Linuxに将来性はある?サーバーOS市場における需要と懸念

最終更新日:2024年3月19日

LinuxはオープンソースのサーバーOSとして普及し、現在ではビジネスユースを中心にシェアを確立しています。企業のITインフラはLinuxを中心としたものが多く、安定性やコストの面から考えても、Linuxの優位性は続くと考えられます。また、サーバーOS市場はコロナ禍の中でも堅調に推移しており、主要なサーバーOSであるLinuxも引き続き成長する可能性が高いです。ここでは、Linuxの将来性が気になっているエンジニアに向け、Linuxの特徴やメリット、将来性などについて解説します。

今もらっている年収は高い?低い?

支援実績10年の登録者データを基にした エンジニア・クリエイター専門 年収診断 無料診断START

この記事のまとめ

  • Linuxの特徴は「オープンソース(無料)のOS」「多数のディストリビューションがある」「軽量・安定で動作する」など
  • IT関連の市場調査の専門機関によるとサーバーOS市場は今後も伸び続けると予想され、特にLinuxはWindowsよりも高い伸びが予測されている
  • 国内サーバーオペレーティングシステム市場予測によると、Windowsは年平均0.8%、Linuxは6.8%の成長が見込まれている

Linuxとは?

Linuxは、1991年にフィンランドのヘルシンキ大学に通う大学生だったリーナス・トーバルズ氏によって開発されたオープンソースのOSです。当時利用されていたMinixというOSの機能が不足していると感じた彼が、ターミナルエミュレータを自作することにして作成されたのがLinuxです。

LinuxはUNIXとはソースから全く別物ですが、構築時にUNIXを参考にしていることから、コマンドなどの点で似ています。また、Linuxは商用コンピューターOS「Unix」の互換OSとして開発されたことから、Unixの派生OSとする見方もあります。しかし、歴史的な背景からすると厳密には「Unixを参考にしつつ、ゼロから作り直されたOS」であり、全く別のOSと言えるでしょう。

OSの核であるカーネルは無償で公開されており、誰でも自由に利用することができます。Linuxは、ライセンスに縛られないオープンソース方式を採用したことで1991年にLinux version 0.02がリリースされて以降、爆発的に世界中に広まりました。1995年以降になると、IBMやHP、インテルなどのプログラマーも参加したことや、2000年代になると、欧州で政府機関に取り入れられていく動きもあったことで、徐々に既存OSのシェアを奪い取っていきます。実際、2011年から2014年にかけて、企業でのLinuxの導入率は65%から79%に増加しています。

また、有志がカーネルを利用しながら独自の開発を行うことで、さまざまな派生バージョン(ディストリビューション)が生まれています。主要なディストリビューションとしては、「Redhat系」や「Debian系」などがあります。

Linuxの将来性は?

Linuxの将来性について解説します。結論から述べるとサーバーOS市場は今後も伸び続けると予測されているため、Linuxの将来性は「高い」と言えるでしょう。その理由について詳しくみていきましょう。

Linuxに将来性があると言われる理由

Linuxに将来性があるといわれる理由


Linuxに将来性があると言われる理由として、以下が挙げられます。


  • ・伸び続けるサーバーOS市場

    ・クラウド化と親和性が高い

    ・コストパフォーマンスが高い

    ・柔軟性はサーバーOSの中で随一


それぞれの理由について解説していきます。

伸び続けるサーバーOS市場

IT関連の市場調査を専門とするIDC Japanの調査では、サーバーOS市場は今後も伸び続けるとの結果が示されています。コロナ禍の影響もあり、2020年は前年比で縮小しているものの、これはあくまでも一時的な現象と考えられるでしょう。コロナ禍が終息した後は、2024年まで右肩上がりで市場が拡大していると予測されています。

また2023年1月19日に発表されたIDC Japanの国内サーバーオペレーティングシステム市場予測によると、2023年の国内IT市場は前年比5.7%増の21兆3,716億円との予測です。

クラウド化と親和性が高い

IaaS製品の大半がLinux環境を想定していることからもわかるように、Linuxはクラウドプラットフォームと相性が良いOSです。これは低コストであることや、動作が軽いこと、開発環境を構築しやすいことなどが理由であると考えられます。また、クラウドエンジニアの必須スキルとしてLinuxが挙げられることが多く、今後はLinuxに関する知見を持つ人材が不足するかもしれません。

