未経験からRubyエンジニアになるには? 必要スキルや年収、求人例も紹介

最終更新日:2024年3月26日

大手をはじめ、有力なサービスを提供する多数の企業が採用している言語「Ruby」。Rubyは、日本発祥のプログラミング言語として世界からも高い需要を誇る言語です。しかし、未経験からRubyエンジニアになろうとしたとき、ネット上には多くの情報があふれており、何を参考にしたらよいのか迷ってしまうこともおおいのではないでしょうか。

この記事では、Rubyに興味がある方に向けて、未経験者がRubyエンジニアになるまでの学習方法や仕事を得る方法、需要と将来性、求人例などについて解説します。

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この記事のまとめ

  • 未経験からRubyエンジニアになるには、アルバイトから経験と実績を積み重ねてアルバイトからキャリアをスタートする方法もある
  • 未経験者がRubyを学ぶメリットは、学習コストが低いことや記述量が少ない、汎用性があり需要が高いなどがある
  • Rubyエンジニアに必要なスキルは、Ruby on Railsの知識やインフラスキル、フロントエンドスキルなどがある
  • Ruby未経験者におすすめの学習方法は、スクールや学習サイト、書籍、「Ruby on Rails Tutorial」を活用するなど

Rubyエンジニアとは?

技術が新たに次々と生まれるIT業界では、さまざまなプログラミング言語を扱う職種があります。その中の一つがプログラミング言語のRubyを扱うRubyエンジニアです。そもそもRubyエンジニアとは、どのような職種なのでしょうか。ここでは、Rubyを扱うRubyエンジニアおよびRubyというプログラミング言語について、概要やRubyができること、得意なことについて解説します。

Rubyの概要

Rubyは、まつもとゆきひろ氏がPerl、Smalltalk、Eiffel、Ada、Lispなどのプログラミング言語をベースとして作り出したオブジェクト指向スクリプト言語です。言語の完成度が高いと高評価を得ており、日本国内のみならず世界からも注目されています。

また、Rubyは国内発のプログラミング言語としては初めて、「国際電気標準会議(IEC)」の認定を受けています。国際電気標準会議(IEC)は、電気・電子工学関連技術を扱う国際的な標準化団体です。国際電気標準会議(IEC)の認定により、グローバルスタンダードな言語であることが証明されていると言って良いでしょう。

RubyはOSS(オープンソースソフトウェア)であり、原則として無償配布されています。他のOSSと同様に、複製や変更、再配布も可能です。こうしたOSSの特性と、Rubyの強みである「可読性の高さ」「学習コストの低さ」、さらにはRuby人気の火付け役ともなったフレームワーク「Ruby on Rails」の登場などと相まって、国内外の技術者から高い評価を受けるようになりました。

関連記事:Rubyとは?メリットやできること、将来性を分かりやすく解説

Rubyができること、得意なこと

RubyはWebアプリケーションの開発に使われることが多く、Web開発専門言語のように思われがちですが、実際には汎用性のある言語です。Webアプリケーション以外にもスマホアプリやゲーム、機械学習といった幅広い用途に対応できるという特徴を持っています。具体的には、次のような用途でRubyが活用されています。

関連記事:Rubyでできることは?サービス事例や将来性などを徹底解説

大規模Webサービス(アプリケーションサイト)の開発

Webサービス(アプリケーションサイト)開発は、Rubyが最も強みを発揮する分野のひとつです。その理由の一つに、Ruby on Railsというフレームワークを活用することで、Webサービス開発に必要な認証処理や管理画面、参照機能などの実装が容易になり、一定の品質を担保しつつ開発工数の削減が可能になることが挙げられます。

これまで、開発コスト・時間の問題から具現化が困難とされていたサービスでも、Rubyを活用することで短期間・低コストでの開発が可能になっています。

ECサイト構築

RubyはECサイト構築の分野でも頻繁に活用されています。一般的にECサイトの構築では、決済機能の実装に多くの手間やコストが必要です。Rubyには、決済機能を容易に実装できるパッケージ(Solidus)が用意されており、こうした手間やコストを削減できます。ちなみにこのSolidusも、前述したRuby on Railsに含まれる機能のひとつです。

