ヘルプデスクは未経験でもなれる!求人例や志望動機のコツを紹介

最終更新日:2024年9月11日

サブスクリプション型サービスがトレンドである現代で、ヘルプデスクの需要が増加しています。ヘルプデスクとは、ユーザーの問い合わせに対応し、問題解決をサポートする職種です。

ヘルプデスクはIT業界では比較的未経験からでも転職しやすいとされており、IT業界を目指す方におすすめです。

本記事では、ヘルプデスクに興味がある方へ向けて、仕事の種類や仕事内容、求められるスキル・経験、目指す際に役立つ資格、キャリアアップの選択肢などを解説します。

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この記事のまとめ

  • ヘルプデスクとは、ユーザーのトラブル解決のサポートを行う職種のことで、社外ヘルプデスクや社内ヘルプデスク、監視オペレーターなどの種類がある
  • ヘルプデスクはIT業界未経験でも転職しやすい職種で、コミュニケーション能力や基礎的なITの知識などが求められる
  • ヘルプデスクの仕事に関するデメリットは、専門知識が身につけられないことやクレーム対応があること、忙しい状況になりやすいことなどが挙げられる
  • サブスクリプション型ビジネスの増加に伴いヘルプデスクの需要も増しており、今後は自動応答との棲み分けが進むと予測されている

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ヘルプデスクとは

ヘルプデスクとは、企業におけるITの活用をサポートする職種のことです。ITはさまざまな企業で活用されていますが、ユーザーの中には業務で使用しているアプリケーションの使い方が分からなかったり、システムに不具合が発生したときに対応できなかったりする人がいます。

そのようなとき、ヘルプデスクはユーザーに対してアプリケーションの使い方を教えたり、システムに発生した不具合を担当者に報告したりするなどのトラブル解決のサポートを行います。

関連記事:ヘルプデスクとは?仕事内容や必要なスキル、役立つ資格を紹介

ヘルプデスクの種類と仕事内容

一口にヘルプデスクといってもさまざま種類があり、それぞれ仕事内容が異なります。ヘルプデスクの種類には、社外ヘルプデスクや社内ヘルプデスク、監視オペレーターなどがあります。以下で、それぞれの仕事内容について説明するので、参考にしてみてください。

また、それとあわせて、類似のIT職種との違いについても解説していきます。ヘルプデスクと混同されやすい職種としては、システムエンジニアやプログラマー、社内SE、テクニカルサポートなどが挙げられます。

社外ヘルプデスク

社外ヘルプデスクは、自社製品・サービスに関する問い合わせを受け付け、調査・回答します。自社の外部に対してサポートを行うため、「社外」ヘルプデスクと呼ばれます。社内の関連部署と連携しながら、調査を進めることが多いです。

社内ヘルプデスク

社内ヘルプデスクは、自社内からの問い合わせを受け付け、調査・回答する仕事です。主に社内の業務用サーバーやネットワーク、業務アプリケーションに関する問い合わせに対応します。企業によっては社内SEと呼ばれることもあります。

監視オペレーター

監視オペレーターは、稼働中のサーバーやネットワーク機器(スイッチやファイアウォールなど)を監視し、異常を検知したら社内・社外のユーザーに知らせる仕事です。一般のヘルプデスクとは異なり、オペレーターからユーザー側へ最初のコンタクトを行う点が大きな特徴です。

ほかのIT職種との違い

IT業界未経験者のなかには、ヘルプデスクと類似のIT職種の違いについて分からない方も多いでしょう。

特にヘルプデスクと混同されがちなIT職種として、SEやプログラマー、社内SE、テクニカルサポートなどがあります。以下では、これらのほかのIT職種とヘルプデスクとの違いについて解説します。

職種の違いを理解していなければ、転職の際にミスマッチが起きてしまい、早期離職などにつながってしまうため、しっかり確認しておきましょう。

SEやプログラマーとの違い

ヘルプデスクはIT業界の職種としては入門的な位置づけで、深いスキルや高度な専門知識があまり必要でない点がSEやプログラマーとは違います

SE(システムエンジニア)は、ITシステムの大枠を決定し、設計書を作成します。プログラマーは、SEが作成した設計書をもとにプログラミングによって実装を進め、テストによって不具合をチェックし、修正する仕事です。どちらもヘルプデスクに比べると高度なITの専門知識が必要です。

