ヘルプデスクの種類や仕事内容、求められるスキル・経験、役立つ資格、キャリアアップ選択肢を解説未経験からヘルプデスクになる方法とキャリアアップの仕方

最終更新日:2020年7月2日

レバテックキャリアは
ITエンジニア・Webクリエイター専門の転職エージェントです

人手不足が慢性化しつつあるIT業界では、他業種からの転職者を積極的に受け入れています。しかし、専門知識・スキルが必要なSEやプログラマーは、IT業界未経験者にとってやや敷居が高いといえるでしょう。そこで、他業界での経験が評価されやすいヘルプデスクから、徐々にエンジニア職にステップアップを目指してみてはいかがでしょうか。この記事では、ヘルプデスクの種類や仕事内容、求められるスキル・経験、目指す際に役立つ資格、キャリアアップの選択肢などを解説します。

1. ヘルプデスクの種類と仕事内容とは?

まず、ヘルプデスクの種類と仕事内容を解説します。
ヘルプデスクは、以下の3つに分類できます。

社外ヘルプデスク

社外ヘルプデスクは、自社製品・サービスに関する問い合わせを受け付け、調査・回答します。自社の外部に対してサポートを行うため、「社外」ヘルプデスクと呼ばれます。社内の関連部署と連携しながら、調査を進めることが多いでしょう。

社内ヘルプデスク

社内ヘルプデスクは、自社内からの問い合わせを受け付け、調査・回答する仕事です。主に、社内の業務用サーバーやネットワーク、業務アプリケーションに関する問い合わせに対応します。

監視オペレーター

監視オペレーターは、稼働中のサーバーやネットワーク機器(スイッチやファイヤウォールなど)を監視し、異常を検知したら社内・社外のユーザーに知らせる仕事です。一般のヘルプデスクとは異なり、オペレーターからユーザー側へ最初のコンタクトを行う点が特徴です。

2. SEやプログラマーとの違い

次に、SEやプログラマーとの違いについて解説します。
ヘルプデスクはIT業界の職種としては入門的な位置づけで、SEやプログラマーとも違いがあります。

SEは、ITシステムの大枠を決定し、設計書を書き起こします。プログラマーは、SEが作成した設計書をもとにプログラミングによって実装を進め、テストによって不具合(バグ)をチェックし、修正していきます。どちらもヘルプデスクに比べると高度なITの専門知識(データベースやネットワーク、プログラミングの知識やテストシナリオ作成スキルなど)が必要です。

ヘルプデスクも一定の知識が必要になりますが、その大半は特定の製品やサービスに特化したものであり、マニュアル化されています。そのため、IT業界未経験者でも習得しやすいといえるでしょう。

3. 未経験からヘルプデスクへの転職は可能か?

では、IT業界での勤務経験を全く持たない未経験者であっても、ヘルプデスクへの転職は可能なのでしょうか。結論から述べると、「未経験からでもヘルプデスクへの転職は可能」です。なぜなら、一般的なヘルプデスクの場合、要求されるスキルレベルが技術職ほど高くないからです。

特にIT関連のヘルプデスクでは、製品・サービスの基本的な仕様や、不具合内容のヒアリング、マニュアルに沿った対応、上部組織へのエスカレーションなどが主な仕事内容です。したがって、「問い合わせの要旨を素早くつかみ、的確に回答できる会話能力」や「メールの内容を読み取る読解力」「文書作成能力」「基礎的なPC操作スキル」など、基礎レベルのビジネススキルが重視されます。一方、SEやPGなどのように高度なITの知識を要求されるケースは稀です。

ただし、以下のようなタイプのヘルプデスクは、専門的な知識・経験が必要とされるため未経験からの転職は難しくなっています。

社内SEを兼任するポジション

企業内システムの運用、保守業務を担当する社内SEは、ヘルプデスクを兼任しているケースがあります。この場合、肩書はヘルプデスクであっても、実際には業務システムの運用・保守にまつわるさまざまな業務を担当するため、未経験からの転職は難しいでしょう。社内SEは、基幹システムや人事給与システムなど、企業内の業務を支える重要なシステムの運用・保守を担当しています。また、こうしたシステムの仕様変更や不具合修正を指揮することもあるため、設計・開発・プログラミングといったスキルが必要になることも珍しくありません。

企業向けパッケージソリューションのヘルプデスク

ERPやCRM、統合型IT基盤ソリューションなどに関するヘルプデスクも、未経験者にはややハードルが高いといえます。こうしたパッケージソリューションは、販売元が公式サポートサービスを提供しているものの、カスタマイズや改修を加えた部分についてはサポートの対象外としているケースが大半です。そのため、開発要員をヘルプデスクとして着任させたり、専門知識を有するパートナー企業に委託したりしながら、問い合わせ対応を行っています。

公式サポートではカバーされていない範囲(標準仕様ではない範囲)のサポートとなるため、その企業独自の仕様や開発に使われている言語への理解など、高度な専門知識が求められます。

