プログラマーに必要なスキル・知識とは?資格や学習方法も紹介

最終更新日:2023年10月5日

プログラマーとは、プログラミング言語を用いてさまざまなシステムやソフトウェアを実装する職種です。基本スキルとして何からのプログラム言語の扱いに長けていることが求められますが、言語スキル以外にもWebの全体像やフレームワークの種類、利用方法、環境構築の知識やスキルが求められます。

この記事ではプログラマーとしてスキルアップしたい方、特に転職も視野に入れている方に向けて、プログラマーに求められる知識とスキルの内容、それらを身につける方法、さらに役立つ資格やスキルシートについて詳しく解説します。

この記事のまとめ

  • プログラミングに直接役立つスキルは、プログラミングスキルやデバッグスキル
  • 論理的思考力や問題解決力があると、現時点でプログラミングスキルがなくてもその後成長しやすい
  • プログラマーになった後も、市場価値の高い人材になるには情報収集や勉強を続けて成長し続ける必要がある

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プログラマーとは

プログラマーはプログラミングによってシステム開発を行う職業です。システム設計はシステムエンジニアが行うことが多いですが、プログラマーが設計を行う場合もあります。またプログラミング完了後のテストもプログラマーが行う場合があります。同じプログラマーでも対象とするシステムによって、Webプログラマー、アプリケーションプログラマー、ゲームプログラマー、組み込み系プログラマーなどに分けられます。

プログラマーに必須なスキル・知識

プログラマーと聞くと、プログラミング言語に関する知識だけが求められると考えがちですが、実はそれ以外にもさまざまなスキルが必要となります。本項では、プログラマーにとって特に重要な5つのスキルについて詳しく紹介します。

関連記事:プログラマーが使うプログラミング言語とは?種類別の特徴や選び方を初心者向けに解説

プログラミングスキル

プログラマーは専門職のため、プログラミング言語のスキルは不可欠です。ただし、企業によって求められるスキルレベルは異なります。プログラミング経験が1年未満のプログラマーや未経験者を対象としている場合は、言語の基本構文を習得しているなど基礎レベルしか求められない求人がほとんどです。

一方、数年以上のプログラマー経験が求められる求人の多くは、特定のフレームワークを活用した開発スキルや精度の高さが求められるライブラリの作成スキル、プログラムからデータベースを操作するための知識、処理の速度やメモリ使用量を考慮するなどさまざまなスキルが求められます。また、プログラミングの周辺の知識、スキルとしてバージョン管理や統合開発環境の利用スキルもあわせて求められるでしょう。

さらに、プログラミング言語といってもさまざまな種類があり、開発するシステムやアプリケーション、分野によっても異なります。

各開発分野で用いられることの多い言語例
プログラミング言語にはそれぞれ特性があり、開発に用いられる分野には一定の傾向が見られます。

たとえば、プログラマーの求人案件でもっとも多いJavaは、大規模な基幹システムからAndroid向けのアプリケーション開発まで幅広い分野で需要があります。また、iOS向けアプリケーションにおけるSwiftのように特定のプラットフォーム上で非常に高いシェアを持つプログラミング言語も存在します。

近年注目されているAIの分野においてはライブラリが豊富なPythonが、ゲーム開発の分野ではC#やC++なども多く用いられます。さらに、Web業界においてはPHPやJavaScriptも重宝される言語です。

このように用途によって採用されるプログラミング言語は異なるため、たとえばJavaを用いた開発を担当するプログラマーとして入社した後に、参画するプロジェクトでC#やそのほかのプログラミング言語のスキルが必要になり、仕事をしながら新たなプログラミング言語の勉強をするというケースも多いのです。

そのため、「Javaのスキルを身につけたから一生安泰」というわけではなく、プログラマーとして常に言語スキルを学び続ける姿勢が求められます。

デバッグスキル

デバッグとは、プログラム内にあるバグを見つけて修正する作業です。デバッグはテスト段階ではなく、プログラミングをしている段階で行うものです。システムが複雑であればあるほど、コードを書いて一発で思い通りに動くことは稀です。

