エンジニアの転職理由はなんて答えるべき?面接で使える例文とポイントを解説

最終更新日:2024年8月20日

ITエンジニアの転職に限らず、採用面接の序盤で必ずと言っていいほど問われるのが、転職理由です。採用担当者は転職理由を通して、候補者が転職活動で叶えようとしている事柄や今後のキャリアプランについて確認します。本記事では、転職を検討している現役ITエンジニアの方向けに、面接時に問われる転職理由のポイントについて、例文付きで解説します。

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この記事のまとめ

  • ITエンジニアの転職理由には、給与や待遇の改善、業務内容の変更、スキルアップ、キャリア形成、人間関係の問題解消などが挙げられる
  • ITエンジニアの採用面接で転職理由が問われるのは、一般的には求職者の性格や転職を通じての目的を理解するためとされている
  • ITエンジニアの採用面接では、転職理由以外にも、自己紹介や現職での業務内容、過去の業務での課題や困難な経験についての質問がされることが多い

ITエンジニアの転職理由

ITエンジニアが転職を考える理由は様々です。給与や待遇、業務内容に対する不満が一因として挙げられます。また、スキルの向上やキャリアの展望を考慮して、転職を検討する方も少なくありません。人間関係の問題で転職を希望する方や、ワークライフバランスを重視し、リモートワークなどの柔軟な働き方を求める方も増えています。本項では、ITエンジニアの転職理由について具体的に解説します。

給与や待遇への不満を解消するため

給与や待遇に対する不満は、自分が感じる現職での貢献と実際の評価の間に乖離があるときに強くなります。ITエンジニアとしての自らの市場価値を正確に把握するため、多くの人は転職活動を開始します。そして、他の企業から現在の職場よりも高い評価を受けると、その魅力に引かれて転職を決意するITエンジニアが多くいます。

業務内容への不満を解消するため

業務内容に対する不満から転職を考えるITエンジニアは少なくありません。顧客との直接の関わりが持てない現職のビジネスモデル、柔軟に異動が難しい組織の構造、あるいは自らの担当部署の消滅などが主な理由として挙げられます。さらに、家族の状況を考慮して土日の勤務が難しい場合、それも業務内容に関する不満として感じることがあります。

スキルアップやキャリア形成のため

WebエンジニアやITエンジニアは、技術の移り変わりが激しく、同じ業務内容を継続するだけでは、技術のキャッチアップは難しいです。業務外での技術習得を試みたり、IT系の資格を取得したりすることもできますが、やはり業務を通してスキルアップやキャリア形成するのが効率的でしょう。現職で部署異動などによる業務内容やポジションを変化させることが難しい場合に、自身が考えるスキルアップや、今後のキャリア形成が可能なポジションでの採用を行っている企業への転職を検討する人も多いと考えられます。

人間関係の悩みを解消したいため

厚生労働省の『令和4年雇用動向調査結果』によると、転職入職者が前職を辞めた理由として、「職場の人間関係が好ましくなかった」と回答した人が、男性8.3%、女性10.4%でした。また年代別では、男性は20〜54歳までが平均8.3%より高い傾向があり、女性は30〜39歳、50〜64歳までが平均10.4%より高い傾向があります。人間関係が悪化した状態では、自身のパフォーマンスを発揮することは難しく、転職によってその悩みを解消しようとする人も一定数います。

引用元:『令和4年 雇用動向調査結果の概要』厚生労働省

ワークライフバランスを保つため

残業や長時間労働など、現職での就労時間が長く、家族と過ごす時間を確保するためや、ワークライフバランスを保つために転職を検討する人は多いでしょう。また、ITエンジニアやWebエンジニアであれば、自己研鑽の時間を確保したいという理由も考えられ、スキルアップやキャリア形成のためという転職理由と関連しています。

リモートワークや自由な働き方をしたいため

コロナ禍の影響により、リモートワークが急速に普及しました。コロナ禍以降、企業によって働き方のスタイルは大きく変化しました。コロナ禍より前のように出社が必須の企業もあれば、リモートワークを継続する企業や、出社とリモートワークを併用するハイブリット勤務を推奨する企業もあります。ITエンジニアやWebエンジニアは、リモートワークがしやすい職種です。現在出社が必須の企業に勤めている方が、リモートワークに切り替えたいという理由で、転職活動を行うことも少なくないでしょう。

ITエンジニアの採用面接で転職理由を問われる理由

ITエンジニアが転職時に直面する採用面接では、転職の動機は欠かせない質問項目となります。その理由をしっかりと理解することで、転職活動をスムーズに進めることが可能です。