SNS構築

SNSの構築では、ユーザー登録機能やログイン認証機能、データベースなどの実装・構築が必要です。こうした一連の工程も、Ruby on Railsによって効率よく進められます。実際に、ビジネスパーソン向けSNSや世界的な民泊情報サイトなどがRubyを用いて開発されています。

API開発

Rubyは、異なるシステム同士をHTTPプロトコルで接続する「Web API」の開発においても使用されています。ネットワーク技術の進化やクラウドの普及により、Web APIを用いて複数のシステムを連携させ、データ共有・機能強化を図る開発手法が広まっています。

Web APIを活用すれば、「Java Scriptで実装したアプリからRubyで実装したAPIを呼び出して連携する」といった具合に、言語に依存しないシステム連携が可能になります。

そのほかRubyができること

機械学習用の言語と言えばPythonが有名ですが、Rubyでも機械学習プログラムの開発は可能です。具体的には、「PyCall」というPythonとRubyを接続するライブラリを活用することで、お互いのオブジェクトにアクセスできるようになります。つまり、「Pythonで記述された処理をRubyから呼び出して使う」といった方法が可能になるわけです。

また、スマートフォンアプリのサーバーサイド部分やスクレイピング(Webサイトから任意の情報を収集・加工する仕組み)の実装でも活用されています。

未経験者がRubyを学ぶメリット

Rubyはさまざまな実行環境で動かすことができるため汎用性が高く、幅広い開発に用いることができます。コードがシンプルで短く、優秀なフレームワークも揃っているため、低コストでスピード感のある開発が可能です。具体的には、次のようなメリットを持っています。

学習コストが低い

プログラミング言語の学習では、構文の記述方法やエラーの対処法の調査に多くの時間を要します。大半のプログラミング言語は英語を母語として開発されているため、公式ドキュメントやリファレンスを翻訳する作業が伴います。

これに対してRubyは、日本発のプログラミング言語であることから、日本語ドキュメントやリファレンスが充実しています。他の言語のように英語から直訳された日本語の解説ではなく、日本人が理解しやすい自然な日本語で解決方法が記されてます。したがって、リサーチにかかる時間が非常に短く学習コストを抑えることが可能です。

記述量が少ない

Rubyの特徴を問われたとき「記述量の少なさ」を挙げる技術者は少なくないでしょう。JavaやPHPでは10行程度を要する処理の記述であっても、Rubyならば2〜3行で済む、というケースは珍しくありません。記述量の少なさは可読性の高さにつながり、新規開発のみならず保守コストの低減にもつながります

スクリプト言語ゆえにコンパイルが不要

Rubyはスクリプト言語であり、JavaやC言語などのようにコンパイルが必要ない「インタプリタ型言語」です。プログラムを実行しながら、コンピュータに対してリアルタイムに処理を解釈させることができます。したがって、仕様変更やエラーの修正にかかる手間が少ないこともメリットの一つです。

便利なライブラリが豊富で素早くサービスを提供できる

Rubyは、外部ソースファイルを取り込む能力を持ち、これらのファイルを実行コードの一部として活用することが可能です。Rubyのライブラリとは、特定のディレクトリに集約されたこれらの外部ファイル、つまりソースコードの集合体を指します。Rubyには便利なライブラリが多くあり、ライブラリを利用することでWebサービスを素早く開発できます

汎用性があり需要が高い

Rubyはその汎用性の高さから、多岐にわたる開発領域で活用されています。Webサービスの開発はもちろん、各種アプリケーションやAPI、ゲームなど、様々なプロジェクトでその力を発揮します。また、RubyはMac、Windows、Linuxといった多種多様な環境で動作し、その自由度の高さも魅力の一つです。そのような特徴から需要が高く、世界中のエンジニアからも高い評価を受けています。

「Ruby on Rails」の開発効率が高い

プログラミング言語は、Webアプリケーションなどを開発するために多く存在します。その中でも、RubyはRuby on Railsを使用することで、Webアプリケーションや動的なサイトの開発効率が高まるという利点があります。Ruby on Railsで利用可能なgemパッケージは多種多様で、ユーザー登録機能や認証機能など、さまざまな機能を活用することができます。

副業向け案件もある

RubyはWeb開発で大規模から小規模まで幅広く利用される言語です。強力なフレームワークRuby on Railsを持つため、開発効率や品質を高めやすく、開発の一部のみを外部に依頼しやすい特徴を持ちます。特に小規模案件では副業向けの募集も見られます。

未経験でもRubyエンジニアへ転職できる?