ヘルプデスクにも一定のIT知識が必要になりますが、その大半は特定の製品やサービスに特化したものであり、マニュアル化されています。そのためSEやプログラマーと比べると、IT業界未経験者でも業務内容は習得しやすいといえるでしょう。

社内SEとの違い

社内SEもヘルプデスクと同様に、ITを活用して業務を効率化させる仕事です。企業によっては社内SEとヘルプデスクを同義で扱うこともあり、職種に関する定義はありません。

しかし、一般的にヘルプデスクは、社内やお客様のITに関する質問やトラブル解決をメインとすることが多いです。一方で、社内SEは、主に社内システムやIT機器の導入や開発をメインとしています。ヘルプデスクのほうがよりユーザーに近い仕事であるといえるでしょう。

関連記事:社内SEとヘルプデスクの違い

テクニカルサポートとの違い

テクニカルサポートもヘルプデスクと同様に、ユーザーからの問い合わせへの対応が主な業務です。しかし、テクニカルサポートはヘルプデスクよりも、さらにITに関する専門的な技術を対象としています。また、ヘルプデスクはメールやチャット、電話など非対面での対応が多いことに対し、テクニカルサポートは直接ユーザーの元に駆けつけて、現地で業務を行うこともあります。

関連記事:テクニカルサポートとヘルプデスクの違いとは

ヘルプデスクの働き方

ヘルプデスクには、さまざまな働き方があります。たとえばフルタイムで正社員として働く方もいれば、パートやアルバイトとして、問い合わせ対応のみを行う方もいます。ヘルプデスク業務は、マニュアルが用意されている場合が多いため、IT業界のなかでは比較的未経験からでも働きやすい職種といえるでしょう。

以下では、フルタイムで働くヘルプデスクの仕事の一日の流れをまとめました。一例として参考にしてみてください。

  • 9:00 出社

    9:30 チームミーティング

    10:00 お客様対応

    12:00 昼休憩

    13:00 周知事項のメール作成

    14:00 よくある問い合わせのまとめ

    15:00 お客様対応

    17:00 一日の問い合わせ内容の確認

    18:00 終業

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なぜ未経験からでもヘルプデスクになれるのか

ヘルプデスクの求人を見てみると、ほかのITの職種に比べて未経験OKの条件で募集されていることが多いことが分かります。これはヘルプデスクの業務が比較的短期間の研修や学習により身につけられることが理由です。

ヘルプデスクはITに関する専門的な知識よりも、ユーザーへ分かりやすく指示ができるコミュニケーションスキルや、ユーザーの声を適切にヒアリングできるスキルのほうが重視されます。

また、ヘルプデスクの仕事は社内で稼働している業務システムに関することが多く、入社後に研修を受けることで初めて理解できるような技術であることが大半です。入社前にそれらの技術を身につけることはできないので、自ずと未経験OKの条件での求人となりやすい事情があります。

もちろんWindowsやWord、Excelなどの基本的なIT知識は必要です。ほとんどの社会人にとって必須の知識であるため、わざわざ求人の条件に加えていないというケースもあります。

未経験からヘルプデスクになるには

ヘルプデスクの職に就くために、特別な資格や高度な知識は必要ありません。求人サイトや転職エージェントを活用すれば、応募可能なヘルプデスクの求人を見つけることができるでしょう。

未経験からヘルプデスクになるには、「大学や専門学校で学ぶ」「IT関連会社に就職しヘルプデスクに配属される」「派遣社員や契約社員、アルバイトからスタートする」などの方法があります。ここでは、未経験からヘルプデスクになる方法について解説します。

大学や専門学校で学ぶ

未経験からヘルプデスクになるには、大学や専門学校で情報科学や通信工学など、ヘルプデスクの業務に役立つ知識を学ぶという方法があります。就職活動で、学んできた知識やそれをどう活かしていきたいかなどを適切にアピールできれば、ヘルプデスクとして就職できるでしょう。

IT関連会社に就職しヘルプデスクに配属される

ヘルプデスクの仕事に就くためには、IT関連会社などヘルプデスク業務がある企業に就職しなくてはいけません。そのため、IT関連会社に就職しヘルプデスクに配属されることが重要になります。

しかし、IT関連会社に就職しても必ずヘルプデスクに配属されるとは限りません。ヘルプデスクに配属されるまでに数年を要することもありえます。また、場合によっては配属されない可能性も存在します。

派遣社員や契約社員、アルバイトからスタートする

未経験からヘルプデスクになるには、派遣社員や契約社員、アルバイトからスタートする方法もあります。ヘルプデスクの仕事は、派遣社員や契約社員、アルバイトの条件で求人があるケースもあります。そのような求人に応募することで、ヘルプデスクの仕事に就くことも可能です。

