インフラエンジニアに必要なスキルは?知識、資格まで徹底解説

最終更新日:2024年7月18日

ネットワークやサーバーなどのインフラ技術は、ITサービスを提供するために欠かせない技術です。インフラエンジニアは、インフラの設計や構築、運用保守などを担当する職種です。ITサービスの根幹部分を守るインフラエンジニアには、さまざまなスキルや知識が求められます。

この記事では、インフラエンジニアを目指す方へ向けて、インフラエンジニアの仕事内容や平均年収、求められるスキルと知識、資格などを解説します。

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この記事のまとめ

  • インフラエンジニアに必要なスキルは、ネットワーク、サーバー、セキュリティ、クラウドなど多岐にわたる
  • インフラエンジニアに必要なスキルを身につける方法は、ベンダーのトレーニングサービス、スクール、資格取得などがある
  • インフラエンジニアに必要なスキルを証明できる資格には、ORACLE MASTER、Linux技術者認定試験、AWS認定、シスコ技術者認定などがある

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インフラエンジニアについて

インフラエンジニアとは、システムの基盤であるITインフラを設計・構築・保守する職種です。ITインフラとは主にサーバーやネットワーク、データベースなどを指します。インフラエンジニアは、システム開発になくてはならない土台部分に携わる仕事です。

インフラエンジニアの業務領域は幅広く、サーバーエンジニアやネットワークエンジニア、セキュリティエンジニアやデータベースエンジニアなど細分化して呼ばれる場合もあります。

関連記事:
インフラエンジニアとは?仕事内容や年収、必要なスキルを解説
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仕事内容

インフラエンジニアには複数の種類がありますが、業務工程としては似ています。具体的には以下のような仕事内容です。

  • ・サーバーやネットワークの設計、構築

    ・サーバーやネットワークのセキュリティ対策

    ・サーバーやネットワークの運用、保守 など

セキュリティエンジニアやデータベースエンジニアは業務に特殊な面もありますが、設計、構築、運用、保守がメインという点では同じです。

関連記事:
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インフラエンジニアの仕事内容をわかりやすく解説!

平均年収

インフラエンジニアの年収は、担当する工程によって幅があります。レバテックキャリアの求人情報をもとに、職種ごとに求人を30件を抽出し、想定年収の下限平均と上限平均の中間値を算出しました。その結果、インフラエンジニアに含まれる職種の平均年収は以下のようになります。

職種 平均年収
インフラエンジニア 約618万円
サーバーエンジニア 約575万円
ネットワークエンジニア 約596万円
データベースエンジニア 約662万円
セキュリティエンジニア 約795万円

所属している企業や携わるシステム、エンジニアのスキルレベルによって、同じインフラエンジニアでも年収は大きく変わります。たとえば、企業のシステムや顧客の情報などを守るセキュリティエンジニアは責任が大きく、高い年収になる傾向です。

インフラエンジニアの平均年収には幅がありますが、スキルアップやキャリアアップをすることで、高い年収も期待できます

関連記事:
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将来性・需要

インフラエンジニアは、従来はインフラ機器の部品交換やシステム更新など、メンテナンス業務の需要がありました。しかし近年ではクラウドなどサーバー環境が大きく変化したため、直接ハードウェアのメンテナンスをする必要は少なくなっています。ただし、だからといってインフラエンジニアの将来性がないわけではありません。

クラウドに関する知識や技術の需要は増加しており、インフラエンジニアの仕事は、ソフトウェアを経由したサーバー設定やクラウドの最適化などの業務に変わりつつあります。

急速に進むIT環境の変化に対応するため、企業は新しいインフラの整備や再構築が必要です。それに伴い、新しいインフラ環境を構築するインフラエンジニアの需要は高まっています。

またITインフラの基本的な考え方は、クラウドに移行しても変わることはないでしょう。ネットワークやサーバーなど、インフラの根幹となる知識や技術は不可欠です。クラウドを利用して、インフラの設計や構築、運用保守などができれば、インフラエンジニアとしての将来性は高いです。

関連記事:インフラエンジニアの需要・将来性は?今後、役立つスキルも解説

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インフラエンジニアに求められる知識とスキルセット

インフラエンジニアへの転職を検討しているのであれば、必要な知識やスキルセットを把握しておきましょう。インフラエンジニアは業務範囲が広いのでさまざまな知識やスキルが必要です。

