なぜインフラエンジニア転職で志望動機が重要なのか
インフラエンジニア転職にとって志望動機が重要である理由について 解説します。
志望動機をみて、採用担当者は自社との適性やモチベーション、コミュニケーション能力など複合的な要素を確認し、採用するかどうかを判断します。
これらをしっかり伝えられる志望動機を作り込むことで、採用につながる可能性が高まります。
適性や意欲の確認
志望動機は、自分がなぜその企業で働きたいと思っているのかを明確にする重要な機会でもあります。応募者が自分自身のキャリア目標や関心事を示し、その企業での役割がどのようにそれらを満たすことができるかを示すことで、採用担当者は候補者の真剣さや自己分析力を判断できます。
また、企業側は、候補者が長期的なビジョンや目的を持っていることを確認できるため、将来的な成長の可能性を見込むことができます。
モチベーションの確認
転職は、自分自身の成長やキャリアアップを目的として行われることが多いです。志望動機を通じて、応募者が何にモチベーションを感じているのかを確認することができます。
この情報をもとに、採用担当者は応募者が長期的なキャリアビジョンを持ち、自社での成果を出す可能性があるかどうかを判断します。
企業への興味の確認
採用担当者は志望動機を通して、自社が追求しているビジョンやミッションに共感しているかどうか、自社のカルチャーにフィットしているかどうかなどを把握することができます。また、応募者が自社に対してどのような貢献意欲を持っているかも確認できます。
これらの情報をもとに、どの程度応募者が自社に興味・関心を持って応募してきているのかの判断材料とすることができます。
コミュニケーション能力の確認
志望動機を聞くことで、応募者のコミュニケーション能力、問題解決能力やプレゼンテーション能力などを確認することができます。
インフラエンジニアは、プロジェクトや問題解決において複数の人々と協力することが多いため、自分の意見やアイデアを明確に表現し、チームとのコミュニケーションをスムーズに行うことが必要です。
志望動機を通じて、応募者のコミュニケーションスキルやアイデアの表現力を確認することで、自社にとって適した人材かどうかを判断することができます。
まずは志望動機を考えるための準備をしよう
志望動機では、自分がなぜインフラエンジニアになりたいのか、その中でもなぜその企業を志望しているのか、入社後にはどのように企業に貢献できるのかなどを筋道立てて説明できるようにしておく必要があります。
また、転職活動は自身と会社の相性を確認する機会でもあります。自分の想いだけでなく、企業の規模やビジネスモデル、今後の経営方針などの情報をあらかじめ調べ、整理しておくことも重要です。
これらを踏まえて、志望動機を書く際には事前に自分の中で以下のポイントについて整理しておくことが大切です。
インフラエンジニアを目指す理由
さまざまなITエンジニアの種類の中から、インフラエンジニアを選ぶ理由を明確にしておきます。具体的に理由を書き出して、自分の中でもう一度整理するのもよいでしょう。
志望企業を選ぶ理由
インフラエンジニアの仕事でも、志望する企業によっては対象がサーバーであったりネットワークであったりなど、内容が変わることがあります。これらを理解した上で、なぜその企業の業務内容を選ぶのか、どの点に魅力を感じたか、などを具体的にしておきましょう。
インフラエンジニアとしての将来像
将来どんなインフラエンジニアになりたいのかをイメージすることは重要です。具体的に書き出してみることで、実際の仕事のイメージが湧きやすくなります。インフラエンジニアでなければならない理由を、いま一度自分に問うてみてください。
スキル・経験・熱意
自身のこれまでのスキル・経験を整理しておくことは必須です。またこれまでの成果を明確に伝えられるように整理・準備しておきましょう。未経験者は、これからの自身の成長に対する熱意を語れるようにしておくことも重要です。
インフラエンジニアの志望動機を書く際の要点
志望動機を書く時には、必ず記述すべきポイントがいくつかあります。以下を参考に、しっかり要点を押さえて書きましょう。
なぜその企業を選ぶのか
最初に「なぜ応募した企業でインフラエンジニアとして働きたいのか」を、明確かつシンプルに書きましょう。この部分でいかに印象づけられるかがとても重要です。
入社後に働くイメージ
