ITストラテジストとは?試験内容や転職時のキャリアを解説

最終更新日:2024年3月21日

ITストラテジストは、国家試験の「ITストラテジスト試験(ST)」に合格した情報処理技術者です。ITストラテジスト試験は高難易度の資格であるためITストラテジストに求められるスキルや知識は高く、CIO(最高情報責任者)、ITコンサルタント、情報システム部門長などの職種が該当します。
企業でのITの重要性が高まる今、ITストラテジストはどのような仕事をしているのでしょうか。この記事ではITストラテジストが該当する職種の仕事内容、転職後のキャリアパス、ITストラテジスト試験内容や対策まで解説します。

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この記事のまとめ

  • ITストラテジストとは、IT戦略を扱う人を指し、国内ではITストラテジスト試験に合格した人を刺す場合もある
  • 企業に対してITを活用した効率化やコスト削減に関する戦略を練る
  • IT戦略に携わると、ITコンサルタントやCIOなどのキャリアパスを築ける

ITストラテジストとは

ITストラテジストとは、ITストラテジスト試験に合格した情報処理技術者を指します。
ITストラテジスト試験を実施するIPAの公式サイトに記載されている情報(※)を整理すると、ストラテジスト(戦略家)の名前通りITを活用して経営戦略を実現するための人材です。

企業では主にITを活用した効率化やコスト削減、売り上げ拡大など全社経営戦略の立案を担います。そのため、高度な専門知識やプロジェクトマネジメントスキル、経営視点などが求められる職種です。

※参考:IPA「ITストラテジスト試験(ST) ~ 経営とITを結びつける戦略家 ~」

ITストラテジスト資格保有者の仕事内容

ITストラテジスト資格保有者の仕事内容を紹介します。

ITストラテジストの資格保有者は高いスキルと経験が認められるため、一般的には企業のCIO(Chief Information Officer)と呼ばれる最高情報責任者や、情報システム部門長、ITコンサルタントなどとして採用されるケースが多いでしょう。

具体的には、主に以下のような仕事を担います。

関連記事:ITコンサルタントになるには?役立つ資格や向いている人の特徴とは

企業全体のIT装備戦略の立案と実行

企業の収益力向上を目指し、ITによる業務の効率化やコスト削減を目的としたIT装備戦略の企画と実行を行います。具体的には現状の課題を洗い出しIT装備戦略の立案を行い、IT装備を実行します。技術進化が速いITでは、IT装備戦略の最新化検討も大切な仕事です。

最新のITを活用した新規事業戦略の立案と実行

企業の競争力強化を目指し、最新のIT技術を活用した新規事業戦略を立案し実行します。新規事業は企業の競争力を高める重要な要因です。昨今ITを活用した企業の成長戦略は必須であり、重要な役割といえます。

最新の技術関連動向の把握と分析

最新のIT技術を中心とした幅広い知識やスキルが求められます。IT装備には、サービス、プラットフォーム、AI・IoTなどの最新技術や、IT業界の最新動向など、常に最新の情報を把握しておく必要があります。これらを分析し、どのように企業戦略に適用していくか、企画立案に役立てます。

ITストラテジストの年収

年収はITコンサルタントやCIOの場合、約800万円〜1,500万円が一般的であり、システムエンジニアやプログラマーと比べるとかなり高い給与水準といえます。

ただし、経験が少ない場合は400万円〜600万円程度とITストラテジストの一般的な役職の年収よりは低くなります。経験年数や実績が増えるほど年収が高くなる傾向にあるのが実情です。

ITストラテジスト試験とは

ITストラテジスト試験は、IPAが実施している情報処理技術者試験の一つ。IPAの公式サイトでは「経営戦略に基づいてIT戦略を策定し、ITを高度に活用した事業革新、業務改革、及び競争優位を獲得する製品・サービスの創出を企画・推進して、ビジネスを成功に導くCIOやCTO、ITコンサルタントを目指す方に最適」と紹介されています。

試験の難易度は、技術者を対象としたIPAの試験の中では最も高いレベルとされています。
高難易度試験であり、スキル証明や知識の提示として強い効力は持ちますが、実際のCIOやCTO、ITコンサルタントの転職では実績がより重視されるため、この資格を採用の必須条件にしている企業は多くはありません。

