プログラマーになるには|未経験から独学で目指す方法を紹介

最終更新日:2024年3月21日

システムのプログラミングを担うプログラマーは年々需要が増加している職種のひとつです。日本では、あらゆる業界でIT活用が一般的になるにつれて、プログラマーをはじめとした技術者不足が深刻化しています。そのため、未経験者でも採用されるチャンスは見込めるでしょう。ただし、未経験者がプログラマーになるには、乗り越えるべきハードルがいくつか存在します。

この記事では、未経験からプログラマーになりたいと考えている方に向け、未経験者がプログラマーになるための方法や仕事内容、将来性などについて詳しく解説しています。

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この記事のまとめ

  • 独学で一定のスキルを身に付けることができれば、未経験からでもプログラマーになることは可能
  • プログラマーはスキルアップに応じて評価や年収が上がりやすい職種で、人によってはやりがいがある
  • 未経験から独学でプログラマーになるためには、まずは基本スキルを身に付けてポートフォリオを作成することが重要

プログラマーとは

プログラマーとは、プログラミング言語を用いてシステム、ソフトウェアを開発する職業です。業務の中心はプログラミングですが、それだけではありません。

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プログラマーの仕事内容

プログラマーの仕事内容は、大きく「コーディング」「テスト」「バグフィックス」の3つに分類されます。メイン業務はコーディングですが、その後の工程も重要です。またこれらの業務は相互につながっていて、テストで問題があれば再度コーディングを行う、といった流れになります。

コーディング

コーディングは、設計をもとに、ソースコードを記述していく工程です。設計は主にシステムエンジニアが担当します。設計をどのように実現するか(記述するか)については、プログラマーの裁量に任されることが多いでしょう。

ただし、ITシステム開発では、プロジェクトごとに「コーディング規約」といったルールが存在します。こういったルールには、禁止されている文法や変数の使い方などを定め、致命的な不具合の発生を防ぐ役割があります。したがって、コーディング作業の前に必ず目を通し、理解しておく必要があります。

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テスト

単体テストは、プログラムが正常に動作しているか(インプット、処理、アウトプットなどが想定通りか)を、プログラムコードを1行ずつ実行することで検証する工程です。単体テストには、テスト仕様書の作成、テスト実施、結果報告書の作成などが含まれます。

プロジェクトや企業によっては、テスト専門の人員(テスター)を用意する場合もありますが、一般的にはプログラマーが担当することが多いでしょう。

不具合・バグ修正

プログラムに不具合や設計ミスが発生した場合は、プログラマーが修正作業(バグフィックス)を行います。修正後は再度テストを行い、修正が完了していることを証明します。

プログラマーの種類

プログラマーの種類は複数あります。また切り分け方自体も複数あるので一部重複もありますが、以下のような分類ができます。

  • ・Webプログラマー

    ・アプリケーションプログラマー

    ・組み込み系プログラマー

    ・ゲームプログラマー

    ・オープン系プログラマー

    ・汎用系プログラマー

代表的なものとして、上記が挙げられます。しかし、上記がすべてというわけではなく、挙げるとキリがないほど分類はいろいろあります。たとえば、言語ごとにJavaプログラマー、Rubyプログラマーといった呼び方をする場合もあります。

JavaプログラマーやRubyプログラマーも分類の仕方によってはWebプログラマーやアプリケーションプログラマーに該当する場合があるでしょう。このように、同じ業務を担当しているプログラマーであっても複数の呼び方が可能です。

SEとの違い

SEはクライアントとの要件定義や設計を担当し、プログラマーは設計に基づいたプログラミングを行うという役割分担があります。つまり、SEの方がより上流工程を担当しているということです。ただしこれは一応の定義づけなので、実体としてはSEもプログラマーも工程を全体的に担当するケースが多いです。新人のうちはテストなどの工程から入り、経験を積んだら職種名に関係なく要件定義から携わっていくイメージです。