Web開発の経験がない状態から直接Rubyエンジニアに転職するのは難しいです。Web開発未経験者は、まず開発経験を積むことが重要です。Web開発の経験があれば、Rubyエンジニアへの道は広がります。特に、JavaやPHPなどのバックエンド開発の経験があれば、Rubyエンジニアになる可能性が広がります。さらに、Ruby関連の資格を取得したり、Rubyで開発したポートフォリオを持っていると、採用される可能性が高まります。

未経験者がRubyエンジニアとして就職する方法

Ruby未経験者がRubyエンジニアとして転職・就職するにはどのようなステップ・選択肢があるのでしょうか。具体的には、プログラミングスクール経由で就職先を紹介してもらうことやアルバイトから経験と実績を積み重ねる、転職エージェントを活用する、エンジニア経験があればフリーランスになるなどがあります。ここでは、未経験者がRubyエンジニアとして就職する方法をプログラミング経験者・未経験者向けに解説します。

関連記事:Rubyエンジニアに未経験から転職! 年収や求人数、転職成功事例

プログラミングスクール経由で就職先を紹介してもらう

エンジニア未経験の場合、プログラミングスクールでの学習を経由して就職する方法が一つの選択肢です。卒業生の就職支援サービスを提供しているプログラミングスクールは数多くあります。実務経験がなくても、プログラミングスクールの支援で未経験歓迎のRubyエンジニア求人を見つけ、職を得られる可能性があります。

エンジニア経験者なら、フリーランスという選択肢もある

他言語での開発経験があるのなら、フリーランスとして案件を受注する選択肢もあります。Web系の開発案件ならフリーランスが応募可能な案件が数多くあります。以下、フリーランスエンジニア向け案件提案サービス・レバテックフリーランスが保有するRuby案件の募集要項をもとに、フリーランスに求められる主なスキルを紹介します。


  • ・1年以上のRuby実務経験

    ・データベースの構築経験(AWS上の構築経験があるとなお良い)

    ・Gitなどを用いた複数人での開発経験

    ・Webサービスのインフラ知識

    ・1年以上のJavaScript実務経験 など

アルバイトから経験と実績を積み重ねる

アルバイトは正社員と比較して採用のハードルが一般的に低く、実務未経験でも応募可能な案件が多く存在します。開発に関わるアルバイトとして働くことができれば、テストなどの比較的簡単な業務から始めて、段階的に実務経験を積み上げることも可能です。そのため、自身の経験と実績を向上させたいと考えている人にとって、アルバイトからキャリアをスタートするのは一つの有効な手段となるでしょう。

転職エージェントを活用する

プログラミング未経験者向けの求人は多くないものの、転職エージェントでは「他言語での開発経験はあるがRubyの実務経験はない」という人も対象になるようなRubyエンジニア求人を数多く取り扱っています。

ITエンジニア向け転職エージェントであるレバテックキャリアでは、求人の紹介だけでなくキャリア形成についてもエージェントのアドバイスを受けることができるので、Ruby未経験の方も一度相談してみることをおすすめします。

Rubyエンジニアへの未経験転職が可能なケース

Rubyエンジニアへの未経験転職が可能なケースは、どのようなケースがあるのでしょうか。Rubyエンジニアへの未経験からの転職を考えた場合、エンジニア経験はあるがRuby経験はない場合と、独学での開発経験がある場合の2つに分かれます。ここでは、Ruby以外の言語での実務経験がある場合と独学での開発経験がある場合のそれぞれのケースで詳しく解説します。

Ruby以外の言語での実務経験がある

Ruby以外のプログラミング言語で開発経験があれば、Rubyの実務経験が無くてもこれまでの経験やポテンシャルを評価されて採用されるケースがあります。しかし、Rubyの勉強が必要であるということには変わりはありません。未経験者でも応募できる案件は人が殺到する可能性が高いため、同じ未経験者でも独学でスキルを身につけている人を企業が選ぶのは当然です。