一通りコードを書いた後に、デバッグによってシステムを完成させていきます。デバッグスキルとプログラミングスキルは基本的に共通していますが、デバッグの効率的なやり方などもあります。デバッグを効率化するための工夫やツールの使いこなしなどもデバッグスキルに含まれるでしょう。

プログラミング理論の知識

プログラミング理論とは、各種のコーディング標準やコーディング規約、ベストプラクティスなどを元にソフトウェアの品質を高める考え方です。

例えば、モジュール分割を行い、メインルーチンやサブルーチンの独立性や可用性、信頼性、可読性などを高めていくこともプログラミング理論に基づいたプログラムの改善にあたります。

プログラミング理論に基づいた設計、開発を行うことは、プログラムの処理速度やプログラミング工数、品質に大きく関係します。従って、より良いプログラムを作るためにプログラマーはプログラミング理論の知識を身につける必要があります。

コミュニケーション能力

システム開発のプロジェクトにおいて、ほとんどの場合はSEやPMなどが顧客との窓口になります。しかし、プロジェクト案件によってはプログラマーが顧客とコミュニケーションをとったり、細かい調整を行うケースもあります。

また、大規模な開発プロジェクトになればなるほど、複数のプログラマーおよびSEがチームを組んで開発を進めることが一般的です。いわばチームワークが求められるため、さまざまな立場の人間と円滑なコミュニケーションがとれなければ開発にも大きな支障をきたしてしまいます。

論理的思考能力

論理的思考力(ロジカルシンキング)とは、課題や問題を解決するために筋道を立てて考える力のことを指します。目的と方法を正しく理解したうえで、物事を体系的に整理しながら考えることで、さまざまな問題を解決に導きます。

論理的思考力はプログラミングにおける基本的かつ重要な考え方であり、論理的な設計がなされていないとシステムに何らかの不具合が発生したり、意図した通りにプログラムが動かないという結果にもなります。

情報収集力

プログラミングの分野では、新たな開発手法やフレームワークを活用することで開発効率が大幅に向上することも多いです。また、優秀で経験豊富なプログラマーでも技術的な問題につまづくこともあり、本やインターネットなどから解決につながるヒントを収集するケースは少なくありません。

膨大な情報の中から自分が探している情報にピンポイントでアクセスするためには、適切な情報収集のスキルを身につけておく必要があります。情報収集のスキルが低いと、問題にぶつかったときになかなか解決方法が見出だせず、多くの時間を要してしまいます。

スキルアップするために身につけるべきスキル・知識

プログラマーとしてある程度の経験と実績を積み上げてきた方の中には、さらなる高みを目指して次のステップを考えている方も多いのではないでしょうか。

本項では、プログラマーとしてキャリアアップするために身につけるべき知識とスキルを解説します。多くの開発現場で、以下にあげる知識やスキルを持つ人が設計やリーダーを担当します。

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システムアーキテクチャの知識

システムアーキテクチャとは、システムを構成する要素のことを言います。サーバーやCPU、ストレージなどのハードウェアからプログラムソースまで幅広い領域がこれに含まれます。システムアーキテクチャはプログラムソースの設計をする際に必須の知識となります。また、C言語などを駆使してメモリ処理や並列処理などを行う際にも必要となる知識です。

システムの評価指標の知識

システムが優れていると評価するための指標として効率性(レスポンスタイムやスループット)、接続性(プラグアンドプレイやデバイスドライバ)、移植性(インタフェースの標準化)、信頼性(故障率、MTTRとMTBF)があります。評価指標を高い水準で満たす開発が優れたプログラムの基準となりますので、プログラマーとして高いレベルを目指すために必要な知識となります。

