プログラマー(PG)とは?仕事内容や給料・スキルを分かりやすく解説

最終更新日:2024年11月13日

プログラマーとは、プログラミング言語を使ってさまざまなシステムやアプリケーションを開発するエンジニア職種の1つです。主な仕事内容は「プログラミング」と「テスト」に分けられます。

IT技術の発展に伴い、開発を効率化するツールや土台の枠組みを構築するフレームワークが多くの場面で活用されるようになり、プログラマーの業務においても重要視されています。また、従来のプログラミングだけではなく、データベース構築などを担当するケースもあり、業務範囲が広がりつつあります。これらの変化に対応するため、ニーズに応じて新しい技術を積極的に習得し、継続的にスキル向上を図ることが大切です。

この記事では、プログラマーの仕事内容を中心に、システムエンジニアとの違いやプログラマーの種類、必要なスキルについて解説します。

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この記事のまとめ

  • プログラマーはシステム開発において主にプログラミングを担当する職種
  • プログラマーになるには学歴や専攻は関係なく、プログラミングスキルを身につけて現場経験を積むことが重要
  • 未経験からでもプログラマーになることは可能
  • スキルを習得し、充実したポートフォリオでアピールできれば企業に評価されやすい

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プログラマーとは?

プログラマーとは、設計書に基づきシステムやアプリケーションを構成するプログラムを作成する職種です。プログラミング言語ごとに決められた型に従ってコードを入力し、コンピューターを動かす指示を出します。命令文の集合体はソースコードと呼ばれ、システムやソフトウェアが意図した動作をするよう記述していきます。

プログラマーとシステムエンジニア(SE)の違い

 

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プログラマーと並んでよく目にする職種として、システムエンジニアがあります。中小規模のシステム開発会社やプロジェクトでは、システムエンジニアがプログラマーの役割を兼任することもありますが、厳密にいえば異なる職種です。

システムエンジニアは、クライアントとコミュニケーションを取りながら、どのようなシステムを構築したいかを決める要件定義に関わります。要件をどのように実現するかを具体的にしていく基本設計書を作成し、プログラマーに提供します。一般的にはプログラマーの上流工程に位置しているのがシステムエンジニアであり、プログラマーによるプログラミングとテストの管理や総合テスト工程も担います。

一方プログラマーの場合は、システムエンジニアが作成した基本設計書をもとに、より詳細に要件を実現する方法を定めた詳細設計書の作成とプログラミング、単体テスト、結合テストを担当します。

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【種類別】プログラマーの具体的な仕事内容一覧

プログラマーの基本的な仕事内容やシステムエンジニアとの違いが分かりましたが、一口にプログラマーといっても担当分野はさまざまで、対象のシステムやアプリケーションによって細かな仕事内容はいくつかの種類に分けられます。また、使用する言語もそれぞれ異なります。多くの言語を扱えればプログラマーとしての仕事の幅が広がりやすいでしょう。プログラマーの仕事内容は主に以下の7つの種類に分けられます。

種類 仕事内容、使用するプログラミング言語
Web系 ECサイトやCMS、SNSなどのWebアプリケーションを開発します。
Webアプリケーションは短い開発期間で機能別にリリースしていき、
リリース後に改善を繰り返しながら品質を高めていく「アジャイル方式」 で
仕事を進めていくことが多いです。
フロントエンドではJavaScriptが使用され、
サーバーサイドではPHP、Ruby、 Python、Java、Goなどの
プログラミング言語が使用されます。
ゲーム系 家庭用ゲーム、ソーシャルゲーム、スマホゲームなどを開発します。
ゲームに登場するキャラクターの動きや背景、効果音などを
プログラミングしていきます。
使用される言語はC#、C++が主流です。
また、Unityというゲーム開発ソフトウェア(ゲームエンジン)も
あわせて使用します。
アプリ系 主にスマートフォンやタブレット端末、PC向けのアプリを開発します。
ネイティブアプリでは開発するハードウェアによって使用する開発言語が異なり、
iPhone(iOS)の場合はSwift、Objective-C、
Androidの場合はJava、Kotlinが主流です。
Webアプリの場合はWeb系プログラマーと同様の言語を用います。
組み込み系 家電製品や設備システムなどを制御するためのプログラム開発を行います。
主にCやC++、アセンブラなどの言語が使用されます。
PCと異なり製品に特化したプログラミングが求められるため、
プログラミング未経験者にとってはハードルが高めです。
汎用系 主に大手企業やメガバンク、保険会社などの大規模基幹システムで使用される
汎用機を開発します。
汎用機とは業務用の大型コンピューターを指し、
メインフレームとも呼ばれています。
言語はCOBOLが使用されることが多かったものの、
オープン系システムに移行しつつあります。
オープン系 UNIX、Linux、Windowsといったオープン系システムを開発します。
また、一般的には企業のデータベースや管理システムなどの
業務システムに携わることが多いです。
汎用系プログラマーの対義としても認知されています。
使用言語はJavaやC言語、PHP、VB.NETやC#などです。
特に企業の基幹システムなどの場合、
高い品質(障害が少なくセキュリティが高い)で納品することが
前提となるため、比較的開発期間が長くなる傾向があります。
通信系 ルーターやモデムなどの通信機器のシステムや、
そのほかネットワーク関連に特化したシステムを開発します。
CやC++、Javaなどの言語が用いられることが多いです。
 

