初心者でも扱いやすい!ReactやjQueryからの移行が進む人気フレームワークVue.jsとは?特徴・よくある使われ方・他フレームワークとの違いを解説

最終更新日:2021年8月24日

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Vue.jsは、JavaScriptの主要フレームワークのひとつです。学習コストが低くSPA(シングルページアプリケーション)開発に適していることから、近年注目を集めています。ここでは、Vue.jsの特徴や使用例、メリット、他のフレームワークとの違いについて解説しています。

1. Vue.js の概要と特徴

まず、Vue.jsの概要や特徴について解説します。

Vue.jsの概要

Vue.jsは、主にクライアントサイドの開発で使用されるJavaScriptフレームワークです。UI構築で活用されることが多く、「MVVM(Model View View Model)」を基本原理としています。

MVVMとは、アプリケーション開発における設計手法のひとつです。「Model」「View」「ViewModel」という3つの要素で構成されており、それぞれに固有の役割が存在します。
 

  • ・Model……ビジネスロジックやデータ格納、DAOなどアプリケーションの基本的な振る舞いを定義する

    ・View……GUIの外観と構造を定義する

    ・View Model……ビューに表示するデータ管理、イベント処理に必要なデータ取得、ビジネスロジックの呼び出しなどを担う


MVVMを使用することで、従来であれば肥大化しがちであった処理内容の記述が役割ごとに分類され、疎結合の状態に近くなります。その結果、メンテナンス性が向上したり、開発・テストの効率が上がったりといったメリットが発生するわけです。

Vue.jsの特徴

Vue.jsは、次のような特徴をもつフレームワークです。

シンプルな開発工程と高速な動作

Vue.jsではHTMLやJSONを使用したView Modelの構築によって、アプリケーションの構造をシンプルにまとめることができます。このことが、開発工数の圧縮につながります。また、DOM操作が容易でレンダリング処理が高速なことも見逃せません。Vue.jsでは、DOMを仮想化した「仮想DOM」を使うことで処理を高速化しており、頻繁に更新されるWebアプリケーションでも遅延が発生しにくい仕様になっています。「シンプルに作れてなおかつ高速」という点は、アプリケーション開発において大きな強みになるでしょう。

依存関係のないコンポーネント

Vue.jsでは「コンポーネントシステム」が採用されています。コンポーネントシステムとは、プログラムを構成する要素を「部品化」し、部品を組み合わせながらコーディングを行う仕組みのことです。Vue.jsにおけるコンポーネントは独立性が強く、相互に依存していません。また、コンポーネントを共通部品化することも可能です。こうした特徴を活かしてコンポーネントをツリー状に組み上げていき、大規模なアプリケーションを小さな工数で構築することもできます。

コンパクトなファイルサイズ

Vue.js本体のファイルサイズはgzip圧縮で20kb程度です。さらにバージョン3.0以降は、重要ではないコードの削除によってファイルサイズを10kb台にまで圧縮できるとのこと。5000~10000文字程度のテキストファイルと同等のファイルサイズですから、非常にコンパクトなフレームワークであることがわかります。

プログレッシブフレームワーク

Vue.jsは、アプリケーションの仕様変更に対して柔軟に対応できる「プログレッシブフレームワーク」です。Vue.jsならば「開発当初は最小限のライブラリから開始し、規模の拡大とともにライブラリを逐次導入していく」という工程であっても、最小限の工数で対応できるようになります。また、アプリケーションの一部分だけにVue.jsを適用することも可能です。

双方向データバインディング

データと対象を結び付け、片方の変更をもう片方へと自動的(暗黙的)に反映させる仕組みを「データバインディング」と呼びます。Vue.jsは2つの要素が相互に更新しあう「双方向データバインディング」に対応しています。このため「HTMLの変更をもとにDOMを更新する」「DOMの変更をもとにデータを更新する」といった同期作業が自動化され、開発の効率化につながるのです。

2. Vue.jsの活用例

次に、Vue.jsの活用例を紹介します。

インタラクティブなUI作成

Vue.jsは、ユーザーの入力状況に対応して動的にアクションを変化させるUI構築を得意とします。例えば、以下のような事例です。

マウスカーソルの動きを視覚化する

「ユーザーのマウス操作をトレースした線を描く」「クリックした場所の色を変更し、徐々に元に戻る」など、入力状況に応じてマウスの動きを可視化する例です。Vue.jsでは対話型のUI構築を通じて、UXの向上に役立つ機能を実装することができます。

入力した値をリアルタイムに画面に反映する

Vue.jsでは入力した値を即座に表示に反映・連動させるリアクティブな仕組みを構築できます。例えば、「体重と身長を入力すると即座にBMI値が表示されるBMI計算機」や、「入力した文字に特定の符号(濁点など)をつける機能」などが良い例です。

