国内では希少な資格?アジャイル開発へのアサイン前に取得を目指したい資格とはアジャイル開発関連のおすすめ資格10選と需要を徹底解説

最終更新日:2022年12月22日

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アジャイル開発は、スピードと柔軟性を重視した開発手法です。アジャイル開発を採用するITプロジェクトが増えている今、その知識とスキルはITエンジニアのキャリアにとってプラスに成り得ます。ここでは、アジャイル関連資格を網羅的に解説しながら、取得するメリットも紹介しています。

アジャイル関連資格の一覧

アジャイルソフトウェア開発技術者検定試験コンソーシアム主催の資格

アジャイルソフトウエア開発技術者検定試験コンソーシアムは、株式会社テクノロジックアートをはじめとした国内のSIerによって構成される団体です。2021年時点で唯一の国産アジャイル資格を提供している団体でもあります。

アジャイルソフトウェア開発技術者検定試験レベル1

アジャイル開発の基本的な知識を問われるとともに、実践的な内容についても出題される試験です。試験時間は60分で四肢択一式の60問が出題され、80%以上の正解で合格となります。試験範囲は次のとおりです。


  • ・アジャイル開発に対する基礎知識…アジャイル・マニフェスト、アジャイル原則

    ・開発チームの運営…コミュニケーション、自律性と協調、ルール、振り返り

    ・アジャイル開発プロジェクト管理…会議体、ロール(役割)、反復、ドキュメント、チーム編成、計画、見積り、ビジョン、品質

    ・アジャイル開発の技能…ペアプログラミング、リファクタリング、常時結合、テスト駆動開発


レベル1試験は「アジャイル開発に参画するための基礎知識・スキル」を認定するという意味合いが強く、知識問題の比重が高いようです。難易度はそれほど高くなく、開発業務自体の経験がない人材でも、参考書や公式テキストの読み込みで対応できる内容となっています。

アジャイルソフトウェア開発技術者検定試験レベル2

レベル2試験は、レベル1よりも技術的な問題が多く、より実践的な内容の試験です。開発チームに参画するエンジニアがプロジェクト開始前に抑えておくべき知識を想定しているため、実際の開発作業でも役立つものが多いでしょう。試験時間は60分で四肢択一式の40問が出題されます。また、65%以上の正答が合格ラインで、試験範囲は以下のとおりです。


  • ・モデリング…オブジェクト指向設計:継承、インターフェース、ポリモーフィズム、疎結合、Dependency Injection

    ・コーディング…コーディングルール、ペアプログラミング、リーダビリティ(コードの読みやすさ)、テストコード(Mock、Testing frameworkなど)、静的解析ツール(SonarQube)、ドキュメンテーション

    ・構成管理…チーム開発:SCM(ソースの変更管理システム)、分散型(git)、集中型(Subversion、CVS 等)、ブランチ戦略、コンテナ技術

    ・テスト…Junit(モックを使ったテスト、テスト結果レポートの見方など)、パフォーマンステスト、結合テスト、総合テスト・システムテスト、ユーザー受入テスト、ブラックボックステスト、ホワイトボックステストなど

    ・常時結合…自動化の導入、常時結合の目的

    ・デザインパターン…デザインパターンのメリット、オブジェクト指向開発の考え方、各パターンの利用方法とメリット、システムアーキテクチャ設計、UML(Unified Modeling Language)

    ・リファクタリング

    ・チームのスキル…スプリント計画、メンバーの行動規範、レトロスペクティブ(振り返り)


試験範囲からもわかるように、レベル2試験は開発フェーズの実践的な知識を得られる内容となっています。また、アジャイル開発だけではなく、多くのシステム開発手法に共通する考え方も学べます。特に構成管理やテスト、デザインパターンなどはアジャイル開発以外にも流用できる知識です。

Scrum Alliance主催の資格

Scrum Alliance®は2001年に設立された非営利団体です。アジャイル開発の中で中心的な存在である「スクラムマスター」に関する資格を提供しています。Scrum Alliance®が提供する資格は、世界で最もメジャーなスクラム関連資格といえるでしょう。

認定スクラムマスター(Certified ScrumMaster:CSM)

