未経験でもインフラエンジニアになれる理由とは?
未経験でもインフラエンジニアになることは可能です。IT職種の中でもインフラエンジニアは未経験でも比較的転職しやすい職種といえるでしょう。理由としては、IT業界では人材不足の状況という他にも、技術があれば即戦力になれることや、保守運用案件などで需要が見込まれるからです。未経験でもインフラエンジニアになれる理由について、詳しく解説します。
保守運用案件が多く、需要が高い
インフラエンジニアの扱うサーバーの多くは、24時間稼働しており止められない場合が多いです。そのため、24時間体制でシフトを組み監視する保守運用案件がたくさんあります。
また、サーバーで不測の事態に初動で対応すると、影響範囲を大幅に抑えられる場合が多いです。そのため、需要が高く、未経験でも求人を出している企業が多数あります。
インフラエンジニアが不足している
システムエンジニアの中で人気の職種はコーディングできる技術系や上流工程を扱う職種です。多くの経験を積める職種に人気が集中しているため、インフラエンジニア希望の未経験者が少なく人員不足に陥っています。
新卒採用でなかなかインフラエンジニアを確保できないため、インフラエンジニアを別途採用している企業が多くなっています。
クラウドの知識があれば今後も需要が見込める
クラウドの普及とともに、自社内でITインフラを構築するオンプレミスから、クラウドに移行する企業が増えています。クラウドを利用すればオンプレミスで必要となる機器の調達や運用のコストを削減できるため、多くのシステムで採用されています。
オンプレミスの構築・運用を行うインフラエンジニアは、クラウドの知識があれば今後高い需要が見込める職種といえます。
インフラエンジニアの需要については、以下の記事でも詳しく解説しています。気になる方はそちらもご確認ください。
関連記事:インフラエンジニアの需要・将来性は?今後、役立つスキルも解説
新しい技術を身につければ即戦力になれる
インフラエンジニアが求められる技術は、常に進化を続けています。そのため、常に新しい技術を身につける向上心が高い人には、魅力的な職種といえるでしょう。
新しい技術で即戦力として活躍できれば、年収アップやキャリアアップが期待できます。
勉強できる環境が充実している
インフラエンジニアとして必要なスキルを身につけるには、実際に実機を使って学習するのが一番です。しかし今まではサーバーやルーターなどの機器を個人が物理的に調達するのは難しく、未経験の人が実機を触るのは敷居が高いところがありました。
今では仮想環境やクラウドが普及し、個人でも手軽にサーバー構築やネットワークの設定が行える環境が整ってきました。そのため、インフラエンジニアに必要なスキルを学習できる環境が充実しています。
未経験からインフラエンジニアになるための基礎知識
未経験からでもインフラエンジニアになれるとはいえ、インフラエンジニアについて何も知らないようでは、転職後に後悔することも少なくありません。そのため、インフラエンジニアについて基本的な知識を身につけることが大切です。まず、インフラエンジニアの概要について解説します。
インフラエンジニアとは
一般的にインフラといえば、電気やガス、水道などといった生活に必要不可欠な要素のことを指しますが、IT分野でインフラといえば、ネットワークやサーバーといったような、プログラムやソフトウェアが動くために必要な環境が動作するための基幹部分の要素を指します。これらの設計や構築、運用に携わる職種がインフラエンジニアです。
仕事内容
インフラエンジニアの仕事内容は下記のように多岐に渡ります。一つ一つ見ていきましょう。
サーバーの設計、構築、管理
インフラエンジニアの仕事の一つとして、サーバーの設計、構築、管理があります。サービスを提供するためのサーバーのシステムを設計し、OSやソフトウェアの導入などを行って構築を行った上で、実際に運用を行う仕事です。
ネットワークの設計、構築、管理
インフラエンジニアの仕事にはネットワークも含まれます。もちろん、専門的かつ高度な部分はネットワークエンジニアが担当しますが、インフラエンジニアも自らが担当するサーバーやパソコンを安定的にサービス提供させるために、どういったネットワークが最適かという観点から大きく関与することが必要となります。企業によっては、インフラエンジニア とネットワークエンジニアが分かれていない(両方のスキルを求められる)企業もあります。
セキュリティの設計、構築、管理
インフラエンジニアの仕事では、セキュリティ対策も大切です。サイバー攻撃に強いシステムを設計し構築、運用することは安定的なITサービスの提供につながるとても重要なことです。