次に、自身の強みを活かしてどのように働きたいか、企業にどう貢献できるのか、具体的に自身のイメージを書きましょう。5年後の将来像といった方向性も書くと、意思が伝わりやすくなるでしょう。
熱意
そして、その企業に惹かれた理由やその企業でなければならない理由を、熱意を持って伝えることが重要です。インフラエンジニアとして、この企業で働きたいという熱意が、具体性を持って明確に伝わるように書きましょう。
志望動機の例文
次に、経験者・未経験者のインフラエンジニアの志望動機の例を紹介します。
新卒インフラエンジニアの例文
私が貴社を志望する理由は、現代社会を支えるITインフラに関わる事業に幅広く携わることができると感じたからです。
大学時代に行ったインターンシップで、ある企業のインフラエンジニアの一日に参加させていただきました。その際、貴社のシステムやサービスがスムーズに動作するために必要なインフラ環境の整備や運用を見学しました。BCPや災害時を考慮した構成などの工夫が多くあり、貴社のITインフラを支えているという責任感に感銘を受けました。
大学在学中に少しでもITインフラ知識を身につけておきたいと考え、基本情報技術者試験とAWS Certified Cloud Practitioner 認定を取得しました。入社後には、引き続き資格取得をはじめとする自己研鑽に励みつつ、貴社のITインフラ事業を支えるインフラエンジニアを目指したいと考えています。
未経験からインフラエンジニアになる際の例文
貴社が金融関連の重要なITインフラを中心に業務をされているというところに惹かれ志望しました。私はこれまで金融関連企業の事務職として働いてきましたが、そこでIT企業のインフラエンジニアとして働いている人と話すことがあり、インフラエンジニアの仕事に興味を持ちました。
日々、インフラシステムで起きるトラブルに迅速に対応することにより、大きなトラブルになることなく私たちが安心してシステムを利用できているということに感銘を受けました。
IT関連の仕事は未経験ではありますが、独学でプログラミングやデータベースの学習予定を組み、スキルアップを目指しています。
前職で身に付けた、丁寧に仕事を進めるスキルを活かしつつ、重要な社会インフラである金融システムのインフラエンジニアを目指したいと考えています。
IT経験者からインフラエンジニアになる際の例文
貴社を志望した理由は、需要の高いクラウドインフラのビジネスに早くから取り組み既に多くの実績がある点が魅力的と考えたからです。
前職では5年間にわたり、Linux系のインフラ構築業務に携わってきました。この経験・スキルをもとに、今後はクラウドを強みとして活躍できるインフラエンジニアとしてさらにスキルアップしていきたいと考えています。
前職で経験してきたLinuxシステムによるハードウェア、OS、ミドルウェアなど様々な構築のノウハウを活かし、クラウド技術を学びながら、貴社においても即戦力として貢献していきたいと考えています。
インフラエンジニアの志望動機のNGな書き方
次に、インフラエンジニアの志望動機として望ましくないものを解説します。
教育制度に頼るといった受け身な姿勢
1つ目は、教育制度に頼るといった受け身な姿勢です。
未経験の新卒の場合、入社後に充実した研修がある企業に興味を持つ人もいます。しかし、教育体制だけを志望動機として伝えると、「スキルを身につけたら他社に転職してしまうのでは」と思われてしまうかもしれません。また、教えるという作業は、教える側からするとコストとして認識されます。その間にできる作業ができなくなってしまうためです。
そのため、「教えてもらう」という受け身の姿勢は評価されません。現時点でスキルがない場合、志望動機では今後積極的に自ら学んでいきたいという姿勢を示したり、自発的にスキルを向上させることができることをアピールしましょう。
職場の条件を理由にした志望動機
職場の条件を理由にした志望動機についても望ましくありません。
もちろん、キャリアアップを目指して転職している以上、想定年収や有給取得率なども企業選びにおいて重要な要素です。
ただし、給与などの条件を理由にする志望動機は、「別の条件の良い企業があれば転職するのか」と思われてしまうかもしれません。また、給与だけを志望動機にすると、「給与が高いなら他社でもいいのか」と判断され、熱意が伝わらないかもしれません。
志望動機を考える際には、文字上の条件面だけでなく、綿密な企業分析をした上でその企業にしかない魅力をしっかり伝えるようにしましょう。