主な活躍領域

ひとことにプログラマーと言っても、活躍領域は幅広いです。具体的には以下のような領域が挙げられます。

  • ・Web開発

    ・アプリケーション開発

    ・ゲーム開発

    ・組み込み系開発

    ・設備制御系開発

    ・オープン・オンラインシステム系開発

    ・通信系開発

    ・汎用系開発

どのシステム開発でもプログラマーが活躍しています。プログラミングを行うという点では共通していますが、対象とするシステムごとに具体的なスキル要件が異なります。

未経験からプログラマーになるには

プログラマーになるには、企業に入社し、一定期間研修を受けて、プログラマーとして配属されるのが一般的なコースです。そのため企業に入社できれば努力次第でプログラマーとして成長していけるのですが、まずは入社という関門があります。ではどのような手順でこの関門を突破すれば良いのか、順を追ってご説明します。

関連記事:プログラマーに就職するには?未経験でもOK?年収や求人例を紹介

将来像を考える

プログラマーとしてのスキル学習の前に、将来像を考えることが重要です。なぜなら技術の世界もIT業界でのキャリアパスも選択肢が豊富で、ある程度方向性が固まっていないと進むべき道がわからないからです。

たとえば、入社後に思っていた開発内容と異なるので退職してしまう、といったケースは多いです。そのため、最初に応募する企業を選定する段階でもある程度将来像を考えておく必要があるのです。

プログラマーに求められるスキルを磨く

自分自身の将来像、やりたい開発などがある程度定まったら、それに合ったプログラミングスキルを身につけていく必要があります。実務レベルのプログラミングスキルは入社後に研修を通して身につけるのですが、最低限のプログラミングは入社前に習得しておかなければ入社自体が難しくなります。

具体的には、入社したい企業で主に使われている言語の基本的な文法などを学び、簡単なツールを開発できる段階まで行ければ良いです。最近は多くの言語で学習ツールが充実しているので、簡易的なツール作成まではカリキュラムに組み込まれている場合が多いです。無料のものもあるので、いろいろ試してみると良いです。

プログラミングスキル

プログラマーはプログラミングをメインで行う職種なのでプログラミングスキルは必須です。実践的なプログラミングスキルは現場で身に付けることになりますが、最低限のプログラミングスキルは入社前に身に付けておくのが好ましいです。具体的には、簡易的なツールを作成できるレベルです。

コミュニケーションスキル

システム開発の現場は、複数のプログラマーやシステムエンジニアによるチームで構成されていることが多いです。そのため、チーム内のメンバーとコミュニケーションをとりながら、開発の方針やスケジュールの調整、確認などを行う必要があります。

プログラマーにもコミュニケーションスキルが必要ですが、キャリアアップを考えた場合においても、プログラマーの次のステップであるシステムエンジニアはクライアントと会話をしながら要件定義を行うためよりコミュニケーションスキルが必要になります。

論理的思考力

プログラマーが相手にしているコンピューターには、論理的な命令文しか伝わりません。ニュアンスや感情では動かせないということです。1から10まですべて矛盾なく筋道立てて指示を出す必要があります。

また開発メンバーとのコミュニケーションにおいても、システムの設計やプログラミングの話をすることが多いです。議題が論理的であると同時に、開発メンバーの多くは普段コンピューターを相手にしているので思考回路が論理的です。結果的にコミュニケーションの内容も論理的になる場合が多いでしょう。

つまり、プログラミングにおいても開発現場でのコミュニケーションにおいても論理的思考力が必須ということです。

成果物をつくりポートフォリオを作成する

成果物をつくることで、ポートフォリオになります。ポートフォリオは自分のスキル証明になるものです。企業に対して、このようなポートフォリオが作ったのでこのような開発ができるとアピールします。

未経験可の求人に応募する

未経験からプログラマーになる場合、未経験可の求人に応募するのが得策です。独学などで高いスキルを身に付けている場合は未経験可でない求人でも合格できるかもしれませんが、そうでない場合は未経験可でないと不合格になってしまう可能性がかなり高いでしょう。