インフラエンジニアに求められる知識とスキルは、「技術系」と「ヒューマン系」の大きく2つに分けられます。

ここでは、必要な知識とスキルセットについて詳しく紹介します。習得を検討する際の一助にしてみてください。

関連記事:インフラエンジニアになるには?必要なスキルや資格とは

技術系の知識・スキル

インフラエンジニアの業務領域は多岐にわたります。そのため、サーバーやシステム設計、ネットワーク、プログラミング、セキュリティなど広範囲の技術スキルが必要となります。すべて1人で担うケースはほとんどありませんが、知識を有していることでどのような領域でも活躍できるでしょう。

以下では、インフラエンジニアに必要な技術系の知識・スキルについて紹介します。

サーバーの知識とスキル

インフラエンジニアは、サーバーを業務で扱うため、サーバーの知識とスキルは必須です。
サーバーのOSは、Windows、Linux、Unixなどが主流です。どのOSが求められるかは、企業によって異なるため、シェアが高いOSや目指す企業が扱っているOSの知識を身につけると良いでしょう。

設計スキル

システムを安定的に稼働させるためには、設計スキルが必須です。障害発生時でもシステムダウンしないような構成や、パフォーマンス性を考慮した構成などを組むためには、設計スキルが重要になります。不十分な設計では、障害によって大きな影響が出たり、パフォーマンス性が悪く費用対効果が得られないシステムになってしまったりします。

設計スキルを習得するには、書籍やネットで情報を得たり、ベンダーが提供する情報を参考にすると良いでしょう。

ネットワークの知識とスキル

インフラエンジニアには、ネットワークの知識とスキルが必要です。基本的なネットワーク技術の知識に加え、シスコなどのネットワーク製品を扱うためのスキルも求められます。ただし、ネットワークを担当しないインフラエンジニアの場合は、必須ではありません。しかし、基本的な知識なので習得することをおすすめします。

プログラミングスキル

サーバーエンジニアは、バッチファイルやシェルと呼ばれるサーバー上で動作するプログラムの作成を担当することがあります。プログラミングスキルは、必須スキルではありませんが、身につけておくことで仕事の幅が広がります。

関連記事:インフラエンジニアもプログラミングスキルが必要な理由を解説

セキュリティの知識

企業によっては、セキュリティの設定などが、インフラエンジニアの仕事に含まれることもあります。インフラ設計を行う際、セキュリティ対策は不可欠です。セキュリティ対策では、既存のセキュリティ製品を扱うことになります。そのため、シマンテックなどのセキュリティ製品の知識があると良いでしょう。

セキュリティ対策は、一般的には経験豊富なサーバーエンジニアやセキュリティに特化したエンジニアが担当します。インフラエンジニアは、運用保守が主な業務であるため、セキュリティの深い知識を求められることは稀です。

クラウドサーバーの知識とスキル

近年、クラウドを使ったネットワーク構築が主流になりつつあります。そのため、クラウドサーバーの運用保守案件も増えています。オンプレミス型が主流の時代では、運用保守担当者はWindowsやLinuxの知識とスキルがあれば問題ありませんでした。しかし近年では、AzureやAWSなど主要なクラウドサーバーの知識とスキルが求められています。

ソフトウェアに関するスキル

OSやアプリケーション、ミドルウェアなど、サーバー上で稼働するソフトウェアは数多くあります。インフラエンジニアは、それらのソフトウェアに関するスキルを持つ必要があります。OSやデータベース、アプリケーションサーバーなどのミドルウェアに関する知識は特に重要です。

たとえば、サーバーのパフォーマンスが劣化する問題が発生した場合、インフラエンジニアは原因調査を行います。ソフトウェアが原因のケースもあるため、ソフトウェアに関するスキルは欠かせません。

仮想化の知識とスキル

インフラエンジニアには仮想化の知識やスキルもあると良いでしょう。ITインフラを構築するにあたって、限られたリソースのなかで作業していかなければなりません。サーバーやストレージなどを仮想化し、活用することで、費用の削減に繋がる場合があります。

また、コンピュータ上で管理できるため、どこででも運用やトラブル対応ができる点も大きなメリットです。

ヒューマンスキル

インフラエンジニアには技術系の知識・スキルだけではなく、ヒューマンスキルも求められます。ヒューマンスキルは、ヒアリングスキルや提案スキル、プロジェクトマネジメントスキルなど、ビジネス面で役立つスキルです。

