現在の求人数や年収に加え、将来性から考える言語としての習得優先度を解説Pythonエンジニアの転職市場状況とは?

最終更新日:2020年9月14日

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Pythonエンジニアの転職市場が日本でも盛り上がってきました。これまではRubyに押されて日本では今一つ人気が出なかったPythonですが、AI分野での利用が注目されてから一気に話題を集めています。

それだけ話題性のある言語なので、Pythonエンジニアの転職事情が気になっている人も多いのではないかと思います。転職は年収を上げるチャンスにもなりますので、Pythonにまつわる転職状況を把握しておきましょう。今回は、Pythonエンジニアの転職事情について解説します。

1. Pythonエンジニアの需要動向

Pythonエンジニア向けの求人案件ですが、求人数に関していえばそこまで多くはありません。4つの転職サイトにてプログラミング言語別に求人案件数を調査したところ、結果は以下のようになりました。

※2020年5月29日時点の情報です

海外での普及率は日本よりもはるかに高い

海外では名だたる有名企業がPythonを採用しています。特にアメリカでは非常に人気で、Google、Yahoo、YouTube、Dropboxなど、世界でも有数の超有名企業で使用されています。海外でのPython人気は日本よりもさらに進んでおり、Google検索エンジンにおいてプログラミング言語のチュートリアル検索回数を調査するPYPL(PopularitY of Programming Language)では、2018年5月の調査で遂にPythonがそれまで首位だったJavaを抜いたことを報じました。

参考:PYPL(2020-6-4)

上記のPYPLの中でも、Pythonのランキングは2005年以降から常に上昇傾向にあり、着実にその人気を伸ばしてきました。2019-2020の年間上昇率も+4.3%と非常に高い上昇率を誇っており、他の追随を許さないスピードで普及が進んでいます。英語ができるかどうかというところも関係してきますが、Pythonエンジニアにとっては、海外での転職という道も検討の余地があるでしょう。

日本国内でPython人気は微増傾向が続く

一方、日本国内におけるPythonの人気は、微増傾向が続く見通しです。その理由としては、次のような事柄が挙げられます。

移行コストの問題
日本ではまだまだPythonのスペシャリストが少なく、その希少性から採用には一定のコストを要します。こうした採用コストやシステムのマイグレーションコスト(移行コスト)を合算すると、採算が合わないというケースが少なくないようです。特にWebアプリケーション開発の分野では、PHPやRubyなどPython以外にも有望な言語が複数存在します。こうした人気のWeb系言語はエンジニアを確保しやすく、なおかつフレームワークの熟成で開発コストも高騰しにくいため、コストパフォーマンスに優れています。したがって、現状でサービス運用に問題がなければ、わざわざPythonに置き換える理由がないのです。

少数精鋭の職種が多い
Pythonの習得が求められるのは、データサイエンティストや機械学習エンジニアなど、専門性の高い職種がメインです。こうした職種は、大量の募集・採用が行われにくいのが特徴です。どの企業でも、部署や事業部に1~5人程度を配置するという体制が一般的でしょう。こうした「少数精鋭」の実情から、Python人気はあくまでも微増傾向に留まると考えられます。

ちなみに、将来的に需要増が見込まれるAIの分野では、AI活用コンサルタントなどの職種が増えていくと考えられています。しかしこちらも、新型コロナウィルスの影響から採用を控えている企業も少なくないため、一般的な人気言語として定着するにはもう少し時間が必要になるとの見方が強まっています。

2. Pythonエンジニアの仕事内容

次に、Pythonエンジニアの仕事内容について解説します。ここでは、一般的なITエンジニアの仕事(設計、コーディングなど)以外をピックアップして紹介します。

Pythonエンジニアの主な仕事内容

機械学習やAIの実装に向けた開発
Pythonエンジニアは、豊富に用意されたライブラリを駆使して、顧客が求める機能・処理を効率よく実装していきます。機械学習・ディープラーニング向けのライブラリとしては、「TensorFlow」「Caffe」「scikit-learn」「Theano」などが用意されています。機械学習やAIには実行速度の速さが求められますが、この点でPythonは他の言語より優れています。他の言語(C言語やC++など)では、同様の処理を実装可能であっても、コンパイル・修正・再実行といった手間が必要です。一方、Pythonにはこうした手間がかからないため、開発効率を高めつつ高速な処理を実装できます。

データ分析ツールの開発
Pythonエンジニアの仕事のうち機械学習やAI実装と並んで多いのが「データ分析ツール(BIツール)」の開発です。業界業種に関わらず、マーケティング・サービス開発などの分野でビッグデータ活用が一般的になり、今後も徐々に需要が高まると考えられます。Pythonには、数値計算や解析に関するライブラリも豊富に用意されており、「NumPy」「SciPy」「Pandas」「Matplotlib」などが代表的です。さらにグラフの描画を行う「graph-tool」も頻繁に使われています。

