C言語エンジニアの転職で評価されるスキルや経験とは?将来性や平均年収についても紹介C言語エンジニアの転職で知っておきたいこと

最終更新日:2021年5月10日

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1972年に誕生したC言語は、現在使われているコンパイル言語の中で、歴史の長さ・認知度ともにトップクラスです。主に組み込み系開発の現場で使用されている一方で、オブジェクト指向へ対応したC++の登場により、アプリケーション開発の分野でもC言語の知見が活かせるようになっています。

ここでは、C言語を使った転職に必要なスキル・経験・実際の年収例などを紹介します。

1. C言語エンジニアの転職で知っておきたいことその①:C言語の概要

C言語とは、1972年にAT&T社ベル研究所のデニス・M・リッチー氏とブライアン・W・カーニハン氏によって開発されたプログラミング言語です。汎用性が高くさまざまなソフトウェアの開発に使用されている言語であり、C++やC#のようなオブジェクト指向の新しいプログラミング言語の元となっていることでも知られています。

C言語を使いこなすためには、メモリ管理やポインタと呼ばれる難解な概念を理解する必要があります。そのためプログラミング初学者にとって、C言語は習得するのは難しいプログラミング言語と言えるかもしれません。

しかしメモリの制約が厳しいハードウェアの制御やパフォーマンスが求められるソフトウェアの開発においてはC言語による開発は有力な選択肢の一つです。JavaやC#などが登場してもなお、C言語が使われているには、そのような理由があるからです。

C言語を使用する開発

C言語が使用されているソフトウェアとして代表的なものを3つご紹介します。

組み込みプログラムの開発

組み込みプログラムとは、家電製品や産業機器などの内部の基盤に組み込まれているプログラムのことです。家電製品や産業機器を制御して正常に動作させるためには欠かせないものです。

OSの開発

コンピュータの基本ソフトウェアと呼ばれるOSの開発にもC言語が使用されています。具体的には、MacOS XやLinuxはC言語で開発されているOSです。

ソフトウェア

C言語で開発されたソフトウェアは高いパフォーマンスを発揮するため、大規模な業務用ソフトウェアの開発においてC言語が使われているケースが多いです。またWindowsで標準に搭載されているメモ帳やエクスプローラーなどのソフトウェアもC言語で開発されています。

2. C言語エンジニアの転職で知っておきたいことその②:C言語エンジニアの需要状況

ここではC言語エンジニアの需要状況についてご説明します。

C言語エンジニアの現在の需要

冒頭でも紹介したように、C言語は決して新しい言語ではありません。しかしながら、プログラミング言語の人気を指標化しているTIOBEのデータ(※1)によれば、2021年4月現在、C言語の人気はついにJavaを超え、1位にランク付けされています。この人気の理由は、「業界のスタンダードとしての地位」にあると考えられます。

C言語は、主に組み込み系の分野で、国内外を問わずスタンダードな言語として使用されてきました。そのため、大手企業や老舗企業のシステムには、C言語で記述された情報資産(ソースコード)が大量に残されており、これらに対する追加開発、保守業務の需要が発生しているのです。

企業にとっては、実績のあるシステムを他の環境・言語へ移行するよりも、C言語をベースにした改修や追加開発を進めるメリットの方が大きいのでしょう。

また、C言語の拡張版ともいえるC++の登場で、オブジェクト指向への対応も可能になりました。企業によっては、C言語を「プログラミングの基礎」と見なし、C言語のスキル・経験をプログラミングスキルの指標とする場合もあります。

さらに組込み開発ではハードウェアの操作も発生するため、C言語エンジニアにはOSやメモリ、ハードウェアの知識も必要になります。このような背景から、「C言語出身のエンジニアはハードウェア・ソフトウェアの双方に高いITリテラシーを持つ」とみなされる傾向も見逃せません。

※1 TIOBE「TIOBE Index for April 2021」(2021年4月22日アクセス)

C言語エンジニアの将来性

IoT市場が拡大していることから、C言語の将来性は比較的有望であるといえます。IoTは既存のデバイスをネットワークに接続し、情報収集・分析・遠隔操作などを可能にする技術であり、その土台には組み込み系の技術があります。

そのため、組み込み系の分野で実績が豊富なC言語のスキルはIoT市場でも評価される傾向にあるわけです。また、C++までスキルセットに含めることで、ゲーム・アプリケーション開発の分野でも活躍できる可能性が高まるでしょう。

3. C言語エンジニアの転職で知っておきたいことその③:年収事情

C言語エンジニアの年収事情はどうなっているのでしょうか。レバテックキャリアのデータをもとに、具体的にご紹介します。

C言語エンジニアの年収相場

レバテックキャリアに登録されている求人情報によると、C言語に関する求人の年収下限の平均値は約370万円で、年収上限の平均値は約680万円です。最も年収の多い求人では約1,500万円の求人もあります。