また、転職理由と志望動機の違いを理解しておくことは、転職の成功に繋がる重要なポイントとなります。本項では、ITエンジニアの採用面接で転職理由を問われる理由について解説します。

転職理由が問われる理由

ITエンジニアの採用面接で転職理由が問われるのは、求職者の人となりを見るためや、求職者が転職を通して実現したいことを確認するためです。転職活動を開始するに至った経緯を確認するなかで、それまで現職で何かを変えるために行動を起こしていたのか、もしくは一気に転職に舵を切ったのかなど、求職者の考え方や行動を確認し、採用するべきかを判断します。

また、スキル面で問題ないと感じたとしても、求職者が考えている転職理由を実現できないのであれば、双方にとって不幸な転職になってしまうでしょう。短期間での離職のリスクも高まる恐れがあるため、採用担当者は、求職者が転職を通して実現したいことについても確認します。

関連記事:ITエンジニア・クリエイターの履歴書作成マニュアル【テンプレート付き】

転職理由と志望動機の違いについて

転職理由のほかに、採用面接では志望動機を問われることがあります。志望動機は、採用面接を受ける企業を志望する理由です。そのため、その企業で何を実現したいのかを答えることが多くなります。加えて、なぜその企業でなければいけないのかという理由を明確に述べることも大切です。

関連記事:ITエンジニア向け志望動機の書き方を例文付きでご紹介

例文付き!ITエンジニアの転職理由で押さえるべきポイント

ITエンジニアの転職理由でおさべきポイント


ITエンジニアの転職では、転職をする目的や理由、目的を達成する上での障壁、目的を達成できると考える根拠をセットで考えることが大事です。これらの要素は、採用担当者が転職理由の答えとして重要視する部分になります。本項では、ITエンジニアの転職理由で押さえるべきポイントを、例文付きで詳しく解説していきます。

転職を通して自身が叶えたいことを明確にする

求職者自身には、転職活動を始めた理由が必ず存在するはずです。その理由を簡潔に答えられるように準備しておきましょう。転職活動を通して叶えたいこと、すなわちゴールを明確にする必要があります。たとえば、給与を上げたい、ワークライフバランスを保ちながら働きたい、自身のスキルアップをするためにこれまでと異なる業務内容に挑戦したい、キャリア形成のためにリーダー職へチャレンジしたい、など求職者によって理由は様々です。自分自身が一番納得する理由を伝えましょう。

現職で自身が叶えたい目標の実現が難しい理由を明確にする

現職で自身が叶えたい目標の実現が難しい理由を明確にすることは、ITエンジニアの転職において大切な要素です。その際には、現職の状況をより具体的に述べるとよいでしょう。例えば、求職者のスキルや現職での貢献内容に対する評価が正当ではないと感じる場合、そのギャップがなぜ発生しているのかを具体例を交えながら述べるとわかりやすいです。

関連記事:エンジニア面接の逆質問29選|パターン別逆質問例をご紹介します

例1:妥当な評価を得たいという目標の場合

これまで、チームビルディングのスキルを活用して、チームの生産性向上に貢献してきたが、個人の直接的なアウトプットでの貢献を重視する評価制度では評価されにくいため。

例2:キャリア形成が目標の場合

今後のキャリア形成を考えた時に、マネジメント業務の経験を積みたいと考えているが、現職でリーダー業務に挑戦できるチームへの異動を検討したが、ポジションがないため。

例3:キャリアプランを叶えたいという場合

新規開発に携わるなかで、0→1でのプロダクト開発の経験やスキル向上を目指したい。しかし、現職での開発ロードマップでは、中長期的なリファクタリングや技術的負債の返済という10→100のプロダクト開発に注力していくことが決定しており、自分自身のキャリアプランとマッチしないため。

例4:自身に合った働き方が目標の場合

コロナ禍で全社的にリモートワークに移行し、パフォーマンスを発揮しやすい状況を作り、ワークライフバランスも保てるようになったが、コロナ禍より前のときのように全社的に出社を義務付けることが決定したため。

転職先でなければいけない理由を明確にする

自身が希望する転職先でなければいけない理由を明確にすることは、ITエンジニアの転職活動において非常に重要です。転職先での希望や目標を具体的に示すことで、面接官に自分の意欲やビジョンが伝わります。また、選んだ企業に対する理解や情熱を示すことで、採用の可能性を高めることが期待できます。明確に答えることができるように、事前に理由を考えておきましょう。