未経験可の別の表現として、ポテンシャル採用と記載されていることもあります。ポテンシャル採用は現状のスキルではなく今後の成長に期待して採用する方法のことです。

ある程度のスキルを身に付けて未経験可やポテンシャル採用の求人に応募し、早めに現場で働くのがおすすめです。現場で働くことでスキルが身に付いていきます。

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プログラマーに求められる資質

学生時代に専攻していた学問とは関係なく、プログラミングスキルを身につければプログラマーになれるということでした。では、専攻ではなく何によってプログラマーの向き不向きが決まるのでしょう。

何事にも積極的に取り組める

優秀なプログラマーになるには、スタートの時点よりも実際に仕事を始めてからの取り組みや、仕事に対する姿勢のほうが重要といえます。

IT業界はテクノロジーの進歩やトレンドの入れ替わりが目まぐるしく、数年前まで当たり前に使われていた技術や手法が主流ではなくなることも少なくありません。世の中の動向を注視し、どのようなニーズが高まっているのか、最新のテクノロジーも積極的に取り入れながら勉強し続けられる人こそが優秀なプログラマーとして活躍できます。

ポジティブ思考

開発現場によっては自分自身が習得していないプログラミング言語を使用せざるを得ないケースもあります。仕事のために仕方なく「勉強させられている」と考えるのではなく、スキルアップのために吸収しているとポジティブに考えられる方は、プログラマーとしての適性が高いといえるでしょう。

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プログラマーになるための勉強法

プログラミングが未経験の状態からプログラマーになるには、大きく分けて2つの方法が考えられます。ひとつは「学校に進学して勉強する方法」、もうひとつが「独学で勉強する方法」です。どちらの方法が良いというわけではなく、個人の状況に合わせて自分に合った方法を選んでください。

独学で勉強する

経済的、時間的余裕があまり持てない方や、社会人になってから転職を検討する方にとって、大学や専門学校へ入学することは現実的でないかもしれません。アルバイトや正社員として仕事をしながらでも、毎日少しずつ勉強して独学でプログラマーになるという道もあります。独学での勉強と聞くと、ハードルが高いと感じてしまいますが、効率的な勉強法を知っておけば自分のペースで無理なくスキルが身についていきます。

学習する言語の選び方

プログラミングをゼロから始める方にとって最初のハードルとなるのが、沢山ある言語の中から学習する言語を選定することです。代表的なプログラミング言語としてはC言語やC++、PHP、Java、などがありますが、どのようなシステムを構築するのかによって求められるスキルは異なります。

スマホアプリやゲーム、Webコンテンツまで幅広く活用されているJavaは求人市場でも需要が高く、どのプログラミング言語を習得すれば良いか迷った際にはおすすめです。また、C言語はプログラミング言語として比較的難易度が高いですが、需要が高くプログラマーとして一定のスキルをもっている証明にもなるためおすすめです。

今後の将来を見据え、AIに強いプログラマーになるには、Pythonの習得も大きな武器になります。Pythonはプログラミング言語としての難易度は決して高くありませんが、さまざまなライブラリを扱えるため今後の主流になっていく可能性もあるのです。

関連記事:30代未経験でプログラマーになれる?勉強方法や学ぶべき言語

おすすめの学習サイト

学習するプログラミング言語が決まったら、実際に手を動かしながら学習していきましょう。最近ではオンライン上で手軽に学習できる環境が整っており、なかでも「Progate」と「ドットインストール」というサイトがおすすめ。

・Progate
Progate」はJavaやPython、PHPなどを含む15のプログラミング言語や学習コースが用意されており、パソコンはもちろんスマホアプリでも手軽に勉強ができます。学習コースごとにレッスンが小分けされており、1つのレッスンを10〜15分程度で学習できるように工夫されています。たとえば通勤時間や昼休み、就寝前などの隙間時間を活用しながら、効率的にプログラミング学習ができます。

