IoTシステムの作り方や役立つ資格、未経験から目指す方法をまとめましたIoT開発で使うプログラミング言語は?必要なスキルや勉強方法

最終更新日:2022年9月30日

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IoTの普及により、IoTエンジニアの需要が徐々に伸びています。IoT開発では「Python」や「C系言語」などのプログラミング言語をはじめとして、組み込み系の知識・スキルも必要とされます。ここでは、IoT開発に興味がある方に向け、IoT開発で使われるプログラミング言語、必要とされるスキル、推奨資格などを紹介しています。

IoTとは?

IoTはInternet of Thingsの略です。モノをインターネットに接続するという意味です。インターネットに接続することで、モノをリモートで操作する、情報を収集する、モノ同士で情報共有する、といったことが可能になります。

IoTの活用事例

IoTの活用事例としては、スマート家電などが有名です。たとえば、外出先からスマホでエアコンや照明の操作を行う、スマートウォッチなどのウェアラブルデバイスでメッセージのやり取りをする、といったことが挙げられます。

IoT開発でよく使われるプログラミング言語とは?

まず、IoT開発で使用されるプログラミング言語について解説します。

C言語

最も古い部類のプログラミング言語であり、マシン語に近い低級言語として知られています。C言語の強みとしては、ハードウェアに近い次元で動くこと、自由度が高いことなどが挙げられます。システムに求める要件が単純であれば、高速な処理を安定して実行できるでしょう。また、C言語を学ぶと、プログラミングの基礎やOSの仕組みも知ることになるため、開発者としての基礎力が高まります。

C++

C++は、C言語に「オブジェクト指向」の要素を取り入れて機能を拡張した言語です。C言語よりも大規模かつ複雑なプログラミングに適しています。また、デバッグや改修はC言語よりも容易で、保守性が高いことも強みでしょう。C言語よりも扱いやすく、ハードウェアの細かな制御も可能なことから、IoT開発でも重宝されています。

アセンブリ言語

アセンブリ言語はプログラミング言語の中でも非常に長い歴史を誇り、ハードウェアを制御する力に優れています。それゆえに「低級言語の王者」と呼ばれることもあるほどです。アセンブリ言語を学ぶことで、他の言語を使用する際にどういった命令を出すべきかのヒントを得ることもできるでしょう。

プログラミング言語の人気を示すTIOBEインデックス(※)は2015年から上昇傾向にあり、徐々に人気が再燃していることがわかります。

※参考:TIOBE Software BV「The Assembly language Programming Language」

Python

PythonはC言語やJavaに比べると制約が少なく、記述量も少ないことから、IoT開発でも人気を集めています。特にIoTデバイスに搭載されたセンサーから取得したデータの可視化などに使われることが多いでしょう。さらに、「Raspberry Pi(ラズペリーパイ)」などの小型マイコンボードを使用したシステムであれば、「MicroPython」を使うことで、より柔軟な開発が可能です。MicroPythonとは、C言語で書かれた処理をPythonで制御できるように最適化された言語です。

Java

Javaは、IoTデバイスのみならず、IoTを扱うシステム全体で使われている言語です。プラットフォームやOSに依存しない汎用性の高さが魅力であり、異なるOSが混在する環境でも容易に移植できるという強みを持っています。また、他の高級言語に比べると動作が軽く、安定した処理実行が期待できます。IoT開発ではインターフェース開発などに用いられることが多いでしょう。大規模なIoT開発ならば、システムのどこかにJavaが使われている可能性も高くなります。もしすでにJavaを身につけているのであれば、IoT開発に参入する足掛かりとなるかもしれません。

R言語

R言語はデータ解析や統計に特化したプログラミング言語です。機械学習でも使用されるので、IoTとも相性の良い言語です。ただし他の分野ではややマイナーな言語なので、情報が少なく習得が難しいという特徴もあります。また汎用性という観点でもたとえばWeb開発などではあまり使用されないので、優先順位としてはPythonのように汎用性、知名度が高い言語の方が上と言えるでしょう。

IoTシステムの作り方と開発に必要な要素

IoTシステムはエンジニアにとっても特殊な技術領域です。どのように作るのか、何が必要なのかを解説します。

開発に必要な要素

まずは、IoTシステム開発に必要な要素を解説します。

センサー

センサーはモノに取り付けて情報収集するためのものです。たとえば脈拍数を測定するウェアラブルデバイスなどがありますが、これはセンサーで装着者の情報を収集しています。他にも、温度、位置、人感、振動、加速度、ひずみなどの情報をセンサーで取得できます。