コストパフォーマンスが高い

起業がITシステムを構築・運用するコストは「TCO(Total Cost of Ownership:総保有コスト)で表されます。このTCOを抑制するためには、ライセンス料などランニングコストの削減が欠かせません。Linuxはオープンソースゆえに安価に維持しやすく、コストパフォーマンスが高いOSと言えるでしょう。

柔軟性はサーバーOSの中で随一

Linuxの生みの親であるトーバルズ氏は、Linuxの最も大きな強みとして「柔軟性」を挙げています。無償で公開されているLinuxカーネルを中心としつつ、さまざまな開発者が独自の機能を付与し、誰もが自由に利用できることがLinuxの特長なのです。こうした柔軟性の高さは、変化の激しい現在のビジネス環境にマッチしています。また、オープンソースであることから、特定ベンダーに依存しないこともメリットのひとつです。

Linuxの将来性に対する懸念

このようにLinuxの将来性を評価する材料は複数ありますが、その一方で懸念も存在します。例えばLinuxをターゲットにしたウィルスの増加です。LinuxはWindowsに比べるとシェアが小さく、ターゲットにされにくいOSだと言われてきました。また、Windowsに比べると厳格に「権限(パーミッション)」を管理することから、外部から不正に操作することが難しいOSでもあります。

こうしたことから、Linuxはウィルスに感染しにくいとされてきましたが、Linuxの普及に伴って徐々にウィルスが増加する可能性もあります。そのため、セキュリティ対策コストが上昇していくかもしれません。

さらに、ディストリビューションが独自に提供しているアップデートが終了する、もしくは有償化する可能性もあります。これにより、サーバーOSの変更を余儀なくされたり、ランニングコストが増加したりといった事態が想定されます。

Linuxが利用されている分野

Linuxが利用されている分野として、以下が挙げられます。


  • ・オープンソースのOSであること(つまり無料で使える)

    ・多数のディストリビューションがあること

    ・軽量・安定で動作すること


様々なシステムで使用されていて、システム開発においてLinuxは欠かせない存在です。

アプリケーション開発

業務用アプリケーションでもWebアプリケーションでも、開発現場のサーバーOSとしてLinuxが使われているケースは多いです。コスト面、豊富なデバイスドライバやミドルウェア、一般的に使用されている分多くのエンジニアが慣れている、といったメリットがあるからです。

組み込み系システム開発

組み込み系システム開発でもサーバーOSとしてLinuxが使われていることが多いです。開発時に使うサーバーOSだけでなく、製品のOSもLinuxが使われている場合があります。具体的には、スマートフォン、テレビ、デジカメ、カーナビなどが挙げられます。

サーバー構築

サーバー構築においてLinuxは定番です。Linuxで、Webサーバー、メールサーバー、データベースサーバー、FTPサーバーなどすべて構築可能です。そのため、上で挙げた通りアプリケーション開発や組み込み系システム開発のサーバーOSはLinuxの場合が多いということです。

Linuxの特徴、メリット

Linuxの特徴とメリットは以下のとおりです。

Linuxの特徴

Linuxには大きく以下の3つの特徴が挙げられます。これらの特徴がLinuxの将来性を高めていると言えます。ここでは1つずつ詳細に解説していきます。


  • ・オープンソースのOSであること(つまり無料で使える)

    ・多数のディストリビューションがあること

    ・軽量・安定で動作すること

無料で使えるオープンソースのOSである

1つ目の特徴は、Linuxがオープンソースのオペレーティングシステムであり、誰でも自由に無料でダウンロードして使用することができるという点です。他のOSの場合にはライセンス費用がかかる一方でLinuxでは無料で使用できるため、企業や個人の予算に負担をかけることなく利用できます。このような開放性が、Linuxが多くの人々に支持され、多くの企業や機関に採用される理由の1つです。