未経験のインフラエンジニアがまず担当するフェーズ
未経験のインフラエンジニアは運用・保守フェーズから担当する場合が多いです。最初に担当するシステムの仕様や規定値を把握し、不測の事態に対応できる知識を身につけます。不測の事態の対応方法はパターン化していることが多いので、順番に確認していくことになるでしょう。未経験者でも対応できることは多いので、少しずつ身につけていくことになります。
未経験でインフラエンジニアを目指すメリット
インフラエンジニアの大きなメリットは、技術力があれば仕事が得られ、給料アップやキャリアアップが期待できることです。そして技術力は努力すれば未経験でも身に付けられるため、大きなメリットといえるでしょう。
未経験でもインフラエンジニアを目指すメリットについて詳しく解説します。
未経験からでも挑戦しやすい
インフラエンジニアの業務には保守運用案件が含まれているため、IT業界未経験者でも対応できる業務があります。また、インフラエンジニアの確保に苦戦している企業が多いため、未経験者向けの研修を充実させている企業も多いです。これらの理由からIT業界未経験者でも挑戦しやすい職種となっています。
努力次第で給与が上がりやすい
保守運用案件で身につけた知識や経験を基に、設計や構築案件に対応できると給料は上がりやすいです。また、需要に対して人数が不足しているため、スキルレベル以上に給料を払う企業も存在します。
さらに、インフラエンジニアは時間の工夫次第で副業にも挑戦しやすいため、年収アップに期待できます。
将来性がある
IT業界は今後も発展していくと予想されており、インフラ整備はIT業界の成長に欠かせません。例えば、現在はオンプレミスからさらにクラウドへと発展しています。そしてAIが普及すると、AI技術を支えるインフラ整備も必要となってきます。このように、インフラは引き続き成長が予想されます。そのため、今後も将来性が高く、益々需要は増加するでしょう。
キャリアアップを目指しやすい
インフラエンジニアは知識を身につけるほど上流に近い工程に携われます。そのため、キャリアアップを目指しやすい職種と言えるでしょう。具体的には設計構築フェーズやITコンサルといった業務に繋がります。
また、保守運用を続けていくなかで、さまざまなインフラを扱ったり、障害対応を経験したりしていくなかで、大規模なシステムの保守運用を任せられ、サービスマネージャーや運用スペシャリストへとキャリアアップする方法もあります。このように、インフラエンジニアはさまざまな道へキャリアアップしやすいという点があげられます。
インフラエンジニアはやめとけ・きついと言われる理由
インフラエンジニアは需要も高く、やりがいの高い仕事です。その一方できつい仕事でもあります。未経験からインフラエンジニアを目指す場合は以下4点を事前に確認すると良いでしょう。
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・未経験の場合、始めたての給与が低い・常に最新の知識を取り入れていく必要がある
・勤務時間が不規則になりやすい
・急なトラブルで残業が発生する可能性がある
それぞれについて詳しく確認していきましょう。
未経験の場合、始めたては給料が低い
インフラエンジニアは、IT業界の中でも特に需要の高い職種ですが、未経験エンジニアでも対応できる簡単な作業も多いため、未経験者の給料は低い傾向にあります。保守運用以外の業務に必要な知識や技術はどれも専門的で、身につけるのに時間と労力が掛かるからです。
保守運用業務以外に対応できると、給料は上がっていくでしょう。
常に最新の知識を取り入れるのが大変
インフラエンジニアに限らずIT業界は常に変化しており、インフラエンジニアも常に最新の知識を要求されます。インフラに欠かせないサーバーなどの技術やサービスは常に更新され続けているからです。常に最新の知識を身につけておかないと、対応できる案件数は減少していくでしょう。
また、技術力をアピールするための有効な方法として資格取得がありますが、有効期間が決められている資格もあります。インフラで人気の高いAWS資格の有効期間は3年です。AWSサービスは常に更新されるため、学習し続けてもらうような仕組みになっています。ここからもインフラエンジニアをはじめとするIT業界が学び続けないといけないことが分かるでしょう。
勤務時間が不規則になりやすい
メンテナンスやリリース作業を行う場合は、基本的にシステム停止可能時間で実施することになり、深夜作業になる可能性が高いです。そのため、通常の日勤だけでなく、作業によっては夜勤を行うことも少なくありません。インフラエンジニアは他のIT職種に比べ、勤務時間が不規則になりやすいという点が挙げられます。