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プログラマーの仕事内容をわかりやすく解説

プログラマーは、設計書に基づいてプログラムするのが仕事ですが、それだけでは仕事内容がイメージしにくいでしょう。主にコードを書くほか、プログラムの作成後にはチェック作業を行い、バグやエラーへの対応も行います。また、プログラムをする上で密接な関わりを持つデータベースやソフトウェアなどにも携わります。プログラマーの仕事内容について、基本的なものから見ていきましょう。

基本的な仕事内容

プログラマーの基本的な仕事内容には、どのようなものがあるのでしょうか。よく耳にする「プログラミング」を含めた「APIの開発」や「テスト」などの5つが挙げられます。以下で具体的に説明しますので参考にしてみてください。

プログラミング

プログラミングとは、プログラミング言語を使ってコンピューターに処理させる内容を記述することです。たとえば、ECサイトで「検索ボタンを押した時に、入力された文字を含む商品を表示する」という1つの動作を可能にしているのもプログラミングによるものです。また、処理をいくつも組み合わせたソースコードによって、システムやソフトウェアは動作します。

プログラミング工程においては、ライブラリやフレームワークを活用する機会が多いです。ライブラリは、特定の機能がプログラムとしてまとまったもので、ライブラリを組み合わせて使うことで、従来よりも簡単に複雑なシステムを構築できます。フレームワークは、アプリケーションを開発するための機能が集約されたもので、効率的に開発を行う上で非常に役立ちます。

データベースの構築・操作の実装

プログラマーはデータベースの構築・実装にも関わります。多くのアプリケーションでは、データを保存したり編集したりできるデータベースが使われます。リアルタイムにアクセスが集中する大きい規模のシステムであれば、データベースエンジニアや経験豊富なSEがデータベースを構築します。

一方で、規模の小さいシステムであれば、プログラマーが構築から実装までを担当することも少なくありません。データベースを操作する言語はSQLと呼ばれ、プログラミング言語と合わせて使います。

APIの開発

APIの開発もプログラマーの仕事の一つです。APIは「アプリケーション・プログラミング・インターフェース」の略称で、ほかのアプリケーションと接続して機能を利用したり、機能を提供したりする仕組みを指します。

たとえば、ECサイトの「SNS連携による会員登録機能」は、SNSから提供されるAPIをECサイトに組み込むことによって成り立っています。また、Webサイトやシステム、アプリケーションなどを構築する際に、自社のAPIを組み込めば、ユーザー数やアクセス数を増やせます。

テスト

プログラミングのソースコードは、テストによって動作を検証し、トライ&エラーの繰り返しで修正していくのが一般的です。テストといっても、単体テストや結合テスト、総合テスト、パフォーマンステスト、セキュリティテストなどさまざまな種類があります。プログラマーは主に、モジュール単体を検証する単体テストと、モジュール間を結合して検証する結合テストを担当します。

実務経験が少ないプログラマーの場合、まずはテストを担当する業務から始める場合が多いです。ただし、テストの段階で重大なバグを見逃すとクレームにつながる可能性があるため、責任のある重要な役割といえるでしょう。

バージョン管理

バージョン管理とは、「いつ、誰が、どのようにソースコードを変更したか」という履歴を記録・管理することです。ソースコードはもちろん、SQLのファイルやミドルウェアの設定、依存関係の定義なども管理します。適切なバージョン管理によって、最新のソースコードが共有しやすくなるだけでなく、不具合が発生した時に特定の機能のみ過去のソースコードに戻せるようになります。

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プログラマーのやりがいと厳しさ

プログラマーという職業に対して、「長時間労働を強いられる」「クライアントからの無茶なリクエストに応えなければならない」といった負のイメージをもっている方は多いです。確かに、プログラマーとして活躍していくには、厳しさや乗り越えなければいけない場面もありますが、誰でも簡単に就けない技術職であり、やりがいは十分にあります。