Rubyは他の言語に比べて学習コストが低いという特徴があります。スクリプト言語の知識・スキルがあれば、Rubyの基礎知識を身に着けることは難しくないでしょう。Ruby on Railsのように実際の現場でよく使用されるフレームワークを活用して、Webアプリケーションを自作しながら実績作りと学習を行うのが効率的です。

独学での開発経験がある

プログラミング未経験の場合は、とにかく学習を重ねて知識とスキルを蓄積していくことが先決です。スキルは取り組んだ時間量に比例しますので、学習量は多いほど良いです。動画や書籍でインプットするだけに留まらず、プログラムを作り上げる、身につけた知識をアウトプットすることも大切です。

また、自己の知識・スキルを他人に証明する手段も確保しておきましょう。未経験から中途採用でRubyエンジニアを目指す場合には、この「証明」が重要です。実務経験が無いかわりに知識やスキルの証明を行うことが求められる傾向があります。具体的には資格の取得や、作成したWebサイトなどのポートフォリオを提示することでスキルの一端を示すことが可能です。

Rubyエンジニアの平均年収

レバテックキャリアのRubyエンジニア求人のデータを見ると、サーバーサイドエンジニアとアプリケーションエンジニアの求人が特に多く、年収の最大値と最小値の中間からRubyエンジニアの平均年収を算出した結果、約600万円という数字になりました。

Ruby on Railsのスキルや上流工程の経験、クラウド等の最新技術を扱った経験などがあると提示年収も高くなる傾向にあり、1000万を超える年収の求人も一定数存在します。

本人の経験やスキル次第で大きな報酬も期待できるのはRubyエンジニアの魅力と言えるでしょう。

関連記事:Rubyエンジニアの年収はどれくらい?求人数や将来性もチェック

Rubyエンジニア(Rubyプログラマー)の求人例

Rubyエンジニア(Rubyプログラマー)の求人例には、どのような求人例が実際にあるのでしょうか。ここでは、ITエンジニア向け転職エージェント「レバテックキャリア」およびITフリーランスエンジニア向け求人・案件募集情報サイト「レバテックフリーランス」に登録されているRubyエンジニア(Rubyプログラマー)向け求人より、Rubyエンジニア向けの案件・求人の例を抜粋してご紹介します。Rubyエンジニアの仕事に興味がある方は、是非とも参考にしてみてください。

未経験可の求人

未経験可のRubyエンジニア(Rubyプログラマー)の求人例も、ITエンジニア向け転職エージェント「レバテックキャリア」には多く掲載されています。多くの場合は、他のプログラミング言語の開発経験が必要でした。ここでは、自社内開発のRubyエンジニア(バックエンドエンジニア)の求人例を紹介します。

【バックエンドエンジニア】自社内開発/新規事業立ち上げ

【業界】
・IT・通信
・SIer

【業務内容】
主な業務は、100%直受け・自社内開発での、新規事業立ち上げやDXを求めるプロジェクトの設計開発です。

<具体的な業務内容>
・クライアントとのコミュニケーション
・要件定義
・設計
・機能実装
・テスト実装
・リリース後の機能追加や保守運用

【応募要件】
<経験>
・業務システム開発(Java,C#,C++,Perlなど/2年以上)
・実装

<理解>
・オブジェクト指向の理解

※Web系への転身を希望されている業務系経験者の方を想定しています。

<マインド>
・コミュニケーションが円滑に取れる方

【想定年収】
390~600万円

【バックエンドエンジニア】受託開発もしくは客先常駐での開発

【業界】
・IT・通信
・SIer/ソフトウェア/インターネット

【業務内容】
主に、社内(渋谷)での受託開発もしくは客先常駐での開発のいずれかに携わっていただきます。

<受託開発>
受託案件は基本的にエンドから直接請け負うため、企画から参画して、案件を作り、メンバーと一緒に納品まで手掛けていただきます。手掛ける案件は、あえて業界・業種を絞っていないことが特徴。PHPやJava、Ruby、Python、Goなど、さまざまな技術・環境の案件に携わることが可能です。自身のスキルの幅を伸ばせる環境が整っています。

