組み込みエンジニアが「難しい」「やめとけ」と言われる理由とは組み込みエンジニアは難しい?なぜ人材不足なのか

最終更新日:2022年6月21日

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急激なIoTの普及を受け、組み込みエンジニアに注目が集まっています。

しかし、組み込みエンジニアは「なり手」が少なく、一人前と呼ばれる人材が不足していると言われています。その理由として、製造業独自の業務知識やハードウェアの知識といった、他分野のエンジニアとは一線を画する知識を求められることなどが挙げられます。

一方、組み込みエンジニアとして活躍できるだけの知識やスキルを身に付ければ、良い条件で転職できる可能性が高まるでしょう。ここでは、組み込みエンジニアになろうかどうか悩んでいる他職種の現役エンジニアやエンジニア未経験者に向け、組み込みエンジニアが人材不足である理由とこれからの組み込みエンジニアに求められる知識・スキル、年収例などについて解説します。

1. 組み込みエンジニアが人材不足である理由

まず、組み込みエンジニアがなぜ人材不足なのかを解説します。

知識・スキルの習得難易度が高く「難しい」と言われる

組み込みエンジニアには一般的なIT業界のエンジニアとは一線を画した知識・スキルが求められます。たとえば、「RTOS(タスク処理のリアルタイム性に特化したOS)を扱うスキル」や「電子回路の知識」などです。

組み込みエンジニアの多くは、組み込み対象となるハードウェアの回路図面をもとに仕様を理解し、ソフトウェアの仕様を確定させていきます。このとき、必ずしもハードウェアの仕様書や設計書が完成しているとは限りません。

設計書や仕様書の不足分を補完しながら開発を進めるためには、電子回路をはじめとしたハードウェアの知識が必須と言えるでしょう。ハードウェアの理解には理系の素養・下地が必須であり、参入のハードルが高くなる一因となっています。

C言語、アセンブリ言語など比較的古い言語が使われている

組み込みの分野では、近年人気を集めている「軽量言語(Python、Rubyなど)」がハードウェア操作に長けていないことなどから、組み込み開発では使用する機会が少ないのが現状です。主流となるのは、「C言語」や「アセンブリ言語」で、これらはハードウェアの操作に適しており、組み込みの分野で広く使用されています。

未経験者がプログラミングを学ぶとき、文法がシンプルなどの理由から学習難易度が低いと言われている軽量言語を選ぶ傾向にあるため、組み込みエンジニアが不足する一因と考えられています。

純粋な需要増

組み込みエンジニアは、家電製品や業務用機器といった既存分野に加え、IoT機器の分野からも注目されています。IoTエンジニアは組み込みエンジニアとしての経験・スキルがあるかどうかを重視される傾向にあるからです。

関連記事:組み込みエンジニアの需要と将来性

2. 組み込みエンジニアのメリット

組み込みエンジニアになることでどのようなメリットが得られるのか、ご紹介します。

IoT推進により将来性は明るい

組み込み系システムは古い、高齢化が進んでいる、というイメージが強いでしょう。これは間違いではありません。しかし、IoTの推進によりかつての組み込み系業界とは事情が変わってきています。IoTはインターネットに接続するので、一部Web系のスキルとも重複します。

つまり組み込み系システムの中のIoTの技術に携われば、Webのスキルの一部も身につくということです。現状はスキルとしてニッチでありながらWebという王道のルートにも汎用性があるので、学習のコストパフォーマンスは非常に高いと言えるでしょう。

組み込み系エンジニアにとってはIoTがカギになるので、組み込み系エンジニアを目指すなら可能な限りIoTに携われる企業を狙うのがおすすめです。いきなりIoTに携わるのが難しい場合、最終的にはIoTに携わることを狙ってキャリアアップしていくのがおすすめです。

大手メーカーへ就職・転職できる可能性が広がる

IT業界を牽引しているのは尖ったベンチャー企業、ベンチャー企業が斬新なサービスを打ち出して大成功している、といったイメージがあるかもしれません。たしかにWebやスマホアプリの業界では、少人数のベンチャー企業が大ヒットサービスをリリースして成功している事例が多々あります。

しかし組み込み系ではそういったベンチャー企業は少数派で、大手企業が開発に力を入れています。組み込み系システムはWebサービスやスマホアプリのようにユーザーがすでに持っている機器から利用するものではなく、物理的な製品の販売とセットになります。

つまり物理的な機器を大規模生産するだけの資金力や設備が必要になるのです。少ない資本で参入するのが難しいため、大手企業に集中するという事情があります。大手企業に集中しているので、組み込み系のスキルがあれば大手メーカーへ就職・転職できる可能性が広がるということです。

関連記事:組み込みエンジニアとは?仕事内容などを解説します

3. 企業が未経験の組み込みエンジニアに求めているスキル・知識

次に、企業側が組み込みエンジニアに求めている知識やスキル、適正について紹介します。

組み込みエンジニアに向いてる人は「ものづくりが好きな人」

プログラミングはものづくりと言われますが、組み込みエンジニアはITエンジニアの中でも特にものづくりの要素が強いです。多くのプログラミング環境では、プログラムを書いてもWebやスマホ上でアプリケーションが動いたり、業務用システムでも専用の端末上で処理が動くだけです。

結局のところ画面上で動くだけなので、物理的なものづくりとは少し異なってきます。しかし組み込みシステムならプログラミングしたものが実際にものとして動きます。そのため、自分が書いたプログラムが実際にものを物理的な動かす面白さがあります。

