Rubyの将来性と需要は?懸念されている点も解説

最終更新日:2024年11月15日

Rubyは、まつもとゆきひろ氏によって開発された日本発祥のプログラミング言語で、ベンチャー企業をはじめ多くの企業が開発に使用しています。

結論からいえば、RubyはWeb開発に関しては将来性が高いでしょう。また、Rubyは業界内での需要も高いため、学習する価値がある言語です。しかし、ほかの言語の台頭により将来性について否定的な意見も散見されます。

本記事では、Rubyの習得を検討する方や、このままキャリアを積むことに不安を感じるRubyエンジニアに向け、Rubyの将来性について解説します。未経験からのRubyエンジニアの目指し方も紹介しているので、興味がある方は参考にしてみてください。

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この記事のまとめ

  • Rubyの将来性は高いといわれており、その理由の1つとしてWebアプリケーション開発での需要があることが挙げられる
  • Rubyで行える開発は、WebアプリケーションやSNSサービス、Web/ECサイトなどがある
  • Rubyは、スタートアップやベンチャーなどの企業で需要が高く、Webサービスのユーザー数増加が理由として考えられる

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Rubyの将来性は高い!

Rubyの将来性は高いと推測されています。Rubyはベンチャーやスタートアップ企業でよく使用されており、開発から保守・運用までの需要があるからです。Rubyで開発されたサービスが成長することで、サービスの保守や運用の需要が増加します。そのため、Rubyの将来性は十分にあるといえるでしょう。

Rubyの将来性に対する肯定的な意見は多く、RubyのフレームワークであるRuby on Railsを活用したWebアプリケーションの構築を中心に、今後の需要も安定していると考えられます。

Rubyに将来性があると考えられる6つの理由

Rubyに将来性があると考えられる理由としては、他言語よりもコードが短くシンプルで開発スピードが早いことが挙げられます。また、Webアプリケーション開発の需要があり、未経験者も学習しやすいことなども関係しているでしょう。ここからは、なぜRubyは将来性があると考えられているのか、その理由についてそれぞれ解説していきます。

他言語よりもコードが短くシンプルで開発スピードが早い

コードがシンプルで記述が短くて済むことがRubyの特徴の1つです。その結果、開発の生産性を高められます。

特にRuby on Railsは、少量のコードでWebアプリケーションが作成できる仕様となっており、スタートアップ企業などのスピード感が求められる開発に採用されるケースが多いです。

Webアプリケーション開発において需要のある言語である

Rubyは日本発祥のプログラミング言語ですが、Webアプリケーション市場の競争激化の後押しを受け、ベンチャー企業から大企業まで世界的に活用されています。「Ruby on Rails」が普及して以降、一層その人気が増したようです。

世界のプログラミング言語検索数を示すTIOBE Programming Community Indexによると、2024年9月現在Rubyは16位にランクインしています。世界規模でも普及はしているとはいえ、Rubyの現状としては日本のほうが安定して需要のある言語といえるでしょう。

未経験者も学習しやすく教育コストが抑えられる

Rubyは、他言語よりもコードが短く、シンプルで記載が少ない特徴から、学習のしやすさに繋がっています。また、Rubyは日本生まれの言語なので、インターネット上などで情報を収集しやすく、学習コンテンツが多数存在することも未経験者が取り組みやすい理由でしょう。

IT人材の不足に直面している企業側としても、Rubyを採用すると教育コストを抑えられるメリットがあるといえます。

関連記事:未経験からRubyエンジニアになるには? 年収や求人例も紹介

コミュニティが活発である

Rubyの発展には、コミュニティ内での活発なやり取りが大きく影響しています。たとえば、機能を改善するための提言や、便利に利用するためのライブラリの提供などがコミュニティからプログラミング言語に与えられる良い影響です。
Rubyの場合、日本を始め世界中にコミュニティが存在しており、活発にRubyを改善するための活動を行っています。この点もRubyの将来性を高める要因の1つです。