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ヘルプデスクに向いている人と不向きな人の特徴

ヘルプデスクへの転職を検討する際、「自分が向いているかどうか」について気になる人が多いでしょう。ヘルプデスクに限らず、どのような職種にもそれぞれ適性があり、人によって向き・不向きがあるものです。

以下では、ヘルプデスクに向いている人の特徴と不向きな人の特徴を紹介していきます。不向きな人の特徴に当てはまるからといって転職を諦める必要はありません。あくまでも参考程度に見ていきましょう。

ヘルプデスクに向いている人

ヘルプデスクはユーザーとのコミュニケーションによって問題を解決に導くことが求められるため、人とのコミュニケーションが得意であることが大前提となります。初対面の人であってもスムーズなコミュニケーションができ、何を求めているのか正確にヒアリングできる人はヘルプデスクに向いているといえるでしょう。

また、困っている人を助けるのが好きな人や、相手に感謝される仕事に対して大きな価値を感じる人などもヘルプデスクの仕事が適しています。これまでIT業界が未経験であったとしても、接客業や営業など、多くの人とのコミュニケーションをとってきた人におすすめの仕事といえます。

ヘルプデスクに不向きな人

ヘルプデスクの業務には基本的にマニュアルが用意されていますが、現場では必ずしもマニュアル通りの対応が適しているとは限りません。ときには、ユーザーからの質問に対してその場で臨機応変な対応が求められることがあるでしょう。

コミュニケーションが苦手で、柔軟に対応できない人は、ヘルプデスクの業務に支障をきたす可能性があり、向いているとはいえません。

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未経験でもヘルプデスクに求められるスキル

ヘルプデスクは、IT業界未経験者や経験の浅い人が転職しやすい職種です。ヘルプデスクの仕事は、顧客との会話などの機会が多いため、コミュニケーションスキルやビジネスマナーが求められます。

また、パソコン操作やよくあるトラブルに関する知識も必要です。さらに、業務効率を上げるためにOfficeソフトに関する操作やタイピングスキルなどもあると良いでしょう。ここでは、未経験でもヘルプデスクに求められるスキルについて解説します。

関連記事:ヘルプデスクに必要なスキルと知識とは?転職・役立つ資格も解説

コミュニケーション能力

ヘルプデスクの多くは、対面はもちろんのこと電話やメール、チャットなど、さまざま方法でユーザーとコミュニケーションを重ねることが基本となります。そのため、一般的なITエンジニアに求められるテクニカルな知識というよりは、以下のような顧客応対に関するスキルがより重視される傾向があります。

  • ・接客、電話対応のスキル

    ・敬語表現の正しい知識(尊敬語や謙譲語など)

    ・質問やクレームの要点を掴む力

    ・インシデント管理システムに対応履歴を入力するための文章力

基本的な言葉遣いや分かりやすく伝える力ももちろん重要ですが、ヒアリング力も重視しなければなりません。ヒアリング力とは、ユーザーが伝えようとしている内容を的確に把握する力のことを指します。伝えたい内容が正確に伝わらないと、顧客はさらなる不満を抱き、二重、三重のクレームに発展する可能性もあるでしょう。

ユーザーが抱える問題を早期に解決に導くためには、コミュニケーション能力は極めて重要なスキルです。

ビジネスマナー

ヘルプデスクは社内や社外のユーザーとコミュニケーションをとる仕事なので、ビジネスマナーが必要不可欠です。ビジネスマナーとは、社会で働く上で必要なマナーのことで、代表的な要素として「表情」「身だしなみ」「態度」「挨拶」「言葉遣い」の5つが挙げられます。業界関係なく身につけられるスキルであるため、ヘルプデスク未経験でも習得しておくべきです。

パソコン操作やよくあるトラブルに関する知識

ヘルプデスクの多くの現場では、ユーザーからの問い合わせ内容をPCなどに入力し、インシデント管理を行っています。そのため、基本的なPC操作スキルは最低限必要です。

また、一部の募集ではテクニカルスキルが求められることもあります。たとえば、「Linux系OSの基礎的な操作」が条件であれば、「ls(フォルダの内容をリスト形式で表示する )」や「cd(ディレクトリを移動する)」といった基本的なコマンドが使えると評価が高まるでしょう。