ここでは、インフラエンジニアに求められるヒューマンスキルを紹介します。

ヒアリングスキル、提案スキル

SI企業に所属するインフラエンジニアは、クライアントの要望をヒアリングして、要望を満たすインフラを提案する業務があります。そのため、ヒアリングスキルと提案スキルが重要になります。これらのスキルは、実務やOJTで身につくスキルですが、書籍などで知識として理解するのも大切です。

関連記事:インフラエンジニアが英語を使えることで得られるメリット

プロジェクトマネジメントスキル

プロジェクトマネジメントスキルは、インフラエンジニアとして業務を進める上で役立ちます。プロジェクトマネジメントスキルは、一般的には上流工程で求められるスキルと思われています。しかし、運用・保守工程でも障害管理や顧客への報告、チームのマネジメントが発生するため、どのような工程であっても求められるスキルです。

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インフラエンジニアに必要なスキルの磨き方

これまで、インフラエンジニアになるために必要なスキルについて解説しました。インフラエンジニアを目指すにあたって、習得したいスキルを決め、磨いていきましょう。

スキルを磨く具体的な方法としては、スキルマップを作成することやトレーニングサービス・スクールの活用、資格取得を目指すなどの方法が挙げられます。

ここでは、インフラエンジニアに必要なスキルの磨き方について解説します。

関連記事:インフラエンジニアの勉強方法は?未経験・初心者にもわかりやすく解説

スキルマップを作成して自分の技術や能力を可視化する

インフラエンジニアに必要なスキルを磨くには、まず自分が持っている技術や能力を可視化することが大切です。インフラエンジニアに求められるスキルは、多くあります。そのため、現在の自分に足りないスキルを確認することが重要になります。自分の技術や能力を可視化するためには、スキルマップを作成すると良いでしょう。

スキルマップの作成方法

スキルマップは、必要なスキルを表形式で表したものです。以下の3つの手順で作成します。

  • 1.必要なスキルを分類して記載する

    2.スキルの達成度を判定するためのスキルレベルを記載する

    3.自分のスキルの棚卸しをする

スキルの評価レベルは、ITスキル標準を参考にするのがおすすめです。スキルマップを作成することにより「どのスキルに優れているか」が可視化されます。必要なスキルが足りていない部分については、重点的にスキルアップを目指しましょう。

ベンダーのトレーニングサービスを活用する

多くのITベンダーがさまざまなトレーニングサービスを公開しています。これらのトレーニングサービスは、ベンダーが実施する認定資格の勉強にも活かせるため、資格取得を目指す方にもおすすめです。

スクールを活用する

プログラミングスクールのなかには、インフラエンジニア向けのコースを提供しているスクールもあります。独学が続かない方や、相談相手がいないために疑問点が解決できず挫折した方などは、プログラミングスクールを利用すると良いでしょう。また転職支援を行っているプログラミングスクールもあるので、効率的な転職を考えている方におすすめです。

【主なスクール】

資格取得を目標に学習する

資格取得を目標に学習すると、モチベーションを維持しやすいです。また資格の保有は、知識やスキルをアピールしやすく、転職活動においても有利になる場合があります。エントリーレベルの資格から始めて、プロフェッショナルの資格を目指せば、高度な技術取得も可能です。

メジャーな国家資格やベンダー資格などは、書籍やネットで関連情報が得やすく、学習しやすいです。

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インフラエンジニアに必要なスキルを証明できる資格

インフラエンジニアに必要なスキルを証明するには、資格制度を活用しましょう。資格を目標に学習することは、転職におけるスキルのアピールだけでなく、モチベーションの維持や網羅的な知識の習得などのメリットがあります。

ここでは、インフラエンジニアに必要なスキルを証明できる資格とおすすめの勉強方法を紹介します。

関連記事:インフラエンジニアに役立つ資格11選!各難易度と概要も紹介

ORACL MASTER

ORACLE MASTERは、データベースの管理スキルを問うOracle社が運営している資格試験です。取得すればデータベースの基礎から運用管理、設計構築などについての知識を証明することができます。「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」とレベルが4段階に分かれており、自分に合ったスキルレベルで受験可能です。

おすすめ勉強方法

ORACLEMASTERは公式サイトに試験別のスタディガイドが掲載されています。受験する試験に合わせて確認してみると良いでしょう。また、Oracle University Japanでは不定期で試験のポイントの解説セミナーも行っています。オンライン開催なので、タイミングが合えば参加してみるのもおすすめです。

