ネットワーク・サーバーエンジニアの英語力は転職の武器にもなるインフラエンジニアが英語を使えることで得られるメリット

最終更新日:2022年7月28日

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企業を側面から支える、縁の下の力持ち的な存在がインフラエンジニア。主な業務はネットワークおよびサーバの設計・構築・運用であり、最近ではデータベースやクラウドシステムの設計・開発も担います。

数ある業界の中でも特にグローバル化が顕著なIT業界では、最新の情報が海外から入ってくることも少なくありません。

そこで本記事ではインフラエンジニアにとって英語力は必要かどうか。得られるメリットなどに触れながら紐解いていきます。

1. インフラエンジニアが英語力を持つ必要性

企業によって異なりますが、インフラエンジニアにとって英語力は必ずしも必要というわけではありません。しかし、インフラエンジニアが英語力を身につけておいたほうが良いのはなぜなのでしょうか。

グローバル化に伴い需要がある

IPAが公表した「DX白書2021」によると、現在仕事に役立っていると考える知的要素として先端ITに従事する企業所属者およびITフリーランスは「英語コミュニケーションに関すること」の割合が多いことがわかりました。今後グローバル化の流れはさらに加速し、業種・職種問わず企業側がビジネスレベルの英語力を求めるようになると考えられます。

たとえば、社内で活躍している他のエンジニアや営業、経営層が全員日本人であったとしても、業務を請け負うクライアントや取引先までもが全て日本人とは限りません。また、今後優秀なエンジニアを採用するために外国人の労働者を迎え入れる企業も増えてくることでしょう。そのような場合に、英語力を身につけておいたほうがスムーズなコミュニケーションが図れ、業務効率もアップすることは間違いありません。

このような理由から、英語力を人事評価の一つとして用いている企業も増えています。技術面と併せて英語力を身に付けておくことは、インフラエンジニアとして活躍のチャンスを広げることに繫がるといえます。

関連記事:インフラエンジニアとは|概要や仕事内容、求められるスキルなど詳しく解説

業務上で英語が求められるケース

インフラエンジニアは業務上英語が求められることがしばしばあります。例えば、以下のようなケースです。

  • ・OSやミドルウェアのメッセージ、ログ出力が英語表記

    ・製品マニュアル、ドキュメントが英語

    ・製品サポートへの問い合わせで英語が必要


英語を身につけておくと、メッセージからシステムの状況を把握しやすくなるほか、製品マニュアルや製品ドキュメントも理解が早まります。また、製品サポートに問い合わせる際にも、直接英語で行えます。

具体的なケースを解説します。

サーバーエンジニア

LinuxサーバOSの構築や、データベースなどのミドルウェアの構築、障害対応では、出力される内容は英語であることが多いです。これは、LinuxやOracle Databaseなど、海外製品が多いためです。そのため、製品マニュアルやドキュメントも英語で公開されています。現在は日本語ドキュメントも公開されていますが、最新情報は英語で公開されます。

ネットワークエンジニア

ネットワーク機器も、最もシェアの高い製品はアメリカのCisco Systems社製です。そのため製品マニュアルも英語で表記されています。サポートに問い合わせる場合、通訳を介して日本語でも問い合わせることができますが、認識齟齬が発生し意図したとおりの質問が行えない場合も少なくありません。英語ができると直接やりとりできるため、迅速にサポートを受けられます。

2. インフラエンジニアに英語力があることで得られるメリット

グローバル化に伴い英語力が求められていることは分かりましたが、インフラエンジニアにとって具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。もう少し分かりやすく、具体的な例をもとに紹介しましょう。

海外からの最新情報をいち早く得られる

IT業界の場合、最新技術の多くが海外発信であり、日本語に翻訳された後に情報が公開されるパターンが一般的です。そのため、英語力があることでいち早く最新情報を得ることができます。

特に、海外製の製品やソフトウェアの不具合情報が公開されるときは、最初に英語で発表されることが多いです。不具合によって機器が停止するような場合は、パッチを適用するなど早急な対応が求められます。英語を理解できれば、最新情報を素早く得て迅速な対応が可能です。

また、バージョンアップや新機能の情報も、最初は英語で発表され、日本語に翻訳されるには時間がかかります。翻訳待ちの分、英語力のないエンジニアより最先端技術を取り入れた仕事が可能であり、過当競争にある市場において生き残ることもできるでしょう。

活躍できる幅が広がる

インフラエンジニアは顧客からの要望に応じてネットワークインフラの設計や構築はもちろん、客先に常駐しネットワーク保守を担う業務も存在します。いずれの業務も顧客とのコミュニケーション力が求められ、何が課題となっているのかをヒアリングし問題の本質を探らなければなりません。