新しい技術でないとつまらないと感じる人は不向き

組み込みエンジニアはものづくりの楽しさを経験できるということでしたが、常にいろいろなものにプログラミングしているわけではありません。在籍している企業が扱っている製品に限られますし、さらに一人のエンジニアが担当する製品はより限定されてきます。

一つの製品に対する組み込みプログラミングでもプロジェクト内で役割分担があるので、全体を経験できるわけではありません。まとめると、特定の製品の、特定のパーツのプログラミングを繰り返す可能性が高いということです。

スキルアップには役立ちますが、しばらく経験を積むと真新しいことはなくなってくるでしょう。結果的に飽きてしまう可能性はあります。

未経験での転職なら中小企業も狙い目

未経験から組み込みエンジニアに転職する場合、いきなり大手企業に入社するのはハードルが高いです。そこで、中小企業を狙うのもおすすめです。組み込みシステム開発は大手企業から中小企業に開発を一部外注化しているケースが多いため、中小企業でも開発に携われます。むしろ大手企業は管理業務が多くなるため、開発は中小企業の方が特化している場合も多いです。

また中小企業で組み込み系の開発スキルを磨けば、そこから大手企業に転職することも可能です。

関連記事:組み込みエンジニアの転職で評価されるスキル・経験とは

4. 組み込みエンジニアに求められる知識・スキルの習得方法

次に、組み込みエンジニアとしての知識・スキルを磨く方法について紹介します。

一般的には、理系大学の学部や大学院、国立高専などを卒業する方法が王道といえるでしょう。しかし、組み込みエンジニアは文系や大卒以外にも広く門戸が開放されているため、書籍やスクールを活用した自己研鑽(知識・スキル習得)を続ければ、転職は可能です。

書籍学習は不明点の解決が困難なため、エンジニア未経験者には向いていませんが、経験者であれば費用を抑えて学習できるメリットがあります。エンジニア未経験から習得を目指す場合は、講師に質問できるスクールを活用すると良いでしょう。

組み込み開発を学ぶ上でおすすめの書籍やスクールを、いくつか紹介します。

役立つ書籍

『組込みシステム実践プログラミングガイド ~ITRON仕様OS/T-Kernel対応』(坂村 健、技術評論社)
組み込み業務で必要となるプログラミング基礎知識と応用、用語集などがまとまっている書籍です。基礎知識から専門用語まで幅広く学習できます。

『組込みソフトウェア開発のための構造化プログラミング』(SESSAMEWG2、翔泳社)
構造化設計とC言語を中心に、組み込みシステム開発の下流工程に対応した知識・スキルが学べます。初心者向けの内容となっており、C言語の基礎知識を有する新人が、初めて構造化プログラミングを学ぶときに活用できるでしょう。

『ARM組み込みソフトウェア入門―記述例で学ぶ組み込み機器設計のためのシステム開発』(Andrew N. Sloss・Chris Wright・Dominic Symes、CQ出版)
ARMを使用した組み込みシステム開発に役立つ書籍です。ソフトウェア記述例が豊富なため、実際の開発作業の参考になるでしょう。

組み込み技術が学べるスクール

NPS
「組込み系マスターセット」というカリキュラムを提供しているスクールです。C言語の基礎から応用、組込み開発まで一気通貫で学習することができます。C言語の基礎から学習しますので、未経験者でも学習しやすいカリキュラムと言えるでしょう。

Winスクール
C言語の基礎からマイコンボードと呼ばれる実機を使った学習まで一気通貫のカリキュラムを提供しているスクールです。組み込み開発特有のデータ通信規格であるCAN通信に特化したカリキュラムなども用意されており、幅広く学習することができます。

KENスクール
C言語のカリキュラムを基礎と応用に分けて提供しているスクールです。まずはC言語を学習してみてから、組み込み開発に挑戦するか検討したいという人に向いています。

関連記事:
組み込みエンジニアになるために必要な勉強
組み込みエンジニアに役立つ資格

5. 組み込みエンジニアの年収

最後に、組み込みエンジニアの年収について紹介します。組み込みエンジニアの年収帯は、レバテックキャリアに掲載されている募集では300万円〜700万円程度と幅があります。若手時代は300万円~500万円程度ですが、リーダーでは500万円〜700万円程度、PMクラスになると1,000万円程度の年収を得ることも可能です。

求人例1:家電、自動車用精密機器、医療機器などの開発

【業務内容】
・顧客企業の新製品の開発(車載用オーディオ、家電AV機器、医療機器など)

【応募条件】
・ソフトウェア開発経験
・設計業務の経験
・アウトソーシング企業での勤務経験

【想定年収】
300~700万円

求人例2:パチスロ機の制御プログラムの開発

【業務内容】
・制御プログラム設計(液晶表示、可動役物)
・通信制御プログラム設計

【応募条件】
・C/C++による組み込みソフトウェア開発経験
・遊技機業界(パチンコ、パチスロ機のメーカーもしくは開発会社)でのサブメインプログラム開発経験

【想定年収】
400~700万円

6. まとめ

この記事では、組み込みエンジニアが人材不足である理由と、組み込みエンジニアに求められる知識・スキル、年収例などについて解説しました。組み込みエンジニアは学習ハードルがやや高いですが、企業が求める知識・スキルを身につけることができれば、IoT市場の拡大などから長く安定したキャリア形成が可能です。

組み込み開発経験者の方が転職はしやすいですが、未経験者であっても学習次第で就職は十分可能です。スクールで実機開発経験などを積んで、スキルをアピールできるようにすると良いでしょう。

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