そこで、プログラマーの現実を知るためにも、仕事のやりがいや厳しさ、どのような人が向いているのかについて解説します。

プログラマーのやりがい

プログラマーは、ものづくりをする職人と共通する部分が多くあります。クライアントから「こんなシステムを作りたい」という要望を受け、実際に形にできるのはプログラマーの醍醐味です。

四苦八苦しながら組み立てたプログラムが、形となって目に見える状態で反映された瞬間には、大きな達成感を味わえるでしょう。コーディングが評価されたり、自分が関わったプログラムが誰かの役に立ったり、やりがいを感じる場面は多々あります。苦労を重ねれば重ねるほど、その成果の喜びは大きいものです。

人の役に立っていると実感しやすい

作成対象のプログラムの種類によっては、普段の生活など身近なところで利用されていることもあり、人の役に立っていることを実感しやすいです。たとえば、スマホアプリは非常に身近な存在ですが、ここにもプログラマーの仕事の成果が集約されています。

ものを生み出す楽しさを感じられる

システムは膨大なデータを処理しますが、そのプログラムは非常に小さな機能が集まって成り立ちます。それはまるでパズルのようで、さらに1本のプログラムはいろいろな関数やライブラリを組み合わせて作りこみます。

このようにプログラミングはパズルと似ており、1つのものを作り上げる楽しさを実感しやすいです。「プログラミングは楽しい」と感じる人が多い理由にも納得がいくでしょう。

自分が成長していく醍醐味を感じられる

ある動作を実現するプログラムは、1つとは限りません。同じ動作でも、コーディングの仕方によって品質の高いプログラムもあれば、複雑で分かりにくいプログラムができあがることもあります。プログラマーは経験を積むことで、より効率的に、より品質の高いプログラムを作成できるようになります。その過程を通して自身の成長が感じられ、それがやりがいにつながります

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プログラマーの厳しさ

プログラムは目に見えるものではないため、PCの画面上で動くものは簡単に作れると認識している人もおり、それにかかる時間や苦労を分かってもらえないことは少なくありません。たとえば家を建てる場合、「1週間で完成させてほしい」といった無茶な要求をするクライアントはほとんどいないはずです。

また、プログラマーは技術職であるため、活躍し続けるには最新の業界動向も踏まえた自己学習も続けていく必要があります。プログラマーとしての責任を全うするために時間外労働が発生することもあるでしょう。やりがいがある反面、強い覚悟も持っていなければいけません。

納期に追われるプレッシャーを感じる人もいる

多くの場合プロジェクトに納期はつきものです。プログラムはシステムやサービスの構成要素であり、システム開発などのプロジェクトの一環として作成されることが一般的です。そして、プロジェクトのスケジュールに沿って作業を行うため、定められた納期までに作成とテストを完了させなければいけません。

プロジェクト運営の都合から短納期の仕事も存在しており、納期に間に合わせなければならないプレッシャーを感じる場合もあるでしょう。

エラーやバグ対応で長時間労働になるケースもある

プログラムが完成した後にエラーやバグが出てしまうこともあります。納品後にエラーやバグが発生すれば、一定期間内の対応が求められます。社会的影響の大きなシステムや企業の利益を大きく損なってしまうような場合には、業務時間外まで対応に追われてしまい、結果として長時間労働になってしまうこともあるでしょう。

自分が関わるプログラムに責任を持つことは当然ですが、肉体的・精神的な疲労が蓄積し続ければ本末転倒です。時間外労働が発生することを踏まえ、日々の自己管理を意識し、時には周りに相談できると良いでしょう。

プログラミング言語のニーズが変わっていく可能性がある

プログラミング言語には多くの種類があり、業種によって使う言語が違います。また、同業種内でニーズが高まっている言語があっても、5年後や10年後には変わっている可能性があるでしょう。そのため、プログラマーはどんなタイミングでどの言語を習得するかによって将来性が大きく異なります。変わっていくニーズを分析し常に学習しないといけないことに負担を感じる人もいるようです。

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プログラマーに必要なスキル

経済産業省によるIT人材の雇用促進の後押しもあり、未経験からプログラマーを目指す人は多くなっています。しかし、プログラマーは技術職であり、担当する系統や扱う言語もさまざまであることから、活躍するためには専門スキルが必要です。また、プログラマーを目指すのであれば、プログラミング言語の知識や技術だけではなく、実務で求められるほかのスキルや思考についても知っておくと良いでしょう。