ミドルウェアの知識とスキル

システム開発は、プログラミング言語のみを使って行うものではありません。サーバー制御(サーバーOS)やプログラム間連携ソフトウェア、ソフトウェア開発支援ツール、データベース、APIなどさまざまなミドルウェアと組みわせて、開発を行います。ミドルウェアに関する幅広い知識とスキルを習得しているほど、プログラマーは任せてもらえる業務範囲が広がります。

ソフトウェア品質管理の知識

ソフトウェア品質管理とは、品質モデルとメトリクスなどを使用しソフトウェアの品質要求を高めることを言います。プログラマーの観点からは単体試験や結合試験、網羅性試験を行い不具合の可視化や修正、ソースコードの品質向上を行います。ソースコードの品質には可読性、リソース管理、適切なコメント数、移植の容易性などの観点が含まれます。

システム開発手法の知識

システム開発手法とは、システムの開発工程を構造化し、計画・制御するための枠組みのことです。開発するシステムやサービスの特性に応じて、プロジェクトに適切な開発手法を選択する必要があります。代表的な手法として、ウォーターフォールモデル、アジャイルモデル、スパイラルモデルなどが存在します。

システム開発手法を理解していないと、プロジェクトの全体像の把握ができず、各工程での作業内容が正しく認識できません。やるべきことが分からずに開発を行っていれば、手戻りや進捗管理が行えないなどの問題が発生します。また、プロジェクト計画段階ではどのシステム開発手法を使うかを決めるところからはじまりますので、プロジェクトの最初から携わる立場になるには、システム開発手法を熟知している必要があります。

ハードウェアやネットワークに関する知識

さまざまな業種において、業務効率化を支援するIoTの分野が注目されています。小型のセンシングデバイスによってデータを収集したり、機器を制御したりするIoTシステムを構築する際には、ハードウェアとネットワークに関連するスキルが欠かせません。

今後の成長分野であるIoTに特化したエンジニアを目指すためには、ハードウェアやネットワークの知識を身につけておくと良いでしょう。

数学的な処理能力

プログラミングの現場では数学的な処理が求められることもあるため、最低限の数学の知識があると良いでしょう。

たとえば3Dの処理やゲームプログラミングでは、リアリティのある表現を実現するために、数学や力学などを使った計算が必要です。また会計などの業務用アプリケーションにおいても、複雑な数値計算を扱うこともあります。データサイエンスに関わる分野では数学や統計学的な手法を用いて、データの分析を行います。

必要な領域にあわせて都度習得しても良いのですが、高校生レベルの数学を基礎として学習していると取り掛かりがスムーズになります。

モチベーション管理能力

プログラミングは地道な作業です。トライアンドエラーを繰り返し、少しずつ前進する作業を、モチベーションを保ちながら行う必要があります。

一つ一つのプログラムを時間をかけて構築していくのですが、その繰り返しにおいてハイパフォーマンスな状態を継続することが、成果を出すことに繋がります。

しかしながら、仕様書に沿って順調に開発を続けられるとは限りません。顧客の要望による仕様変更や技術的制限など、様々な要素により課題が生まれ、それを順次乗り越える対応も仕事の中で発生します。ときには理不尽さを感じたとしても、そこに引きずられてプログラムの品質や生産性に影響が出ないように自己管理する能力も必要となります。

英語力

プログラミングに関する技術発展は英語圏で発生していることが多く、情報は英語で発信されていて日本語に翻訳されていないこともしばしばあります。英語力があると海外の最先端の情報をいち早くキャッチできるでしょう。近年ではブラウザによる翻訳機能の充実が著しく、英語の文章でも対応しやすくはなってきていますが、英語にアレルギーを持っているとせっかくの最新情報を活かすことが出来ません。

また会社によっては外国人のスタッフと同じチームに配属されることもあります。英語力があれば、そのようなスタッフとの円滑なコミュニケーションも可能となるため、よりスムーズに仕事を進められるでしょう。