Linux技術者認定試験

Linux技術者認定試験(LinuC)は、サーバーOSで高いシェアを持つLinuxの認定資格です。Windows Serverとともに、Linuxも学んでおくと幅広い領域で活躍できるようになるためおすすめです。LinuCはレベル1~3まで提供されており、レベル1はすべてのITエンジニアの基礎になるサーバー知識を問われるため、未経験者にも向いているでしょう。

おすすめ勉強方法

公式サイトに無償で使える学習補助教材があるため、ダウンロードをすると良いでしょう。また短期間での合格を目指すのであれば認定講師から学べる「アカデミック認定校」がおすすめです。

おすすめの学習書籍としては以下が挙げられます。

『最短突破 LinuCレベル1 バージョン10.0 合格教本』(技術評論社、河原木 忠司)
『Linux教科書 LinuCレベル1 スピードマスター問題集 Version10.0対応』(翔泳社、山本 道子/
大竹 龍史)

AWS認定

AWS認定とはAmazonが提供している公式資格で、Amazon Web Servicesに関する知識やスキルが問われます。AWS認定は、技術領域とレベルに応じて大きく4つに分けられています。

AWSはクラウドサービスのなかでも高いシェア率を誇っており、AWS認定を持つクラウドサービスに詳しい人材は、転職活動でも有利になるでしょう。

関連記事:インフラエンジニアにAWSスキルが求められる理由

おすすめ勉強方法

AWS認定のための学習は、AWSトレーニングや書籍を用いると良いでしょう。AWSトレーニングは「AWS Cloud Practitioner Essentials(Japanese) 日本語実写版」から学んで、AWSクラウドの全体像をつかむことをおすすめします。

おすすめの学習書籍としては以下が挙げられます。

『AWS認定資格試験テキスト AWS認定 クラウドプラクティショナー』(SBクリエイティブ、山下 光洋/海老原 寛之)
『図解即戦力 Amazon Web Servicesのしくみと技術がこれ1冊でしっかりわかる教科書』(技術評論社、小笠原 種高)

シスコ技術者認定

シスコ技術者認定は、ネットワーク機器でシェアトップクラスのシスコシステムズ社が認定する、ネットワークスキルを証明する民間資格です。インフラエンジニアとして、ネットワーク機器の設置などを担当したい場合は取得を目指すと良いでしょう。

おすすめ勉強方法

シスコ技術者認定のための学習は、ネットでの情報収集や書籍を用いると良いでしょう。シスコ技術者認定の学習には『シスコ技術者認定教科書 CCNA 完全合格テキスト&問題集』(翔泳社、林口 裕志/浦川 晃)がおすすめです。

ネットワークスペシャリスト試験

ネットワークスペシャリスト試験は、情報処理推進機構(IPA)が実施するネットワークに関する専門性を証明する国家資格です。TCP/IPやLANといった基礎内容から、ネットワーク設計やネットワークセキュリティなど幅広い知識が問われます。ネットワークスペシャリスト試験の合格率は、14.3%(令和5年春期)と難易度が高い試験です。

おすすめ勉強方法

ネットワークスペシャリスト試験のおすすめの学習方法は、ネットや書籍で知識を深めることです。また、公式サイトに過去問題がまとめられているため、ある程度学習したら模擬試験として挑戦してみると良いでしょう。できていなかった箇所を重点的に対策していけば合格に近づきます。

おすすめの学習書籍としては以下が挙げられます。

『令和06年 ネットワークスペシャリスト 合格教本 』(技術評論社、岡嶋 裕史)
『ネスペR5 -本物のネットワークスペシャリストになるための最も詳しい過去問解説 』(技術評論社、左門 至峰/平田 賀一)

データベーススペシャリスト試験

データベーススペシャリスト試験は、情報処理推進機構(IPA)が実施する、データベースに関する専門的な技術を証明する国家資格です。データを格納するテーブルの設計やDBMS(データベースマネジメントシステム)、SQLなどのデータベースに関する幅広い知識が問われます。データベーススペシャリスト試験の合格率は、18.5%(令和5年秋期)と難易度が高い試験です。

おすすめ勉強方法

データベーススペシャリスト試験のおすすめの学習方法は、ネットや書籍を活用することです。またネットワークスペシャリスト同様、公式サイトに過去問題が掲載されているので、そちらを活用しながら理解を深めていくと良いでしょう。

おすすめの学習書籍としては以下が挙げられます。

『情報処理教科書 データベーススペシャリスト 2024年版』(翔泳社、ITのプロ46 、三好 康之)
『2023-2024 データベーススペシャリスト「専門知識+午後問題」の重点対策』(アイテック、山本 森樹)