>詳しい求人情報はこちら

C言語エンジニアの年収例

C言語エンジニアの年収例は具体的には以下の通りです。

【組み込み、制御系エンジニア】

【業界】

・IT・通信 ・小売業界

【業務内容】
自社製品の組み込み設計
家電製品をはじめとする自社製品のソフトウェア開発に携わっていただきます。新製品の組み込み設計を行う機会も多いことが特徴です。

<仕事の特色>
市場の動向に沿った製品開発に注力しているため、社員一人ひとりの意見を大切にしています。積極的に提案していただける環境です。


【求められるスキル・経験】
・C言語を用いたソフトウェア開発経験1年以上
・組み込みソフトウェアの開発経験1年以上
・協調性を重視して業務に取り組める方


【想定年収】
350~700万円

【福利厚生】
健康保険/厚生年金/雇用保険/労災保険/通勤手当/住宅手当/家族手当/残業手当/慶弔休暇/年末年始/夏季休暇/有給休暇/引越し費用補助/社員寮完備/カフェテリアプラン

【勤務地】
愛知県

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【アプリケーションエンジニア】

【業界】

・IT・通信 ・ソフトウェア ・インターネット

【業務内容】
◆スマホアプリケーションの開発プロジェクトにおける技術統括業務


<具体的な業務内容>
提案から要件定義まで携わっていただき、技術検討、評価、ドキュメント作成などをおこなっていただきます。
また、API、DB、インフラ関連の設計、対向システム仕様調査など設計に関する業務も担当していただきます。


【求められるスキル・経験】
・要件定義、設計、実装、テスト(Webシステム開発プロジェクト)
・技術的課題解決経験(技術選定またはプロジェクト)
・Java・.NET・C#・C言語いずれかの開発経験3年以上
・クライアントの課題に寄り添いたい方
・協調性のある行動ができる方


【想定年収】
450~750万円

【福利厚生】
健康保険 / 厚生年金 / 雇用保険 / 労災保険 / 通勤手当 / 残業手当 / 慶弔休暇 / 年末年始 / 夏季休暇 / 有給休暇

【勤務地】
東京都

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4. C言語エンジニアの転職で知っておきたいことその④:評価されるスキル・経験

C言語エンジニアの転職で評価される、具体的なスキルや経験についてご紹介します。

C言語でのプログラミングスキル

最もコアなスキルであるプログラミングスキルについては、組み込み系開発で使用される命令・処理・記述方法への理解が評価されます。ハードウェア制御のための異常処理や例外処理、メモリ管理やアドレス演算の技法、ソケット通信のためのAPI操作などは、C言語エンジニアが押さえておくべきスキルです。

また、ARMを使用した開発に対応できるスキルも磨いておくべきでしょう。ARMは、スマートフォンやIoT機器のように超小型のデバイスでよく使用されるCPUです。スマートフォンやIoTデバイスの普及によってARMを使用した組み込み開発が増加傾向にあることから、今後は必須スキルのひとつになると考えられます。

要件定義、基本設計、詳細設計スキル

C言語エンジニアも他言語のエンジニアと同様に、上流工程が担当できるほど年収が高くなる傾向にあります。したがって、要件定義、基本設計、詳細設計までは自力でこなせる状態が望ましいでしょう。

業界特有の業務知識

C言語の需要は、家電業界や産業機器業界、自動車業界などに集中しています。こうした業界では「セマフォ(『同時に使用できる人数』を定義した排他制御の仕組み)」や「RTOS(タスク処理のリアルタイム性に特化したOS)」など、一般的なIT業界では使用されない知識・スキルが求められます。転職を目指す業界に応じて業務知識を補填する必要があるでしょう。

プロジェクトマネジメントスキル、折衝スキル

実務経験を5年程度積んだエンジニアには、リソース管理や進捗管理といった一部のプロジェクトマネジメントスキルや折衝スキルも求められます。これらは、チームを統括してプロジェクトを円滑に進めたり、上流工程で顧客要求から仕様を確定させたりする場合に必要なスキルです。プロジェクトマネジメント・折衝スキルを必須要件に掲げている求人は少ないものの、高年収を狙うのであればぜひとも磨いておきたいスキルです。

Linux系OSの知識、スキル

C言語を用いた開発は、Windows系OSとLinux系OSで開発環境が異なります。Linuxは企業のサーバーOSとして圧倒的なシェアを占めているため、Linux環境でのC言語プログラミングスキルは、転職時の大きな武器となるでしょう。コンパイラやエディタの扱い方や、コマンドライン操作、ファイル操作など基本的なスキルは身に着けておきたいところです。

C++などオブジェクト指向言語に対応するスキル

C言語の拡張版でもあるC++のプログラミングスキルがあれば、組み込み系開発以外の分野でも活躍できる可能性が高まります。特にゲーム業界やWeb業界では、C言語よりもC++のプログラミングスキルを重視する傾向にあるため、習得しておくと活躍できる幅が広がります。

フレームワークを扱うスキル

C言語は、RubyやPythonといった言語と比較してフレームワークの種類が少なく、フレームワークを使わない開発も一般的です。しかしながら、小規模かつスピーディーな開発案件ではフレームワークが積極的に導入され始めています。C言語の代表的なフレームワークであるCppUTestやUnityなどの経験があると評価されることがあります。