例1:スキルに対する評価が正当ではないと感じる場合

転職先の評価制度の評価基準が明確であることや、それぞれのグレードに対する給与水準の透明性があることを述べます。

関連記事:ITエンジニアにおすすめの資格30選|分野別に難易度も解説

例2:キャリア形成を考えている場合

リーダーポジションの採用募集を積極的に行っていることと、求職者自身の志向と合致することを述べます。

例3:0→1フェーズでのプロダクト開発経験を積みたい場合

転職先が新機能拡張などの0→1フェーズに注力しており、新機能開発に携わるエンジニアの採用を積極的に行っていることと、自身のキャリアプランが合致することを述べます。

転職理由と志望動機に一貫性を持たせる

ITエンジニアの転職活動において、転職理由と志望動機の一貫性は非常に重要です。技術の習得やスキルアップを望む人は、現在の職場での制約や達成困難な点を転職の動機として示し、希望する企業の目指す方針やビジョンとの一致を志望動機の根拠として強調するべきです。

また、待遇や給与に対する不満が転職の理由であれば、目的の企業の評価方法や労働環境の良さを志望の理由としてアピールすると効果的です。採用担当者は、転職理由と志望動機の関連性や一貫性を重視し、それが企業の理念やカルチャーに合致しているかを確認します。そのため、転職の理由と志望の背景を明確に関連付け、その整合性を強調することが、採用されるためのポイントです。

関連記事:転職エージェントに履歴書を提出する理由とは?作成のポイントも解説

転職理由はポジティブに伝える

ITエンジニアの転職では、転職理由をポジティブに伝えることを心がけましょう。前職に関する不平や不満を述べると、採用側にマイナスな印象を与えるリスクがあります。ITエンジニアとしての採用評価は、転職の頻度よりも技術力が中心です。面接での転職理由の説明時に、技術向上への熱意や挑戦心を強調すると、より良い評価を受ける可能性が高まります。

企業の求める人材像に合わせて内容を変える

ITエンジニアの転職活動では、転職理由を企業の求める人材像に合わせて内容を変えると効果的です。なぜならば、企業の経営哲学やビジョンに合わせて、重視する人材の特性も異なるからです。

ベンチャー企業では、創造的で柔軟な思考を持つ人材が好まれる傾向があります。一方、大手企業では、既存の文化や慣習に適応し、確実に業務を進める能力を持つ人が評価されることが多いです。

そのため、希望する企業がどのような人材を求めているのかをしっかりと調査し、そのニーズに合わせた転職の理由を検討すると良いでしょう。

関連記事:ベンチャー企業の新卒エンジニアの需要と圧倒的に成長するためのコツ

エンジニア未経験の場合のポイントについて

エンジニア未経験の場合も基本的には、ゴール・障壁・ゴールへ到達できる根拠をセットで述べることがポイントです。また、なぜエンジニアに転職したいのかを明確にするとよいでしょう。たとえば、実際に手を動かしながら、求職者自身の手でITシステム構築などのものづくりに携わりたいことを述べます。

しかし未経験であることから、即戦力としての期待が持てないと思われる可能性も高いため、エンジニアになるために実施している自己研鑽についても触れましょう。

関連記事:新卒エンジニア必見!IT・Web系の技術勉強会&探せるサービスまとめ

ITエンジニアの面接での転職理由の例文と作成ポイント

ITエンジニアとしての転職を考える際、適切な転職理由の文章作成に迷う人は少なくありません。理由としては、技術力の向上、キャリアの方向性、業務の内容の変更、または収入の増加を望むケースなどで異なるからです。本項では、ITエンジニアの面接での転職理由の例文と作成ポイントについて具体的に解説していきます。

スキルアップやキャリア形成の場合の例文

私の転職理由は、3年後・5年後を見据えたキャリア形成のために、リーダー経験を積みたいと考えているためです。現職では、バックエンドエンジニアとして、主に自社ITシステムのバッチ処理の実装を担当しております。今後は、プレイングマネージャーのような立場で開発に携わることが目標ですが、現職では自分よりも経験豊富なメンバーが多く、長きにわたりポジションに空きが出ず、リーダー経験を積むことが難しいと考えております。そのため、外部でリーダー経験を積めるポジションを探していたところ、御社の求人情報に辿り着き、自分自身のキャリアプランを実現できると思いました。

この転職理由の例文では、中長期的なキャリアビジョンを持ち、現職での具体的な業務経験と将来の目標を伝えています。また、積極的にキャリア形成のための行動を取り、応募先企業とのキャリアプランの適合性もアピールしています。

