CCNAの資格概要を解説!難易度や勉強方法も紹介

最終更新日:2025年6月6日

CCNA(Cisco Certified Network Associate)とは、大手ネットワーク機器メーカーであるシスコシステムズ(Cisco Systems)が認定する、シスコ技術者認定のアソシエイトレベルに相当する資格です。シスコ技術者認定の資格は世界中で知名度が高く、CCNAを取得することで海外でも通用するネットワークエンジニアであることを示せます。

この記事では、スキルアップ・キャリアアップを目指すネットワークエンジニアやネットワークエンジニアへの転職を検討している方に向けて、CCNAの出題範囲や難易度、資格の詳細、取得するメリットなどを解説しています。

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この記事のまとめ

  • CCNAとは、大手ネットワーク機器メーカーのシスコシステムズが認定するネットワークエンジニア向け資格のアソシエイトレベル
  • CCNAの取得には、ネットワークの基礎への理解や基本的なIPアドレス指定の知識、シスコ製品の実装および管理経験が推奨される
  • CCNAを取得するメリットは、ネットワークやシスコ製品に関する基礎知識を習得できることと、知名度が高く転職などでアピールポイントとなること

シスコ認定資格のCCNAとは

CCNAは、シスコシステムズ社が認定するネットワークエンジニア向けの資格です。ネットワークエンジニア資格の中では王道の入門資格で、取得を必須にしている企業も多いでしょう。ここではCCNAについて、以下の内容を解説します。


関連記事:ネットワークエンジニアになるには?必要なスキルや資格も紹介

CCNAの資格は複数種類から1つに集約

CCNAの資格は、2025年現在1つに集約されています。以前は様々な種類があったので目的に応じて選択する必要がありましたが、現状は「200-301 CCNA」を受ければネットワークエンジニアとしての基礎知識を証明できます。

CCNAはネットワークエンジニアにおすすめの資格

CCNAはネットワークエンジニアにおすすめの資格です。ネットワークエンジニアの間では知名度や評価が高く、登竜門的な位置づけになっています。CCNAを取得すればネットワークエンジニアとしての基本知識を証明でき、転職やプロジェクト参画に有利になるでしょう。

CCNAを取得せずにネットワークエンジニアになった場合、企業から取得を強く推奨されるケースも多いです。CCNAはそのくらい重要視されている資格なので、取得価値は大きいということです。

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CCNAの取得に必要なスキルや知識

CCNAの取得に必要なスキルや知識は以下の通りです。


上記のようなスキルや知識が求められますが、CCNAはIT関連資格の中では難易度が高いわけではないため、独学でも取得可能です。

シスコソリューションの実装および管理経験

シスコソリューションの実装および管理経験は、実際に現場でCisco製のネットワーク機器を設置・操作したことがある人であれば、ポートの設定のコマンドなどはイメージできるでしょう。また、ネットワークの変更や追加時の管理経験も活かせます。

CCNAはネットワーク全般の知識に加え、Cisco製品に関する知識も問われる資格のため、Cisco製品についても知っておく必要があります。

基本的なIPアドレス指定の知識

Cisco製品に限らず、基本的なIPアドレスに関する知識が必要になります。グローバルアドレスとプライベートアドレスの違いなど、基本的な知識を網羅しておきましょう。ネットワークの基礎となる知識のため、CCNAの資格への対策だけでなくITエンジニアとして広く必要な知識です。

ネットワークの基礎への理解

ネットワークの基礎への理解を深めるためには、多くの学習時間が必要になります。TCP/IPモデルやVLANなどの専門用語を初めて学ぶ人にとっては、ネットワークの基礎は難しく感じるかもしれません。ネットワークエンジニアとして活動している人の場合は、復習程度で十分と考えられます。