急なトラブルで残業が発生する場合がある
インフラエンジニアは企業のITインフラを安定稼働させるため、常にトラブルに備えなければなりません。また、どんなに事前対策を行っても、急なトラブルは発生します。例えば、イベントなどによる想定外のアクセスによりシステムに高負荷がかかるケースや、ハードウェア故障によるシステム停止などのケースがあります。急なトラブル発生時は初動の対応で影響範囲が大きく変わるため、残業して対応する可能性が高いです。
未経験からインフラエンジニアに転職するには
未経験者がインフラエンジニアになることは可能ですが、大前提としてある程度の技術をもっていなければいけません。少なくとも「私はこれができます」といえるだけの知識・技術は身につけておきましょう。具体的に転職を有利にするためにはどうしたらよいか、詳しく解説します。
必要な知識を身に付けるため勉強する
インフラエンジニアになるためには、多くの知識を身につける必要があります。例えばサーバーやネットワーク、データベース、クラウドなどがあげられます。まずは広く浅く基本的な知識から身につけるようにしましょう。
必要な知識を身につけるには、書籍や学習サイトを利用する以外にも、効率的な学習方法もあります。後述の「未経験からインフラエンジニアになるための効率的な学習方法」や、以下の記事もあわせて御覧ください。
関連記事:
インフラエンジニアの勉強方法は?未経験・初心者にもわかりやすく解説
インフラエンジニアに必要なスキルは?知識、資格まで徹底解説
有利になる資格を取得する
未経験からインフラエンジニアを目指すのであれば、事前にある程度スキルを身につけるのが望ましいです。しかし「どのスキルをどれだけ身につければよいかわからない」と疑問に思う人もいるでしょう。また、転職活動では、何らかの形で身につけたスキルをアピールしたいところです。
そこで便利なのが資格です。インフラエンジニアに役立つ資格を取得すれば、対外的にスキルをアピールできます。また資格取得という目標を掲げることで、学習の目安となりモチベーションにもつながります。ぜひ資格取得を目指しましょう。
求人サイトや転職エージェントを利用して未経験歓迎の求人を探す
転職のための準備ができたら、未経験でもOKの求人を探します。求人サイトから探すのもよいですが、おすすめは転職エージェントを利用することです。
転職エージェントは無料で利用でき、自分のスキルや希望にあった求人を紹介してもらえます。また、履歴書や職務経歴書などの提出書類の添削、採用面談でのアドバイスなど、転職に役立つ情報が得られるので、大変便利です。
少しでも転職を有利にするために、これらのサービスを活用しましょう。
会社選びのポイント
未経験からインフラエンジニアを目指す方は会社選びも非常に重要です。会社選びに失敗すると、思うように成長できない、先が見えないなどの理由から後悔するでしょう。以下の2点をそれぞれ解説します。
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・継続的に研修が受けられるかチェックする・上流工程も請け負っている
継続的に研修が受けられるかチェックする
インフラエンジニアとして保守運用工程以外も挑戦していくために、継続的に研修を受けられるかは非常に重要です。要件定義や仕様設計に携われる人材になっていくためにも、必ず会社の教育体制を確認しましょう。
保守運用の業務も非常に大切です。一方で、未経験からインフラエンジニアを目指す多くの方は要件定義や仕様設計、保守運用の業務イメージを掴めていないのではないでしょうか。保守運用業務に適合できなかった際に挫折しないためにも、先の教育体制を確認しておきましょう。
上流工程も請け負っている
教育体制が充実していても、実務が全て保守運用では実力は身につきません。そのため、実務で要件定義や仕様設計に携われる会社を選ぶと良いでしょう。
保守運用と要件定義・仕様設計に必要なスキルや得られる経験は大きく異なります。様々な職場に対応し、インフラエンジニアとして市場価値を上げていくには要件定義・仕様設計スキルも必要不可欠ですので、特に重視すべきポイントです。
未経験からインフラエンジニアを目指すために必要な知識、スキル
インフラエンジニアになるためには、さまざまな知識が必要となります。未経験であっても、これらの知識はしっかりと準備をすれば十分習得することが可能です。では、どういった知識やスキルが必要となるのでしょうか。