高年収を提示されるケースが増えている

世界最大級のエンジニアコミュニティサイトStack Overflowが調査した2023 Developer Survey(言語別の給与と経験)によると、世界のRubyエンジニアの年収は3位の約97,629ドルでした。
日本円に換算すると1,000万円を超える高年収です。

また、国内企業でもRubyを扱えるエンジニアの年収は高い傾向にあります。実際に、2024年9月時点でレバテックキャリアに掲載されている求人では、1,000万円以上の年収を提示する企業が多数見受けられます。たとえば、フロントエンドとバックエンド双方の開発ができるなど、高いスキルや経験を持つRubyエンジニアは年収が高くなりやすい傾向です。

Rubyは低コストで迅速にWebアプリケーションなどの開発ができるため、世界的な需要につながっていると考えられます。

関連記事:Rubyエンジニアの年収は?求人例や未経験からの転職方法を解説

スタートアップやベンチャーが積極的にRubyを採用している

Rubyはフレームワークを使って短期間での開発が可能であり、コストや工数を削減できます。

また、日本で開発されたプログラミング言語であるため、初心者でも学びやすく、スタートアップやベンチャー企業で積極的に採用されています。また、バージョンアップも頻繁に行われているので、今後もスピーディーな開発が求められる現場で重宝されるでしょう。

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「Rubyは将来性がない」といわれる理由

Rubyに対して肯定的な意見は多くあります。その一方で、「Rubyは将来性がない」といわれることも少なくありません。

Rubyに将来性がないといわれる代表的な理由として、データサイエンスの分野で乗り遅れていることや処理速度が遅いこと、管理がしにくいことなどの懸念点が存在します。

ここでは、Rubyの将来性を危惧する意見を紹介します。

データサイエンスの分野においては乗り遅れている

近年、ビッグデータやAIの活用がITをはじめとしたさまざまな業界で重視されつつあります。その流れから、データサイエンスは特に注目を集めている分野です。データサイエンスの環境構築にはプログラミング言語を用いた作業が発生するため、ITエンジニアの将来性にも大きく関連性があります。

データサイエンスを支えるプログラムの構築は、主にPythonとRによって行われています。この2つのプログラミング言語が主流となっている理由としては、データサイエンスに特化したライブラリを揃えているからです。一方でRubyは、データサイエンス分野のライブラリが十分とはいえず、将来性が危惧される一因となっています。

処理速度が遅い

一部では、Rubyの処理速度の遅さを指摘する意見も存在しています。これはRubyがインタプリタ式のプログラミング言語だからです。インタプリタ式は、プログラム実行時に毎回プログラムの解釈をコンピュータが行うため、コンパイル式を採用しているCやJavaに比べると実効速度が遅くなります。処理速度が遅いと開発の効率が下がるため、将来性への懸念につながる要因の1つといえるでしょう。

コードが属人化されやすく管理しにくい

Rubyは動的型付け言語であるため、大人数の開発を行う際に統一性を持たせて管理する必要があります。

文法が厳密に管理されているプログラミング言語は難易度が高い一方で、コードを入力する担当者による差が出にくいです。そのため、担当者の変更に強い特性があり、引き継ぎや管理が容易です。しかし、Rubyは同じプログラムでもさまざまな書き方ができるため、本人以外がソースを見直したときに理解しにくいという懸念があります。

Webアプリケーション開発ではLAMPが定着している

現在稼動している大規模なアプリケーションの多くでは、LAMPが定着している状況です。LAMPとは、Linux、Apache、MySQL、PHP(Perl)の頭文字をとった略称で、高速かつ低コストで安定したシステムが開発・運用できるメリットから多くの企業で採用されてきました。そのため、プログラミング言語単体で見るとRubyのほうが適切と考えられるケースでも、PHPが採用されるケースが少なくありません。

