非同期通信にクロスブラウザ対応…JavaScriptの便利ツール「jQuery」では何ができる?JavaScriptとjQueryの違いとは?特徴・技術的な違い・使い分けなどを解説

最終更新日:2021年3月29日

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JavaScriptとjQueryは、ともにWeb開発の分野で頻繁に使用される技術です。2者は別の言語ではなく、プログラミング言語とライブラリの関係にあります。JavaScriptに加えてjQueryの知識・スキルを備えることで、キャリアアップの選択肢が拡がるでしょう。また、どちらを優先的に学ぶべきかは、本人の力量や目指す職種によって変わってきます。ここでは、JavaScriptとjQueryの違い、特徴、使い分けなどを解説しています。

1. JavaScriptとjQuery それぞれの特徴

まず、JavaScriptとjQueryそれぞれの特徴について解説します。

JavaScriptの特徴

JavaScriptは、コンパイル不要のインタプリタ型言語です。Webページで動的な表現が可能になった1990年代中盤以降に普及し、ブラウザ上で複雑な処理を実装するために使われてきました。

例えば、「Webページ上のボタンを押すとポップアップが表示される」といった動きはJavaScriptが得意とする処理のひとつです。

JavaScriptは長い間、Webブラウザ上で動的な表現を可能とする唯一のプログラミング言語として重宝されてきました。新興言語が続々と登場している現在でも、Javascriptは高いシェアを誇っています。

ちなみに一般的なWebページでは、HTML、CSS、JavaScriptの3階層で用いられることが多く、代表的なライブラリとしては「Node.js」「jQuery」「React」「Vue.js」などがあります。

もともとは「LiveScript」という名称の言語でしたが、同時期に大流行していたJavaの名前を一部流用し、現在の名称になったと言われています。

jQueryの特徴

jQueryは、JavaScriptのライブラリです。豊富なプラグインを持ち、複数のブラウザに標準対応しているため、ブラウザごとの差をあまり気にせず記述を行うことが出来ます。

また「DOM操作」が容易になることもjQueryの大きな特徴のひとつです。DOMとは、「Document Object Model」 の略で、日本語に訳すと「ドキュメントをモノ(オブジェクト)として扱う型」となります。具体的には、HTMLやXMLを取り扱うためのAPIであり、HTML探索・スタイルの変更・イベント設定・HTML要素の取得・振る舞いの変更・ユーザー操作時の処理などが容易に設定できるようになります。DOM操作の例としては「ユーザーに操作に合わせてCSSを変更」「テキストボックスの中身変更」などが挙げられるでしょう。

さらに、Ajax処理が容易になることも見逃せません。Ajax処理とは「非同期で行われるJavaScriptとXMLの通信」を指します。ユーザーが何らかの操作を行った場合、普通であればHTMLからサーバーへとデータを送信し、その応答を待って処理が進みます。一方Ajax処理では、ユーザー操作によって発生したHTML処理と、その裏で動くJavaScriptの処理が断絶されており、JavaScriptとサーバーが通信中であってもHTML画面の操作が可能になるのです。HTMLとサーバーの処理が同期していないため、ユーザーはサーバーからの応答を待つことなく、画面を操作できるようになります。

例えば、GoogleMapのようにページ遷移なしでも様々な情報が追加表示されていく動きは、Ajax処理のおかげで実現できています。このAjax処理を容易に実装できるのがjQueryです。

jQueryは無償で使うことができ、JavaScriptを理解していない初心者にとって非常に有用なライブラリです。「jQueryの使い方さえ理解していればデザイン編集やメンテナンスができる」と言われるほどで、手っ取り早く即戦力を目指すのであれば、jQueryを先に学んだほうが良いこともあります。

2. JavaScriptとjQueryの違い

次に、JavaScriptとjQueryの違いについて解説します。

プログラミング言語とライブラリという関係

JavaScriptとjQueryの最も大きな違いは、「プログラミング言語」と「ライブラリ」であるという点です。jQueryは、その使い勝手の良さから独立したプログラミング言語だと勘違いされることもあります。しかし、その本質はあくまでもライブラリです。つまり、JavaScriptの処理をパーツ化し、汎用性や使い勝手を高めたものがjQueryだと考えてください。