【応募要件】
<経験>
・何かしらの開発経験(運用・保守以上)1年以上

<仕事のマインド>
・能動的に行動できる
・柔軟な対応が可能

【想定年収】
300~600万円

フリーランスの案件

フリーランスのRubyエンジニア(Rubyプログラマー)の求人例も、ITフリーランスエンジニア向け求人・案件募集情報サイト「レバテックフリーランス」には多く掲載されています。フリーランスの案件の多くは、2年以上のRuby on Railsの開発経験が求められます。ここでは、フリーランスのRubyエンジニア向けのプラットフォームサービス開発の求人例を紹介します。

【Ruby/フルリモート】プラットフォームサービス開発

【業務内容】
・医療機関・患者様双方に支持されるプロダクトづくりにコミットするエンジニアリング作業をおまかせします。
・主な作業は下記になります。
-運用するサービスのサービス開発に関わる業務全般
-ユーザの利用状況の分析と改善案の提案
-サービスのアーキテクチャ設計および実装
-サービスの安定稼働に必要な保守運用業務

【応募要件】
・Webプログラミングの知識
・チームでのWebアプリ開発経験
・Ruby on Rails , 準ずる技術スタックでのWebアプリ開発・運用経験3年以上

<歓迎スキル>
・JavaScriptを利用したシングルページアプリケーションの開発・運用経験
・UNIX系OSについての基礎知識、資格をお持ちの方
・RDBMS , NoSQLなどデータベースの開発・運用経験
・AWS , GCPを始めとするクラウドコンピューティングサービスを用いた開発経験

【単価】
〜850,000円/月(週5日)

【Ruby】コンシューマー向けWebアプリケーション開発

【業務内容】
・コンシューマ向けWebアプリケーションの開発に携わっていただきます。
・ご経験に応じて幅広い工程をご担当いただきます。
-新規機能及び既存機能のシステム設計、開発、保守
-開発進行における関係部署との仕様調整
-パフォーマンス向上に向けたチューニング
-トラブル発生時の調査及び解決

【応募要件】
・Ruby on Railsでの開発経験2年以上
・サーバーサイド開発経験の3年以上
・DBのテーブル設計及びSQLチューニング経験
・クラウドサービス上での開発経験

<歓迎スキル>
・ネットワークやインフラの設計経験
・要件定義及び仕様書作成の経験
・Android又はiOSアプリ向けのAPI開発経験
・クラウドシステムの設計及び構築経験
・障害や過負荷への対応経験

【単価】
〜800,000円/月(週5日)

Rubyエンジニアに必要なスキル

Rubyエンジニアに必要なスキルは、どのようなスキルが必要になるのでしょうか。RubyエンジニアにとってRubyというプログラミング言語は当然必須となりますが、それ以外にも必要となるスキルは、Ruby on Rails(フレームワーク)のスキルやインフラスキル、フロントエンドスキル、HTML、CSS、JavaScriptなどがあります。ここでは、Rubyエンジニアに必要なスキルについて解説します。

Ruby on Rails(フレームワーク)

Rubyを使ったシステム開発の多くで採用されるのがRuby on Rails(RoR)というフレームワークです。Ruby on Railsを利用することにより、Webサイトの開発を効率的かつ高品質に行うことが可能となります。Rubyエンジニアにとって必須といえるフレームワークです。

関連記事:Ruby on Railsとは?できることやメリットも紹介

インフラスキル

Rubyは高い生産性が見込まれて小規模なWeb開発プロジェクトにも利用されます。そのような現場では、エンジニア人材の人数を絞っており、Ruby以外のスキルも持ったエンジニアがより評価されます。特にインフラはどのようなWeb開発プロジェクトでも登場する要素であるため、必要とされるスキルです。

フロントエンドスキル

Rubyの一番の用途は、Web開発のサーバーサイドです。そこで切っても切れない関係となるのがWebのフロントエンドの開発です。Web開発のクライアントサイドとサーバーサイドの両方のスキルを持つことで、Rubyエンジニアの活躍の場が広がります。フロントエンジニアとして活躍するためにはHTML・CSS・JavaScriptのスキルが求められます。