たとえば客先がグローバル企業で日本語でのコミュニケーションが難しい従業員が多い場合、英語力のあるインフラエンジニアをアサインする必要も出てくるでしょう。ネットワークインフラに関する知識が浅い段階でも、英語のスキルを買われて大きなプロジェクトに参画するチャンスが生まれる可能性もあります。

他にも、日本ではIT人材が不足しているため、海外拠点のエンジニアと共に作業を進めるケースもあります。この場合英語のスキルがあれば人材調達がスムーズにいくだけでなく、また自分がリーダーとして日本の拠点と海外拠点の橋渡し役を努めることも可能です。

コミュニケーションが可能なレベルの英語力を有していれば、グローバル企業のインフラエンジニアとして活躍できるほか、ブリッジSEなどキャリアチェンジを図ることも可能です。

英語力と高いIT技術があれば国境がないIT業界の場合、日本のみならず他国で働くチャンスも生まれます。

キャリアアップできる

グローバル化が進む日本においては、今後さまざまな国籍のエンジニアとともに働く機会が増えてきます。これまでのように従業員が日本人のみで、クライアントや取引先も日本企業というケースは稀な時代になる可能性もあります。

ITエンジニアの世界ではプロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーなどの上位レイヤに行けばいくほど関わる人間も増えてくるため、今後キャリアアップを目指すのであれば英語は必ず身につけておくべきスキルの一つといえるでしょう。

転職が有利に運ぶ

外資系やオフショア開発を手掛けている企業であれば、英語力があることで採用が有利に進むケースも珍しくありません。IT企業で重宝される人材であるためにも、ある程度の英語力を身に付けておくことは自身の強みとなり、インフラエンジニアとして選択肢を広げる突破口であるといえます。

日本マイクロソフト株式会社や日本アイ・ビー・エム株式会社など、海外を本社にもつ大手IT企業の日本法人では、英語力が求められる職種もあります。また昨今では、楽天グループやファーストリテイリングなど、社内公用語を英語とする企業する企業も増えてきています。英語力を身につけていると、こうした大企業への転職にも有利に働きます。

他にも、より良い条件の転職先を検討するために、国内の企業だけではなく海外の企業を選ぶという手段もあります。当然のことながらネットワークやサーバーなどに関する技術力があっても、語学スキルがネックとなり海外企業への転職を諦めてしまうエンジニアも少なくありません。英語スキルを身につけることは転職活動を有利に進めるうえでも重要な要素といえるのです。

関連記事:インフラエンジニアの転職で知っておきたいこと

3. インフラエンジニアに必要な英語力とは

一口に「英語ができる」といっても、簡単な日常会話レベルなのか、それぞれの業界に特化した専門用語まで網羅しているレベルなのか、スキルの差はさまざまです。

インフラエンジニアとしての人材価値を上げるために英語力を身につけようと考えた場合、具体的にどの程度のレベルのスキルが求められるのでしょうか。

構築作業のエラー時の英語表記の理解は必須

インフラエンジニアの基本的な業務のひとつに保守運用業務があります。たとえばネットワークがつながらない、サーバーでエラーが発生している、不正アクセスの被害に遭ったなど、さまざまなトラブルが想定されます。

このような場合、PCやサーバーのディスプレイ上に表示されたエラー内容を手がかりにトラブルの原因を突き止め、正しく対処しなければなりません。しかし、基本的な英語スキルが身についていないと、英語で表示されたエラーの内容が把握できず、原因の究明に時間を要してしまいます。

また、エラーは保守運用だけではなく、ネットワークやサーバーの構築時にも表示されることがあります。インフラエンジニアとして基本的な業務を担うのであれば、エラーとして出力された英文の内容を把握できることは最低限求められるスキルといえるでしょう。

英語が苦手で基本的な単語しか分からない場合でも、現場で出てくる単語の意味をその場で調べて業務を行っていくうちに、徐々に意味が理解できるようになります。

外資系への転職や海外の案件を受注する場合さらなる知識が必要

インフラエンジニアとして求められる基本的な英語スキルは上記で紹介した通りですが、さらなる高みを目指してキャリアアップを狙うのであれば、ビジネスレベルの英語スキルが要求されます。

たとえば、これはIT業界に限ったことではありませんが、私たちが日常的に使用している言葉の中には、英語として通じると思っていても実際には異なる単語も存在します。今回のテーマである「インフラエンジニア」もそのひとつ。英語としてインフラエンジニアという言葉は存在せず、実際には「Infrastructure engineer(インフラストラクチャエンジニア)」と呼ばれます。

間違った認識のまま英語を使用していると、思わぬトラブルに発展することも多いため、顧客や取引先と英語でコミュニケーションを行う場合には、極めて高いレベルの英語スキルが要求されます。

