C言語を効率的に勉強!習得するメリットや理解度別の学習法も紹介

最終更新日:2023年10月11日

C言語とは、1972年にAT&Tベル研究所によって開発されたプログラミング言語です。言語としての歴史が長く、習得に役立つ書籍や学習サイトが豊富にあることから、独学でも勉強がしやすいプログラミング言語です。しかし、メモリ制御など高いコンピューターリテラシーが必要なためやや学習難易度が高いと言われています。

この記事ではC言語を学習したことがないエンジニアに向けてC言語を効率的に勉強するためのノウハウや、必要になる周辺知識について解説します。

この記事のまとめ

  • C言語は古くからある言語で長年使用されてきたが、現在も組み込み開発を中心に使用され続けている
  • C言語は環境構築に手間がかかることやポインタなどの概念があることから難易度は多言語より高め
  • 多言語の経験があればC言語の習得は比較的短時間で済むが、プログラミング未経験からC言語を習得することも可能

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C言語とは

C言語は1972年に開発された歴史のあるプログラミング言語です。もともとはLinux OSを開発するために作られた言語ですが、現在はOSに関係なく幅広い開発で使用されています。開発対象も幅広く、業務システム、Web、ゲーム、スマホアプリなどいろいろな分野で使われています。またC言語から派生して、その後C++やC#などC系の言語が開発されています。

関連記事:C言語とC++の特徴・技術的な違い、C#との関連性を解説

C言語を勉強するメリット

「C言語」はプログラミングを勉強したことがない人でも一度は聞いたことがあるかもしれません。
C言語を勉強するとどのようなメリットがあるのでしょうか。

関連記事:C言語とは|特徴やC++やC#との違いを分かりやすく解説

IT業界の中でも需要が高く就職・転職の不安が少なめ

C言語は私達の生活に必要なものに組み込まれている事が多いため仕事がなくなりにくく、需要が高い特徴があります。

例えば下記のような製品に幅広く使われています。
 

  • ・自動車の制御

    ・エアコン

    ・WindowsなどのOS


活用できる場面が多く、就職や転職で有利に働くでしょう。

活躍の場が広がる

C言語を扱うエンジニアになることで、活躍できる場面が増えていきます。どのような場面で活躍しやすくなるのかを紹介します。

他言語の学習がしやすくなる

C言語をベースに作られたC++やC#という言語があり、他の言語にも使える基礎が含まれています。
そのため、C言語を使えるようになることで新たな言語を習得しようとしたときにスムーズに学習しやすくなります。

関連記事:C#とは?特徴やメリット、C言語やC++との違いを解説

OSの理解度が高くなる

C言語を利用してOSが開発されるため、OSの技術についても理解度が上がります。

例えばWindows、MAC OS、Linuxのカーネル(基本機能の役割を担うソフトウェア部分)はC言語で開発されています。

実際にOSを自分の手で開発することはなくても、プログラミングの内容を読む力が付けばどのような処理がされているのかを理解できるようになります。

また、C言語はライブラリで実行できる命令を増やすことで、初心者でも様々なプログラムを作ることができます。作成できるプログラムの例として、OSの他にもスマートフォンアプリや3Dのゲームなどがあります。

処理速度の早いプログラミング作成ができるようになる

処理速度はコンピュータが理解できる0と1で書かれた言語(機械語)が最速です。
しかし、0と1だけでは人間は理解できません。

C言語は人間でも理解しやすい言語で書くことができ、ソースコードをまとめて機械語に翻訳できるため処理速度がはやくなります。さらに、CPUやメモリを効率的に使うように書くこともできます。

C言語でできること

C言語で開発ができることでどのような開発ができるようになるかを解説します。

OS開発

まずはオペレーションソフト(OS)の開発ができるようになることがあります。Windowsをはじめ、MAC OSやLinuxなど様々なOSの根本部分ではC言語が使われています。OSはプロセッサやメモリ、ストレージなどのハードウェアの制御を行うため、C言語に慣れることでハードウェア開発にも関わっていくことができるでしょう。