概要 経営戦略に基づきIT戦略を策定し、ITを高度に活用した事業革新・業務革新などを企画推進することでビジネスを成功に導く人材を育成する。 CIOやCTO、ITコンサルタントを目指す方向けの資格。
試験時期 年間1回 春季実施
受験費用 7,500円(税込)
試験時間 ・午前Ⅰ(50分)
・午前Ⅱ(40分)
・午後Ⅰ(90分)
・午後Ⅱ(120分)
出題形式 ・午後Ⅰ:多肢選択式
・午後Ⅱ:多肢選択式
・午後Ⅰ:記述式
・午後Ⅱ:論述式
合格基準 ・午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後Ⅰ各試験において100点満点中60点以上
・午後Ⅱの試験においてA~Dランクの4評価中、Aランク

関連記事:ITストラテジストの年収相場は?どの業態で資格を活かすか

難易度

直近の試験である2023年の合格率は15.5%と低く、情報処理技術者試験の中でも最難関な試験といえます。過去の合格率も平均して15%前後であり、ほかの資格と比べても合格率は低いです。幅広い知識が求められるだけでなく、自身の経験をもとに述べる論文があるため合格率が低い傾向にあります。

勉強方法

午前の出題は、知識を中心とした解答が求められるため、情報処理試験の過去問などを中心にしっかりと読み込むなど、知識量の対策が必要です。午後の記述、論文の出題に対しては、読み取る力、記述の力が求められるため、事前に何度も文章演習を行うとよいでしょう。

また、出題に対して自分の経験を交えて相手に伝わるような表現で記述する必要があり、知識だけでなく「国語力」の対策も必要です。何度かあらかじめシミュレーションするなど、的確に表現できるよう慣れておくことが大切です。

論文では企業の戦略立案などを想定し、自身の現場の経験も踏まえ、戦略的な一段高い目線で論述するようにしましょう。
ITストラテジスト試験には出題傾向があるため、試験対策を専用としたオンライン通信教育やセミナー、模試、参考書などを活用した学習が一般的です。

午前1、午前2対策

午前1、午前試験は四肢択一式の試験なので、過去問を繰り返し学習するといいでしょう。出題傾向を把握することで効率的に対策可能です。出題内容もテクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系の3分野から出題されるため、バランスよく学習すると合格に近づきます。

また、午前1試験のみ免除制度が用意されています。直近2年間で応用情報技術者試験に合格している、もしくは他の購読文試験に合格している、もしくは午前1試験で基準点以上を取得した方は免除制度を活用しましょう。

午後Ⅰ対策

午後1試験では記述式でIT活用による事業戦略の策定や事業特性を活かしたシステム構想の策定などが出題されます。いずれも長文を読み設問に回答していくため文章の意図を適切におさえる読解力や、文章を簡潔に記載する文章力を鍛えておきましょう。

対策として過去問などから具体的な事例を用いて自身の言葉で説明する、様々な事例を見て傾向を知るなどが挙げられます。

午後Ⅱ対策

午後2試験では論文式で午後1と同様の範囲からより深い専門知識を問われます。対策としては午後1試験と同様に具体的な事例を自身の言葉で説明できる、事例の傾向を知るといいでしょう。また、午後2試験特有の対策として、具体的な事例に自身がどのような考えを持っているか意見を述べるなどの練習も効果的です。

ITストラテジスト試験取得のメリット

高難易度であり求められるスキルや知識も高いITストラテジスト試験は、その分取得するメリットも大きいです。
さまざまなメリットがありますが、以下の3つに分けて解説します。


  • ・携わる仕事の幅が広がる

    ・転職活動などで有利になる

    ・収入アップの可能性が高まる


一つずつ見ていきましょう。

仕事の幅が広がる

ITストラテジスト資格があると、ITに関する高い知識の証明になります。名刺やメールなどにも資格所有者として記載できるため、コンサルティングなど人とのやり取りが必須である場面において、強い信頼が得られます。

実際にITストラテジストになると自身の知識・スキルに自信がつき、仕事の幅が広がったという声もありました。上記のようにコンサルティング業務においては強みとなる場面が多いため、取得をきっかけにコンサルティング部門へ異動した人もいます。