図やチャートの描画

一般的な図やチャートの描画であれば、大抵のフレームワークで実現可能です。ただし、Vue.jsならば、「アニメーションのように連続して滑らかにチャートを描く」ことができます。動的なUI構築に強みを持つVue.jsならではの実装と言えるでしょう。

チャットアプリの構築

Vue.jsでは、双方向かつリアルタイムなデータ更新という特徴を活かし、認証機能付きチャットアプリの構築も可能です。例えば、Vue.jsにユーザー管理・リアルタイムデータベース機能をもつサービスとSNSの認証機能を組合せ、「SNSアカウントで認証し、そのままチャットに参加する」といったアプリケーションを作ることができます。

SPAの構築

SPAとは「単一のページとして動作するアプリケーション」の総称です。ページ遷移が発生しないために負荷が小さく、外観の同一性も維持しやすいため、クロスプラットフォーム対応のアプリケーションなどで頻繁に使用されています。

また、画面遷移を最小限におさえることでユーザーのストレスを減らしつつ、トップページの情報量やインパクトを高めることでUX(ユーザー体験)を高められるというメリットもあります。UXが重視される近年のWeb開発において、SPAが持つ強みは無視できないものです。

しかし、ゼロからSPAを作るとなると、JavaScriptによる大量のコーディング作業が必要です。そのため、一般的にはフレームワークを使用した実装が好まれます。Vue.jsは独立したコンポーネントの組合せによって素早くアプリケーションを構築できるため、SPAの構築に適したフレームワークと言えるでしょう。

3. Vue.jsと他のフレームワークとの違い

では、Vue.jsと他のフレームワークを簡単に比較してみましょう。JavaScript向けのフロントエンド開発用フレームワークとしては、Vue.jsの他にも「React」「Angular」などがあります。ここでは、各フレームワークの学習コスト・開発規模・コードの可読性などを比較していきます。

Vue.jsとReactの比較

ReactはFacebookが中心となって開発されたJavaScript用フレームワークです。Vue.jsと比較されることが多く、フロントエンド開発用フレームワークとしてはVue.jsと肩を並べる存在です。

仕様

ReactはMVVMを採用していないことから、双方向データバインディングではなく単方向データバインディングのみを利用することができます。簡単に言えばデータの流れが常に一方通行で、「データの変更を画面へ反映させることはできても、その逆はできない」という状態になるわけです。したがってメンテナンス性という観点では、双方向データバインディングを利用できるVue.jsに軍配が上がりそうです。

ただし、双方向データバインディングはデータの流れが複雑になるため、テストやデバッグの難易度が上がるというデメリットもあります。この点においては、データの流れが単純になりやすいReactが勝ると言えるでしょう。

学習コスト

ReactはJavaScriptの機能をフル活用しながら開発を進めるフレームワークです。したがって、JavaScriptの理解とコーディング経験があってこそ強みが発揮されると言えます。一方、Vue.jsはJavaScriptの経験が浅い状態であっても、開発を進めることできます。なぜなら、Reactに比べて「ディレクティブ(コーディング時に表示されるコメントアウトされた指示文のようなもの)」が豊富なため、常に補足情報が得られるからです。

また、ReactはVue.jsよりも日本語の情報が少ないため、初学者が身に着けるためには時間がかかるかもしれません。ちなみに、公式サイトはどちらも日本語に対応しているため、チュートリアルやリファレンスの見やすさという点では差が生じにくいでしょう。

ただし、JavaScriptを深く理解している人間であればReactが、それ以外ならばVue.jsが適していると言えるかもしれません。

開発規模

どちらも大規模な開発に対応できるフレームワークという点では同じです。しかし、Vue.jsは個人レベルの小規模開発から大規模開発まで対応できる柔軟性があります。一方、Reactは中規模レベル以上の開発に適したフレームワークです。

ただし、大規模かつ複雑な構造のアプリケーションであれば、テストやデバッグの難易度が低いReactが有利かもしれません。Vue.jsは双方向データバインディングを採用しているためにデータの流れを把握しにくく、大規模・複雑なアプリケーションのテストには不向きと判断されることもあるからです。

コードの可読性

コードの可読性については、HTMLとJavaScriptを完全に分離してコーディングできるVue.js側に軍配が上がりそうです。

Vue.jsとAngularの比較

Angularは、Googleが中心となって開発しているオープンソースなフレームワークです。Webアプリケーション開発では、UI構築以外にも対応できる「フルスタック型フレームワーク」として有名です。

仕様

MVVMフレームワークを採用するVue.jsに対し、Angularは「MVWフレームワーク」をベースとしています。「MVW」とは、「Model View Whatever」の頭文字をつなげた言葉で、「Model」「View」「その他あらゆるもの」を用いて設計を行う様を表す考え方です。また、Vue.jsはJavaScript、Angular はTypeScriptという具合に、ベースとなるプログラミング言語の違いもあります。