アプリケーション開発

OSで使われるC言語のプログラムであれば、ハードウェアを制御する部分がありますが、C言語はアプリケーションの開発でも使用されています。ただし、すべてをC言語で作成すると開発に時間がかかりすぎてしまうため、基盤部分以外は別言語を使う場合があります。

組み込みシステム・AI(人工知能)開発

C言語は家庭で使われる家電やルーターやモデム、スイッチなどのIoT機器、工場で使用される産業機器などの内部プログラムに利用されています。これはC言語がハードウェアを制御することに向いているためです。また、早い処理速度をAI(人工知能)開発に活用されています。

基幹システム開発

C言語は基幹システムの開発でも使用されます。基幹システムとはビジネスを進めるために必要な販売管理や在庫管理、会計などを担う業務用のシステムのことです。基幹システムへは毎日多くのユーザーがたくさんの処理を行うため、処理の負荷が集中します。処理が集中してもシステムダウンすることなく、安定して稼働できるようにC言語が利用されます。

独学でC言語は身につけられる?

独学でC言語を身に着けようとしたときの失敗は十分なレベルになる前に挫折してしまうことです。
正しい順序で書籍やツールを活用して学習していけば挫折を避けて独学でも身につけることは可能です。

例えば、最初から難しい書籍を手にしてしまうと何が書いてあるのかを理解する事ができずに挫折してしまうかもしれませんが、自分のレベルに合わせた教材を使えば一歩一歩身につけていくことができます。

関連記事:C#の効率的な勉強方法|学習時間の目安やおすすめのサイトも紹介

C言語の学習方法

C言語の学習方法は他のプログラミング言語と同じです。それぞれ紹介していきます。

プログラミングスクールを利用

プログラミングスクールを利用すれば、効率的なカリキュラムで学習できます。またわからないことは講師に質問することができるので、挫折を防げるでしょう。プログラミングは独学だと挫折しやすいので、より確実にプログラミングを習得するためにはスクールの利用がおすすめです。

最近はオンラインプログラミングスクールが一般的になっているので、自宅からスクールを利用できます。就職・転職支援がセットになっているプログラミングスクールもあるので、プログラミングスキルを習得した後に就職・転職したい人には合っています。

学習サイトを活用

無料のものも有料のものも、学習サイトはいろいろあります。無料の学習サイトから始めて、フィーリングが良ければ有料に移行することもできます。有料の学習サイトであっても、プログラミングスクールに通うよりは格安です。学習サイトはテキスト形式、動画形式、エディタにプログラムを入力する形式などがあります。

書籍で勉強

独学が得意な人なら、書籍で勉強する選択肢もあります。書籍なら自分のペースで学習可能で、また自分がわからないところを重点的に読み込むことなどもできます。書籍は得意な人にとっては自由度が高く効率的な方法ですが、難易度は高めです。不安な方は、スクールや学習サイトを利用した方が良いでしょう。

勉強会に参加

最近はオンラインの勉強会も多いです。主催は法人も個人もあり、目的も様々です。初心者に向けた勉強会もあれば、有識者の集まりもあります。そのため、自分に合ったものを選択する必要があります。勉強会だけでマスターするのは難しいですが、たまに参加することでモチベーションアップにもつながるでしょう。

C言語を身につけるには学ぶ順番が大事

C言語は他の言語を比べると習得は難しめの部類に入ります。そのため、C言語を身に着けて何をしたいのか、何を作りたいのかを明確にしてそれに合わせた勉強方法を見つけていく必要があります。

まずは基本を押さえる

基本というのは文法の基本ではなく、もっと根本的なそもそもプログラミングとは?C言語とは?といった部分から理解した方が良いです。なぜなら、理解しないままプログラミングをしていると自分が何を書いているのかいまいちわからないままだからです。