関連記事:
プログラマーへの就職|就職先別の仕事内容や年収など実情を紹介
プログラマーに必要なスキル・知識とは?資格や学習方法も紹介
プログラマーになるには|未経験から独学で目指す方法を紹介

プログラミングスキル

プログラマーにとって重要視されるスキルです。コードの書き方によって品質や性能が変わるため、シンプルかつ分かりやすいものでなければ、不具合があったり性能が悪かったりします。家を建築するとき、造りが良ければ強固な家ができますが、悪ければ壊れやすい家ができてしまうのと同じです。高いプログラミングスキルは、効率的で品質の高い開発につながっています。

スキルを身につけるためにプログラミングを学ぼうとする人は多いですが、プログラミング言語には多くの種類があり、1つの言語でさえ極めるのは簡単なことではありません。複数の言語を扱えるのは何よりですが、まずは担当したいシステム領域を決め、その領域で求められる言語に絞って学んでいくと良いでしょう。複数の言語を同時に学習するよりも、1つの言語に集中して学習していくほうが習熟度は高まりやすいです。

OSやミドルウェアに関するスキル

アプリケーションは、OS、サーバー、データベースなど、多くのシステムと連携することで動作します。そのため、これらの基礎知識も最低限は押さえておく必要があります。具体的には、LinuxやNginx、MySQLなどのOSやミドルウェアを扱うスキルが必要となるでしょう。

論理的思考力

プログラミングは「Aの処理を終えたらB、Bの処理を終えたらC」というように、コンピューターに対する命令を順序立てて論理的に構築していきます。そのため、論理的に思考する力が求められます。論理的思考力を身につけるためには、アルゴリズムの勉強が役立つとされています。

情報収集力

プログラミングは基本的にコードを覚えるのではなく、必要に応じてコードを調べながら進めることが多いです。よく使用するコードは覚えていたり1文字目を書けば自動入力するように設定しているようなことが多いので毎度調べるわけではありませんが、情報収集なしにプログラミングが完結することはほぼないでしょう。

また勉強の過程でも情報収集力は必須です。情報収集することで必要な知識、スキルを身につけ、プログラマーとして成長していきます。

忍耐力

プログラミングは基本的に地道な作業です。地道にコードを書き、わからないことは検索し、エラーが出たらエラーコードから原因を探ったり解決策を検索したりといったことの連続です。なかなか前に進まず、遠回りしてしまうようなことも多いでしょう。上記のような一連の作業をスキップすることは不可能で、忍耐強く取り組んだプログラマーだけが成長できます。

コミュニケーション力

プログラマーは、開発プロジェクトの際にチームを組んでさまざまな職種の人と協力し作業を進めていく必要があるため、コミュニケーション能力は必須です。また、指示を正しく把握しメンバー全体にわかりやすく説明することもプロジェクトをスムーズに進めるためには重要でしょう。

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プログラマーに向いている人の特徴

プログラマーは専門的なスキルが必要とされる技術職であり、個人の資質により向き不向きがあります。プログラム自体を楽しめることが何よりですが、システムエンジニアと設計書について相談したり、ほかのプログラマーと協力して作成したりと、多くの人とコミュニケーションがとれる柔軟性も必要です。

コミュニケーションが上手くとれず、認識齟齬が発生してしまうと業務に支障をきたします。たとえば、本来目的とする動作とは異なる動きをするプログラムを開発してしまう、報告すべき情報を共有せずチーム全体の進捗が遅れてしまう、などの問題が生じます。そのような事態は極力避けるよう、コミュニケーションをとるのが得意な人が向いています。

新しい技術やトレンドを吸収し勉強できる

情報技術の専門家である以上、普段から新たな技術、トレンドを注視する必要があります。プログラミングを含む情報技術(IT)は進歩を続けており、今後も新たな技術が次々生み出され、過去の技術は刷新されていくでしょう。

このような移り変わりの早い業界において、情報の遅れはデメリットでしかありません。技術やトレンドの変化に対応できるよう、積極的な情報収集や継続的な学習が求められます。

妥協せず根気強く取り組める

プログラムを作成する上で、思うようにパフォーマンスが出ない、不具合が発生し原因が見つからない、といった苦しい状況になることも少なくありません。

そんな状況であっても、プログラマーは粘り強く問題の解決に取り組み、品質の高いプログラムの開発が求められます。インターネットを利用して事例の調査をする、経験の豊富な先輩エンジニアに相談する、エラーの傾向を調べる、代替案を探すなど方法はさまざまです。

コミュニケーション能力が高い

プログラマーはコンピューターだけを相手に仕事をしていると思われがちですが、実はコミュニケーション能力が重要です。プログラムは複数を組み合わせて利用することも多く、各プログラムの作成者間での意思疎通が欠かせません。

また、各種のプログラムは、特定の利用者を想定した上で設計されており、利用者目線に寄り添いながらプログラムしていくことが大切です。また、プログラムの設計者や要件を出した人の意図を汲み取り、プログラムに反映する必要があるため、直接的に対話して話を引き出す、コミュニケーション能力が役立ちます。

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未経験からプログラマーに転職するには?