資格があれば必ず実務ができるわけではありませんが、


  • ・知識が証明でき信頼が得られる

    ・仕事の幅が広がる


のはメリットです。

関連記事:プロジェクトマネージャーに役立つおすすめの資格と難易度や勉強方法を解説

転職活動やキャリアアップに活かせる

ITに関連するスキルは、「必須」「大切」と評価されることが多いものの証明が難しいです。例えば異職種から転職活動する場合は、知識はあるのに経験が活かせず、うまくいかないと悩む人も多いでしょう。
その点、ITストラテジスト試験は誰もがひと目でわかる形で知識やスキルを証明できます。客観性もあるため、転職活動や昇進に有利です。

また、ITストラテジスト資格を取得すると、日本ITストラテジスト協会(JISTA)の正会員として入会できます。同協会は情報化戦略・情報化計画などの情報交換や相互研さんを目的としており、人間関係を広げるきっかけにもなるでしょう。人脈形成ができることで転職情報も入手しやすく、この点でもキャリアアップに影響する可能性もあります。

関連記事:プロジェクトマネージャーとは?仕事内容や必要なスキルを紹介

資格手当の支給や人事評価により収入アップが期待できる

ITストラテジストなど情報処理系の資格に対して、資格手当制度を導入する企業もあります。資格手当の相場は月2~3万円となっており、実施されれば年間20~30万ほど年収がアップします。年収が増えることが期待できるのも、メリットのひとつです。

ただし、どの企業も資格手当が導入されているわけではありません。
ITストラテジスト試験によって年収アップを望む場合、転職先企業や勤務先が資格手当を導入しているか、人事評価の基準に資格取得を考慮しているかを確認する必要があります。

ITストラテジストの市場価値と将来性について

企業のIT化やDX化が進む現代では、IT技術を使った経営が必須です。そのため、ITを活用して経営戦略を実現する知識を備えているITストラテジストは、市場価値も高まっています。
将来性と市場価値ともに高いITストラテジストですが、その理由や具体的な将来性について詳しく見ていきましょう。

ITストラテジストの市場価値が高い理由

合格率は高くなく、合格すれば企業の経営・営業の本軸となるITを担う人材であるITストラテジスト。試験の難易度の高さからも市場価値の高さは想像できます。
では、なぜ市場価値が高いといわれるのか、企業側から求められるスキルを理解するためにも客観的な理由を解説します。

関連記事:ITコンサルタントに必要なスキル

ITに関する幅広い知識を保有しているため

事業戦略をITで実現するためには、部分的なIT知識だけでは不十分です。
要件やコストなども考慮し、どのようなIT技術を使って課題解決を図るのが最適なのかを判断するためには幅広い知識が必要となります。加えて、「IT技術によって何が実現できるのか」を体系的に説明できる

スキルがなければ、企業の抱える課題に対して最適なアプローチを行えないでしょう。
ITストラテジストはこれらのノウハウを保有しているため、市場価値が高くなっているのです。

経営目線での知識やノウハウを保有しているため

IT技術に詳しいという点でいえばプログラマーやシステムエンジニアも同様です。ITストラテジストはそれに加えて、経営における知識やノウハウを保有しているものとみなされます。
現代のIT技術を使えば、さまざまな課題を解決することができる一方で、大規模な開発をするほどにコストや時間も比例的に増えています。

経営を行っていくためには限られた人材や金銭的なリソースを最大限活用し、その中で最善のIT戦略を考えていく必要があります。
ITストラテジストには、このような経営目線での知識やノウハウを使うことでバランスの取れた経営戦略を立てるスキルが自然と身につくため、業界的にも価値のある人物だといえるでしょう。

関連記事:ITコンサルタントの資格をスキル別に紹介します

コミュニケーションスキルも保有しているため

ITストラテジストの仕事は、ビジネスを考えている経営層と、IT技術に詳しいSEやプログラマーの間で最適解を見つけることです。

そのため、双方の立場の言い分や考えを汲み上げて、もう一方に理解してもらうための言語化能力・プレゼンテーション能力なども求められます。

こうした幅広い能力を有しているとされることから、ITストラテジストの市場価値は高くなっています。

ITストラテジストの将来性

すでに現代ではビジネスにITを取り入れている企業がほとんどです。それに加え、近年はAIやDXといった新しい技術領域も著しく進化しています。

また、ビジネスにおいてもアパレル業を生業としている企業が、飲食業に進出したりするなど、業種間の境目がなくなり、ビジネスの変革のスピード感も上がっています。
こうした背景から、従来のシステムを刷新し、新しい技術を取り入れたIT化をしようとする企業も増えていることから、ビジネスとITに精通しているITストラテジストは将来性の高い職種といえます。