プログラミングというのはあくまでも人間が理解しやすいための言語で、コンピューターは最終的に2進数しか処理できません。つまりプログラミングしたものを2進数に変換して処理しているということです。

コンピューターの仕組みやそのコードがどの部分の処理を行っているのかなどを理解していないと表面的にコードを書いて実行するだけになってしまうので、基本を押さえることは重要です。

自分に合った勉強方法を見つける

自分に合った勉強方法でC言語を学ぶためには、勉強方法を見つけなければなりません。まずはC言語の全体像をつかむところからスタートしましょう。

全体の概要をおおまかに掴む

C言語の全体の概要をおおまかに掴みましょう。いきなり分厚い入門書を買うのではなく、まずはインターネットで調べられる程度で構いませんので、C言語のプログラムやアルゴリズムなどの解説をさらっと読みます。

例えば様々なプレゼンのスライドを公開している「slideshare」というサービスがあります。slideshareで「C言語」というキーワードで検索すると、C言語の初心者向けのスライドが多数表示されます。様々な人がC言語の入門者向けのスライドを公開しています。プレゼン用のスライドとして文字数も少なく図解が多めなので、有料ではありますが初心者にとっては非常にわかりやすい資料です。

実際に手を動かし雰囲気を知る

ある程度C言語の全体像が把握できたら、実際に手を動かしてC言語の雰囲気を掴みましょう。実際にC言語のプログラムを書いて確認することで、C言語の雰囲気を知ることができます。

本やサイトで学習して理解を深める

ここまでやってきて、ようやく書籍を使っての学習を始めましょう。C言語に限らずプログラミング言語の書籍は分厚いものが多く、最初のころは読んでいても退屈かもしれせん。書籍を選ぶ時は、自分のレベルに合っていて読みやすいものを選びましょう。いきなり分厚い本を買ってしまうと、挫折する可能性が高くなります。

C言語には様々な解説書があり、難易度も異なります。後ほど理解度別の学習方法を紹介しますので、そこで自分のレベルにあった解説書を選んで学習しましょう。

ツールを活用して環境構築を簡単に済ませる

ここからは実際に開発をしていくフェーズに入ります。しかし、C言語でプログラミングをしていくにも環境の構築が必要となりますが、環境構築がうまくいかずに挫折してしまうことがあります。

挫折しないためにも開発環境の構築を行ってくれるツールを利用して簡単に済ませることをおすすめします。例えば、Amazonが提供するCloud9などがあります。

C言語を身につけるために必要な勉強時間

C言語を身につけるのに最低限必要な所要時間は、プログラミング未経験者が習得する場合と、他言語の経験者が習得する場合では大きく異なります。当然ながら他言語の経験者はプログラミングの基礎が出来ているため、所要時間は短くなります。

プログラミング未経験者

プログラミング未経験者の場合、C言語の文法を学ぶ前に、プログラミングの基礎を身につける必要があります。そのようなことを考えた場合、全くの未経験者の場合、C言語の習得に必要な時間は、おおよそ200~250時間程度が目安となるでしょう。1日2時間の勉強で3か月から4か月程度必要です。

他言語経験者

他言語経験者の場合、C言語の文法を一通り押さえることが目標となるため、その場合、おおよそ50~100時間程度あれば十分でしょう。

しかしC言語はWebアプリケーション開発用の言語であるPHPやRubyとは異なる概念が多いプログラミング言語です。例えばポインタなどによるメモリ管理や、実行ファイルを生成するためのコンパイルという作業はPHPやRubyには存在しない概念です。他言語経験者であっても、このようなC言語の特徴を把握するには時間がかかるかもしれません。

コンパイルとはソースコードをコンピュータで実行できる形式のファイルに変換する作業の事です。例えばWindowsであれば、拡張子が「c」のC言語のソースコードから拡張子が「exe」のファイルを作成する作業に当たります。