「業界経験がない、もしくは実務経験がないけれど、プログラマーを目指してプログラミングを勉強している」そのような方も多いでしょう。実際に、未経験からプログラマーになることは簡単とはいえず、相当な努力が必要です。また、実務経験がないため、採用活動において企業にアピールするには、ポートフォリオを作成し、評価される成果物を示さなくてはいけません。

では、プログラミングの経験のない人がプログラマーとして活躍したいと考えた場合、どのような勉強方法があるのでしょうか。ここでは、代表的な勉強方法を紹介します。自分に合う勉強方法を見つけて効率よく学習を進めましょう。

関連記事:
30代未経験でプログラマーになれる?勉強方法や学ぶべき言語
プログラマー転職の極意!未経験から成功する方法
独学でプログラマーを目指すには?習得方法や役立つツールを紹介

書籍を読んで独学する

あまりコストをかけず体系的に学びたい方は、まず書籍を購入して勉強してみるのがおすすめです。習得したいプログラミング言語ごとにさまざまな書籍が販売されているため、自分の勉強スタイルに合ったものを選びましょう。

学習サービスでも基礎知識の習得は可能

従来のプログラミング学習といえば、書籍での独学やスクールに通うのが一般的な方法でしたが、最近ではWeb上やスマートフォンアプリで手軽に勉強できる学習サービスもあります。
特に「Progate」や「ドットインストール」などのプラットフォームは一部無料で利用できるため、基礎知識を学びたい初心者におすすめです。実際にコードを書いてプログラミングを体感できるので、プログラマーの仕事をよりイメージしやすくなります。また、転職・就職を支援するサービスも提供している場合が多いので積極的に活用すると良いでしょう。

スクールに通って体系的に学ぶ

独学に自信がない方は、プログラミングスクールに通って勉強してみるのもおすすめです。数十万円単位の費用がかかることが多いですが、確実に短期間でスキルを身につけたい方には最適な学習方法といえるでしょう。また、通うのが難しいようであれば、場所や時間を問わず学習できるオンラインスクールという選択肢もあります。

いずれにせよ、スクールは学習コンテンツやサポートが充実しており、自己投資する価値は十分にあるといえます。

勉強会に参加して最新の情報にも触れる

プログラミングの勉強会やセミナーに参加するのもおすすめです。未経験者向けのセミナーも数多く開催されているため、自身のレベルや保有している知識に合った勉強会を探しましょう。また、勉強会ではさまざまなエンジニアが集まるため、最新の情報を知ることができ、情報交換の場としても活用できます。

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大学でプログラミングを学びつつ教養を身につけ、人脈をつくる

大学でプログラミングを学ぶのも1つの方法です。大学ではプログラミングの知識以外にも教養を身につけられる、人脈を作れる、選択内容によっては語学を学べるなど、プログラマー以前に社会人として働くときに役立つものを手に入れられます。また、幅広く知識を習得した後に方向性を決められるため、自身に合った道を選択することが可能となります。

専門学校で効率的に勉強する

専門学校は2年制が多いため、プログラマーに必要な内容を短期間で学び比較的早く働き始められます。また、実習を中心としたカリキュラムとなるので、就職してから即戦力になれるでしょう。ただし専門学校はプログラマーになる目的で入学しているため、後に進路を変更するのは大学に比べて難しい傾向にあります。

研修が充実している「未経験可」の求人に応募する

プログラマーの求人の中には、未経験者に対して入社後に研修を設けている企業があります。未経験者も最低限のプログラミングスキルが求められるのが一般的とはいえ、実践となると不安が残る人は多いでしょう。企業側もスキルが身についたことを確認してから配置できるので、双方にとって大きな利点があります。例としてレバテックキャリアが扱っている「未経験可」のプログラマー求人を2つ紹介するので、ぜひ参考にしてください。

