【LPI-Japan】技術認定取得支援を通してエンジニアの成長をサポート

最終更新日:2020年10月12日

ITエンジニアの成長を支える団体を紹介する本企画。第一弾として、東京都港区に事務局を構えるオープンテクノロジー技術者認定機関・特定非営利活動法人LPI-Japanについてご紹介します。

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LPI-Japanとは

LPI-Japan(エルピーアイジャパン)は、日本のITプロフェッショナルの育成を目的に、Linuxの技術力認定を行う団体として2000年に設立されました。設立から20周年を迎えた現在では、Linux技術者の認定をはじめ、オープンソースデータベース技術者やHTML5のプロフェッショナルのための認定試験を運営しています。

LPI-Japanの活動は、主に認定試験事業収入やLPI-Japanの活動に賛同する企業・団体からの寄付金に支えられており、中立公正な立場から認定を行うことで、ITプロフェッショナルの育成、さらにはオープンテクノロジーに関連するビジネスの促進に寄与する活動を展開しています。

技術認定制度を通して、ITエンジニアのスキルアップを手助け

LPI-Japanは現在「LinuC」、「HTML5プロフェッショナル認定試験」、「OSS-DB技術者認定資格」、「OPCEL認定試験」、「Apache CloudStack技術者認定試験」の5つの試験を提供しています。

Linux技術者認定試験LinuC

LPI-Japanは現在、Linux技術者の認定試験として、「LinuC(リナック)」を運営しています。

LinuCとは、現場で活躍するLinux技術者に求められるLinuxの知識や技術はもちろんのこと、「クラウド」、「オープンソースのリテラシー」、「システムアーキテクチャの知見」といった、今後すべてのIT技術者に求められるであろう内容を取り込んだ認定試験です。

LinuCはレベル1からレベル3までの3つの階層で構成され、各レベルで求められる技術難度は以下の通りです。


  • ・LinuCレベル1:仮想環境を含むLinuxシステムの基本操作とシステム管理が行える技術者を認定

    ・LinuCレベル2:仮想環境を含むLinuxのシステム設計、ネットワーク構築において、アーキテクチャに基づいた設計、導入、保守、問題解決ができる技術者を認定

    ・LinuCレベル3:エンタープライズレベルでの仕事ができる技術者を認定

LinuCレベル1 /レベル2 Version 10.0について

LPI-Japanは、システム開発、カーネル開発、運用管理、教育などさまざまな現場で活躍する技術者/有識者のヒアリングを踏まえた上で、従来のLinuCの出題範囲を改定し、2020年4月1日に「LinuCレベル1」と「LinuCレベル2」のVersion10.0をリリースしました。(※)

Version10.0では、開発現場で求められている技術要素に対応した内容が盛り込まれ、Linuxシステムの構築・運用に関わるLinux技術者のみならず、クラウドシステムや各種アプリケーション開発に携わるIT技術者にとっても有効な技術認定へと対象領域を拡大。全てのIT技術者の期待に応えられる認定へと発展を遂げています。

※ LinuCレベル1 /レベル2 Version 10.0の試験開発の協力した方の一覧はこちらからご確認いただけます。

LinuCレベル3について

LinuCの最高レベルとして、各分野に特化した高度な技術力を認定する「LinuCレベル3認定試験」が設けられています。レベル3を受験するには認定日から5年以内にレベル2の認定を受けている必要があります。レベル1、レベル2とは異なり、分野ごとに特化した3つの試験に分かれているのが特徴です。

各試験の認定基準は以下の通りです。

・「300 Mixed Environment」:Linux、Windows、Unixなどによる混在環境のシステム設計や構築ができ、複数のシステムを認証統合できる能力を認定

・「303 Security」:システムの脆弱性及びその対策を評価し、安全性の高いシステム設計やサーバー構築ができる能力を認定

・「304 Virtualization & High Availability」:LinuxとOSSによる仮想化と高可用性技術についての知識を持ち、仮想化システムや高信頼性システムを構築、運用できる能力を認定
 