構文の違い

「JavaScriptを習得すればjQueryの扱いはすべて理解できるのでは?」と考える方がいるかもしれません。しかしこれは間違いです。なぜなら、jQueryには通常のJavaScriptには無い、特有の命令文があるからです。したがって、JavaScriptの学習とは別にjQueryのスキルも磨いていくことをおすすめします。

コーディング量

原則として、jQueryで可能なことはJavaScriptでも実現できます。ただし、コーディング量はjQuery側がかなり少なくなります。これは、jQueryがJavaScriptの複数の機能をひとつにまとめていることに由来しています。JavaScriptで実装する場合は数十行もコーディングしなくてはならない処理も、jQueryなら数行のコーディングで済むわけです。また、jQueryにはプラグインが用意されており、Google CalendarのようなUIや、画像のSliderなどの便利な機能を簡単に付け加えることができます。

標準で複数のブラウザに対応

JavaScriptではブラウザごとに微妙な記述の違いがありました。しかしjQueryはこうしたブラウザ間の差異を吸収してくれるため、記述の違いを意識せずにコーディングを進めることが出来ます。

3. JavaScriptとjQueryをどう使い分けるべきか

JavaScriptとjQueryのどちらを使用すべきかは、「対象となるシステムの規模」「性質」などによって変わります。

JavaScriptが向いているケース

システム全体が「パフォーマンスを重視」している場合は、JavaScriptが適しています。同じ処理を実装する場合でも、JavaScriptを使用したほうがjQueryよりも高速だからです。したがって、大量のデータを処理する機能の実装や、大規模なWebサービスの開発では、あえてJavaScriptが使われることもあります。

jQueryが向いているケース

一方、jQueryは「開発効率を重視」している場合に選択されることが多いです。例えば、複数のブラウザに対応しつつ、各ブラウザの挙動を完全一致させたいなどは、jQueryのクロスブラウザ対応がコーディング作業を効率化してくれます。

特に中小規模のWebシステム制作では、jQueryが使われることが多いようです。それほど規模が大きくないシステムでは、処理速度を重視したコーディングよりも「簡素で誰でも触れるコーディング」が好まれるからです。ベテランのエンジニアを確保しにくい中小のWeb制作などでは、デザイナーがメンテナンス作業を兼務することもあるため、jQueryの利便性が光ってきます。

4. JavaScriptとjQueryの習得が向いている人

最後に、JavaScriptとjQueryの習得が向いている人をそれぞれ紹介します。

JavaScriptの習得が向いている人

何らかのプログラミング言語を学んだ経験があり、プログラミングの基礎がある人はJavaScriptを習得すべきだといえるでしょう。もちろん、同時並行でjQueryを身に着けてもよいのですが、大規模なWebシステム・サービスの開発に携わりたいのであればJavaScriptの習得に力を入れていきましょう。職種としては、「フロントエンドエンジニア」「アプリケーションエンジニア」などが挙げられます。

jQueryの習得が向いている人

jQueryの習得が向いている人は、プログラミングを本格的に学習したことが無い人や、エンジニアよりもデザイナー指向が強い人です。jQueryは「JavaScriptの持つ機能をカプセル化し、使いやすくしたライブラリ」と言えるため、使いこなすために高度なプログラミング能力は必要ありません。未経験から短期間でWebサイトのメンテナンス・デザイン修正などの仕事に就きたいのであれば、jQueryの習得をおすすめします。

5. まとめ

JavaScirptとjQueryは、ともにWeb開発の分野で頻繁に使用される技術です。両者はプログラミング言語とライブラリの関係にあります。また、jQueryはJavaScirptの主要ライブラリのひとつであるため、JavaScriptを学ぶ上で学習はほぼ不可避でしょう。どちらを優先的に学ぶべきかは、目指す職種によって変わるため、それぞれの違いや使い分けを十分に理解しておくことがポイントです。

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