とはいえ、ここ最近では「LAMP環境はもう古い」という意見があるのも事実です。ApacheからNginxへ、MySQLからBigQueryやMairaDBへといったようにトレンドは移り変わります。Webアプリケーション開発においても、PHPが一強だった時代からRubyやPython、Goなど選択肢が増えてきています。

別言語での代替が可能なことも多い

Rubyの強みであるWebアプリケーションの構築は、人気があり需要もある分野です。技術の革新も速く、さまざまな言語で効率的かつ品質の高いWeb開発方法が提供されるようになっています。

Ruby on Railsによる開発が人気を得たのは、生産性が高くスピード感のある開発が可能なことが大きな要因です。裏を返せば、同様の特性を持ったプログラミング言語とフレームワークがあったなら、Rubyの今の人気は得られなかったでしょう。

今後、技術者の確保ができ、生産性の高いフレームワークを持った言語が登場すれば、現在Rubyが担っているポジションの代替えが行われる可能性があります。

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Rubyで行える開発とは

将来性が高いプログラミング言語といわれるRubyは、主にWebアプリケーション開発に使用されることで知られています。また、SNSサービスやWeb・ECサイトの開発などでもRubyが採用されるケースは少なくありません。

ここでは、Rubyを使って開発が行われる分野について詳しく解説します。

関連記事:Rubyでできることは?サービス事例や将来性などを徹底解説

Webアプリケーション開発

Rubyの代表的な利用方法が、Webアプリケーションの開発です。Webブラウザに表示されるWebサイトを構築することができます。特に、Ruby on Railsを採用したWeb開発は人気があります。Ruby on RailsはWeb開発用のフレームワークで、コードの記述量を減らせるため、生産性の高い開発が可能です。

ただし、RubyだけでWebサイトを作成するわけではない点には注意が必要です。PHPやPythonなどほかのサーバーサイド言語も同様ですが、HTMLやCSS、JavaScriptを用いたフロントエンド言語と組み合わせてさまざまなWebサイトを構築します。

SNSサービスの開発

各種のSNSサービスではWeb版が存在しており、これらの開発にRubyを利用することが可能です。SNSサービスの多くは、利用者の制約が少なく、開発のしやすいWeb版から作成されています。

一方、スマートフォンやPCにインストールして利用する、ネイティブアプリ版の開発は別言語で行われるのが一般的です。

Web・ECサイトの開発

Web・ECサイトの開発でも、Rubyは使われています。特にECサイトは直接的にビジネスに繋げやすいため、スタートアップ企業などがビジネスを始める場合や、既存企業が新たな販売チャネルを持つために導入するケースがあります。スピード感が求められるECサイトの開発には、Rubyが最適です。

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Rubyを使った開発のメリット

RubyはWebアプリケーションやSNSサービス、Web・ECサイトなど、さまざまな用途の開発で使われています。これらの開発においてRubyを採用するメリットが大きいからです。

Rubyを使った開発のメリットとしては、幅広い分野・サービスの開発ができることや低コストかつ効率的な開発ができることが挙げられます。以下では、Rubyを使った開発のメリットについて具体的に紹介していきます。

幅広い分野・サービスの開発ができる

Rubyを使った開発のメリットの1つは、その汎用性にあります。Rubyを使用することで、多種多様な分野やサービスのWebアプリケーションを開発することが可能です。SNSやECサイト、レシピ共有サービス、ソーシャルゲーム、動画配信サイトなど、Rubyはあらゆる種類のサービス開発に対応できる柔軟性を持っています。

低コストかつ効率的な開発ができる

低コストかつ効率的な開発ができることも、Rubyを使った開発のメリットといえます。RubyとRuby on Railsを組み合わせてWeb開発を行うと、開発の生産性を高めることが可能です。開発者が1つのプログラムを作成するのに必要な時間が減るため、結果としてコストを削減し、効率的な開発の実現に繋がります。

