Webとは?仕組みや関連職種について初心者にもわかりやすく解説

最終更新日:2024年6月25日

最近はWebエンジニア、Webデザイナー、WebディレクターなどWeb関連の職種名を目にする機会は多いと思います。また「Webスキルがあれば仕事が見つかる」「リモートやフリーランスでも働きやすい」といったWebの魅力を伝えるような情報を目にすることもあるでしょう。

ではそもそもWebとは何か?なんとなくイメージできるものの明確な説明はできない、といった状況の人も多いかもしれません。そこで、Webとは何か、Web関連の職種はそれぞれどのような業務を担当しているのか、などについて解説していきます。

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この記事のまとめ

  • WebはWorld Wide Webの略で、訳すと「世界中に広がるくもの巣」といった意味合いを持つ
  • Web技術はこれまで進化を続けていて、今後もより大幅な社会変化をもたらすと予想されている
  • Web3.0が実現すればWebの世界はより平等なものになり、その分情報の意図的な操作も減ると考えられる

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Webとは

WebとはWorld Wide Web(ワールドワイドウェブ)の略です。世界中のサーバー上にある情報に個々の端末からアクセスできる技術です。Webは誕生から現在まで進化を続けていて、またWebを理解するためにはインターネットとの違いなど関連技術についても把握しておいた方が良いです。順に解説していきます。

Webの歴史

Webは1980年代後半にイギリスで誕生しました。実際に世界的に広まったのは1990年代です。ブラウザ上でテキストを作る技術も同時に開発され、Web上に公開されました。ブラウザとはGoogle Chromeのようなものです。現在はブラウザ上で検索ができるので検索エンジンとも呼ばれますが、ブラウザが誕生した当初は検索機能は存在せず、URLを入力してサーバーに直接アクセスする仕組みでした。そこから検索エンジンやWebサイトの技術が進化し、現在のWebの形になっています。

Webとインターネットの違い

Webはサーバーや個々の端末をつなぐための網のようなものです。クモの巣のようにコンピューター同士のつながりが張り巡らされているイメージになります。一方で、インターネットはコンピューター同士の情報通信技術の総称です。インターネットの技術によってコンピューター間のつながりを作り、それが大きなWebになっているということです。

WebページとWebサイトの違い

Webページは1つのページ、WebサイトはWebページをまとめたものです。Webページが本の1ページ、Webサイトが1冊の本と考えるとわかりやすいでしょう。たとえばブラウザで何かを検索すると、特定のWebサイトの中の1つのWebページが見つかります。そして、そのWebページから、同じWebサイト内の別のWebページに遷移するようなことも可能です。

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Webの仕組み

Webの仕組みを理解するためには、以下に挙げるような用語について把握しておく必要があります。また用語の意味を把握すれば、Webの仕組みもある程度理解できるでしょう。特にクライアント・サーバーシステムはWebの土台なので、これについて知っておけばWebの大枠はイメージできるはずです。

クライアント・サーバーシステム

クライアント・サーバーシステムはWeb上にクライアントコンピューターとサーバーコンピューターが存在する状態のことです。クライアントとはパソコンやスマホなどユーザーが使っているコンピューターのことで、サーバーはクライアントからアクセスする大型のコンピューターです。

Web上の情報は無数のサーバーの中にあり、クライアントはサーバーにアクセスすることで情報を見ています。たとえばWebで検索して情報を調べる場合、世界中のどこかに存在するサーバーにアクセスしているということです。

Webブラウザ

Webブラウザとは、クライアント端末がWebにアクセスする際の窓口になるシステムのことです。Webブラウザの代表的なものとしては、Google Chrome、Safari、Microsoft Edgeなどが挙げられます。

Webサーバー

Webサーバーとは、その名の通りWeb上に存在するサーバーのことです。ユーザーはWebブラウザを介してWebサーバーにアクセスすることで情報を閲覧したり、逆に情報を発信したりしています。

HTTP

HTTPはHyper Text Transfer Protocol(ハイパーテキスト・トランスファー・プロトコル)の略です。HTTPはクライアントとサーバーがつながるための通信規格のようなものです。WebページやWebサイトのURLに「http」「https」と記載されていますが、これは通信規格を指定しているということです。httpの後ろについている「s」は暗号化を意味します。つまりhttpsはhttpを暗号化してセキュリティを強化した通信規格ということになります。