PHPやRubyのようなコンパイル不要の言語しか使ったことがない人は、まずC言語のコンパイル環境を構築しましょう。C言語はメジャーなプログラミング言語なので、コンパイル環境の構築方法はいくつかあります。インターネットでやり方を検索すればすぐにできるので、それほど時間はかかりません。

【理解度別】C言語の効率的な勉強方法

プログラミングの理解度別にC言語の効率的な勉強方法を紹介します。

プログラミング初心者向け

プログラミング初心者向けのC言語勉強方法を紹介します。まずはC言語を学習できるWebサイトを利用して、C言語の概要をざっと掴み、その後で初心者向けの本で勉強しましょう。

おすすめのWebサイト

初心者がC言語を学べるおすすめのWebサイトを紹介します。

ドットインストール
ドットインストールは1本3分程度の動画コンテンツで勉強できる学習サイトです。基本的な動画レッスンは無料で学習できます。「C言語入門コース」が用意されており、同コースでは22本のコンテンツが用意されています。さらにWindowsやMacOSでC言語の開発環境方法を学習するための動画レッスンもあります。

また月額1,080円のプレミアムサービスに登録すると、動画レッスンで解説されているプログラムのソースコードや動画レッスンの文字起こしも閲覧可能です。

Schoo
Schooは生放送で様々なコンテンツを学習できる動画サイトです。全10回の「C言語入門」講義がアーカイブで公開されています。残念ながらSchooでは無料会員で閲覧できるのは生放送の講義だけです。過去のアーカイブを見るためには、月額980円のプレミアム会員になる必要があります。

Schooでは他にもサーバーやネットワークなどのIT技術に関する講義がアーカイブされています。C言語に関連した別のスキルを身につけたい人にとっても、Schooのプレミアム会員はおすすめです。

おすすめの書籍

初心者向けのC言語の入門書として、以下の3冊を紹介します。

『これならわかる! C言語入門講座 第2版』(水口克也、秀和システム)
初心者向けの書籍です。初心者向けの丁寧な解説とイラストが特徴の書籍です。インターネット上で利用できる開発環境を使って勉強することができるようになっています。

『かんたんC言語[改訂2版]』(大川内 隆朗、技術評論社)
基礎からC言語の文法を学べる書籍です。C言語の文法や機能を調べたい時のリファレンスとしても使えます。章末には練習問題が用意されているので、しっかりと理解できているかどうか確認できます。インターネット上では書籍の内容のサンプルコードが公開されています。

『やさしいC 第5版』(高橋 麻奈、SBクリエイティブ)
C言語入門のロングセラー書籍です。プログラミング経験が少ない人でも理解しやすいように、豊富なイラスト図解が用意されています。サンプルプログラムが用意されているため、コーディングをしながら学習を進めることができます。

プログラミング中級者向け

プログラミング中級者向けには、実務で必要となるC言語の詳細な仕様を学ぶことがおすすめです。

おすすめのWebサイト

プログラミング中級者がC言語を学ぶためのおすすめのWebサイトを2つ紹介します。

一週間で身につくC言語の基本
「一週間で身につくC言語の基本」にはC言語初心者向けの「基本編」と、中級者向けの「応用編」の2つが学習できます。応用編では1日目の「数値の扱い」から7日目の「高度なファイル分割」まで7日間のカリキュラムでC言語の中級レベルの知識を学習できます。解説されているプログラムも長くなり、より実践的なC言語のプログラムが学習可能です。

Webkaru
WebkaruはWebプログラミングで使われる言語を学習できるWebサイトです。C言語の文法について一通り学習できますが、解説が少しあっさりしているため、ある程度プログラミングやC言語について詳しい中級者が対象となっています。

おすすめの書籍

プログラミング中級者を対象としたC言語を学ぶためのおすすめ書籍を3冊紹介します。

『新・明解C言語 入門編』(柴田 望洋、秀和システム)
プログラミング初心者から中級者を対象としたC言語の書籍です。解説にはプログラムのソースコードに加えて、そのプログラムの実行結果までしっかりと紹介されているため、実際にプログラムを記述しなくても、どのように動作するのか確認できるようになっています。また205問の演習問題と章末の「まとめ」など、C言語を効率的に学ぶ工夫もされています。