HTML

HTML(Hyper Text Markup Language)は、Webページの作成とWebサイトの構造化に用いられるマークアップ言語です。マークアップは文章の構成や役割を示すもので、見出し、段落、表、リンクなどの要素がどのような役割を果たすかを指定します。HTMLで記述したファイルをブラウザが読み込むことで、Webページを表示できるようになります。

CSS

CSSはスタイルシートとも呼ばれ、Webページの見た目を整えるための重要な言語です。HTMLが見出しやヘッダー情報など、Webページの文書構造を形作るための言語に対して、CSSはHTMLで作られた文章構造にデザインを加えて、見栄えを整える役割を担っています。すなわち、HTMLが骨組みを作り、CSSがその骨組みに肉付けをするという役割を果たしています。

JavaScript

JavaScriptは、Webサイトやシステムを開発する際に広く利用されるプログラミング言語です。その使用範囲は非常に広く、Webサイトに動きをつけるだけでなく、ボタンなどの動作も制御可能です。1995年に誕生したJavaScriptは、スマートフォンのアプリやゲーム開発、さらにはIoTなどの分野でも活躍しています。その普及率と多様性から、JavaScriptは今後もその地位を維持し続けると見込まれています。

Ruby未経験者におすすめの学習方法

Ruby未経験者には、どのような学習方法がおすすめなのでしょうか。Ruby未経験者におすすめの学習方法としては、スクールで学ぶことや未経験者向けの学習サイトで学ぶこと、書籍を読んで知識を補完する、「Ruby on Rails Tutorial」で学習する、資格を取得するなどがあります。ここでは、Ruby未経験者におすすめの学習方法について解説します。

関連記事:Rubyの勉強方法や学習サイト、スキルを証明する資格を紹介

スクールで学ぶ

他の学習方法に比べてコストはかかりますが、専任講師のサポートを受けながらプログラミングを体系的に学ぶことができます。多くのスクールでは、カリキュラムで定められたサービスを実際に開発しながら学習することができます。

プログラミング未経験の場合、環境構築でつまずくケースが多いためスクールで学ぶことをおすすめします。開発環境を構築するには、仮想環境ソフトやCent OS、Ruby、Ruby on Railsなどのインストールが必要になります。これらは専門知識が必要であり、プログラミング初心者には高いハードルとなります。

最近では、1ヶ月〜6ヶ月程度で学べるスクールが支持されています。以下にRubyが学べる主なスクールをご紹介します。

関連記事:Ruby初心者の学習方法|押さえるべきポイントと注意点も解説

ディープロ

ディープロは、卒業後にしっかりとした就職支援が付いているのが最大の強みのスクールです。「最短4か月間の集中オンラインクラス学習」や働きながら学習可能な「6ヶ月間のじっくり深掘りオンラインクラス学習」が用意されており、学習内容は設計から開発まで実務で必要になる工程を網羅しています。

TechAcademy

TechAcademyは、現役エンジニアから直接指導が受けられるスクールです。「Webアプリケーションコース」でRubyを学習することができます。パーソナルメンター制度のため、効率的に学ぶことができます。

TECH CAMP

TECH CAMPは、ブートキャンプ型のスクールとして知名度が高いサービスです。Rubyだけでなく、HTMLやCSSなどWeb開発に必要な関連スキルを好きなだけ学ぶことができます。Ruby開発者の「まつもとゆきひろ」氏監修のコースもあります。

未経験者向けの学習サイトで学ぶ

コストを抑えたい人や他の言語経験者の人は動画で学べるサービスを利用するのもおすすめの方法です。動画を提供しているサービスでは、視覚的に学べるメリットがあります。以下にRubyが学べるオンラインサービスをご紹介します。

Progate

Progateはイラストを使って直感的にプログラミングの学習ができるので、基本的な概念を学びたい初心者にはぴったりです。また「にんじゃわんこ」と「ひつじ仙人」という公式キャラクターが会話形式で登場し、初心者にとってゲーム感覚で親しみやすい設計になっています。学習を進めると各ユーザーのレベルが上がっていくなど、楽しく学習を継続するための工夫がなされています。

