ヘルプデスクに求められるスキル
ヘルプデスクは「社内ヘルプデスク」と「社外ヘルプデスク」で分けられることが多いです。どちらの場合でも業務内容が幅広く、知識やスキルもその分必要となってきます。では、どのようなスキルが求められるのでしょうか。ここでは、ヘルプデスクに求められる必須スキルを具体的に紹介します。
自社のサービスや製品に関する知識
社外ヘルプデスクでは、自社で取り扱っているサービスに関する問い合わせが多いです。これらの問い合わせに対応するためには、自社のサービスや製品に関して十分な知識を身につけておくことが大切です。
事前に製品の説明資料を十分熟読しておくほか、実際にきた問い合わせの内容とその回答をナレッジとして蓄積することで、自社サービスに関する知識を深められます。また、よくある問い合わせは回答とともにまとめて公式サイトや説明書などに記載しておくと、問い合わせの量を減らせるなど、業務の効率化にもつながります。
PCに関する知識
PCの不具合や問題に対する問い合わせに回答するためには、まずPCそのものに対する知識が必要です。たとえば周辺機器が動作しない、PCが重くアプリケーションが動かない、という状況に対して、前後の状況を確認し原因を特定、対応策を提示しなくてはなりません。このとき、PCに関する知識が欠かせません。
周辺機器などのハードウェア、PCで動作しているソフトウェア両面の知識が求められます。代表的なものとしては、WindowsやMacなどのOSに関する知識、Microsoft 365などのオフィス製品の知識などです。
コミュニケーション能力
ヘルプデスクでは、コミュニケーション能力が求められます。相手の状況を直接自分の目で見れず、チャットやメール、電話によるやりとりだけで相手の状況を把握し、問題解決に導かなければならないことが多いです。そのため、高いコミュニケーション能力が必要です。
上手にコミュニケーションが取れず、頻繁に顧客とやりとりするようでは、顧客がストレスをためてしまう要因になります。状況を把握するために適切な質問をし、物事を論理的に考え、できるだけ少ないコミュニケーションで事象を解決するのがベストです。
英語力
社外ヘルプデスクやグローバルな企業の場合、問い合わせをしてくる人が必ず日本人であるとは限りません。企業によっては、外国人からの問い合わせにも対応できる英語力が求められます。ネイティブな会話ができるようになるには相当の学習が必要ですが、身につけておくと役立ちます。
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ヘルプデスク業務に役立つ資格の勉強に有益な本
ヘルプデスク業務には幅広い知識が必要ですが、それらの知識を効率よく学習するのに役立つ方法が「資格の習得」です。特に情報処理技術者試験の基本レベルの資格や、オフィススペシャリストなどよく使われるソフトウェアの資格を取得しておくと、スキルアップにつながります。
ここでは、ヘルプデスク業務に役立つ資格に合格するための本をご紹介します。
はじめてのITパスポート 合格テキスト&例題(改訂6版)(資格の大原 情報処理講座、大原出版))
ITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験、ITパスポート試験のためのテキストです。最新の出題範囲に対応し、306問の例題もあり、試験範囲の理解度を高められます。別冊の問題集もセットで購入すれば、この2冊でITパスポート試験の合格を目指せるでしょう。短期合格を目指す人にもおすすめです。
はじめてのITパスポート 合格テキスト&例題(改訂6版)
情報処理教科書 出るとこだけ!基本情報技術者 テキスト&問題集 2022年版(矢沢久雄、翔泳社)
こちらも国家資格である情報処理技術者試験の1つ、基本情報技術者試験(FE)の対策本です。勉強すべき範囲を過去問題から出題頻度が高い問題を厳選して解説しています。テキストだけでなく問題集がセットでついており、直近3回分の午前試験の問題はWebアプリを使ってスマホやタブレットでも学習を進められます。
情報処理教科書 出るとこだけ!基本情報技術者 テキスト&問題集 2022年版
ニュースペックテキスト 応用情報技術者(TAC情報処理講座、TAC出版)
基本情報技術者試験(FE)の上位資格、応用情報技術者試験(AP)のためのテキストです。