サポートエンジニアの業務を含むヘルプデスク

サポートエンジニアとは、製品・サービスに関する問題解決や技術的アドバイスを行う職種です。IT関連のサポートエンジニアの場合、技術仕様に関する高度な解説や文書の執筆、顧客元での保守運用支援などを含むため、未経験からの転職は難しいのが実情です。

これら高度な専門知識・経験を前提とする職種も、「ヘルプデスク」と称されていることがあるため、応募の際には十分に注意するようにしましょう。

4. ヘルプデスクに求められるスキルと経験

ヘルプデスクに求められるスキルと経験は、以下のようなものがあります。
 
・接客、電話対応のスキル
・PCの基本的なスキル
・敬語のスキル(尊敬語や謙譲語など)
・質問やクレームの要点を掴む力
・文章力(インシデント管理システムに対応履歴を入力するため必要)
 
ちなみに、一部の募集ではテクニカルスキルが求められることもあります。例えば、「Linux系OSの基礎的な操作」が条件であれば、「ls(フォルダの内容をリスト形式で表示する )」や「cd(ディレクトリを移動する)」といった基本的なコマンドが使えると評価が高まるでしょう。さらに、「ipconfig」や「traceroute」などを使用して、ネットワークの状況を確認できるレベルになれば、即戦力として活躍できるかもしれません。

5. 未経験からヘルプデスクを目指す際に役立つ資格

ここでは、未経験からヘルプデスクを目指す際に役立つ資格を解説します。資格取得によって基礎的な知識・学習意欲があることをアピールできれば、より採用に近づくでしょう。そこで、ヘルプデスクの仕事に役立つ資格と、その勉強方法について紹介します。

基本情報技術者試験

出題範囲は、「ハードウェア」「ソフトウェア」「データベース」「ネットワーク」など、コンピュータシステムに関する基礎的な事柄を、一通り学べる資格試験です。ヘルプデスクから他の職種へのステップアップを目指すなら、取得しておいて損はない資格です。勉強方法は書籍や過去問での独学が中心ですが、スクールや研修セミナーを活用しても良いでしょう。

PeopleCert/ITIL®ファンデーション試験

「ITIL」は、英国の政府機関が、ITサービスマネジメントの成功事例をガイドラインとしてまとめたものです。「ITサービスのマネジメント」や「インシデント、問題、変更の管理」などについての考え方・手法を学ぶことができます。
 
ITILファンデーションは、ITL資格の中で最もベーシックかつ入門的な資格であり、未経験者には特におすすめです。企業によっては、部署単位で取得を義務化しているケースもあります。ちなみに勉強は「黄本(参考書)」と「白本(問題集)」を往復しながら、独学で進めていく方法が一般的です。

マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)

MOSは、エクセルやワードなど、IT業界でも良く使用するオフィス系ソフトのスキルを証明する資格です。ヘルプデスクはWindowsがインストールされた端末を使うことも多いため、MOSを取得しておいて損はありません。
 
勉強方法としては、MOS公式サイトから対策教材を購入したり、対策講座を申し込んで受講したりといった方法があります。PC操作自体に不安がある場合は、対策講座を申し込んでいきましょう。対策講座は、一般のPCスクールや資格スクールなどで受講できます。

6. ヘルプデスクの需要と今後の動向

近年、ヘルプデスクの需要は増加傾向にあります。ただし、今後はヘルプデスクに求められるスキルレベル・知識も上昇していくと見られています。

ヘルプデスクの需要

近年、ビジネストレンドが「モノ型」から「コト型」へと移行するにつれ、ヘルプデスクの需要も増加しています。

コト型ビジネスでは、顧客満足度の維持・向上が成果につながるため、多くの企業が「顧客接点の強化」に注力しています。ヘルプデスクは、重要な顧客接点のひとつです。不具合や仕様に関する質問に対し、いかに素早く・的確に対応できるかで、顧客満足度は大きく変化します。顧客満足度は企業の業績に直結するため、全ての製品・サービスに対してヘルプデスクを設置するケースが一般的になっています。

今後の動向

ヘルプデスクといえば、従来は電話やメールによる問い合わせが一般的でした。しかし現在はこの2つに加えてSNSやチャットツールなど、あらたな経路(チャネル)を扱うヘルプデスクが増えています。したがって複数のチャネルから寄せられる問い合わせに対し、迅速かつ的確に回答を行うスキルが求められるでしょう。また、複数のツールを使いこなす必要があるため、これまでよりもITリテラシーが重視されると考えられます。

また、よくある問い合わせや簡単な質問に関しては、FAQサイトやチャットボットへの誘導で対応する企業が増えています。こうした企業では、FAQやチャットボットでは対応しきれない問い合わせのみをヘルプデスクにつなぐ傾向にあります。つまり、今後はヘルプデスクに求められる知識がより高度になっていくと考えられるでしょう。

7. ヘルプデスクから他のエンジニア職へのキャリアアップの選択肢

ヘルプデスクから他のエンジニア職へのキャリアアップ選択肢を解説します。ヘルプデスクはIT業界の入門的な職種です。経済産業省の統計(※)によると、ヘルプデスクの平均年収は390万円となっています。もしIT業界で腰を据えて働くならば、年収アップを目指したキャリアプランも考えておくと良いでしょう。ヘルプデスクからのステップアップ先としては、次のような職種があります。