スクラムマスター関連の中では最も知名度が高く、アジャイル開発における登竜門的な位置づけとなる資格です。日本では「CSM」という名称で知られています。合格のためには70%台中盤の正答率が必要だといわれており、難易度はスクラムマスター関連資格の中で最も優しいレベルです。事前研修を受講し、その内容さえ理解できていれば合格は難しくないでしょう。また、一度不合格になったとしても無料で再受験が可能です。(1回のみ)ただし、事前研修には30万円(税込)の費用がかかるため、取得コストは決して小さくありません。

A-CSM(Advanced Certified ScrumMaster)

CSMの上位資格です。認定を受けるためには「CSMの取得」「過去5年以内に12カ月以上の実務経験」などの条件をクリアする必要があります。内容はより実践的で、実務家寄りの資格でしょう。

CSP-SM(Certified Scrum Professional-ScrumMaster)

A-CSM®の上位資格であり、Scrum Alliance®が提供するアジャイル関連資格の最上位に位置します。認定を受けるためには、「A-CSM®の取得」「24カ月以上の実務経験」などが必要です。大規模なアジャイル開発プロジェクトに参画するスクラムマスターを想定した資格であり、国内外で評価の対象になるでしょう。

Scrum Org.主催の資格

米国の非営利団体「Scrum Org.」主催の資格は、Scrum Alliance®の資格よりも費用が安いことで知られています。また、事前研修(トレーニング)への参加が必須ではないため、受験までのハードルが低いことも魅力です。

PSM(Professional ScrumMaster)

PSMは難易度の異なる3つのレベルから構成される資格です。初級レベルである「PSM1」、中級レベルの「PSM2」、上級・実務家レベルの「PSM3」が用意されています。上位レベルの試験を受験するためには、下位レベルの試験に合格する必要があります。受験の条件として事前研修の受講が無いものの、実践的な内容が多く含まれるため独学での対策は必須です。

全体的な難易度はScrum Alliance®主催のCSMよりも高く、85%程度の正答率が合格ラインだと言われています。公式ガイドブックである「スクラムガイド」やスクラム開発関連の書籍を活用しながら、無料プレテスト(Open Assessment)を繰り返し説くことで合格に近づくでしょう。

Scrum Inc主催の資格

スクラム手法の提唱者であるJeff Sutherland氏が創業した企業「Scrum Inc」でも、アジャイル関連資格が提供されています。

LSM(Licensed ScrumMaster )

Scrum Incが発行するスクラムマスター認定資格です。認定を受けるための条件として事前研修の受講と認定試験の合格が課されています。ちなみに、事前研修の受講料は日本円で22万円程度(税込)です。ただし、実務経験などを求められることはないため、アジャイル関連プロジェクトに参加した経験がない人材でも取得しやすい資格と言えるでしょう。また、試験に合格できなかった場合でも再受験料25ドルを支払うことで再チャレンジが可能です。合格率は75%程度です。

アジャイル開発に携わるエンジニアとして取得しておきたい基本資格

基本情報技術者試験(FE)・応用情報技術者試験(AP)

IPA(情報処理推進機構)によると、基本情報技術者試験(FE)は、「高度IT人材となるために必要な基本的知識・技能を持ち、実践的な活用能力を身に付けた者」に与えられる資格です。

応用情報技術者試験(AP)は、「基本情報技術者試験よりも高度なIT人材としての方向性を確立した者」に与えられる資格です。

これらの資格を取得したエンジニアは戦略の立案や、ITソリューション・製品・サービスを実現する業務に従事します。

ITパスポート

ITパスポートとは、「ITを利活用するすべての社会人・これから社会人となる学生が備えておくべきITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験」です。

AI、ビッグデータ、IoT などの新しい技術や新しい開発手法に関する知識をはじめとして、経営戦略、マーケティング、財務、法務の知識、ITの知識、プロジェクトマネジメントの知識など幅広い分野の総合的知識を問う試験です。

アジャイル開発において知っておくとよい知識についても習得できる資格です。

プロジェクトマネージャ試験(PM)

プロジェクトマネージャ試験(PM)とは、「組織の戦略の実現に寄与することを目的とするシステム開発プロジェクトにおいて、プロジェクトの目的の実現に向けて責任をもってプロジェクトマネジメント業務を単独で又はチームの一員として担う者」に与えられる資格です。

策定した個別システム化構想・計画に基づいて、プロジェクトの目的を実現するためにプロジェクト計画を作成し、プロジェクトの目標とライフサイクルを設定する必要があります。