ネットワーク

IoTはモノをネットワークに接続する技術なので、ネットワークが必要です。ネットワークには、インターネットのような広範囲のものと、Bluetoothのような狭い範囲のものがあります。IoTはどちらのネットワークでも使われますが、他の技術と比較するとインターネットのような広範囲なネットワークを活発に利用していることが特徴です。

データ分析

IoTはモノをインターネットに接続し、情報を収集します。そして、収集した情報は分析してこそ役立ちます。データ分析の技術に関しては、IoT特有の技術というよりはビッグデータなどの技術と同じです。大量のデータをAI等で処理していく技術なので、IoTがビッグデータ技術の推進の一端を担っています。

IoTシステムの作り方

次にIoTシステムの作り方です。システム開発の流れをご紹介するのですが、これに関しては他のシステムと基本的に同じです。

要件定義

要件定義とは、どのようなシステムを開発するのか、予算はどのくらいか、人員はどれだけ必要か、といったことを決定する作業です。開発チームのメンバーと、顧客で話し合って決めるのが一般的です。どのようなシステム開発でも、多くの場合最初に要件定義を行います。

設計

設計には大きく分けて、基本設計(外部設計)と詳細設計(内部設計)があります。基本設計はシステムの大枠の設計で、詳細設計はシステムの細部の設計です。基本設計ではどのような機能が必要かをざっくりとまとめ、詳細設計では具体的にどのようなプログラムを書くのかを細かく指定していくイメージになります。

プログラミング

主に詳細設計の内容に基づき、プログラミングを行っていきます。詳細設計ではソースコードまで指定する場合も多いので、詳細設計が細かければ細かいほどプログラミングの工程は楽になる場合が多いでしょう。ただし、実際にプログラミングしてみたら設計通りにいかないことなどもあります。

テスト

テストは大きく分けて、単体テスト、結合テスト、総合テスト、運用テストがあります。単体テストは、単一の処理ごとに動作をテストします。結合テストは、複数の処理を組み合わせて動作をテストします。

総合テストは、システム全体としてユーザーが要求している要件を満たしているかどうかをテストしていきます。運用テストでは、実際の運用環境で正常に動作するかどうかをテストします。

IoT開発求められるスキル・経験

IoT開発に求められるスキルや経験について解説します。

電子回路とマイクロプロセッサの知識

IoT開発では、デジタルデバイスに搭載される制御用基板の設計・開発、制御用基板で動作するプログラムの開発・実装を行います。したがって、電子回路・マイクロプロセッサの基礎知識が必要となることが多いでしょう。

リアルタイムOSの知識

リアルタイムOS(以下、RTOS)は、組み込み開発で使用される特殊なOSです。一般的なPC用のOSよりもリアルタイム性を重視しており、決められた時間内に規定の処理を確実に実行するための機能が特徴です。代表的なRTOSとしては、「ITRON」「VxWorks」などがあります。RTOSはIoT開発でも用いられるため、RTOSに関する知識・経験があれば有利になります。

C言語、C++、C#、アセンブリ言語のスキル

前述したように、IoT開発ではさまざまなプログラミング言語が使用されています。中でも、コアな部分を実装する「C言語」「C++」「アセンブリ言語」はIoTエンジニアにとって重要なスキルです。特にC言語は必須スキルと言っても過言ではなく、IoTエンジニアを目指すならば必ず身につけておきたいところです。

マイコンボード、シングルボードコンピュータの操作スキル

IoT開発では、手のひらよりも小さな基盤上に、PCと同じようなリソース(CPU、メモリ、ネットワークインターフェースなど)を配置したマイコンボードやシングルボードコンピュータが使用されます。そのため、これら超小型で制限が多いデバイスを効率よく操作するプログラミングスキルが求められるでしょう。

IoTエンジニアになるには?プログラミング勉強方法や目指し方

IoTエンジニアになるためには、スキルを身につける必要があります。特にプログラミングスキルは必須なので、プログラミングスキルを身につける方法をご紹介します。

入門者向けの教材で独学する

書籍、Webサイト、動画などでIoTエンジニアのための教材が用意されています。そして、教材の多くは入門者向けのものになっています。人気のある教材の中から自分に合いそうなものを選び、継続的に学習すれば必要スキルが身につきます。

プログラミングスクールに通う

プログラミングスクールが充実しているので、IoT専用のコース、もしくは身につけたいプログラミング言語のコースを選択して学習できます。コロナ禍でオンラインスクールがより活発になっているので、通学よりもオンラインの方がおすすめです。

オンラインなら通学の時間がなくなり、また動画教材が録画で用意されているタイプのスクールなら自分の好きな時間に学習を進められます。ただしオンラインで講師に質問などもできるので、動画教材だけ与えられて独学するというわけではありません。