こちらもCCNAの資格対策としてだけではなく、ネットワークエンジニアならば必須の知識といえます。

関連記事:ネットワークエンジニアになるには?必要なスキルや資格も紹介

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CCNAの取得に必要な勉強時間

CCNAの取得に必要な勉強時間は人それぞれ異なります。しかし大まかな目安はあるので、以下に紹介します。

初心者 300時間以上
ネットワークエンジニア
以外のITエンジニア経験者
200時間以上
ネットワークエンジニア
経験者
50~100時間程度

ネットワークエンジニア経験者の場合、経験年数や経験内容によっても必要な勉強時間は変わってくるでしょう。ただし一定のスキルがある場合もCCNAに合わせて対策する必要はあるので、ある程度の勉強時間はかかります。

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CCNAの試験概要

CCNAの試験概要は以下です。

試験日 随時
申し込み受付期間 随時
試験会場 全国にあるテスト
センター
受験資格 誰でも受験可
難易度 易しい
合格率
・合格点
30%程度
・825/1000程度
受験料 300ドル(税込)
更新料 300ドル(税込)
試験の所要時間 120分
出題形式 ・選択問題(単一選択)
・選択問題(複数選択)
・入力問題
・ドラッグアンドドロップ問題
・シナリオ問題
・シミュレーション問題
試験範囲 ・ネットワークの基礎
・ネットワーク アクセス
・IPコネクティビティ
・IPサービス
・セキュリティの基礎
・自動化とプログラマビリティ
有効期限 取得から3年間
再受験ポリシー 不合格になった翌日
から5日間以降

関連記事:ネットワークエンジニアに必要なスキルとは?スキルアップ方法も解説

受験資格

CCNAに受験資格はありません。誰でも受験可能です。実務経験がなくても合格できるので、IT業界未経験の人にも受験はおすすめです。

難易度

CCNAの難易度は、IT関連資格の中では比較的易しいレベルです。国家資格である情報処理技術者試験と比較すると、基本情報技術者試験と応用情報技術者試験の間くらいのレベルと考えるとわかりやすいでしょう。ただし難易度の感じ方は人それぞれなので、あくまでも目安とお考えください。

またシスコシステムズ社が認定するネットワーク資格は5段階あり、CCNAは下から2番目のアソシエイトレベルと位置付けられています。

出題形式・試験範囲

CCNAの出題形式・試験範囲は以下です。

出題形式 ・選択問題(単一選択)
・選択問題(複数選択)
・入力問題
・ドラッグアンドドロップ問題
・シナリオ問題
・シミュレーション問題
試験範囲 ・ネットワークの基礎
・ネットワーク アクセス
・IP コネクティビティ
・IP サービス
・セキュリティの基礎
・自動化とプログラマビリティ

引用:CISCO「Cisco Certified Network Associate (200-301 CCNA)」(2025年5月15日)

再受験ポリシー

CCNA試験において、初回の受験で不合格となった場合、同じ科目の2回目の受験は、前回の試験日から5日後の翌日から可能となります。もしPCのフリーズなどにより受験が適切に行えなかった場合は、別の日程で再受験ができます。

一度不合格になった場合、すぐに受験を考えるのではなく、初回の受験で解けなかった分野の復習や演習問題の解き直しなどの対策を十分に行ってから再受験を検討しましょう。

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CCNA資格の注意点

CCNA資格の注意点として、以下が挙げられます。

有効期限は3年

CCNAの有効期限は3年です。有効期限が切れるタイミングで再認定要件を満たすことで、3年間期限が延長されます。再認定要件を満たすためには、継続教育プログラムを受講する必要があります。もしくは、CCNPやCCIEなどより上位の資格を取得して資格を上書きする方法もあるでしょう。