4. インフラエンジニアが英語力を上げる勉強法

インフラエンジニアが英語力を身につけるためには、具体的にどのような方法があるのでしょうか。今回は実践力を身につけるために有効な2つの方法を紹介します。

TOEICを受験する

英語力が身についていることを証明する資格はいくつかありますが、中でも一般的なのが「TOEIC」です。認知度が高い資格のため、自身の英語力を証明するためにもチャレンジしておくことをおすすめします。

TOEICは全国80都市・年10回実施されているため、コンスタントに受験しやすいところが魅力でもあります。また、結果がスコア表示なので能力を提示しやすいところから人事評価の一つとして採用する企業が増えています。

ちなみに、TOEICのスコアは990満点で評価され、700点以上がビジネスレベルとされています。中学・高校レベルの英語だけでは700点以上を獲得することは極めて難しいですが、以下のような勉強法を参考にスコアアップを目指してみましょう。

書籍などで独学で学ぶ

もっとも手軽な勉強法としておすすめなのが、書籍を活用した独学です。TOEICは英語スキルを証明する資格としてメジャーな存在のため、さまざまな関連書籍が販売されています。闇雲に英単語を暗記するよりも、TOEICで出題される問題の傾向に合わせて内容が構成されている参考書や問題集を選ぶことで、効率的な勉強が可能になります。

また、YoutubeやUdemyなど、動画で英語を学べるサイトも存在します。書籍と併用することで、より学習効果を高められます。書籍と異なり、動画だと実際の英会話を聞くことでヒアリングの向上も期待できます。

スクールで学ぶ

独学では集中力が維持できない方や、過去に挑戦したものの挫折した経験のある方にはスクールで学ぶ方法がおすすめです。学校のような集合型の講義を受けられるスクールや、マンツーマンで分からないところを質問できるスクールも存在し、途中で挫折することなくTOEIC試験に挑戦できます。

書籍による独学に比べると当然コストはかかりますが、限られた時間の中で効率的に勉強し、英語力を身につけたい方にはおすすめの勉強法です。

関連記事:インフラエンジニアに必要なスキル|技術面と対人面に分けて解説

現場でよく出てくる英単語を暗記する

これからインフラエンジニアを目指している方や、いきなりビジネスレベルの英語力を身につけるのはハードルが高いと感じる方も多いことでしょう。そのような方には、現場で出てくる英単語を一つずつ確実に覚えていく方法がおすすめです。

たとえば、現場で出てくるエラーの表示は、英単語の意味さえ分かっていればどのようなエラー内容なのかを把握できます。まずはインフラエンジニアとしての仕事に慣れる意味でも、実践の現場で英語力を身につけることは重要です。

関連記事:インフラエンジニアになるには?必要なスキルや資格を解説

5. 英語力が求められるインフラエンジニアの求人例をチェック

【想定年収】
・490〜1,300万円

【業務内容】
・カーシェアやMaaSなどのサービスごとに、システム企画の超上流工程から開発まで担当

【必要なスキル・経験】
・ビジネスレベルの英語スキル(TOEIC700点以上)
・N2以上の日本語スキル
・AWSにおける設計、構築、試験、運用の経験(3年以上)

【サーバエンジニア】お客様のグローバルシステムの構築やマイグレーション支援

【想定年収】
・400〜550万円

【業務内容】
・クラウド基盤へのマイグレーション(海外のデータセンターで稼働中のお客様システムをAzureへ移行等)
・海外法人の設立
・GitやJenkinsを用いた試験自動化の提案

【必要なスキル・経験】
・Linuxサーバの設計、構築、運用業務いずれかのご経験3年以上
・英語ドキュメントやメールの作成、電話会議が可能な方(英語の実業務は経験不問、英語習得意欲がある方)

【ネットワークエンジニア】大手グループ/英語力を活かせる

【想定年収】
・500〜850万円

【業務内容】
・新規サービスの開発
・顧客案件の対応に関して企画部門/営業部門からの要望に沿った設計
・機器メーカと調整しながらの設備構築及び導入後の運用・保守対応

【必要なスキル・経験】
・TOEIC600点以上(会議参加で聞き取りや発言ができる)
※正社員の採用ではTOEIC600点または650点以上が基準スコアです。
・ITベンダーにおける法人向けネットワーク設計/構築/運用(3年以上)

関連記事:インフラエンジニアのキャリアパスは?キャリア形成に役立つ資格も紹介

6. まとめ

経済のグローバル化に伴い、大手をはじめとして英語スキルを求める企業が増えています。特にIT業界は国内外においてさまざまな顧客と契約を結ぶケースが多いほか、今後は多様な国籍のITエンジニアが同じ会社で働くケースも増えてくることでしょう。

今後、インフラエンジニアがさらなるキャリアアップを目指すためには、ビジネスレベルの英語力を身につけるのが理想といえます。今回紹介した学習方法を参考に、効率的に英語スキルを身につけられるよう、自身に合った方法を試してみてはいかがでしょうか。

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