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Rubyの実際の需要状況

需要の動向を知ることは、Rubyの将来性を考える上で良い判断材料となるでしょう。さらに、Rubyエンジニアとしての転職活動にも活かせるため、知っておいて損はありません。

Ruby案件の需要状況としては、スタートアップやベンチャーなどでのニーズが高く、Webサービスのユーザー数増加に伴い増加傾向です。また、転職市場におけるRubyエンジニアの需要も高まっています。
ここでは、Rubyの実際の需要状況について詳しく解説します。

スタートアップやベンチャーなどでのニーズが高い

いち早くサービスを立ち上げ、ビジネスを軌道に乗せるために、開発スピードの速いRubyを採用するスタートアップ企業が多く見られます。

最近では大企業への就職以外にも、スタートアップやベンチャー企業で幅広い経験を積み、フルスタックエンジニアとして活躍することを目標にするITエンジニアも増えています。こうしたキャリアパスを実現するためには、Rubyの習得は大きな武器となるでしょう。

Webサービスのユーザー数増加に伴い需要も増加

SNSやECサイト、ソーシャルゲーム、動画配信サイトなどWebサービスは多様化しておりユーザー数も増加しています。スタートアップやベンチャー企業以外にも、X(旧:Twitter)やHuluといった多数のユーザーを抱えるWebサービスでもRubyは活用されています。これらのWebサービスのユーザー数増加に伴い、さらにRubyの需要が増している状況です。

他言語と比較したRubyの求人状況

ほかのプログラミング言語とRubyの求人数を、レバテックキャリアの2024年10月1日時点の求人情報から比較しました。プログラミング言語別で求人数を比べると、Ruby求人は3,513件で、全体で見ると6位に位置しており、十分に需要があるといえます。ちなみに、1位はJavaの8,907件、2位はPythonの6,322件、3位はJavaScriptの6,306件でした。

上位10位までのプログラミング言語と求人数は以下の通りです。

順位 言語名 レバテックキャリアの求人数
1位 Java 8,907件
2位 Python 6,322件
3位 JavaScript 6,306件
4位 PHP 5,646件
5位 C# 3,674件
6位 Ruby 3,513件
7位 Go 2,866件
8位 C++ 2,484件
9位 C言語 2,098件
10位 Swift 2,029件

Javaやほかの上位のプログラミング言語と比較すると求人数は劣りますが、Rubyも決して少ないわけではありません。全体で見るとRubyも上位であり、IT業界の拡大に伴い、今後Rubyの求人数は増えると予測されます。

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関連記事:Rubyエンジニアの転職! 年収や求人数、転職成功事例を紹介

Rubyの求人例

レバテックキャリアに掲載中の求人・転職情報より、Rubyエンジニアの求人例を紹介します。

【業界】
IT・通信

【業務内容】
・Ruby on Railsによるバックエンドの開発/運用業務
・設計や技術選定
・AWSなどインフラ設計や作業
・Vue.jsなどフロントエンド実装

【求められるスキル・経験】
・Ruby on Railsを用いたWebアプリケーションの開発/運用経験
・RDBMSを用いたWebアプリケーションの開発/運用経験
・Webアプリケーション全体の設計/開発/運用経験
・GitHubなどを利用したチーム開発経験

【想定年収】
500~1,000万円

【勤務地】
大阪府

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人気言語ランキングから見るRubyの需要

Rubyは日本国内でも一定の人気を保持しています。2023年12月4日に日経XTECHが発表した記事『「最も使っている」プログラミング言語で異変、前年首位のJavaが王座陥落』によると、人気言語ランキングでRubyは11位でした。

これまでは、COBOLなどの古い言語が依然として強い人気を持っていましたが、Rubyの人気はCOBOLより高い結果が出ています。これは、日本のプログラミング言語市場において、Rubyがしっかりと足場を築いていることを示しています。

また、Python、Java、JavaScriptがそれぞれ1位、2位、3位にランクインしていますが、Rubyもこれらの人気言語と肩を並べる存在といえるでしょう。そのため、Rubyのスキルは今後も引き続き市場価値を保つと考えられます。