マネジメントスキル

プログラマーのメイン業務はマネジメントではありません。プロジェクト内ではプロジェクトマネージャーが主にマネジメントを行いますが、プログラマーにとってもマネジメントスキルは必要です。自分自身のマネジメントや、作業が関連しているメンバーの状況把握は不可欠だからです。またマネジメントスキルを身に付けることで、システムエンジニアやプロジェクトマネージャーを目指しやすくなります。

関連記事:プログラマーの将来性と、今後需要が高まるスキル

プログラマー志望者におすすめの言語

同じプログラマー志望者でも、どのようなシステム開発をしたいのかによっておすすめの言語は変わってきます。すでに開発したいシステムが決まっている場合は、それに合わせて言語を選ぶ必要があります。

まだ何も決まっていない場合は、よく使用される言語を基準にすると良いでしょう。よく使用される言語を基準にして、開発対象のシステムも考えていく、といった方法もあります。

各開発分野で用いられることの多い言語例

プログラミング言語にはそれぞれ特性があります。そのため、開発内容によって使用言語に偏りが出てきます。たとえば、プログラマーの求人案件でもっとも多いJavaは、大規模な基幹システムからAndroid向けのアプリケーション開発まで幅広い分野で需要があります。iOS向けアプリケーションにおけるSwiftのように特定のプラットフォーム上で非常に高いシェアを持つプログラミング言語も存在します。

高い人気を誇る「Python」

PythonはAI開発で特に注目されているプログラミング言語です。もともとは科学技術計算などに使われていたので、比較的特定の分野に特化した言語でした。しかしAIが普及したことでIT業界で中心的な言語になったという経緯があります。AIは今後伸びる可能性が高いため、Pythonの取得メリットは大きいでしょう。

またPythonはWeb開発でも使用されます。Webの言語は他にもありますが、AIが普及するようになればエンジニアのスキルの観点、AIとWebの連携の観点などからWeb開発でもPythonの使用頻度は上がる可能性があります。

初心者向きの「JavaScript」

JavaScriptは初心者でも比較的習得しやすい言語です。HTML、CSSと一緒に学習されることが多いでしょう。なぜならHTML、CSS、JavaScriptはWeb開発のフロントエンドで使用されることの多い言語だからです。フロントエンドなので感覚的にわかりやすく、またバックエンドほど複雑な処理は少ないです。

在宅案件が豊富な「PHP」

PHPは在宅案件が豊富なので、在宅案件希望でPHPのスキルを身に付ける人も多いです。PHPが在宅案件に多い理由として、比較的小規模なWebシステムで使われることが多いということが挙げられます。またWordPressという有名なCMSがPHPで開発されているため、改修や拡張機能の開発案件などもあります。こういった小規模案件は在宅エンジニアに依頼するケースが多く、結果的にPHPは人気言語です。

プログラマーにおすすめの資格

本項では、言語スキルの証明に活用できる資格について解説します。

プログラマーがプロジェクトに参画したり転職したりするときは、どのくらいのスキルを持っているのかを客観的に示す必要があります。そこで、プログラマーが持っておくとスキルを証明でき役立つ資格を7つ紹介します。

ITパスポート

ITパスポートは、ITに関する基本的な知識を持つことを証明する国家資格です。基本情報技術者試験よりも一つレベルが低い資格であり、プログラマーだけでなく全ての社会人にとって備えておくべきITの知識が求められます。CBT方式での試験であり、通年で受験可能です。

ITパスポートはIT利用者に向けた資格試験であり、プログラミング言語のスキル証明にはなりません。しかし、プログラミングを始めたばかりの人が、その他の資格取得に向けたステップとするのに有用な資格です。

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は情報処理推進機構が実施しているITエンジニアの登竜門的な国家資格です。プログラマーとしての基本的な知識に加えて、ある程度のプログラミングスキルが問われる出題内容となっているため、IT企業などで取得することを積極的に推奨されていることもあります。

プログラミングに直接関わる問題では、C言語、Java、Python、アセンブラが選択可能なプログラミング言語となっています。現在はCBT形式での出題となっており、通年で受験可能です。