システムアーキテクト試験

システムアーキテクト試験は、情報処理推進機構(IPA)が実施する、応用情報技術者試験の上位に位置する国家資格です。システム開発の上流工程を主導する立場のエンジニアを対象としています。試験では、上流工程のスキル・知識だけでなく、プロジェクト推進体制の策定などの知識も問われます。システムアーキテクト試験の合格率は、15.8%(令和5年春期)と高い難易度の試験です。

おすすめ勉強方法

システムアーキテクト試験のおすすめの勉強方法は、ネットや書籍で知識を深めることです。ネットワークスペシャリスト試験やデータベーススペシャリスト試験同様、公式サイトの過去問題を活用するのがおすすめです。試験形式で取り組み、苦手分野を見つけて潰していくのが効率的です。

おすすめの学習書籍としては以下が挙げられます。
『情報処理教科書 システムアーキテクト 2023〜2024年版』(翔泳社、松田 幹子/松原 敬二/満川 一彦)
『システムアーキテクト ALL IN ONE パーフェクトマスター 2024年度版』(TAC出版)

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インフラエンジニアがスキルアップすることで得られるメリット

インフラエンジニアがスキルアップすると、さまざまなメリットが得られます。知識やスキルを身につけ、スペシャリストになることで、業務の幅が広がったり、収入が上がったりします。また高いスキルを持っていれば、キャリアアップ転職も目指せるでしょう。ここでは、インフラエンジニアがスキルアップすることで得られるメリットについて解説します。

関連記事:インフラエンジニアのスペシャリストになるには

収入が高くなりやすい

企業によっては、高度技術を持つエンジニアの育成のために、資格取得を奨励している場合があります。たとえば、取得資格に応じた資格手当や一時金を支給するなどです。また昇進の条件に、資格取得がある企業もあります。

そのため、インフラエンジニアのスキルアップは、高収入につながるといえるでしょう。資格の取得は、社外にもアピールできる材料であり、顧客からの信頼を得ることも期待できます。

業務の幅が広がる

インフラエンジニアとして必要なスキルは、数多くあります。スキルアップするときは、一つの分野を極めるのも良いですが、幅広い領域で活躍したいのであれば複数の分野の知識を身につけましょう。たとえば、OSやアプリケーションといったサーバースキルを最初に習得した後、ネットワーク技術を習得することで、複数のサーバーを用いる大規模システムの設計・構築にも携われるでしょう。

また、クラウドの普及が拡大しているため、クラウド関連のスキルを身につけるのもおすすめです。

転職などでキャリアアップを目指せる

インフラエンジニアがスキルアップすることで、転職などでキャリアアップを目指せます。特定ジャンルに特化したスペシャリストを目指す以外にも、大規模案件などでマネジメント経験があれば、経験を活かして管理職へのキャリアアップもできるでしょう。

またインフラからアプリケーションまで、複数分野のスキルを習得することで、独立して自らサービスを立ち上げることも可能です。このように、スキルアップをすることでキャリアの選択肢が広がります

関連記事:
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インフラエンジニアの志望動機の書き方|例文付きでポイントを解説

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未経験の方におすすめのインフラエンジニアの勉強の手順

未経験の方におすすめのインフラエンジニアの勉強の手順

インフラエンジニアに必要な知識やスキルは多岐にわたります。そのためインフラエンジニア未経験者のなかには、何から勉強するべきか分からない方も多いです。ここでは未経験の方におすすめの勉強手順を解説していきます。大まかな勉強の流れを知っておくと学習を始めやすいでしょう。一例として参考にしてみてください。

ステップ1:インフラの知識を身につける

インフラエンジニアになるための第一歩は、基本的なインフラの知識を身につけることです。ネットワーク、サーバー、クラウドなどの基礎をしっかりと理解しましょう。

ITインフラのなかでも、最初はネットワークの学習から始めるのがおすすめです。ネットワークの学習は、サーバーやクラウドの知識がなくても始めることができます。一方で、サーバーやクラウドの学習は、ある程度ネットワークの基本知識があることが前提となります。

したがって、ネットワークの知識を先に身につけることで、サーバーやクラウドの理解がスムーズになるでしょう。ITインフラは非常に幅広い領域であり、各技術分野において目標やマイルストーンを設定し、段階的に学習を進めましょう。

