ばずに利用できることです。
マルチプラットフォーム対応により、スマートフォン専用のアプリだけでなく、スマートフォンとPCのどちらでも利用可能なアプリケーションの開発もできます。
多くののWebサイトに使われている
JavaScriptは、Webサイト開発の世界標準言語であるため、多くの現場で必要とされています。
また、JavaScriptの代わりとなる言語がないことも、現在の確固たる地位の獲得の理由となっています。
フレームワークが充実している
世界的に利用されるJavaScriptは、フレームワークやライブラリが充実しています。そのため、既存のフレームワークを活用することで、効率よく開発ができます。
関連記事:「.js」選びに迷った時に役立つ!人気のJavaScriptライブラリ&フレームワークまとめ!
JavaScriptの将来性を危惧する意見
JavaScriptには、将来性を危惧する意見もあります。ここでは、JavaScriptの将来性を危惧する意見について解説します。
アップデートが頻繁(仕様変更が多い)で技術的対応が大変
JavaScriptは、頻繁にアップデートが行われる傾向があります。それは、開発言語としてブラッシュアップされる点では、メリットといえます。しかし、仕様変更が多くなるため、テストの再実施などの技術的対応が発生するケースがあります。このような技術的対応を、負担に感じるエンジニアも多くいます。
リリース前のテストが大変
JavaScriptは、実行前のエラーチェックが弱く、リリース前のテストが大変であるといわれます。JavaScriptは世界標準の言語といわれますが、環境によっては上手く動作しない場合もあります。そのため、プログラムをリリースするには、複数種類のブラウザでの動作テストが必要となり、手間がかかります。
このように一部では、JavaScriptに対するネガティブ意見もあります。しかし、前述したようにJavaScriptは、Web系の開発では世界標準といえるポジションです。将来性においては、過度な心配はいらないでしょう。
ブラウザによって作動しないことがある
JavaScriptは、ブラウザによっては動作しないことがあります。上述した頻繁に行われるアップデートに、ブラウザが対応しきれないことが原因といわれています。JavaScriptがうまく動作しないときは、ブラウザまたはプログラムのどちらが原因か調査する必要があります。
記述方法が多い
JavaScriptは、関数に対する記述方法が多いことをデメリットとする意見もあります。プログラムに複数の関数が混在することで、動作がしなくなったときに原因がわからなくなり、挫折する方もいます。
JavaScriptの転職事情
ここでは、JavaScriptの転職事情について解説します。
関連記事:JavaScript関連の転職市場状況について
年収と案件数
2023年2月時点のレバテックキャリアにおいて、JavaScriptのスキルが活かせる公開求人は約4200件でした。これは、Javaに次いで多い求人数です。想定年収はスキルと分野によって大きな開きはありますが、400〜1500万円の範囲で募集されています。スペシャリストクラスのプログラミングスキル、上流工程やマネジメントの経験を持っているなど、スキルの高い方は高年収を得られるでしょう。大手企業、メガベンチャー、これらの関連企業などの求人案件も見受けられました。
仕事内容
JavaScriptを活かせる具体的な仕事内容としては、Webサイトのフロントの設計や開発を担当するフロントエンドエンジニア、Webアプリケーションやスマホアプリの開発・保守・運用を担当するアプリケーションエンジニアが挙げられます。
求められるスキル
厳密には、JavaScriptだけできればよいという募集はありません。ほとんどの企業は、開発に必要な周辺知識を必須要件として求めています。フロントエンジニアの場合は、JavaScript/HTML/CSSがセットで求められます。
Webアプリケーションエンジニアの場合は、サーバーサイドの代表的な技術であるLAMPなどが求められています。フロントエンドとサーバーサイドの両方のスキルが求められるケースもあります。
HTMLやCSSなど他言語の知識
JavaScriptは、Webサイトの開発で使われることが多い言語です。Webサイトの開発には、HTMLやCSSなどのマークアップ言語の知識が必要になります。