その他、評価されやすい経験

上記のスキルを身につけたうえで、需要の高い下記のような経験があれば転職時に有利になるでしょう。

・中~大規模の組み込み系開発の経験
組み込み系プログラムではC言語が使われることが多いため、中規模から大規模な組み込み系開発の経験があれば、C言語エンジニアとして評価されやすいでしょう。

中規模から大規模の組み込み系開発では、複数のハードウェアや複数のソフトウェアを組み合わせた案件になることが多く、開発期間が長期化し、開発人員も多くなりがちです。このような組み込み系開発の経験があれば、C言語エンジニアとしてさらに評価されるでしょう。

・小規模チームのリーダー経験
小規模なチームにおいてリーダー経験を持つ方もC言語エンジニアとして評価されるでしょう。複数のC言語エンジニアによる業務を取りまとめて、プロジェクトリーダー的な役割を持つ方は、ただのC言語プログラマーとしてだけでなく、マネジメントができる人材として評価される可能性があります。

5. 未経験でもC言語エンジニアに転職できる?

未経験でもC言語エンジニアとして転職することは可能です。例えば、レバテックキャリアにおいて「C言語」をスキル条件とした求人の検索結果数は、2021年4月現在で約800件以上表示されます。

公開されている求人には、C言語による開発経験を要求する求人も多いのですが、中には未経験可の条件の求人や、C言語以外のプログラミング言語の経験で足りる求人も含まれています。

C言語はプログラミング言語の中でも、さまざまなシステムやソフトウェアの開発に用いられている言語であり、学習する手段は豊富にあります。そのため、たとえ未経験でC言語エンジニアに転職しても、本人のやる気しだいで、ぐんぐんスキルは伸ばせるはずです。

C言語が未経験でも、入社後に学習する意欲を見せれば、積極的に採用しようとする企業に出会える可能性は十分にあります。

6. C言語を身につけるための方法

C言語を身につけるためには、実際にプログラミングして動作確認する、というプロセスを繰り返して覚えていく方法がおすすめです。その下準備として、C言語の文法やアルゴリズムを覚えるための手段として、Webサイトを通して学習する方法と、書籍を通して学習する方法の2つをご紹介します。

サイトを通して学習する

C言語を学習できるWebサイトをご紹介します。本格的な学習の前にC言語の全体像をざっと確認したい方にとって、無料で勉強できるWebサイトは非常に役立ちます。

ドットインストール
ドットインストールは1レッスン3分程度の動画コンテンツでプログラミングなどを学習できるサイトです。C言語に関する基本的な22のレッスンは全て無料で学習できます。有料会員として登録すると、動画コンテンツで解説されているプログラムのソースコードのダウンロードが可能になり、動画コンテンツの文字起こしの閲覧もできます。

一週間で身につくC言語の基本
一週間で身につくC言語の基本は、C言語の文法について、7日間の基本編と7日間の応用編で学べるWebサイトです。実際に動作するC言語のプログラムを紹介して、それについての解説を読んでC言語の理解を深められるようになっています。

苦しんで覚えるC言語
苦しんで覚えるC言語は、C言語の基本的な文法から、少し技術的に深掘りした内容まで、全20章のコンテンツで学習できるWebサイトです。単純な文法の解説だけでなく、「どうしてそのように記述するのか」のように少し難易度の解説がされているのが特徴です。

初心者には少し難しく感じられるかもしれませんが、C言語の初心者から中級者へのステップアップにはうってつけの内容です。

書籍を通して学習する

体系的にC言語を学びたい方は、書籍を通した学習がおすすめです。

『かんたん C言語 [改訂2版] プログラミングの教科書』
C言語の文法を基礎から学べる1冊です。丁寧な解説に加えてイラストを使うことで、プログラミングが初めての方でも安心して読み進められます。C言語の一通りの機能でしたら、この1冊ですべて身につけられるようになっています。

やさしいC 第5版(「やさしい」シリーズ)
プログラミング教科書の定番「やさしい」シリーズのC言語版です。こちらも読みやすい解説に加えて、イラストを使うことで、C言語の概念をイメージしやすいようになっています。C言語の基本から一つずつ丁寧に解説しているため、プログラミングが初めての方でもしっかりと学べる一冊です。

新・明解C言語 入門編
全編を語り口調で解説しているC言語の入門書です。205編の完成したプログラムと、220点の図表を使って、C言語の全体像をわかりやすく解説しています。断片的な知識ではなく、実際にプログラミングできるスキルを身につけたい方におすすめの一冊です。

7. まとめ

C言語は組み込み系開発を中心に根強い人気のある言語で、今後もIoTシステムの開発などにおいて需要の拡大が見込まれています。さらに、拡張版であるC++などのスキルがあれば、ゲーム・アプリケーション開発などの領域にも活躍の幅を広げることができます。転職を考えている方は、C言語のスキルを磨くことはもちろん、C++のスキル習得も視野に入れてみてください。

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