さらに、「ipconfig」や「traceroute」などを使用して、ネットワークの状況を確認できるレベルになれば、即戦力として活躍できる可能性があります。

Officeソフトに関する操作スキル

WordやExcelといったOfficeソフトに関する操作スキルもヘルプデスクには必要です。WordやExcelといったOfficeソフトはヘルプデスクを含めたIT系の仕事には必須になるため、Officeソフトに関する操作スキルは積極的に身につけましょう

タイピングスキル(ブラインドタッチ)

チャットやメールでの対応が多いヘルプデスクには、速くかつ正確にタイピングするスキルも欠かせません。特に誤字脱字がある状態でユーザーに文章を送信してしまうと、誤解が発生してユーザーからの信頼が失われることにもなりかねません。

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未経験可のヘルプデスク求人例

ヘルプデスクは未経験からでも転職可能ですが、企業によって仕事内容や必要なスキルが異なります。そのため、転職を検討する際は実際の求人を確認するのが良いでしょう。

ここでは、レバテックキャリアが保有するヘルプデスクの求人データより、3件の未経験可のヘルプデスク求人例を紹介します。未経験からヘルプデスクへの転職を目指す方は、ぜひ参考にしてみてください。

【ヘルプデスク】部署内外の打合せ/PCキッティング作業など

未経験可の社内ヘルプデスクの求人例は以下の通りです。

【想定年収】
362~450万円

【業務内容】
・社内問い合わせ対応
・PCキッティング作業
・他部署、自部署内の打合せ など

10名ほどで構成されたチームにおいて、主に社内ヘルプデスク・テクニカルサポート業務をしていただきます。ゆくゆくはITエンジニアとして挑戦することも可能です。

【必要なスキル・経験】
<経験など>
・社会人経験1年以上
・ヘルプデスク業務に挑戦したい方

<仕事のマインド>
・活力に富んでおり、スピード感を持って業務に取り組める方
・高いコミュニケーション能力、協調性をお持ちの方
・同社の事業内容に関心をお持ちの方

【ヘルプデスク】工場内EUC・ITサポート業務

社内の基盤システムに関わる業務を担う未経験可のヘルプデスク求人は以下の通りです。

【想定年収】
315~400万円

【業務内容】
・アプリケーション基盤管理業務
・情報セキュリティー管理業務、クライアント端末管理業務、IT資産管理業務
・社内サーバー稼働管理業務、社内ネットワーク管理業務、プリンター管理業務

工場内EUC・ITサポート業務をお任せします。

【必要なスキル・経験】
<経験など>
下記のいずれか
・ITパスポート+情報系学部卒
・基本情報の有資格者(実務未経験可)
・ヘルプデスクもしくはITサポートの実務経験者(1年以上)

<仕事のマインド>
・柔軟なコミュニケーションが取れる方

【ヘルプデスク】基幹システムやネットワーク稼動状況の監視

監視オペレーター業務を行う未経験可のヘルプデスク求人は以下の通りです。

【想定年収】
299~585万円

【業務内容】
・基幹システムやネットワーク稼動状況の監視
・障害時インシデント対応

国内有数の電気メーカー内のデータセンターでの業務をお任せします。本人の希望に合わせて、キャリアチェンジをすることが可能です。また、現在大幅増員を行っている拡大フェーズのため、早い段階でリーダーを目指せます。

【必要なスキル・経験】
<経験>
・IT基礎知識をスクールあるいは独学で勉強した経験
※これからIT業界を目指している方も歓迎です

<仕事へのマインド>
・コミュニケーションが円滑に取れる方

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未経験からの転職が可能なヘルプデスクのポジション

未経験から転職が可能なヘルプデスクのポジションは、端的にまとめると「要求されるITスキルがそれほど高くないポジション」が該当します。

たとえば、社内からのITシステムに関する問い合わせ対応を行うヘルプデスクの場合、未経験で転職後、研修を行い、マニュアル通りに対応できれば、最低限の仕事として成り立ちます。

このようなポジションの場合、ITスキルよりも、ユーザーからの問い合わせを丁寧にヒアリングするスキルや、解決策を分かりやすく伝えるコミュニケーション能力が必要です。そのため、未経験からでも転職しやすいとされています。

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未経験からの転職が難しいヘルプデスクのポジション

ヘルプデスクは未経験からでも比較的転職しやすいと説明してきましたが、未経験からでは転職が難しいポジションもあります。具体的には、「社内SEを兼任するポジション」や「企業向けパッケージソリューションのヘルプデスク」です。