Webサイト

Webサイトは複数のWebページをまとめた媒体です。WebサイトはWebサーバー上に存在し、Webの仕組みを使ってクライアント端末からアクセスできます。

HTML/CSS

HTML/CSSはWebページ、Webサイトを作るためのプログラミング言語のようなものです。厳密にはプログラミング言語ではなく、HTMLはマークアップ言語、CSSはスタイルシート言語と呼ばれます。HTMLはテキストなどのパーツを作る言語で、CSSはHTMLで作ったパーツをデザインしたり配置したりする言語です。最近はHTML/CSSを使わなくてもWebページ、Webサイトを作れる便利なツールが増えましたが、以前はHTML/CSSはWeb制作に欠かせない言語でした。

URL

URLはUniform Resource Locatorの略で、WebサイトやWebページの住所のようなものです。Webブラウザの上部に表示されている場合が多く、URLを入力すると対象のWebサイト、Webページにアクセスすることが可能です。URLは「https://www~」のような形で設定されています。

ハイパーリンク

ハイパーリンクはWebページ上でクリックすると別のWebページなどに遷移する仕組みのことです。ハイパーリンクはテキストや画像に設置することが可能です。Webページだけでなく、WordやExcelなどのローカル環境のツールや、メール文にハイパーリンクを設置することもできます。

IPアドレス

IPアドレスはクライアントコンピューターやサーバーコンピューターのWeb上での所在を示す仕組みです。URLはWebサイトやWebページの住所ということだったので、URLとIPアドレスは似たような役割を持っています。IPアドレスは「123.456.789.10」のような形の点で区切った数字の羅列になっています。

DNS

DNSはDomain Name Systemの略で、IPアドレスをドメイン名に紐づける仕組みです。IPアドレスは数字と点の羅列ということでしたが、これでは扱いにくいです。そこで「google.com」のような形でドメイン名を設定し、人間の目から見ても認識しやすくしています。

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Webエンジニアとは

Webエンジニアとは、Webシステムを開発するエンジニアのことです。Webシステムの種類は複数ありますが、WebサイトはWebシステムの代表的なものです。他にはAmazonや楽天市場のようなECサイトも代表的なWebシステムでしょう。Webエンジニアはこれらのサービスを開発しています。Webエンジニアの年収はスキルや経験によりますが、厚生労働省が関与する職業情報提供サイトjobtagによると、システムエンジニア(webサイト開発)の平均年収は557.6万円と発表されています。

関連記事:Webエンジニアが転職を成功させるには?6つのステップで解説

Webプログラマー

WebプログラマーはWeb開発において主にプログラミングやテストを担当する職種です。Webエンジニアが要件定義や設計といった上流工程の業務も担当することが多いのに対し、Webプログラマーは比較的下流工程の作業を担当するということです。ただし、実態としては企業によって呼び方が異なるだけでWebエンジニアもWebプログラマーも同じような業務を担当している場合が多いでしょう。

Webデザイナー

WebデザイナーはWebシステムの表面を作る職種です。一般的にデザイナーと言えばデザインを制作する職種ですが、Webデザイナーの場合はデザインをしつつ、実際に使えるシステムを作る点が特徴的です。具体的には、フロントエンドといってスマホやパソコンで表示する画面側の処理、デザインを作ります。使用する言語は上で紹介したHTMLやCSSです。

関連記事:Webデザイナーに必要なスキル・スキルマップとは

Webディレクター

Webディレクターは上で挙げたようなWeb制作人材のマネジメントや、成果物のマネジメントを行う職種です。実際に自分で手を動かして制作することもありますが、基本的には制作メンバーへの指示出しや成果物の確認などの作業が多くなるでしょう。Webディレクターはプロジェクトをうまく進行する必要があるので、Web制作全体を把握している必要があります

関連記事:Webディレクターに必要な20のスキル|役立つ資格も紹介

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Webの今後

Webが今後どうなるか100%正確に予想することは誰にもできません。しかし、これまでのWeb技術の変遷や、現在のWeb技術について知れば今後の流れについても予測はできるでしょう。

特に現在は「Web3.0」という言葉が注目されています。もちろん過去にはWeb1.0、Web2.0から変遷してきた経緯があります。ではそれぞれ何が異なるのでしょうか。「これまでのWeb」と「これからのWeb」に分けて説明していきます。