さらに、AngularはWebアプリケーション開発を一貫してカバーできる「フルスタック型フレームワーク」であるのに対し、Vue.jsは「UI開発に特化したフレームワーク」という点も違いのひとつです。

AngularにはWebアプリケーション構築に必要な要素(入力チェック、テンプレート機能、コンポーネントベースの構造、ルーティング機能、データバインディング、HTTP通信、状態管理機能など)がほぼ全て含まれています。したがって、Vue.jsのように外部のライブラリ選定にかかる手間が必要ありません。もしUI構築以外の工程も担うのであれば、Angularのほうが使いやすいと言えるでしょう。

学習コスト

学習コストの小ささについては、構造がシンプルなVue.jsが勝ると言えるでしょう。また、AugularはTypeScriptがベースとなっているため、JavaScriptの知識を流用するという意味でも、Vue.js側に軍配が上がります。

開発規模

AngularはVue.jsと同じように双方向データバインディングに対応しているほか、HTMLテンプレートやルーティング機能・Ajax機能などを持っているため、複雑なWebアプリケーションの開発に向いていると言われます。どちらも大規模開発に対応できるフレームワークですが、Angularについては「大規模開発専門」と言って良いかもしれません。小規模なでシンプルなアプリケーションであれば、Vue.js側が有利です。

コードの可読性

コードの可読性については、構造がシンプルなVue.js側が有利でしょう。特にJavaScriptのみを理解している状態であれば、TypeScriptの知識が必要なAngularはややハードルが高いかもしれません。

4. Vue.jsを使うメリット

これまで紹介してきた内容をもとに、Vue.jsを使用するメリットを解説していきます。

学習コストが低くjQueryからの移行が容易

前述したようにVue.jsはファイルサイズが非常に小さく、AngularやReactに比べるとコンパクトなフレームワークです。それだけに必須知識も少なく、数時間~数日の学習で基礎をマスターすることもできます。

ベースとなるプログラミング言語についても、AugularはTypescript、ReactはJavaScriptの深い知識が必須です。一方Vue.jsならば、JavaScriptへの理解が浅く、jQueryのようなライブラリしか扱ったことが無い状態でも比較的簡単に身に着けることができます。

HTML内で手軽に扱える

Vue.jsは、jQueryのようにHTML内に一行追加するだけで簡単に使い始められる点が魅力です。既存のアプリケーションの一部にscriptタグを追加することで、すぐにVue.jsの機能を使えるようになります。つまり、改修や機能改善にかかるコーディング作業を非常に小さな手間で完了させることができるのです。

DOM操作が自動化される

Vue.jsはjQuaryと同じような手間で扱える一方で、jQueryが苦手とする「DOM操作」を自動的に行うことができます。Webアプリケーション開発では、規模や機能の多さに比例してDOM操作が複雑になっていきます。特にHTML側に大きな変更があると、idやクラス名が変わってしまい、DOM操作の修正に大きな労力が必要です。しかしVue.jsならばHTML側の変更を自動的にDOM操作へと反映させられるため、こうした労力を省くことができます。

5. Vue.jsの将来性

最後に、Vue.jsの将来性について解説します。結論から述べると、Vue.jsの将来性は高いと言えるでしょう。その理由は以下のとおりです。

SPAの隆盛

近年のWebアプリケーション開発は、異なるOSを使用するユーザーに対して均一なUXを提供できるクロスプラットフォームが主流です。このクロスプラットフォーム対応で良く用いられる手法がSPAです。SPAは低負荷で高速に動作するという特長も持つことから、今後ますます増えていくことが予想されます。実際の開発プロジェクトでも、SPAを構築できるフレームワークは重宝されているのが実情です。Vue.jsはSPA構築に強みを持つことから、活用される機会が増えていくと考えられます。

ReactからVueへの移行が進む

これまでのJavaScript用のフレームワークでは、Reactが最も高いシェアを獲得していました。しかし、徐々にVue.jsへ移行するケースが増えています。Vue.jsは公式ライブラリが安定して開発・供給されており、開発者の利便性が向上しているからです。

また、拡張性の高さや部分的な機能付与の容易さ、開発の効率化(コンポーネントの再利用など)が可能なVue.jsは、スピードと柔軟性が求められる現在のweb開発にマッチしています。今後もこの傾向が続くようであれば、Reactのシェアを吸収しながらVue.jsが成長する可能性は大いにあるでしょう。

6. まとめ

Vue.jsは、主にクライアントサイドの開発で使用されるJavaScriptフレームワークです。UI構築で活用されることが多く、「MVVM(Model View View Model)」を基本原理としています。昨今主流となっているクロスプラットフォーム開発に用いられる手法であるSPAに強みを持つことから、今後も活用される機会は増えていくと予想されます。JavaScriptをすでに習得している、またはこれから習得したいと考えている方は、Vue,jsもあわせて学習しておくとよいでしょう。

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