サーバー(クラウド含む)の知識とスキル
インフラエンジニアにとってサーバーの知識とスキルは不可欠です。サーバーの設計や構築など、この仕事はITサービスの根幹を占める大変重要な仕事で、またクラウドなど新しい技術への対応も不可欠です。OSによってコマンドが違うため、それぞれ学ぶ必要があります。
ネットワークの知識
ネットワークの基本知識は必須です。サーバーはすべてネットワークでつながり、サービスを提供しています。そのため、インフラエンジニアもネットワーク関連の仕事をする必要にかられる場合もあり、また、クラウドではネットワークを介したサービス利用となるので、よりその比率が増します。ネットワークの技術を極めることで、ネットワークスペシャリストとしてのキャリアアップの道も開けます。
セキュリティの知識とスキル
ITシステムは、不正アクセスやマルウェア感染などさまざまなサイバー攻撃にさらされています。これらに対応するための強いシステムを構築し安定稼働させるためには、インフラエンジニアも高度なセキュリティ知識とスキルが必要です。
プログラミングの知識とスキル
プログラマーほどの高度な知識やスキルは必要としませんが、インフラエンジニアにとってもプログラミングの知識は必要です。なぜなら、プログラミングによってインフラを構築・管理する作業を自動化し、作業を効率よく進めることが可能になるからです。これはIoC(Infrastructure as Code)と呼ばれ、インフラエンジニアが求められている技術の1つです。
インフラエンジニアにもプログラミングスキルが必要な理由については、以下の記事でも解説しているので、あわせて御覧ください。
関連記事:インフラエンジニアもプログラミングスキルが必要な理由を解説
未経験からインフラエンジニアになるための効率的な勉強方法
インフラエンジニアは未経験歓迎の求人も多いですが、未経験から目指す方は最低限の知識が必須です。ここからは、未経験からインフラエンジニアを目指す方におすすめの学習方法を紹介します。
参考書を活用する
サーバーの知識として必要なWindowsやLinuxなどのOSに関する技術、クラウド(AWS、Azureなど)の技術、ネットワークの技術などは、書店で多くの参考書が販売されています。これらを活用することで、手軽に技術を身につけることができます。
ただし、参考書を読むだけでは技術は身に付きません。参考書を見ながら実際に手を動かして実践することで技術が身に付きます。例えば、参考書に記載されている手順に沿って、実際にサーバーを構築すると、エラー時の対処方法やOSの仕組みなどが少しずつ理解できるようになります。
ITスクールで学ぶ
インフラエンジニアを目指して独学で勉強を始めたものの、以下のような経験をした人もいるのではないでしょうか。
「未経験なのでどこから勉強すればいいかわからない」
「途中でわからなくなり挫折してしまった」
「勉強のモチベーションが続かない」
そんな人におすすめなのが、ITスクールです。カリキュラムに沿って有識者から教えてもらい、学ぶことができます。わからないことがあっても相談できるので安心です。ITスクールによっては、未経験の人に向けて転職支援をしてくれるところもあります。
インフラエンジニア向けのITスクールの例として、以下があります。気になる方は公式サイトをご確認ください。
実機を使った学習
インフラエンジニアとしてのスキルを身につけるには、実機を使った学習がおすすめです。例えば、実際にLinux OSをインストールしてWebサーバーを構築するのもよいでしょう。Linuxであれば無料で入手可能なので学習にぴったりです。
また、仮想環境を構築したり、クラウド環境を利用するという方法もあります。AWSやOracle Cloudであれば無料お試し版を利用することも可能ですので、そちらを利用して効率的に学習を進めることもできます。
インフラエンジニアは実際にサーバーやネットワークを構築するのが仕事ですので、必要なスキルを身につけるには実機を使って学習するのが1番です。
インフラエンジニアを目指す未経験者におすすめの資格
未経験からインフラエンジニアになるためには、資格取得が大変有効です。同じ未経験でも、必要な技術について知っていると知らないとでは雲泥の差があるからです。企業も、少しでも即戦力になる人を必要としているため、同じ未経験でもある程度知識を持っている人を採用したいと考えます。
ここでは、未経験からでも取得が狙える初心者向けの資格を5つ紹介します。
ITパスポート
IPAが主催する国家試験のひとつで、ITに関する共通的な基礎知識が問われます。IT職種に関わらず、ITを利用するすべての社会人を対象としています。