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他言語との比較で見るRubyの将来性

Rubyのスキルを身につけようと考えたとき、ほかのプログラミング言語と比較して将来性があるのか気になる方もいるでしょう。せっかくプログラミングスキルを身につけるのであれば、長く役立つ将来性のある言語を習得したいと考えるのは当然です。

ここでは、Rubyの将来性について、サーバーサイド向けのプログラミング言語として需要の高いPHPと、特にデータサイエンス分野で注目されているPythonと比較しながら解説します。

PHPとの比較で見るRubyの将来性

現状、Webサイトにおけるサーバーサイド向けの開発で圧倒的に高い需要を誇っているのはPHPです。Q-Successが調査した「ウェブサイト向けサーバーサイドプログラミング言語の使用統計の歴史的傾向」によると、2024年10月時点のPHPのシェアは75.8%となっています。これに対し、Rubyは6.0%です。

PHPのシェアが圧倒的に大きいのは、CMS「WordPress」で利用されるケースが非常に多いからです。そのため、システム開発に着目した場合には、WordPressで作成されているWebページの分は割り引いて考えると良いでしょう。

注目するべきは、年単位で見た場合の成長率です。Q-Successが調査した「ウェブサイトのサーバーサイドプログラミング言語の使用統計の過去の年間傾向」によると、2015年をピークにPHPが徐々に微減してきている一方で、Rubyのシェアは増加しています。2019年1月のRubyのシェアは2.4%でしたが、2024年10月時点では6.0%まで上昇しており、この伸び率はほかのプログラミング言語と比較しても高い伸び率といえるでしょう。

Pythonとの比較で見るRubyの将来性

PythonとRubyは、ともに注目度が高く、勢いのあるプログラミング言語のため比較されやすい傾向にあります。

Pythonはデータサイエンス分野でも活用が期待されており、Rubyと同様にシンプルなコードでプログラミング初心者でも学びやすい特徴があります。

AIの開発はPythonだけでなく、Rubyやそのほかのプログラミング言語でも技術的には可能です。しかし、データサイエンス分野で必須となる、ビッグデータ分析や機械学習向けのライブラリはPythonのほうが充実しているため、開発しやすいメリットがあります。

Rubyは、データサイエンスなどのライブラリが豊富とはいえず、先端技術分野ではやや乗り遅れているのが現状です。とはいえ、Webアプリケーション開発の観点で考えると、PythonよりもRubyのほうが開発スピードやコストの面で優れていると考える企業が多く、人気も根強いといえます。また、Webアプリケーションのプロダクトが今後衰退していくことも考えにくいでしょう。

PythonとRubyは、どちらも将来性が高いですが、得意とする分野が異なります。。

関連記事:Pythonの将来性は?メリットやJava・Rubyとの比較も解説

Ruby、PHP、Pythonのどれを学習すべきかは目標による

Ruby、PHP、Pythonと3つのプログラミング言語を比較しながら紹介してきました。しかし、どれも一長一短があるプログラミング言語であるため、どれを学べば良いのか悩む方もいるでしょう。そこで、ここからはRuby、PHP、Pythonについて、学習に向いている人の特徴を紹介します。

何を目標とし、どのようなITエンジニアになりたいのかによって学ぶべきプログラミング言語は異なります。ぜひ参考にしてみてください。

関連記事:Rubyの勉強方法や学習サイト、スキルを証明する資格を紹介

Ruby

特にスタートアップやベンチャー企業においては、Webアプリケーションの開発をスピーディに行いたいという需要が高いです。そのため、Webアプリケーションの開発を担いたい方はRubyのスキル取得がおすすめです。「最終的には大企業に勤めたいけれど、まずはベンチャーやスタートアップ企業でスキルを磨きたい」と考えている方も、Rubyを習得しておくと良いでしょう。

