サーバーからモバイルまで、最も身近なOSになったLinuxは何が優れているのか?Linuxを使うメリットとデメリット~WindowsやMacとの違い、派生OSも解説

最終更新日:2021年5月20日

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Linuxはオープンソースソフトウェアの代表格ともいえる存在です。1991年の登場以来、安定性の高さとコストの低さが評価され、企業向けITシステム構築で頻繁に使われてきました。特にサーバーOSとしては、エンタープライズIT市場で絶大な信頼を勝ち取っており、今後も広く使われていくことでしょう。また、クラウド活用が当たり前になっている今、軽量で安価なLinuxはサーバーOSとしての地位を一層強固にしています。クラウド対応型人材を目指すエンジニアであれば、Linuxを学ぶことでキャリア、スキルの向上につながる可能性が高いです。ここでは、Linuxを使うメリットとデメリットや他のOSとの違いなどについて解説しています。

1. Linuxとは

まずLinuxの基礎知識を解説します。

Linuxとは?

Linuxは、オープンソースのOSです。オープンソースであることから、ソースコードが無償で公開されており、誰もが自由に利用し、手を加えることができます。

Linuxは、1991年にリーナス・トーバルズ氏によって開発され、当時の商用コンピューターOSとして最も普及していた「Unix」の互換OSとして名を馳せました。Linuxは、厳密に言えば「Unixをベースにゼロから作り直されたOS」です。したがって、Unixとの共通点はあるものの、全く別のOSと言うことができます。

Linuxは、ライセンスに縛られないオープンソース方式を採用したことで人気を博し、世界中に普及しました。カーネル(OSの核)が無償公開されており、有志がこれを利用することでさまざまなバージョンのLinux(派生OS=ディストリビューション)が開発されています。

メジャーなディストリビューションとしては、Red hat Linuxに代表される「Redhat系」やUbuntuに代表される「Debian系」などがあります。サーバー向けに特化したOSやデスクトップ向けに特化したOSなど、ディストリビューションごとに特性が異なる点はLinuxの大きな特徴です。

2. LinuxとWindows、Macとの違い

次に、Linuxとその他のOS(Windows、Mac)との違いについて解説します。

ライセンス形態

前述したようにLinuxは「オープンソースライセンス」を原則としています。そのため、Linuxディストリビューションの大半は、一部を除いて無償で使うことができます。技術的にLinuxが動作するデバイスであれば、誰もが自由にインストールして使うことができるわけです。ちなみに、有償契約を採用しているディストリビューションとしては「RHEL(Red Hat Enterprise Linux)」があります。

これに対してWindowsは、有償契約が原則でライセンスごとに費用がかかります。これは個人向けのデスクトップOSも、企業向けのサーバーOSも同じです。また、MacはOS Xまでは有償契約が基本でしたが、OS X以降は原則として無償になりました。ただし、インストール可能なデバイスに制限があります。

ベンダーロックインの有無

WindowsとMacはライセンス形態やデバイス制限の関係上、どうしてもシステムを特定のベンダーに偏らせる傾向があります。簡単に言えば、Windowsを採用したシステムはマイクロソフト製品に、Mac OSを採用したシステムはApple製品で構成される可能性が高いわけです。

このように特定のベンダーでシステム全体が独占される状況では、システムの改変時に他のベンダーが採用する同種・同質の製品への乗り換えが困難になります。これは「ベンダーロックイン」と呼ばれ、システムから柔軟性や可用性を奪うものとして問題視されることもあるのです。

この点についてLinuxは、とても低リスクなOSであると言えます。オープンソースであるLinuxは、他の有償製品やOSSとも柔軟に共存でき、ベンダーロックインが発生しづらいシステムのベースとなるからです。

UIの違い

Linuxは原則としてコマンド入力のCUIを採用しています。一方、WindowsとMacはマウス操作を想定したGUIがベースです。ただし、近年はLinuxもGUIが充実してきており、必ずしもCUIベースとは言えないディストリビューションがあります。

想定する用途の違い

LinuxはサーバーOSとして評価されてきました。デスクトップOSとしても利用可能ですが、本丸はあくまでも「サーバー用途」です。これに対し、WindowsとMacは個人向けデスクトップPCとして評価され、広まってきたという違いがあります。

3. Linuxのメリットとデメリット

では、Linuxのメリットとデメリットを整理しておきましょう。

Linuxのメリット

Linuxの最も大きなメリットは、「ITインフラ構築にかかるコストを圧縮できる」という点です。Linuxは、無償のディストリビューションを選択することでライセンス費用の節約が可能です。

さらにオープンソースのサーバーソフトウェアが豊富なことから、ビジネスユースのサーバーであっても極めて安価に構築することができます。また、サーバーマシンへの要求スペックが低いため、物理的なサーバー調達コストも抑えられるでしょう。この他にも、Linuxには次のようなメリットが挙げられます。
 

  • ・サーバー用途を前提として設計されているため安定性が高い

    ・欲しい機能や特徴によってディストリビューションを自由に選択できる

    ・Linuxをターゲットにしたウィルスが少ない(ただし最近は増加傾向)

    ・プログラミング環境の構築が容易である

デメリット

一方、デメリットとしては「導入、運用に一定以上の専門知識が必要」という点が挙げられます。Linuxはインストールから稼働までにいくつかのステップがあり、Windowsに比べると要求される知識の量が多いのです。

さらに、トラブル時の対応にも注意が必要です。ディストリビューションによってパッケージ管理方式が異なったり、サポートサービスが提供されていなかったりといった事情から、トラブル発生時には自力での解決が基本になることも珍しくありません。

また、ディストリビューションによってはアップデートの提供を停止するケースもあります。Linuxには安さと自由さの反面、こうしたデメリットがあることを覚えておきましょう。

4. Linuxの主な派生OS(ディストリビューション)

最後に、Linuxの主要ディストリビューションを3つ紹介します。

CentOS

CentOSはRedhat系ディストリビューションの代表格ともいえる存在です。有償OSであるRHELをリビルドし、商用Linuxと同等の機能を無償で使うことができました。そのため、2021年現在でもCentOSをベースとするシステムが多数存在しています。ただし、CentOS8以降はこの流れが変わり、RHELのテストプロジェクトとして位置づけられることが決まっています。これまでは、RHELがビジネスユースを想定して正式にリリースされた機能を使用できましたが、今後は正式リリース前の機能のみが提供されるようになるかもしれません。

Ubuntu

Ubuntuは、LinuxでありながらユーザーフレンドリーなGUIを持つOSです。デスクトップPC向けのOSとして普及し、近年はDebian系ディストリビューションを代表する存在になりました。また、徐々にサーバー用OSとしての評価も高まっています。

Arch Linux

Arch Linuxは、「軽量」で「シンプル」かつ「柔軟」なLinuxとして知られています。カスタマイズの自由度が高く、一定以上の知識を持つエンジニアであれば扱いやすいOSです。また、アップデートが随時適用されて最新の状態を維持することから、バージョンの概念がありません。これは、「ローリング・リリース」と呼ばれ、Arch Linuxの特徴のひとつでもあります。

5. まとめ

LinuxはオープンソースのOSとして普及しており、企業のITシステム構築でも頻繁に使われてきました。特にサーバーOSとしてエンタープライズIT市場で絶大な信頼を得ており、今後も広く使われていくことが予想されます。また、クラウド活用が当たり前になっている今、軽量で安価なLinuxはサーバーOSとしての地位を強固にしつつあります。したがって、Linuxを学ぶことでエンジニアとしてのキャリア、スキルの向上につながるといえるでしょう。

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