ITストラテジスト資格を活かしたキャリアパス

せっかくITストラテジストの資格を取得しても、適切なキャリアパスを描かなければ宝のもち腐れとも言えます。ここではITストラテジスト資格を活かせるキャリアパスを紹介します。

CIO(Chief Information Officer)

企業のIT戦略における最高責任者で、情報システム部門関連の役員です。ITを活用した経営戦略を担います。

ITコンサルタント

IT系コンサルファームに属し、依頼があった企業のプロジェクトまたは企業自体のIT戦略の立案を行います。フリーランスのITコンサルタントも存在します。

情報システム部門長

中堅企業での情報システム部門の長など、ITの責任者で企業全体のITの装備戦略を企画し、実行する職種です。CIO、ITコンサルタントと比べるとIT装備による効率化の比重が大きくなります。
いずれも所属する企業の規模などによって内容が変わりますが、基本的にIT戦略の責任者という点は同様です。

ITストラテジストと類似職種の違い

ITストラテジストが担う企業の課題分析やIT戦略、モニタリングなどの業務範囲は「プロジェクトマネージャーの領分では?」「自社ではITアーキテクトなどが担当しているけれど、ITストラテジストとどう違う?」など関連職種が似たような仕事をするために混乱することもあります。

そこで、ITストラテジストと類似する職業の違いを見ていきましょう。

関連記事:ITアーキテクトとは?求められるスキル・資格などをご紹介

プロジェクトマネージャーとの違い

プロジェクトマネージャーとは、IT戦略の中で開発や導入の際にプロジェクトを立ち上げ、そのプロジェクト単位での責任者・管理者として業務を行います。どのようなプロジェクトか、規模感などによって受け持つ業務の幅はさまざまですが、計画マネジメントが主な役割です。

一方でITストラテジストはIT戦略の立案、システム化計画を考案するのが基本。プロジェクトを進めるプロジェクトマネージャーとは役割が異なります。

企業によっては本記事で紹介するITストラテジストがプロジェクトマネージャーとしての仕事を兼ねることがありますが、違いをあげるとするとプロジェクトマネージャーは「プロジェクトを進める人」ITストラテジストは「プロジェクトを考える、立案する人」です。

ITアーキテクトとの違い

ITアーキテクトとは、アーキテクチャ設計の専門家といえる人材です。アーキテクチャとはシステム全体の構造を指し、IT戦略においてシステム化計画の作成を行う際に必要となる工程です。

ITストラテジストの業務にはIT戦略実現のためのアーキテクチャ設計が含まれますが、これは一部分。戦略立案やシステム化計画の作成・共有、プロジェクトモニタリングなど他業務も幅広くこなす必要があります。

ITアーキテクトはアーキテクチャ設計から要件策定、具体的にシステム化計画に落とし込む実行をするなど「アーキテクチャに特化した仕事」であるのに対し、ITストラテジストは「アーキテクチャを含めた全体的な仕事」であり、受け持つ範囲が違います。

関連記事:ITアーキテクトに役立つ資格とは?仕事内容や役割もあわせて解説

ITコンサルタントとの違い

ITコンサルタントとは企業の戦略家として、課題分析や戦略立案をします。ITストラテジストの業務内容もITコンサルタントと重なる部分は多いのですが、ITコンサルタントは必ずしも課題の分析や立案だけではなく、クライアントニーズによって役割は変わります。
両者の違いをまとめると、


  • ・ITコンサルタント…IT戦略及び実行を担い、企業にとって必要なことを総合的にサポートする

    ・ITストラテジスト…企業に何が必要かを考え、戦略を練る

となるのです。

ITストラテジストは特定の業務を専門的に行うことが多く、ITコンサルタントは企業ニーズにあわせて役割が変わるというのが大きな違いといえます。

ITストラテジスト資格保有者の仕事に役立つその他の資格

ITストラテジスト試験は業界でも有名な資格のひとつですが、高度情報処理技術試験区分の資格試験はいくつかあります。その中でもITストラテジストと親和性が高いものを見ていきましょう。
ITストラテジストを取得したあとに、内容的に必要性を感じたら取得を目指すのもおすすめです。