ここでは、これらのポジションがなぜ未経験からでは転職が難しいのかについて解説していきます。

社内SEを兼任するポジション

ヘルプデスクは、社内システムの運用や保守業務を行う社内SEの役割を兼任しているケースがあります。この場合、肩書はヘルプデスクであっても、実際には業務システムの運用・保守など高度なITスキルを必要とする業務を担当するため、未経験からの転職は難しいでしょう。

社内SEは、基幹システムや人事給与システムなど、企業内の業務を支える重要なシステムの運用・保守を担当しています。また、こうしたシステムの仕様変更や不具合修正を指揮することもあるため、設計・開発・プログラミングといったスキルが必要になることも珍しくありません。

企業向けパッケージソリューションのヘルプデスク

ERPやCRM、統合型IT基盤ソリューションなどに関するヘルプデスクも、未経験者にはややハードルが高いといえます。こうしたパッケージソリューションは、販売元が公式サポートサービスを提供しているものの、カスタマイズや改修を加えた部分についてはサポートの対象外としているケースが大半です。

そのため、開発要員をヘルプデスクとして着任させたり、専門知識を有するパートナー企業に委託したりしながら、問い合わせ対応を行っています。

公式サポートではカバーされていない範囲(標準仕様ではない範囲)のサポートとなるため、その企業独自の仕様や開発に使われている言語への理解など、高度な専門知識が求められます。そのため未経験からの転職では、難しいポジションといえます。

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未経験者向けヘルプデスク求人に応募する際のポイント

ヘルプデスク業務は未経験者でも挑戦の機会が多いことから、自身のキャリアアップの足がかりに考えている人も多いでしょう。しかし、未経験者を対象とした求人案件に応募する際には、いくつか注意しておかなければならないポイントも存在します。

ここでは、未経験者向けヘルプデスク求人に応募する際のポイントを紹介します。

応募前に募集条件や仕事内容をよく確認する

ヘルプデスクの求人案件に限ったことではありませんが、応募前には必ず募集条件や仕事内容を細かく確認しておきましょう。上記で紹介した求人例のように、OSやサーバー、その他技術的な知識やスキルが条件として指定されているケースもあります。

また、一口にIT業界といってもさまざま分野が存在します。自分が今後どのような分野で活躍していきたいのか、得意な分野があればそれを活かせるような仕事内容を選択しましょう。

募集条件や仕事内容を確認しないまま応募してしまうと、書類選考や面接の際に、求人をきちんと読んでいないことが分かるため、採用に繋がりません。もし転職できたとしても採用後に「イメージしていた業務とは違った」「スキル不足で仕事についていけなかった」などの理由で早期退職を余儀なくされることも考えられます。

以下では、未経験者が求人で見るべきポイントを解説していきます。

求められるスキル

求人では、募集要項などの欄に求めるスキルや経験などを記載していることがほとんどです。未経験可の求人でも、最低限のスキルが求められます。たとえばWordやExcelに関する知識や、コミュニケーションスキルなどが必要となることがあるので、まずはどのようなスキルが必要なのか確認しておきましょう。

関連記事:ヘルプデスクになるために必要な勉強は?おすすめの資格も解説

対応範囲

ヘルプデスクとして、どの程度の知識と技術を対応範囲としているのか確認しておきましょう。特に自社製品やサービスをメインとしているのか、一般に流通している製品やサービスを対応としているのかの確認は大切です。

研修やマニュアルの有無

未経験者を採用している会社では通常、研修やマニュアルが整っていることが多くあります。しかし、会社によっては研修やマニュアルが存在しないケースもあります。そのため、研修やマニュアルが整っているかを事前に確認することをおすすめします。

サポート対象者(社内 or 社外)

ヘルプデスクとしてサポートするべき対象者が、社内と社外のどちらなのか確認しましょう。社内システムのサポートがメインのときは社内ユーザー、自社製品やサービスのサポートがメインのときは社外ユーザーが対象者であることが一般的です。

サポート方法

ヘルプデスクが顧客に行うサポート方法には、メールやチャット、電話などの手段があります。転職を希望する企業がどのような手段を使って、顧客サポートを行っているのかを確認しましょう。最近では、X(旧Twitter)のDMやサポート専用LINEなどによるサポートを取り入れている会社もあります。サポート方法を知ることで、実際の仕事のイメージがしやすくなるメリットがあります。