Android技術者認定試験制度(ACE)

Android 技術者認定試験制度(ACE)は、Android™の知識・技術に特化した資格制度です。アプリ開発のエンジニア向けである「アプリケーション技術者認定試験」、プラットフォーム周りのエンジニア向けである「プラットフォーム技術者認定試験」の2種類の認定が用意されています。各試験は「ベーシック」「プロフェッショナル」といった階級が用意されており、Androidアプリ開発で利用されるJavaのスキルも示すことができる資格です。

Ruby技術者認定試験制度

Ruby技術者認定試験制度は、Rubyプログラミングに特化した資格制度です。Rubyを利用したシステムの設計、開発、運用をするエンジニアを対象とし、Rubyに関する技術力を評価します。「Silver」「Gold」「Platinum」といった3つの階級が用意されていますが、2022年11月15日時点では「Silver」と「Gold」のみ受験可能となっています。

C言語プログラミング能力認定試験

C言語プログラミング能力認定試験は、その名の通りC言語プログラミングに特化した資格制度です。3級から1級までの階級が用意されており、1級ではC言語を駆使したコーディング、コンパイル、デバックを行い、プログラムを完成させる能力が問われます。C言語の初心者は3級からの習得を目指すとよいでしょう。

Oracle Certified Java Programmer

Oracle認定Javaプログラマは、Javaプログラミングに特化した資格制度です。Javaによるプログラミングの基礎やオブジェクト指向についての知識が問われる内容となっています。「Bronze」「Silver」「Gold」の3つの階級が用意されており、プログラミングの初心者から中級者までをカバーしています。

PHP技術者認定試験

PHP技術者認定試験は、PHPプログラミングに特化した資格制度です。PHPの基礎知識から、Webに関する知識、ライブラリを用いたプログラム構築が試験対象とされます。PHPのバージョンやスキルレベルによりコースが分かれており、2023年9月10日時点では以下が実施されています。

  • ・PHP8技術者認定初級試験

    ・PHP7技術者認定初級試験

    ・PHP5技術者認定初級試験

    ・PHP8技術者認定上級・準上級試験

    ・PHP5技術者認定上級・準上級試験

    ・PHP技術者認定ウィザード

プログラマーに必要なスキルや資格を身につける方法

プログラマーに必要なスキルや資格を身につけるための方法を解説します。

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独学で学ぶ

「予算があまりない」「自分のペースで学びたい」このような方は独学で学習を進めると良いでしょう。書店ではさまざまな言語のプログラミングの技術書が並んでいるほか、インターネット上の動画サイトなどを活用すれば、無料あるいは安価にプロ講師の動画講義でプログラミングを学習できます。

不明点などは都度自分で解決していかなければなりませんが、実務においてもそれは同様であり、むしろ自分で解決したという経験こそが何よりの独学のメリットであるとも言えます。

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学習サイトを利用する

プログラミングの学習サイトは「動画を使った解説講義」と「実際にプログラムを書いて添削する」という2つの種類に分類できます。完全に無料で学べるサイトもありますが、多くは有料プランを設けており、高度なプログラミングは有料プランが必要とされていることが多く、使用できる機能に差を設けていることもあります。

どのような学習サイトを利用するにしろ、プログラミングを学ぶには手を動かして反復練習することが欠かせません。もし自分にあった学習サイトが見つかったら、まずは無料で出来るところまで学習を進めて、さらに学びたい内容や利用したい機能があったら課金を検討すると良いでしょう。

実際に手を動かしてコードを書いてみる

やはりプログラミングを学ぶのであれば、実際に手を動かしてコードを書いてみるのが最も上達する手段と言えるのではないでしょうか。もちろん最初から完璧に動作するコードを書くのは困難ですが、試行錯誤しながら思い通りのコードを作り上げていくのは、プログラミング学習者ならではの醍醐味です。