求人例1:【バックエンドエンジニア】Web系ソフトウェア開発

【職種】
サーバーサイドエンジニア

【年収】
400~500万

【仕事内容】
オープン系、Web系の各種ソフトウェア開発、大学向けシステム、ホテル向パッケージシステム、製造業向けシステム、電力会社向けシステム等のプロジェクト。最初はプログラミング等がメインとなり、経験に応じて要件定義から設計/評価まで一連の工程に携わることが可能。自社内請負部隊への配属案件。

【その他】
未経験歓迎、自社内にて4ヶ月研修後に現場配属

求人例2:【ネットワークエンジニア】ITインフラの設計・構築、運用・保守

【職種】
ネットワークエンジニア

【年収】
264~290万

【仕事内容】
自治体や民間企業向けにネットワークやサーバなどITインフラの設計/構築、運用/保守など。サーバ/ネットワーク/データベースの設計/構築/運用/保守 、検証環境の構築。サーバ/ネットワーク機器などの周辺機器や端末のリプレース、アップデート。各種ドキュメントの作成・修正。

【その他】
未経験可、3ヶ月の「未経験者育成コース」、実践型の研修後に現場配属

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プログラマーへの転職に役立つ資格

転職活動でスキルを証明する方法の1つとして、プログラミングやITに関する資格の取得が挙げられます。プログラマーへの転職では、プログラミングスキルを保有していることが評価されます。せっかく優秀なスキルや知識を持っていても、説得力のあるアピールができなければもったいないことです。

資格取得は、一定のプログラミングスキルや知識の度合いを示せ、「目標に向けて努力し、達成した」という確かな証明にもなります。また、転職においてアピールできる材料はなるべく多いほうが有利でしょう。
以下のような資格がプログラマーへの転職で役立ちます。

ITパスポート試験

ITパスポート試験は独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が運営し、経済産業省によって認定される国家資格「情報処理技術者試験」の1つです。さまざまな試験が存在する情報処理技術者試験の中でも入門的なポジションであり、コンピューターやシステムをあまり利用したことがない未経験者、IT初心者の人におすすめです。

基本情報技術者試験

基本情報技術者は、ITパスポート試験と同様、IPAが実施する国家資格の1つです。ITパスポート試験は「ITを活用する人材」を対象としているのに対し、基本情報技術者試験は「システムやソフトウェアを開発する人材」を対象としています。

プログラマーはもちろん、システムエンジニアを目指す人も、基本情報技術者試験を取得しておきたいところです。

情報セキュリティマネジメント試験

情報セキュリティマネジメント試験も、IPAが実施する国家資格の1つです。システムを利用する中で、情報セキュリティのリーダーとして「情報セキュリティを維持・改善する人材」を対象としています。

プログラマーはプログラムを開発する過程で、セキュリティが疎かにならないよう意識しなければいけません。雇用する側にとっても、セキュリティに関する知識を持っている人材を採用するほうが企業のためにもなると考えるでしょう。そのため、セキュリティの知識・スキルを身につければ、転職時のアピールに役立ちます。

Oracle認定Javaプログラマ

Oracle社は2024年6月時点でJavaの権利を有している企業です。このOracle社によって運営されているOracle認定Javaプログラマは、公式ベンダーによる試験としてJava技術者のスキルを示す資格の中でも高い信頼度を持ちます。2024年6月時点の試験はJava 11 SEに対応したVersionとなります。

ブロンズ、シルバー、ゴールドの3つのグレードで構成されています。これからプログラミングスキルを習得する場合には、ブロンズから段階的に習得すると良いでしょう。

C言語プログラミング能力認定試験

C言語プログラミング能力認定試験は民間企業サーティファイによって運営、認定されるC言語のプログラミングスキルを示す資格試験です。3級から1級までの3段階があります。3級はこれからプログラミングを始める人向けのレベルに設定されており、エンジニアへの転職を目指す場合にも取り組みやすい資格です。国家資格「基本情報技術者試験」の午後試験において、C言語を選択する場合にも役に立ちます。

Ruby技術者認定試験

Ruby技術者認定試験は、Ruby開発者が会長を務める一般財団法人Rubyアソシエーションによって認定される資格試験です。Rubyによる設計、開発に必要な基礎知識と応用力を示せます。SilverとGoldの2段階で構成されています。Rubyプログラマーとしての活躍を目指す場合に有用な資格です。

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プログラマーの平均年収

プログラマーの平均年収については、厚生労働省の提供する職業情報提供サイトjobtag(日本版O-NET)に参考となるデータがあります。jobtagによると、プログラマー平均年収は550.2万円です。

レバテックキャリアの求人でもプログラマーの平均年収は550万円程度と想定されます。ただし1,000万円以上の求人もあるので、スキル次第で高年収を狙えます。システムエンジニアやプロジェクトマネージャーなどの上流工程職種になるとさらに年収は伸びる傾向があります。

関連記事:プログラマーで年収1000万円を目指す方法とは?