その他

労働条件やキャリア形成のロールモデルなど、ヘルプデスクとして働く上で確認したい内容がある場合は、面接時に必ず確認しましょう。気になる内容を確認しないと、転職後に「自分が望んでいた条件と違う」と感じるようなミスマッチが起きる可能性が高まります。そのような事態を招かないためにも、気になる点があれば積極的に質問すべきです。

ヘルプデスク未経験者は志望動機の書き方が重要

未経験者歓迎の求人案件でも、実務経験がある応募者のほうが優位な選考につながることは明白です。単に「IT業界に興味があったから」という抽象的な志望動機を述べるよりは、「人に感謝されるやりがいのある仕事に魅力を感じたから」「困っている人を助けるのが好きだから」など、ヘルプデスクの業務を選んだ理由を具体的に挙げると効果的です。

また、これまで営業や接客業の経験がある方は、どのような仕事をしてきて、どのような部分がヘルプデスク業務に活かせると思ったのか、具体的なエピソードも交えながらアピールすると良いでしょう。

関連記事:ヘルプデスクの採用率をアップさせる志望動機の書き方を例文付きで解説

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未経験からヘルプデスクを目指す際に役立つ資格

未経験からヘルプデスクを目指す際には、ヘルプデスク業務に関連する資格の取得が有効です。具体的には、ITパスポートや情報セキュリティマネジメント試験、基本情報技術者試験などがあります。

これらはITに関する知識と技術を高められる資格であり、転職活動だけでなく採用後にも役立つ実用的な資格です。以下では、未経験からヘルプデスクを目指す際に役立つ資格について解説します。

関連記事:ヘルプデスク向けおすすめ資格は?学習方法も解説

ITパスポート

ITパスポートはIPA(情報処理推進機構)が運営する試験で、IT分野に関わる初歩的な内容が多く出題されます。ITエンジニアというよりは、主にITを業務に活用するユーザーを対象にした試験で、一般的なビジネス分野の知識も試験範囲に含まれていることが特徴です。

令和5年度は年間応募者数が29万人を突破するなど近年の応募者数の増加率が著しく、ヘルプデスクに限らず幅広い業種・職種に求められる試験の1つです。合格率は50%を超えており、比較的難易度は低い試験といえるでしょう。

情報セキュリティマネジメント試験

情報セキュリティマネジメント試験は、サイバー攻撃を防ぐためのセキュリティ技術に特化した資格です。技術面では情報処理安全確保支援士試験がありますが、情報セキュリティマネジメントは名前の通りマネジメント寄りの資格です。基本的なセキュリティの知識を身につけ、サイバー攻撃への対応もできるヘルプデスクを目指したい方にとって、登竜門的な資格といえるでしょう。

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験もIPAが運営する試験です。出題範囲は、「ハードウェア」「ソフトウェア」「データベース」「ネットワーク」など、コンピュータシステムに関する基礎的な事柄が網羅されています。

ITエンジニアの登竜門として位置づけられている試験のため、ヘルプデスクだけでなくほとんどのIT職種で役立ちます。勉強方法は書籍や過去問での独学が中心ですが、スクールや研修セミナーを活用する方法もおすすめです。

PeopleCert/ITIL®ファンデーション試験

「ITIL®」は、英国の政府機関が、ITサービスマネジメントの成功事例をガイドラインとしてまとめたものです。「ITサービスのマネジメント」や「インシデント、問題、変更の管理」などについての考え方・手法を学ぶことができます。

PeopleCert/ITIL®ファンデーション試験は、ITIL資格のなかで最もベーシックかつ入門的な資格であり、未経験者には特におすすめです。企業によっては、部署単位で取得を義務化しているケースもあります。ちなみに勉強は「黄本(参考書)」と「白本(問題集)」を往復しながら、独学で進めていく方法が一般的です。

マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)

マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)は、ExcelやWordなど、IT業界でもよく使用するOfficeソフトのスキルを証明する資格です。ヘルプデスクはWindowsがインストールされた端末を使うことも多いため、MOSを取得しておいて損はありません。

勉強方法としては、MOS公式サイトから対策教材を購入したり、対策講座を申し込んで受講したりといった方法があります。PC操作自体に不安がある場合は、対策講座を申し込んでいきましょう。対策講座は、一般のPCスクールや資格スクールなどで受講できます。

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ヘルプデスクの主なキャリアパス

ヘルプデスクは、IT業界未経験者でも転職しやすい職種の一つです。ヘルプデスクへの転職を検討する際には、年収アップを目指したキャリアプランも考えておくと良いでしょう。