プロジェクトマネージャ試験

プロジェクトマネージャー試験とは、高度IT人材として深い専門知識を持ち、プロジェクトマネジメント能力を証明する試験です。ITストラテジストと同じ高度区分であり、例年の試験合格率は平均して15%前後とITストラテジスト試験と同じくらいの高難易度を持ちます。

試験名の通りプロジェクト進行管理やメンバーマネジメントなど、プロジェクトマネジメントに関する問題がメイン。ITストラテジストにはプロジェクトマネジメントが必要となる場面は多いため、実用的な試験として位置づけられています。

システム監査技術者試験

システム監査技術者試験は、企業に情報システムを導入する際に起こる諸問題を解決するために、企業の経営・開発サイドとは別の立場でシステム監査を行う人材を育成することが目的です。情報システムの評価や改善勧告を行うため、高度な専門スキルの証明が必要な場面で活用されます。

システム監査技術者試験も同じく高度区分であり、IT系国家資格として分類されています。有資格者は企業内のシステム監査技術者として活躍できるほか、監査の専門家としての視点に優れた人材だといえるでしょう。ITストラテジストからキャリアパスを築きたい人、多角的な視点を持つITストラテジストとして活躍したい人におすすめの資格です。

ITコーディネータ

ITコーディネータとはITコーディネータ協会(ITCA)が主催する経済産業省推進資格です。試験にはすべての受験者が対象の「ITコーディネータ試験」と専門スキル特別認定制度対象資格を保有する者が対象の「専門スキル特別認定試験」の2種類あり、どちらかの受験を選びます。

取得者は企業で活躍するITエンジニアや関連部門の社員をはじめ、自治体や病院、学校など分野は多岐にわたります。

IT活用のスキルが求められ、専門性やニーズに合わせた戦略性など、クライアントや企業の持つ課題に対して適正なサポートを行うための実践的な知識を身につける資格です。

ITストラテジストへの転職に必要なスキル

前述のとおり、ITストラテジストは今後も市場価値が高まり続けることが見込まれる将来性の高い職種です。一方で、ITストラテジストは経営とIT両方の理解が求められるため、備えておくべきスキルも幅広いといえます。

ここでは、ITストラテジストとして転職するために必要なスキルを解説します。

ITや経営戦略などの複合的な知識

まずはITや経営戦略の複合的な知識が必要です。
ITに関しては、どのような技術を使えば何が実現できるのか、実際にニュースなどを見て導入事例などを調べてみることが効果的と考えられます。

また、システム開発の手法であるアジャイル開発や、ウォーターフォールモデル、要件定義や設計開発、テストといったシステム開発工程の知識を身につけることで、システムエンジニアとのコミュニケーションが円滑になることが期待できるでしょう。

コミュニケーションスキル

様々な立場の人と関わる機会の多いITストラテジストの仕事で重視されているのが、高度なコミュニケーションスキルです。経営課題を解決するために必要なシステム開発にかかるコストや納期といった話を淡々とするよりも、経営者目線に立ち、費用の高さや納期の長さなど、ビジネスにとってはマイナスの話にも理解をしていることを伝えながらプレゼンテーションをしていく人が好まれます。

最終的な意思決定をして実際にコストを払ってシステム化を進めていくのは顧客であるため、顧客に納得してもらえるような説明やプレゼンをできるようになりましょう。

また、ITストラテジストに限らずどの職業でもいえますが、仕事をともにする相手に対して常に関心を持ち、話のテンポを合わせたり、表情やしぐさなどから気持ちを読み取ったりするソフトスキルも大切です。

ロジカルシンキング

ITストラテジストは経営層が抱える課題を整理するとともに、システムで実現できる具体的な解決策を提示し、解決に向けた道筋を体系的に説明できなければなりません。

また、経営課題を掘り下げていくと、本質的には別の部分に課題があるとわかり、それを解決するための施策を打たないといけない場合もあります。

一方で、顧客から見えるのは実際に顕在化している課題であるため、課題に対する解決策が飛躍しているように見えることがあります。

これを説明するためには、ロジカルシンキングが重要となります。ロジカルシンキングとは、物事の因果関係を順序立てて考える力であり、複雑な事柄を分かりやすく説明する力です。
「なぜその結論に至ったのか?」を体系的に、わかりやすく伝える力がITストラテジストには求められます。

