運用・保守を担うネットワークエンジニアは未経験からでも目指すことが可能独学でネットワークエンジニアになるための勉強法

最終更新日:2020年11月11日

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ネットワークエンジニアは、企業のオフィスや情報システムにおけるネットワークの設計、構築、運用・保守を行う職種です。ネットワークに関する専門知識を用いてシステムのインフラを構築する重要な役割を担います。ネットワーク設計や構築など、上流工程を担当するネットワークエンジニアになるには3~5年程度の実務経験が必要ですが、運用・保守といった下流工程であれば、未経験からでも目指すことが可能です。この記事では、ネットワークエンジニアに必要なスキル・知識を紹介した上で、独学での学び方について解説します。

1. ネットワークスキルを独学で身につけることのメリット・デメリット

はじめに、ネットワークスキルを独学で勉強するメリット・デメリットについて解説します。

メリット

独学の最大のメリットは、費用が抑えられるという点です。スクールに通うと数万円〜数十万円の費用が必要ですが、独学の場合は本の購入費や学習サイトの利用料のみで勉強できるため、かかる費用は数千円〜数万円程度です。自分の裁量で勉強する内容やスケジュールを決めるため、目標を定めて実行する力も身につくでしょう。

デメリット

デメリットとしては、ネットワークという専門的な内容を独学で勉強するのはハードルが高く、疑問が生じた時に一人で解決しづらいという点が挙げられます。近年では、エンジニア向けのQ&Aサイトなどもあり、以前より独学のための環境が整ってきてはいます。しかし、Q&Aサイトは回答が得られるまでに時間がかかる点、回答者が現れない場合もあるという点でスピード感のある解決手段にはなりづらいでしょう。

2. ネットワークについて学習できる本

次に、ネットワークエンジニアに必要な知識を学べる本を紹介します。技術領域別に体系的に情報がまとめられているものが多いため、自分に不足している領域を重点的に学習することができます。

『マスタリングTCP/IP 入門編』(竹下 隆史・村山 公保・荒井 透・苅田 幸雄、オーム社)
TCP/IPはインターネットで使用される通信プロトコルの総称であり、ネットワークの基本概念の1つです。この書籍は、ネットワークの仕組みを初心者向けに丁寧に解説している1冊です。


『DNSがよくわかる教科書』(株式会社日本レジストリサービス(JPRS)・渡邉結衣・佐藤新太・藤原和典・森下泰宏、SBクリエイティブ)
DNSは、ドメイン名とIPアドレスを対応させるシステムで、インターネットを支える重要な基盤技術の1つです。DNSが稼働しているおかげで、数値の羅列であるIPアドレスを覚えることなく、Webサイトをドメイン名でリクエストすることができます。この書籍を読むことで、世界中のサイトがどのような仕組み(主にネットワークとサーバー間の仕組み)で成り立っているかを理解することができるでしょう。


『インフラ/ネットワークエンジニアのためのネットワーク技術&設計入門』(みやたひろし、SBクリエイティブ)
オンプレミスでのネットワークの設計・構築について解説した書籍です。VLAN設計、アドレス設計、冗長化など、ネットワークの設計・構築に必要な知識を学ぶことができます。現在、多くのシステムがクラウドに移行していますが、オンプレミスで稼働するシステムも必要とされ続けています。そのため、ネットワークエンジニアはオンプレミスとクラウドの特徴を理解し、システムの特性に応じて両者を使い分けることが求められます。本書は、物理設計、論理設計、高可用性設計など豊富な構成例を元に実践的な内容を学ぶことができます。


『Amazon Web Services 基礎からのネットワーク&サーバー構築 改訂版』(玉川憲・片山暁雄・今井雄太・大澤文孝、日経BP)
この書籍のコンセプトは「クラウド上にネットワークやサーバーを構築して、インフラスキルを習得する」というものです。本書は、知識を得るだけでなくAWS(Amazon Web Services)のVPCを使ってIPアドレスを割り振ったり、サブネットを作成したりすることで実践力を身につけられる構成になっています。


『IT Text ネットワークセキュリティ』(菊池 浩明・上原 哲太郎、オーム社)
ネットワークセキュリティに関する書籍で、ファイアウォール、マルウェア、認証技術など主要なセキュリティ技術について学ぶことができます。セキュリティはネットワークを構築する上で非常に重要な要素です。システムに脆弱性が存在していると攻撃者から標的にされ、甚大な被害を受ける危険性があります。セキュリティ技術は、ネットワークエンジニアに求められる必須スキルの1つと言えるでしょう。

3. ネットワークスキルを独学で身につけられる学習サイト

ここでは、ネットワークに関するスキル・知識を身につけられる学習サイトを紹介します。学習サイトを活用する利点は、動画やイラストなどで視覚的に理解することができ、費用も抑えることができる点です。書籍と併用すると良いでしょう。


Udemy 「ネットワークとセキュリティコース」
Udemyはオンラインの教育プラットフォームで、ネットワークの基礎やセキュリティなどを動画で学ぶことができます。ネットワークベンダー大手のCisco製品に関する動画も多数ありますが、英語コンテンツが多いため、一定の英語力が求められます。

Schoo「ネットワーク入門 Cisco Networking Academy -CCNA ITN」
Schooは日本企業が運営するオンライン動画学習サービスであり、「ネットワーク入門」という基礎コンテンツを提供しています。他にも、「TCP/ITプロトコル入門」や「VPN/VLAN入門」といった初級のネットワークエンジニア向け講座も配信しています。

4. ネットワークエンジニアに役立つ資格

最後に、ネットワークエンジニアを目指す上で取得しておくと役立つ資格について解説します。


シスコ技術者認定
ネットワークベンダー大手であるシスコシステムズ社が認定する民間資格です。シスコ製品はグローバルでシェアが高く、資格を取得していると国内外でスキルを証明することができます。

シスコ技術者認定には、エントリー、アソシエイト、プロフェッショナル、エキスパート、アーキテクトの5つのグレードがあり、スキルレベルに応じて受験することができます。合格率は非公開ですが、未経験者や初心者はまずエントリーの合格を目指すと良いでしょう。


ネットワークスペシャリスト試験
情報処理推進機構(IPA)が運営するネットワークに関する国家試験です。ネットワークシステムの要件定義、設計、構築、運用・保守などのスキルを証明することができます。合格率は2~5%程度と非常に難易度の高い資格ですが、ネットワークエンジニアに特化した国内唯一の国家資格です。

5. まとめ

この記事では、独学でネットワーク技術を学ぶ上でのメリット・デメリット、勉強に役立つ本、サイト、資格などについて解説しました。未経験の状態から、いきなり設計や構築などの上流工程を担当するネットワークエンジニアを目指すのは難しいですが、運用・保守などの下流工程であれば採用されやすい傾向にあります。まずは下流工程での経験を積みながら、書籍や学習サイト、資格取得を通して、徐々にスキルアップを目指すと良いでしょう。

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