また、Rubyは新規開発案件が中心となる場合が多いです。現状、サーバーサイド向けに構築されたシステムはPHPが採用されているケースが多く、保守案件はPHPが多い傾向にあるからです。ゼロからアプリケーション開発に携わりたい方なら、習得して損はないでしょう。

関連記事:Rubyとは?メリットやできること、将来性を分かりやすく解説

PHP

PHPは圧倒的なシェアを誇っており、多くの既存システムにも採用されています。そのため、新規開発よりも既存システムの運用や保守業務がメインになることが想定されます。

シェアが大きいことは市場でのニーズが高いことも意味しており、求人案件も豊富です。このことからPHPの将来性は明るいため、就職・転職に強いプログラミング言語を身につけ、安定した仕事に従事したい方にはおすすめのプログラミング言語といえるでしょう。

はじめはPHPのスキルを身につけて実務経験を積んだあと、RubyやPythonの勉強に取り組むのも選択肢の1つです。複数のプログラミング言語を扱えるITエンジニアは、求人市場での評価が高くなりやすい傾向があります。

Python

Pythonは機械学習やデータサイエンス分野に適応するライブラリ、フレームワークなどが充実しています。そのため、機械学習やデータサイエンス分野の仕事に関心のある方には、Pythonの学習がおすすめです。

機械学習やデータサイエンス分野の仕事には、ITエンジニアとしての技術力のみならず、統計学や数学に関する専門的なスキルも求められます。その分野で活躍したい方は、Pythonの学習と併せてこれらのスキルも磨くと良いでしょう。

関連記事:RubyとPythonを比較!選ぶポイントや学習方法も解説

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Ruby on Railsの将来性

Rubyというプログラミング言語を語る上で欠かせないのが「Ruby on Rails(ルビー・オン・レイルズ)」の存在です。そもそもRubyとRuby on Railsは混同されがちで、使用経験はあっても両者の明確な違いが分かっていない方もいるでしょう。

Ruby on Railsは、Rubyの人気を爆発的に高めたフレームワークです。このフレームワークがあるからRubyそのものの将来性が安定しているといっても過言ではありません。

ここでは、RubyとRuby on Railsとの違いとともに、なぜRuby on Railsが注目されているのか、その将来性についても詳しく紹介します。

Ruby on Railsとは

Ruby on Railsとは、プログラミング言語ではなく、Rubyを利用してWebアプリケーションを構築する際のフレームワークの1つです。フレームワークとは日本語で「骨組み」や「構造」といった意味で、プログラミングに必要な機能が実装されたものを指します。

Ruby on RailsにはWebアプリケーション開発に必要な豊富なライブラリが備わっており、あとからライブラリを追加することも可能です。これによってRubyでのWebアプリケーション開発が効率化でき、プログラマーの開発の負担を減らせます。

関連記事:Ruby on Railsとは?できることやメリットも紹介

Ruby on RailsとRubyの違い

Rubyはプログラミング言語であるのに対し、Ruby on RailsはRubyの開発を効率化するためのツール(フレームワーク)であることが両者の大きな違いです。プログラミング初心者のなかには、RubyとRuby on Railsは別々のプログラミング言語であると認識している方も少なくありません。

Rubyエンジニアとして開発に携わるには、Rubyというプログラミング言語のスキルと、フレームワークであるRuby on Railsを扱えるスキルをセットで身につけている必要があります。

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未経験からRubyエンジニアになるには

Rubyエンジニアになるには、Rubyに関する知識とスキルの習得が必要です。Rubyに関する知識とスキルの習得をするためには、書籍や動画などを活用して学習を進めていくと良いでしょう。ここからは、未経験からRubyエンジニアへ転職する場合の求人市場状況および、書籍や動画を用いたRubyのスキル習得の方法について紹介します。