最初のうちは膨大な時間がかかってしまっても、自分の力で正しく動作するコードを開発した経験は、ベテランになってからも生かせる貴重な財産となるでしょう。

パソコンの低価格化やインターネットによる情報の普及により、プログラミング環境の構築はハードルが下がっています。自分で自由にプログラミングする環境を用意して、腰を据えてプログラミングに取り組みましょう。

学んだことの情報発信を行う

プログラミング学習中に学んだことを、GitHubによるソースコードの公開や、Qiitaなどでまとめて記事にして情報発信するのもおすすめの方法です。自分がつまずいたところや工夫したところを発信することは、同じようなことで悩んでいるほかの学習者にとって有益な情報源となるかもしれません。また、情報を発信するためには情報を整理してまとめることが前提となるため、知識を浸透させるうえでも良い取り組みです。

間違えたことやうまく行かなかったことを発信するのは勇気がいりますが、自分やほかの学習者のためと思ってチャレンジしてみると良いでしょう。

得意なところを伸ばす

プログラミングといってもさまざまな言語がありますし、動作するOSやサーバもさまざまです。選択肢が豊富にあるため、全てをマスターしようと思いがちですが、最初のうちは自分にとって得意と思える言語や開発環境のスキルを伸ばすのがおすすめです。

たとえばデータベース操作やWebアプリケーション、ブラウザ上で動作するフロントエンド部分など、プログラミングはさまざまな用途で活用されるため、まずは自分の得意なところを見極めて集中的に学習すると良いでしょう。

日頃から論理的に考えるようにする

プログラミングは、コンピューターへの命令を積み重ねることであり、論理的な思考を伴った作業です。論理的思考力の向上にも役立ちます。

また、日頃から論理的な思考を心掛けることで、プログラミングの上達にもつながります。たとえば何かの目的を果たすためには、何からスタートして、どのような順序で物事を進めていくのか、このようなことを意識して考える習慣があるだけでも、論理的思考力が高まりプログラミングスキルの向上につながっているのです。

プログラムを開発するということは、筋道を立てて物事を捉えることでもあります。ものごとを常に論理的に考える習慣を持つことで、さらにプログラミングのスキルが高まりやすくなるのです。

プログラミングスクールに通う

プログラミングスクールには効率的なカリキュラムが用意されています。スクールが用意したカリキュラムで学習を進めることで、最短ルートでスキルが身に付きます。また最近はオンラインスクールが主流なので、自宅にいながらスクール学習が可能です。

プログラミングスクールは効率的に学習を進められるメリットがありますが、わからないことを講師に質問できることも大きなメリットです。プログラミングをしているとつまづく可能性が高いです。つまづいて調べて解決するのですが、最初のうちはこの流れが大変です。

プログラミングスクールなら講師のサポートを受けられるため、疑問を素早く解消して先に進めます。

プログラマーのスキルシートとは?

プログラマーとしての転職を目指すうえで役立つのがスキルシートです。

スキルシートとは、自身のこれまでの経験や持っているスキルなどを書き記したドキュメントです。特にプログラマーを募集している企業の多くは即戦力を求める傾向が高く、保有するスキルが明示されているスキルシートは採用の判断材料とされます。スキルシートはプログラマーの転職活動において、非常に重要な意味を持っているのです。

プログラマーとってのスキルシートの役割

たとえば「C言語プログラミング能力認定試験」の資格を保有していたとしても、実際にC言語を用いた開発経験がある人とそうでない人ではスキルの高さは全く異なります。また、「C言語の開発経験がある」と履歴書や職務経歴書に記載していたとしても、どの程度の年数なのか、どのような規模のプロジェクトに携わってきたのか、どのような処理を行うプログラムを担当したことがあるかなど、詳細までは伝わりません。

もっている資格やスキルの詳細をスキルシートに記載することによって、企業が求める人材要件にマッチする人材であるかを見極める判断材料になります。また、プログラマーにとっては、企業の求める人材であることをアピールする役割を果たします。