ステップ2:実際にITインフラの構築をしてみる

知識を学んで頭で理解するだけでは、実務に役立たないことがあります。

数学の勉強でも、公式を見て暗記するよりも、手を動かして具体的な例題を解くことで長く記憶に残ります。ITインフラの学習も同じです。知識を吸収するだけでなく、その知識を実際に活用するために実践的な活動を行うことが重要です。

学んだことを忘れないうちに、実際のシステムや設備を用いてITインフラの構築に挑戦してみましょう。

ステップ3:インフラの知識や技術があることを証明する

ネットワークやサーバーの構築を通じて知識を定着させたなら、そのスキルと知識を他人に示す方法を考えましょう。

ITインフラの知識や技術を持っていても、それを証明する方法がなければエンジニアとしての転職は難しいでしょう。面接や採用試験の際に、ITインフラについての知識やスキルを問われたときにスムーズに回答できるように準備しておく必要があります。

スキルの証明として、資格を取得したり、自分が構築したシステムを示すポートフォリオや詳細なレポートを作成したりするのが良いでしょう。アウトプットを通じてスキルを証明することは、エンジニアとしての実力を示す重要な手段です。

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IT業界の技術トレンドの変化とインフラエンジニアの関係

近年のIT業界では、AIやビッグデータ、IoTなどの新しい技術トレンドが急速に広まっています。自動運転やスマート家電などのように、新しい技術がさまざまな分野で使われ始め、インフラエンジニアは技術トレンドへの対応が必要です。

サーバー技術でも、物理的なサーバーを設置して利用するオンプレミス型から、インターネットを介してサービスを利用するクラウド型へ変化が起きています。

こうした大きな変革のなかでインフラエンジニアが生き残っていくためには、変化に柔軟に対応していく姿勢が不可欠です。

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インフラエンジニアに関するよくある質問

インフラエンジニアへの転職を検討する際、さまざまな疑問や不安を抱えることがあります。たとえば、「インフラエンジニアにはどのようなスキルが必要なのか?」や「インフラエンジニアのキャリアパスは何があるのか?」などです。このような疑問を持ったまま、転職の意思を固めることはできないでしょう。

以下では、インフラエンジニアに関するよくある質問と回答を紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

Q1. インフラエンジニアの必須スキルを教えてください

インフラエンジニアには、技術系ではサーバーの知識とスキルや設計スキルは必須です。またヒューマンスキルとして、プロジェクトマネジメントスキルやヒアリングスキル、提案スキルも求められます。インフラエンジニアは業務の幅が広いため、必要なスキルもさまざまです。

Q2. インフラエンジニアのキャリアパスには何がありますか?

インフラエンジニアのキャリアパスは、大きく3つに分けられます。プロジェクトマネージャーなどのマネジメント職と特定分野の専門的な技術者になるスペシャリスト職、幅広い業務知識を活かしたゼネラリスト職の3つです。どのような業務が得意か、どのような立場になりたいかによって目指す方向性は変わるでしょう。

関連記事:インフラエンジニアのキャリアパスは?将来性や役立つスキルと資格も解説

Q3. インフラエンジニアはどうすればスキルアップできますか?

インフラエンジニアがスキルアップするには、最初にスキルマップを作成して自分の技術や能力を可視化します。その後は、ベンダーのトレーニングサービスやスクールを活用するといいでしょう。また資格取得を目標とすることで、モチベーションの維持がしやすくなります。

Q4. インフラエンジニアの平均年収を教えてください

インフラエンジニアの年収は、担当する工程や企業によって異なります。

2024年6月時点のレバテックキャリアの求人をもとに算出すると、平均年収は約618万円となりました。なかには想定年収1000万を超える求人も存在します。ただし、未経験可のスキルを問われない求人の場合、300万円台と低くなりがちです。

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まとめ

インフラエンジニアに必要なスキルは、複数あります。サーバーやネットワークの知識、スキルはもちろん、プログラミングスキルやヒアリングスキルなども必要です。また、一度スキルを身につけても技術の変化に合わせて勉強し続ける必要があります。成長し続けるインフラエンジニアになるには、やり遂げる精神力や情報収集力が欠かせません。

インフラエンジニアとしてのスキルを身につければ、複数のキャリアパスが可能になります。具体的には、プロジェクトリーダー、プロジェクトマネージャー、スペシャリスト、ITコンサルタントといった選択肢が挙げられます。キャリアパスによって必要なスキルが異なるため、将来を見据えてスキルアップを目指しましょう。

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