ヘルプデスクの主なキャリアパスには、社内SEやプログラマー、SE(システムエンジニア)などが挙げられます。ここでは、ヘルプデスクの主なキャリアパスについて解説します。

関連記事:ヘルプデスクのキャリアパスは?将来性や年収についても解説

社内SE

社内SEは社内システムの企画や開発、運用などを担当する職種です。社内ユーザーを対象としたヘルプデスクからのキャリアアップとしては、有力な候補となるでしょう。

ヘルプデスクから社内SEにキャリアアップするためには、プログラミングスキルやシステム設計のスキルなどが求められます。

インフラエンジニア

ヘルプデスクのキャリアパスの一つとして、インフラエンジニアがあります。インフラエンジニアは、ネットワークやサーバーの構築、運用、保守を行う職種です。ヘルプデスクからインフラエンジニアになるには、サーバーOSの設定やハードウェア、ネットワーク機器、ルーティング、負荷分散などの知識・スキルが必要です。

SE(システムエンジニア)

SE(システムエンジニア)もヘルプデスクのキャリアパスの一つとして挙げられます。SEは顧客からのヒアリングをもとにシステムの全体像を定め、必要なシステムの設計を行う仕事です。そのため、ヘルプデスクの仕事に重要なコミュニケーションスキルを活かせます。

ただし、システム開発の上流工程を担う職種であるため、一般的にはプログラマーなどの経験を経てから、SEを目指すことをおすすめします。

サーバーサイドエンジニア

サーバーサイドエンジニアは、Webサイトやアプリケーションのサーバー側のシステム開発を行う仕事です。ヘルプデスクで得たIT知識を足がかりに、プログラミングスキルやサーバー知識を習得することでサーバーサイドエンジニアを目指せるでしょう。

ネットワークエンジニア

ネットワークの設計や構築、保守、運用などに興味がある方は、ネットワークエンジニアを目指すと良いでしょう。ネットワークはシステムを支える要となる技術であり、サポートするという面ではヘルプデスクと同じような職種と捉えることができます。

プログラマー

システムやソフトウェアの開発をしたい方は、プログラマーがおすすめです。プログラミング言語の知識に加えて、ロジカルシンキングなどのスキルや、バグが発生したときにトライアンドエラーを繰り返して解決させる粘り強さなどが必要な仕事です。

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ヘルプデスクの仕事がきつい・やめとけといわれる理由

未経験OKの求人が多いヘルプデスクの仕事ですが、「きつい」「やめとけ」という意見があるのも事実です。その理由としては、専門知識が身につかないことやクレーム対応をする際のストレス、忙しさなどがあります。

ここでは、ヘルプデスクの仕事がきつい・やめとけといわれる理由について解説します。また、ヘルプデスクの仕事のやりがいやメリットもあわせてお伝えします。

専門知識が身につかない

ヘルプデスクには、社内システムを含めたITに関する幅広い知識が要求されます。しかし、ヘルプデスクで対応できる範囲は限られており、専門的なトラブルや質問についてはシステム担当者に回すため、深い専門知識は身につかないことが多いです。

状況によっては、ヘルプデスクに問い合わせてきたユーザーのほうが、対象とする技術について詳しい場合があり、自分の力不足を感じてしまうこともあるでしょう。

クレーム対応でストレスを感じやすい

ヘルプデスクの業務の多くは、ユーザーからの問い合わせ対応です。特にシステムの不具合に関する問い合わせでは、厳しい口調のユーザーに対応しなければならない場合があります。

クレーム対応が1日に何度もあると、精神的な負担を感じやすいです。厳しいクレームを気にしてしまう方にとっては、ヘルプデスクの仕事をきついと感じてしまうでしょう。

忙しい状況になりやすい

ヘルプデスクに寄せられた問い合わせの中には、対応に時間が必要なケースも含まれます。また問い合わせ数が多いときや、ほかのヘルプデスクが欠勤しているときなどは、対応数が多くなり、忙しくなってしまうこともあります。

定時に出勤して定時に退勤できる日ばかりでないことは、覚悟しておいたほうが良いでしょう。

ヘルプデスクにはメリット・やりがいもある

ヘルプデスクの仕事には、きつい部分があることは事実です。しかしその一方でやりがいもあります。困っているユーザーをサポートし、直接的に感謝されることはヘルプデスクの仕事の大きなメリットです。