・ドットインストール
ドットインストール」はProgateよりも多様なカリキュラムが用意されており、C言語やPerlといった言語の学習コンテンツや、実際にiPhoneアプリを開発するための環境構築、試作アプリの作り方などもオンラインで受講することができます。基礎学習だけではなく、より実践的なスキルを身につけたい方にはドットインストールが最適といえるでしょう。

おすすめの勉強本

自分自身のスキルや理解度に合わせて勉強したい方におすすめなのが、書籍を活用することです。以下の書籍がおすすめです。

『これからはじめるプログラミング基礎の基礎』(谷尻 かおり・谷尻 豊寿著、技術評論社)

プログラミングスクールに通う

プログラミングスクールでは効率的なカリキュラムが用意されていて、また講師のサポートも受けられます。独学と比べると挫折しにくいという点も大きなメリットです。最近はオンラインプログラミングスクールが充実しているので、自宅にいながらスクールを利用できます。

大学・専門学校に進学する

大学や専門学校によっても多少名称は異なりますが「情報工学」や「情報システム」、「システム工学」といった学部や学科があるところがおすすめです。

ただし、プログラマーと一口にいってもさまざまなジャンルに細分化され、組込みシステムの開発を行うプログラマーもいれば、Webメディアなどのコンテンツ作成に携わるプログラマーもいます。さらには、今後テクノロジーの社会実装が進んでいくと、AIやIoTといった新たな分野に精通したプログラマーの需要も高まってくるでしょう。

大学や専門学校に進学する際には、自分が将来どのようなプログラマーになりたいか、できるだけ具体的に考えてから選ぶことをおすすめします。まずは複数の学校から資料を取り寄せ、どのようなカリキュラムを提供しているのかを調査した上で、自分の目指す方向性とマッチした学校を選ぶようにしましょう。

大学や専門学校への進学は、入学金や学費で高額な費用がかかってしまいますが、効率的に学習でき就職の面でも有利に働くため、もっとも確実な方法といえるでしょう。

プログラマーに求められる学歴

高卒でもプログラマーになれますが、大手企業では「大学卒」が応募条件なこともあります。基本的に、プログラマーになるには経験やスキルが何よりも求められます。しかし、プログラマーを募集している企業のなかには最終学歴をひとつの応募条件としているところも多く、要件を満たしていないと書類選考の時点で落とされてしまうこともあります。

特に知名度の高い大手企業の場合は、大学・大学院卒が条件として定められていることが多いです。一方で中小企業やスタートアップ企業などの場合は、学歴よりも実際のスキルや経験、ポテンシャルをより重視する傾向にあるため、いろいろな方に活躍できるチャンスがあります。

中小企業やスタートアップ企業で実績を積み上げていけば、やがて大企業への転職も見えてくるかもしれません。プログラマーになるには「どの会社に就職するか」が重要ではなく、「プログラマーとしてどのような経験を積み上げるか」を重視すべきです。

最近では大学新卒者の中でも、大企業よりもさまざまな経験ができるスタートアップ企業への就職を希望する学生が増えており、プログラマーとしてのスタートラインは学歴に関係なくフラットなものになりつつあるといえるのかもしれません。

文系・理系は問われないことが多い

「文系の人間にとってプログラマーやシステムエンジニアは難しい」という意見を目にすることもありますが、実際のシステム開発の現場では、文系・理系問わずさまざまな経歴のエンジニアがいます。

学生時代に何を専攻してきたか、または過去の職歴によってプログラマーへの適性が決まるということは決してなく、未経験者であってもプログラミングの勉強をすればプログラマーとして活躍することは十分可能です。

関連記事:女性プログラマーが増加している理由や働くメリットを解説

プログラマーになるために大学や専門学校へ通うのはあり?