関連記事:Ruby初心者の学習方法!押さえるべきポイントと注意点も解説

未経験可の求人は多い

Rubyはスキルを身につけやすいプログラミング言語です。そのため、ほかのプログラミング言語での開発経験があれば、RubyやRuby on Railsでの開発が未経験の場合でも、応募可能な求人はあるでしょう。

とはいえ未経験の場合は、いきなり求人に応募するのではなく、スクールや独学によりスキルを習得してからRubyエンジニアを目指すほうが、間口が広がり転職活動がしやすいです。

書籍を活用する

Rubyに関する学習書籍は多数販売されています。入門からRuby on Railsを利用した実践まで、各レベル向けの書籍があるので、自分のスキルに合わせて選択すると良いでしょう。

書籍での学習のメリットは、知識を体系的に身につけられること、スキマ時間を利用して効率的に学習できることです。注意点として、書籍を利用する場合でも、PCとインターネット環境を用意してプログラムを作ったり動かしたりして実践しなければスキルは定着しづらいといえます。

動画を活用する

Rubyに関する知識とスキルの習得をするための方法として、動画コンテンツを活用するのもおすすめです。近年では、YouTubeUdemyなどの動画コンテンツによる学習サービスも多数提供されています。このような動画コンテンツの利用は、視覚的に情報を理解できるため、学習理解度を深める上で有用です。

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将来も求められるRubyエンジニアになるには

将来も求められるRubyエンジニアになるには、スキルの専門性を高めつつ対応可能な技術を増やしていくのがおすすめです。具体的には、Ruby on Railsを使いこなせるようになること、バックエンドやフロントエンドなどに対応できるようになることを目標にしてみてください。将来にわたって生き残るには、Rubyエンジニアになったあとも継続的な学習が必要となるでしょう。

ここでは、今後もRubyエンジニアとして活躍し続けるために必要となるスキルについて紹介します。

Ruby on Railsを使いこなす

Rubyを軸としたエンジニアとして活躍するには、Ruby on Railsの利用が欠かせません。Ruby on RailsはWebアプリケーション開発に高い効率をもたらすフレームワークであり、プログラミング言語としてRubyを採用する理由としても大きな割合を占めています。

Ruby on Railsについての知識を深め、使いこなせるスキルを身につけることが、将来的にも求められるRubyエンジニアの最低条件となるでしょう。

バックエンドやフロントエンドなどに対応できるようになる

Rubyは、Webのバックエンド(サーバーサイド)の開発に利用される場合が多いプログラミング言語です。このバックエンド開発において、必要となる周辺知識を身につけることもRubyエンジニアの将来性を高める方法の1つとなります。

具体的には、クラウドやコンテナを含むサーバー環境の構築スキルがあるのが望ましいです。また、データベースの構築・運用スキルやOS、ネットワークに関するスキルなどが役立つでしょう。

また、Webシステムはバックエンドだけでは成り立たず、フロントエンドが必ず存在します。バックエンドとフロントエンドを分業している開発現場も多いですが、両方の開発スキルを持つエンジニアは活躍の場を広げることが可能です。

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Rubyエンジニアからのキャリアパス

Rubyエンジニアとして経験を積んでいくと、将来的にどのような働き方ができるのか気になる人もいるでしょう。Rubyエンジニアから目指せるキャリアパスとして、プロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャー、スペシャリストがあります。また、他言語を習得してキャリアチェンジしたり、実力をつけてフリーランスになったりすることも視野に入れられるでしょう。

ここでは、Rubyエンジニアからキャリアアップ、キャリアチェンジを行う場合の選択肢について紹介します。

スペシャリスト

Rubyエンジニアとしてスキルを高め、経験を積み、Ruby開発のスペシャリストとなるのが1つの有望なキャリアパスです。スタートアップ企業を中心に、Rubyを用いた新規サービスの開発が今後も見込まれるため、Ruby開発に対するスキルを高めることがキャリアアップの方法となります。