ワークライフバランスを保ちたい場合の例文

私の転職理由は、ワークライフバランスを保ちながら働きたいと考えたことです。現職では、納期優先の開発案件が多いことから、慢性的に残業時間が多くなっており、休日出勤をすることも年々増えてきております。そのため、エンジニアとして、自己研鑽のための時間を確保することが難しいだけではなく、家族との時間も少なくなってしまいました。そのため、御社の効率化された働き方を推進する社風に魅力を感じました。スキルアップを欠かさないエンジニア社員の方々とともに、切磋琢磨していきたいと考えています。

この転職理由の例文では、現職の過度な残業と休日出勤が家族との時間や自己研鑽の機会を奪っていることを挙げています。また、スキルアップを欠かさないITエンジニアとして、応募先企業で成長したいことをアピールしてポジティブな印象を与えるようにしています。

業務内容を変えたい場合の例文

私の転職理由は、顧客との直接的な接点を持つ業務に携わりたいという強い望みがあるからです。現在の企業では、そのビジネスモデル上、顧客との直接的な関わりが難しい状況です。この点を上司とも共有し、変更の可能性を探りましたが、大きなビジネスモデルの転換が必要との結論に至りました。一方、御社は顧客との継続的な対話を大切にしており、私が目指す業務内容と一致しています。そのため、御社での新しい挑戦を強く望んでいます。

この転職理由の例文では、現職では顧客との直接的な接点が持てないため、業務内容が異なる応募先企業に転職をしたいと伝えています。業務内容の変更理由が前向きであるため、採用担当者にマイナスイメージを与える可能性は少ないでしょう。

年収をアップさせたい場合の例文

私の転職理由は、自身のスキルと経験を最大限に活かし、それに見合った評価を受けたいという理由です。現在の環境では、私の持つ能力の全てを発揮する機会が限られており、その結果として収入にも限界を感じています。御社は、エンジニアのスキルを正当に評価し、報酬にも反映させる姿勢を持っていると感じています。そうした環境で、私の能力を存分に発揮し、共に成長していきたいと考えております。

この転職理由の例文では、転職理由として自分のスキルや経験を最大限に活かす場を求めていることが強調されています。応募先企業とともに成長していきたいという意欲も強調することで、前向きな転職理由と感じられます。

上流工程を目指したい場合の例文

私の転職理由は、現職での業務が主に開発後半のフェーズに集中しているため、システム開発の上流工程に深く関与したいという思いからです。具体的には、クライアントと直接対話し、システムの要件定義や設計の段階から関わることで、技術的な視点だけでなく、コミュニケーション能力やプロジェクトマネジメントのスキルも磨きたいと考えています。御社での上流工程の経験を通じて、より幅広いエンジニアリングのスキルを身につけ、成長していきたいと思っております。

この転職理由の例文では、システム開発の上流工程を目指したいことをアピールしています。また、積極的にスキルアップをする姿勢も主張しています。

人間関係の悪さから開放されたい場合の例文

現職でのシステム運用・保守業務中、業務効率化のための新しい提案を度々行ってきました。しかし、チーム内のコミュニケーションのギャップから、これらの提案が十分に活かされていない状況を日頃から感じています。この経験から、オープンなコミュニケーションが取れる環境で、自らの提案やアイディアを実現し、運用・保守のスキルをさらに磨きたいと考えています。御社の風通しの良い環境と技術的な挑戦を求める姿勢に魅力を感じ、転職を希望するに至りました。

この転職理由の例文では、人間関係の悪さが原因であることを直接的に伝えずに、前向きな転職理由として言い換えています。人間関係の悪さのようなマイナスイメージがある転職理由の場合は、ポジティブな印象に意味合いを変えるといいでしょう。

エンジニア未経験の場合の例文

私の転職理由は、Webエンジニアとしてものづくりに携わることです。これまで、カスタマーサポートとして、自社ITシステムの製品仕様についての様々な問い合わせに対応してきました。そしていつしか、お客様が望んでいるシステムを自分自身で実装したいと考えるようになりました。現職では、エンジニア未経験からの部署異動は認められていません。そのようななか、御社のエンジニア未経験からのエンジニアポジション募集を拝見し、これまでのカスタマーサポートの経験を活かして、お客様目線でのシステム改善に貢献するWebエンジニアになりたいと考えました。

この転職理由の例文では、カスタマーサポートとしての経験を前面に出し、エンジニアとして経験を活用したいことを伝えています。エンジニア経験が未経験の場合は、前職の業務経験と希望する職種とを関連付けると効果的です。

転職理由以外に問われる質問例とその回答例

ITエンジニアの面接では、転職理由だけでなく、多岐にわたる質問がされます。自己紹介や現職の業務詳細はもちろん、過去の業務での課題や困難な経験についても触れられることが多いです。本項では、転職理由以外に問われる質問例とその回答例を詳しく紹介していきます。採用面接の対策として参考にしてみてください。