プロジェクトを円滑に進めるにあたってプロジェクトマネージャが果たす役割は重要です。アジャイル開発のプロジェクトマネージャーを務めるエンジニアは受講を検討してもよいでしょう。

アジャイル関連資格を取得するメリット

では、こうしたアジャイル関連資格を取得するメリットを整理していきましょう。アジャイル関連資格を取得するメリットとしては、以下3点が挙げられます。

技術レベルを対外的に証明できる

アジャイル開発の経験が浅い状態では、自分の技術レベルを証明する手段がありません。資格取得は、こうしたキャリアの弱点を補完する意味を持っています。アジャイル関連資格を提示することで、基礎的な知識とスキルを備えていることや技術の習得に意欲的であることを証明できるわけです。

自身のレベルを自己評価以外で客観的に計測できる

自分のレベルを客観的かつ定量的に計測できる点もメリットのひとつです。知識・スキルを評価する物差しとして資格を活用すれば、自分の得意・不得意が可視化され、キャリアプランを見直すきっかけになります。また、それまで得た経験と知識を体系化・構造化することで、より深い理解に結び付くという効果も期待できます。

IT人材としての付加価値向上

アジャイル関連資格は日本国内でも徐々に知名度が向上しています。しかし、他のIT関連資格に比べるとまだまだ歴史が浅いといわざるを得ません。ただし、今後はアジャイルがITプロジェクトの主流になっていくと予想されるため、決して価値が無い資格ではありません。先んじてアジャイル関連資格を取得することで、将来的な自分の付加価値を高める効果が期待できます。

アジャイル開発の需要

近年、アジャイル開発の需要が高まってきている傾向があります。その背景に何があるのか、また導入率がどのように変化しているのかご紹介します。

なぜアジャイル開発が注目されているのか

アジャイル開発は、新しい機能を短期間で継続的にリリースしていくソフトウェア開発のアプローチです。では、なぜアジャイル開発は近年注目されるようになっているのでしょうか。

それは端的にいうと、ソフトウェア開発の現場では、目まぐるしく変化する市場や市場のニーズに柔軟に対応していく必要に迫られているからです。

年々増加しているアジャイル開発導入率

ソフトウェア開発のプロジェクトにおいて、アジャイル開発の導入率は年々増加傾向にあります。

Digital.aiが定期的に実施しているState of Agile Reportは2021年7月に発表したレポートで、海外市場におけるアジャイル開発の動向を次のように発表しています。

This year’s findings indicate significant growth in Agile adoption within software development teams, increasing from 37% in 2020 to 86% in 2021.
今年の調査結果はソフトウェア開発チームにおいてアジャイル開発採用が増加し、2020年の37%から2021年には86%に増加しています

1年間でアジャイル開発の導入率が49%も上昇するという結果となっています。アジャイル開発の注目具合が伺える数字です。

ソフトウェア開発以外でも採用され始めている

アジャイル開発は、これまでソフトウェア開発に用いる手法として注目されてきましたが、実はそれ以外の分野においても採用され始めています。

Alistair Cockburn博士は、1991年からソフトウェア開発の方法論を研究しているアジャイル開発の第一人者です。博士は2015年頃から、アジャイルのアイデアをより凝縮してシンプルにすることで、ソフトウェア開発以外の現場に応用する方法を探していたと語っています。

さらに博士は、アジャイルがさまざまな職種の人々から注目を集めている理由として、世間が変動しやすく(Volatile)、不確実で(Uncertain)、複雑(Complex)、そして曖昧に(Ambiguous)なったからだと指摘しています。これら4つの言葉の英語の頭文字を取ったのが「VUCA」です。

博士は「2年先まで計画を立てて、計画通りに進むと思えた時代もあったが、そのような時代はとっくに終わっている。そのことを端的に示しているのが、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大だ」と指摘します。

つまり、あまりにも速く変化を続ける世界に対応するには、ソフトウェア開発だけではなく、それ以外を含めたすべての企業、組織、個人がアジャイルを理解し、実践する必要があるということです。

まとめ

近年のITプロジェクトではスピードと柔軟性が過去より一層求められるようになっており、それに伴いアジャイル開発が主流になりつつあります。
特にWeb関連の開発ではアジャイル開発が重宝されるため、アジャイルに関する知識を持っておくことで、業務に役立つでしょう。

自身の知識のレベルを把握したり、客観的に証明したりするために、資格を取得することもおすすめです。

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