ITストラテジストの求人例

ここからは実際にレバテックキャリアに掲載されたITストラテジストの知見を活かせる求人を紹介します。求人例を確認することで、必要なスキルや需要を確認できるので詳しく見ていきましょう。

ITコンサルタントの求人例

【想定年収】
700~1,000万円

【具体的な仕事内容】
・リーダー/マネージャーとしてチームの運営/管理(顧客折衝、提案/計画立案、タスク指示、レビュー、メンバー教育等)
・最新デジタル活用による業務生産性向上、顧客体験向上、新ビジネス創出など顧客のDX戦略の企画・検証・実行の支援
・デジタル技術はAI・RPA・クラウド・オンプレ・Officeツールなど最適なソリューションを選定・組合せ、新業務全体の設計・フロー作成など

【必要なスキル・経験】
<経験>
SEの経験・スキル
・要件定義、設計、開発、テスト

コンサルティングの経験・スキル
・コアスキル:ロジカルシンキング、ドキュメンテーション、プレゼンテーション、ファシリテーション、プロジェクトマネージメント
・コンサルプロフェッショナルスキル:業界/業務、提案、現状分析、解決策立案、ロードマップ作成

営業の経験・スキル
・システム/コンサル案件の提案をリードして組成

その他
・前例踏襲ではなく、問題/課題の本質を見極めて仮説思考を実践し、困難な仕事をやり遂げた経験や価値観を持っている方
・コンサルタントとして何らかの得意分野を保持しており、その分野においては人材育成/標準化をリードできる方

【働き方】
一部リモート

事業企画職の求人例

【想定年収】
600~800万円

【具体的な仕事内容】
電子地域通貨プラットフォームに関する下記の業務
・提案、企画、サービス仕様の策定
・導入コンサルティング、導入支援
・運用改善支援
・利用拡大
・プロダクトの拡張開発プロジェクト

【必要なスキル・経験】
いずれかの経験
・金融系(決済だと尚可)の企画提案
・金融業界向けのコンサルティング業務
・スマホを用いたソリューションの企画、提案
・地方創生系(地方地自体だと尚可)での勤務
・電子マネー、ポイントシステムの企画もしくは運用
・小売業、サービス業でのマーケティング企画

マインド
・同社の思いや事業に共感できる方
・好奇心を持ち、問題の解決に向けて自ら行動できる方
・クライアントや地域の方の想いに共感できる方
・スマホ分野の新しいサービスに関心がある方
・世の中を変える新しい決済サービスを生み出したい方
・技術で世の中を変えていきたいという熱意をお持ちの方

【働き方】
一部リモート

ITストラテジストに関するよくある質問

ITストラテジストに関する質問と回答をもって、本記事をまとめます。ITストラテジストの将来性や需要、年収や資格を所有するためのITストラテジスト試験について見ていきましょう。

Q1. ITストラテジストに将来性はありますか?

現在ITを取り入れている企業、導入検討中の企業はほとんどであり、近年高まるAIやDXなどの新しい技術領域の発展から、これらの深い専門知識を持つITストラテジストの将来性は高いといえます。

また、ITストラテジストは高難易度の試験に合格した者だけであり、スキルや知識が抜きんでている人材として市場価値も高いです。将来的な安定を求めるために、ITストラテジストを目指す人もいます。

Q2. ITストラテジストの年収はいくらですか?

ITストラテジストが該当する職種とは、CIO、ITコンサルタント、情報システム部門長などです。これらのIT関連部門の管理者年収は約800万円〜1,500万円であり、平均的な年収と比較すると高い傾向にあります。

Q3. ITストラテジスト試験は年に何回行われますか?

年に一度行われます。春季期間に開催され例年だと、


  • ・願書の受付期間:1月中旬~2月上旬

    ・試験:4月中旬

    ・合格発表:6月下旬


以上のスケジュールが発表されています。

まとめ

ITストラテジスト資格の保有者に求められる仕事内容は、経営目線でITを活用した企業戦略を立案し実行することです。企業のITを活用した経営戦略は、IT化社会において業種を問わずますます重要性が高まっています。

ITコンサルタントやCIOといった職種は今後も継続的な需要が続くでしょう。

これらの職種を目指す際には、ぜひITストラテジスト試験を活用してください。

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