『開発ツールを使って学ぶ! C言語プログラミング』(坂井 弘亮、マイナビ出版)
C言語のプログラミング学習について開発ツールを使って、より実践的に学べる書籍です。C言語による開発に必要となる様々なツールを学習できます。開発ツールがインストールされているLinuxの仮想マシンのイメージファイルが無償公開されています。C言語の文法の学習を終えた人にとって、次のステップにおすすめの一冊です。

『苦しんで覚えるC言語』( MMGames、秀和システム)
この本は同名の「苦しんで覚えるC言語」(※1)というWebサイトの内容を書籍化したものです。シンプルにC言語の文法を解説するというよりも、C言語の文法の細かい仕様について1つずつ深掘りしながら学んでいくスタイルが特徴です。入門書などを読んだときに感じた「どうしてこうなるのかわからない」を解決するヒントが満載の一冊です。

※1 「苦しんで覚えるC言語」(2023年9月17日アクセス)

プログラミング上級者向け

C言語の文法が理解できているプログラミング上級者には、より実践的なプログラミングを学習することをおすすめします。

例えばC言語で記述されているオープンソースのプログラムなどをダウンロードして分析すると、実践的なC言語のプログラムの学習となります。ほかのプログラマーが書いたソースコードを読むことで、自分では思いもつかなかったアルゴリズムや記述方法などを発見できることもあります。

またC言語で開発されているオープンソースのソフトウェアとして、サーバー用OSのLinux(※2)やWWWサーバーのapache(※3)、nginx(※4)などがあります。

このようにC言語は実用的なソフトウェアの開発に広く使われています。いきなりオープンソースのプロジェクトにコミットするのは難しいかもしれませんが、ダウンロードしてソースコードを見るだけならコストはかからないため、上級者の勉強方法としてはうってつけと言えるでしょう。

※2 The Linux Kernel Archives(2023年9月17日アクセス)
※3 APACHE(2023年9月17日アクセス)
※4 nginx(2023年9月17日アクセス)

おすすめのWebサイト

上級者向けにおすすめのWebサイトを紹介します。

Udacity(ユダシティ)
C言語だけでなくJavaやC++など様々な言語学習が可能な海外のサービスですが、一番の特徴はGoogleやNVIDIAなどの社員が教えてくれるコースがあるため、日本国内の情報だけでは得られない専門性の高い講義が受けられます。

デメリットとしては言語がすべて英語で書かれていることが挙げられます。

関連記事:C++とはどんな言語?特徴やC言語との違いをわかりやすく解説

おすすめの書籍

プログラミング上級者を対象としたC言語を学ぶためのおすすめ書籍を2冊紹介します。

『アルゴリズムからしっかりと解説 C言語による標準アルゴリズム事典』(奥村 晴彦、技術評論社)
プログラミングをする際の計算方法に関する事典です。このアルゴリズムを使えば、こういう機能が実装できるというような辞典ではなく、あくまで動作をさせることができるアルゴリズムが記載されています。効率よく書くための考え方を身につけられるようになります。

『モダンC言語プログラミング』(花井 志生、アスキー書籍)
実際の現場で10年以上勤めて身につけられるレベルで知識が詰め込まれています。特にハードウェアに近い分野のプログラミングをする際に役に立つ書籍でテスト駆動開発、リファクタリングなどを組み込みに活用する方法などが記載されています。

押さえておきたいC言語の周辺知識

次に、C言語を学ぶ上で押さえておくべき周辺知識について解説します。C言語は、主にエンベデットシステムの開発(組み込み開発)で利用される言語です。エンベデットシステムとは、家電製品や産業機器などのハードウェア上で動作するシステムのことを言います。C言語は、これらの機器のメモリ操作やソケット操作を行うため、コンピューターリテラシーなどの周辺知識の習得が必要となります。