Webアプリケーションにおけるサーバーサイド部分の開発
Pythonエンジニアの仕事のうち、少しずつ需要が伸びている分野が、Webアプリケーションにおけるサーバーサイド部分の開発です。サーバーサイド開発では、フロントエンドからの指示を受けて実行される複雑な内部処理(DB操作を含む)を実装します。これまで、Webアプリケーションのサーバーサイド開発では、JavaやPHP、Rubyなどが採用されてきました。しかし、最近では徐々にPythonでの新規開発も増えてきています。Pythonエンジニアは、「Django」「Tornado」「Bottle」「Flask」といったWeb開発用のフレームワークを活用し、Webアプリケーションを作成することができます。

3. Python以外に身に着けておくべき言語、スキル

Pythonエンジニアは、Python以外にも関連する複数のスキルを保持しているのが一般的です。そこで、Pythonと親和性が高い言語やスキルについて紹介します。

言語

PHP
日本国内において、サーバーサイド開発用言語として高い人気を誇る言語です。仕様や文法の把握が容易で、MySQLなどのDBとの連携も可能なことから、サーバーサイド開発の現場で広く採用されています。PHPで構築されたシステムを理解したうえでPythonでの新規開発を行う、というケースも発生するため、是非身に着けておきたい言語のひとつです。

Ruby
Rubyは、開発効率を高めるフレームワーク(Ruby on rails)などの存在から、初心者でも習得しやすい言語です。また、簡素な記述で複雑な処理を実行できることから、サーバーサイド開発用言語として浸透しています。日本国内では価格比較サイトや大手グルメ情報サイトなどがRubyによって開発されており、大規模なWebアプリケーション開発に向いています。こちらもPythonに比べるとポピュラーな言語と言えるため、併せて習得しておきたいところです。

JavaScript
JavaScriptは、Webアプリケーション開発において、フロントエンド・サーバーサイド共に高い人気を誇ります。特にサーバーサイドに適したフレームワーク「Node.js」を組み合わせて習得しておくと、応募できる求人の幅が広がるでしょう。

知識・スキル

Pythonが得意とするAIや機械学習の開発においては、プログラミング言語とは別の知識・スキルも求められます。

主要なライブラリに関する知識
前述したように、機械学習やAI開発、データ分析などに用いられるライブラリの知識があれば、活用できるでしょう。

・NumPy
機械学習の計算速度を高めるための拡張モジュールとして代表的な存在です。Pythonのデータ処理に用いられる「リスト」を、より処理効率が高い配列(ndarray)に置き換えることで、処理の高速化を実現できます。

・Pandas
分析用データの読み込み、統計結果の表示・グラフ化などに関する作業を効率化できるライブラリです。グラフ描画や異なるフォーマット間(CSVやテキスト、Excelなど)の互換性を担保するために使用されており、Pythonのみを使用した場合よりも圧倒的に高速な処理を実装できます。

・Matplotlib
線グラフや棒グラフ、3Dグラフなどの描画に強みをもつライブラリです。ロケットの軌道シミュレーションや津波のシミュレーションなど幅広い分野で活用されており、汎用性の高い描画用ライブラリとして知られています。

・scikit-learn
機械学習用に特化したライブラリで、複数の機械学習用アルゴリズムが実装されています。機械学習の開発経験が無い初心者でも、扱いやすいライブラリです。

・TensorFlow
機械学習及びAI開発の分野で広く活用されているライブラリです。Google社が開発していることから知名度・利用率共に高く、AI実装といえばTensorFlowと言っても過言ではありません。

・Keras
Kerasは、ディープラーニングに特化したライブラリで、TensorFlowと共に使われることが多いです。TensorFlowよりも理解しやすく、初学者でも習得しやすいライブラリといえます。

SQLのスキル
Pythonを使用した業務は、いずれもDB操作が必須です。そのため、SQLの基礎(主要な命令、テーブル結合、ビュー、サブクエリ作成など)は備えておくべきでしょう。

数学、統計の知識
数学では「微分、線形代数、ベクトル、行列、確率」などを、統計は「標準偏差、分散、確率分布、推定、検定」といった分野を学習しておきましょう。これらは、Pythonエンジニアとして転職を目指すのであれば必須ではありません。しかし、将来的にデータサイエンティストへキャリアチェンジを検討しているのであれば、是非とも身に着けておきたいところです。

4. Pythonの習得方法

Pythonは覚えやすい言語として、海外では入門言語としても紹介されています。Pythonはコードの書き方にルールがあり、可読性が高い言語として知られていますので、まずはそうした基礎ルールから知るのが良いでしょう。学習用サイトがいくつかありますので、そちらを参考に始めて下さい。

PythonJapan
Pythonの公式ドキュメントを日本語訳にした情報を提供しています。細かい内容も含め詳しく掲載されているので、習得後にも度々訪れることが多いサイトです。

Progate
オンラインプログラミング学習サービス「Progate」には、初心者でも独学でPythonを学ぶことができるコースが開講されています。基本的な使い方から学ぶことができ、5コースに分けて体系的にPythonを学ぶことができます。

Aidemy
環境構築不要ですぐにプログラミング練習が始められるサイトです。人工知能プログラミングが学習できるサービスで、機械学習分野に興味がある人はここからスタートすると良いかもしれません。

その他にも、複数の学習用サイトがありますので、自分の好みにあったサイトで学習を始めていきましょう。

5. Pythonエンジニアへの転職で役立つ資格

Pythonエンジニアの転職で有利になる資格は次のとおりです。

資格詳細とともに、関連の求人情報も掲載していますので、気になる方はぜひチェックしてみてください!