面接での志望動機の伝え方
次に、面接での志望動機の伝え方について解説します。
面接では志望動機に書いていることに加えて、志望するきっかけとなった内容をエピソード的に、詳しく語れるようにしておくと効果的です。具体的なきっかけに加えて、自分が「どう感じ」「どう考えた」などを伝えることで、リアル感がでて印象を残せるでしょう。
面接官は、具体的に働くイメージができているか、という点に着目しています。企業の下調べを入念に行い、インフラ関連の仕事内容を把握しましょう。その上で、自身の経験・スキルが活かせる部分、これから成長を目指す部分、とくに熱意を持っている部分などを具体的に伝えることができれば、採用の確率は高まるはずです。
書類や面接の準備などができたら、転職エージェントに相談することもおすすめです。転職エージェントでは各種書類のブラッシュアップや、希望の内容や条件に合う企業の紹介から入社までのバックアップなどを行ってくれるため、スムーズに転職活動を進められるでしょう。の成功率が上がることが期待できます。
インフラエンジニアの仕事内容
インフラエンジニアの志望動機を書く上では、インフラエンジニアのことをよく知る必要があります。ここでは、インフラエンジニアの仕事内容や必要とされる知識・スキルなどについて解説します。
インフラエンジニアのおもな仕事内容は、インフラの「設計」「構築」「運用・保守」です。
要件定義
要件定義では、クライアントの要件のヒアリングを行い、要件定義書として資料にまとめてクライアントと合意します。インフラエンジニアとしての要件定義の主な要素は、性能、可用性、セキュリティ、拡張性といったものが多いです。
機器選定
システムやサービスのインフラストラクチャを構築する際に、適切な機器を選定する業務です。要件定義工程で定めた要件を満たすことができるスペックのハードウェアを選定し、調達します。
設計
設計では、要件定義工程でヒアリングした要件を元に、ITシステムのインフラの設計を行います。性能・容量・信頼性などを考慮し設計書に反映させます。
構築
次に、設計書を元にインフラを構築します。サーバー・ストレージなどのハードウェアを設置して、OS・ミドルウェアなどのソフトウェアのインストールと設定を行います。
運用・保守
システムが稼働した後は、運用・保守を行います。システム状態の監視やデータのバックアップ、定期的なハードウェアの点検、OSのアップデートなどです。また、トラブル時の原因究明や復旧などもインフラエンジニアの仕事です。
より詳しく知りたい人はこちらをご参照ください。
関連記事:インフラエンジニアとは?仕事内容や年収、将来性を解説
インフラエンジニアの職種
次に、インフラエンジニアの職種について解説します。
サーバーエンジニア
サーバーエンジニアは、ITインフラの要となる職種です。サーバー・ストレージなどのハードウェア、Windows・LinuxなどのOS、仮想化ソフトウェア・データベースなどのミドルウェアを中心に「設計」「構築」「運用・保守」を行います。
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは、サーバー・ストレージ・パソコンなどさまざまなITインフラを繋ぐ重要なネットワークの「設計」「構築」「運用・保守」を担当します。
クラウドエンジニア
クラウドエンジニアは、インターネットを介してデータセンターに置かれたクラウドシステムに接続し、クラウド上にあるITインフラの「設計」「構築」を行います。
データベースエンジニア
コンピューターは顧客・製品情報などの膨大なデータを保管・活用するためにデータベースを使用します。ほぼすべてのITシステムがデータベースを使用しており、データベースの専門家であるデータベースエンジニアは重要な存在です。
インフラエンジニアに求められる知識・スキル
次に、インフラエンジニアに求められる知識・スキルについて解説します。
サーバー・ストレージなどを中心としたインフラ全体の知識・スキル
インフラエンジニアには、さまざまなインフラ分野の知識・スキルが求められますが、なかでもサーバー・ストレージに関する知識をまず身に付けておくべきです。その上で、ネットワークやクラウドなどさらに幅を広げていくと習得しやすいでしょう。
技術トレンドに合った新しい知識・スキル