プログラマーの求人例

レバテックキャリアに掲載されている求人・転職情報より、プログラマーの求人例を紹介しています。なお、プログラマ―はプログラミング開発を行うエンジニアの総称のため、アプリケーションエンジニアなどの求人・転職情報から求人例を記載しています。

求人例1:アプリケーションエンジニア

【業界】
金融

【業務内容】
アプリケーションエンジニア
・社内で使用するGUIアプリケーションの開発/保守
・社内の営業企画部門との協同による、プロダクト企画および要件定義

【求められるスキル・経験】
・Javaでのアプリケーション開発経験2年以上(目安)
・チームワークを大切にしコミュニケーションがとれる
・改善点を見極め、主体的に業務に取り組める

【想定年収】
550~750万円

【勤務地】
東京都

求人例2:バックエンドエンジニア

【業界】
IT・通信

【業務内容】
バックエンドエンジニア
・対面キャッシュレス決済プラットフォーム事業に関わるさまざまなアプリケーションの開発

【求められるスキル・経験】
・VBまたはC#による.NET Frameworkアプリケーション開発経験
・医療ドメインのデータに興味がある
・基幹システムのあるべき姿を追求できる

【想定年収】
408~660万円

【勤務地】
東京都

求人例3:バックエンドエンジニア

【業界】
メディア・エンターテイメント 不動産

【業務内容】
サーバーサイドエンジニア
・不動産メディアにおける、API構築やデータベース操作などサーバーサイドのプログラミング
・新規サービスの開発

【求められるスキル・経験】
・Webアプリケーション、Webサービスの開発(1年6ヶ月以上)
・MySQL、PostgreSQLなどのRDBMSの利用(1年6ヶ月以上)
・最新技術や市場動向に敏感で向学心のある方
・ベンチャー企業でコアメンバーとして働きたい方

【想定年収】
350~550万円

【勤務地】
東京都

プログラマーの年収幅について

一口にプログラマーといっても年収の幅は広く、実務経験が豊富で即戦力となる人材であれば年収1000万円クラスの求人案件も存在します。プログラマーの場合、同じスキルをもっていて業務内容が似ていたとしても、会社によって年収の開きがあることも想定されます。

求人案件と比較しながら、自分自身の適正年収はどの程度なのかを知り、足りないスキルや資格を身につけるように努力することが重要です。

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プログラマーの将来性

プログラマーの需要は今後さらに高まっていくことが予想されます。デジタル技術を経営改革につなげるために、多くの企業がDX(デジタル・トランスフォーメーション)への取り組みを検討、またはスタートさせています。電通デジタルによる2022年の調査では、2022年度は84%もの企業がDXに着手しているという結果が出ています。DXは企業にとっての継続的な課題であり、ビジネスにおける大きなトレンドともいえるでしょう。

企業がDXを推進する場合、自社の業務に最適化されたシステムや仕組みを構築する必要があります。その過程で需要が高まるのがプログラマーです。従来はシステム開発を他社に委託するケースが一般的でしたが、今後は対応速度の向上、ノウハウの蓄積、コスト削減などを目的として自社開発へ切り替える企業も増えていくことでしょう。

プログラマーといえば、IT企業や開発ベンダーのみが求人募集を行っているイメージが根強くありますが、今後は製造業や建設業、金融業など幅広い業種でIT人材が求められるようになるはずです。そのような意味では、プログラマーの将来性は極めて有望であるといえます。

関連記事:プログラマーの将来性と、今後需要が高まるスキル

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プログラマーのキャリアパス

プログラマーの代表的なキャリアパスは、システムエンジニアです。プログラマーとしてある程度知識や経験を積み、目標地点としてソフトウェア開発、設計などを行うシステムエンジニアを目指すのが一般的です。また、システムエンジニアになってからは、プロジェクトリーダーやマネージャーなど設計・開発から離れた職種にキャリアアップする方もいます。

システムエンジニア(SE)

多くのプログラマーがステップアップを目指すシステムエンジニアの仕事内容や想定年収について解説します。プログラマーの上流工程に位置しているのがシステムエンジニアです。プログラマーとシステムエンジニアは、普段から関わりの多い職種です。

仕事内容

システムエンジニアの主な仕事内容は、システムを設計し仕様書を作成することと、システム開発プロジェクト全体の管理と推進です。プログラマーに対して「この部分はこのように構築する」という指示を出すのが主な仕事であるため、高度な技術的知見が求められます。