サーバーやネットワークなどの技術的な知識のほか、経営全般やプロジェクトマネジメントの知識、AIやIoTなどの最新技術の概要など、幅広い分野から出題されます。ITに関してまったく知識がない人は、まずはこの資格の取得を目指すとよいでしょう。
【試験概要】
試験日程:随時
試験時間:120分
出題形式:多肢選択式
出題数:100問
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験とは、ITパスポート同様IPAが主催する国家試験です。ITパスポートより高度なITに関する知識を問われます。ITパスポートより高度と言っても、エンジニアとしては必要最低限の知識ですので、未経験から挑戦される方も基本情報技術者試験合格を目指して学習すると良いでしょう。ITパスポートを取得した人や、ある程度ITに関して知識がある人におすすめです。
主な出題範囲は、コンピュータのハードウェアやソフトウェア、ネットワーク、データベース、プログラミング言語などに関する知識です。また、ITパスポートと異なり科目A・科目B(午前試験・午後試験)に分かれています。
【試験概要】
試験日程:随時
試験時間:午前:90分、午後:100分
出題形式:多肢選択式
出題数:午前:60問、午後:20問
LinuC(Linux認定資格)
LinuCは、LPI-JAPANが主催するLinux技術者認定資格です。サーバーで広く利用されているOS(オペレーティングシステム)の1つ、Linuxを扱うための知識・技術が問われます。
レベル1からレベル3までの3段階あり、複数の試験に合格することで認定されます。例えば、レベル1であれば「101試験」「102試験」の2つに合格する必要があります。また認定されても、有意性の期限が5年と定められており、5年以内に再認定を受けるか、上位の認定の取得が必要です。
【試験概要】
試験日程:随時
試験時間:90分
出題形式:選択式/記述式
出題数:約60問
シスコ技術者認定(CCNA)
シスコ技術者認定(CCNA)はネットワーク機器で高いシェアを誇る大手企業シスコシステムズ社が主催する認定資格です。ネットワークやセキュリティに関する基本的な知識・スキルが問われます。
出題形式が選択や記述以外にもシミュレーションなど多岐にわたるのが特徴です。また、シスコ技術者認定の有効期限は3年となっているため、3年以内に再認定を受けるか、上位資格を取得する必要があります。
【試験概要】
試験日程:随時
試験時間:120分
出題形式:選択・記述・シミュレーションなど
出題数:約100問
今回ご紹介した資格以外にも、インフラエンジニアに役立つ資格は数多くあります。以下の記事でも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:インフラエンジニアに役立つ資格11選!各難易度と概要も紹介
ORACLE MASTER
ORACLE MASTERは、データベース分野において高いシェアを誇るオラクル社が主催する認定資格です。多くの製品に関する資格がありますが、中でもデータベースに関するDBA資格は多くのエンジニアに人気です。
DBA資格はBronze、Silver、Gold、Platinumの4つのランクがあります。未経験者はBronzeから資格取得を目指すとよいでしょう。有効期限はありませんがバージョンによって資格の対象が決まっているため、ある程度年数が経過したら定期的に取得し最新技術をキャッチアップすることをおすすめします。
【試験概要】※ORACLE MASTER Bronze DBA 2019
試験日程:随時
試験時間:120分
出題形式:多肢選択式
出題数:70問
オラクル社が認定する資格はデータベース以外にも、アプリケーションサーバーやJava、クラウドに関する資格もあるため、それらを取得するのも有効です。
未経験者がインフラエンジニアへの転職でアピールするポイント
転職活動では、エンジニア経験者と競争することになります。「経験」というところで、どうしても不利になるのは否めません。しかし、アピールの方法によって未経験であっても彼らのような経験者と十分戦えるようになります。では、転職活動ではどのようにアピールすれば良いのでしょうか。
転職活動でアピールする点は、主に2つあげられます。
1つは資格です。資格によっては、数年の経験を持っている人を対象にしているものの、受験資格は特にないものが多いです。未経験でも取得しやすい資格がありますが、それだけでなく勉強を進めることで高度な資格の取得も可能です。