多数のディストリビューションがある

2つ目の特徴は、多数のディストリビューションがあることです。Linuxは、多数のディストリビューションを持つことで、ユーザーにとって柔軟性と選択肢を提供しています。それぞれのディストリビューションは、異なるハードウェアやアプリケーション、使用目的に合わせた設定がされているため、ユーザーは自分のニーズに合ったものを選択することができます。

また、多数のコミュニティによって開発されているため、セキュリティの問題やバグなどに対する迅速な対応が期待できます。さらに、コミュニティによってアップデートやパッチの提供が継続的に行われているため、安定性と信頼性が高いというメリットもあります。

Linuxのディストリビューションには大きく次の3つに分類されます。

・RedHat系
商用ディストリビューションとして幅広く支持されています。「RHEL:RedHatEnterpriseLinux」が特に有名です。

・Debian系
歴史の長さから派生ディストリビューションも多く、その1つである「Ubuntu」は特に人気が高いです。UbuntuはWindowsとUI(ユーザーインターフェース:使用感などの画面デザイン)が似ているため、Windowsの利用者でLinuxを始めたい人にはおすすめです。

・Slackware系
シンプルさが特徴のディストリビューションがSlackware系です。実績があるソフトウェアのみで構成されているため、安定性、セキュリティ体制、速度が高い点も人気の背景にあります。

軽量・安定で動作する

3つ目の特徴はLinuxが軽量・安定で動作するという点です。LinuxはOSのコンポーネントが必要最小限に抑えられ、必要な機能だけを実装していることが挙げられます。また、Linuxの開発にはオープンソースのコミュニティが参加しており、多数の開発者が安定性と軽量性を重視したコードを共有しているため、品質が高くなっています。

これらの理由により、Linuxを使用することで、システムが高速で動作し、リソースの消費も少なくなります。

Linuxのメリット

Linuxのメリットは「低コストでITインフラを構築することができる」という点です。多くのLinuxディストリビューションではライセンス料が必要ないため、ランニングコストを節約することができます。また、ハードウェアに要求されるスペックも低いため、イニシャルコストの削減にもつながるでしょう。

コスト面以外では、以下のようなメリットも挙げられます。

安定性の高さ

Linuxはサーバー用途を前提として設計されているため、長期間の連続稼働でも問題が生じにくいという強みがあります。

自由度の高さ

Linuxには多くのディストリビューションが存在しており、必要な機能や特長を備えたディストリビューションを自由に選択することができます。

高いセキュリティ

Windowsなどに比べるとウィルスが少ないため、セキュリティレベルを維持しやすいでしょう。ただし、最近はLinuxをターゲットにしたウィルスも増えているため、セキュリティに対する配慮は必須です。

Linuxエンジニアの仕事内容

Linuxエンジニアの仕事内容は一般的なインフラエンジニアと同じで、工程別では以下のようになります。


  • ・要件定義

    ・設計

    ・構築

    ・運用・保守


上流工程から下流工程までLinuxエンジニアの業務範囲です。一人のエンジニアがすべての工程に携わる場合もありますが、経験を積んだエンジニアは上流工程、逆に経験の浅いエンジニアは下流工程を担当する場合が多いです。

関連記事:インフラエンジニアに必要なスキルセット・知識とは

要件定義

要件定義は、クライアントからのヒアリングやクライアントへの提案を行う工程です。プロジェクトの最初の工程で、重要度が高いです。要件定義に基づいてプロジェクトは進んでいきます。要件定義がしっかりできているとプロジェクトは円滑に進みやすく、逆に失敗していると後の工程でトラブルが発生します。

たとえば、クライアントと認識がズレていて仕様変更が発生する、想定の工数や予算と全然違う、といったことです。要件定義は重要度が高いので経験を積んだエンジニアが担当する場合が多いです。

設計

要件定義に基づいて設計を行います。設計は基本設計と詳細設計に分けられる場合が多いです。プロジェクトによって呼び方は異なりますが、全体の概要設計と、細かい設計に分かれていることが多いでしょう。設計も後の構築に大きく影響するので、ある程度経験を積んだエンジニアが担当するのが一般的です。

構築

構築は、設計に基づいて進めていきます。特に詳細設計がよくできていれば、設計に従って作業を進めるのでスムーズです。逆に設計に問題があると、構築の段階でうまくいかない事態になります。ただし、多かれ少なかれ構築の段階でトラブルが発生することはあるでしょう。