Paiza

Paizaは動画を使ったオンラインのプログラミング入門学習コンテンツです。プログラミング講座ではJava、Python、Ruby、PHP、C言語、SQL、JavaScript、HTML+CSS などの講座を公開しており、1本約3分の動画とチャプターに対応した演習課題で効率よく学べます。また、キャラクターによる解説のわかりやすさに加え、ブラウザ上で勉強できるのも特徴的です。

ドットインストール

ドットインストールは、時間や費用に制約がある方でも、効果的にプログラミングを学ぶことができる初心者向けプログラミング学習サイトです。1つの動画が3分にまとまっており、テンポよく学習を進めていくことができます。また、スマートフォンからでもアクセスできるため、場所や時間を問わずに学習可能です。

Udemy

Udemyは、Udemy, Inc.が運営する世界最大級のオンライン学習プラットフォームで、教育者と学習者をオンラインで結びつける役割を果たしています。全世界で5200万人以上がUdemyを利用しており、多岐にわたるカテゴリの人気講座が提供されています。2023年7月20日時点で、Rubyに関連する学習動画は519本が公開されています。

書籍を読んで知識を補完する

書籍は学習サイトよりも知識の網羅性に優れているため、活用するとさらに理解を深められるでしょう。ただし、プログラミング自体が未経験の場合は、書籍での学習は難易度が高いためおすすめできません。ここでは、初心者でも比較的理解しやすい書籍を紹介します。

『たのしいRuby 第6版 (Informatics&IDEA)』(高橋 征義・後藤 裕蔵、SBクリエイティブ)
Ruby開発者のまつもとゆきひろ氏が監修しており、10年以上改訂を繰り返している評価の高い書籍です。初心者でも楽しみながら理解を深めることができるように構成されています。

『改訂2版 Ruby逆引きハンドブック』(卜部昌平、金子雄一郎、泉谷圭、伊藤大介、加藤拓也、河野湖々、澤田剛、濱田陽、丸橋得真、シーアンドアール研究所)
ハンドブックとして辞書のように使える書籍です。豊富なサンプルと情報量で、プログラミング時の疑問点を解決してくれます。

「Ruby on Rails Tutorial」で学習する

Ruby on Rails Tutorialとは、開発現場で必須のフレームワークであるRuby on Railsを利用して、実際にWebアプリケーションを作成していく無料のチュートリアルです。やや難しい内容となっていますので、Rubyの基礎を学習した人向けといえます。動画など有料コンテンツも提供されています。

資格を取得する(Ruby技術者認定試験)

Rubyの資格には、Ruby Associationが主催する「Ruby技術者認定試験」という資格があります。Rubyに関する基礎力と応用力、エンジニアとしての開発の能力に対しての客観的な評価を得ることが可能です。資格取得の勉強自体がスキルアップに役立ちますし、転職時のアピールにもつながります。

Rubyの需要と将来性

Rubyエンジニアが扱うプログラミング言語Rubyですが、Rubyの需要と将来性はどのようになっているのでしょうか。ここでは、プログラミング言語としてのRubyとRubyエンジニアの需要と将来性について解説します。Rubyエンジニアへの転職を検討している方は、参考にしてみてください。

関連記事:Rubyの将来性と需要は?懸念されている点も解説

Rubyの需要

レバテックキャリアが公表した「【2020年7月発表】プログラミング言語別求人案件ランキング」では、Rubyはjava、PHP、Python、JavaScriptに次いで新規求人割合は5位でした。順位は落としたものの、前年比では求人割合は増加しており、需要における人気を維持していることが分かります。

ちなみに、2021年12月に行った「ITエンジニア動向レポート」では、レバテックの正社員向けサービスに登録している人のメインスキルの割合を上から並べると、Rubyは8位にランクイン。求人が安定して多いにも関わらず、Rubyエンジニアの人材が不足している状況が弊社の調査からも伺えます。

関連記事:RubyとPythonを比較|選ぶポイントや学習方法も解説

Rubyの将来性

オーストリアの調査会社「Q-Success」が提供する調査サービス「W3Techs」によれば、Rubyの主戦場である「Webサービス(アプリケーション)のサーバーサイド開発」において、2024年2月13日時点でPHPが圧倒的なシェアの76.5%を獲得しています。Rubyは第3位の5.7%のシェアです。