プログラマーになるために大学や専門学校へ通うのはありです。通うメリットは複数あります。しかしデメリットもあります。メリットとデメリットを比較したうえで、自分に合う選択をすることになるでしょう。通うのが正解というわけでもなければ、通わないのが正解というわけでもありません。人それぞれ向き不向きがあります。

メリット

まずはプログラマーになるために大学や専門学校に通うメリットを挙げます。メリットとしては以下が挙げられます。
 

  • ・幅広いスキルと専門性を身につけられる

    ・実習授業で即戦力が身につく

    ・学びながら自分の適性にあった方向性を決められる

    ・出会いが多く、つながりを築ける

    ・年収が高くなりやすい

幅広いスキルと専門性を身につけられる

特に大学ではプログラミング以外にもいろいろな講義が用意されています。一般教養、法律、経済、ビジネスなどの講義を受講することも可能でしょう。そのため、プログラミング以外にも幅広いスキル、知識を身に付けられます。専門学校は比較的プログラミングに特化していますが、開発全般について専門性を身に付けられるでしょう。

実習授業で即戦力が身につく

特に専門学校は卒業後にプログラマーとして即戦力になれることを目的としているため、実習授業を行っています。実習授業では手を動かして開発するので、卒業後に働き始めてから即戦力になれるスキルが身に付きます。

学びながら自分の適性にあった方向性を決められる

ひとことにプログラマーと言っても、開発対象は様々です。業務系システムを開発しているプログラマーもいれば、ゲームを開発しているプログラマーもいます。どのような開発を行うのかによって所属する企業、業界が変わり、その結果求められるスキルや働き方も変わってくるでしょう。

大学や専門学校に通えば先輩プログラマーが先に就職していて、また自分自身もじっくり進路を考える時間があります。業界について勉強しつつ自分の適性を考え、最終的に方向性を決めることが可能です。

出会いが多く、つながりを築ける

大学や専門学校には多くの人が集まっています。学生や先生との出会いを通じて、つながりを築けます。つながりを通してモチベーションが上がったり、進路が変わったりする可能性もあるでしょう。たとえばもともとは就職を考えて学校に通っていたが、そこで出会った仲間と起業することになった、といった事例も耳にします。

年収が高くなりやすい

大学や専門学校に通うと、高卒よりは年収が高くなる傾向があります。企業側は学歴に応じてベースとなる給与を設定しているためです。特に一般的なスキルレベルで就職する場合、学歴の差が年収の差に直結してくる可能性があります。

デメリット

次に、プログラマーになるために大学や専門学校に通うデメリットを挙げます。デメリットは以下です。
 

  • ・授業内容に物足りなさを感じる人もいる

    ・独学やスクールに比べ授業料が高額

    ・進路を変更しにくい

    ・企業への就職を保証されるわけではない

授業内容に物足りなさを感じる人もいる

自分で積極的にプログラミングなどを勉強している場合、授業内容に物足りなさを感じる可能性が高いでしょう。同じ時間でどんどんスキル習得することが目的の場合、独学で手を動かした方が効率的な可能性は高いです。

独学やスクールに比べ授業料が高額

大学や専門学校はスクールに比べて授業料が高額です。数百万円かかる場合が多いでしょう。4年間通った場合、安くても200万円以上、高い学校・学部だと500万円以上になります。独学が安く済むことはもちろん、スクールでも十数万円~数十万円で済みます。

進路を変更しにくい

特に専門学校の場合、プログラマーになることを想定した学校に入学すると入学後に進路を変更するのが難しくなります。進路変更自体は可能ですが、スキルを学んでいない分野に変更すると待遇が悪くなる可能性は高いでしょう。

企業への就職を保証されるわけではない

大学や専門学校に入れば絶対に企業に就職できるわけではありません。ゼミなどと企業の間である程度のコネが存在する可能性はありますが、それも確実に利用できるとは限りません。コネなどがなければ企業に一般応募して採用試験を受けることになるので、そこからは自分次第ということになります。

プログラマーの仕事別おすすめの言語

プログラマーは学習するプログラミング言語を選択する必要があります。選択基準は複数ありますが、仕事内容、つまり開発対象によって言語を選ぶのが一般的でしょう。開発対象ごとにおすすめの言語を紹介します。

Webサービス開発

Webサービスの場合、フロントエンドかサーバーサイドかで開発言語が変わってきます。基本的にはどちらの言語も扱えた方が良いでしょう。まずフロントエンドの言語としては、HTML、CSS、JavaScripが挙げられます。