Python3エンジニア認定基礎試験
Pythonエンジニアとしての基礎力を問われる入門レベルの視覚です。主に基礎文法の問題が出されるため、Pythonエンジニアとして起訴レベルの知識を持つことの証明になります。

Python3エンジニア認定データ分析試験
2020年春からスタートした新しい資格です。基礎文法に加え、実際の業務で用いられる「データ分析」「数学」「ライブラリ(pandas)」に関する知識が問われます。この資格を取得することで、一定以上の実践力を持つことの証明になるでしょう。

>Python3エンジニア認定の関連求人を探す

6. Pythonエンジニアの年収は高いのか

Pythonエンジニアの年収帯は350~1500万円

レバテックキャリアを利用して転職したPythonエンジニアの年収実績は、350~1500万円程度となっています。これは、PHPやJavaなどその他の言語の年収と比べると、比較的高い傾向にあります。

Pythonエンジニアの年収帯:350~1500万円
PHPエンジニアの年収帯:300~1200万円
Javaエンジニアの年収帯:300~1500万円
Rubyエンジニアの年収帯:300~1200万円
C#エンジニアの年収帯:300~1200万円

他の言語と比べて年収が高いのは、AI分野での活用が見込まれているためだと考えられます。Python関連の求人の中で、AI分野での募集に関しては、他の案件よりも高い年収が提示されています。

また、注目されているにも関わらず、プログラマーやエンジニアの数が不足しているため、優秀な人員の獲得競争がすでに始まっていることも予想されます。実際にレバテックキャリアでも、Pythonエンジニアとして実務未経験かつ入門書で勉強を進めている段階のエンジニアであっても、約400万円の年収でポテンシャル採用にいたった実績があります。

日本では他の言語が幅広く用いられていたこともあり、国内のプログラマー・エンジニアにとっては習得の優先順位が低かったことで、扱える人材の少なさからこのような売り手市場になっているのでしょう。

今後、さらに年収がUPする可能性は高い

すでに他の言語と比較しても年収が高いPythonですが、今後も上昇することが予想されています。AIの活用は今後ますます盛んになるでしょうし、PythonはAI分野での開発において非常に注目されています。もちろん、今後習得を始めるエンジニアもいるでしょうから、ただ扱える程度では徐々に取り残されていくことも考えられますが、すでにPythonでの開発経験があるエンジニアであれば、貴重な人材として優遇されるでしょう。

求人数も多くなる中で、他のプログラミング言語と比較すれば高い年収を得られやすいスキルとなっていく可能性は高いといえます。

7. Pythonエンジニアのキャリアパス

Pythonエンジニアのキャリアパスは企業によってさまざまです。ただし、一般的なキャリアパスとしては次のようなものが挙げられるでしょう。

サーバーサイドエンジニア ⇒ インフラエンジニア ⇒ マネジメント層

Pythonエンジニアとしてサーバーサイド開発を経験したのち、インフラ全般の開発を担当するTLへ昇格、さらにはバックエンド部分の開発を統括するマネジメント層へステップアップするパターンです。Python以外にもPHPやJava、サーバOSやネットワークの知識など、複数の言語・スキルを持つことで昇進が早まるでしょう。ゼネラリスト寄りのキャリアパスといえます。

データ分析ツール/機械学習エンジニア ⇒ データサイエンティスト

データ分析ツールや機械学習の開発経験を積み、徐々に専門性を高めながらデータサイエンティストに着任するケースです。データサイエンティストになるためには、言語やライブラリ以外の知識(数学、統計学)なども必要になります。近年では、よりエンジニア色の強い「機械学習エンジニア寄りのデータサイエンティスト」も需要が増えているため、エンジニアからステップアップしやすい環境にあると言えるでしょう。

8. まとめ

日本の人材市場では、長らくエンジニアが不足している状況にあります。その中でも、Pythonを扱えるエンジニアは今後の需要増加が見込まれることから、貴重な人材として扱われる可能性は高いでしょう。

Pythonエンジニアの転職については、しばらくは売り手市場が続くはずなので、転職を考えている人でPythonでの実務経験がある人は、自分の価値をしっかりと見極めていきましょう。経験がない人も、今後Pythonを習得することで自分の市場価値を高められる可能性がありますので、優先して学習するとよいでしょう。
 

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