要件定義や設計の段階ですべてのことを把握できるわけではないので、実際に構築をしてみて実現が難しい部分が出てくるということです。そういった際は、上流工程の担当者と連携して構築を進めていくことになるでしょう。

運用・保守

システムが完成したら、運用・保守を行います。運用・保守は比較的経験の浅いエンジニアが担当する場合が多いです。上で挙げた工程に比べると、運用・保守はマニュアルに沿って作業を進めることが多いからです。

Linuxエンジニアの平均年収

レバテックキャリアの求人によると、Linuxエンジニアの平均年収は600万円程度です。サーバーエンジニア、ネットワークエンジニア、インフラエンジニアなどの平均年収と概ね同じと考えられます。

インフラ側のエンジニアはLinuxを扱うのが一般的なので、Linuxエンジニアとサーバー、インフラ、ネットワークなどのエンジニアは呼び方が異なるだけで実態としては同じです。またインフラを扱っていてLinuxだけしか扱えないということもあまりないので、インフラ側のエンジニアがLinuxを担当すればLinuxエンジニアになる、といったイメージです。

ちなみに、サーバーとネットワークを合わせてインフラなので、インフラエンジニアはサーバーエンジニアとネットワークエンジニアの両方を含みます。まとめると、Linuxエンジニア、サーバーエンジニア、インフラエンジニア、ネットワークエンジニア、などは呼び方が異なるだけで同じインフラ側のエンジニアを指しているということです。

Linuxエンジニアになるメリット

インフラ側のエンジニアは不可欠な存在なので需要が安定していて、またその中でもLinuxは使用されているプロジェクトが多いのでLinuxエンジニアは社会にとって必要な存在です。今後も需要は続くでしょう。

インフラエンジニアを取り巻く環境の変化として、クラウド化、AI化、ビッグデータの普及などが挙げられます。これらの技術変化に対応していく必要はありますが、Linuxは土台に残ります。

Linuxの技術を土台として、新しい技術変化に対応していけばより需要のあるLinuxエンジニアになれるということです。また技術の変化とは少し異なりますが、社会のセキュリティ意識が年々高まっているため、セキュリティに強いLinuxエンジニアは重宝されます。

Linuxエンジニアに必要なスキル

Linuxエンジニアに必要なスキルとして、以下が挙げられます。


  • ・Linuxに関するスキル

    ・インフラ開発に関するスキル

    ・システム開発における上流工程を担えるスキル

    ・コミュニケーションスキル


それぞれのスキルについて解説していきます。

Linuxに関するスキル

Linuxに関するスキルは、Linuxエンジニアとして当然必須です。まずはLinuxに関する基礎知識を身に付け、実際に手を動かして構築していく必要があります。基本スキルが身に付いたら、最新情報を取り入れて知識をアップデートしていきます。OSも定期的にアップデートされているからです。

インフラ開発に関するスキル

LinuxはOSなので、インフラのソフトウェアの土台という位置づけです。言い換えれば、OSの下には物理的なハードウェアが存在し、さらにOSの上に複数のソフトウェアが乗ってきます。Linuxエンジニアであっても、基本的にはインフラ側のエンジニアなのでOS以外の部分も担当できる必要があります。

OSだけでなく、物理的なレイヤーからOSの上のソフトウェアまで幅広く扱えるようにしておくとエンジニアとしての需要が高まります。

システム開発における上流工程を担えるスキル

会社勤めのエンジニアの場合、キャリアを積むと上流工程の役割が求められることが多いです。また上流工程を担当することで、評価アップや年収アップにもつながります。このような事情を考えると、早い段階から上流工程のスキルを意識的に身に付けていった方が良いです。

構築や運用・保守の作業時にも上流工程のことを考えることや、プロジェクト内でチャンスがあれば積極的に上流工程に携わっていくと良いでしょう。今割り振られている作業よりも少し上流工程に手を出していくことは可能なので、そういったことを積み重ねて自身のスキルアップを図り、プロジェクト内で上流工程を任せてもらえるようになっていくと良いです。