企業が求めるスキルの基準に満たないまま入社してしまうと、業務についていけなかったり、重大なミスを起こしてしまったりする可能性も考えられます。スキルシートは人材を募集する企業側はもちろん、求職者にとってもアンマッチを避けるメリットのあるものです。

スキルシートに書くべき内容

プログラマーとして転職活動をする場合には、スキルシートには以下の内容を記載しましょう。

職務経歴

勤務経験のある企業名と在籍期間を記入します。複数の企業に所属歴がある場合には、遡ってかけるだけ記載しましょう。

関連記事:プログラマー向け職務経歴書の書き方を解説【テンプレートあり】

保有技術

「C」や「Java」など、開発経験がある、または習得済みのプログラミング言語を記入します。言語ごとに開発経験の年数も記入しておきましょう。

また、利用したことのあるフレームワークや統合開発環境、ミドルウェアなどについてもリストアップしておきます。

開発案件の詳細

案件名、役割、開発規模および人員、開発に使用していた言語および開発環境、担当していた工程などを記入します。また、上記に加えて開発案件の概要(何を目的としたシステムか)も記入しておきます。

ただし、守秘義務にあたる内容については直接的に記載しないようにしましょう。例えば、具体的なクライアント名称や暗号化方式などを記載した場合には契約上のルールを守れないと判断される可能性があります。

自己PR

これまでの職務経歴をもとに、どのような知識やスキルが活かせると考えているか。自身の強みがどこにあって、どのような場面でそれが発揮できると考えているかなど、アピールにつながる内容を記入します。

関連記事:プログラマーに就職するには?未経験でもOK?年収や求人例を紹介

プログラマーに関するよくある質問

プログラマーに関するよくある質問と回答を紹介します。

Q1.プログラマーに必要なスキルはありますか?

プログラマーに必要なスキルとして、プログラミングスキルやデバッグスキルが挙げられます。これらのスキルは直接的に業務に使用するので当然ですが、他にもコミュニケーション能力、論理的思考力、情報収集力などもプログラマーには欠かせません。

Q2.プログラミングスキルとは何ですか?

プログラミングスキルとは、コンピュータに指示を出すためのプログラムを書くスキルのことです。プログラミングから派生して、設計やコンピュータの仕組みを理解していることもプログラミングスキルに含まれるでしょう。

Q3.プログラマーにはどのような人が向いていますか?

プログラマーに向いている人の特徴として、論理的思考力がある、問題解決力がある、情報収集や勉強に熱心である、といった特徴が挙げられます。プログラミングの仕事は問題解決のために常に情報収集や勉強をする必要があります。こういった作業が得意な人は、現時点でプログラミングスキルがなくても後から身に付いてくる可能性が高いでしょう。

Q4.プログラミングに向いてない人の特徴を教えてください

プログラミングに向いていない人の特徴として、以下のようなものが挙げられます。


  • ・地道な作業が苦手

    ・スキルアップのために努力したいと思わない

    ・思考よりも感覚で行動する


プログラミングはパソコンに向かって黙々と作業することが多いです。そのため、地道な作業が嫌いな人には向かない可能性が高いでしょう。また技術の変化は早いため、スキルアップのために勉強を続ける必要があります。

自分で勉強せずに言われたことを事務的にこなすだけの仕事を希望している人には合わない可能性が高いです。またプログラミングは基本的に考える作業なので、考えずに感覚的に行動する方が好きな人には合わない可能性が高いでしょう。

まとめ

この記事では、プログラマーに必要な知識・スキル、役立つ資格を解説しました。

卓越したプログラマーになるためにはプログラミングスキルだけでなく、幅広い知識を身につけることが重要です。スキルアップをすることで、業務範囲が広がり、設計やチームリーダー、SEなどへのキャリアアップの道が拓かれます。

スキルアップには資格取得を目指して学習することも一つの方法です。資格取得に向けた学習は、効率的に体系だった知識を習得することにも繋がりますので、ぜひ活用してみてください。

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この記事の監修

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