インフラエンジニア

ネットワークやサーバーの構築、運用、保守を行う職種です。サーバーOSの設定やハードウェア、ネットワーク機器、ルーティング、負荷分散などの知識・スキルが必要です。

SE

顧客からのヒアリングをもとにシステムの全体像を定め、必要なシステムの設計を行う仕事です。平均年収は593万円で、ヘルプデスクに比べると200万円以上の年収アップが期待できます。

サーバーサイドエンジニア

サーバーサイドエンジニアは、サーバーの中で行われる処理(データベースへのアクセス、ファイルへのアクセス、その他の処理)をプログラミングによって実装していきます。ヘルプデスクではほとんど要求されないプログラミングの知識・スキルが求められます。
 
※参考:経済産業省「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果(平成29年8月21日)」P.6より

8. ヘルプデスクの仕事のやりがいとは?

ヘルプデスクのやりがいは、「顧客(利用者)から直に感謝の意を表される」という点に尽きます。「障害が発生したが、実害が発生する前に解決できたのはサポートのおかげ」「設定変更で問題が解決できた」といった感謝の言葉は、ヘルプデスクを続けるうえで大きなモチベーションとなります。これは、顧客接点を担うヘルプデスクならではのメリットではないでしょうか。この他にも、ヘルプデスク特有のやりがい(メリット)として、次のような事柄が挙げられます。

ITリテラシーを幅広く高められる

ヘルプデスクには特に高度な知識・スキルを要求されないものの、複数の分野について広範な知識が求められます。特に非IT部門の社員向けのヘルプデスクには、「PCが起動しない」「LANケーブルをつないでも通信できない」「WiFiの設定方法がわからない」といった初歩的な問い合わせが寄せられます。

こうした問い合わせに対応するためには「PC本体の基本的な仕組み」「OSの挙動や設定項目」「無線ネットワークの設定」などに関する知識が必要です。いずれも高度な専門知識とは言えないものの、基礎的なITリテラシーを高めるためには十分な内容です。また、複数の分野の中から自分の趣向に合った道を見出し、次のキャリアに向けてスキル研鑽を積むきっかけにすることもできます。

コミュニケーション能力が磨かれる

人間が持つコミュニケーションの方法は、主に「聞く」「読む」「話す」「書く」の4つです。コミュニケーション能力は、この4つの回数が多いほど鍛えられていきます。

ヘルプデスク業務に当てはめると、「電話=聞く、話す」「メールやチャット=読む、書く」という具合に、コミュニケーションを構成する要素が全て含まれています。さらにヘルプデスクでは、迅速な問題解決のために「事実を正確に伝えるための話し方」や「認識の齟齬を発生させないための書き方」なども学ぶことになるでしょう。

もちろん、基本的な対応方法は、ヘルプデスク向けのマニュアルやテンプレートにまとめられているケースが大半です。しかし、実際の現場では、マニュアルやテンプレートだけでは対応しきれない問い合わせが発生します。イレギュラーな問い合わせに対しては、マニュアルやテンプレートを参考しながら、何度も顧客と連絡を取り合い、解決を目指すことも珍しくありません。こうした対応を繰り返す中で、自然とコミュニケーション能力が鍛えられていくわけです。

9. まとめ

ここでは、ヘルプデスクの種類や仕事内容、求められるスキル・経験、目指す際に役立つ資格、キャリアアップの選択肢などを解説しました。ヘルプデスクは研修制度がある企業も多いので、未経験でも十分に転職できる職種です。企業によってはヘルプデスクからのキャリアアッププランを提示していることもあります。学歴やスキル、経験不問の募集もありますので、興味がある方はまず募集してみると良いでしょう。

ITエンジニア・Webクリエイターの転職ならレバテックキャリア

レバテックキャリアはIT・Web業界のエンジニア・クリエイターを専門とする転職エージェントです。最新の技術情報や業界動向に精通したキャリアアドバイザーが、年収・技術志向・今後のキャリアパス・ワークライフバランスなど、一人ひとりの希望に寄り添いながら転職活動をサポートします。一般公開されていない大手企業や優良企業の非公開求人も多数保有していますので、まずは一度カウンセリングにお越しください。

転職支援サービスに申し込む

また、「初めての転職で、何から始めていいかわからない」「まだ転職するかどうか迷っている」など、転職活動に何らかの不安を抱えている方には、無料の個別相談会も実施しています。キャリアアドバイザーが一対一で、これからのあなたのキャリアを一緒に考えます。お気軽にご相談ください。

「個別相談会」に申し込む

プロのアドバイザーがあなたのお悩みや疑問にお答えします

- 転職個別相談会開催中 -

相談内容を選択してください

※転職活動や求人への応募を強制することはありません

内定率が高い

関連する記事

人気の記事

スキルアップ記事トップへ

ヘルプデスクの求人・転職一覧