これまでのWeb

Webが普及した1990年代〜2005年頃までのWebはWeb1.0と呼ばれています。Web1.0は一部の人がWeb上で情報を発信し、一般ユーザーは情報を一方的に受け取るという関係性でした。その後Web2.0に移行し、SNSなどによって誰でも気軽に情報を発信できるようになりました。

一方で、SNSなどの台頭により誰でも手軽に情報発信ができるようになった現在は「Web2.0」と呼ばれています。誰でも気軽に発信できるようになったのは良いことでもあるのですが、有名なプラットフォームを有する一部の企業が巨大な権力を持ちすぎている状態です。

たとえばGoogle、Meta、Amazonなどの企業は、その動きひとつで社会に大きな影響を与えることもできてしまうでしょう。

これからのWeb

Web2.0は誰もが情報発信できて利便性が高いものの、権力やお金が一部の企業に集中し、その結果パワーバランスに問題が生じています。この問題を解決するために注目を集めているのがWeb3.0です。Web3.0では特定のプラットフォームを持つ企業が土台になるのではなく、Web上のデータを分散管理します。

データを分散管理すればプラットフォームを持つ企業に力が集中するようなことはなく、個人情報保護の観点からも安全性が高くなります。

Web3.0の実現に欠かせないブロックチェーン技術

Web3.0はデータを分散管理するということでしたが、この実現に欠かせないのがブロックチェーン技術です。ブロックチェーン技術とは、Web上で個々の端末同士を直接接続し、取引記録を暗号化して分散的に処理、記録するものです。ブロックチェーン技術は仮想通貨取引に使用されていて、仮想通貨の技術として認識している人も多いでしょう。Web3.0では、Webという大きな土台で仮想通貨と同じようにブロックチェーン技術を使用します。

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Webに関するよくある質問

Webに関するよくある質問と回答を紹介します。Webという用語を聞いたことがない人はほぼ皆無でしょう。またWebがどのようなものなのか、なんとなくはイメージできているはずです。しかし改めて明確な定義付けや概念の整理を行うと理解できていない部分に気付きます。深くは知らなくても使うことはできますが、Web関連の職種を目指すのであれば理解を深めておくとより良いでしょう。

Q1. Webとはどういう意味ですか?

WebはWorld Wide Web(ワールドワイドウェブ)の略で、世界中のサーバー上にある情報に個々の端末からアクセスできる技術です。スマホやパソコンで調べ物をしたり動画を見たりSNSに投稿できるのも、Webの技術があるからです。

Q2. Webとインターネットの違いはなんですか?

Webが数多くのサーバーと数多くの端末をつなぐ技術であるのに対し、インターネットはコンピューター同士をつなぐ技術です。そのため、Webの土台にインターネット技術がある、もしくはインターネット技術の土台にWeb技術があるとも言えるでしょう。

Q3. Webのメリットはなんですか?

Webのメリットは多々あります。誰でも手軽に情報にアクセスできるようになったのはWebのおかげです。また現在は誰でも手軽に情報発信もできるようになっています。今後は情報の分散管理により、特定のプラットフォームを持つ企業が力を持ちすぎることもなくなるでしょう。

Q4. webとは何の略称ですか?

webはWorld Wide Webの略です。日本語に訳すと、世界中に広がるくもの巣といった意味合いになります。世界中にネットワークが張り巡らされていて、そこにアクセスすることで情報を得たり情報を発信できます。

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まとめ

WebとはWorld Wide Web(ワールドワイドウェブ)の略です。世界中にネットワークが張り巡らされていて、そこにアクセスすることで情報を得たり発信したりできます。Web技術は長年欠かせない社会インフラになっていて、これについては今後も同様でしょう。

ただしWeb1.0、Web2.0、Web3.0と進化を続けていて、Webの性質が変わってきています。今はWeb2.0の時代ですが、ブロックチェーン技術の進歩によってWeb3.0に移り変わっていくでしょう。

Web3.0になることでセキュリティが強化され、プラットフォームを持つ特定の企業が力を持ちすぎることがなくなります。今後Webは利便性が高いことはもちろん、より平等な世界になっていくということです。

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この記事の監修

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