HTMLやCSSだけでもWebサイトは作れるものの、それだけでは表現できない動きなどをつけるためにJavaScriptが必要になります。
また、JQueryやPHPなどのライブラリやサーバーサイド側の言語の習得も求められることがあります。
プログラミングスキル
Webサイトのフロント部分は、HTML・CSS・JavaScriptの3つで構成されています。そのため、これらのプログラミングスキルが求められます。
Webアプリケーション開発では、フロントエンドだけでなく、バックエンドを担当するケースもあります。そのため、スクリプト言語であるPHPやPerl、Pythonなどのプログラミングスキルがあるといいでしょう。
コミュニケーション能力
ビジネスにおいて、コミュニケーション能力は重要なスキルです。Webサイト制作やWebアプリケーションの開発でも、クライアントや複数のメンバーが関係します。プロジェクトメンバーと協力しあって、Webサイト制作やWebアプリケーションの開発を完成させるには、コミュニケーション能力が求められます。
また、クライアントに対しても、要望を読み取り、正しく対応できることは重要になります。
マネジメント能力
マネジメント能力は、プロジェクトチームをまとめるためにも重要なスキルです。実務経験が少ない場合は、マネジメント能力が足りないでしょうが、常に意識しながら仕事を進めることで、マネジメント能力は向上します。
JavaScriptの需要状況
ここでは、現在のIT業界において、JavaScriptにどのような需要があるのかを解説します。主に以下の領域で、JavaScriptは活用されています。
Webサイトのユーザビリティーの向上(フロントエンド)
JavaScriptは、特殊効果やアニメーションなどの動的な機能がある、ユーザビリティーの高いWebサイトの作成に利用されています。動的なWebサイトは、現在では当たり前となっています。そのため、多くの開発でJavaScriptのスキルが求められています。
Webアプリケーションの開発
Webアプリケーションの開発にも、JavaScriptは用いられています。JavaScriptは、フロントエンドにもサーバーサイドにも活用できます。サーバーサイドの開発では、RubyやPHPなどのサーバーサイド言語と併用可能です。このように、フロントとサーバーサイド双方に活用できるため、高い支持を得ています。
スマホアプリの開発
スマホアプリは、動作環境ごとに異なるプログラミング言語が用いられます。JavaScriptでは、プラットフォームを選ばず動作させることが可能です。より少ない工数で開発が期待できるため、スマホアプリ市場でも需要が高まりつつあります。
ゲームの制作
Webアプリケーションやスマホアプリを制作する技術を応用して、ゲームの制作も可能です。JavaScriptには、ゲーム開発を効率よく進めるためのライブラリやフレームワークもあります。ゲームは、市場がスマホに移っており、今後も高い需要が見込まれます。
JavaScriptを用いた仕事で役立つ資格
独学でJavaScriptを学ぶ場合、資格の取得を目指すことで学習の手助けになるかもしれません。また、JavaScriptを学んで仕事に活かすには、どのような資格を取得すべきでしょうか。ここでは、JavaScriptを用いた仕事で役立つ資格を紹介します。
HTML5プロフェッショナル認定試験
HTML5プロフェッショナル認定試験は、マークアップ言語のスキルが習得されていることを証明する資格です。HTML5やCSS3、JavaScriptなどの内容をメインとしており、2種類のレベルの認定試験があります。レベル1ではマルチデバイス対応の基礎的なスキルについて、レベル2ではJavaScriptのサーバーサイドの動作を含めた設計や開発の内容についてになります。
プログラミング経験が1年ほどの人が、合格できるレベルに試験は設定されています。公式教材やセミナーなどを活用することで、独学も可能です。
Microsoft 試験70-480
2021年1月31日まで認定されており、現在は廃止されているMicrosoft社のJavaScript資格です。HTML5やJavaScriptの内容が問われる、実践的な試験です。そのため、プログラミングの実務経験がある人に、適した難易度となっています。