具体的には、Rubyを利用したサービスの開発において、要件定義や設計などの上流工程に携わる、Ruby on Railsを使った開発に精通してサービスの生産性や品質向上を図る、といったスキルがあればスペシャリストとして評価されるでしょう。

プロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャー

一人のエンジニアが担当できる設計や開発業務には限界があり、単純にスキルを高めても一定以上の成果を挙げるのは難しいです。そこで、より責任範囲を広げて大きな成果を挙げられるポジションとなるのが、プロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーです。Rubyエンジニアとしての開発現場での経験を活かし、チームやプロジェクト全体を束ねることが仕事になります。

チームやプロジェクトを束ねて成果を出すためには、プロジェクトマネジメントスキルの習得が必要です。開発担当者としてプロジェクトに従事しながら、積極的にマネジメント業務にも取り組んでスキルを身につけることがステップアップへの近道となります。

他言語の習得を通したキャリアチェンジ

Rubyエンジニアから、PHPエンジニアやPythonエンジニアなどにキャリアチェンジすることも可能です。PHPやPythonなどほかのサーバーサイド言語の学習では、Rubyと共通する部分があるため比較的習得しやすいでしょう。

また、サーバーサイド言語が変わっても、クライアントサイドの言語としてはHTML、CSS、JavaScriptに替わる言語は今のところ登場していません。長期的に利用できるスキルを身につけるためにクライアントサイドの言語を身につけるのもおすすめです。

Ruby以外の言語を習得しておくと、将来的なキャリアパスの選択肢の幅を広げられます。複数のプログラミング言語が使えるエンジニアは需要が高く、高収入につながる傾向があるからです。

フリーランス

Rubyエンジニアとして開発技術を高めた場合には、フリーランスとして活躍するキャリアパスも選択可能です。

フリーランスエンジニアとなった場合には、会社員エンジニアよりも多くの収入を得やすくなります。一方で、会社に所属している場合の社会保険への加入や福利厚生などのメリットは得られなくなるため、フリーランスエンジニアになる場合は注意が必要です。

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Rubyの将来性に関するよくある質問

Rubyの将来性についてよくある質問としては、「Rubyは今後衰退していくのか」「Rubyの求人数はどれぐらいなのか」などがあります。Rubyを習得するか迷っている方は、納得した上で取り組めるように、こういった疑問を解消しておくのが先決といえます。

以下では、Rubyの将来性について、よくある質問とその回答をまとめました。Rubyの将来性についての理解を深める参考にしてみてください。

Q1. Rubyは今後衰退していきますか?

データサイエンスの分野では、RubyがPythonに追いつくのは難しいと考えられます。しかし、Rubyは今後も安定した需要があるWebアプリケーションの開発において強みがあるため、衰退の一途を辿ることは考えにくいでしょう。

Q2. Rubyの求人数を教えてください

2024年10月1日時点で、レバテックキャリアには3,513件のRubyに関連する求人が掲載されています。これらの求人のなかには、新規開発プロジェクトやRuby on Railsを使用したプロジェクトが多く含まれており、RubyとRuby on Railsの需要の高さが分かります。

Q3. Rubyの欠点は何ですか?

Rubyの欠点は、処理速度の遅さやコミュニティによるサポートが限定されている点です。プログラミング言語全体で見ればRubyはシェアがそれなりには大きいのですが、処理速度の遅さなどが原因で、JavaやPythonといったほかの言語のほうがシェアが大きいと考えられます。

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まとめ

この記事では、Rubyの概要から需要状況、将来性について解説しました。Rubyは優れている点が非常に多く、世界中のシステム開発で利用されているプログラミング言語です。さらに、X(旧:Twitter)やHuluといった身近なサービスの開発に採用されるなど、すでに安定したポジションを獲得しています。

データサイエンス分野においてはまだ波に乗れていないのが懸念されますが、全体的に否定的な意見が少なく、将来性は高いプログラミング言語といえるでしょう。Rubyに興味がある方は、この機会に習得してみてはいかがでしょうか。

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