これら3つはフロントエンドでは王道なので、選ばない選択肢はあまりないでしょう。サーバーサイドについては言語が多数あります。具体的にどの言語を選ぶかは、就職したい企業のプロジェクトなどを調べて選ぶのがおすすめです。

サーバーサイドの言語としては以下が挙げられます。
 

  • ・Java

    ・Ruby

    ・Python

    ・PHP

スマホアプリ開発

スマホアプリ開発で使用する言語は、iOSかAndroidかによって変わってきます。iOSの場合は、Swiftを使用するのが一般的です。Androidの場合は、KotlinかJavaを使用するのが一般的です。開発対象によって学ぶべき言語は変わってきますが、スマホアプリ開発は同じアプリをiOSとAndroidの両方で開発する場合が多いため、両方扱えた方が便利です。

データサイエンス

データサイエンスでは、PythonとR言語が王道です。PythonはWeb開発などでも使用されますが、現在の主戦場は人工知能や機械学習です。R言語はデータ解析などに特化した言語で、他の開発などで使用されるケースは少ないでしょう。

プログラマーへの転職や仕事で役立つ資格

開発現場でもっとも評価されるのは、実務スキルや経験です。次に人柄などでしょう。資格の優先度はこれらには劣りますが、他の要素が同じなら資格を取得している方が評価が高くなります。開発現場での単価アップや、自分の給与アップにつながる場合も多いでしょう。

企業の選考を受ける段階では積極的に勉強しているというアピールにもなるので、資格のメリットは大きいです。では具体的にどのような資格が評価されるのか、ご紹介していきます。

基本情報技術者

基本情報技術者は、国家試験である情報処理技術者試験の中の一つです。情報処理技術者試験はIT系の国家資格として王道のものですが、基本情報技術者はその中でも入り口に該当する資格です。

IT未経験の方が取得しておくことで、面接では強いアピール材料になります。基本情報技術者を取得した後にプログラマーとして習得し、その後より上位資格である応用情報技術者以降の資格取得を目指していくのも良い方法です。

PHP技能者認定試験

PHP技術者認定試験は、2011年2月に設立された一般社団法人 PHP技術者認定機構が運営する民間資格です。PHP技術者認定試験に合格することで、PHPに関する一定のスキルを保有していることを証明できます。

PHP技術者認定試験は以下の3種類に分けられています。

  • • 初級試験

    • 上級試験(準上級試験)

    • PHP技術者認定ウィザード

プログラマーを目指す人が目標にすべき試験は初級試験です。上級試験以降は、実際にプログラマーとして働いていて必要であれば目指す試験になります。

Ruby技術者認定試験

Ruby技術者認定試験はRubyのシステム設計、開発、運用などの内容を問う試験です。Rubyのプロジェクトでは重宝される資格です。試験はSilverとGoldに分けられています。

C言語プログラミング能力認定試験

C言語プログラミング能力認定試験はC言語のスキルを問う試験です。レベルは3級、2級、1級に分けられています。2級までは筆記試験ですが、1級は実際にプログラミングを行う実技試験です。C言語を扱うプロジェクトでは一定の評価を得られる資格です。

関連記事:ゲームプログラマーに必要な資格とは?転職に有利な資格もご紹介

プログラマーの需要と将来性

プログラマーの需要と将来性については複数の意見がありますが、人手不足が今後も続くことや、その結果プログラマーへの需要が続くことなどは共通しています。またAI化などでプログラマーへの需要が減るという意見もありますが、これについては減る部分もあれば増える部分もあります。

IT業界は人手不足で需要が高い

IT業界が慢性的に人手不足ということは周知のとおりでしょう。需要に対して供給が追いついておらず、スキルのあるエンジニアに需要が集中します。人手不足の原因としてITの急速な普及や少子高齢化もありますが、実はエンジニアの向き不向きという問題もあります。