なお、HTMLやC#などの開発経験が1年以上の人が対象となるため、未経験では受験できない試験です。
CIW JavaScript スペシャリスト
CIW JavaScriptスペシャリストは、JavaScriptの専門的な内容を問う難易度が高めの資格です。アメリカのITベンダーの認定資格であるため、グローバルに活躍したいと考えている方には適した試験です。試験は、英語で出題されるため英語の知識も必要になります。
JavaScriptの学習方法
JavaScriptを仕事に活かすために学習するには、どのように進めていけばいいのでしょうか。ここでは、JavaScriptの学習方法について解説します。
書籍で学ぶ
学習費用を抑えたい人には、書籍での学習をおすすめします。JavaScriptに関する書籍は多く出版されているため、初心者向けの入門書や参考書を選ぶようにしましょう。書籍を選ぶ基準がわからないときは、口コミやレビューが参考になります。
Webサイトを活用する
オンラインで学習できるサービスを、活用するという方法もあります。オンラインの学習サービスは、動画で学習できるサービスもあります。また、JavaScriptの動作を選択式問題から選んで、自分の知識を確認できるなどもあります。
これらのWebサイトは、大体は0〜1000円前後の費用で受講できます。代表的なサービスとしてProgateやドットインストールなどがあります。
関連記事:【最新版】初心者~中上級者まで!JavaScriptが学べる学習サイト15選
スクールで学ぶ
体系的に学習していきたいと思う方には、スクールでの学習がおすすめです。
JavaScriptだけでなくHTMLやCSS、PHPなども含めて学習することができるコースもあるでしょう。
ただし、スクールは費用が高額になりがちであるため、費用面は検討する必要があります。
まとめ
この記事では、JavaScriptの学習を検討しているエンジニアに向けて、JavaScriptの将来性や需要状況、転職事情、役に立つ資格などを解説しました。JavaScriptは、Web系のフロント開発において世界標準のポジションです。シェアを分けるような言語も存在せず、今後も需要は続き、将来性は高いと予測されます。
JavaScriptを習得することで、特にWeb業界での活躍が期待できます。JavaScriptは、引き続き今後も高いニーズが予想されるため、学ぶ価値は十分にあります。この機会に、JavaScriptを学んでみてはいかがでしょうか。
JavaScriptに関するQ&Aはこちら
ここでは、JavaScriptに関するQ&Aを紹介します。
Q1. JavaScriptはどんな開発分野に使われている?
主にWebサイトのフロントエンド開発や、Webアプリケーションのサーバーサイド開発に使われています。最近では、スマホアプリの開発にも多く使用されています。
Q2. JavaScriptエンジニアの年収はどれぐらい?
2023年2月時点で、レバテックキャリアに登録されている公開求人から算出した年収レンジは400〜1000万円です。
Q3. JavaScriptエンジニアに求められるスキルは?
JavaScriptでのプログラミングスキルのほかに、フロントエンジニアの場合は、JavaScript/HTML/CSSがセットで求められることが多いです。
Q4. 未経験でもJavaScriptエンジニアに転職できる?
未経験でもJavaScriptエンジニアに転職する可能性があります。ただ、独学で一定レベルのプログラミングスキルと、業界トレンドにまつわる知識を事前に習得することをおすすめします。
ITエンジニアの転職ならレバテックキャリア
レバテックキャリアはIT・Web業界のエンジニア職を専門とする転職エージェントです。最新の技術情報や業界動向に精通しており、現状は転職のご意思がない場合でも、ご相談いただければ客観的な市場価値や市場動向をお伝えし、あなたの「選択肢」を広げるお手伝いをいたします。
「将来に向けた漠然とした不安がある」「特定のエンジニア職に興味がある」など、ご自身のキャリアに何らかの悩みを抱えている方は、ぜひ無料のオンライン個別相談会にお申し込みください。業界知識が豊富なキャリアアドバイザーが、一対一でさまざまなご質問に対応させていただきます。
「個別相談会」に申し込む
転職支援サービスに申し込む
※転職活動を強制することはございません。
レバテックキャリアのサービスについて