一方、Rubyを扱うエンジニアの数には減少傾向が見られます。GitHubの「PYPL PopularitY of Programming Language index」でも、Rubyは2014年の5位から下降傾向に入り、2024年2月時点では17位という状況です。したがって、Rubyの将来性はそれほど高くないという見方もできるでしょう。ただし、現状ではRubyを完全に代替する言語が存在しないため、PythonやPHPといった他のスクリプト言語と上手く棲み分けが行われている状況です。

こうした状況を踏まえると、Rubyだけに依存したスキルセットはハイリスクかもしれません。まずは日本語による学習コストが低いRubyを身に付けながら、PHPやPythonなども習得し、スキルセットの拡充・補強を行うキャリアプランが望ましいと言えるでしょう。

関連記事:Pythonの将来性|メリットやJava・Rubyとの比較も解説

求人が少ないという噂は本当?

2024年2月13日時点でレバテックキャリアにてプログラミング言語「Ruby」を条件に転職・求人情報を検索すると、2853件の公開求人が存在します。(実際は非公開求人もあるので、もう少し加わります)

求人数が多いJavaが7071件、PHPが4569件、Pythonが4816件という状況なので、これらのプログラミング言語と比べると少ないものの、Rubyの求人数もそこそこ多いと言えるでしょう。

Rubyはオワコンではない理由

Rubyと比較するとGo言語、Python、PHPなど利用が伸びているプログラミング言語も複数あります。そのためRubyが陰に隠れている印象は客観的に事実と考えられますが、特に日本ではまだまだRuby開発も行われています。つまりオワコンというほどの状況ではないと言えるでしょう。

Rubyに関するよくある質問

Rubyエンジニアを目指す方にとって、Rubyに関する質問は多くあるでしょう。ここでは、これらのRubyに関するよくある質問について回答します。Rubyのスキルを身につけることでどのような働き方ができるのかなどを把握しておくと、自分の中でのRubyの優先度を決める参考になるでしょう。

Q1. 30代未経験でもRubyエンジニアになれますか?

不可能ではありません。エンジニア未経験の場合は、Rubyに限らず未経験者を積極採用している企業に入ってスキルを身に着けることが先決です。エンジニア経験者の場合は、自己学習によりRubyを利用してWebサイトを開発すると就職しやすいです。

Q2. 在宅(リモート)案件と常駐案件はどう違うのですか?

在宅(リモート)案件では、自宅等の環境で開発を行います。在宅案件では、チャットツールなどを利用してコミュニケーションをとりながら仕事を進めます。アプリケーション開発をどのように進めるかを知っている必要があり、エンジニアとしての経験とスキルが必要となります。

常駐案件は顧客先に常駐して業務につきます。顧客の声を直接聞きながら業務を行えるため、コミュニケーションを取りやすい利点があります。

Q3. 未経験からでもフリーランスとして働けますか?

未経験からフリーランスとして働くことは不可能ではありませんが、難しいのが現状です。現場に入って3年前後は経験を積み、エンジニアとして必要な基礎知識に加え、扱う言語の習得、チームワークでの働き方を学んだ上で、フリーランスになることを推奨します。

Q4. 未経験からアルバイトとして働けますか?

アルバイトとして働くことは可能です。未経験からでも募集している企業がありますので、アルバイトから入り、スキルや知識を身につけて仕事の幅を広げることで、正社員で登用される可能性もあります。

まとめ

この記事では、Rubyに興味がある方に向けて、未経験者がRubyエンジニアになるまでの学習方法や仕事を得る方法、需要と将来性、求人例などについて解説しました。未経験の状態から直接Rubyエンジニアに転職することは容易ではありません。しかし、Rubyは実務経験が少ない人でも応募可能な案件が多いという特徴があります。

また、スクールや学習サイト、書籍など学習環境も整っており、エンジニアを目指す人に適した言語と言えます。Rubyエンジニアの仕事に興味がある方は、この機会にRubyの学習を検討してみてはいかがでしょうか。

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この記事の監修

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