継続的に取り組めばスキルは身に付いていくものですが、人によってはプログラミングなどの作業が苦痛に感じるでしょう。その結果続けられずに挫折してしまうことも多いため、根気強くスキルアップできる適性のある人のみが残り、人手不足が埋まらないという背景があります。

プログラマーの将来性

日本でも終身雇用の概念はなくなっていて、自分の市場価値は自分で高めて生き残る必要があります。プログラマーはプログラミングという明確なスキルを持っているため、市場で生き残りやすいです。

またITの需要は高まる一方なので、プログラミングの需要もより高まっていくでしょう。AIの推進によってプログラミングが自動化されるという意見もあり、実際にそうなる可能性も高いです。

しかしプログラミングのすべてが自動化されるわけではなく、またプログラマーの業務はプログラムを書くことだけではありません。クライアントの要望を考えることや設計はAI化できない部分も多いため、人間ならではの作業も多いということです。

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プログラマーの将来性と、今後需要が高まるスキル
プログラマーのキャリアパスは?キャリアアップに必要なスキルも解説

プログラマーのやりがいと厳しさ

プログラマーにはやりがいも厳しさもあります。これはどのような職種にも共通して言えることですが、プログラマーは比較的やりがいも厳しさも大きい職種と考えられます。自身のスキルを活かしてシステムを構築しますが、その分スキルを身に付ける必要性もあります。他にも、労働環境が厳しい場合などもあるでしょう。

プログラマーとして働くやりがい

プログラマーが手掛けたシステムは最終的にリリースされます。企業や社会でシステムが利用され、人の役に立つのでやりがいにつながります。またスキルアップをすれば評価が上がり、年収も上がっていきます。

ものづくりが好きな人にとっては、システム開発の仕事が楽しいということもあるでしょう。楽しみながらスキルアップでき、収入にもつながり社会の役にも立つということです。プログラマーの仕事には多くのやりがいがあります。

プログラマーの大変さ

プログラマーは上記のようなやりがいがありますが、大変な面もあります。厳しい納期の中で仕事をしなければならない、スキルアップし続けないと取り残される、想定外のバグやクライアントからの急な要望にこたえなければならない、長時間労働になりやすい、といったことが挙げられます。やりがいと大変さの両方が目立つ職業と言えるでしょう。

プログラマーの年収

日本でのプログラマーの平均年収は統計によって異なりますが、400万円~500万円程度です。全職種の平均年収と比較すると、同程度がやや高めという金額です。ただしプログラマーはスキルによる年収幅が広く、1,000万円を超える人も少なくありません。逆に言えば、低い年収で働いているプログラマーもいるでしょう。スキルアップ次第で待遇が大きく変わるということです。

関連記事:プログラマーで年収1000万円を目指す方法とは?

プログラマーに関するよくある質問

プログラマーに関するよくある質問と回答を紹介します。プログラマーになるのにかかる期間、適正、楽しさなどを知っておけば、モチベーションアップにつながるでしょう。また結果的にプログラマーになるのをやめるとしても、他の職種選びの参考になるかもしれません。

Q1.プログラマーになるには何年くらいかかりますか?

プログラマーになるには1年~3年程度かかります。最低限のスキルを身に付けて就職するだけなら1年以内でなれる可能性があります。しかし即戦力として活躍できるレベルに到達するためには、3年程度は必要でしょう。

Q2.プログラマーにはどんな人が向いていますか?

プログラマーに向いている人の特徴は、技術が好き、論理的思考が得意、勉強熱心、柔軟な対応ができる、根気強い、集中力がある、ものづくりが好き、などです。すべてがそろうのはなかなか難しいですが、当てはまる部分があればプログラマーとして成長できる可能性が高いでしょう。

Q3.プログラマーが楽しいと感じるのはどんなときですか?

プログラマーが楽しいと感じるのは、作成したプログラムが動いたとき、ユーザーの役に立っているのがわかったとき、バグをうまく解消できたときなどでしょう。技術の勉強やコードを書くこと自体が楽しいと感じるプログラマーもいます。

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この記事の監修

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