また、プログラマー以上に顧客との窓口になる機会も多いため、コミュニケーションスキルも要求されるでしょう。

年収

jobtagによると、システムエンジニア(基盤システム)の平均年収は約660.4万円です。プログラマーからシステムエンジニアにキャリアアップしたあとも実績を積めば、ますます高い年収が期待できそうです。

また、未経験や経験の浅い方が応募可能な求人も見受けられますが、その場合、初めのうちは約250万〜約300万円程の低い年収が想定されるでしょう。未経験が応募可能な求人は数が少なく、ハードルも高いため、プログラマー経験後のキャリアパスとして考えることをおすすめします。

プロジェクトリーダー・マネージャー

システムエンジニアのさらに上流工程にあたるのが、プロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーとよばれる職種です。簡単にいえば、どちらもプロジェクト全体を円滑に進めるためのさまざまな管理を担う職種です。プログラマーよりも年収は高くなりますが、その分責任は重く、求められるスキルも多いでしょう。

仕事内容

プロジェクトマネージャーとは、一言で表すと開発プロジェクトの責任者で進捗管理や人員管理などを担います。小規模なプロジェクトではプロジェクトマネージャーがシステムエンジニアの役割を兼務することもあります。大規模なプロジェクトになればシステムエンジニアが複数名いるため、プロジェクトマネージャーがシステムエンジニアの業務を行うケースは少ないです。また、顧客との窓口になるのもプロジェクトマネージャーであり、極めて責任の重い役割といえるでしょう。

一方、プロジェクトリーダーは、プロジェクトマネージャーとシステムエンジニアの中間に位置するポジションです。プロジェクトマネージャーを補佐する役割があるほか、システムエンジニアやプログラマーから上がってきた要望や課題を整理し、プロジェクトマネージャーに判断を仰ぐ役割も担います。プロジェクトマネージャーは顧客との窓口になる機会が多いのに対し、プロジェクトリーダーは現場を統括する役割が多いという点でも違いがあります。

年収

レバテックキャリアで登録されている案件を見てみると、プロジェクトマネージャーの想定年収は700〜1500万円、プロジェクトリーダーは450〜1200万円のデータが多数見られます。どちらも経験やスキル、企業規模によって年収の差は大きい傾向も見られます。職種は違えども、業務において質の高い価値提供をしていけばキャリアアップの機会にも恵まれるでしょう。

関連記事:プログラマーのキャリアパスは?キャリアアップに必要なスキルも解説

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プログラマーに関するよくある質問

プログラマーを目指す方や関心のある方の中には、向いている人や勉強時間の目安などが気になる方が多いようです。ここでは、プログラマーに関するよくある質問を紹介するので、同じような疑問を持つ方は参考にして下さい。

Q1. プログラマーとはどんな職種ですか?

プログラマーは、システムエンジニアが作成した設計書、仕様書をもとにプログラムを作成します。システムやソフトウェアなどが動作するためのプログラムを、1本1本コードの記述によって作成する役割です。また、作成したプログラムが正常に動作するかを確認する、「テスト」と呼ばれる検証も業務の1つです。

Q2. プログラマーはどのような人に向いていますか?

プログラマーは、「向上心が高く」「忍耐強く」「コミュニケーションが得意」な人が向いています。

IT技術は日進月歩で進化しているため、新しい技術を常に収集しスキルを高めなければいけません。また、エラーやバグの修正に根気強く対応できるか、現場での適切な意思疎通が行えるかも資質に関わってくるでしょう。

Q3. プログラミングの勉強時間の目安を教えてください

独学やスクールといった学習方法、選択する言語などによって目安が異なるため、一概にはいえません。ただし、一般的には、独学は1日平均3時間(平均学習期間は1年半)、スクールは1日平均6時間(平均学習機関は1年〜1年半)が目安です。時間効率を考えるのであれば、費用はかかりますがスクールがおすすめです。

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まとめ

本記事ではプログラマーの仕事内容、システムエンジニアとの違い、プログラマーの種類、必要なスキルなどについて解説しました。実際には、プログラマーの仕事はプログラミングだけではありません。データベースの構築、APIの開発、テストやバージョン管理と多くの仕事があります。

プログラマーに求められる基礎知識は、IPAの情報技術者試験を活用すれば効率的に習得できます。プログラミングスキルについては、独学のほか学習プラットフォームやプログラミングスクールで習得できます。プログラマ―への転職を目指しているのであれば、これらを活用してスキル習得からはじめましょう。

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