インフラに関連する技術は、クラウド・仮想化など次々と進化しています。そのためインフラエンジニアには、新しい技術を習得する姿勢が必要とされます。転職活動では、新しい技術に対する興味や学習の意欲をアピールできるようにしましょう。
論理的な思考力
インフラエンジニアは、複雑なネットワークやインフラストラクチャの構築や設定を担います。そのため、論理的な思考力を使って複雑な構成を整理する力が必要とされます。またトラブル発生時にも、どこで何が起きているのかを筋道立てて関係者に説明することが求められます。
危機察知能力
テスト環境では動いていても、本番環境になるとうまく稼働しない実装をしてしまう場合があります。こういったコードに出会った際に、「なんとなくダメな気がする」という勘が危機察知能力です。多くの実務経験を積むことで、スキルを身につけていくことができます。
コミュニケーションスキル
インフラエンジニアは、クライアントはもちろん、システムエンジニアやプログラマーなど他のITエンジニアと逐次連携してシステム開発を行います。そのためコミュニケーションスキルが求められます。
より詳しく知りたい人はこちらをご参照ください。
関連記事:インフラエンジニアの転職で知っておきたいこと
未経験からインフラエンジニアになるには
次に、IT未経験者がインフラエンジニアになる方法について解説します。
インフラエンジニアは人手不足の傾向が続いていることもあり、未経験者や文系出身者でも採用募集があります。とはいえ、転職に向けてインフラエンジニアの基礎知識は身に付けておくべきです。以下の方法で、基礎知識・スキルの習得を検討するとよいでしょう。
独学で書籍・オンラインを活用して知識・スキルを身につける
書籍やオンライン学習サイトは、自分のレベルや好みに合わせて、低コストで勉強をはじめられる点がメリットです。オンラインサイトのなかには、お試しで無料公開されているものもあります。
有名なサイトでは「Progate」「ドットインストール」「Schoo」などがあり、「Progate」は環境の準備は必要なくブラウザで演習ができるためとくにおすすめです。実際に操作すると、自分に足りない知識や必要なスキルが把握でき、学習の目安にもなります。ただし、独学で最後までやりきるには忍耐力が必要であり、普段から慣れている人におすすめです。
スクールを活用して知識・スキルを身につける
独学が難しい人や、予算に余裕のある人はスクールの活用がおすすめです。スクールではインフラに関する知識と実用的なスキルを現役エンジニアなどのプロの講師から直接学べます。転職のサポートや資格取得の支援も受けられるため、インフラエンジニアとしていち早く活躍したい人にとってはとても有効です。
とくに未経験でインフラエンジニアに転職する場合、多くの求人案件から適切な企業を見つけるのは大変です。志望先企業の研修制度なども留意する必要があり、転職エージェントに相談するとスムーズに進められるでしょう。
インフラエンジニアの転職で活かせる資格
転職の際に、資格は必ずしも必要ではありません。しかし、経験者・未経験者に関わらず、スキルを明確に証明できるため、ぜひ取得を検討してみましょう。以下では、サーバーとネットワークに関する代表的な資格を紹介します。
LinuC
「LinuC(リナック)」は、LPI-Japanが実施するLinux技術者認定資格です。 LinuxはオープンソースのサーバーOSとして大きなシェアを誇るため、ぜひ身につけておきたいスキルです。「LinuC」はオンプレミスだけでなくクラウド環境でのLinuxに関するスキルを認定するため、とても有用です。レベル1、2、3に分かれており、合格率はそれぞれ50%、20%、15%程度です。レベルに沿って取得するのがよいでしょう。
シスコ技術者認定
「シスコ技術者認定」は、シスコシステムズが主催するネットワーク技術や同社製品の知識を問うベンダー資格です。シスコシステムズ社はネットワーク分野において世界最大のシェアを持つため有用な資格です。難易度は5段階で、レベルに沿ってまずアソシエイトレベルの「CCNA」を取得するのがおすすめです。また、プロフェッショナルレベルの「CCNP」やエキスパートレベルの「CCIE」などの難関資格を持っていると将来有用でしょう。
より詳しく知りたい人はこちらをご参照ください。
関連記事:インフラエンジニアになるには?必要なスキルや資格を解説
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