エンジニアとして実務経験を積む

ある程度のスキルを身につけたら、あとは実務を通してスキルアップを図るのがベストです。逆に言えば、手を動かさずにインプットばかりしていると一定以上スキルが上がらなくなってくるでしょう。

プログラミングはあくまでもモノづくりなので、知識を身につけることよりもその知識を使っていかに作り上げていくかが重要です。また細かい部分は、必要になったときに調べながら作っていけば問題ありません。

IoT開発で役立つ資格3つ

IoT開発で役立つ資格を3つご紹介します。

IoT検定

IoT検定制度委員会が主催する検定試験です。IoT検定制度委員会は、複数の業界団体・企業・有識者で構成される、IoT・AI・ビッグデータ等の技術やマーケットについての知識やスキルに関する検定を行う民間団体です。IoT検定では2022年現在では以下の2つの試験を提供しています。

IoT検定ユーザー試験パワー・ユーザー(IoT-PU)

IoT検定ユーザー試験パワー・ユーザー(IoT-PU)は、IoTシステムを使うビジネスパーソンに向けた試験です。開発者向けの検定ではないため、技術的内容よりも戦略立案やIoTプラットフォーム上での実務など、一般的なビジネスパーソン向けの試験と言えるでしょう。

出題範囲はIoTを用いた戦略や産業システム、法令、ネットワークやデータ分析、IoTプラットフォームに関する知識などで、難易度はそれほど高くありません。

IoT検定レベル1試験プロフェッショナル・コーディネータ(IoT-PC)

IoT検定レベル1試験プロフェッショナル・コーディネータ(IoT-PC)は、IoT開発プロジェクトを主導できるレベルを目指す試験です。純粋な開発者向けの試験ではなく、現場のリーダー・マネージャークラスがターゲットです。IoT-PUよりも技術的な内容の比重が高い点が特徴です。

出題範囲は「戦略とマネジメント」「産業システム」「法務」「ネットワーク」「デバイス」など全8カテゴリーです。IT系資格試験の中では平均的な難易度といえるでしょう。

IoTシステム技術検定

モバイルコンピューティング推進コンソーシアム(MCPC)が主催する試験で、難易度別に3つのグレードが提供されています。

IoTシステム技術検定 基礎(IoTアドバイザ)

IoTシステム技術検定 基礎(IoTアドバイザ)は、IoTを扱うビジネスパーソン向けの試験です。IoTに関する基礎知識を問う問題が多く、「構成と構築技術」「センサーとアクチュエータ技術と通信方式」「データ活用技術」「IoTセキュリティ」「IoTシステムのプロトタイピング」などのカテゴリーがあります。

IoTシステム技術検定 中級(IoTエキスパート)

IoTシステム技術検定 中級(IoTエキスパート)は、IoT構築に関する技術的知識の基礎が問われる試験で、「構成と構築技術」「センサーとアクチュエータ技術と通信方式」「データ活用技術」「IoTセキュリティ」「IoTシステムのプロトタイピング」などが出題範囲となります。

実際の開発に即した内容が多いため、IoTエンジニアとしての評価に結び付く可能性が高い試験です。実務経験を積みながらの合格を目指してみてください。

IoTシステム技術検定 上級(IoTプロフェッショナル)

IoTシステム技術検定 上級(IoTプロフェッショナル)は、IoTを用いた専門的なサービス構築に必要な知識が問われる試験です。システム企画・設計などを行う上流工程を担当するエンジニアが対象になるでしょう。

専門技術講習や論文試験が課されるため、難易度は高めです。

エンデベットシステムスペシャリスト試験(ES)

エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)は、IPAが主催する高度情報処理試験のひとつで、IoT関連の試験の中では、最も難易度が高いと言って良いでしょう。テクノロジー・マネジメント・ストラテジーの各分野から満遍なく出題されるため、IPAの公式情報などを参照しながら勉強を進めてみてください。実務未経験の場合は、予備校の対策講座などを活用することも検討してみましょう。

IT系資格の中でも最難関レベルに位置し、合格率も10%台後半であることから、エンジニアとしての評価に結び付く資格です。

まとめ

社会的にIoTが普及し始めている今、IoTエンジニアの需要も徐々に伸びています。IoT開発で用いられるプログラミング言語としてはPythonが有名ですが、C系言語の需要も高いことから、両方のスキルを身につけておくことをおすすめします。また、組み込みエンジニアと同様のスキルを求められることもあるため、電子回路やマイコンボードなど、プログラミング言語以外に関する知識・スキルも備えておきたいところです。

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