そのほかの試験詳細が気になる方はLPI-Japanの試験ホームページをご覧ください。

その他の認定試験

前述のように、LPI-JapanはLinux技術者認定試験以外にもOSSやHTML5などに関する認定試験を提供しています。

・OSS-DB技術者認定試験

エンタープライズ・システムで多く活用されている「PostgreSQL」を基準のRDBMSとして採用しているオープンソースデータベースに関する技術力と知識を認定するIT技術者認定制度です。「OSS-DB/Silver」と「OSS-DB Gold」の2つのレベルに分かれています。

試験詳細についてはこちらをご参照ください。

・HTML5プロフェッショナル認定試験

HTML5、CSS3、JavaScriptなど最新のマークアップに関する技術力と知識を認定する試験です。WebデザイナーやWebディレクター、フロントエンドプログラマーなど幅広い職種を対象とした認定試験です。レベル1とレベル2の2つのレベルに分かれています。

試験詳細についてはこちらをご参照ください。

上記の他にも、LPI-Japanはクラウドソフトウェア「CloudStack」と「OpenStack」を扱う技術力を認定する試験を提供しています。具体的には下記の試験ホームページをご参照ください。

【試験詳細】
・Apache CloudStack技術者認定試験
・OPCEL認定試験

技術認定資格の取得を全面支援

LPI-Japanでは、認定試験を提供するとともに、受験希望者の資格取得を全面的にサポートしています。以下では、LinuCを例にその取り組みを紹介していきます。

教材提供

・Linux標準教科書シリーズ

LPI-Japanは、Linux/OSS技術者教育に利用していただくことを目的とした教材を開発し、無償で公開しています。Linuxに関連した教材としては、「Linux標準教科書」、「Linuxサーバー構築標準教科書」、「Linuxセキュリティ標準教科書」など分野ごとに5種類が用意されています。

詳細情報はこちらをご参照ください。

・市販教材の認定制度

市販の教材からどれを選べば良いか迷う受験者のために、LPI-Japanは市販の教材を公正な基準をもって認定している取り組みを行っています。LinuC試験に関連しては、LinuCの各レベルの出題範囲に添って作成された教材を「LPI-Japan認定教材」として紹介しています。

また、認定教材と組み合わせて「学習補助教材」も認定しており、独学で資格取得を目指す方の力になっています。

LPI-Japanが認定した教材の一覧はこちらをご参照ください。

技術解説セミナー

LPI-Japanでは、LinuCの出題範囲から重要な技術ポイントを解説するセミナーを定期的に開催しています。Zoomを用いたオンライン開催のため、場所に制限されず、どこからでも参加できるようになっています。

 

公式サイトでは、参加者の感想とともに過去のセミナー動画を無料で公開しています。気になる方はぜひこちらからアクセスしてみてください。今後の開催予定も合わせてチェックしてみましょう。

アカデミック認定校制度

アカデミック認定校制度とは、LPI-Japanが独自に定めた学習環境基準に基づき、質の高いLinux/OSSとオープンテクノロジー教育を提供している大学・専門学校・PCスクール・企業研修機関等を認定する制度です。

認定校として認められることで、学校側にはLPI-Japanが提供する認定試験に関して一般告知より先に案内が受けられるほか、LPI-Japanとの共同セミナーによるプロモーション効果が期待できるといったメリットがあります。

その他の取り組み

上記のほかにも、LPI-JapanのWebサイトでは、各資格試験のサンプル例題及び専門講師による解説文が公開されています。また、「道場シリーズ」という初心者向けのナレッジコラムもあり、基礎的な部分から実際の試験対策まで体系的に学習できるようになっています。さらに、各認定試験関連のメルマガ配信を通して受験に役立つ情報を発信しています。

LPI-Japanの社会貢献活動

LPI-Japanはオープンテクノロジーの発展を支援していくことを目指して、さまざまな団体との連携やイベントへの協賛・サポートを行っています。

さらに、将来の日本のIT技術を支える人財の育成や、地域におけるLinux/OSS技術の継承・普及に貢献するため、不定期に学生向けのLinux/OSS体験セミナーを開催しています。これまでに、千葉県、奈良県、北海道など日本各地の高校、大学で計11回にわたり実施してきました。

セミナーでは、LPI-Japanの登録インストラクターによる講義と、実機を使って取り組む実習を行い、生徒たちに自らLinuxシステムの魅力を体感してもらっています。

詳細情報

LPI-Japanについてより詳しく知りたい方は、こちらよりご確認ください。

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この記事の監修

レバテックキャリア編集部

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