関連記事:インフラエンジニアのキャリアパスは?将来性や役立つやスキルと資格も解説

コミュニケーションスキル

Linuxエンジニアを含むエンジニアはチームで作業を進めるのが一般的で、またクライアントや他部署と関わる機会もあります。そのため、コミュニケーションスキルが必要です。特に認識のズレを防ぐために細かい連携を取ることが多いので、細かいことを正確にわかりやすく伝える力、汲み取る力が重要です。

Linuxの学習方法

Linuxの学習方法を紹介します。Linuxはいくつかの懸念があるものの、将来性の高いOSです。効率よく学習を進め、Linuxのスキルを身に着けていきましょう。

スクールで学習する

プログラミングスクールやエンジニア養成スクールでは、Linuxに関する講座を開講していることがあります。インストール、初期設定、よく使うコマンドなど基本的な操作方法などを短期間で身に着けることができるでしょう。

資格を取得する

日本国内でLinuxに関する業務に携わるならばLPI Japanが提供している「LinuC」の取得を目指しても良いでしょう。仮想環境やクラウド環境など、現代の需要を加味した内容を踏まえてLinuxの基礎を身に着けることができます。

Linux技術者認定資格「LinuC」

Linux技術者認定資格「LinuC」は、Linuxの技術者としての能力を認定する資格です。LinuCはLinuxの知識と技術を実践的に学び、それを証明するために取得することができます。

LinuCには3つの段階があり、それぞれに必要な知識や技術が異なります。LinuCレベル1は、Linuxの基本的な知識とコマンド操作ができることを証明する資格です。LinuCレベル2は、Linuxサーバーの設定や管理、ネットワーク構築などの実践的な知識が問われます。LinuCレベル3は、Linuxシステムの設計や構築、セキュリティなど、高度な知識と技術が求められます。

Linuxに関する基礎的な知識から徐々に身につけていきたい人にはおすすめの資格です。

CCNA

CCNAはシスコシステムズが認定しているシスコ技術者認定試験です。CCNAはインフラ側のエンジニアの間では人気、知名度が高く、取得メリットが大きいです。ネットワークスキルの証明になるので、Linuxエンジニアを含むインフラ側のエンジニアは優先的に取得すべきでしょう。取得を義務付けている企業も多い印象です。

LPIC

LPICはLinuxに特化した資格です。内容としてはLinuCと重複していて、どちらを優先的に取得すべきか議論になっていることも多いです。人によって意見は異なりますが、一般的には、LPICは世界的に評価が高く、LinuCは日本国内で評価が高いとされています。

情報処理安全確保支援士試験

情報処理安全確保支援士試験はサイバーセキュリティに関する国家資格です。IPAが主催する国家資格のうちの一種になります。レベル4なので難易度は高めです。Linuxエンジニアを含め、インフラエンジニアの中では評価の高い資格でしょう。

セキュリティの重要性は年々増しているため、今後より需要が伸びる資格と考えられます。国家資格なので評価も高く、インフラエンジニアだけでなくアプリケーション側のエンジニアが取得するケースも多いでしょう。

書籍などで独学する

書籍を用いた独学でもLinuxの知識を身に着けることができます。ただし、具体的な構築・操作スキルを身に着けるためには、実機を用いて手を動かしながら学習することをおすすめします。実機の構築にはOSのインストール、初期設定、パッケージアップデートといった作業が必要になるため、初学者にはややハードルが高いかもしれません。IT業界での実務経験を持つ方におすすめの方法です。

[試して理解]Linuxのしくみ ―実験と図解で学ぶOS、仮想マシン、コンテナの基礎知識【増補改訂版】
Linuxの基礎的な仕組みや仮想化技術について解説する入門書です。
初学者にもわかりやすい説明と実践的な内容が特徴です。実際に手を動かしながら学べるように、豊富な図解とサンプルコードが提供されており、Linuxや仮想化技術に関する理解を深めることができます。
また、改訂版では最新のLinuxカーネルや仮想化技術にも対応しており、より実践的な内容が追加されています。そのため、Linuxに興味がある初心者から上級者まで、幅広い読者におすすめできる書籍です。