また、日々の業務を通じて会社に貢献できるのも、ヘルプデスクのメリットです。ユーザーの声を直接聞けるため、機能や生産性の向上につなげることもできるでしょう。

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ヘルプデスクの平均年収

2024年7月時点でレバテックキャリアに掲載されている求人を30件抽出し、想定年収の下限平均と上限平均の中間値を算出したところ、ヘルプデスクの平均年収は507万円でした。

求人を見てみると、ヘルプデスクとして対応できる範囲が広くなることで、年収も増加する傾向です。そのため、未経験からヘルプデスクを目指す方は、ヘルプデスクとしての経験を積み、徐々に年収アップを目指すと良いでしょう。

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ヘルプデスクの将来性と今後の動向

近年、ヘルプデスクの需要は増加傾向にあり、それにともない今後はヘルプデスクに求められるスキルレベル・知識も上昇していくと考えられます。ここでは、ヘルプデスクの将来性と今後の動向について解説します。ヘルプデスクの需要が今後どのように変化していくのかを理解して、ヘルプデスクへの転職の参考にしてください。

関連記事:ヘルプデスクの将来性とは?需要とキャリアパスも紹介

ヘルプデスクの需要

ビジネストレンドがサブスクリプション型へと移行するにつれ、ヘルプデスクの需要も増加しています。サブスクリプション型ビジネスでは、顧客満足度の維持・向上が成果につながるため、多くの企業が「顧客接点の強化」に注力しています。

ヘルプデスクは、重要な顧客接点の一つです。不具合や仕様に関する質問に対し、いかに素早く・的確に対応できるかで、顧客満足度は大きく変化します。顧客満足度は企業の業績に直結するため、すべての製品・サービスに対してヘルプデスクを設置するケースが一般的になっています。

自動応答との棲み分け

最近ではチャットボットなどのAIを活用した自動応答を取り入れている企業があります。そのため、ヘルプデスクはAIに代替されてしまうのではないかという懸念の声が上がっています。

現状では、ユーザーからの問い合わせのすべてを自動応答で解決することはできません。ある程度の問い合わせの切り分けができ、直接的な解決策が見つけられなかった場合、ヘルプデスクへと対応をつなげるケースが大半です。

マニュアルなどで対応できる問い合わせなら自動応答で完結しますが、込み入った問い合わせでは、ヘルプデスクの力が必要となるでしょう。今後も自動応答とヘルプデスクの棲み分けは続くものと思われます

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ヘルプデスクに関するよくある質問

ヘルプデスクへの転職を検討している方にとっては、さまざまなヘルプデスクに関する疑問があるでしょう。ヘルプデスクに関するよくある質問には、ヘルプデスクに必要なスキルや未経験の求人応募に関する疑問、キャリアアップに関することなどが挙げられます。

以下では、ヘルプデスクに関するよくある質問に回答していきます。

Q1. ヘルプデスクの業務や必要なスキルを教えてください。

ヘルプデスクは、ユーザーの抱えるITに関するトラブルや問題に対応する窓口となる職種です。必要となるスキルとしては、コミュニケーション能力やビジネスマナー、基本的なパソコン操作技術やよくあるトラブルに対する解決力などが挙げられます。

Q2. ヘルプデスクの求人応募は未経験だと不利ですか?

未経験でも、自身の持つスキルや知識をアピールできれば採用されるチャンスは十分にあります。ただし、ヘルプデスクやIT職経験者が同じ求人に応募していた場合は、スキルが高いほうが優先的に採用されるでしょう。そのため、未経験可の求人に応募する場合でも、自己研鑽は非常に重要です。

Q3. ヘルプデスクからキャリアアップする方法はありますか?

ヘルプデスクからはエンジニアやシステム管理者などのキャリアパスへ進むことができます。そのためには、ITスキルや最新技術に関する知見、自社サービスに対する深い理解などが求められます。日常の業務から得られる経験を足がかりにスキルアップしていきましょう。

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まとめ

ヘルプデスクは研修制度がある企業も多いため、未経験でも十分に転職できる職種です。未経験からヘルプデスクになるには、求人をよく確認し、効果的な志望動機を作成することが重要です。企業によってはヘルプデスクからのキャリアアッププランを提示していることもあります。

この記事では、ヘルプデスクの種類や仕事内容、求められるスキル・経験、目指す際に役立つ資格、キャリアアップの選択肢などを解説しました。ヘルプデスクは、学歴やスキル、経験不問の募集もあるので、ヘルプデスクの仕事に興味がある方は本記事の内容を参考に挑戦してみてください。

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