更新料は受験料と同額

CCNAの更新料は受験料と同額の300ドルです。日本円だと為替によって変動しますが、4万数千円程度になります。

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CCNAの取得におすすめの書籍・サイト

CCNAの取得におすすめの書籍・サイトは以下です。

おすすめの書籍
・サイト
おすすめ理由
『1週間でCCNAの基礎が学べる本』
(インプレス、宮田 かおり)
完全未経験の状態から一定レベルの
知識を習得するのに適している
『シスコ技術者認定教科書
CCNA 完全合格テキスト&問題集』
(翔泳社、林口 裕志/浦川 晃/中道 賢)
CCNAの定番テキストで、試験に
必要な知識を網羅的に習得できる
『徹底攻略Cisco CCNA問題集』
(インプレス、株式会社ソキウス・ジャパン)
本試験レベルの問題演習、詳しい
解説による理解ができる
シスコ公式サイトの
CCNA練習問題
実際の試験の出題形式・
内容に慣れることができる
シスコ公式サイトの
認定試験チュートリアル
サンプル試験画面を見ながら学習できる
CCNAイージス CCNAに必要な内容を網羅
していて、問題慣れもできる
Ping-t シスコデバイスのコマンド集
や問題集など情報が豊富

どの方法でないと合格できないというわけではなく、方法に関わらず着実に学習を進めれば合格は可能でしょう。そのため、自分に合った継続しやすい方法を選ぶことが重要です。

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CCNAを取得するメリット

CCNAを取得するメリットとして以下が挙げられます。


関連記事:ネットワークエンジニアの適性とは?仕事内容ややりがいも紹介

知名度が高いため能力をアピールしやすい

ネットワーク資格はプログラミングなどの資格に比べると汎用性が高く、また実務に直接的に役立ちやすいです。そのため、企業からの評価にもつながりやすい傾向があります。そしてCCNAはネットワーク資格の中でもスキル習得や評価アップに役立ちます。だからこそ多くの企業が経験の浅いネットワークエンジニアに対してCCNAの取得を推奨していたり義務付けていたりします。

プロジェクトへのアサインや転職活動の際にも、知識とスキルを示してアピールすることが可能です。

関連記事:ネットワークエンジニアの転職!ポイントやキャリアパスも紹介

ネットワークやシスコ製品に関する基礎知識が身につく

資格取得の勉強を通じて、ネットワークやシスコ製品に関する基礎知識が身につくこともメリットです。シスコ社の製品は、ネットワーク構築の現場で多く使用されています。実践的な知識が身につくことは、業務の効率化やミスの減少にもつながります

また、試験は幅広い分野から出題されるため、苦手分野についても学習する必要があり、網羅的に知識を身につけることができます。業務の中で得た知識についても、整理して理解度を高めることに役に立ちます。

最新の知識が身につく

CCNAは最新の知識が身につくメリットもあります。資格取得後も3年ごとに更新する必要があるので、その際に最新のネットワーク知識が身につきます。また企業やプロジェクトから最新の知識が身についていると見なしてもらえる点も、メリットと言えるでしょう。

会社によっては資格手当がつく場合がある

ネットワークなど高度なスキルが求められる職場では、従業員のスキルアップが重要な課題となっています。そのため、CCNAなどの資格取得を推奨する会社も多くあります。会社によっては、指定の資格を取得すると手当が支給されることもあり、実質的な年収アップも期待できるでしょう。昇給や昇格の条件として資格の取得が設定されている場合もあります。

関連記事:ネットワークエンジニアの平均年収・給料の統計 収入を上げる転職のコツも紹介

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まとめ

この記事では、スキルアップを目指すネットワークエンジニアに向けて、CCNAの出題範囲や資格の詳細、資格を取得するメリットなどを解説しました。

CCNAは、ネットワークに関する資格では、知名度が高い資格です。今回紹介した参考書や問題集、勉強サイトなどを効果的に活用することで、短い準備期間での合格も不可能ではありません。この記事を参考に、CCNAの取得を目指してみてはいかがでしょうか。

CCNAを取得(大見出し)することで、ネットワークエンジニアとしてのキャリアにおいて有利な位置を築くことができます。また、求人市場での競争力が高まり、より多様な仕事の機会を得ることができるでしょう。さらに、CCNAはCCNPやCCIEなどの上位資格の取得へのステップとしても重要な役割を果たします。ぜひ、CCNA取得を目指してみてください。

この記事の監修

レバテックキャリア編集部

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