Linuxをマスターしたい人のための実践Ubuntu
Ubuntuを使用したLinuxの基礎から応用までを学ぶことができる実践書です。
Ubuntuを使って、コマンド操作やシェルスクリプト、セキュリティ対策、Webサーバ構築、仮想化、クラウドサービスの利用など、様々なテーマを扱っています。
また、本書はUbuntuをベースにした内容であるため、Linux初心者でも比較的簡単に理解することができます。また、Ubuntuはデスクトップ版とサーバー版があるため、幅広い読者にとって役立つ内容となっています。

Linuxブートキャンプ サーバ操作/OSのしくみ/UNIXネットワーク
Linuxに関する初心者向けの入門書です。OSの基本的な機能から、コマンドライン操作、ネットワークに関する内容まで、幅広く扱っています。
図解や実際の画面写真が多く用いられており、理解しやすいという点も魅力です。
Linuxのみならず、周辺知識としてサーバ操作やネットワークに関する知識も併せて習得したい初心者にはおすすめの一冊と言えます。

Linuxに関するよくある質問

Linuxに関するよくある質問と回答を紹介します。

Q1. Linuxに将来性はある?

Linuxは現状サーバーOSとして一般的で、また利便性の高さから今後も使われるでしょう。クラウド化、AI化などが進んでも、Linux自体は使われる可能性が高いということです。そのため、Linuxには将来性があると言えます。

Q2. なぜLinuxはプログラミング向きなのか?

Linuxは無料で使え、また軽量で利便性が高いです。そしてプログラミングのサーバーとして使われることが多いため、多くのエンジニアはLinuxに慣れています。その結果、開発プロジェクトではLinuxの使用が一般的になっています。

Q3. Linuxの優れているところは?

Linuxの優れているところは、安定性の高さ、自由度の高さ、セキュリティの高さなどです。Linuxは開発用に改良が重ねられていて、機能も豊富です。定期的にセキュリティのアップデートも行われているため、トータルで優れたOSです。

Q4. Linuxのメリットとデメリットは?

Linuxのメリットは、導入コストがかからないこと、デバイスのスペックに依存しないこと、機能が豊富なことなどが挙げられます。一方でデメリットとしては、トラブルなどの保証がないこと、機器やソフトウェアによってはLinuxに対応していないことなどが挙げられます。

まとめ

この記事では、Linuxの将来性や、それを裏付ける特徴などについて解説した上で、Linuxの学習方法についてご紹介しました。LinuxはオープンソースのOSであり、軽量・安定で動作することが特徴的です。伸び続けるサーバーOS市場やクラウド化との親和性の高さ、コストパフォーマンスの高さなどから、今後もシェアが拡大していくことが期待できるため、システム開発に従事する方はLinuxに関するスキルを習得しておくことをおすすめします。

ITエンジニアの転職ならレバテックキャリア

レバテックキャリアはIT・Web業界のエンジニア職を専門とする転職エージェントです。最新の技術情報や業界動向に精通しており、現状は転職のご意思がない場合でも、ご相談いただければ客観的な市場価値や市場動向をお伝えし、あなたの「選択肢」を広げるお手伝いをいたします。

「将来に向けた漠然とした不安がある」「特定のエンジニア職に興味がある」など、ご自身のキャリアに何らかの悩みを抱えている方は、ぜひ無料のオンライン個別相談会にお申し込みください。業界知識が豊富なキャリアアドバイザーが、一対一でさまざまなご質問に対応させていただきます。

「個別相談会」に申し込む

転職支援サービスに申し込む
※転職活動を強制することはございません。

レバテックキャリアのサービスについて

この記事の監修

レバテックキャリア編集部

レバテックキャリアは、IT/Web業界のエンジニア・クリエイター向けに特化した転職エージェントです。当メディアでは、エンジニア・クリエイターの転職に役立つノウハウから、日々のスキルアップや業務に活かせる情報まで、幅広いコンテンツを発信しています。

プロのアドバイザーがあなたのお悩みや疑問にお答えします

- 転職個別相談会開催中 -

相談内容を選択してください

※転職活動や求人への応募を強制することはありません

関連する記事

人気の求人特集

内定率が高い

Linuxの求人・転職一覧

今もらっている年収は高い?低い?

簡単60秒 エンジニア・クリエイター専門 年収診断 無料診断START ×