関連記事:ITエンジニアの面接質問集42選|各種回答例を紹介

「自己紹介をお願いします」

本日は、貴重なお時間をいただきありがとうございます。□□太郎と申します。2018年に◯◯大学を卒業し、新卒で株式会社△△に入社しました。新人研修の3ヶ月を経て、業務システムの開発プロジェクトのプログラマーとして配属されました。その後はシステムエンジニアとして、いくつかの業務システムの開発プロジェクトに携わりました。その経験を御社で活かせると考え、今回の求人募集に応募しました。どうぞよろしくお願いいたします。

自己紹介のポイントは、挨拶や氏名・学歴などから始まり、スキルや経験を端的に説明することです。採用担当者は、自己紹介の内容をもとに、求職者のスキルや職務経歴について、面接の後半で詳細な質問を行います。

関連記事:
エンジニアの転職で欠かせない自己分析のやり方とは
ITエンジニアの採用面接 - 自己紹介で見られるポイント【例文付き】

「現在の業務内容は何ですか」

業務システムの導入プロジェクトにおいて、クライアントとのヒアリングや要件定義、設計などを担当しています。システム開発では、将来のアップデートや変更要望に素早く対応できるような設計を行い、10名のプロジェクトメンバーに効率的なコーディング方法を指導しています。その結果、改修時間の短縮と顧客の営業生産性向上に寄与できました。この経験は、御社の業務でも必ず活かせると信じております。

この質問に対するポイントは、業務内容に絡めたスキルをアピールすることにあります。業務内容や業務に関わるチーム体制、業務に対する取り組み方などを説明できるようにしましょう。

「これまでの業務経験のなかで苦労したことは何ですか」

業務システムの更新時に、システムの仕様変更に苦労した経験があります。非常に難しい状況でしたが、積極的に取り組み、解決策を模索し、無事にプロジェクトを完了できました。その結果、クライアントやプロジェクトチームにも有意義な貢献ができたと自負しています。この経験から、困難な状況でも常に新しいアプローチや解決策を探求する姿勢を持つよう心掛けています。

この質問で確認したい内容は、求職者が困難に直面した際の乗り越え方です。業務を進める上で、困難に直面しないことはありません。求職者の性格的な面や、これまでの経験の活かし方、アプローチを確認することで、採用担当者は求職者を採用した場合に、どのような活躍ができるのかをイメージします。下記のようなポイントを意識するといいでしょう。


  • ・当時、業務上でどのような課題があったか

    ・解決した先にあるゴールは何だったか

    ・当時の状態とゴールとの間にあるギャップは何だったか

    ・どのようなアプローチを選んだか、その理由は何か

    ・最終的に何を達成できたか、達成出来なかったことの原因分析は行ったか、次に活かせたか

エンジニアの転職理由に関するよくある質問

エンジニアとして転職を考える際、多くの方が「他のエンジニアはどのような理由で転職を選んでいるのか?」や「面接での質問への最適な回答方法は?」といった疑問を抱えています。本項では、エンジニアの転職理由に関するよくある質問に回答していきます。エンジニアとしての転職を検討する際の参考にしてみてください。

Q1. エンジニアが転職する理由は何ですか?

エンジニアの転職背景には様々な要因が考えられます。特に、スキルの向上を求める動機、将来に対する不安、そして給与や待遇への不満が、主要な転職の理由として多くのエンジニアから挙げられています。このような背景を理解することは、エンジニアのキャリア形成や転職市場の動向を掴む上で重要です。

Q2. エンジニアの転職理由ランキングを教えてください。

レバテックキャリアが社会人エンジニア300名を対象に行った、ITエンジニアの転職意識調査によると、最も多い転職理由は「収入アップのため(42.4%)」で、次いで「会社や業界の将来性に不安を感じて(22.4%)」が挙げられました。その後、「キャリアアップのため(16.5%)」「技術スキルが伸ばせないと感じたから(14.7%)」という理由が続く結果となりました。

引用元:『エンジニアが転職を決めた理由、第1位は「収入アップのため」』レバレジーズ株式会社

Q3. 「職種を変えたい」の転職理由は面接でどう言えば良い?

職種を変えたいときの転職活動では、転職理由の中に持っているスキルを含めて効果的にアピールすることが重要です。例えば、コミュニケーション能力や問題の分析力、企画の策定、そしてマネジメント能力など、自身の得意とするスキルを前面に出して、それを活用しての貢献をアピールすると良いでしょう。

関連記事:IT技術者(ITエンジニア)に必要なスキルとは?

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この記事の監修

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