基本的なポイントや専門用語はもちろん、試験攻略のテクニックも丁寧に解説しています。
応用情報技術者試験(AP)に合格すれば、ITエンジニアとして応用的な知識・技能を有することを証明できます。社内SEへのステップアップにも役立つでしょう。
ニュースペックテキスト応用情報技術者2024年度版
MOS対策テキスト Excel 365 & 2019(土岐 順子、日経BP)
マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)対策のためのテキストです。Excelを使用した一般的な事務処理能力を証明することができます。練習問題、昨日の説明、操作手順の3ステップで解説されており、このテキストをやり込めば独習での合格も十分可能です。
MOS対策テキスト Excel 365 & 2019
ITIL 4の教本 ベストプラクティスで学ぶサービスマネジメントの教科書(最上 千佳子、翔泳社)
ITILとは、IT提供者に要求すべきサービス機能を整理しまとめたフレームワークのことで、この試験に合格すれば、ITサービスマネジメントに関する基礎知識を保有することを証明できます。
本書では、サービスマネジメントのベストプラクティスや活用法が分かりやすく解説されています。
また、ITILファンデーション試験には、中級者向けのインターメディエイト(Intermediate)、上級者向けのエキスパート(Expert)、最上位のマスター(Master)の3つの上位試験もあります。
ITIL 4の教本 ベストプラクティスで学ぶサービスマネジメントの教科書
出るとこだけ! 情報セキュリティマネジメント テキスト&問題集(橋本 祐史、翔泳社)
システムを利用するのに注意しないといけないのが、情報セキュリティを守ることです。メールの誤送信やマルウェアの感染など、誤った操作でセキュリティインシデントが発生することも少なくありません。
そのようなセキュリティインシデントが発生した場合も、ヘルプデスクに問い合わせがくる場合があります。セキュリティについて知識を深めるには、情報セキュリティマネジメント試験がおすすめです。
本書では、情報セキュリティマネジメント試験対策のテキストと問題集がセットになった書籍です。この本でセキュリティマネジメントを学習し、業務に役立ててください。
出るとこだけ! 情報セキュリティマネジメント テキスト&問題集
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ヘルプデスクに関するよくある質問
ヘルプデスクについて興味を持つ方の中には、求められるスキルやコールセンターとの違いなどが気になる方が多いようです。ここでは、ヘルプデスクに関するよくある質問について答えています。同じような疑問を持つ方はぜひ参考にしてください。
Q1. ヘルプデスクに求められるスキルは?
ヘルプデスクは、自社のサービス・商品の知識やPCに関する知識、コミュニケーション能力、英語力など幅広いスキルが求められます。これらのスキルや知識は必須といわれているので、身につけておくとヘルプデスクとして多岐にわたり活躍できるでしょう。
Q2. ヘルプデスクとコールセンターの違いは何ですか?
ヘルプデスクは、主に社内や顧客からの問い合わせに対応し課題を解決する役割を担っており、専門外の問い合わせ内容であれば他部署へ引き継ぎます。一方でコールセンターは、ヘルプデスクと同様問い合わせ対応をするほか、テレアポなどの営業活動を行う役割も担っている違いがあります。
Q3. ヘルプデスクの仕事で大変なことは何ですか?
ヘルプデスクの仕事で大変なことは、業務内容が幅広いため日々の業務に追われ、範囲が広いことによって知識の習得が追いつかないことが挙げられます。また、問い合わせの件数が多い中対応時に電話やメールでわかりやすく相手に説明をしなければならないなども大変なこととして挙げられるでしょう。
まとめ
本記事では、ヘルプデスク業務に役立つ本を紹介しました。ヘルプデスクは社内外からの問い合わせに対して対応する窓口で、ITエンジニアになったばかりの人も従事できる業務です。
ヘルプデスク業務のスキルアップには、資格取得が効率的です。今回紹介した本を活用し、資格取得を通してスキルを身につければ、今後のキャリアアップに大いに役立つでしょう。
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