ハードウェアの基本

CPUやストレージの仕組み、インタフェース方式やメモリ管理などの知識を身につけましょう。また、ハードウェア制御として、異常処理や例外処理に関する知識も習得する必要があるでしょう。

データ表現と論理演算

C言語でメモリ管理やアドレス演算を行う上で、2進数や10進数、16進数などのデータ表現や、AND、OR、NOTなどの論理演算知識が必要となります。また、ビットやバイト、浮動小数点の概念についても学習する必要があるでしょう。

ネットワーク

C言語ではソケット通信を扱えるAPIが用意されています。そのため、コンピュータのネットワークの仕組みやパケット、TCP/IPの仕組みやプロトコルなどの知識を学習すると良いでしょう。

C言語と周辺知識の勉強に役立つ資格

C言語と周辺知識の勉強に役立つ資格を紹介します。

C言語プログラミング能力認定試験

C言語プログラミングのスキルを証明する資格制度です。C言語を駆使したコーディング、コンパイル、デバッグを行い、プログラムを完成させる能力を測定する認定試験となります。3級から1級までの階級が用意されています。C言語を勉強した後、スキルレベルを計るために活用すると良いでしょう。転職時のスキル証明にもなります。

関連記事:C言語の資格は?試験内容や難易度、取得するメリットを解説

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が運営している国家資格です。ハードウェアやネットワーク、設計から運用といった幅広い知識を身につけることができます。プログラミングスキル以外の周辺知識を身につけるために活用しましょう。

C言語に関するよくある質問

C言語に関するよくある質問と回答を紹介します。

Q1. JavaとC言語どちらの方が難しいですか?

一般的に、JavaよりもC言語の方が難易度が高いと考えられています。人によっては、JavaとC言語の難易度は同程度と考えているようです。少なくとも、Javaの方が難しいという意見はほとんどないでしょう。

Q2. C言語を勉強するのに必要な時間はどれくらいですか?

C言語の勉強に必要な時間は、これまでのプログラミング経験のよって変わってきます。プログラミング未経験者の場合は200~250時間程度、多言語の経験があれば50~10時間程度が目安です。ただしどの程度のレベルを目指すのか、どのくらいの経験値があるのか、などによっても勉強に必要な時間は変わってきます。

Q3. C言語の習得難易度を教えてください

C言語は最近主流の言語に比べると、環境構築、コード、ポインタの概念理解、などが難しいです。特にポインタは他の言語経験があっても使わない概念なので難しいでしょう。他の言語は変数を設定すれば自動的にメモリが割り当てられるので、変数のアドレスを指定するといったコードはありません。情報処理試験を受けたことのある人は概念は知っているかもしれませんが、実際に使ってみると混乱しがちです。

関連記事:C言語が難しいといわれる理由と学習のポイント

Q4. C言語は何に使われていますか?

C言語は幅広く使用されますが、特に多いのは組み込みシステム開発です。具体的には、テレビ、冷蔵庫、電子レンジなど身近な家電にはチップが組み込まれていて、このチップに対してC言語でプログラミングしているということです。

まとめ

この記事では、C言語の概要や必要となる周辺知識、効率的な勉強方法について解説しました。
C言語はプログラミング言語として長い歴史があります。C言語を解説しているWebサイトや書籍なども豊富にあるため、独学でも十分学習できます。しかしポインタやメモリ管理など、ほかの言語にはない概念も含まれているため、初心者には少し難易度が高いのも事実です。

C言語は組み込みシステムの制御にも使われている言語ですが、組み込みシステムを独学で学ぶには、自分で開発機器を調達する必要があり、難しいかもしれません。これからC言語を身につけたい人は、まずこの記事で紹介した学習方法で学び、ある程度C言語の基本的な実力を身につけましょう。

それとあわせてC言語プログラミング能力認定試験や基本情報技術者試験に合格すれば、C言語のスキルを活かせる職場への転職も目指せるでしょう。

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