経験だけでは知識が偏ってしまう可能性があるため、満遍なく知識をもっていることが証明される資格はとても重要なアピールポイントとなります。少しでもスキルをアピールするためにも、資格はできる限りとっておくとよいでしょう。
もう1つは、ポートフォリオをつくっておくことです。ポートフォリオとは、自分の技術力を示す実績や作品のことです。例えば、自分で1からWebサーバーを構築しホームページやブログ、チャットボットなどを公開すれば、それを転職活動時に見せることで、技術力のアピールにつながります。
ITスクールによっては、カリキュラムの中でポートフォリオを作成し、転職活動に活用するところもあります。
インフラエンジニアの年収と求人例
ここからはレバテックに掲載されている実際の求人を確認し年収などを確認していきましょう。
2023年12月執筆時点で「インフラエンジニア」と検索すると2,184件の求人が募集されています。
それでは実際の求人例を確認していきましょう。
インフラエンジニア・PL・PMの求人例
【想定年収】
379~465万円
【業務内容】
・システム基盤の技術調査、設計、構築、テスト
・サーバー(Windows系、Linux系)、ストレージ、ネットワークなどの設計、構築
・クラウドサービス(AWS、Azureなど)におけるシステム基盤の提案、導入
・仮想化(VMware、Hyper-Vなど)の設計、構築
・お客様要件確認、システム基盤構成検討、提案
・リモート運用
【求められるスキル・経験】
・インフラプロジェクトにおける、5名規模以上のチームリーディング経験(サーバー/ネットワーク/ストレージなど)
【働き方】
一部リモート
インフラエンジニア、ネットワークエンジニアの兼業の求人例
【想定年収】
350~800万円
【業務内容】
インフラエンジニアとして各種インフラ(オンプレミス、クラウド)の設計・構築・ドキュメント等の資料作成など
【求められるスキル・経験】
・サーバやネットワークの運用保守経験
【働き方】
一部リモート
未経験者歓迎の求人例
【想定年収】
350~500万円
【業務内容】
・設定変更、バージョンアップ、パッチ対応、監視、ジョブ管理、停電対応などのイベント対応、各種手順書作成、履歴管理
・システム障害、ハードウェア障害対応
・EOS、EOL対応やシステムリプレース時の要件定義、機器構成検討、WBS作成、設計、構築、導入、運用設計、ドキュメント作成
・ベンダーコントロール、ユーザ対応
【求められるスキル・経験】
・営業経験
未経験からインフラエンジニアに関するよくある質問
最後に、未経験からインフラエンジニアを目指す方の抱きやすいよくある質問に回答していきます。
Q1. 未経験でもインフラエンジニアになれる?
未経験でもインフラエンジニアになれます。なぜなら、他のエンジニアと比べて簡単な業務が多く、作業内容を絞ると必要な知識が少ないからです。まずは運用・保守業務に取り組みシステムの仕様などを学び、徐々に上流工程を目指すのが一般的な流れになります。
Q2. インフラエンジニアになって構築ができるのは何年目ですか?
企業やプロジェクトによって業務は異なるため断言できませんが、一般的には3年程度と言われています。1〜2年目でサーバーやネットワークの運用・保守業務に携わり、知識を身につけた上で設計業務に取り掛かることになります。
Q3. インフラエンジニアの仕事はきついですか?
インフラエンジニアの仕事はきついと感じる点がいくつかあります。最も大きい理由の1つとしては、突発的なトラブルによる対応が必要であり、場合によっては夜勤や長時間残業を伴う場合があるからです。そのため、勤務時間が不規則になることも少なくありません。
また、ITインフラでミスが発生するとシステム全体に影響を及ぼす可能性があるため、正確な作業が要求されます。「ミスは許されない、正常に動作するのが当然」という見方をされるため、そのプレッシャーをきついと感じる人もいるようです
まとめ
インフラエンジニアは他のIT職と比べて未経験からでも挑戦しやすい職種です。また、IT業界で最も需要の高い職種と言っても過言でないため、将来性も高いです。未経験から挑戦する場合は最初に保守運用業務に携わり、知識を身につけてから設計などの上流工程に進むことになるでしょう。未経験可能とはいえ、最低限の知識を身につけて、転職エージェントなどを活用することで転職活動の成功率が上がるため、まずは学習から取り組むと良いでしょう。
ITエンジニアの転職ならレバテックキャリア
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